
●ネズミバルカンがゲシュタルト崩壊
その辺のオッサンの話である!
彼は趣味の下水道散歩(このドブ臭さがたまらないと本人談)中すんげーありえない化物に出くわした!
そうネズミバルカンである!
オッサンは懐中電灯も放り出して全力でダッシュ。
背後からすげー勢いで追いかけてくるネズミバルカン!
急カーブきって曲がるとそこに待ち受けるネズミバルカン!
うわあおと言いながらスライディングで脇を避けると上の蓋をぶっ壊して飛び出すネズミバルカン! そして向うの角から顔をだすネズミバルカン!
万事休すかと思われたが必死の思いで這いつくばって襲撃をしのぎザカサカサごきぶり歩きでもう大丈夫かなと思ったら目の前にはいネズミバルカン!
「ネ、ネズミバルカンだらけですやあああああああああああん!」
オッサンは、世にもヘンテコな叫び声をあげつつ、血煙と化したのだった。
●
「……まあ、オッサンがネズミバルカンって名前を知ってたかどうかってのはよく分からんのだが」
見たまんまデカいネズミがバルカン背負ってたからそう呼んだのかもしれんし……などと、神崎・ヤマト(中学生エクスブレイン・dn0002)ことザキヤマバルカンはぼやいたのだった。
そう、所は変わって学園の空き教室。エクスブレインのザキヤマさんは皆に事件の概要を説明していたのだった。
「はぐれ眷属っていうのを知ってるか? まあ所謂、ダークネスの眷属がちょろっと漏れ出して人を襲ったりするんだが、今回もそういう事件がおきてる。こいつを解決してもらいたい」
無論、この場合の解決はイコール『ジェノサイドヒャッハー』である。
「場所はここだ。下水道……の割には工事のミスだか何だかでカラッカラに乾いてる場所がある。ネズミバルカンの群はここに住み着いてやがるらしい」
彼らの修正は単純で、入り込んできた人間をぶわーって襲う、ただそれだけである。
まあその分ちょいちょい空気を読んだり変に小技利かせてくるのだが、突入してジェノサイドするぶんには一緒である。
「ネズミバルカンは人間くらいに巨大化したネズミ型眷属で、機関銃を背中に背負ってる。獣臭いだけあって機動力もそれなりにあるから注意してくれ」
下水道に住み着いているネズミバルカンの数は12体。
全部倒せば任務達成だ。
「まあ、ちっと臭うかもしれんが……どうかひとつ、宜しく頼む」
| 参加者 | |
|---|---|
![]() 龍宮・神奈(闘天緑龍・d00101) |
龍宮・巫女(貫天緑龍・d01423) |
![]() 霧生・そあら(中学生シャドウハンター・d01491) |
![]() 苑・バサラ(金剛夜叉・d02157) |
![]() 赤威・緋世子(赤の拳・d03316) |
![]() 住矢・慧樹(クロスファイア・d04132) |
物部・虎丸(夜行性・d05807) |
戒道・蔵乃祐(ソロモンの影・d06549) |
●公正にはガトリング回転式キヤノン砲でバルカンはローマ神話に由来する製品名だけどそんなこと考える必要が無いのはイラストを見て頂ければ(略)
ネズミバルカンという眷属はゾンビや鎌鼬に並んで灼滅者界でポピュラーな眷属である。大体下水とかにいる飛び道具を背負ったネズミ型モンスターだ。
「ただでさえ大ネズミを相手にするのが嫌だというのに下水道とは……嫌な夢のようですね」
ゆるやかに首を振る霧生・そあら(中学生シャドウハンター・d01491)。
手すりがばっちいということで手袋をして梯子(巨大なホチキス芯が並んだようなもの。アンカー式タラップと呼ぶ)をゆっくり降りていく。
彼女の下では苑・バサラ(金剛夜叉・d02157)が鼻をつまみながら器用にも梯子を降りていく。
「被害者の男も……下水探索とは高尚な趣味ダ。面白そうではあるが」
「世の中には下水道に実際入れる見学施設というのがあってだな……感動するほど臭いらし」
更に下で淡々と降下していく赤威・緋世子(赤の拳・d03316)。
そのまた更に下では物部・虎丸(夜行性・d05807)が必死に手元だけを見つめている。
「上には女の子がいる。絶対に上は見ない。見ないぞ。絶対にだ……」
「そう言われると逆に気になるんだけど、別にスパッツ派だから大丈夫だぞ?」
「私は大丈夫じゃないですよ?」
「こういう時、気遣ってレディファーストにするか、危険を考えて男先行とするか……日本人的気遣いが試されますね」
キランと目を光らせる戒道・蔵乃祐(ソロモンの影・d06549)。
漸く地面に到達し、スタンと着地。
隣では住矢・慧樹(クロスファイア・d04132)が周囲を警戒していた。
「まだ出てこないな……本当に空気を読んでるのか?」
「実際は警戒してるだけかもしれません」
「まあ、相手が何だろうと戦ってやるぜ!」
龍宮・神奈(闘天緑龍・d00101) がトウッと言いながら彼らの間に着地。
その後ろをゆるやかに龍宮・巫女(貫天緑龍・d01423)が下りてきた。
「でもそれがよりによってお姉ぇと一緒……一緒なのは嬉しいんだけど……なんだろうこの複雑さ」
「偶然の神様っているんだなあ、っと」
何処からともなくスレイヤーカードを取り出す神奈。
下水道の闇の奥で、ギラリと複数の目が光った。
一番最後になるそあらが地面に降り立つ。
「さて……始めましょうか」
一斉にカードを取り出す灼滅者たち。
そのタイミングを見計らったかのように、前後から同時にモンスターが飛び掛って来た。
連射式サイキック砲を備えたネズミ型眷属。
その名も――ネズミバルカン!
●ネズミバルカンにも分かるサイキックバトル
「お前の敵はこっちだ、いくぜっ!」
慧樹が槍を片手にネズミバルカンの先頭集団へ突撃。うまい具合兄に中心へ割り込むと、槍を力任せにぶん回した。
ネズミバルカンたちが次々と薙ぎ払われていく。
頭上でぐるんと槍を回し、自分なりにカッコ良く構えて見せる慧樹。
「さ、俺がこの辺の敵を引き付けてる間に……間に……」
すぐそばのネズミバルカン達からギロリと睨まれる。
「やっぱこの数は無理ー!」
「だったら何で飛び出した!」
一斉射撃が始まり、慧樹はヘッドスライディングで舞い戻ってくる。
虎丸は飛来した弾幕に鏖殺領域で対抗すると、シールドリングを翳して弾をばしばしと弾いた。
「フ、ネズミバルカン。きっと現代社会に潜在する哲学的な何かが形に……なってるわけないか!」
「ですよね」
虎丸の後ろからちらりと顔を出しつつ、そあらはデッドブラスターを連射。
弾幕を掻い潜り、そあらの射撃がネズミバルカンの顎や額部分を次々に破壊していく。
ちらりと振り向く虎丸。
「それにしてはヘッドショット率が高い気がするんだが」
「今、少し不愉快なので、手加減は期待しないで下さいね……」
「良く分かった」
真顔で前を向く虎丸。
「所で、ダメージが嵩んでいませんか。回復しますよ?」
「間違えて射殺しないでくれよ?」
「そこは大丈夫でしょう」
蔵乃祐が弾幕を叩き込んでくるネズミバルカンに対して虚空ギロチンを発動。
何処からともなく刃を出現させ、一斉に切り裂いていく。
「まあ、あまり騒ぐと敵が大量に湧いて来そうですからね。テンションは上げ過ぎない方こ……こ……ここだぁぁぁぁぁぁ僕はここにいるぞおおおおおプリーィィィィズ! プリィーズショット、キィルミィィィィィイイイイ!!」
蔵乃祐は槍を地面に突き立てるとなまめかしく腰を振りながら槍の周りで回転。
鎌を振り回しながら槍の柄に足を絡め奇妙な反転ポーズをとりながら常人とは思えない目つきで振り返った。
「キィィィィルミィィィィクァモォオオオオオオオン!!!!」
「うおおおどうした蔵乃祐闇落ちしたのか!?」
「ちょっとそれ何なの!? とっから出て来たの!?」
メタなことを言って申し訳ないが。
表示されているプレイングだけ見ていると、パフォーマンスとの温度差にビビること請け合いである。まあ見えないのだが。
一方その頃反対側。
降り立ったポイントを挟む形で前後からネズミバルカンの群が襲い掛かってくると言うのが今の状況である。
なので後衛メンバーを前衛メンバーで挟み込むような形が作られていた。地形によってはたまにこういうこともある。今回はその辺の細かさをスルーして美味しい所だけお届けしたい。
「なんだろ、今ひどくメタいことを書かれていたような……どこに?」
龍宮・巫女(貫天緑龍・d01423)は虚空を見上げて呟いた。
「おっと、今はそれどころじゃないよね!」
いざ食らいつかんと飛び掛ってくるネズミバルカンの群。
巫女は槍を立て、刀を水平に構えるとセイクリッドクロスを発動。大量に放たれた光条がネズミバルカンを次々に無力化していった。
流石にいつまでも食らってちゃたまらんと思ったのか、ネズミバルカンが巫女目がけて一斉放火を開始。
大量の弾丸が巫女目がけて飛来した、その時。
「さぁせるかっ!」
バトルオーラを全開にした神奈が途中スライドイン。
弾幕を自らの身体で受け止めると、炎の翼を展開。更なる弾幕を受け止めた。
「お姉ぇ!」
「なぁにかすり傷だ!」
「じゃなくてストッキング穴だらけになってる!」
「……うおお本当だ!? 何しやがるこのネズミ!」
「ぁ、でもありがとうね?」
慌てる神奈の後ろでこそっとお礼を言ってみる巫女であった。
そんな彼女達を追い越し、弾幕の海へ飛び込んで行く緋世子。
「よくも神奈(のストッキング)をハチの巣にしてくれたな! 拳の前にまずはこでれもくらえ!」
飛び込みからの戦艦斬りが炸裂。派手にぶった切られたネズミバルカンに目もくれず、別のネズミバルカンをぶん殴る。
「次はネズミ焼きだ! あつぅい戦いにしようぜ! って言葉わからねえか!」
緋世子の眼前、至近距離でバルカンが突きつけられる。唸りをあげ光を漏らすバルカン。
が、不思議な光が背後から放たれバルカンが急に機能を停止させた。
「これは」
振り返る緋世子。縛霊手を突出し、各所から携行型祭壇を展開したバサラがいた。
「間一髪だっタな。手伝うぞ!」
祭壇を収納しつつ跳躍。ネズミバルカンの顔面を縛霊手で鷲掴みにすると、霊力を一気に放出。頭を破裂させた。
ぎろりと別のネズミバルカンを睨む。
彼らの激しい反撃に驚いたのか、ネズミバルカンは大きく飛び退いてキキーと泣き声を響かせた。
彼(?)の鳴き声に応じて一斉に引いていくネズミバルカン達。
「よし、前半戦終了だな!」
神奈は拳を掌に打ち付け、不敵に笑った。
●ネズミバルカンって射撃する時どの筋肉使ってんの?
突入時にある程度のネズミバルカンは駆除している。
あとは残る数匹のネズミバルカンを探し当て、丁寧に倒していくだけだ。
「こういう時こそ注意深さがものを言うよな!」
槍をビシッと構えてカメラ目線する慧樹。
ちなみに彼のパフォーマンスには『ダブルジャンプで回避する』と書いてあったのだが、下水道内でダブジャンしたら確実に頭ごっつんするので自重している次第である。
ついでに言うと、ダブジャン自体に回避性能をどうこうする要素はないので、あくまでスタイリッシュに動くためのフレーバー扱いである。システム的なお話なのでお察し頂きたい。
「っと、そこか!」
額に何かキュピーンさせて振り向く。すると曲がり角からスライディング(?)しながらネズミバルカンABCが飛び出してきた。
横滑りしながらバルカンを乱射してくる。
慧樹は素早く仲間の前に躍り出てガード。
彼が弾丸を受け止めている間に神奈が横をすり抜けバニシングフレアを放射。横凪に放たれた炎がネズミバルカン達を覆いつくす。
「よぉっし、繋げ巫女!」
「任せてお姉ぇ!」
炎に若干怯んだネズミバルカンAへ槍で突撃。巨体を串刺しにしつつ雲耀剣を脳天から叩き付け、更に妖冷弾を内部発射。内側から凍りつきびしりと固まったネズミバルカンに低姿勢で急接近する神奈。抗雷撃で天井までブチ上げ、最後にジャッジメントレイとバニシングフレアで塵も残さず焼き尽くした。
「「よっし!」」
パチンとハイタッチする龍宮姉妹。
「お、オーバーキル……」
「恐ろしい……」
冷や汗を流す慧樹だが、ここは自分も働かなくてはと槍を持って突撃。
「俺の火にビビっとけ!」
レーヴァテインを纏わせて槍を叩き込む。画面にカッと目線カットインが入った。
「誰でもいい、繋いでくれ! できるだけカッコよく!」
「任せて下さい! 槍コンボで行きましょう!」
カッと目線カットインを割り込ませる蔵乃祐。
目線だけだと分かりにくいのでカメラを引いてみよう。
「ランランサァー!」
股に槍を挟み頭の後ろで手を組んでいた。
情熱的な前後運動から生み出される妖気。
それは巨大なつららと化し、彼の股間から飛び出した。
「ははははははは妖冷弾ッ!」
「ビギィ!?」
ネズミバルカンを貫く熱い氷柱(問:この文の矛盾点を述べなさい)。
「やりましたね」
「ふざけんな!」
蔵乃祐に掴みかかる慧樹。
そんなタイミングを狙ったのかそうじゃないのか、後ろからネズミバルカンがバルカンを乱射しながら突撃してきた。
最後尾を歩いていた(そしてドン引きしていた)そあらに弾丸が殺到する。
「おっと下がってな、ハチの巣にされちゃ叶わねえ!」
素早く間に割り込みシールドリングで弾を防ぐ虎丸。
「今日の俺はドM仕様だ。いくらでも撃って来いよ、気持ちよくなってやるぜ! あとそあら、俺から離れるなよ……って」
振り向くと、そあらが3mくらい距離を置いて立っていた。
「……あ、触らないで下さい」
「ドン引き!? 蔵乃祐と同じカテゴライズなのか俺は!?」
「まあ、とにかく……」
顔の前で手を振るソアラ。
指輪が怪しい光の軌跡を描き、制約の弾丸が籠められる。
「私を狙ったこと、後悔させる必要があるようですね……」
ビスンとネズミバルカンの額に命中。背中のバルカンが急にジャムった。
「あとは任せナ。ドブネズミは見敵必殺ってナァ!」
そあらの横からバサラがオーラキヤノンを連続発射。
何発もの光が叩き込まれ、ネズミバルカンは小爆発を起こして四散した。
「でもって、もう一発!」
先刻のやり取りで一旦退いていたネズミバルカンCが横穴から飛び出してくる。
バサラは振り向きざまにオーラキヤノンを叩き付け、相手が射撃する前にはり倒す。
「雰囲気的にこれでラストだな! うーりゃー!」
倒れたネズミバルカンに突撃する緋世子。
抗雷撃のアッパーで叩き上げると、降りてきた所へレーヴァテインのフルスイング。
吹き飛び、壁に当たって跳ね返った所へ更なるトドメとしてオーラキヤノンをしこたま打ち込みまくった。
オーラの光が晴れた頃には、そこには消し炭すら残らなかったという。
かくして、下水道のネズミバルカン退治は無事に終わったのだった。
●問:ここまでで何回ネズミバルカンと書いてあったか答えなさい
梯子をゆっくりと登ってくるそあらと緋世子。
「うええ、ドロがつかなかったとは言っても臭いは残るんだな」
「寮に帰りたいです……いますぐ……」
何かどんよりとしているそあらの横で、慧樹が自分の腕の臭いを嗅いでいた。
「暫くいると慣れちゃってわかんないけど、これ絶対クサいよな……」
「多分な……銭湯くらいなら入れるか? 泥水に飛び込んだ訳じゃあるまいし……」
同じく腕の臭いをかぐ虎丸。
出てきたマンホールが人目に殆どつかない裏路地だったのが、まだラッキーな話である。
そんな彼等に続いて、神奈と巫女が地上に登って来た。
「ふう、今日は楽しかったな。姉妹コンボとか初めて見たぜ!」
「お姉ぇに合わせるのも大変なんだよ?」
と言って手を翳す巫女。すると、彼女達から溢れたサイキックエナジーがネックレスの形に収束した。
「お、何だコレ」
同じように神奈の首元にネックレスが現れる。真ん中で光るエメラルド。
「やったナ、コンボ記念か?」
等と言いながら一足遅れて地上に出るバサラ。マンホールのふたを足でぐいぐい押して閉めようとする。
すると、彼の腕にも奇妙なガントレットが顕現し、特徴的な紋様を自ら刻んだ。
「タイミングがタイミングだが……ま、こりゃ手に馴染みそうダ。こういうのは他にも……」
と言って足元を見る。
蔵乃祐が、デッキブラシに跨りボールダンス的ポーズでゆっくりと上昇してきた。
「…………」
「…………」
「それハ?」
「なんか、あったので」
厳密にはサイキックエナジーで再構築してどうのこうのって過程があった筈だが、そんなの突っ込むのも嫌になるくらい普通にデッキブラシだった。
態々こんなやり方しなくても手に入ったんじゃないか? って思う程フツーのブラシである。
「ま、とにかく。早くお風呂に入りたいですね」
一同はその言葉にだけは、『たしかに』と思ったのだった。
| 作者:空白革命 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
![]() 公開:2012年9月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 16
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