武蔵坂学園の修学旅行は、毎年6月に行われます。
今年の修学旅行は、6月24日から6月27日までの4日間。
この日程で、小学6年生・中学2年生・高校2年生の生徒達が、一斉に旅立つのです。
また、大学に進学したばかりの大学1年生が、同じ学部の仲間などと親睦を深める為の親睦旅行も、同じ日程・スケジュールで行われます。
修学旅行の行き先は沖縄です。
沖縄そばを食べたり、美ら海水族館を観光したり、マリンスポーツや沖縄離島巡りなど、沖縄ならではの楽しみが満載です。
さあ、あなたも、修学旅行で楽しい思い出を作りましょう!
●
多くの人で賑わう沖縄中部・北谷町に位置するビーチ。
白く長い砂浜が広がり、その周囲の風景はまるで外国のような雰囲気で。
そしてその砂浜には、大きな海賊船の形をした遊具の姿が。
そんな、綺麗な砂浜と高い透明度の海とサンゴの森を誇る――『アラハビーチ』で。
眼前に広がる青い空と海を、まるで海賊気分で制覇するように。
スリル、スピード、スプラッシュ! アクティブでスリリングなマリンアクティビティを満喫しませんか。
まずは、スリル感満載のチューブ系メニュー!
振り落とされないようにチューブにまたがって、風や波を切りながら爽快なスリル感を満喫する、マリンアクティビティの定番『ドラゴンボート』。いわゆるバナナボートは、1名から最大10名までOK。
ひとりで乗って同乗者に負けないよう最後まで海に落ちないように粘るも良し、グループ乗船して誰が最後まで海に落ちないか競争するも良し、落ちない程度のスピードで気持ち良い海風や波飛沫を気持ち良く感じて海を駆けるも良し。
お一人様でも、カップルやペアでも、賑やかなグループみんなででも楽しめて。スピードやスタイルも、楽しみたい好みのリクエストに答えてくれる。
また、ぽんぽん波の上を飛び跳ねながらスリルを楽しめる2人乗り用の『ビスケット』や、まるでソファーみたいな安定感抜群のボートでジェットコースターのようなGが楽しめる3~4人用の『マーブル』は、恋人同士やペア、仲良しグループにおすすめ。
そして、スピード感溢れる水上系メニュー!
板に乗って水上を滑る『ウェイクボード』に、水上バイク『マリンジェット』。
ウェイクボードは、初めてでも丁寧に教えて貰える体験版から、スピードUPな上級者向けまで対応! 水上バイクは定員2名で、インストラクターが操縦してくれるから、安心して存分にスリル感を味わえます。水上を滑るその爽快感はやみつきに!
単純にスリリングなスピード感を楽しむも良し。大切な人や気になるあの子と、ジェットスキーでドキドキ感を味わうのもまた、良い思い出になるかと!
最後に、澄んだ青い空と海へスプラッシュ!
水圧で勢い良く空を飛ぶ、大人気な『フライボード』にも挑戦できます!
足に付けた特殊な装置のジェットスキーの力を借りて水中から勢い良く浮き上がる、今話題の新しいマリンスポーツです。
練習した後、勢いよく飛沫を上げて高く空へと飛ぶその新感覚は。
最高に気持ちが良くて、感動すること間違いなしです!
●
「やはり沖縄といえば、海だな! 折角だから、賑やかにわいわい海で遊びたいな」
そう、修学旅行の日程をチェックしていた綺月・紗矢(小学生シャドウハンター・dn0017)は。
「あ、これなんか楽しそうじゃないか? アラハビーチでマリンアクティビティ」
貴方や皆の前に修学旅行のしおりを広げ、続ける。
「ドラゴンボート……いわゆるバナナボートで、誰が最後まで乗っていられるか競争するのも面白そうだし、ウェイクボードやジェットスキーでスピード感を味わうのも気持ち良さそうだ。あ、それにこのフライボードは、今話題で大人気な、水圧で空を飛べるマリンレジャーか。それにこのビーチには大きな海賊船があるようだが……海賊のように、青い海や空を楽しく制覇したいな」
そして、ドラゴンボートで最初に海に落ちた人には売店でカキ氷でも奢って貰おうかな、なんて言いながらも。
「沖縄の澄んだ空と海で味わう爽快感は格別だろうな。よかったら、貴方もアラハビーチでマリンアクティビティを楽しまないか?」
紗矢はそう、楽しそうに笑む。
貴方も、海賊船がある、綺麗な砂浜と海が広がるアラハビーチで。
ドキドキなスピード感溢れる、スリリングなひとときを、思いっきり楽しんでみませんか!
●煌きのアラハブルー!
沖縄の空へと、誰よりも先駆けて飛ぶべく。
(「フライボードなるものをやってみるのじゃ」)
真っ先にフライボードに挑戦する風香。
出来る限りの勢いで水圧に乗り、思い切り飛び上がってみて。
晴れた空の青から……今度は、深い海の青へと、ざぶん!
救命胴衣を着せられたまでは判ります。
でも、颯に首根っこ掴まれた京夜が乗せられたのは――ビスケット!?
「野郎二人でこんなもん乗って楽しいかっ!! マジふざけーーぎゃぅ!」
そうこう悪友に言う間に、勢い良くGO!
ぽんぽん水上を弾む動きに舌噛んだりしていますが。
「僕は楽しいよ。ちゃんと掴まってないと、海に落ちるよ?」
聞こえる苦情を笑顔で流しつつ、颯も沖縄の海を全開で満喫!
そして。
「ハハハ……終ったよね、これで終わりだよね。ちょっ、また首元!?」
「次はフライボードやるからね。そっちも楽しみだ。ほら行くよ」
どうか、ご武運を!
「それじゃ、しゅっぱーつ!」
級友同士のカエデと紗矢が乗るのも、ビスケット!
「あはは、楽し……あ、わ、おとととと!」
「大丈夫か……わ!」
そのスピードとぽんぽん跳ねる動きに、思わず二人揃って落ちそうになるも。
おっかなびっくり、写真用にと、果敢にピース!
眼前に広がる海は何もかもが違う、見たことない色。
何でこの名前なんだろうね、と首を傾けつつも。
優樹が十夜と乗り込むのも、やはりビスケット!
まずは風を感じ緩やかに……そして徐々にスピードアップ!!
「激しー! 落ちるー! うきゃー!」
飛沫く波間を跳ね、振り回されながら。
「悪くねェっ! 落ちるなよ真白~!」
「先に落ちた方がアイス奢りだからね!」
「よし乗った。落ちてもいいぞ真白!」
ジェットコースターより断然テンション上がるわ、と真剣にしがみつきつつも笑み零す十夜。
そして優樹は係員に大声でお願いを。
ラスト飛び切り強烈なのお願いしまーす! と!
エマが猛ダッシュして綿花と乗るのも、ビスケット!
「ぷわっ、しょっぱーい!」
「だいじょーぶか? おっしゃ、ガンガンいこ」
もっとスピード上げてー!! キャリバーよりはやくー! と。
二人でキャッキャ、大はしゃぎ!!
「なぁ、これ水着やばくね?」
そして、ぽろりも……!?
「ビキニだったらちょっと危なかったよね」
ありませんでした!
そして次は、フライボード!
「ちょっと上手くない? えっ、思ったより高……わわっ、きゃーっ!?」
ばしゃんっと一度は水没するも。次はばっちりバックフリップを決めた綿花に続いて。
「面白そー、次エマもやる!」
女は度胸、エマも早速挑戦!
朝から、沖縄を存分に満喫してきた紅緋。でも、まだまだ沢山遊びます!
「それーっ、はっしーん!」
紗矢と共に乗ったビスケットが、ぐんぐんスピードを上げて。
「波の上を駆け抜けていくのがすごく爽快です」
「確かに気持ちいいな……わっ」
水飛沫を浴びてキャアキャア一緒に、スリルを満喫!
「紗矢さん、いっしょに、ちゅーぶ、のろー」
トコトコ走ってきた綾のないすばでーと自分の胸を、紗矢はそっと見比べた後。
一緒に乗るのは、再びビスケット!
「すごい、きもち、いい、ねー!」
「ああ。楽しいな……!」
そしてきゃあきゃあ歓声を上げながら、同時に海へどぼーん!
でもすぐに、もう1回!
「来たぞー! 沖縄ッ!」
初めての海に、初めての恋人の水着姿。
何より、莉都と遊べる事が嬉しくて仕方がない。
そんなグロードを誘って、莉都が一緒にと選んだのは、マリンジェット!
早い者勝ち、と前に乗る莉都を護る様にグロードが後ろに座れば。
水上を滑り、次第に加速していくバイク。
その度に、煌く海水が火照った二人の体に飛沫いて。
風を切り進む感覚と恋人のはしゃぐ姿に、思わず顔も手も緩むグロード。
……って、手?
「あれッ、ちょっ、わあぁー!?」
「凄い、凄い、飛んでるみたい。ねぇ、グロード、……グロード?」
本当に海へ飛んじゃいました!?
広がる青い海に白い雲、降り注ぐ太陽。絶好のマリンスポーツ日和!
沖縄はやっぱりこうでないとな、と討真は体を適度に温めた後。
「しっかり掴まっとけよ。振り落とされるからな」
御凛を水上バイクの後ろに乗せ、アクセル全開!
「ちょっ、いきなりやりたい放題すぎでしょ! こらぁっ」
振り落とされぬよう、ぎゅっと彼にしがみつきつつ、そう少し腹を立てる御凛だが。
青い海を切り裂くように走るその爽快感に、病みつきなりそうで。
討真は飛び散る水飛沫を浴びながら、さらにバイクを加速する。
日頃のストレス発散とパートナーと過ごせる幸せな時間を、これでもかと満喫する為に。
「可愛いでしょう? 俺の、世界一可愛い恋人なんですよ!」
まずは全力で、恋人自慢の惚気合いを係員にしてから。
青羽と舞が乗るのも、マリンジェット!
でも、青い海を走るバイク音が聞こえていたのも最初だけ。
ぎゅっと後ろからしがみつく舞の感触と体温に、青羽の顔は真っ赤に。
舞もドキドキ鼓動が早くなるのを感じながら、彼の背中に顔を埋める。
そんな火照った体に浴びる水飛沫が、とても気持ち良くて。
「あれ? 後ろからしがみついてる舞のことしか覚えてないぞ? すっごく満足だけど」
「私も途中はあまり覚えてないですが……楽しかったですね」
何よりも……幸せいっぱい。
●スリリングスピード!
【びゃくりん】の皆が乗ったドラゴンボートが、青い海へとGO!
そして沖縄の美ら海や吹く真南風に、ついはしゃいだり余所見した向日葵とセカイが……揃って、海へとばしゃーん!
「いやーん、あたしカナヅチなので助けてー」
「向日葵泳げないのか? まあセカイも一緒なら大丈夫だろ……」
「あっぷ……た、助けて……その……わたくしカナヅチなんです!!」
「って、セカイちゃんもなのー?」
「って、そっちもかい!?」
まぁ……救命胴衣着けてはいるんですけど。
それも忘れ、ある意味器用にバタバタ溺れる二人に咲哉はツッコミつつも。
ここは、ジュース一杯で手を打ちます!
そして咲哉に無事救助されてから。
「た、助かりました。ジュースでも何でもお礼を……!?」
「……あ、きゅーめーどーいつけてたの忘れてた!?」
彼にしがみついていた自分に1人、赤面するセカイと。
お礼のジュースを買った後、救命胴衣の存在を思い出し、ガビーンとショックを受ける向日葵の姿が。
【井の頭6年薔薇】の皆もバナナボート! ……に、乗る前に。
「私、何故か水に浮かないんですよね……でもボートには乗りたい……」
葉蘭はそう困った用に呟くも。
そうだ! と思いついたのは、浮き輪作戦!
「よいしょ……浮き輪持って乗るのは難し……あ! あ! 浮き輪が!」
浮き輪作戦は失敗しましたが。
大丈夫か? と紗矢が渡した救命胴衣と、頼もしい男子がいます!
「大丈夫! 落っこちても俺が必ず助けるッス!」
和巳や雅弥は女子達にそう声を掛けつつ、颯爽とボートに乗り込んで。
スピード感溢れる海の冒険へ、出発!
「んー、海風が気持ちいい」
慎重に落ちないよう気をつけつつも満喫するミルドレッドに、和巳も頷いて。
「ひゅーっ、水しぶきが気持ちいいッス! 海も綺麗だし、最高ッスね!」
もっと風を感じるべく、スピードアップ!!
……ですが。
「わ、わわ、ゆれ、ゆれれれ……」
「ひ! たすっ! け、あーっ」
上下に大きく跳ね、左右に激しく振られて、思わず。
「ごめん」
「あっ……い、いやこれは事故で……申し訳ないッス」
それぞれの前と隣にいた紗矢に同時にしがみつく、ミルドレッドと和巳。
そして、無事何とか砂浜へ帰還した皆に、雅弥は声を掛けつつも。
思い出に残るよう、まだまだ級友達と一緒に、沖縄の海を楽しみます!
【フラサテ】の面々が挑戦するのは、フライボード! ……なのですが。
「ち、違うのだ! 高い所が苦手とかではなく……敵が来ないかと警……」
「敵なんて心配ないわよ。イフリート達が居るかも、なーんて冗談よ」
「思い切りびゅーんって飛べそうで楽しいに違いないな!」
何気に回れ右した睡蓮をすかさず引きとめる八津葉。
そして腕を掴まれ、ぐいぐい緋世子に引っ張られながら。睡蓮も皆と楽しむべく、腹を括って。
「うん、ずーーっとやりたかったのよこれ」
下調べも万全、本当に楽しみにしていたという八津葉は。
すぐにコツを掴み軽快に飛ぶ緋世子の姿を睡蓮と共に眺めるも。
上空の緋世子が、ブンブンと大きく手を振った――瞬間。
「わっ、手元狂っ……んにゃぁああ!!?」
バランスを崩し、豪快に落下!
そして。
「今そちら行くぞ緋世子、待っていろ」
睡蓮は、すかさず彼女を助けるべく、豪快に海へと飛び込むのだった。
これもまた楽しい、修学旅行の思い出です!
【武蔵坂軽音部】がレクチャーを受けるのも、フライボード!
「や、やっぱり最初は慣れませんね……!」
「高いの怖いんだけど……皆平気なもんなの?」
初の沖縄に少し興奮気味なゼノの練習を見ながら、春那も試してみるが。やっぱり怖いし、浮くだけで精一杯。
運動神経に自信はないものの、葵もバランス感覚を掴むべく気合を入れて。
「うーん、面目ない……ところでジョルジュ、君は何を笑っているんだい?」
バランスを崩した彼に、ついジョルジュもくすくす。
芯は、浮く事はバッチリだが。高く飛ぼうとすると海へ落ちてしまう。
そんな皆をフォローしながらも。
「なるほど、ここで出力を調整しとるんじゃね」
ハゼリは、初めて見るマリンスポーツ用のマシンに夢中!
そしていよいよ!
「しゅ、……出撃します!!」
変に緊張して舞い上がりつつも、まずはハゼリが本番に挑戦!
勢い良く噴出す水圧に上手に乗り、見事浮上して。思わず零れる笑顔。
続く葵もなんとかバランスを保ち、ジェットの力で浮き上がれば。気持ち良い風を感じ、瞳を細める。
「それじゃいっきまーす……ちょ、練習より高くない!? で、でも、楽しいかも……!」
「あ、わ! 飛べた!? わー、僕空飛んでますよー!」
緊張しつつも続いたゼノと春那も、互いの成功に皆とおおはしゃぎ!
そして、俺だって男だし、格好つけたい訳よ、うん、と。
今までで一番高く飛び上がった芯だが。
「おおー、確かにこれすげー楽しーなー!」
はしゃいで気を抜いた瞬間、海へとばっちゃーん。
でも……皆と高く空へと飛び上がることができて楽しい、と。
運動した後、一緒にカキ氷で休憩を。
●スプラッシュバトル!
「いやあ、一度はやってみてえと思ってたんだよな!!」
高明がレクチャーを受けるのは、憧れのウエイクボード!
最初はバランス等に気をつけて。それから速度を上げ、ジャンプやトリックにも挑戦。
ジャックも、落水を恐れず何度も飛沫を上げながらも、果敢にアクロバットな動きを。
初めての体験にハイテンションな康也も、えっちらおっちら、教えて貰った色々な動きを試してみて。
慣れた頃、いざ3人で競争です!
浜辺の可愛子ちゃんに良い所を見せるぜ、とバックロールを狙う高明に。
「あ! 水着のキレイなねーちゃんいるぞ!」
そう指差しては叫んでみる康也。
ジャックも、波間を滑り、飛んだり跳ねたりする二人の見事な動きを褒めながらも。
負けじと更に派手なパフォーマンスを見せるべく、声援や野次を背に、青い海へ!
この勝負、3人とも譲りません!
そして次の挑戦は、マリンジェット。
風と波を切るその操縦は勿論、ハイスピードのフルスロットルです!
ことの発端は、夜那のこんな提案。
「ドラゴンボートで、一番最初に落っこちた奴が全員分のかき氷おごるとかどうよ?」
そして勿論、【梁山泊】の皆の答えは。
「乗りました! これでも握力には自信がありますよ」
「フッ、食べ物が賭かると強い上に、奢りと聞いたら容赦無しの南谷春陽の恐ろしさを見せてあげるわよ!」
「夜那よ、提案者が真っ先に落ちやすい、と言うからな……覚悟しておけよ?」
心太も春陽も倭も、俄然やる気です!
そして同じく勝負に了承しつつも。
「落ちなければ良いのですよね。落ちなければ……」
ライフジャケットを念入りに確認しながらも弱気に笑む、泳げない静菜。
ということで早速、順にボートに乗り込んで――勝負開始!
「ちょ、はえぇぇぇぇ」
「うひゃあああっ!?」
「きゃあぁっ!!」
そのスピードや振り回される度に感じるGに、皆から声が上がって。
「海も凄い綺麗ですし、最高ですね、南谷さん!」
一人余裕な心太に向けた視線を、ふと春陽が最後尾へと移してみれば。
「……くっ、やっぱり横Gが……って、ぬ、ぬわぁっ!?」
「……もう落ちてる!?」
青い海に、早速1本目の水柱が!?
そして、えーっと、と心太は少し考えて。
「八重垣先輩ゴチになります!」
カキ氷、ゴチになります!!
それから静菜が落ちた倭を振り返った瞬間――2本目の水柱が、ばしゃーん!
そして勝負の後は。
王道のいちごに苺練乳、ブルーハワイにスイ。奢りのカキ氷を食べながら休憩タイム!
さらに、一番安いカキ氷を自分用に購入した倭に。
「ついでにパイナップルジュースも飲みたいなぁ♪」
さすが春陽、容赦ありません!
青い海、白い雲、そして!
(「俺以外頭カラフル過ぎだろ」)
(「……なんでこんな元気なの、そんで白いの」)
やたらカラフルな頭に、やたら白い肌。
そんな【黒猫】の先輩達を見回して。
「日差し眩しい! 先輩らの白い肌も眩しい! 嬉しくねえ! あッいえ……すんません」
そう調子こいた龍生へと、秀憲や恭太朗はナマコを投げてから。
ナマコで騒ぐ大学生や高校生に、ガキかっつの、と呆れた後。水着姿のカンナを見た有貞は、やっぱ女だったんだ……と。
「つーか騎乗系と来たら私でしょ、負ける気しないわ」
そんなカンナは、そう余裕の笑み。
八雲もカンナ様の水着に男子らしく騒ぎながらも、何気に余裕綽々。
そう……これから始まるのは、ドラゴンボートバトル!
最後まで残った人が勝者です! が。
「今更だけど俺泳げないんだよね」
「まじか……水垢離しといた方が良いんじゃない」
「えっきょんちゃんシナナイデ」
女子の水着が外れないかと密かに思いつつ、今更カミングアウトする恭太朗。
そして皆で写真を撮った後、いざ勝負!
「スピード出るだけだろ! よゆーだって! ……えっなにこれ飛ぶ!?」
八雲は跳ねる衝撃にビビりながらも、前の龍生を押してみて。
「ちょっ待っ、曲がんの!? 無理ぃいい」
カーブで押され、一番に脱落した龍生は。
「おおおすげー速い! 速っ、えっ速っ……ちょ」
ある意味死活問題な恭太朗が落ちたのを確認し、浮かぶことに専念する彼の回収に。
そして無言無表情で、前だけを見て耐えていた有貞は。
「こいつらまじうるせえ……!」
そう気を取られた隙に、ぼちゃんっ。
そして。
「あーどうにか乗りこなせないかなーこれ!」
やばい燃えて来た、と。カンナがバランスを取った、その時。
落ちた皆の名前を叫び歓声を上げていた秀憲が、カーブやばい! と声を上げた瞬間。八雲と同時に、海へとダイブ!
ということで――勝者は、カンナ!
そして青い海の中、賑やかに笑い合いながら。みんなでハイタッチ!
さらに、フライボードに挑戦する学生寮【枝苑】の面々にも、勝負が勃発!?
一番高く飛んで、アラハの空と海を制した船長が。お宝のマンゴーカキ氷をゲット!
「おー、結構重装備なのな」
春夜はそう準備しつつ、白い飛沫が上がる、眼前の気持ちよさそうな海を見て。
「水圧で空が飛べちゃうって凄いよね……! 気合入れていかないとっ」
「思ってた以上に難し……うわっ」
「っとっと、お、落ちそうで怖っ……くっそーー、楽しいけど難しいな!」
透や煉も、何度も海に落ちてもめげず、お宝目指して練習を。
そして、ヤッホー! と高く飛べた光一郎はそう叫ぶも。
刹那バランスを崩して、うわぁっ!? と落下!
ヒノも、最初は緊張してガチガチであったが。
「水圧で空を飛んだ気分になるのは素敵デスよーうっ!」
すぐに慣れ、両手を広げ、競争も忘れて楽しく空へ!
優貴も、初めての経験故に少し手間取ったものの。気合でどんどん上達していく。
そんな皆の様子に……負けてらんない、と。
何度も海にじゃぼんしつつも、足場が悪い戦場をイメージし、研究してみる煉。
そしていよいよ、勝負本番!
「まるでヒーローみたいじゃない!?」
「みんなみんな、鳥みたいで凄いです!」
「魔法使いじゃなくても空を飛べたね」
各々が順に空を飛び、眼下に広がる海を独り占め。
その姿はまさに、魔法使いやヒーローや鳥のようで。
そして――アラハを制した、海賊船長は。
「気持ちよかったなー!」
普通に泳ぐ時とは全く違う海から、勢い良く飛び出して。
前にくるりと一回転してみせた春夜。
そんな春夜を特に意識して力み、落っこちてしまった光一郎が、お宝を献上することに。
それから、一口食う? と。船長から皆へと、カキ氷のお裾分けがされながらも。
「やっぱ海って楽しーな。みんなと来れて嬉しかったぜ」
優貴は、競争の健闘を讃えじゃれ合う皆を見回しながらも思う。
特別な場所で、こうして遊べた思い出を。ずっと大事にしていきたい――と。
作者:志稲愛海 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年6月26日
難度:簡単
参加:51人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 4
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