武蔵坂学園の修学旅行は、毎年6月に行われます。
今年の修学旅行は、6月24日から6月27日までの4日間。
この日程で、小学6年生・中学2年生・高校2年生の生徒達が、一斉に旅立つのです。
また、大学に進学したばかりの大学1年生が、同じ学部の仲間などと親睦を深める為の親睦旅行も、同じ日程・スケジュールで行われます。
修学旅行の行き先は沖縄です。
沖縄そばを食べたり、美ら海水族館を観光したり、マリンスポーツや沖縄離島巡りなど、沖縄ならではの楽しみが満載です。
さあ、あなたも、修学旅行で楽しい思い出を作りましょう!
「…………」
修学旅行のしおりを眺めた湾野・翠織(小学生エクスブレイン・dn0039)は、目の前にある魔法の箱――パソコンに、一つの単語を入力した。入力した単語は、『沖縄美ら海水族館』だ。
「ふうん、歴史は結構あるんすね」
ぱりん、とポテトチップスを噛み砕きながら、翠織がマウスを動かした。翠織がもっとも興味を抱いたのは、黒潮の海と呼ばれる大水槽だ。
沖縄を育む世界最大の海流の一つである黒潮を再現したこの大水槽には、ジンメイザメやナンヨウマンタ、ウメイロモドキ、キハダ、クロマグロなどなどさまざまな黒潮の海に住む魚達が泳ぐ姿が堪能できる。それを長さ三十五メートル、幅二十七メートル、深さ10メートルという世界最大規模の水槽で、色々な角度から楽しむ事が出来るのだ。
「ふうん、この黒潮探検コースってのは水上観覧デッキから見下ろせるんすねー。こっちのカフェのオーシャンブルーはゆったりと眺められる、と」
黒潮探検コースは、水上観覧デッキから海の中が眺められる。まるで、船旅の一シーンのような、そんな絶景を味わえる。
オーシャンブルーではサンドイットなどの軽食や、トロピカルフルーツジュースなどが販売されている。歩き回るのに疲れたりしたならば、絶好の位置になるだろう。
「青々として、目に優しそうな空間っすね。あれっすか? ムーディな雰囲気ってやつっすか?」
仲間とわいわい楽しむのも、あるいは気になる誰かと二人で楽しむのもいい。ただ、と翠織はバリバリと数枚のポテトチップスを食らい、言い捨てた。
「一人で見たっていいはずっす! 落ち着いて、こう、ほら、ほら!」
カチカチカチ! と右クリックする非リア充は呻く。せっかくの修学旅行だ、そういう思考は置いていこう――うん、と翠織は気を取り直した。
「こう、他の水槽やイルカショーなんかは、他の人に任せるとして……」
椅子の上で胡坐をかいた翠織は、そう言うと、一枚のポテトチップスをあなたに差し出しながら、笑顔で言った。
「どうっすか? ここ。修学旅行に行くのなら、オススメっすよ?」
●
――目の前を、無数の魚影が泳いでいく。
沖縄美ら海水族館が誇る世界有数の巨大水槽、黒潮の海だ。沖縄を育む世界最大の海流の一つである黒潮を再現した大水槽の中では、まるで海の中にいるように、魚達が泳ぐ姿を間近で観察する事が出来た。
「ふふ。美ら海水族館にはずっと行きたいと思ってた。だから、修学旅行がこれだってだけでも武蔵坂に来て良かったー……」
普段のじと目もどこにやら、佳輔は笑顔で呟いた。お小遣いを貯めて買った水族館の年間パスポートが宝物の、水生生物好きだ。佳輔は、その黒潮の海の光景を目に焼き付けるように、歩き出した。
●
「わ、イルカですよ……! かわいい!」
「磯良さんみてみて! あっちはジンベイザメ! かっこいいやんね!」
巨大な水槽のガラスに触れて目を輝かせる磯良に、その隣でリノもまた同じ表情を見せていた。マダライルカが優雅に旋回するその姿に歓声を漏らす磯良に、リノはこっそりとくすぐったげな笑みをこぼした。
(「同い年じゃないから絶対無理だと思ってたのに、まさか一緒にいけるなんて……! 嬉しいなあ」)
久し振りのデート、しかも修学旅行だ。そう心弾ませていたリノの手に、触れるものがあった。水槽の心地のよい冷たさを手に移した磯良の手だ、リノと磯良はそのまま指を絡まる。
「えへへ……」
恋人繋ぎに、リノは照れたように笑みをこぼした。それに、磯良も幸せそうに口元を綻ばせる。
(「水中の景色は大好きだけれど、やっぱり私が一番好きなのはリノの笑顔だな」)
リノと磯良は、申し合わせたように指に力を込めて、巨大な水槽を魚を追いかけるように歩き始めた。
●
「凄い」
薄暗い中、蘇芳をしっかりと握って朗が呟いた。迷子防止のためだが、ともすれば水槽へと張り付く蘇芳を朗は優しい眼差しで見守っている。
「おいしそう……」
目の前を泳ぎ去っていくツマブリを眺めての蘇芳の呟きも、ああ、いつも通りだなと微笑むだけだ。ちなみに、ツマブリは刺身、照り焼きなどの調理法で知られる美味な魚である。
「まじまじと見てて思ったんですが、ジンベエザメってお腹側から見るとはんぺんみたいでかわいいですね!」
この後のどこで何を食べさせようかと算段していた朗は、ふと蘇芳の笑顔に疑問を投げかけた。
「蘇芳……もしかして泳げないのか?」
実際に海に潜ってこの風景を見ることも出来た筈なのに、という朗の疑問に対する蘇芳の反応こそ、答えのようなものだった。蘇芳は小さく咳払いすると、手を握る指に力を込めて言った。
「今度は二人っきりで旅行したいですね?」
「二人で旅行か。それも良い。夏休み、どこか行こうな」
二人は初々しく、そう握った手の感触に微笑あった。
●
ちりん、と涼やかに鈴の音を鳴らして、夕鳥が歩く。水の青さや水槽の大きさに驚き、立ち尽くすと水槽に触れながら見上げた。
「ああ、あれはジンベエザメです。現生最大の魚だそうですよ」
「へェ、じんべェざめってのかァ……ふふ、目が優しくて、かわいいなァ」
夕鳥の視線を追って、そう解説したのは社だ。ちょっと離れても音ですぐ発見できる――社は、ゆっくりと夕鳥に続いていた。悠々と泳ぐジンベエザメやマンタの姿を飽きずに眺めていた夕鳥が、ふとジンベエザメに感じた親近感の理由に思い至り、社を振り返った。
「そうか、社と似てるンだなァ」
「……私と似てますかね?」
大柄なところは確かに似てるかもしれませんが……、と訝しげに見上げる社に、夕鳥は声にせず笑った。気に入った魚と社の共通点を見つけて、ちょっと愉快な気分になったのだ。
「気に入ったのなら、あとで、ぬいぐるみでも探してみましょう」
そんな夕鳥の内心を知ってか知らずか、社は優しい眼差しでそう提案した。
●
「おおー」
悠理は、じーっと水槽を見上げていた。その視線の先に居たのは、ナンヨウマンタだ。大きな胸鰭を上下に羽ばたくように動かして泳ぐその姿は、ジンベイザメとはまた違った迫力がある。その独特のフォルムとふわふわした動きに目を奪われて、悠理はナンヨウマンタを飽きもせずに眺め続けていた。
「ぐーるぐる」
人差し指でぐーるぐる円を描いて接触を図ろうと悠理は、アクションをするが、ナンヨウマンタはマイペースだ。ただ、ゆっくりと悠理の目の前で腹を見せながら泳いでいく。
「かわいいです」
悠理は、次にナンヨウマンタが近づいてくるまでじーっとそこで待ち続けた。
●
「やはり大きいな……」
作楽は、悠々と泳ぐジンベエザメを見上げて呟いた。ジンベエザメやナンヨウマンタは、この大水槽黒潮の海でも一際目立つ魚達だ。元々山育ちの作楽は、水中世界に興味が強い。アクリル硝子先の世界は、それこそ作楽の知らない世界だ。無表情のままだが、その瞳は夢のような別世界に輝いていた。
「あ、そうだ」
作楽は、携帯を取り出すとジンベエザメを写真に撮ろうと試みる。しかし、相手は大きく泳ぎ続ける被写体だ。悪戦苦闘する作楽に、背後から投げかけられる言葉があった。
「白石先輩、自分が一緒に撮るっすよ」
「……うん、頼む」
翠織だ。元々、翠織はそのテの機器の扱いは得意分野だ。素直に作楽が頼ると、手馴れたように翠織は受け取った携帯を構えた。
「はーい、笑ってくださいっすー」
それに、作楽が目を白黒させる。シャッター音が響き、翠織は笑顔で作楽へと携帯を返却した。
「いやっほーい!」
「げふ!?」
横合いからがっしとオーファに捕まった翠織を見送り、作楽は携帯を確認する。
「……あ、笑えて、る?」
そこには、悠々と泳ぐジンベエザメと表情筋が動かない自分とは思えない穏やかな笑みを浮かべた自分の姿があった。まるで、自分がその夢の住人になれた――そう思えて、作楽は携帯を優しく抱きしめた。
●
「とと、しー、だね。ゆっくりまわろう」
「それは、もっと先に気付いて欲しかったっす」
クラスメートである八奈の言葉に、翠織は腰を抑えながらこぼす。凛凛虎が、笑っていった。
「静かで中々落ち着ける場所だな。たまには殺し合いから離れるのも良いもんだ」
「水族館は薄暗いなあ、足元気を付けないと」
いつもはテンション高いちくさだが、今日は静かにしなきゃねってトーン下げ気味だ。それでも、明るい水槽にくっつく勢いで魚の動きを観察すれば、近づいてくる魚達の姿に大きな声を上げないように一生懸命だ。
「魚と一緒に泳ぐのは、ダイビングとかかな。どんだけ潜ればいいんだろ! 沖縄の海はキレーだから魚いっぱいいそーだね、たのしそー」
「ジンベイザメ、目が優しい。それにしても大きな口、私たちなんてすっぽり入っちゃう。これでプランクトンとか小魚とか海藻しか食べないんだ見ていてのんびりするね」
私も一緒に泳いでみたいなぁ、とちくさの隣で微笑む八奈に、千那も言った。
「八奈ちゃん、ジンベイザメと一緒に泳ぎたいの? いいね。楽しそう。すっごく大きいから背中に皆を乗せてほしいな。きっとぶわーって気持ちいいだろうなあ」
「ジンベエザメと泳ぐなら、海の方が良いかもしれないな。広い世界の方が、気持ち良いと思うぜ」
凛凛虎も、そう楽しげに言った。想像すれば、心躍る光景だ。千那はふと、食い入るように大水槽を眺めるオーファに気付いた。
「オーファちゃん何を見てるの?」
「クロマグロさんです。ちょっと話に聞きましたがクロマグロさんは泳ぎ続けないといけないらしいですな! 疲れそうで大変だと思うのですよ!」
「クロマグロは重量感があるよね」
目を輝かせるオーファに、八奈もしみじみと呟いた。あるモノを連想するも、何となく不吉な気がして脳裏から追い出す。あんなモノに、この水槽で泳がれてもなんだ、その、困る。
「そうだ、ここで土産が売ってあるかも知れないから見に行こうぜ? ジンベエザメのぬいぐるみとかあるかもよ」
凛凛虎の言葉に、6年桃組のメンバーが歩き出した。最後尾を歩いていた翠織に、くるりと振り返った千那が手を差し出す。
「翠織ちゃんも一緒に回ろうよ。ねっ」
「……そうすっね」
その差し出された手に応じて、どこか照れくさそうに翠織は笑った。
●
(「お、あれがサメですか、実物は初めて……ダークネスとは違う凄味を感じますね」)
理緒はのんびりと水槽を見上げながら、そう笑みをこぼした。悠然と泳ぐジンベエザメとオオテンジクザメの姿には、生き物としての力強さがある。生きている、それだけで生き物とはエネルギーを感じさせるのだ。
(「こうして一人でいると学園に来る前を思い出す。あの頃は友人も、なつくんだっていなかったんですよね」)
水槽の前を行きかう武蔵坂学園の生徒達を見やって、理緒は微笑んだ。学園に来てからの変化をしみじみと感じつつ、理緒はお留守番してくれているなつくんにお土産話をするために、その光景を目に焼き付けていった。
●
オーシャンブルー――まさに、海中レストランとも言うべきそこには、穏やかな時間が流れていた。
「青い水槽の光が漏れて綺麗ですね。……こんなに沢山の大きな魚、初めて間近で見た」
初めて見る水族館、その大水槽に才蔵は感嘆の声を上げる。その目の前では、甘酸っぱい味のトロピカルジュースに南国気分満開の音雪が笑顔を見せていた。
「ホントに海の中に居るみたい。いいなぁ、一緒に泳げたら、きっととっても気持ちいいのでしょうね」
年相応に感動する音雪に、才蔵は微笑む。頬杖をつきぼんやりと水槽を眺める才蔵に、音雪はこっそりと息を飲んだ。
(「手、繋げたらいいな……」)
そんな事は気恥ずかしくて、言えない。音雪の手がそっと才蔵の手の近くを掴むと、才蔵がそれに気付いた。その姿がなんとも愛らして、才蔵は笑みをこぼしながら自分の手を伸ばす。
小さな手、その指の指の間に自分の指を滑り込ませ優しく握り締める――びっくりして音雪が見上げれば、そこには才蔵の優しい笑顔があった。手を握られた音雪は、頬を染めるとくすぐったそうに照れた笑みで囁く。
「……嬉しい」
その青い薄暗闇の中でも眩しい笑顔に、才蔵は優しく握り返して呟いた。
「……本当に幸せ者だな、俺は」
●
「話には聞いていたけど、これ程までに綺麗だったなんて……」
落ち着いたオーシャンブルーの一角、そこで表面上は落ち着きながらも興奮を抑え切れないようにフィゼルがこぼした。
「ジンベイザメ、デカいしカッケーしすげー強そうだったよなーっ」
「まさか、ジンベイザメと戦ってみたいとか考えてないよな?」
注文したコーラを片手にナンドッグを頬張って、遵が力説する。アイスコーヒーを傾けてツッコミを入れるフィゼルに、クラスメート達も笑みをこぼした。遵が拳を握りつつ語る口調にもつい熱が入るのは、素直にその雄大さに感動したからだ。羊もまた、ショートケーキを食べながら自然と笑みを浮かべながら言った。
「間近で見ると迫力が違うよね。ついつい見入っちゃったよ」
「ジンベイザメ、すごく大きかったね。本で見るのとは大違い」
蘭も興奮したように、そう笑顔を見せる。
「蒼色のなかをゆっくり動くのを見ると、ワクワクしちゃうね!」
「今日一緒に見た景色は忘れられないよ。ああいう景色描いてみたいなぁ」
蘭の言葉に、羊は水槽を改めて見上げる。色々な角度から見たジンベイザメ、その勇壮さは瞼に焼きついていた。ここに紙と鉛筆があれば、すぐにでも描き始めていただろう――知らず知らず、フォークの柄の先でテーブルをなぞっていた羊に、遵が思い出したように言った。
「もっと写真撮っときゃ良かったー。あ、でも紺懇ちゃんが絵にしてくれんなら超楽しみ!」
「是非とも、羊が描いたこの景色の絵を見てみたいな」
フィゼルの言葉に、羊がうなずく。楽しい歓談の時間、それも終えて蘭が目を輝かせて言った。
「次はどこにいこっか? まだまだ見足りないよ。」
「次のフロアにも色々あるっぽいぜ、行こ行こ!」
パンフレットを広げた遵の言葉に、クラスメート達は立ち上がる。
「せっかくだ、時間が許す限り見て行こう」
フィゼルがそう言った時だ、オーシャンブルーで小さな歓声が上がった。ジンベイザメが、まるで挨拶をするように悠然と横切ったのだ。
「……ほんと綺麗だね」
「……ええ、とてもきれいでした」
羊の呟きに、蘭も嬉しそうに微笑んだ。
●
「藍晶ちゃんここからの眺め最高よー♪」
「うん」
しっかりと藍晶の手を握り締めて、黒曜が言った。黒潮探検コースから、悠然と足元を泳ぐジンベイザメの姿を一緒に眺め、藍晶は呟いた。
「今まで海とは離れた山で暮らしていたから、海の中を見るのは初めてで、貴重な体験だわ」
こういうのを絶景って言うのかしらね、と口元を綻ばせる藍晶に、黒曜もうなずく。恥ずかしがり屋の藍晶の手を、黒曜が積極的に引いていく。黒潮の海を一緒に眺めながら歩いていると、次第に手にこもる力が強くなっていくのを感じた黒曜は、そっと囁いた。
「私はこんなに可愛いつがいをもててね……ほんとーにほんとに幸せだよ」
コツン、と額と額を触れ合わせられ、藍晶が息を飲む。周囲に人影はない、それを確認して、黒曜は笑みとともに言った。
「藍晶……大好き」
●
「カスミアジは、ドクヒラアジという別称があって……」
「はぁ……」
佳輔に捕まって延々と解説を聞いていた翠織が、ふとジンベエザメのぬいぐるみを抱きかかえた蘇芳と作楽の姿に気付いた。
「ああ、売ってるんすね、ぬいぐるみ」
「おお、でかいな!」
翠織の言葉に、凛凛虎が目を輝かせる。悠理も今日一日で、ナンヨウマンタが随分と気に入ったのだろう、その腕にはマンタのぬいぐるみを抱いていた。
「今日は楽しかったやんねー! 一緒に回ってくれてありがとね、磯良さん」
「いえいえ、こちらこそ」
リノの笑顔に、磯良も笑みで返す。多くの武蔵坂学園の生徒達が、黒潮の海を後していく。沖縄美ら海水族館には、他にも多くの見所があり、修学旅行もまだまだ続くのだ――佳輔は、クラスメート達と共に売店へ向かう翠織を見送り、ふと思い出したようにカメラを手に取った。
「写真、撮っておこう」
眺めるのに必死で忘れていた、と佳輔は遠景を一枚だけ撮る。そこにあった詳しい風景は、今日そこを訪れた者達の心に思い出として深く刻まれていた……。
作者:波多野志郎 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年6月25日
難度:簡単
参加:23人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 6
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