
●狙うは男性同志のカップルのみ!
もうすぐ陽が落ちてしまいそうな時間帯。一人の綺麗な女性が散歩道に足を踏み入れた。
静かで二人で語らうにはちょうどいい場所。綺麗な瞳をカールしたまつげが縁取り、女性の美しさをさらに引き立てていた。
普通のカップルでは物足りない。それが女性の考えていることだった。男女のカップルの男を奪うよりも、男性同士のカップルの邪魔をしてやりたい。
告白するのだって大変な場合がある男性同士。だからこそ邪魔して壊した時の喜びも、相手に捨てられたことに気づいて苦しむ表情もたまらない喜びになる。
自分に魅了できないものはいない。淫魔である女性は自身に満ち溢れていた。男性にはない豊かな胸と肉付きのいい腰つき。
例え男性にしか興味のない相手でも、自分を見れば美しさに目を奪われれる。
「さぁ、どの子がいいかしら?」
散歩道を見渡した女性が魅惑的な笑みを浮かべとあるカップルに近づいた。二人が目を奪われ、慌てて気まずそうに視線をそらす。
「んー、あなたの方がいいわね」
二人を見比べた後、迷いなく片方に腕を伸ばす。選ばれなかった方が口を開きかけた瞬間、鋭利な影が刺し貫いた。
●淫魔から二人を救え!
「これまた悪い淫魔だな」
ビハインドのとし子さんに同意を求めるように顔を上げた藤堂・瞬一郎(千日紅・d12009)は仲間の姿を視界に入れて大らかに笑った。
そして、須藤・まりん(中学生エクスブレイン・dn0003)からの情報を話し始める。ダークネスの持つバベルの鎖の力による予知をかいくぐるには、まりんたちエクスブレインの未来予測が必要になる。
自分の美貌に絶対の自信を持っている淫魔の名前はミーナ。男同士のカップルばかりを狙って魅了しているのだが、自分が選ばなかった方を殺す。そして、選んだ方も興味をなくせば殺してしまうらしい。
灼滅者(スレイヤー)たちには、この淫魔から二人を助け出してもらいたい。
ミーナには散歩道で接触することができる。ここでミーナのターゲットとして選ばれてもらいたい。誰もミーナに選ばれなかった場合、二人の死は確実なものとなるので注意してもらいたい。
男性同士のカップルを狙うため、最低ひと組は男性同士のカップルが必要になる。ミーナに女性だと気づかれなければ問題ないので、男装して頂いてもかまわない。
また、男性カップルの人気スポットというわけではないので男女のカップルとして待機して頂いていても問題ない。
邪魔することに喜びを覚えるため、いかに自分たちがラブラブであるかをこれでもかと言うほどアピールして頂ければと思う。アピールの仕方はそれぞれにお任せする。
カップルを選んだあと、どちらがより自分の好みか見極めを始める。そして選ばれなかった方が真っ先に狙われる。
選ばれたカップルの方は、ミーナの初撃に注意してもらいたい。それを避けた後は攻撃あるのみだ。
ミーナはサウンドソルジャーのサイキックと影業を使って攻撃してくる。
「容姿は最高級で、力も最高級ってことだから油断はなしだよな?」
にっと笑って瞬一郎が言った。
参加者 | |
---|---|
![]() 犬神・寧々(中学生神薙使い・d00041) |
![]() 宮廻・絢矢(はりぼてのヒロイズム・d01017) |
![]() 大神・月吼(戦狼・d01320) |
![]() 高宮・琥太郎(ロジカライズ・d01463) |
![]() 佐藤・志織(高校生魔法使い・d03621) |
![]() 城守・千波耶(裏腹ラプンツェル・d07563) |
![]() 藤堂・瞬一郎(千日紅・d12009) |
![]() 全並・由貴(路地裏の猫・d14785) |
●ベーコンレタス
携帯で時間を確認した城守・千波耶(裏腹ラプンツェル・d07563)が待ち合わせの相手を探すようにきょろきょろと見渡した。陽が落ち始めた散歩道はオレンジに染まり、葉に当たってきらきらと光る。
千波耶の目の前をときどき、幸せそうな恋人たちが通っていく。そんな光景を見て、心は玩具じゃないと強く感じている。
人の心を力でどうこうしようという考えが千波耶には許せないし、嫌いだった。もう一度周りを見渡した千波耶は微かに瞳を見開いた。
自信に溢れたミーナがちょうど散歩道に足を踏み入れたのだった。獲物を漁りに来ているミーナだが、とてもそうは思えない美しさがある。千波耶と同じようにきょろきょろと周りを見渡したミーナはとあるカップルに視線を止めた。
「今夜は寝かせねえから覚悟しとけ」
腰を抱いた大神・月吼(戦狼・d01320)が顔を寄せて藤堂・瞬一郎(千日紅・d12009)の耳元で囁いた。少しくすぐったそうに瞳を細めた瞬一郎が月吼の胸元に手を伸ばす。
服を少し掴みながら身をゆだね、誘うように笑った。
「今夜はって……今夜も、だろ?」
作戦開始前に、ビハインドのとし子さんに土下座していた瞬一郎はどこに行ったのか。心底、月吼に惚れているようにしか見えない。
とし子さんごめん! 俺ノンケだから! やむなくだから! と必死に叫んでいた十分前が嘘のようだ。愛しているのはとし子さんだけの瞬一郎らしいが、前にもこんなことがあったような気がしてならない。
「わかってるじゃねぇか」
肉食系のニヤついた笑みを浮かべて、さらに月吼が瞬一郎に身を寄せる。アダルト過ぎる二人の雰囲気にミーナが形のいい唇を舌で舐めた。
我慢できないというように足を踏み出したミーナの耳に愛らしい声が響いた。
「琥太郎くん好き好きー!」
声を上げた宮廻・絢矢(はりぼてのヒロイズム・d01017)がにこりと笑うのと一緒に愛用のストールが揺れる。男性同士のカップルと聞いて、女性はよくわからないと思っていた高宮・琥太郎(ロジカライズ・d01463)が絢矢に笑顔を向ける。
「ホント、絢矢センパイは可愛いッスね。……オレも大好きッスよ?」
本来同じ歳か年下派の琥太郎だが、絢矢の可愛さに年上もありな気がしてくる。そして慌てて自分で突っ込みを入れる。女性、女性の話ね?
自分自身に言い訳みたいなことをしてしまった琥太郎は見た目は非常に整っている。しかし、中身が残念だ。大事なことなのでもう一度。中身が残念だ。
「学校卒業したらカナダ行こう! そんで結婚式あげるの!」
「結婚……」
ものすごい照れた顔をした琥太郎にミーナの視線が注がれる。そっと琥太郎が絢矢の左手を取る。
「えっ! 手繋ぐの……?」
無邪気で明るかった絢矢が真面目な雰囲気にしおらしく頬を染めた。
「そん時は、こっちの手にはめる指輪、贈らせて欲しいッス」
恋人繋ぎをした琥太郎が絢矢の耳元で囁く。人懐こい性格の琥太郎だけに、頭なでたり手を繋いだりは割とよくする。けれど恋愛に関してはかなり初々しいはずだった。
本来の五割増しくらいで算数的な左側を頑張っているのは、アダルトな月吼と瞬一郎に当てられたからだったりする。ちなみに算数的な左はわんこで右はねこになります。
「……ね、貰ってくれるよね? アヤ」
一生大事にすると返答しようとした絢矢の瞳が微かに反応する。たまらなと言うように微笑むミーナがこっちを見ていた。
「ヤベぇ何あいつら……ユキに見えてき……うわっ!」
驚きの声にミーナの視線がそれる。厚底靴に、徹夜で一人カラオケで喉と潰した佐藤・志織(高校生魔法使い・d03621)が震えている。
男性同士のカップルに扮するために眉を整え髪まで切った志織が、全並・由貴(路地裏の猫・d14785)の真似っこと称した行動の破壊力にやられていた。
胸元の服を掴みながら身長の差でゆだねることは出来ないが、頭をこつんと乗せてみる。告白が成功した後輩であり、手を出す隙を狙って常にギラギラ、ハァハァしている志織だけに攻撃力が高すぎる。
「余りにも真剣に見てるから……」
真似して欲しいのかと思ってと、えへっとほんわか笑う由貴に志織はくらくらしてしまう。何も言えずにノックアウト寸前の志織に由貴がはっとする。
「あ、したかった、の? もしかし、て……」
困ったように首を傾げた由貴に何をしていいの? と思ってしまった志織は必死に首を振る。
「ちょ、だから理性がね!? 俺のね!? ……何という小悪魔」
最後の方は何かボタボタと落ちるような音が……。由貴とさらにアダルトカップル、純愛カップルに当てられて志織は瀕死状態だ。美人の淫魔だろうがなんだろうが、完全スルーの勢いだ。この男子たちに勝てるわけがない!
鼻血のせいで下を向いた志織に由貴がにこにこと笑う。
「シオくんは相変わらず、ちっさい、ね?」
小悪魔過ぎる。作戦中なのだと必死に自分を奮い立たせる志織だ。
「ユキはさあ、俺のこと可愛いとか言うけどちゃんと男って分かってンの!?」
初々しく、盛り上がる二人にミーナは震えた。もう志織なんて完全に周りが見えていない。それほど由貴に夢中なのかと、ときめいてしまう。
そんなミーナの後ろで、無表情で参考本という名目のベーコンレタス本を片手に持った犬神・寧々(中学生神薙使い・d00041)がいちゃつきを見つめている。
「愛の形は人それぞれ、か」
参考本にある恋日と繋ぎ、そして腰を抱く二人。少女マンガとどう違うのだろうと悩む。
「出てくるのが男性ばかりです」
失礼だと思いながらも、ついついじろじろと演技をする仲間を見つめてしまう寧々だった。ミーナが動き出したのを見て、本で顔をさと隠してからそろそろとミーナを覗き見た。
●絶望の味
「油断してっと襲っちまうぜ……泣かしちゃうかも」
下を向いたままなのに心配そうに俯いた由貴の耳元で志織が囁いた瞬間、体が後ろに押された。
「あなたに決めた」
由貴の体に手を伸ばしたミーナが志織の絶望の顔を期待して妖艶に微笑む。そして志織の体をミーナの影が差し貫いた。
悲痛な顔を声を聞けると期待していたミーナに反して、志織はふわりと影を避ける。瞬一郎が話していた通りのミーナの行動だった。
「関係を壊すのがお好きというのなら馬に蹴られてみてはいかがでしょう」
ミーナがはっと顔を上げた瞬間、異形巨大化した寧々の片腕が迫った。寧々の黒髪が揺れて綺麗に広がる。これを避けるためにミーナが由貴の体から手を引いた。
後ろに飛び避けたミーナに、しかし寧々は微かな笑みを浮かべているようにも見える。違和感を感じたミーナから悲痛な声が上がった。
「心を弄ぶ悪い奴、死ねばいい」
死角からの斬撃に痛がるミーナに絢矢が冷たい言葉を投げる。琥太郎といちゃついていたときの絢矢とはとても思えない。
逃げ遅れた一般の人がいないかの確認に回った瞬一郎が合流する。ミーナが騙されたことを理解したときには、灼滅者に囲まれていた。
「別に盗りゃしねえから安心しろって! そっちの趣味ねえし!」
瞬一郎の横に現れたとし子さんに月吼が声を上げている。なぜか言わないといけない気がしてしまった月吼だった。
「ちょっと、まさか騙したとか言わないわよね?」
はっきりと怒りを含んだ声が響く。
「人の恋路を邪魔するのはダメなんだよ?」
普段はおかしなところで区切りを作ってしまうしゃべり癖のある由貴だが、戦いになるとそれが消える。
「俺達の手で、ばいばい、ってしてあげる……」
その言葉を実行するように、由貴が光輪をミーナに向かって飛ばず。迫る光輪を避けながらミーナが笑う。
「邪魔なんてしてないわよ? 勝手にあっちが私に見とれちゃうの」
人の心を弄んでおいての言い草に、千波耶が眉を寄せる。心なんて価値が無いと思うから弄べるのか……。
それならなぜそんな価値のないものを弄ぶのか。面白いと感じるのだろうか。それとも、弄んでいるうちに価値がわからなくなるのか。
いろんな疑問や想いが入り混じる。けれど、たった一つ揺らがないものがある。
「……そんなものに、わたしはなりたくない」
魅力的な唇で囁くのと同時に千波耶の影が動く。先端を鋭い刃に変えて、光輪を避けるミーナの体を狙った。
豊かな胸を揺らしながら、しなやかに体をそらしたミーナの足に傷が付いた。不愉快そうに片眉を上げたミーナにとし子さんが迫る。
それに合わせて瞬一郎の影で作った触手がミーナの体に絡みつく。
「くっ……!」
自分の傷ととし子さんに注意を向けていたミーナが驚いた声を発する。それまでボックスティッシュを空にする勢いで鼻血を止めていた志織が動いた。
瞬一郎の影の触手にさらに志織の影の触手が絡みつく。その間に月吼と琥太郎がポジションを移動する。
「触りたいなら、直接にしなさいよ!」
絡みつく影から滑りでるように逃れたミーナが吼える。そして流れる動きそのままに前にいる灼滅者たちに向かう。魅惑的なダンスで、踊りながら攻撃される。
攻撃を受けながらも月吼がにやりと笑う。
「そんじゃ、楽しませてもらうぜ?」
言葉と同時に月吼の影が先端を鋭い刃に変えて、一気に迫る。これを避けようと身をひこうとしたミーナの視界に迫る琥太郎の姿が映る。
螺旋の如き捻りを加えた琥太郎の一撃がミーナを穿つ。さらに影に差し貫かれ、悲痛でありながらどこか艶のある声が響き渡った。
●恋には疎くとも……
寧々は恋というものに正直疎い。慕っている相手がいるというだけで羨望の眼差しを向けてしまう。
ミーナがターゲットにする男性同士であれば、普通の恋よりも障害があると思う。そんな関係を自分の楽しみにのために壊し殺す。
恋に疎くとも、許される行為でないことは明白だった。ミーナを灼滅するために、浄化をもたらす優しい風を寧々は招く。
攻撃を受けていた仲間の表情が柔らいだ。
「まだ頑張るのかな?」
死角に回り込みながら斬り裂いた絢矢が冷たい声でミーナに囁く。さっさと死ねばいいと言う意思が含まれた言葉にミーナが形のいい唇を噛んだ。
千波耶が地を蹴るのに合わせて、志織が影の触手を再びミーナに放つ。逃れようとするミーナを影が絡めとった瞬間、死の力を宿す断罪の刃が振り下ろされた。
「弄ばれた人はきっともっと痛いよ」
あがった苦痛の声に千波耶が大きな瞳を細めて呟いた。
「……痛いかどうかより、私が楽しめればそれでいいの」
千波耶の呟きに、ミーナが妖艶な笑みを返す。全ては自分の快楽のためだ。そんなミーナを見つめた千波耶が瞳を見開く。
いつの間にか迫ったミーナの影に体を斬り裂かれる。
「ん!」
斬りさかれた苦痛に千波耶の顔が歪む。すかさず瞬一郎がオーラを癒しの力に変えて千波耶に送る。
同時に両手に集中させたオーラを由貴がミーナに向けて放出した。避けるように身を捻ったミーナだったが完全に避けられず、微かな舌打ちが聞こえる。
その舌打ちに月吼が微かに苦笑する。微妙に歪んだ淫魔としか言い様がない。けれどすぐ苦笑が笑みに変わる。
「まぁ、喰い甲斐はあるから別に不満はねえがな!」
迫る影にミーナが地を蹴って飛び上がる。月吼の影が地を求めるようにさらに長さを伸ばす。下にばかり視線を向けていたミーナの体が横からの衝撃に倒れこむ。
殴り付けながら琥太郎がミーナの体内に魔力を流し込んだのだった。倒れた体が影に斬り裂かれ、さらに体内から爆破を始める。
「ん、あぁ!」
あまりの痛みにミーナが苦痛の声を響かせる。しかしすぐに飛び上がるように起き上がったミーナが口を開く。神秘的な歌声が月吼を襲う。
痛みに襲われ、月吼が耳を塞いだ。しかし声は響き続ける。寧々が再び風を招いた。
●本当はどっち?
攻撃にふらつきながらも、ミーナの美しさは変わらない。そんな自分に誇りのようなものさえミーナは持っているようだった。
「どうせなら、最後も華やかじゃないと」
攻撃を仕掛けようと動こうとした由貴に、ふふっと笑う。艶のある表情に灼滅者たちは瞳を見開いた。再び口を開いたミーナは、さらに美しいメロディを奏でる。
音を送られた由貴が眉を寄せた。そしてどこかぼーっとしている。普段からぼんやりしている性質の由貴ではあるが、これはおかしい。
気づいた時には、小光輪をミーナに向かわせていた。、ミーナの傷が回復される。
すぐに反応した寧々が何度目かの風を招き寄せた。満足したような笑みを浮かべたミーナに瞬一郎の影が触手になって絡みつく。
すかさず琥太郎が地を蹴る。捻りを加えた一撃でミーナを穿った。
悲痛な叫びをあげるかと思いきや、歯を食いしばって耐えたミーナがまっすぐ琥太郎を睨む。そして大きく膨らんだミーナの影が琥太郎を飲み込んだ。
飲み込まれた影の中、少しハスキーな耳心地のいい千波耶の天上の歌声が琥太郎を癒す。
「ミーナさんにはある意味感謝ですね」
良いものを見れたことへの志織の感謝の気持ちだ。
「俺にあの世へ直送させて頂きます!」
同時に伸ばした影が触手となってミーナを絡め取る。身動きが取れなくなったミーナに刃をジグザグに変えた絢矢が迫った。
斬り裂かれたミーナが悲鳴を上げる。
「任せてもらうぜ!」
月吼が螺旋の如き捻りを加えた一撃で、深くミーナを穿った。大きく見開いたミーナの瞳はこんなときでも長い睫毛が綺麗に覆っている。
ガラスにヒビが入るように、月吼が穿った場所から体に線が入っていく。そして、弾けるように形が崩れる。飛び散った破片はキラキラと輝きながら、地面に落ちる前に消えていく。
跡形もなくなった場所を見て寧々が呟く。
「ミーナさんは男同士を何故狙ったのか……」
寧々にはわからないことだった。けれど世の中には様々な人がいるという事実を再認識させられる。
「シオく……じゃなくて、志織はありがと、ね?」
由貴が男装までして頑張った志織にお礼の言葉を送り、足の心配をする。厚底まで履いて頑張ってくれたのだが、歩きづらかったのではないかと心配してしまう。
しかし志織はそれどころじゃなかった。
「演技がガチすぎる件について!」
思わず叫んでしまっていた。照れ隠しで演技と言っているだけなんじゃないかと思ってしまう志織だ。
「……演技だからぁあー!!」
そんな志織に悶絶する絢矢の声が響き渡る。しかし、志織と同じで、絢矢の可愛さは……と思ってしまう琥太郎だった。
何となくとし子さんに見つめられた瞬一郎がにこっと笑ってみせる。
「……俺ノンケだから!」
再び同じ弁明を始める瞬一郎だった。
「喉乾いちゃった。何か飲みに行かない?」
そんなみんなに千波耶が笑いかける。
「お、いいんじゃないか?」
賛同した月吼が千波耶と歩き始めた。
作者:奏蛍 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
![]() 公開:2013年6月8日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 10
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