新灼滅者講座1:あなたと武蔵坂学園

    作者:七海真砂

    ●灼滅者講座へようこそ!
    「皆さん、今日は『灼滅者講座』にお集まりくださって、ありがとうございます」
     会場に集まった灼滅者達の前に立ったのは、五十嵐・姫子(高校生エクスブレイン・dn0001)だった。司会役を担当する姫子が、皆に向かって呼びかける。
    「武蔵坂学園に来たばかりの皆さん、学園生活はいかがですか? 新生活が始まったばかりで、わからないことや困っていることなどはありませんか? そんな皆さんに、この学園のことや灼滅者活動についてなど、様々なガイドをしていくのが、この灼滅者講座です」
     灼滅者講座には経験豊富な先輩方が多数参加している。彼らから、色々な話を聞いたり、アドバイスを貰うことができるのだ。
    「『ここがよく分からない』なんてことがあったら、遠慮なく質問してくださいね。私も、武蔵坂学園のことには、かなり詳しいんですよ」
     そう言って、姫子はにっこり笑う。

    ●あなたのことを教えてください!
    「さて、まずは初めて会った人ばかりですし、自己紹介をしましょうか。ところで皆さん、自分のことを、他の人へ上手く紹介する自信はありますか?」
     姫子の言葉に、灼滅者達は思わず考え込んでしまう。
     初対面の相手には挨拶や自己紹介をするものだが、そこにも『ちょっとしたコツ』があるのだと姫子は言った。
    「そのコツは、他の灼滅者さんと仲良くする時だけじゃなくて、いろいろな場面で応用していけるテクニックなんです。こうしたことは、実際に自分でやってみながら覚えるのが一番ですから……」
     言いながら、姫子は箱に入った筆記用具を取り出した。
    「『サイキックを使って戦っている自分の姿』を書いて、皆さんに紹介してみましょう。あ、絵じゃなくて文章で書いてくださいね」
     筆記用具を配りながら、姫子はみんなに微笑みかける。
    「皆さんは灼滅者ですから、自分がどんな風に戦うのかを周囲に説明する機会が、これからきっと何度もあるはずです。その練習だと思ってみてくださいね」
     姫子の言葉は、つまり『それを聞いた相手が、あなたのことを理解できる』ように書かなければいけないという意味でもある。とはいえ、いきなり書けと言われてもどうしたらいいのか、分からない人も多いだろう。
    「なのでヒントです。『自分の姿』ですから、自分がどんな姿をしているのか、文章で表現する必要がありますね。あなたが一体どんな人なのかを教える手がかりが少ないと、他の人と間違ってしまうかもしれません。戦っているところですから、どんな殲術道具やサイキックを使っているのか、理解できるようにするのも重要かもしれません」
     あとはこれを参考にして、どんな文章を書いたらいいか自分なりに考えてみてくださいね、と姫子は呼びかけた。
    「もし余白があったら、自分がどんなことを考えながら文章を書いたのか……も、よかったら教えてください」
     先輩たちから、どんなガイドをするのかの参考にしますね、と姫子が告げる中、灼滅者達は目の前の用紙と向き合うのだった。

    ●武蔵坂学園のことを教えて!
    「先輩の皆さんは、この武蔵坂学園について教えてあげる準備をお願いできますか?」
     姫子は、次に先輩として参加している灼滅者達の方を向いて言った。
    「今回は最初ですから、この武蔵坂学園についての内容を中心に、詳しくお話しをしていきたいと思います」
     言いながら姫子が広げた模造紙には、武蔵坂学園の簡単な見取り図が描かれている。
    「校門前、教室、美術室、旧校舎、クラブ棟……こっちに行けば購買部と学生食堂がありますし、地下にはサイキックアブソーバーもありますね」
     もちろんこれは武蔵坂学園の一部に過ぎない。学園には様々な場所があるし、もっと言えば学園の外にだって、灼滅者にとって重要なスポットがある。
    「今回は、これらの場所を1つ1つ実際にみんなで見学しながら、それぞれが一体どのような場所なのか、どういったことができるのか、その場所を上手く活用するコツなどをお話ししていきたいと思っているんです。皆さんは上手く分担して、それぞれのガイド役をお願いできますか?」
     どの場所で、どんなガイドをするか。他にも質問に答えてあげるなど、いろいろな役割を手分けしていくのがいいだろう。
    「皆さんの中には、前回の灼滅者講座に参加している人もいると思いますから、もう慣れていますよね。去年の灼滅者講座を後輩の立場で受けていた皆さんも、今度は先輩として力になってあげてください」
     よろしくお願いします、と姫子はお辞儀をするのだった。


    ■リプレイ

    ●『自分』を文章で紹介してみよう!
     彩辻・麗華(孤高の女王を模倣せし乙女・d08966)から筆記用具を受け取った小仏丸・粟矢(東京ヒーロー・d10330)は、さっそく頭を抱えていた。
    「戦っているところを書く? 難しいことを言うでござる……」
     確かに、と頷くのは街風・恭輔(中学生人狼・d27472)だ。挑戦してみようとするものの、なかなか難しい気がする。
     同じように考え込んだシャーロット・サウンドエッジ(高校生サウンドソルジャー・d27918)は、まずは外見からだろうかと、自分の見た目を現す文章から書き始める。
    (「やっぱり、こうするのが確実かなっ!」)
     真心・流々(流浪のジョーカー・d27846)は、自分が戦う様子をイメージしながら、かっちりとした文章でそれを記述していく。
    「やっぱりコレを使って……」
     杠・狐狗狸子(無垢の銀刃・d28066)は愛用のナイフを見やりつつイメージを膨らませる。美堂・刹那(居合系焔使い・d25237)も自分の戦闘スタイルを、できるだけ詳しく文章にしていった。
    (「小細工とかは向いてねえからなあ……」)
     自分の性格をぼんやり考えるうち、ゲルデル・ザクソニア(高校生デモノイドヒューマン・d27274)の方向性も決まったようだ。
    「私であれば、こう戦うでしょう」
     昇・冷都(主を探す放浪者・d26481)も方向性を定めると、一気に仕上げていく。ヘッドホンを掛けた浅倉・優莉(小学生シャドウハンター・d28130)も、無言で黙々とペンを動かしていた。
     自分なりの美学を込めたのは、坂井・司(焔姫・d27245)。一族の皆と集まって座っていた日輪・白銀(汝は人狼なりや・d27689)も、戦いへの意気込みを、自分なりに詰め込んでいた。
    「私ならば、これしかあるまい」
     と、フラム・オリヴィエ(高校生ファイアブラッド・d25750)はすらすら文章を書ききっていく。こんな感じかな、とペンを置いたのは小山・忠利(恩返しの旅人・d27833)。よく分からないが、分からないなりに頑張ったつもりだ。あとは詳しい解説を待つことにする。
     自分なら、きっとこうするだろうと、ヴォルフ・アイオンハート(蒼の封魔狼・d27817)も思い浮かべた物を書き上げ、解説を待つ。
    (「あ、これもかな」)
     赤暮・心愛(赤の剣士・d25898)は書いている最中に新しく思い浮かんだ内容を更に加えて、文章を完成させていった。
     ジャック・クロムウェル(キャンディホリック・d27781)も文章を書き終え、使っていた鉛筆を机に転がす。ジャックも自分の必殺技の事などを絡めながら、お題を完成させていた。
    (「……前に灼滅者講座受けてたんって、去年のお話やってんねぇ……あ、いかんいかん」)
     前の講座の様子を色々と思い出していた出雲・ノルン(雲心月性・d16355)は、周囲の皆があらかた完成させているのを見て、慌ててペンを握りしめて文章を考え始める。
    「………」
     隅の方の席では、こっそり前期中間テストの勉強をしているフゲ・ジーニ(幸せ迷宮回廊・d04685)のような先輩も混ざっている。灼滅者としての知識が十分でも、勉強の理解度が大丈夫かというと、また別の話になるらしい。
    「うむ、完成じゃ」
     ルティカ・パーキャット(黒い羊・d23647)の紙には何故か図形のような物が描かれておりしかも『MUSASHI』という文字が添えられている。
    「学園名物のひとつじゃからして」とやり遂げた感いっぱいの顔で立ち上がったルティカだったが、さすがにちょっと、お題と実際に書いた内容がかけ離れてしまっていただろう。
    「へぅ~……コツないかなぁ……」
     ちっとも浮かばない、と机に突っ伏した綾部・茜(緋桜雪・d07249)は思わずぼやく。同じように上手く思いつけずに苦しむ生徒は他にも少なからずおり、中には、
    「うわぁぁん! 申し訳ありません五十嵐様、戦ってる自分の姿が思い浮かばないのです……五十嵐様から出されたお題が出来なくて……申し訳ありませんー!」
     などと姫子に涙目で謝り出すマナクル・スレイヴ(子供のボクと奴隷の私・d23286)のような者までいた。
    「大丈夫です! 謝らなくて大丈夫ですから! 書き方のコツは、この後みんなでちゃんと説明しますから、少しずつ練習してみましょう」
     最初は難しくても、繰り返していくうちに慣れていくものですよ、と姫子は微笑みかける。
     いささか仕上がりが気になっていた時雨・狂牙(残照の死銀・d27743)も、それを聞いて、いったん完成した内容を提出する。ちょこん、とその上に重ねられたのは、不安そうな表情の鳴神・沫璃(ここには歌も星も無く・d27597)の回答だ。
    「こんな感じでしょうか?」
    「ええ、確かに」
     黒絶・望(黒白の死神・d25986)の用紙を受け取り、姫子が微笑む。
    (「俺も初めて受けた時は右も左も分からなくて、ある意味緊張してたよなぁ」)
     そんな皆の様子を眺めつつ、去年よりも慣れた手つきで文章を書き出すのはシグマ・コード(フォーマットメモリー・d18226)だ。
    「もう2年も経つんですねぇ」
     3年生の時に転校してきて、今は小学5年生になった如月・縁樹(花笑み・d00354)も懐かしみながらしみじみしている。
     こんな風に、人は灼滅者生活に慣れていくのかもしれない。来年の今頃は、きっと彼らもシグマ達のような気持ちが味わえることだろう。
     出席者の中には新入生・転入生ではないが、復習や再確認の為に来たという者も少なくない。セシリア・ダールグリュン(蒼き殲滅姫・d00398)も、そんな1人だ。
    (「先輩達の様子は参考になりますね」)
     浅巳・氷人(一乗せ・d26450)は、先輩や同じような立場の皆の様子を見ることでいろいろ学べたらと考え、この灼滅者講座へ出席したのだが、さっそく得る物があった。
    「人が多くて、すごい……熱気なの……」
     出席者の熱気に、フェオドラ・グランツヴァルト(エンゲルデァグナーデ・d16137)は少しくったりして風通しの良い席へと移動していく。海老塚・藍(フライングラグドール・d02826)も薄着にして正解でした、と暑くすら感じながら思う。
    「今年もトレビアンな生徒達が溢れておりますわね」
    「可愛い子達ばかりですね♪」
     周防・雛(少女グランギニョル・d00356)が課題に取り組む後輩達を見つめる隣で、雲母・夢美(夢幻の錬金術師・d00062)がニコニコ笑いながらカメラを抱えている。反対側では樹・由乃(温故知森・d12219)がアイスをくわえつつ、ビデオカメラで場の様子を記録していた。
    「あ、気にしないで続けて。机の上は撮ってないから安心してよ」
     更に小此木・情(アカルイックスマイル・d20604)が『記録係』の腕章をつけて、お題に取り組む生徒達の間を回っていく。撮影した内容は後程、魔人編纂室に持ち込まれる予定だ。

     そうして、大体の生徒がお題を完成させた頃……。
    「あ、このお茶菓子どうぞですの~」
     シャルレーゼ・フィールド(傷だらけの旅人・d19021)がワゴンを押して入ってくる。同様に根岸・綿花(きしめん女子・d24753)が持ち込んだのは、名古屋名物『きしめん』だ。
     みんなの書いた内容を回収する一方で、皆が用意した差し入れが配られていく。
     休憩と自己紹介のお供に、と仲村渠・弥勒(マイトレイヤー・d00917)も用意したサンドイッチを配って回る。アリス・クインハート(灼滅者の国のアリス・d03765)のスコーン、花厳・冰雨(冴瓊・d15608)の一口で食べられる小さな水羊羹やマドレーヌなども希望者の元へ運ばれていき、それぞれの生徒の好みに合わせて仙道・司(オウルバロン・d00813)達が用意した各種ドリンクが机に置かれていった。
    「やれやれ、しょうがないな」
     と鬼塚・良介(不定の道化・d10077)が見ているのは、逢守・郎(黒銀狼・d27783)や糸木乃・仙(蜃景・d22759)、日輪・コウヨウ(小学生人狼・d28208)や木野山・天音(白砂天狗・d27537)などの眠ってしまった灼滅者の姿だ。良介は彼らに毛布を掛けて回ってやる。
     御手洗・麗(ヴォーパルハニー・d21187)などは、気配に気付いて慌てて飛び起きた。
    「はいはーい、それじゃあ始めるよ。分からないことがあったらどんどん聞いてねー」
     一方、その間に先輩側の準備も万端。白・理一(空想虚言者・d00213)がおっとりとした口調で呼びかける。どきどきや緊張からか、ちょっと表情の硬い後輩達を因幡・亜理栖(おぼろげな御伽噺・d00497)は見回して、
    「大丈夫。そんなに緊張したり怖がらなくても大丈夫だよ」
     笑顔でいこうよ、ねっ! と自ら笑顔を浮かべて、少しでも緊張をほぐしてあげようとする。皆に配られた食べ物や飲み物にも、そうした効果があったのだろう。ちょっと空気が和らいだところで、本格的な解説に入って行った。

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    【マスターからの解説】
     姫子が出したお題は、キャラクターの視点から離れた用語を使って言うと『バトルピンナップの発注文章を書いてみよう』というものでした。
    (美術室コンテンツでは、このように『皆さんがサイキックを使って戦っている姿』をイラスト化することができ、その際には『文章で自分の姿を説明』します)

     しかし、これは美術室でイラストを作成する時だけの話ではありません。
     キャラクターを通じて、他の参加者さんと交流する時も、
     メインコンテンツの『教室』で冒険をする時も、
     相手に伝えたいことは、すべて『文章』で表現していきます。
     サイキックハーツは『自分のことを文章にして、誰かに説明する・理解してもらう』という機会が、たくさんあるゲームなのです。

     そういった数々の場面で、上手に文章を書くコツがわかると、得しそうですよね!
     その練習に挑戦してみた上で、便利なテクニックをお勉強するのが、今回のお題の目的です。この内容は、他の様々な場面でも応用できるので、ぜひ覚えて生かしてみてくださいね。

     ちなみに、こうした文章をいきなり上手に書ける人は、普通あんまりいないので、文章を思いつけなかったり、上手く書けなかったという人も、ぜんぜん落ち込む必要は無いですよ。
    (自慢じゃありませんが、私は最初もっと下手でしたからね……)
     今回の内容を参考にしながら、ちょっとずつ練習していきましょう!
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    「まず、大きなポイントとなるのは『相手にキチンと何をしているのか伝えること』だね。自分を格好よく見せたいと思っていても、それが相手に伝わらないと、意味が無くなってしまうから」
     そう最初に告げたのはロバート・ケイ(深い霧の渇望者・d22634)。
    「ココ大事。どれだけイイこと考えてても、ちゃんと書けてなきゃ無意味だからな」
    「確かに、ちゃんと伝わるように書けているか、実際にやってみても不安だわ」
     神西・煌希(戴天の煌・d16768)が更に付け加えた言葉に、日野・那刃斗(闇に沈む・d28182)らが大きく頷く。
     今回、実際に『お題』にチャレンジしてみた結果、この部分を難しく感じた者が非常に多かったようだ。
    「自分では、ちゃんと書けたつもりだけれど、自信が無い」
     という声はたくさんあった。

     それについて、説明役として出てきたのは姫子だった。
    「皆さん、お題に取り組んだ時の事を、ちょっと思い返してみてください。
    『サイキックを使って戦っている自分の姿を書いて、皆さんに紹介してみましょう』
     と私から言われて、皆さんはまず『どんなシチュエーション』を思い浮かべましたか?」
    「僕はライブハイスでの戦闘をイメージしてみたよ」
     はい、と手を挙げてエミリオ・カリベ(魔法と科学と文学少年・d04722)が淡々と述べると、今度は紅竜・真二(レッドドラゴン・d10881)が立ち上がった。
    「俺はこの場で、これに攻撃する所だな」
     と手に持っていたバレーボールを投げてキャッチする。実際には、このバレーボールに抗雷撃を叩き込むところを真二は書いていた。
    「私は敵と遭遇し、スレイヤーカードの封印を解除して、戦闘を開始する所を想定していた」
     アズキ・エンドー(給食当番・d27796)はカードを入れている給食袋を揺らしながら言う。
     他にも、全員で協力して強大なダークネス1体と戦う所をイメージした物、反対にダークネスの大軍との戦いを考えて書いていた物、シャドウのいるソウルボードでの戦いやスサノオを追いつめた瞬間といった宿敵を追いつめた上でのバトルや、無人の荒野や草原、山中などでの戦い、武蔵坂学園での模擬戦を前提に考えられた物など、様々な内容があった。
    「なるほど。皆さんが考えたように、色々なシチュエーションがあるのですね」
     彼らの話を聞き、感心するルエニ・コトハ(スターダストマジシャン・d21182)に「はい」と姫子は微笑んだ。
    「色々な状況を想定して、皆さんお題に取り組んでいました。私が皆さんに話した内容は一緒でしたが、それを『どう解釈するか』は、人によってそれぞれ、大きく違ったわけですね」

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    【マスターからの解説】
     文章はこのように『同じ内容でも、解釈の仕方が複数ある』ような場合があります。
     あなたと、完全に同じ解釈をしてくれる人が相手だったら、何の問題もなく、あなたの考えている事は相手にキチンと伝わるでしょう。

     ですが、あなたの文章を読んで、相手が『あなたと違う解釈』をしたり、誤解や行き違いなどが発生してしまうことは、決して珍しくありません。むしろ、よくある事なのです。
     どちらが悪いとか、そういう訳ではなく、文章とはそうした物なのです。

     ちょっとした工夫で、それをできるだけ予防することはできます。
     たとえば、
    『自分のことを全然知らない人でも、誤解なく理解できるようになっているかどうか』
    『読んだ人が、どう思うだろうか?』
     といった事を想像しながら書いていくだけでも、結果は変わるものですよ。

    (なお、姫子は今回、わざと『いろいろなシチュエーションのプレイングが来る』ように喋りました)
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    「では、どうすると分かりやすいかのアドバイスですが、例があった方が良いと思うので、これからいくつか例を出します」
     皆で考えた内容を、代表して鳳仙・刀真(一振りの刀・d19247)が読み上げる。
    「『敵に突っ込んでいって、どーん!』」
    「敵に突っ込んでいって攻撃するという、大まかなイメージは伝わってくるけど、擬音だけだと、ことば不足かもしれないね」
     これだけでは、イメージする状況は人によって結構違うはずだ。楯縫・梗花(なもなきもの・d02901)は解説しつつ、新たな例を出す。
    「『ロケットハンマーを、敵に激しく叩きつける』。これだと、どうかな?」
     先程よりも、具体的なイメージが伝わりやすいだろう。
    「たとえば、ゆみかならこう戦います。クラーク博士のポーズで、指先からビームを射出! これぞクラークビーム!」
     夢野・ゆみか(サッポロリータ・d13385)は、実際にご当地ビームを使う時のポーズをとって見せてくれる。

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    【マスターからの解説】
     どんなポーズなのか分からない人は、検索サイト(googleとか)で『クラーク博士』や『クラーク博士のポーズ』と入れて調べてみてください。多分すぐに銅像の写真が出てくると思います。それです。

     サイキックハーツはインターネットのゲームなので、『知らない人でも、こうしてインターネットで調べたらすぐに理解できる』のであれば、何かに例えて書くのは結構有効です。
     ただし『調べても、すぐに理解できない』物に例えてしまうと、反対に分かりづらくなってしまうだけになるので、注意が必要ですね。
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    「でもこれだと『あなた』の事がわかりません!」
     静闇・炉亞(月照・d13842)がビシッと決める。
    「たとえば今回の皆さんの文章には、こういう内容がたくさんありました。
    『私は戦うときの衣装に着替えて戦います』。
     スレイヤーカードの封印を解くという意味だと思います。でも、この服装が具体的に書いていないと、どんな格好をしている人が『あなた』なのか、私には分かりません」
     去年自分が教わったことを、今度は後輩たちに伝えたいと、炉亞は自分なりに噛み砕いた言葉で説明していく。

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    【マスターからの解説】

     たとえば、今回のプレイングでは、次のような服装が書いてありました。
    『武蔵坂学園の制服です』
    『紫色のフルフェイスフルアーマーです』
    『王様のようなマントと王冠を身に着けていて、王笏のような見た目のマテリアルロッドを持っています』
    『執事服で、モップにまたがって空を飛んでいます』
    『アロハシャツとサングラス』
    『野球のユニフォームを着ています』
    『パンツスーツスタイルのブラックスーツ。解体ナイフを持っていて、エアシューズを履いています』
    『武蔵坂学園の高校女子夏服です。ただし僕は男です』

     ……2665人の服装は、こんなにバリエーションがあります。手がかりなしに『あなた』を特定するのは、ちょっと大変そうですね。
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    「『他人に伝わりやすい』記述を重視する際には、曖昧さと具体性の2点を意識するのも重要でございます」
     深瀬良乃奉寺・深雪(フェイスフルマリオネット・d09822)が続けて取り上げたのは、今回最も多く書かれていた服装、『和服』だ。
    「和服には『振袖』もあれば『浴衣』や『小袖』のような物もありますし『振袖袴』のような服装もございます。きらびやかな印象の物、落ち着いた雰囲気の物など、色合いやデザインも様々ですわね。男性であれば『作務衣』などもございますし、ちょっと変わったところでは『喪服』や『白装束』、『剣道着』『巫女服』なども和服の範疇かと存じますわ」
     特別な言及が無ければ、読む人は『あなた』の年齢や性別などから似合いそうな和服を着ているのだろう……とイメージする。
     それで大丈夫ならば問題は無いが、そうではない場合、特に『黒地に鮮やかな牡丹が描かれた大人っぽい雰囲気の浴衣を着ている』のように具体的なイメージが既にある場合は、きちんと文章に書いておくのが確実だ。
    「武器や髪形も同様ですね」
    「私の武器は、アンティーク調で厚めの魔導書です。どうでしょう?」
     広海・智希(高校生サウンドソルジャー・d26113)の声に、皆が武器の外見を想像し……それから、実際に智希が魔導書を取り出して見せる。
    「私であれば、髪型は『黒色の姫カットのロングヘア』ですね」
    「わたしは腰辺りまである赤茶のツインテール!」
     毛先に指を伸ばしつつ、そう日向野・碧凛(気づいたらクラスの学級委員・d24377)が自分の髪型を表現する一方、チアガール姿の冨合・英瑠(天真爛漫応援少女・d26944)はライドキャリバーのトライアングラーの隣で、元気いっぱいに声を張り上げた。
    「オレは金に染めた短髪なんだけど、髪型以上に、このウサギのヘアピンが目立つと思うぜ」
     と言いながら、実際に穗積・稲葉(八重梔の月兎・d14271)がそのヘアピンを指先ではじいてみせる。
    「こんな風に、まずは必要事項をまとめる、どれが重要かハッキリさせるのが大切です」
     東雲・羽衣(花姫カンツォーネ・d20543)達は、いくつかのポイントを押さえながらアドバイスしていく。
     まずは自分を伝えるのに必要な内容をまとめる。相手に言いたい事、知っておいて欲しいことなどを頭の中で考えたら、実際に書き出してみると、まとまりやすい。
     箇条書きにするのが分かりやすいという先輩もいたが、これは実際にやってみて『自分が一番書きやすい』ようにやるのが良いだろう。
    「次に、自分自身にとって、絶対に譲れないことってありますよね。自分が何に力を入れたいか……そういうのを考えてみると、いいと思いますよ」
     花園・桃香(はなびらひとひらり・d03239)が続けて喋る。自分にとって一番大事なこと、より優先度が高い内容は何かを考えてみたり、実際にその順番に書き出した文章を並び替えてみるのもいいだろう。
     また、『髪型』『服装』『武器』『表情』など、扱う内容が近い物はまとめて並べて整理するといった工夫は、『相手にとって分かりやすい』文章に仕上げるときのコツの1つだ。
    「その上で、ここまでを参考にして、自分のイメージがイメージ通りに伝わるような文章になるように頑張ってみてください」
    「最初は難しく思うかもしれないが、ま、あんま考えすぎず、自分の1番良いところが出るようにすりゃあいい」
     話を聞いて難しい顔、悩んでいる顔をしている新入生達には、木嶋・キィン(あざみと砂獣・d04461)が語りかける。
    「そうそう! 習うよりも慣れろ! 難しく考えず、ただ心の赴くままに己のリビドーを刻む……なんてのも時には重要な事だよ。例えば僕ならばただ一言、」
     そこで九条・泰河(陰陽の求道者・d03676)はすう……っと息を吸い、
    「おっぱぁぁぁぁぁぁいいいいいいい! ……って叫ぶかな! 僕、基本的には美少年の部類に入るだろうけど言ってることは残念だね!」
     などと言い放つ泰河だが、これはこれで泰河という人物についてある意味理解しやすい……かもしれない。

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    【マスターからの解説】
     ちなみに今回、
    「細かい事はいいんだ! 後は○○がなんとかしてくれる!」
     というプレイングがありました。これ、実はとても重要だったので取り上げます。

     今回、
    「こんな文章で本当に大丈夫なんだろうか」「とても不安だ」
     と書いてあるプレイングが非常に多かったのですが、大丈夫です。
     何故ならば、ここまでに何度か書かれているように、サイキックハーツにいる皆さんの先輩も、いつかは『あなたと同じように、新入生や転入生だった』からです。

     先輩の皆さんも、あなたと同じような立場だったことが必ずあります。その不安な気持ちを理解できない人はいません。そんな先輩たちは何度もサイキックハーツで練習や挑戦を繰り返して今の先輩になりました。
     だから、不慣れだったり、頑張っている新入生・転入生の『あなた』を見かけたら、必ず力になってくれます。
     もし、ちょっと分かりにくい文章になっていたとしても「おそらく、こういう事が言いたいんだな」と想像して理解しようとしてくれる人ばかりです。
     先輩達もそうして、色々な人に助けられて今のような先輩になったんですよ。だから安心してくださいね。

     ちなみにこれは、イラストの発注文章を書く時やプレイングを書く時でも同じです。書いてくれた内容を見て、あとはイラストマスターやマスターがなんとかします。大丈夫です。
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    「これは美術室や教室、クラブ活動なんかでも応用が利くものです。詳しくは実際に見学する際に改めて、それぞれを担当する先輩が話しますが、こうした基本の部分をまずは、少しずつ意識してみると良いと思います」
     涅・染(退屈な女・d12400)が締めくくるように告げると、シルヴィア・アンバーロン(わんわんびーすと・d24532)が尻尾をしょんぼりと垂らす。
    「うえぇ。やっぱり覚えることが沢山なんだよう」
     メモは取ったので、ひとつひとつ何とか頑張ってみよう、と自分を励ますシルヴィア。
    「皆さん、どうでしたか? ここまでで何か気になった事や、知りたい事などがあれば、質問に答えますよ」
     姫子が皆を見回すと、すかさず早鞍・清純(全力少年・d01135)が手を挙げた。
    「姫子先輩。……おっぱいの大きい彼女はどうやったら出来ますか?」
    「とりあえず、そういう質問を女性にするのは止める事が第一歩だと思います」
     キリッと真面目な顔で問い質されたので、至極真面目に切り捨てる姫子だった。

    ●武蔵坂学園を案内するよ!
    「それでは、この後は皆さんに、この武蔵坂学園の事をご案内していきますね」
    「まず、これを読んでね!」
     小沢・真理(シュヴァルツシルト半径急接近・d11301)達が配り始めたのは、まるで教科書のように立派なガイドブックだった。
    「灼滅者に必要な情報がまとめてあるよ。いきなり全部読むのは大変だから、大事そうなところだけ、これからあちこち案内しながら説明していくけど、いろいろ詳しく知りたいなって時は、これをチェックしてね。私は教科書読むと眠くなっちゃうけど、みんなは頑張って♪」
     最後にちょっと引っかかる一言があったような気もするが、可愛らしい笑顔で誤魔化す真理である。

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    【マスターからの解説】
     サイキックハーツに関する詳しい情報は、このページの右上『ゲーム解説』にまとめられています。
     ただ、たくさんのページがあるので、見に行ってみても、ぶっちゃけ訳がわからないという人も多いと思います。
     そこで、このサイキックハーツの基本をガイドする灼滅者講座の出番というわけです。
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    「では皆さん起立してください。はい、そこのあなた起きて」
    「あ痛っ」
     話を聞いているうち、すっかり居眠りしてしまっていた周藤・顕(土下座の帝王・d18002)は、遠藤・彩花(純情可憐な風紀委員・d00221)が投げたチョークですっかり目が覚めたようだ。
    「はーい、地図をどうぞ!」
     教室を出る皆に、神楽火・天花(和洋折衷型魔法少女・d05859)や蘭木・斂(闇夜の鴉・d13624)が地図を配っていく。天花が配布する地図は校内の詳細が書き込まれている物、一方で斂が用意した地図は、いわゆる白地図だ。
    「自分で色々描き込んだ地図は、きっと思い出になるやろし……」
     その方が楽しく覚えられるという生徒もいるだろう、という点を考慮した物だ。
    「それに、来年先輩として教える側に回る時、役に立つかもしれへんからな」
     こういうのが好きだったらぜひ活用して欲しいと、斂は笑っている。
    「まずは武蔵坂学園の概要を、歩きながら簡単に説明します」
     と、先導しながら語るのは、バスガイドのごとく『新入生ご一行様』と書かれた旗を持った、一宮・光(闇を喰らう光・d11651)だ。
    「武蔵坂学園! それは! 長い歴史がありそうで実はそうでもない、色々あって出来上がったサイキックアブソーバーの真上に作られた学校なのよ!!」
     江戸川・越子(自称小江戸の平凡な一般市民・d06524)の解説は、相変わらずアバウトだが大体あってる。
    「小学校から大学まで。大学は今年の春、最上級学年である私達が大学生になるのに合わせて開校したばかりだ」
     フィクト・ブラッドレイ(猟犬殺し・d02411)が更に、各学年キャンパスごとに9つのクラスに分かれていることなどを説明していく。
     この学校の事くらいなら教えてあげられるから、と、十三屋・幸(孤影の罪枷・d03265)も後輩達に付き添って、彼らを案内していく。
    「あ、そっちじゃなくて、こっちね」
     うっかり別の方へ曲がろうとしている生徒を見かけ、迷子にならないよう、木戸・美影(商店街の常連客・d14664)が声をかける。
     そうして彼らが最初にやってきたのは、校門の前。
    「特別な設備があるわけではないですが、登下校で大勢の生徒が通りますからね。学園やダークネスの情勢に大きな動きがあると、こういう場所で話題になりやすいんです」
     情報が知りたい時は、人が集まる場所へ行ってみるといいですよ、と黒瀬・夏樹(鈍色逃避の影紡ぎ・d00334)が語る。
    「もしかしたら、この灼滅者講座で知り合った人や、同じクラスでお話してる身近な人とかがそういう話をしていて、びっくりする事もあるかもしれないね」
    「大スクープを知ったら、誰かとそれについて話したり、情報を共有したくなるのが人情って物だからな。そうやって、うずうずしている人がいたら耳を傾けてみるといい」
     羽柴・陽桜(ひだまりのうた・d01490)やクロノ・ランフォード(白兎・d01888)の言葉には、多くの先輩が頷いている。そうした経験のある人が結構いるのだろう。
    「うむ。情報収集は拙者のような忍者以外の皆々方にも、重要でござるよ」
     大げさに感じるかもしれないが、それは灼滅者としての活動の基本というくらい大切なのだと告げるのはエイジ・エルヴァリス(邪魔する者は愚か者・d10654)だ。そのくらい、最新の情報を理解することの大切さを、先輩たちはこれまで身をもって経験してきたのだろう。
    「あと校門に限らず、武蔵坂学園のあちこちでみんなが話していることに耳を傾けてみるのもオススメ! 今大勢の人の話題になっている『ホットワード』を元に、情報収集するのもいい感じだよ♪」
     樋口・かの子(天爛桜花・d02963)は、そう後輩たちに笑いかけた。

    ====================
    【マスターからの解説】
     ページの上にある『学校』のアイコンをクリックすると、サイキックハーツのメインページに移動します。アイコンが学校なので、ここを『校門前』と呼ぶ人が多いです。
    (吉祥寺サンロードの入口など、校門以外の場所で話していることも結構あります)

     ここでは、誰かが『サイキックハーツの今』を話題にしていますから、話を聞いたり、リンクから移動して詳しい情報を確認してみるといいでしょう。

     その下にある『はじめての方へ』『最近の様子』『お知らせ』をクリックすると、それぞれの情報が表示されます。
     特に『お知らせ』は最近の重要な情報や、重要な更新がまとまっているので便利です。
     また、ここで『(→お知らせをメールで受け取る)』をクリックして、『お知らせメール:ON』にすると、新しい情報があった時、あなたが登録しているメールアドレスにお知らせメールが届きます。とっても便利なので使ってみてくださいね。

     また、サイキックハーツでは色々なページの上に『ホットワード』という物が流れています。これは、皆さんがサイキックハーツで話している内容を分析して、『今、大勢の人が話題にしている単語』を自動的に表示しています。気になる単語を見かけたら、ぜひ押してみてください。みんなが話している内容を聞くことができますよ。

     それから、この場所では時に、謎めいた『予兆』を見る事があります。
     武蔵坂学園とは全く違う場所で起こっている出来事や、皆さんの未来に関わってくるかもしれない出来事などを、もしかしたら、皆さんも目撃することがあるかもしれません。
     ちなみに昨日も『予兆』を目撃した人がいるらしいのですが、皆さん知ってましたか?
     予兆については、ここで詳しくまとめられています。
     http://tw4.jp/html/world/4-4ayumi.html#03
    ====================

    「じゃあ、次は灼滅者生活に欠かせない重要ポイントを巡っていきましょう」
     まずは学園内から順番に、と促す先輩たちが最初に案内したのは『教室』だった。

    ●『教室』で、できること!
    「それでは探偵であるこの私と、武蔵坂学園の謎を解き明かしていきましょう。その為に欠かせないのがここ、教室です! ……あ、いやそんな『普段から通ってるから知ってる』みたいな顔をしないで下さい」
     切なさをあらわにしたのは星陵院・綾(パーフェクトディテクティブ・d13622)。と、そんな目の前で、8人ほどの先輩が同じ教室からゾロゾロと出てくる。
    「どうしました? ……ああ、学年のバラバラな僕達が、同じ教室にいたのが不思議なんですね?」
     その中の1人、榊・那岐(斬妖士・d00578)が「武蔵坂学園に来たばかりだと、そうかもしれませんね」と頷く。
    「僕達はダークネス事件を解決するための相談をしていたんです。教室は、もちろん授業を受ける場所ですが、灼滅者としての活動の拠点にもなっているんですよ」
     そうして伊舟城・征士郎(弓月鬼・d00458)が詳しい説明を始めると、教室の注意事項を知りたいと思っていた斯波・留香(天を穿つ・d27665)達が耳を傾ける。
    「俺達は主に教室で、エクスブレインたちが予知してくれたダークネスたちの話を聞いて、仲間と協力して計画を立てたり、戦う準備をするんだ」
    「エクスブレインは各地で起きている事件を予知して教えてくれるんだよ」
     神威・天狼(十六夜の道化師・d02510)と由井・京夜(道化の笑顔・d01650)の視線は、同行している姫子に向けられる。
     姫子は、その『エクスブレイン』なのだ。
    「ダークネスにはバベルの鎖――予知能力がある。オレらが迂闊に仕掛けようもんなら、その動きは先に気取られちまうワケだ。そんな連中の裏を掻くには、どうしたらいいか? エクスブレインなら『敵の予知を無効化する手段』を予測できんだよ」
     巽・真紀(竜巻ダンサー・d15592)が八重歯をのぞかせながらニヤリと笑う。
     エクスブレインは灼滅者と違って普通の人間だから、直接ダークネスと戦う事はできない。だが、彼らはサイキックアブソーバーの情報を無意識のうちに分析し、その結果を未来予知という形で得ることができるのだ。
    「エクスブレインの予知に沿って動けば、こっちからガツンと奇襲できるってワケだ!」
    「なるほど。エクスブレインってのは凄いんだな」
     一体エクスブレインがどのような存在なのか気になっていた、不知火・紅(緋炎・d22429)が先輩たちの解説に感心した様子で頷く。
    「全国各地で起こっている様々な事件について、色々なエクスブレインが話しているから、定期的に足を運んでチェックしておくといいと思うよ」
    「私が予知した事件について話している所へ、皆さんがいらっしゃる事もあるかもしれませんね」
     夕凪・千歳(黄昏の境界線・d02512)の言葉に、姫子は、まるでそれが楽しみだと言うかのように微笑んでいる。
    「まりもはねー、そうやって事件を解決にきた、学園のみんなに助けられたのっ!」
     亜寒・まりも(メリメロソレイユ・d16853)は自分の体験談を語る。闇堕ちしてとんでもない事件を起こしていたまりもは、解決に来た灼滅者達に助けられ、それをきっかけにして武蔵坂学園へ通うようになったのだ。
    「みんなもね、おんなじように、誰かを助けてあげることだって、できるんだよ!」
     それから1年経って、おねえさんになったという自覚から張り切っているまりもは、みんなにも同じことができるのだと力説する。
    「事件の解決に向かう時は他の灼滅者が一緒ですから、皆さんと、どんな風に協力して事件を解決するか、なるべく相談をしておいた方が、良い結果を生めるでしょう」
     そうアドバイスしたのは、織凪・柚姫(甘やかな声色を紡ぎ微笑む織姫・d01913)だ。
    「色々な巡り合わせで一緒になった人達と『教室の片隅』で相談しながら頑張る。事件を解決するのにとても大切な事だけど、でもそれだけじゃないよ。せっかく一緒に事件に向かうんだから、その方が楽しいし、充実感もあると思うな」
     四月一日・いろは(剣豪将軍・d03805)も頷いている。それは、いろは自身も、これまでに体験してきた事だ。
    「自分ひとりだけで、何もかもやろうとしなくてもいいのよ。やらなくちゃいけない事がたくさんあるなら、みんなで手分けして頑張ればいいんだもの」
     そういった相談だって出来ると、中津川・紅葉(咲き誇れや風月の華・d17179)は語りかける。
    「僕は人間で、君も人間。人はひとりひとり違うっていうのは、よく聞く話だよね? だから相談している時も、全員が同じ意見だとは限らない。でも、だからこそ、互いの意見によく耳を傾けて相手の気持ちを尊重したり、思いやることが大切だね」
     識守・理央(メイガスブラッド・d04029)は、ちょっと思い出してみて、と呼びかける。
     自己紹介の時、自分の考えを上手く伝えるコツがあるという話をしていたが、これだってその応用だ。相手をに伝わりやすく文章を書くのは、相手の事を考え、思いやるという事なのだから。
    「お互いに、それを大切にして相談するのが良いよね」
     他にも、さっきの自己紹介のコツが応用できる部分はたくさんあるはずだ。
    「教室では遠慮せずに発言をしましょう……これも、大事なことかしら、ね」
     最後に一言アドバイスをルージュ・ジロドゥー(紅き血潮の華・d23851)がする。何も言わずに黙っていたら、もちろん、あなたの事を伝えることはできないのだから。
     そんな先輩たちの言葉をひとつひとつ、しっかり頷きながら、アクアルーン・ノイシス(クリアプラスティカ・d17783)達は聞いていた。

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    【マスターからの解説】
     教室は上の『靴』のアイコンから行けます。サイキックハーツのメインコンテンツで、あなたが活躍する小説を書いてもらうことができます。灼滅者講座は特別な内容なので無料ですが、普段は参加費用を支払う必要があります(課金が必要な有料コンテンツです)。
     一度課金したお金は戻ってこないので、参加するかどうかは、十分によく考えてから決めましょうね。

     冒険に出かける方法については、詳しい利用方法を解説しているページがありますので、こちらを読んでみてください。
     http://tw4.jp/html/world/0504adv.html

     教室では、あなたがやりたいと思った事を文章で書く必要があります。灼滅者講座と同じですね。この文章を書く時の基本的なコツは、もちろんさっきの『自分を文章で紹介してみよう!』での解説が役に立ちますよ。
     また、他の灼滅者さんとは『教室の片隅』と呼ばれる掲示板で相談することができます。他の灼滅者さんと相談する時も同じように、ここまでのアドバイスが参考になると思います。

     ところで、教室には数えきれないほどの事件が並んでいることがあります。その中の、どれを見たらいいのでしょうか?
     これについては先輩から、いくつかアドバイスが来ているので、この場所で紹介します。

     まずは多くの先輩から言及されていたのが、それぞれのシナリオについている『アイコン』です。
     教室(http://tw4.jp/adventure/)でオープニングの『順序』を『参加可能』にすると、今あなたが参加できるシナリオが上の方に並びます。いろいろな事件があるので、順番に見てみるといいでしょう。
     それぞれのシナリオの左上には、そのシナリオがどんなシナリオなのかを大まかに表す『アイコン』が出るようになっています。ちなみに、アイコンは敵の種類をイメージしたデザインになっていて、
     コウモリの黒い羽……『ヴァンパイア』のシナリオ
     炎をまとった獣の頭…『イフリート』のシナリオ
     握り拳(グー)………『アンブレイカブル』のシナリオ
     血痕……………………『六六六人衆』のシナリオ
     ドクロ…………………『ノーライフキング』のシナリオ
     魔法陣…………………『ソロモンの悪魔』のシナリオ
     スペード………………『シャドウ』のシナリオ
     魅了されたハート……『淫魔』のシナリオ
     鬼が島…………………『羅刹』のシナリオ
     お土産の箱……………『ご当地怪人』のシナリオ
     デモノイドのパーツ…『デモノイド』のシナリオ
     巨大な白い炎…………『スサノオ』のシナリオ
     ビル……………………『都市伝説』のシナリオ
     悲鳴をあげている顔…『眷属』のシナリオ
     武蔵坂学園……………『学園シナリオ』

     という違いがあるので、自分の宿敵と戦いたい場合などには、目印にして探すと便利かもしれません。
     また、タイトルで決めるという意見もありました。一覧で見てタイトルが気になったり、興味を持った事件があったら、その詳細をチェックしてみるのも良いですね。

     いろいろな事件の情報に目を通した後は、『このシナリオで、自分がどんなふうに活躍したいか』や『自分がどんなことをしたいか』を、ちょっと考えてみましょう。
     これから皆さんはプレイングを書きます。イメージがあんまり浮かばない事件だと、参加した後で困ってしまうかもしれません。
     ハッキリしたイメージが閃いた事件や、たくさん楽しそうなことができそうだと思った事件などを、選んでみるとプレイングを書きやすいと思います。
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    「教室での話題は、ダークネス事件だけじゃないわ。学園行事の呼びかけや、魔人生徒会が主催してるイベントなんかの参加者募集なども、行われる事があるの」
    「この灼滅者講座もそうだな」
     お花見へ行こうとか、海に遊びに行こうとか。誰かの誕生日祝いのパーティをしようとか……と、挙げていくのはビスコ・ロッティーナ(カロンの六文銭・d00552)。最近だと、修学旅行の話題で賑わっていたりもするし、立川・春夜(花に清香月に陰・d14564)が言うように、灼滅者講座だって、そのひとつだ。
    「エクスブレインは戦いには同行しませんが、そうやって遊びに行く時にはご一緒する事がありますよ」
     黒鐵・徹(オールライト・d19056)が「僕も、お友達とよく行ったりします」とにこやかに笑えば、「僕も今年の春に綺麗な桜を見れたです」と二之瀬・夕姫(夕闇の姫君・d07010)が頷く。
    「とっても綺麗だったですよ。教室は思いで作りの場所でもあるですよ!」
     その言葉には大勢の先輩たちが同意を示すように頷いている。
    「ダークネスとの戦いばっかりじゃツラいこともあるだろうけどさ、だからこそ、こういうのを大事にしようぜ」
    「人間らしく日々を過ごすこと、それも大切ですよ!」
     白桜・灯(桜の名を継ぐ者・d08817)や夏目・直(雲居の二十六夜・d03220)も同様だ。

    「でも、足引っ張りそう。心配。どのくらいの力量があればいい?」
     不安そうな霄花・メル(識の螺旋・d27107)の声に、天衣・恵(無縫・d01159)がダァーン! と机を叩いた。
    「そういう事なら話は簡単。とりあえず個人授業さえ受けとけば大丈夫だ! とりあえずまず個人授業を受けよ!」
    「個人授業というのはですね、個性的な先生方がマンツーマンで灼滅者に大切な心得を教えてくださいます。レッスンを受ければ、大きな経験を身に着けることが出来ること、間違いなしです」
     勢いのまま言い放つ恵に、琴葉・いろは(とかなくて・d11000)が、もうちょっと詳しい解決を付け足していく。
    「ボクはこの春中学を卒業しましたけれど、当時の担任だった山西先生には地理の授業やホームルームだけじゃなく、個人授業でもお世話になりました。感謝してもしきれません……ダークネスとの戦いも大事ですけど、こういう先生と生徒の絆も、大切な学園生活の一部なんですよっ」
     ひときわ群を抜いて力説するのはミカゲ・ユズリハ(咲桜ウヴェルテュール・d08629)。「ちょっと変わってるっていうか変な先生も多いけどな……」という遠野・十八(ポストガール・d21871)の呟きは聞こえなかったことにする。

    ====================
    【マスターからの解説】
     教室の一番左上に『個人授業』が出ている人は、まず個人授業を受けてみるといいでしょう。先生の出す問題に答えると、レベルアップできるくらいのEXPが貰えたりしますよ。個人授業は無料です!

     個人授業は、今現在全部で13個ありますが、どれから受けても大丈夫です。
     答えがよく分からない時は、とりあえず何か答えてみましょう。先生がちょっとしたヒントを教えてくれます。
     もちろん、先輩達に教えて貰ってもOKです!
     答えが解らない時は、次回の灼滅者講座に参加して『教室の片隅』で聞いてみたりしてみても大丈夫です。きっと誰かが力になってくれますよ。
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    「あの、事件の解決に向かうのが休日とは限りませんよね。その間の学業はどうなるのでしょう」
    「安心するでござる。先生達が補習してくれるから大丈夫でござるよ」
     ラプランカ・アルルージェ(想契同調拝者・d27047)の質問には雨海・柚月(迷走ヒーロー・d13271)が答える。先生達は個人授業のように欠席した分の授業を教えてくれるから、もしも欠席する必要が発生しても安心だ。
     ちなみにテストも追試が受けられるし、点数がどんなに驚くくらい低くても、先生たちは熱心に付きっきりで諦めずに勉強に付き合ってくれる。先生達の熱意の結果、武蔵坂学園は今まで留年や落第を一度たりとも出したことが無いという。
     これなら、安心だ。

    ●クラスメイトと『たまり場』で仲良くなろう!
    「そういえば皆さん、クラスのたまり場には顔を出していますか?」
     狩野・翡翠(翠の一撃・d03021)の呼びかけに、よく行くという声もあれば、たまり場の事がよく分からないという反応もある。
    「それじゃあ、たまり場についてよく知らない方の為に、まず説明しますね。たまり場とは、同じクラスの皆さんが集まっている場所のことです。クラスメイトの皆さんと、いろいろなお喋りが楽しめるんですよ」
     そんな後輩達を見て、翡翠は基本的な部分から説明を始める。

    ====================
    【マスターからの解説】
     クラスのたまり場は、教室とはまた別のコンテンツです。
     ステータス画面の右側に『所属』という欄があります。ここの一行目に書かれているのが『あなたの通っているキャンパスとクラス』で、押すと『あなたのクラスのたまり場』へ移動できます。
     たとえば、姫子であれば『井の頭キャンパス高校3年4組』がそうです。

     たまり場は、教室の片隅と同じように掲示板となっています。
     クラスのたまり場で発言ができるのは、このクラスの生徒だけ。クラスメイトと色々なお話ができます。

    ====================

    「あと武蔵坂学園には面白い制度があって、自分の学年だったら、どのクラスの座席でも自由に移動できるんです」
     もちろん、空いている座席じゃないと無理ですけどね、と行野・セイ(オブスキュラント・d02746)が説明する。
    「教室内の席替えどころか、キャンパス越えてのクラス替えまで自由に出来るんだよ」
    「クラスは、学園行事のチーム分けにも関わってくるから、入りたい組連合や同じクラスになってみたい同い年の友達がいたりしたら、そうやって移動してみるのもいいかもしれないね」
     椿森・郁(カメリア・d00466)と響谷・遊羅(高校生サウンドソルジャー・d12122)が更に具体的な説明を付け足していく。
     この自由さもまた、武蔵坂学園の校風と言えるのかもしれなかった。

    ●『美術室』でみんなの思い出を楽しもう
    「次は美術室だっ! 美術室を忘れてはならないっ!」
     バンバンと机を叩く清水・式(猫娘の夫・d13169)の声に、一行は続けて美術室へ向かった。美術室について聞きたいと思っていた木藤・楓(高校生神薙使い・d23589)達は、すぐさま先輩達に注目する。
    「ここには、私達が過ごしてきた毎日の出来事、様々な思い出が詰まっている」
    「学園行事の思い出を残している者も多いな。これからだと修学旅行や学園祭が近いか」
     ライラ・ドットハック(蒼の閃光・d04068)や勿忘・みをき(誓言の杭・d00125)も、よく色々な思い出を残しているという。
    「学園祭の水着コンテストに向けて準備してる人も多いよ!」
     私も去年参加したんだよ、と神谷・蒼空(揺り籠から墓場まで・d14588)は大きなパラソルを抱えながら会場を歩いた、あの時の姿を思い返しながら話す。
    「思い出を残せるのはやっぱり嬉しいよな。美術室に来て思わずニヤけてしまったり、自分自身の出来事を振り返って思わずニヤけてしまったり、携帯の待ち受けを見て思わずニヤけてしまったり、戦闘の最中にですら思わずニヤけてしまったり……」
     よっぽどいろいろ身に覚えがあるのか、文月・咲哉(ある雨の日の殺人鬼・d05076)はあれこれ列挙すると、やがて我に返って咳払いをひとつ。照れ恥ずかしそうに視線を逸らした。
    「自分も普段はこうっすけど……マジピュア・ライトアップ!」
     白波瀬・雅(光の戦士ピュアライト・d11197)は白金・ジュン(魔法少女少年・d11361)や
    天原・京香(孤独を貫き通す少女の心・d24476)達と次々にスレイヤーカードの姿に変身してポーズを決めていく。
    「……こんな風に、仲間と一緒の思い出を残す事も出来るっすよ!」

    ====================
    【マスターからの解説】
     美術室は、上の『筆とパレット』のアイコンから行けます。美術室は、皆さんの様々な姿を『イラスト』にできる場所です。
     他の皆さんが作成したイラストが眺められる『ギャラリー』も、ここにあります。
     イラストを作成するには課金が必要で、お金が必要な有料コンテンツとなります(ギャラリーを見るだけなら、もちろん無料です)。

     どんなイラストを作成できるか等は、『美術室』の詳しい利用方法で確認できますが、まずは一番最初に『バストアップ』を頼む場合がほとんどです(大半のイラストは、バストアップが無いと作成することができません)。
     http://tw4.jp/html/world/0505illust.html
     自己紹介の時に取り上げたバトルピンナップも、ここで作成できるイラストの種類の1つです。雅さん達のように、他の誰かと一緒のイラストを作成することもできますよ。

     さて、ここで『はじめて美術室を使う皆さん』に、先輩からのアドバイスをご紹介します。
    「ギャラリーを眺めて『あ、このイラストいいかも!』と思ったら片っ端から作者(イラストマスター)をクリックして『好き!』のマークつけておくといいよ。ゲームに慣れてきてバストアップやアイコンが欲しくなったら、『イラマス検索』→『好きな作者』にチェックをいれて検索! 自分だけのお気に入り作者さんリストが出てくるから、これを活用してイラスト作成にチャレンジしてみよう」
     ちょっとした豆知識ですね。

     実際にイラストを作成してみたくなったら、さっき練習した時の内容や、その時に先輩達が話していたことを、思い返してみてくださいね。
     この時に便利な目印は『炎マーク』です!
     炎マークがついているイラストマスターさんは、メラメラ燃えるくらいイラストを描きたい! と思っている最中なんです。
     ちなみに、バストアップを作成する際には、
    「詳しい自分像が思い浮かばない方は、いっそイラストマスターさんにお任せしてみるのも良いですよ。私もお洋服はイラストマスターさんの見立てですが、とってもお気に入りです♪」
     なんていう体験談もありました。
     あなたのイラストを作成してくれる『イラストマスター』と呼ばれる人たちは、皆さんの希望をしっかり聞いて、素敵なイラストを作成するプロですから、そういった要望も聞いてくれます。
     上の解説にもあったように『ここは絶対にこうしたい!』という強い希望やイメージがある部分は、もちろん頑張って伝えていく必要がありますが、そうでもない部分は『おまかせ』にすると、イラストマスターさんが、一番素敵な『あなた』に仕上がるようにしてくれます。

     ただし、イラストの作成は有料ですから、くれぐれもコンテンツの利用は計画的に!
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    「教室以上に、こっちに入り浸ってる奴も居るみたいだぁな。そういうのは『魔人』とか呼ばれたりしてるみてぇだけど……まさか魔人生徒会と関係が……?」
     ふと首をかしげる入間・眞一(平凡たる逸般人・d07772)だったが、すぐに首を振って考えるのを止める。これは眞一の、ただの勝手な憶測に過ぎない。
    「……次の目的地は、旧校舎……こっち」
     美術室の見学を一通り終えたところで、暴雨・サズヤ(逢魔時・d03349)が皆を手招き、旧校舎がある方を指さす。
    「武蔵坂学園は、広い……初めて来た時、俺も、迷子になった。はぐれないよう、気をつけて」
     ぽつりぽつりと、けれど皆を思いやるように語るサズヤ。そんな先輩達に案内されて一行は旧校舎へ向かう。

    ●『旧校舎』でパワーアップ!
    「さて、あの建物が『旧校舎』な」
     しばらくして。見えてきたそれに、敷島・雷歌(炎熱の護剣・d04073)が告げると、つぶらな瞳を輝かせたのはルー・カンガ(南から来たカンガルーヒーロー・d27158)。
    (「旧校舎……ぜってー、何かあるに違いねぇぜ」)
     ぜひ隅々まで探検してみたいという野望を持っているらしい。
     中が少し薄暗いからと、十文字・天牙(普通のイケメンプロデューサー・d15383)はクリエイトファイアで掌から炎を出す。たいまつみたいな物だから、立派に照明になるだろう。
    「旧校舎はねー? おばけが出るんだよ~?」
     手を前に垂らして現れたのはアイリス・テナティエル(鳳凰天使・d23336)。でも怖いというより可愛いという感じの彼女の姿に怯える者はおらず、「……おばけ、怖くないかなー? えへへー」と照れ笑い。
    「この旧校舎の奥からは。その昔闇堕ちし、灼滅された生徒の呻き声が夜な夜な響くんや……」
     一方、三条院・榛(猿猴捉月・d14583)はまるで『ひゅー、どろどろどろ……』なんて効果音が今にも聞こえてきそうなほど不気味な声色で、新入生達を驚かしている。
    「ここは呪い渦巻く旧校舎。七不思議な怪談が似合いそうなこの場所だけど、俺達灼滅者にとって凄く重要な場所なんだぜ」
     と解説するのは、クロネコレッドこと文月・直哉(着ぐるみ探偵・d06712)。目付きの悪いクロネコの着ぐるみ姿なので、あんまり怖くはない。
    「まあ旧校舎が不気味なのは否定しねえけど」
     苦笑しつつも、諫原・楓(誰そ彼と君に問う・d17134)は確かに便利な場所だと頷いた。
    「旧校舎はもう授業とかには使われていないから、ボクたち灼滅者がトレーニングをするための場所として活用されているんだ。サイキックを使って戦闘訓練をしながら、修練を積んだりするんだよ~」
    「お兄さんもサーヴァントと特訓するのに旧校舎を使ってるんだ」
     カイル・フォンティーヌ(蒼銀の銃姫・d08720)や、鴨打・祝人(みんなのお兄さん・d08479)も、そうした目的で旧校舎へたびたび足を運んでいるひとりだ。
    「旧校舎は夏場涼しくて、トレーニングにもってこい! 俺達と一緒にレベルアップ目指していこうぜ」
     これからの季節にピッタリだと笑う枷々・戦(異世界冒険奇譚・d02124)。この先、様々なダークネスと渡り合っていくには、ちゃんと力を身に着けていかなければいけない。そのためにも旧校舎は欠かせないのだ。
     具体的には、と詳しい説明に入ろうとした、その時。
    「………」
     柴・観月(しあわせの墓標・d12748)は何枚もの画用紙を取り出した。無表情で淡々と新入生達に見せたのは、とってもキラキラした少女漫画のような絵柄で丁寧に書かれた図解の数々。これを見てもらいながら、先輩達は口頭でも説明を行っていく。
    「これは、スレイヤー、カード。私達が戦うときに、つかう、殲術道具を分解して、しまえる、カード、なんだ……しまってる、間、私達の、力は、普通の人と、同じくらいに、なる……」
     井乃中・葵(魔本の射手・d01354)は自分のスレイヤーカードを掲げると、実際に封印解除して殲術道具を身に着ける。
    「これが俺の愛用品。たとえば、この武器や防具は、俺が使いやすいようカスタマイズしたんだ」
     同じく封印解除した御盾崎・力生(ホワイトイージス・d04166)は、ガトリングガン『メギド』やバベルブレイカー『サンザシの境界杭』をみせる。なお、着ている生成りのワークシャツは、曰く「古着屋で見つけた掘り出し物」らしい。
    「そういうのって、どうやるのかなぁ」
     移月・幽輝(小学生魔法使い・d23941)の疑問も当然だろう。風花・クラレット(葡萄シューター・d01548)は、すぐに「この旧校舎で行っているのよ」と答える。
    「私の『クラレットロッド』もそう。葡萄とリボンの飾りが可愛いでしょ?」
     そう言って、取り出したクラレットロッドを掲げた。サイキックエナジーを注ぎ込んで強化していけば、クラレットロッドの性能を向上させることだって出来るから、自分の技量が上がったら、それに合わせて武器自体も強くしていけば良い。大切な殲術道具は、いつまでも使い続けられる。
    「こうした殲術道具を誰かに贈る人も多いんだ。特別な日……たとえば誕生日とか、クリスマスとか。そういう日にあわせて、大切なヒトのためにプレゼントを準備するわけだ」
     レイン・ティエラ(氷雪の華・d10887)が挙げたような例も、先輩たちの中では経験している人が結構いるらしい。友達や恋人、家族……などなど、プレゼント相手は様々なようだ。
     殲術道具なので、先生やエクスブレインなどの一般人はプレゼントされても使う事ができないが、彼らも貰った物は自宅や職員室に飾るなどして、大切にしているという。
    「で、さっきから話題になってる『呪い』だね」
     くすりと悪戯っぽく笑うのは宮瀬・冬人(イノセントキラー・d01830)。
    「実はこの旧校舎では『呪いを呼び寄せる』ことができるんだ」
    「といっても本当に呪われるわけではありません。自ら、旧校舎の呪いを呼び寄せることによって、私達は殲術道具を入手できるのです」
     梓奥武・風花(雪舞う日の惨劇・d02697)が淡々と事実のみを述べる。
    「幽霊なども出ないから安心しろ」
     怯えた顔をしている後輩達には、シヴァル・エンティミスタ(紅く染める策謀者・d08764)がフォローする。
    「……そして、こうやって呼び寄せる……」
     颯・十牙(五牙の殲術道具収集家・d06240)の手には、さっきまで持っていなかったはずのサイキックソードなど、いくつかの殲術道具がある。
    「ただし、武器や防具は装備しないと意味がないぞ!」
     うっかり家に忘れないように気を付けるよう、フィン・アクロイド(高校生殺人鬼・d11443)は忠告した。
    「で、ボクは今『魂の改竄』を行うかどうか悩んでるんだよね」
     難しい顔をしているのは月詠・千尋(ソウルダイバー・d04249)。旧校舎の独房手術室では魂の改竄ができるのだと加藤・蝶胡蘭(ラヴファイター・d00151)が解説する。
    「手術に失敗して魂が暴走する事もあるから、独房で行っているんだ」
     ちょっと怖い響きだが、そういう時は他の灼滅者に助けてもらえると東当・悟(の身長はプラス十センチ・d00662)が補足する。
    「俺もそういう人助けるんが日課なんや。絶対助けるからどんと来いや!」
     胸を叩く悟。他にもそういう先輩は結構いるらしいので、怯えなくて大丈夫そうだ。
    「つまり旧校舎は大きく分けて『自分とサーヴァントの強化』『殲術道具の強化』『オリジナル殲術道具の作成』『魂の改竄』の4つができるわけだ。まあ、慣れないうちから無理に覚えることは無いが、上手く使いこなせれば頼もしい施設だという感じだな」
     ヴィルクス・エルメロッテ(空虚なりとも端然たれ・d08235)が、旧校舎で可能なことを、そうまとめる。

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    【マスターからの解説】
     旧校舎は上の『UPと書かれた校舎のアイコン』から行ける場所です。
     『サイキック強化』『殲術道具強化』『オリジナル殲術道具』『魂の改竄』という4つの項目名を切り替えると、それぞれを行うことが可能です。
     サイキック強化と魂の改竄は無料ですが、殲術道具の強化やオリジナル殲術道具の作成、他のキャラクターへのプレゼントには課金が必要です(有料コンテンツになります)。

     ちなみに『呪いを呼び寄せる』は、サイキック強化の一番下にあります。
     ここでは『アクセサリー』や、『最初に自分が装備している物よりも強い武器や防具』が手に入るので、ぜひ活用してくださいね。呪いは無料で呼び寄せられますが『1週間に3回まで』という回数制限があります。
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    「そういえば去年は写真を撮ってた子がいたけど、今年も何か撮れたのかな?」
     三蔵・渚緒(天つ凪風・d17115)は、ふと撮影班の方を見る。その言葉に何人かがビクッと肩を震わせた。なにせ、こんな場所だ。何が起こっても不思議ではない……後で見るのがちょっと怖そうだ。

    ●『サイキックアブソーバー』
    「さて、忘れてはいけないのがここ、武蔵坂学園の地下にある『サイキックアブソーバー』じゃ」
     そうして彼らが訪れたのは、超機械サイキックアブソーバーの前だった。この学園に来た時、みんな1度は見ているだろうが、改めて館・美咲(四神纏身・d01118)達が説明する。
    「サイキックアブソーバーは、世界中のサイキックエナジーを吸収する超機械です。ダークネスの活動にはサイキックエナジーが必要で、強力なダークネスであればあるほど、より多くのエナジーを消費します」
     サイキックアブソーバーの稼働により、強力なダークネスは活動を停止せざるを得ない状況にあるのだと、近衛・一樹(創世のクリュエル・d10268)は分かりやすく説明していく。
    「強大なダークネスが封じられていることで、我々はダークネス達に対抗できているわけですね」
     神楽火・國鷹(鈴蘭の蒼影・d11961)の言葉が示す一番大きな『対抗』こそ、灼滅者の存在になるだろう。
     ダークネスたちは、自分を灼滅できる灼滅者の存在を察知するたび、すべての灼滅者を殺してきた。しかしサイキックアブソーバーの稼働による強大なダークネスの活動停止と、それによる混乱は『灼滅者が生存すること』を可能としたのだ。
     そうして生き延びて、成長するに至った灼滅者を集めた学校こそ武蔵坂学園なのである。
    「だがしかし、20年以上稼働してきたからか、そろそろ老朽化が激しいようじゃ……」
    「そのせいでサイキックアブソーバーの力が弱まっているのか、強力なダークネスが再び活動をするような事例も見られてきています」
     美咲と一樹が頷きあう。ちなみにサイキックアブソーバーの稼動開始は1990年だ。
    「そのため、これからは強力なダークネス達との戦いも予想されます」
     彼らに負けないよう、自分たちも強くなっていかなければいけませんね、と縛野見・火和理(代変する者・d13137)が語りかける。
    「それからサイキックアブソーバーには『殲術再生弾(キリングリヴァイヴァー)』という物を装填する事が可能です」
     世界には、ラグナロクと呼ばれる特殊肉体者がいる。体内に膨大なサイキックエナジーを蓄積することができるラグナロクからサイキックエナジーを吸収することで、殲術再生弾が1発、装填できるのだ。これを使うと、一定時間だけではあるものの、武蔵坂学園の灼滅者全員が強大な恩恵を得ることができる。
     羽場・武之介(滲んだ青・d03582)は、現在の装填数は1発ですね、と付け足した。
    「エクスブレインさんの未来予知も、このサイキックアブソーバーの情報を分析して行われるから、色々な意味で、私たちにとって重要で、欠かせない機械だね」
     雪片・羽衣(朱音の巫・d03814)が言うように、これが無ければダークネスと戦っていくのは困難を極めるに違いない。
    「ちなみに開発したのは緒形校長や、先生方の一部らしいですね」
     サイキックアブソーバーの開発に関わった技術者の中には、そのまま武蔵坂学園の先生になった人も多いらしいと武之介は話す。もちろん、先生全員が技術者ではないし、むしろそうじゃない先生の方が圧倒的に多いのだが。
     ちなみに武之介はそのまま真顔で「緒形校長は巨大メカで戦場を駆ける。嘘です」と口にし、
    「一瞬だまされそうになりました……」
     真面目に聞いていた山泉・桧(翠の小太刀・d25785)のような生徒であればあるほど、うっかり引っかかりそうになったとかなんとか。
    「サイキックアブソーバーの部屋って色々機械置いてあってなんか怖ェーけどよ、こんなホイホイ入ったりして大丈夫なのか?」
    「爆発とかはしないから大丈夫よ。多分。きっと」
     佐見島・允(フライター・d22179)は思わず心配するが、黒木・摩那(昏黒の悪夢・d04566)は首を振る。開発に関わった先生などが特に立ち入りを禁止していないのだから、実際そのくらいで何か起こるような事は無いのだろう。
    「では、地上に戻って、次に行きましょう」
     露木・菖蒲(戦う巫覡さん・d00439)達に促されて、彼らが次に向かったのは、

    ●『クラブ棟』で、みんなと仲良くなろう!
    「はい、ここは『クラブ棟』です」
     様々なクラブの部室が集まっているクラブ棟の入口だった。
    「まずはクラブの説明、するね! クラブは学年もキャンパスも関係なく、灼滅者同士で交流するトコだよー」
    「クラブは誰でも5つまで入れて、クラブで皆とお話ししたりできる、よ。同じ趣味の人と語りあったり、新しいお友だちを作ったり、皆でわいわい、とっても楽しい、の」
     ミカエラ・アプリコット(弾ける柘榴・d03125)や、栄・弥々子(砂漠のメリーゴーランド・d04767)の説明に頷く新入生たち。いろいろ聞いてみたいと思っていた風輪・優歌(ウェスタの乙女・d20897)も、説明に耳を澄ませる。
    「武蔵坂学園には今、何個くらいのクラブがあると思う?」
     素破・隼(お調子者の白隼・d04291)はそう投げかけて、一度みんなに考えてもらう。
    「正解は、現在約3700」
     そんなに!? というどよめきが走ったのも無理はないだろう。
    「そのくらい多種多様な活動をしている灼滅者がいるんです。共通の趣味、共感できる方針、興味をそそるクラブ……そういうクラブならば、他の灼滅者とも交流しやすいはずですよ」
     姫子松・桐子(瑞祥巫狐・d14450)がにこりと笑いかける。
    「とはいっても、これだけあると自分に合ったクラブを探すのが大変! って思うだろ?」
     新入生たちは紅月・チアキ(朱雀は煉獄の空へ・d01147)の言葉に思わず頷いている。
    「クラブを探すコツも、ちゃんとあるから安心してね。クラブ棟では、今あるクラブの情報を、こんな風に検索できるようになってるんだよ」
     守安・結衣奈(叡智を求導せし紅巫・d01289)は実際に検索しながら説明していく。

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    【マスターからの解説】
     上の『クラブ棟の前に2人の人がいる』アイコンを押すと、クラブ棟に移動します。
     ここでは皆さんの先輩達が作り、今活動しているクラブを見ることができます。
     それぞれのクラブの名前、部長の名前を確認できる他、部長さんが実際に、自分のクラブについて紹介してくれている内容を聞くことができますよ。
    ====================

    「何より全ての倶楽部の所在地が分かる。これで方向音痴でも大丈夫」
     蓮華・優希(かなでるもの・d01003)の情報は、一部の生徒達にとって非常に重要だろう。
    「迷ったら、看板とか見て直感で決めるのもいいんじゃね?」
     チアキの言うように、クラブの中には看板を掲げている所も多い。クラブの看板にも、そのクラブの特色や個性が出ている事が多いから、好みの看板のクラブへ行ってみるのも一つの選び方になるだろう。
    「気になるクラブがあったら、実際に遊びに行ってみよう。どんな人たちがどんなことをしてるかは、クラブの中に入らないと分からないだろうし!」
    「詩や小説などの創作活動を楽しんでいるクラブであれば、実際の作品を見てみたいだろう。他にも、部員同士でルールを考えて、ちょっとした遊び・ゲームを楽しんでいるようなクラブもある」
     更に笑屋・勘九郎(もふもふ系男子・d00562)や穂照・海(逆襲のヴィクティム・d03981)が、そう助言する。
    「よさげだなーって思ったクラブを覗いて、ここだって思ったクラブがあったら、思いきって入団申請してみようね。そうしたら、きっと、世界が変わると思う、の」
     そうやって、端城・うさぎ(メテオラ・d24346)も今のクラブに入った。ドキドキしたけど、みんなと交流するのはすごく、楽しいことだ。

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    【マスターからの解説】
     クラブ名や看板を押すと、そのクラブの掲示板へ移動します。スレッド一覧から気になる話題をクリックして、みんながどんな交流をしているのか見学してみましょう。

     スレッド一覧の下にある『ようこそ』では、部長さんがクラブの詳しい説明をしていることがあります。クラブ一覧での紹介よりも、もっと詳しくお話を聞くことができるので、ぜひ読んでみましょう。

     「これは!」「ここに入って自分もみんなも交流してみたい!」というクラブを見つけたら、右上にある『入部申請』を押しましょう! 部長さんから許可が出たら入部できますよ。
     (部長さんからのお返事は、何日か掛かります)

     クラブ活動は『サイキックハーツが10倍楽しくなる!』と言われるくらい、とてもとても楽しいものですから、やらない手はありません。勇気を出して皆さんと交流しましょう!
     あ、クラブ掲示板での交流は無料です!
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    「最初はちょっとの勇気だよ。頑張って」
     白いガチョウのぬいぐるみ(ガチョウ部長というらしい)を抱えた葛葉・有栖(紅き焔を秘めし者・d00843)は、そう皆を励ました。
    「難しく考えなくても大丈夫ですよ。普通に挨拶したり、自己紹介すればいいんですから」
     という七塚・詞水(ななしのうた・d20864)は、『こんにちは』って挨拶するのは、最初の話題のきっかけにもなるしね、と笑う。
    「僕も武蔵坂学園に来てから、まだそんなに経った訳ではないですが、挨拶は最初も今もやっぱり大事だなと思います」
     という実体験も、新入生達には参考になるだろう。
    「私も最初は緊張したけど、皆さん優しかったから、凄く楽しくお話出来たんだよっ」
     瀬宮・めいこ(ふわひつじ・d01110)も、最初は人と話すのが苦手だったが、今ではすっかりクラブ活動が楽しくてしょうがないといった様子で語る。
    「中には、部員じゃない人でも話ができる場所を用意しているクラブもあるから、もしそうしたクラブだったら、試しに部員さんと話してみるのもいいかもね」
     それから改めて入部してもいいだろうと神鳳・勇弥(闇夜の熾火・d02311)はアドバイスする。
    「それに、そこから始まる恋愛もあるかもしれへんで?」
     キラリと目を光らせたラックス・ノウン(バイゼルカイゼル・d11624)の言葉には、一部の新入生がものすごい勢いで反応していた。

    「クラブにも色々あって、クラブ棟で活動している所の他に、お店借りて喫茶店してるとことか、マンション借りてシェアハウスしてるとこや寮の経営してるとこもあるの」
    「私達の所のように食堂をやってるクラブもあるんですよ」
     月詠・茉莉(火焔の夜猫・d14565)や六乃宮・静香(黄昏のロザリオ・d00103)が説明するように、活動の拠点が武蔵坂学園だけに限られていないのも、クラブ活動の大きな特徴になっているだろう。
    「珈琲が飲めるクラブだけ挙げても沢山あるんです。こう、私みたいに『珈琲飲まないと生きていけない!』的な人にとっては、夢のような環境ではないでしょうか。今日はあの喫茶店でグアテマラ、明日はその喫茶店でコロンビア……」
     焔宮寺・花梨(珈琲狂・d17752)は思わずうっとり語っていく。中には『良ければ自分のクラブへ!』と声をかけてくれる先輩達もたくさんいた。
    「なるほど色々あるのねー」
     七色・謎子(萬の番人・d24237)など、あまりに多くのクラブからの勧誘に驚いてしまったくらいだ。
    「俺らが所属してるのは……武器工房? で良いんすか部長?」
    「そうね。私達は『クラブショップ』を運営しているの」
     瀬宮・律(気まぐれな黒蝶・d00737)に頷き、小圷・くるみ(星型の賽・d01697)は後輩達へクラブショップについて紹介する。
    「クラブで用意した商品を販売する『クラブショップ』を運営しているクラブも結構あるの。灼滅者に欠かせない殲術道具を手に入れる事ができるのよ」

    ====================
    【マスターからの解説】
     それぞれのクラブのレッド一覧の下にある『ようこそ』の右が『クラブショップ』。
     そのクラブが作成した武器・防具・アクセサリーを買うことができます。
     購入には『サイキックエナジー』が必要です。本物のお金は必要ありません(課金しなくても購入できます)。なお、クラブショップが無いクラブもあります。
    ====================

    「様々な職人志望の方々が集まるクラブもありますのね」
     幼少からそうした物に馴染みが深いリリ・ロシュフォール(人形使い・d27210)は、あとでそうしたクラブを回ってみる事にする。
    「クラブショップで扱ってる殲術道具は、いろんな種類があっておもしろいよ!」
    「全てのクラブがショップを出している訳ではないけど、クラブを検索する際に『ショップあり』を条件にすれば、何か品物を売りに出しているクラブの一覧が表示されるから、一度お試しあれ」
     ポンパドール・ガレット(祝福の枷・d00268)もクラブショップの魅力を語り、風真・和弥(冥途骸・d03497)は実用的なコツをアドバイス。
    「『こういう殲術道具が欲しい』という事があったら、クラブショップを回ってみるといいかもしれませんね」
     更にそう語るのは、クラブで『雇われ店長』として商品開発にも関わっている小塙・檀(テオナナカトル・d06897)である。
     クラブでは、部長が部員に、いくつかの仕事をお願いする事がある。檀もそんな風にして雇われ店長になったのだ。そんな風にみんなで役割分担をして、協力しながら1つのクラブで活動していけることも、クラブ活動の魅力かもしれない。
    「あと、クラブではクラブパワーが得られます」
    「クラブパワーを溜める事で、ダークネスとの大きな戦いになった時、大きな戦果を残す事が出来るのだ」
     古海・真琴(占術魔少女・d00740)や紅月・美亜(厨二系姉キャラ吸血鬼・d22924)たちが紹介するクラブパワーは、クラブで交流していると少しずつ獲得できる。

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    【マスターからの解説】
     クラブパワーは、その名の通り、クラブでの日々の活動によって獲得できるポイントです。
     大きな戦いではサイキックアブソーバー前で説明した『殲術再生弾』を使用するのですが、その時、あなたが普段のクラブ活動で溜めたクラブパワーが発動するのです!

     クラブパワー多ければ多いほど、戦いが有利になっていくので、クラブで交流を楽しみつつ、今からクラブパワーを獲得しておくといいかもしれません。
    (あなたが今獲得しているクラブパワーは、ステータスの『設定→クラブ活動』で確認できます)

     クラブ活動では、発言力というものも獲得でき、それもこの画面で確認できます。
     発言力は、教室での冒険に関わってきます。詳しくは教室の詳しい利用方法を読んでみてくださいね。
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    「ちなみに私は新宿防衛戦で結構な活躍をしたのですが」
     えへん、と赤松・鶉(蒼き猛禽・d11006)が胸を揺らす。
    「これには仲間のありがたさと、クラブパワーの効果を思わずにはいられません」
     クラブ活動には様々な楽しさがあり、灼滅者としての強さまでくれるのだから、参加しないのは損だろう。
    「自分で調べられる範囲の事は調べりゃ済むが、それだけじゃカバーできない知識や経験ってのはあるモンだ。だべりながら学園で分からないことも聞ければ、周りと仲良くなれるし知識も増える、一石二鳥ってワケだ」
     夜鷹・治胡(カオティックフレア・d02486)に続けて、多くの先輩達が頷いた。
    「クラブ探しの参考に、皆さんが紹介しているクラブのリストを作りましたので、よかったら参考にしてくださいね」
     最後に、夕凪・真琴(優しい光風・d11900)が皆にプリントを配っていった。

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    【マスターからの解説】
     今回、本当にたくさんのクラブの皆さんから、新入生へのお誘い(プレイング)がありました。リプレイの最後にその一覧を掲載しますので、クラブ見学の参考にしてみてくださいね。
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    ●『ライブハウス』で最強を目指せ!
    「クラブに入ってちょっと慣れたら、ライブハウスにも出てみませんか?」
    「ライブハウス?」
     若宮・想希(希望を想う・d01722)の言葉に首をかしげたのは、天城・シロガネ(ラブパレード・d27882)だ。楽器が得意な灼滅者は一部にすぎないだろう。が、想希の言葉は、まるで『灼滅者がライブハウスに行くのが当たり前』のような口ぶりだったからだ。
    「ライブハウス……って、ミュージシャンが公演をする場所じゃ、ないの?」
    「まあ、普通最初に考えるのはソレでしょうね」
     しかし、姫切・赤音(紅爍・d03512)は眼鏡を押し上げつつ笑う。
    「ウチではゴキゲンなコトに、灼滅者同士のトーナメントバトルが行われる場所って認識でしてね」
    「まあ見に行くのが早いでしょう。次は学園の外を見学しに行きますね」
     そうして灼滅者達が向かったのは、彼らが通っているライブハウスの1つだ。途中、高村・葵(ソニックソードダンサー・d04105)らの配慮で水分補給を挟みつつ、新宿のライブハウスへ到着した一行は、さっそく中へ入っていく。
    「ここがライブハウスですか」
     天津・雨衣(恥ずかしがり屋な小鳥・d24792)は中を見回す。見た目は確かにライブハウス以外の何でもない。
    「でもここでは毎週、仁義なき戦いが繰り広げられてるんだよ」
    「みんなでいっぱい特訓して、全力で戦って、自分の力を試す場所なんだよっ」
     犬祀・美紗緒(犬神祀る巫女・d18139)の隣で、海野・歩(ちびっこ拳士・d00124)はぐっと握った拳を突き上げた。
    「ライブハウスっていうのは、簡単に言えば学園の灼滅者同士で行うトーナメント戦の事で。毎週月曜から金曜まで開催されているんだ。1チームは最大4人まで。同じクラブに所属していることがチームを組める条件だよ」
     ライブハウスの基本を偲咲・沙花(疾蒼ラディアータ・d00369)が説明する。彼女が所属しているクラブのように、ライブハウスの出場そのものを活動の目的にしているようなクラブも、実は少なくない。
    「優勝すると表彰され、賞品も貰えるんだ」
     白鳥・悠月(月夜に咲く華・d17246)の言葉に、実際優勝したことのある灼滅者が手を挙げた。

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    【マスターからの解説】
     ライブハウスは、上の『剣が2つ交差したアイコン』を押すと行けます。ここには試合開催予定のスケジュールや、これまでの試合結果、ランキングなどが公開されています。
     大会は週に1回開催され、その結果は1学期・2学期・3学期といった学期ごとに集計されてランキングが発表されます。

     試合の会場はライブハウスですが、会場は1つだけではありません。
     東京都内にある『新宿・池袋・渋谷・原宿・秋葉原・銀座・六本木・お台場・後楽園・下北沢・神田・代官山・浅草・赤羽・築地・練馬』の16地区に分かれて『勝ち抜きトーナメント形式』での戦いが繰り広げられ、それぞれの地区優勝者だけが進出できる『優勝トーナメント』で最終決戦が行われます。
     惜しくも地区トーナメントで敗退したチームは、決勝戦が行われているのと同じ時刻に東京各地の河川敷に集まり『バトルストリート』と呼ばれる戦いに、更に挑んでいくこともあります。

     ライブハウスにはチームを作って参加します。チームの結成には課金が必要ですが、誰かが創ったチームに、チームメイトとして参加するのは無料です(チームリーダーは有料、それ以外は無料のコンテンツです)。

     大会で優勝したチームのリーダーは『トロフィー』が貰えます。また、優勝チームとバトルストリートのチームリーダーの2人は『メタルスレイヤーカード』が貰えます。
     そして、学期ごとのランキングに入賞すると『メダル』が貰えます。
     この3つの商品はすべて『本物』が、『あなたの自宅に郵送』されます。
     詳しくは、このページの『非売品』で見れます。
     http://tw4.jp/html/world/hosituuhan_top.html
     賞品を貰うのがチームリーダーなのは、チームを作る時に課金をしたのもリーダーさんだからですね。お金を払って、優勝チームを率いたリーダーさんへのご褒美なのです。

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    「チームを組んだ仲間と、サイキックや戦法をあれこれ考えたり、試したりするのはとっても楽しいわ。こうした実践訓練を通して深まる絆もあると思うの。楽しく強くなれるなら、それってとってもステキだと思わない?」
     オデット・ロレーヌ(スワンブレイク・d02232)は、そう言って新入生達に微笑む。
     前の時は、自分もあんな風に、目をキラキラさせて聞いていたのだろうか……そう思うと、なんだか懐かしくもあった。

    ●仲間と『ブレイズゲート』に挑め!
    「新宿まで来たついでに『ブレイズゲート』を案内しよう」
     長崎・莉央(ヘーゼルレイン・d16750)達が更に案内したのは、新宿橘華中学という廃校の前だった。
    「ブレイズゲートはこんな風に、日本各地の色々な場所に点在しているんだ。姫子、お前にはここがどんな風に見える?」
    「私には『巨大な白い炎の柱』しか見えませんね。皆さんは、これが学校に見えているんですか?」
     不思議そうな姫子の発言に、津島・陽太(ダイヤの原石・d20788)などの新入生が目を丸くしている。陽太達には、そんな白い炎なんて、これっぽっちも見えないからだ。
    「ブレイズゲートは、エクスブレインの方たちには『巨大な白い炎の柱』にしか見えないそうなの。これは、どのブレイズゲートでも同じ。そして、この炎にエクスブレインの予知が遮られてしまうから、内部の情報が全く分からない状態で、私達はブレイズゲートに挑まなければいけないの」
     そんな彼らに百枝・菊里(アーケインワーズ・d04586)が説明をしていく。
    「場所も山梨や大阪、愛媛など様々だ。あの富士急ハイランドもブレイズゲートになってるんだぜ」
     天方・矜人(疾走する魂・d01499)が言うように、ブレイズゲートが発見された場所に規則性は無い。
    「多くの場合は内部が迷宮化していて、そこにいるダークネス達は『弱体分裂化』っていうのをしてるんだ」
     だから同じダークネスと何度も繰り返し戦うことだってあるんだよ、と石見・鈴莉(逢魔の炎・d18988)は語る。何体もいるが、その分、1体1体は本来よりも弱体化しているのだ。
    「でも相手が弱体化しているからといって、一人で行くのはちょっと待って!」
     それはちょっと危険だとアシュ・ウィズダムボール(ディープダイバー・d01681)が助言する。仲間に声をかけて、チームを組んで探索に向かうべきだと。

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    【マスターからの解説】
     上の廃墟っぽいアイコンを押すと、ブレイズゲートに移動します。
     ブレイズゲートは『Flash』で生成されるマップを探索しながら、様々な戦闘やイベントをクリアしていく、1人プレイ用のウェブゲームコンテンツです。
     ブレイズゲートの探索には課金が必要です。

     プレイできるのは、あなただけですが、探索に向かう際は『あなた+最大3人のキャラクター』でチームを作ることができます。キャラクターを仲間に誘うのは無料なので、遠慮なく頼もしい仲間を誘って、一緒にブレイズゲートへ行きましょう!
     探索中には殲術道具を発見することがあり、誘った仲間にお礼のお手紙と一緒に殲術道具をプレゼントする事もできます。
     お手紙を貰うと嬉しいものなので、先輩やお友達を誘った時は、ぜひ送ってみてください。

     また、ときどき『教室』で、ブレイズゲートを冒険できることがあります。これは『ブレイズシナリオ』と呼ばれて、ウェブゲームのブレイズゲートとは区別されて呼ばれています。
    (単にブレイズゲート、ブレイズゲートの探索等と呼ぶ場合は、ウェブゲームのブレイズゲーとである場合が多いです)
    ====================

    「デスマーチや、更にデスデスマーチと呼ばれる探索スタイルもある。特にデスデスマーチ……深層領域に踏み込んでの探索は鍛錬にも良いが、やはり十分な準備を行っておくべきだろう」
     渡口・鴻之介(待つ鴻ノ鳥・d20617)の言うような挑戦の仕方を最初からすることは多くないかもしれないが、不用意に挑み、あっという間に全滅して撤退するような事になれば、鍛錬も何もなくなってしまう。
     教室で個人授業をうけたり、旧校舎を活用して準備を整えた後、クラブで仲良くなった仲間とライブハウスへ行ったりブレイズゲートに挑む……という流れを推薦している先輩は、実際かなりの数になっている。
     そういった経験に基づいたアドバイスも、宗像・九十九(白獣・d18871)達はしっかりメモしていった。

    ●武蔵野市での生活は楽しいよ!
     新宿でのライブハウスとブレイズゲート見学を終えて、灼滅者達は武蔵坂学園に戻る電車に乗っていた。降りたのは、吉祥寺駅である。
    「通ってるキャンパスにもよるけど、ここが最寄駅って奴が一番多い。駅の北には大型店やショッピングモール、南には井の頭公園があるぜ」
     相良・太一(再戦の誓い・d01936)が通っている井の頭キャンパスも、南口の方にある。
    「今乗ってきた中央線の他に、井の頭線の駅もある。中央線は新宿、井の頭線は渋谷に接続してるから、23区内に行くにも便利だぜ」
     と説明する北条・葉月(独鮫将を屠りし者・d19495)は北海道出身なのだが、すっかりこの辺りの地理には詳しくなった。皆もすぐに詳しくなれると思うぜ、と自信の無さそうな顔をしている新入生達を励ます。更には喚島・銘子(掌の鋏・d00652)が、関東の路線図を希望者へ配っていく。
    「お店も伝統的な店や面白い店がたくさんあるわ」
     行列のできるお肉屋さんとか、早朝から並ばないと買えない羊羹のお店とか……と挙げていくのは月光降・リケ(魍魎猖獗・d20001)。美味しい食べ物屋や素敵なカフェは数えきれないほどある。そうした場所での時間を楽しむのも、放課後や休日の選択肢だろう。
    「俺は武蔵境キャンパスなんだけど、近くの商店街やちょっとしたお店に結構、武蔵坂学園を支援してくれてる所があるんだよ。そこで活躍するのが、このスレイヤーカード」
     実はそういったお店では、レジでスレイヤーカードを提示すると、お会計から10%オフになるのだと雨来・迅(宵雷の兆候・d11078)が教える。なお、これが適用されるお店は全国にあり、生徒の実家なども多数含まれる。迅の家の売店もそうだ。
     ちなみに一番身近な場所にあるのは、学園内の購買部と学生食堂。みんな持っているので、最初っから10%オフの金額が定価になっているくらいだ。
    「だから学園内ならいいけど、他の場所へ行く時は常に持っておきましょうねェー」
     いろんな意味で、いつどこで役立つのか分からないのだから、と火之迦具・真澄(火群之血・d04303)はスレイヤーカードをひらひらさせた。
    「普通のお店と、割引してくれるお店を見分ける方法ってあるのかしら?」
     首をかしげる和宮・遊灯(ひかりの指先・d23222)には、有志で作ったリストが配られる。特に、懐事情が苦しい生徒には、かなり役立つリストだろう。
    「あ、しつもん! 『マネーギャザ』で山手線の電車とかに乗ったら、おかねザックザクでおおもうけ♪ ……ですか?」
     実際、エミーリア・ソイニンヴァーラ(おひさま笑顔・d02818)みたいな質問をする生徒にとっては、大違いになるだろう。ちなみに、実践している先輩はいるそうだ。
    「あ、このクレープ屋おいしいよ」
     そんな中、泉二・虚(月待燈・d00052)が通りすがりにクレープを買いに行く。ちなみに「お買い上げありがとうございます~」と応対したのは、ここでバイト中の回道・暦(デイドリッパー・d08038)だ。
    「そこのコロッケも美味しいですよー」
     夜まで遊ぶには腹ごしらえも重要ですから! と、佐倉・結希(ファントムブレイズ・d21733)も包みを抱えて戻ってくる。
    「都会って、いろんなものがたくさんあって、逆に迷うよな」
     多すぎるくらいだと、羽黒・なつき(エアファング・d27567)は頭を悩ませる。まあ、嬉しい悩みというやつだろう。
    「先輩方オススメの、女の子と行くデートスポットはどこっすかね!」
    「井の頭公園のボートは定番かな。あと美術館に行ったり」
    「セレクトショップやカフェ巡りをしたり……」
     西塔・巫(ワイルドハウンド・d27533)の問いにも、すぐアドバイスが飛んでくる。
    「あと、この辺りには学生寮や下宿も多いんだよ」
     実際に住んでる人も多いかもね、と藍屋・ドロシー(中学生ご当地ヒーロー・d09798)が言うように、生徒の事情は人それぞれ。こうした場所に住んで武蔵坂学園に通っている人も結構いるのだ。予算に合わせたアパートや、クラブ活動で出すお店用の物件なども、学園に相談すれば一緒に探してもらえる。
    「私自身も高校からは、そういった寮の中の1つでお世話になっているのですが、皆で試行錯誤しながら協力して生活するのも青春だと思います」
     素敵な日々を送っているらしく、深海・水花(鮮血の使徒・d20595)がそう皆へ笑いかけた。
    「そうそう、井の頭公園は秋にあるマラソン大会のコースになってるから、一度行ってリサーチしておくと役に立つかもな」
    「学園行事だと、他に特徴的なのは『地獄合宿』でしょうか」
     マーテルーニェ・ミリアンジェ(散矢・d00577)の言葉には、先輩達が揃って遠い目をした。今年の、北海道から九州まで超過酷なスケジュールで走り抜けた、武蔵坂学園流トライアスロンを誰もが思い出したのだろう……。
    「途中で、72時間耐久勉強会もありましたし……文武両道、ということですね? ……ですよ……」
     先輩達の空気があまりに重くなっているため、ファム・フィーノ(天真乱万・d26999)は率直に聞いた。
    「休んでいい?」
    「残念ながら……」
     それが許されるなら、地獄合宿などという呼び名にはなっていないだろう。おそらく。
    「あとは運動会があって、学園祭があって、テストとかも普通の学校みたいにあって……」
     加賀見・えな(日陰の英雄候補生・d12768)は最近の行事をいいくつか挙げていく。テストの単語には、何人かの生徒が憂鬱そうな表情を見せたが、まあそれも、学校だったらよくある話だろう。
    「まあまあ! テストが終わったら富士急ハイランドでも行こう! ね!」
     少しでも気晴らしになればと駿河・香(ルバート・d00237)はパンフレットを配る。ちなみに富士急ハイランドもスレイヤーカードがあれば10%オフだ。

    ●もっと知りたい! 武蔵坂学園のこと!
    「武蔵坂学園の中にも、まだ色々な場所があるのね」
     靱乃・蜜花(信濃の花・d14129)は「武蔵坂学園はとっても広いのよ」と皆に語りかける。ちなみに蜜花が一番お気に入りの場所は、中庭だ。
    「陽だまりがやさしくて、とっても素敵な場所なのよ」
     実際に見に行ってみると、ゆったりとした時間が過ごせる場所なのがよく分かる。ディーン・ブラフォード(バッドムーン・d03180)は、そこから少し旧校舎寄りにある温室がお気に入りだ。
    「晴れの日だけじゃなく雨の日などでも結構いい感じだと思うぞ」
     そして晴れの日ならば、大人気なのが屋上だ。
    「お友達と一緒にお昼を食べるのにもオススメだよ」
    「ああ、ここで食べる昼飯は最高だぜ。特に今の季節の雨上がりの晴れ間なんか狙い目な」
     花守・ましろ(ましゅまろぱんだ・d01240)の声に、丹生・蓮二(エングロウスエッジ・d03879)が何度も頷いている。
    「4月5月とかは気持ちいい風が吹いて、リラックスできたんだー。真夏は暑すぎるかもしれないけど、秋になったらきっとまた、気持ちよく過ごせるんじゃないかなー!」
    「屋上からは眺めもいいんですよ」
     エドアルド・アルコバレーノ(サディコパッツィーア・d20740)の感想は、魅力的に聞いた生徒も多いだろう。また、そうした風に吹かれながら、武蔵野の街や公園、更には新宿副都心など――近くや遠くの景色を楽しめるのもポイントだと、ヴィア・ラクテア(歩くような速さで・d23547)は言う。
     この場所を守っているのだ……それが、よく実感できるのだと。
    「お昼の他にも、バレーボールとかで遊んだり、放課後に楽器の練習をしている生徒がいたり、いろいろな楽しみ方があるな」
     と紹介する橘・清十郎(不鳴蛍・d04169)は、隣の伊勢・雪緒(待雪想・d06823)とよくお弁当を食べているそうだ。
    「それに屋上って、ヒーローっぽい気がしませんか……?」
     八重沢・桜(泡沫ブロッサム・d17551)はきらきらした瞳を皆に向けた。屋上から現れて名乗りを上げるシーンは、ヒーローものの定番である。
     そんな、大勢の先輩が絶賛する屋上なら、一度見てみたい! という新入生達を案内して、向かう一行だったが……。
    「…………」
    「…………」
     屋上に出ると、日当たりのいい場所で弐之瀬・秋夜(シジミサイル・d04609)が昼寝をしていた。灼滅者講座に参加する予定だったはずなのに、こんなところで! という声が後ろの方から聞こえてくる。
     ちょっと離れた場所では、スェーミ・マニャーキン(高校生人狼・d27575)が日向ぼっこをしているし、高瀬・薙(星屑は金平糖・d04403)も、霊犬のシフォンと一緒になってすやすやお昼寝中だ。
    「なるほど、覚えておきます」
     とは、ぜひとも昼寝にぴったりな場所をチェックしておきたいと考えていた高月・燐(夢駆ける氷狼・d16605)である。櫻庭・つぐみ(想装羽・d25652)も、ここならサボるのにいいかもしれないわネ! と俄然お気に召した模様だ。
    「も、戻りましょう!」
     このままでは危険だ。新入生達も昼寝の誘惑に勝てないかもしれない……そんな危機感を持った先輩達は、あわてて校内へ皆を誘導していった。

    「というわけで、ここが購買部。購買部のお昼は戦場だよ」
     なぜなら! と夕凪・葉月(犬耳刑事見習いは魔法使い・d06717)は壁に貼られたメニュー表を指さす。ここに書かれた安価で美味しいパンやお弁当を求めて、多くの生徒が殺到するのだ。
    「その中でも花形メニューといえばやっぱりこれだよね……焼きそばパン!」
     どうやら、これが葉月のお気に入りらしい。
    「俺はメロンパンだ」
    「イチオシはBLTサンドだなー」
     雫石・紗玖夜(雪解け桜・d15577)や舞笠・紅華(花笠剣士ヴェニヴァーナ・d19839)も、思い思いにおすすめメニューを挙げていく。
    「そんなに色々なパンが……!」
     朝霧・瑠理香(黄昏の殲滅鍛冶師・d24668)が驚いてしまうのも無理はないだろう。
    「わたしはおやつを買おうかなっ」
     面白いグミでもあったら欲しいな~と、お菓子売り場を琴平・霞(すきまサーチャー・d04367)は物色していく。自分も、と買い物に向かう新入生達を見て、城・漣香(焔心リプルス・d03598)は、彼らが捜している商品のある棚へ案内してあげる。
    「あ、姫子のオススメって何?」
    「不定期に入荷するぺんぎんぱんです! あ、でも競争率が激しくなったら嫌なので、皆さんはしろくまぱんを狙ってください!」
     篠宮・紫鬼(鬼人・d02283)の質問に、姫子は身を乗り出して答える。ちなみにぺんぎんぱんはチョコパンで、しろくまぱんはミルククリームパンらしい。
    「わたしもお昼は購買部派です。でも、ときどき学生食堂にも行きますよ」
     そっちも一緒に見てみましょう、と神楽坂・奏(ビキニヒーローナインテイル・d22742)が促す。学生食堂は全体がガラス張りで明るく、一見すると大きなカフェのようなスペースだ。
    「注文する時は――」
     シロナ・エンティミスタ(幽刻・d08554)は、すたすた中へ入っていくと、そのままカレーをオーダー。出てきた料理を持って席のひとつに着くと、さっそくそれを食べ始める。
    「――という感じね」
     ごちそうさま、と食事を終えたシロナが皆を振り返る。学生食堂の使い方、実践紹介編である。
    「ここは古今東西の伝統的な料理から、各都道府県のB級グルメまでなんでも揃う至高の食堂だ! なにせご当地ヒーローも大勢いるから、そういうのが一杯よ!」
     そう補足する禰宜・剣(銀雷閃・d09551)は、近江ちゃんぽんを啜ってる。
    「学食は西園寺アベル殿が来て以来、更に美味しくバリエーション豊かになったのでござる。リクエストしたら魔法みたいになんでも出てくるのでござるよ」
     霧島・サーニャ(北天のラースタチカ・d14915)が口にしたアベルという人物は、先輩たちの間では誰でも知ってるレベルの有名人なのだが、その辺りは今後の灼滅者講座で改めて解説するので、とりあえず『学食に料理の達人が来た』くらいで覚えておくのがいいだろう。
    「みんなの味覚の違いに対応したりとか、胃袋支えるのってすげーっス。超感謝ーっ!」
     灼滅者の出身地は世界各地に及ぶ。高沢・麦(とちのきゆるヒーロー・d20857)は感謝の念を送りつつ、「次はぜひ栃木の強化月間をやってほしい」とちゃっかりリクエストしている。
    「なるほど、栃木ですか。栃木といえば宇都宮ですね」
     という反応が返ってきたので、もしかして近々ぎょうざフェアとかが始まるかもしれない。そんな厨房では朧月・咲楽(神殺しのサクエル・d09216)が蟹料理を作っていて、本日の限定メニューとして振舞われていた。
    「やあ、私は高校2年のアレックス・ダークチェリー。ヒットマ……ガンマンをやっている」
     そんな学食の窓際カプチーノを飲んでいたアレックス・ダークチェリー(ヒットマン紳士・d19526)は名乗ると名刺を差し出す。
    「これは私なりの助言だと思ってほしい。共に過ごす仲間のことを詳しく知るのも、灼滅者としての活動の第一歩であると」

    ====================
    【マスターからの解説】
     アレックスさんからのアドバイスは、システム的な用語を使うと『他の人のステータス画面を見てみよう』です。

     上の一番左のアイコンをクリックすると、あなたのステータス画面に行くことができます。ステータス画面では、サイキックを活性化したり、殲術道具を装備したりすることができます。また、「所属」から、あなたのクラスへ行くこともできますね。
    (他にもたくさんのことができるので、詳しく知りたい方は『ステータス画面の見方』を確認してみてくださいね)
     http://tw4.jp/html/world/0501chr.html

     そして、ステータス画面はキャラクター全員にあります。
     あなたが知り合ったキャラクターのステータス画面を見ることもできるのです。あなたがであった相手の、名前をクリックする事ができる場合、その先には相手のステータス画面があります。
     相手が一体、どんな人なのか?
     詳しく知ることができますし、交流の話題のきっかけにもなるかもしれません。
     教室やライブハウス、ブレイズゲートなどへ出かけるときは、相手が一体どんな戦い方をする人なのかをステータス画面で見て、参考にしたりもできるんですよ。
    ====================

    「僕は本が好きなので、よく図書館を利用するのですよ」
     テスト時期だからか最近は、勉強をしている人も多く見かけますね、と碓氷・炯(白羽衣・d11168)は紹介する。たくさんの本があるという図書館も、学園生活では使う機会があるだろうと、見学に回る。
    「図書館といえバ、いたずらもセットになりマスね。書籍一冊一冊に緒形校長のブロマイドを挟みマショウ」
     ファロ・カタフニア(篝火と陽炎・d20371)は「ファロ天才デス!」と自画自賛しながら謎の作戦に突入していたが、残念ながら先生達に気付かれて、止められてしまった。
    「ええと、カウンターは、どちらに……?」
    「……左だが。新入生か?」
     図書館の中で迷ってしまった莫原・想々(幽遠おにごっこ・d23600)に尋ねられ、突き放すような口調ながらも実際にはなんだかんだで丁寧に三瀬川・鼓堂(よみ人しらず・d20570)は教えてやる。
    「マギのお気に入りは調理実習室ですよ! こちらでは学園にいながらパンが焼けるです」
     素晴らしいですね! とは佐島・マギ(滑走路・d16793)談。特にクリスマスやバレンタインの前は、そのための準備をする生徒達で賑わう事も多い場所だと、緋薙・紅花(小学生ファイアブラッド・d19903)が付け加える。
    「他にも理科室、技術室、音楽室……」
     授業に使う教室は、たくさんあると鴛水・紫鳥(中学生シャドウハンター・d14920)。灼滅者が集まる学校だからといって、戦いばかりの日々ではないのだ。
    「そう、どんなタイミングでも勉強を怠ってはいけませんよ。……勉強は必ずあなたに襲いかかってきます。たとえ逃げても、進学できるまで先生たちは本気で付き合ってくれます。どんなにダメな成績でも進学できるまで先生たちは本気で付き合ってくれます。先生たちから逃げる事はできません。ゆめゆめ忘れぬよう……」
     何か嫌な思い出でもあるのか、紫鳥は何度も念を押すように告げる。
    「そういえば、先生方は一般人ということですが、灼滅者の事はどのくらいご存じなのでしょう?」
     レン・サニテーター(ベルゲンハウンド・d06308)が首をかしげるが、灼滅者達が知っているような事は大体全部知っているという。なにせ個人授業で、逆に生徒達へいろいろ教えてくれることだってあるくらいだ。先生たち相手に、なにかを秘密にしなくちゃいけない、といった事も特にない。人造灼滅者達の姿を見ても、別に驚くような事は無いという。
     そんな校内一周の流れに合わせて、ヴォルフ・ヴァルト(花守の狼・d01952)はプリントを配っていく。メモを取り忘れたり、うっかり聞きそびれても大丈夫なようにというフォローだ。
    「すごいね、武蔵坂学園……私も、みんなみたいになれるかな?」
     最初は戸惑っていたシャノン・リュミエール(小学生エクソシスト・d28186)も、こうした解説を聞いていくうち、少しずつ理解できるようになってきたからか、表情が自然になってくる。ただ、それでもやはり、不安はあるようだ。
    「もちろん。そう構えなくてもいいさ。だって僕も、君らも皆、武蔵坂学園に通う生徒、学生なのは同じだよ」
     生い立ちも過去も背負っている物も経験も、何もかも違う人ばかりの集まりだけれど、みんなで一緒に学園生活を謳歌しようじゃないか、と戒道・蔵乃祐(グリーディロアー・d06549)は後輩たちを見つめる。
    「そうそう。楽しもうよ。……あ、そういえば、一番大事なこと言い忘れてた」
     最上川・耕平(若き昇竜・d00987)は咳払いをひとつ。改めて皆に向き直る。
     耕平が何を言おうとしているのか察した周囲の先輩達も、顔を見合わせて頷き、タイミングを合わせて一斉に言い放つ。

    「ようこそ、武蔵坂学園へ!」

    ====================
    【マスターからの解説】
     それでは最後に、皆さんが紹介してくれた『クラブ』や『クラブショップ』を、まとめて案内します。クラブ見学やお買い物の参考にしてくださいね。

    ●クラブへ行く方法
     『クラブ活動』のアイコンを押して、クラブ一覧に行きましょう。検索のところでクラブ名を入れると、そのクラブへ行くことができますよ。


    彩雲
    PK NETWORK
    Café : Phönix
    鴉真流剣術道場
    工房:水瀬
    Aile paisible
    このゆびとまれ
    ~The Warrior Ten~
    梁山泊
    プロレス部
    お茶会部
    学生寮・La Lune bleue
    ラグビー部
    羽休めの樹
    機械工房
    武蔵坂学園宇宙部
    邪教の社
    現の夢を語る場所
    総合野球部
    神木霊碑
    Quiet Rain
    空想科学部
    牛野牧場
    用務員室
    魔女の研究室
    赤松式地下リング
    ゲーム音楽愛好会
    まんぷく食堂
    Chaser
    Atelier ARNICA
    風の団
    闇堕ち被害者友の会
    放課後創作部
    天羽々斬
    春夏秋冬*ヒトトセ*倶楽部
    想ひ出玩具箱
    井戸端
    眼鏡部
    かみだのみ
    音楽探偵クラブ
    応援走流!
    鉱石部
    花咲く場所で
    ====================

    作者:七海真砂 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年6月13日
    難度:簡単
    参加:2665人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 4/感動した 2/素敵だった 26/キャラが大事にされていた 67
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