修学旅行2014~沖縄スイーツ巡りの旅

    作者:零夢

     武蔵坂学園の修学旅行は、毎年6月に行われます。
     今年の修学旅行は、6月24日から6月27日までの4日間。
     この日程で、小学6年生・中学2年生・高校2年生の生徒達が、一斉に旅立つのです。
     また、大学に進学したばかりの大学1年生が、同じ学部の仲間などと親睦を深める為の親睦旅行も、同じ日程・スケジュールで行われます。
     修学旅行の行き先は沖縄です。
     沖縄そばを食べたり、美ら海水族館を観光したり、マリンスポーツや沖縄離島巡りなど、沖縄ならではの楽しみが満載です。
     さあ、あなたも、修学旅行で楽しい思い出を作りましょう!
     
    「まさか行けることになるとは思わなかったが……行くからには、計画をたてねば損だろう」
     ニッ、と。
     不敵に笑った帚木・夜鶴(大学生エクスブレイン・dn0068)が取り出したのは、沖縄旅行のガイドブックだった。
     本の端から覗くいくつもの付箋を見るに、どうやら彼女はきっちりと旅行支度をするタイプらしい――あるいは、ただ単に張り切っているだけかもしれないが。
     ともあれ。
    「まず間違いなく暑いだろうからな、私は何か冷たいもの……沖縄らしいスイーツでも食べに行こうかと思っているんだ」
     時間は修学旅行の四日目、最終日。那覇空港に集合するまでの自由時間を使い、スイーツと共に最後の沖縄散策へと繰り出すのだ。
     なんでも沖縄にはテイクアウト可能なスイーツも多いらしく、小腹を満たしながらの食べ歩きにはちょうどいいだろう。
     ぱらぱらとガイドブックを捲れば、ページを埋め尽くすのは色とりどりの南国スイーツ。
     定番のサーターアンダギーを始め、見るからに涼しげなカキ氷風のご当地ぜんざい。
     街歩きのお供には手頃なタピオカミルクや、果物の濃厚な旨みが味わえる果汁100%ジュースもある。
     思い切って、フルーツてんこ盛りの巨大パフェや、数種類のシロップを一度に味わえる虹色の特大カキ氷を試すのもいいかもしれない。
    「この辺の主な悩みどころはトッピングとフレーバー選びだよな」
     当然、それは他のスイーツにも言えることである。クレープにもソフトクリームにもジェラードにもスムージーにも、沖縄特有の魅力あふれるご当地フレーバーとトッピングは多く存在する。
     バナナやパイン、スイカといった全国的な夏の果物の他、沖縄名産の黒糖や紅芋、シークヮーサーにゴーヤー味。何と言っても、トロピカルフルーツの代表格たるマンゴーや、ドラゴンフルーツにパッションフルーツ、スターフルーツなどは見逃せない。
     豊富な選択肢に思わず目移りしてしまうこと間違いなしである。
    「折角の沖縄だしな。迷うくらいならいっそ片っ端から――というのも面白そうじゃないか。まぁ、実際に制覇できるかどうかは時間と胃袋との相談になるが……とりあえず、私は珍しいものから少しずつ、いろいろと食べ歩いてみるつもりだ」
     そしてあわよくば、ちゃっかり全種類制覇を狙ってみたりして。
    「最終日で疲れている人もいるだろうが、甘い物でも食べながら、最後の沖縄を満喫しに行かないか?」


    ■リプレイ

    「な! ん! ご! く! だー!」
     胸の興奮に任せ、メアリーアンが叫ぶ。
    「メアリは南の国は初めてだ、しえちゃんしえちゃん! すっごくわくわくするな!」
    「いやあ、僕も実は初めてだぜメアリくん。愉しもうじゃないか!」
     頷く絲絵も勿論ノリノリ。
     まずはカキ氷ぜんざい、追加で南国フルーツパフェにジェラート、響きで選んでドラゴンフルーツとスターフルーツも。
     今日は巡りに巡り、別腹に別腹を重ねるのだ!
    「青い空! 白い雲! 輝くフルーツカキ氷! うん、最高だね!」
    「歩きながらかっ込む、たまんないね!」
     大はしゃぎでマンゴー味を堪能する情に、鈴莉も自分の分を注文。ここはレアにスターフルーツ……って限定物は高いのか。
    「って、わわっ」
     情がさりげなく払ってくれた。流石は事務所の回復番長、エスコートにも余念はない。鈴莉は早速お礼を言ってかっ込み、
    「……あたた、頭痛がしてきた」
     これも醍醐味。
     トリハはスイーツのために修学旅行に来たといっても過言ではない。目的のドーナツ店に直行すると、紅芋、バナナ、じーまーみなど、全種類を山ほど購入。店を空にするほど買い込めば、彼の財布もまた空か。
     近頃は多くのご当地レシピがネット上にあるが、やはり本場の味は別物だ。伊近はフルーツ系スイーツを中心に巡る。カニステルの使い方や家で作る時の代用果物、知りたい事は山ほどあるが、まずは味わえるだけ味わおう。
     レシピよりご当地を楽しみたいのはセカイも同じ。感謝を込めた「いただきます」と「ごちそうさま」で、数々のフルーツとスイーツを堪能する。これで食べた全てが胸に行くとか、もはや女の敵という名の都市伝説だ。
     藤子も地元特有品を目指し、いざ、甘いもの!
     取り残しのないよう、氷ぜんざいにサーターアンダギー、ちょっと豪勢にきっぱんも。夜鶴を見かけたら、
    「帚木さんもご一緒にどうですか?」
    「喜んで。じゃあこっちのサンデーもどうだ?」
     お互い甘味のお裾分け。
     春は両腕でスイーツを抱え、歩きながらも全力でぱくぱくごくごく、その勢いには隣で食べ物持ちを手伝う優希もびっくりだ。
     目を丸くする彼女に、無表情ながらもどこか得意げでご機嫌な春。そんな彼は、感謝を込めて優希へ南国フルーツのクレープを差し出し、
    「はい、どうぞ。あーん」
    「えっ、あー……ありがとう」
     両手の塞がった優希は照れくさそうにそのまま一口。
     爽やかな甘酸っぱさが、口いっぱいに広がった。
     維はガイドブックを開き、目を輝かせる。
    「うわーどうしよう! 一杯あるな!」
     虹色カキ氷にサーターアンダギーにと計画を立てれば、まなむは「スイーツは逃げないから」と溜息。だが彼女も興味はあって、
    「あ。あたし、これ食べたい」
     ぴっと指差す巨大フルーツパフェ。
    「わけっこしよう?」
    「イエイ、賛成!」
     まなむのお腹もぐぅと鳴けば、維がぷはっと噴き出した。
     色気より食い気でも、二人らしくてすごく楽しい。
     折角の修学旅行、満喫せねば損だ。
    「限られた時間ですから、手際よく行きませんとね」
     とはトランドの言葉で、きっちり事前調査を済ませてきた彼に、雄斗はただ感心してついていく。人目を気にせずサクサク回るトランドは、日頃こっそり買ってさっさと帰る主義の雄斗と大違いだ。
     シークヮーサーケーキにマンゴーのカキ氷、紅芋ソフト。初めこそ紅茶との相性を考えていたトランドも、気づけば雄斗とともにスイーツに夢中。これならいくらでも食べられる。
     アイリスも計画はばっちりだ。目指すは、
    「じゃーん! これがおいしーんだってーっ!」
    「ライチ……ですか」
     ばーんと広げられた観光誌に見入るレン。実物は見た事もないが、それはアイリスも同じらしく、元気にレンの手を引き目的地へ。
     さっそく買った果実を剥けば、中からは透き通るように白い果肉が。
    「えへへっ、ぷにゅぷにゅー、面白いねー?」
    「……ぷにゅぷにゅで、おいしい」
     初めての体験に、二人は笑顔を交わす。
     サトウキビにドラゴンフルーツ、千佳が楽しげに巡るお店に光流も惹かれるが、彼の狙いは違う。一休みに腰掛けたベンチの先で、
    「あ」
     見つけた。見つけてしまった。『島ぜんざい』の看板を!
     そんなわけで、千佳は黒蜜きな粉を、光流は金時豆大盛りを購入。
    「これは……はまりそうですね!」
    「豆がホクホクして素晴らしい……」
     予想以上の味に大満足、ひとくち交換すればさらに幸せ。
     今度は二人で旅行に来よう。
    「沖縄スイーツ、早く食べたーい!」
     たしたしねだる緋世子に、紅月・リオンは慣れた様子で応える。
    「今ですと旬はマンゴー、他には黒糖を使ったものなどがありますね」
    「黒糖かー……って」
     緋世子が頷くや、自らの黒糖ソフトを差し出すリオン。餌付けモード突入。
    「ほら、あーん」
    「えっ、あーん」
    「ふふ、これはいわゆる間接……でしょうか、ね」
    「か、間接!?」
     首まで真っ赤。
     冷たいスイーツでも暑いのは、南国だから。
    「あつい、とける……」
     ニーナはスイーツ片手にふらふらレンツォと唯世についていく。
    「イセ、これ冷たくて美味しいよ! 中にお餅も入ってる!」
    「何これ、ほんとに冷たいぜんざいだー」
     サーターアンダギーを摘む唯世に、レンツォが氷ぜんざいをお裾分け。
     わ、おいしそう――思わずニーナも見つめると、
    「ふふ、食べてみる?」
     一口もらって、元気回復。
     すると今度は唯世がニーナの手元をガン見して、
    「……ちょっと、味見、する?」
     マンゴーいっぱいのカキ氷を分けっこ。
    「あーん。うまい」
    「ねぇ、みんなで巨大パフェも食べようよ」
     レンツォの案には即賛成。
     同好会の皆にも、何か買って行こう。
     パインカステラに紅芋タルト、ちんすこう……。
     雷は哲と二人でお土産選び。
    「哲ー、ちんすこうと紅芋タルト、どっちがいいと思う?」
    「あ? どうでもいいけど、ちんすこうの『す』と『こ』を並べ替――痛っ」
     蹴られた。
    「唐突に下ネタ挟むなし!」
     とりあえず両方お会計。
    「哲、何か飲んでいこうよ。あたしタピオカミルク飲んでみたいんだー」
    「……奢れよな」
     抗議の間もなく引きずる雷に、哲が一言。
     最終日くらい付き合ってやろう。
     涼子とさくらえもお土産を相談しつつ歩いていると、
    「あ、涼子さん、これ食べよ?」
     さくらえが巨大パフェを発見。
     瞬間、涼子の頭にダイエットの文字が過るが、半分以上食べるとのさくらえに、早速注文。
    「涼子さん、食べさせてあげよーか?」
    「あら、いいの?」
     え、断られない?
    「じゃあ、今度はさくらえさんの番。はい、あーん」
     って、コレは想定外!
     涼子の笑顔に戸惑いながら食べたアイスは、なんだかすごく甘かった。
     憧れの沖縄、鈴音も思い切って、南国フルーツ山盛りのジャンボパフェに挑戦だ。紅芋アイスとバニラアイス、トッピングにはマンゴー、バナナ、パイン、ちんすこう。作ってくれた人々へ感謝を込めて、いただきます!
     カフェのテラスでは、千慶と寵が巨大パフェと対峙。
    「すごいよめぐみ! めっちゃ大きいよ!」
    「せんけーちゃん、これやばいやつですよ!」
     トロピカルな飾り付けに二人は目が点。でも、
    「だ、大丈夫だよ! バケツアイスを完食する俺にかかればこれくらい!」
    「まじですか! 頼もしいなあー!」
     まずは幸せの一口め、後半からは戦いだ。
     意識朦朧な寵、どうにか平らげる千慶。
     たまにはこういうのも楽しい――かも。
     天霧と朱梨は超がつくほど大きなパフェに、キラキラ瞳を輝かせる。
    「はい、あーん♪」
    「あ~~ん♪」
     朱梨が差し出す匙を、天霧は満面の笑顔でぱくり。
     クリームたっぷりの一口は、すっごく甘くて、しあわせ。
     それから二人で少しずつ取り分けて食べ進めれば、話題はいつしか天霧の姉妹の事に。
    「朱梨も天霧ちゃんが妹だったら、溺愛しちゃいそうだよっ」
    「えへへー。じゃあ、朱梨姉様?」
     なんて、甘えたりできるかな?
     まことと勇はたくさんスイーツを食べ歩き、お店で一息。注文はマンゴーたっぷりの大きなパフェと沖縄風ぜんざい。
    「いっただきまーす!」
    「頂きます」
     一口食べればとろけるマンゴーにまことは幸せ。勇も柔らかな氷の食感と黒糖の深い甘みに大満足。
     交換もして美味しさ二倍、日々節制が信条の勇も、
    「……このように楽しきものとは、お声掛け頂き感謝を」
    「えへへ、たまには悪くないでしょ?」
     また一緒に、甘い物食べようね。
     あやとはミストに会計を、央にお菓子持ちを任せ、後輩ライフを満喫中。巨大な南国フルーツ盛カキ氷もついて文句ナシ。
    「元気だな、あやとは……」
     マンゴーアイスを食べつつ、暑さにうだる央。
    「そんなに暑いならマフラー外せよ。なんで着けてんだよ」
     ミストがマンゴーパフェ片手にツッコめば、即却下。
    「いやいや、これなかったら俺じゃないから」
     とかやってると、先行くあやとが、
    「あ、サーターアンダギー下さいっす♪」
    「ちょっと待てまだ食べる気!? 俺そんなに金ないからね!?」
     慌てて注文を止めるミストに、親指ぐっ!
     もう買ったしね!
    「まったく、これだからミストは……」
    「俺なの!?」
     三人の旅はまだまだ続く。
     どんなに食べてもスイーツは別腹、
    「これが女子力?」
     なんて、茜歌は瑠璃香と虹色特大カキ氷に挑戦。
    「わぁ……!」
    「こ、これは……燃える! 負けない!」
     わくわく目を輝かせる瑠璃香の隣で、茜歌は臨戦態勢。
     匙を構え、全力で挑めば頭がキーンとなるけれど、
    「ね、ゆっくり食べれば強敵じゃないよ?」
     余裕を持てば、色の数だけ味と甘さが楽しめる。
     カキ氷で涼んだら、次は揚げたてのサーターアンダギーを探しに行こう。
    「お、あれサーターアンダギー!」
    「なんか、輪っかじゃないドーナツみたいだね」
     早速購入した亮を、ティルメアが不思議そうに見つめる。
    「ティルも食うか?」
    「うん。……あ、おいしい」
     飲み物には亮が果汁100%の柑橘ミックス、ティルメアがタピオカミルクを買って、今度はティルメアが亮にお裾分け。甘いミルクは南国の味。
     噂のカキ氷風ぜんざいも二人で食べて、沖縄を満喫。
     明日からの学園も、一緒に頑張ろう。
     郎は旅行疲れが何のその、名雲とお土産選び――
    「ええと、紅芋タルトにちんすこう……あと何がよござんしょ」
    「これとかいいんじゃね?」
     ――の合間に自分用の甘味を大量購入。お代は名雲で。
     瞬く間に消えるパフェと七色アイス、その勢いに名雲もつい見惚れていると、
    「おーい、お前等も来てたんだ――って、すんげぇ食いっぷり」
     お土産を抱えた舞桜が合流し、共に吃驚。
     舞桜も郎にお菓子をやるが一瞬で消滅。速ぇ。
    「あっしの財布は無事でしょうか……」
    「……ドンマイ」
     とか言ってると、不意に郎が名雲へお菓子セットを。
    「それやるからよ。次は食い放題行かね?」
    「勿論でやんすよ!」
     やはりスイーツはやめられない。
     ひなこは道中出会った夜鶴と食べ歩き。
    「ジェラート何味にします? 迷っちゃいますね!」
    「折角だし、色々食べたいよな」
     と、二人であれこれ加えれば、トロピカルカラーのスイーツが完成。
     あとはジュースにタルトにケーキ、気になる物が多すぎて、時間が足りない。
    「あ゛~冷たい物が美味しい」
     ディーンは燦々たる太陽の下、様々な冷菓を味わう。合間には舌が麻痺せぬよう、冷たくないサーターアンダギーなどを挟むことこそマイジャスティス。いくらでも行けるループだ。
     【バリスタ学部】はお気に入りの珈琲を持ち寄り、スイーツの旅。
     優輝が持参したのはハワイコナを使ったオリジナルブレンドだ。
    「ハワイコナは名前の通り、ハワイの珈琲豆。5つの等級があり、豆の水分、サイズ、欠陥豆の割合によって……」
     流れるような説明に、名護産珈琲を味わうリオン・ウォーカーが思わず拍手。隣ではイオが熱心にメモを取るが、中は誤字脱字のオンパレードだ。
    「こういうの聞いてると、ほんとこの学部来てよかったと思うよ」
     言ってライアスが飲むのはキリマンジャロ。スイーツには紅芋のアイスとムース、そして、
    「ん? タルトなんてのもあるのか?」
     実に鮮やかな紫色に、コロンビア片手のシュヴァルツの目が輝く。既に机一つは彼のスイーツで埋まっているのに、
    「……知らない物は全部試すんですね」
     感心しつつ、真墨はカキ氷ぜんざいを注文。
     そういえば、さっきの珈琲談義で思い出したけど、
    「珈琲をカキ氷にしたスイーツってあったよな」
    「あ、知ってる。ジェラートにエスプレッソかけたのをアフォガードっていうんでしょ? ……まいーや、私はコレで」
     どこかズレた答えを返し、リズリットは自分のアイスに高級コロンビアをどばぁ。ご満悦。
     だが何か物足りない。
    「すいませーん、とにかくフルーツ満載の巨大パフェも下さ-い」
     お金の心配は……まぁ後で。
     勇弥は酸味の強い豆をアメリカンで用意し、南国フルーツ特盛のカキ氷とともに味わう。
    「これイケる――って、ドラゴンフルーツってこんな甘かったっけ!?」
     国産完熟モノの美味しさに感動。お次のマンゴーも完璧な甘さだ。
     大満足な彼の表情に、注文を悩んでいたリオンも、
    「閃きましたー! 私、沖縄のフルーツ山盛りパンケーキにします!」
    「あっ、俺も食いたい!」
     イオも便乗、目指せ全制覇。
     皆で山ほど頼んだら、珈琲と共にスイーツ交換。
     いろんな味を手軽に楽しめるのは大人数の特権だ。
     【露草庵】の六人もスイーツを囲み、思い出話。
    「沖縄って、初めて来たけど本当に美味い物が沢山あるよな」
    「どれにしようか迷うよ、ね」
    「私は沖縄の伝統菓子を色々買えて満足です♪」
     タピオカミルクを飲む鉄騎に頷く円。音雪は幸せそうにお菓子を広げる。
    「でもやっぱ、沖縄っつったら南国フルーツだろ?」
     サーターアンダギーを頬張る嵐が言えば、皆で特大フルーツパフェを頼むことに。
     やがて来ると、
    「うわデカっ! ヤベーよコレ、写メ撮っとこ」
     興奮気味の御伽が写真に残し、いただきます。
    「うん、美味しい。見た目も鮮やかで素敵ですね」
    「案外食いやすいな。果物も美味しい」
     一口食べて微笑む才蔵に、アイスの中から好物を発掘する鉄騎。
     だが数分もすると、平然と食べ進める女性陣を横目に才蔵はペースダウン。
    「よくそのお身体に入りますね……」
    「才蔵、無理すんなよ? あ、俺もうギブアップ」
    「んー……俺も。次は、こっち」
    「あれ? 皆様ご馳走様ですか? でしたら、残りは私と嵐さんが……」
    「ああ。こんなのチョロいよな、音」
     御伽も降参すれば円も匙を置き、そのまま紅芋ソフトとパインパフェを注文。彼のギブアップは作戦か。
    「なんか、皆と来たら修学旅行っていうより、家族旅行みたいだね」
     円が柔らかく笑う。
    「ね、写真撮ろ」
     カメラを構えて、はい、チーズ。
     帰ったら皆に教えてあげよう。
     修学旅行、楽しかったよって。

    作者:零夢 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年6月27日
    難度:簡単
    参加:60人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 10/キャラが大事にされていた 3
     あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
     シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
    ページトップへ