●義兄弟VS宿敵コンビ、そして……
場所は、琵琶湖の近辺にある住宅地。時間は、人々が寝静まる涼し気な夜。
禿頭とパンチパーマといった様相の二人の男が、駐車場に姿を現した。きょろきょろと周囲を見回した後、赤い車に向かって手を合わせて頭を下げていく。
顔を上げると共に禿頭は刀を、パンチパーマは槍を引き抜いた。
静かな息を吐いた後、禿頭が刀を構えていく。
「兄弟、始めるぞ」
「承知した、と言いたいところだが。兄弟、どうやらお客さんのようだ」
静止をかけた後、パンチパーマは車に背を向け振り向いた。
直角三角形の九十度が上方にあるペナントの頭部を持つペナント怪人と、直角三角形の九十度が下方にある頭部を持つペナント怪人が肩を怒らせて立っている。
「琵琶湖の秩序は俺が護る。こいつらを倒して手柄を立てるのはこの俺だ!」
「何を言う、琵琶湖の秩序は僕が護る。手柄は僕のもんだ!」
「何だと!」
「ああっ!?」
男たちそっちのけで口喧嘩を始めたペナント怪人。一見すれば、どうぞ攻撃して下さいとでも言っているかのような光景。
しかし、男たちは仕掛けることができないでいた。
「……兄弟、容易に仕掛けるな。油断しているようで、隙がない」
「承知している。宿敵同士と呼ぶべきか、敵視していながらも互いの事は理解している間柄らしいな、兄弟」
安易に仕掛ければ、手痛い反撃を受けてしまうと。
そこからなし崩し的にやられてしまう可能性もあると。
交戦は、ペナント怪人たちの喧嘩がひと通り終わってから。
兄弟と呼び合う男たち……慈眼衆の二人は呼吸を整えながら、呼吸を重ね始めていく……。
●夕暮れ時の教室にて
灼滅者たちを出迎えた倉科・葉月(高校生エクスブレイン・dn0020)は、静かな笑みを湛えたまま説明を開始した。
「滋賀県大津市にある西教寺の調査に向かった灼滅者から近江坂本に本拠を持つ刺青羅刹、天海大僧正と、近江八幡に本拠を持つ安土城怪人が戦いの準備を始めているらしいことが判明しました」
この情報を裏付けるように、慈眼衆と琵琶湖ペナント怪人が争う事件が発生している。
琵琶湖周辺で破壊工作を行おうとしている慈眼衆を、琵琶湖ペナント怪人が阻止しようとして争うという事件で、一見すると琵琶湖ペナント怪人側が正義に見える案件だ。
「しかし、事はそう単純ではありません」
安土城怪人は琵琶湖ペナント怪人を大量生産しており、その力で天海大僧正との合戦に勝利し、ゆくゆくは世界征服を企んでいる様子。
すなわち、琵琶湖周辺の破壊工作は、安土城怪人の野望を止める為の手段である、というわけである。
「といっても、罪もない一般人に迷惑を駆けるのは許せません。もっとも、慈眼衆側もできるだけ怪我人が出ないように配慮しているようですが……」
恐らく、この配慮は天海大僧正が武蔵坂学園と共闘したいというメッセージでもあるのだろう。
「この事件は、場合によっては琵琶湖の戦いの流れを決めることになるかもしれません。そして、現時点では何が正解なのかも分かりません」
故に、どういった方法でこの事件に介入するのかは現場の判断に任せたい。
そう、前提を語った上で、具体的な説明へと移行する。
「皆さんには深夜二時。琵琶湖の近くにある住宅地の、この駐車場へと向かってもらいます」
駐車場では、車を破壊しようとしていた慈眼衆二人の前で、二体のペナント怪人が口喧嘩をしている……というシーンに遭遇する。そこに介入する……という流れになる。
また、ペナント怪人は口喧嘩をしていると言っても、状況の変化には敏いらしく、灼滅者たちが赴けば喧嘩をやめて向き合ってくれるだろう。
「介入方法は皆さんに任せますので、戦力などについての説明を行いますね」
慈眼衆二人は兄弟と呼び合う仲、それぞれ禿頭とパンチパーマという特徴がある。抜群のコンビネーションを持っており、互いが互いを支えるように立ち回ってくる。
共に攻撃に意識を割いており、共通して鬼神変を仕掛けてくる。また、禿頭は日本刀を、パンチパーマは妖の槍を操るようだ。
一方、ペナント怪人二体は喧嘩するほど仲が良い……といった感じの、手柄を取り合う仲。それぞれ直角三角形の九十度部分が上か下かで識別可能。一見して仲の悪い様子とは裏腹に、やはり阿吽の呼吸で行動してくる。
共に防衛面に意識を割いており、共通してご当地キックを仕掛けてくる他、上はバトルオーラを、下はガトリングガンを用いてくるようだ。
「戦力的には、慈眼衆もペナント怪人も互角、どちらが勝利するかわからない状態ですね。なので、皆さんがどう介入するかで戦いの結果が決まります」
これにて説明は終了と、葉月は地図などを手渡していく。
「双方とも力量は高く、介入方法によっては辛い戦いになるかもしれませんが、それでも、皆さんならば乗り越えられると信じています」
ですので、と締めくくりに移行した。
「どうか、全力での行動を。何よりも無事に帰って来てくださいね? 約束ですよ?」
参加者 | |
---|---|
巽・空(白き龍・d00219) |
神泉・希紗(理想を胸に秘めし者・d02012) |
淳・周(赤き暴風・d05550) |
冴凪・翼(猛虎添翼・d05699) |
嶋田・絹代(どうでもいい謎・d14475) |
高辻・優貴(ピンクローズ・d18282) |
シェリス・クローネ(へっぽこジーニアス・d21412) |
影龍・死愚魔(ツギハギマインド・d25262) |
●よりよい未来を選ぶため
穏やかな夜の静寂に身を委ねる、琵琶湖近くに位置する住宅地。小さな駐車場の車の側、固唾を飲む禿頭&パンチパーマの慈眼衆コンビと、罵倒しあうペナント怪人コンビ。
両者が睨み合う場所に向かい、灼滅者たちは走っていた。
手を貸すのは慈眼衆の側。
今のところは情報収集しておきたいと、個人的には互いのメリットが合うなら協力体制を取るくらいは構わないと、冴凪・翼(猛虎添翼・d05699)は一人思い抱いていく。
さなかには音を遮断する力を用い、人々が目を覚まさぬよう努めていく。
力に気づいたか、あるいは気配を感じ取ったか、両者が視線を向けてきた。
受け止めた上で、物憂げに瞳を細めながらも唇を引き締めた神泉・希紗(理想を胸に秘めし者・d02012)が慈眼衆に向かって言い放つ。
「仕方ないからあなた達に味方してあげる。今回だけだからね! 希紗の心の広さに感謝して戦いなさいよね!」
「……だそうだ、兄弟」
「ありがたい。感謝しよう、お前たちの心の広さに」
慈眼衆たちはすぐさま車の側から離れ、灼滅者たちと合流した。
肩を並べて立つ禿頭とパンチパーマ。個々の実力では灼滅者たちよりも遥かに上なダークネス。
横目で捉えた後、影龍・死愚魔(ツギハギマインド・d25262)がボソリとつぶやいた。
「……迷惑行為は止めてほしいところだけどね」
聞こえたか、否か。
味方側が新たな言葉を発する前に、ペナント怪人たちが声を上げた。
「くっ、琵琶湖の秩序を乱す愚か者め! この俺が打ちのめしてやるから覚悟しろ!」
「いや、うちのめすのはこの僕だ!」
「なんだと! ……いやまて、ここは勝負といこう。どちらが多くを倒せるか」
「……仕方ない。お前と協力するなど死んでもゴメンだが、勝負ということなら受けて立つ」
口論のさなかに、灼滅者たちも戦う準備を整えた。
涼しげな風が無味乾燥な空気を運んでくる夜の住宅地で、各々が別々の目的を抱く戦いが開幕する!
●コンビネーションバトル!
天海と安土城怪人。
淳・周(赤き暴風・d05550)は思い抱く。ダークネス同士で四百年争っていたのだとすれば、よく飽きねぇなぁ……と。
あるいは、げに恐ろしきは戦国時代……といった所か。
「……まーともかく。今は一般人護るためにちょいと強力とかしてみるかねぇ!」
小さく首を振ると共に大地を蹴り、直角が上にある……バトルオーラを滾らせているペナント怪人の懐へと入り込む。
「ペナントって、よく燃えそうだよな!」
炎を宿した拳でアッパーカット。
浮いた所に、嶋田・絹代(どうでもいい謎・d14475)が真っ赤なスカーフを振り回しながら突撃した。
「怪人は殺していいんでしょ? うっひょひょい!」
「ぐはっ……だが、この程度!」
切り刻まれながらも不時着し、オーラを手元に集めていくペナント怪人。
オーラキャノンが繰り出されるのであろう前兆を眺めながら、巽・空(白き龍・d00219)は深呼吸を繰り返していた。
少し前に闇堕ちし、復帰したばかり。
調子が落ちている事はわかっていた。
(「……思ってるより力が出ない……堕ちることを恐れてるのかな……ボク……」)
少しずつ、けれど確実にオーラを拳に変換していく中、首を小さく横にふる。
彼女が覚悟を決めて駆け出す中、怯える背中を押すかのように、高辻・優貴(ピンクローズ・d18282)がギターを爪弾いた。
「俺のリサイタルへようこそ。心いくまで聞いてきな!」
奏でる音色は激しく熱く、仲間たちを盛りたてる。詩にはペナント怪人を倒すとの思いを込めて、真っ直ぐに力をぶつけていく。
波に乗り、霊犬のモモも六文銭を発射した。
音が、六文銭が、そして雷の拳が直角が上のペナント怪人を打ち据える中、希紗が頭頂部を蹴り倒した。
「がっ」
「順調ね。炎も有効そうだし、このまま押しきれるかしら?」
「く……だが、僕たちはこの程度ではない! 行くぞ」
「お……俺に指図をするな!」
直角が下のペナント怪人がガトリングガンのトリガーを引いたなら、直角が上のペナント怪人が弾丸の中へと飛び込んでいく。
たくみに合間を縫い、時にオーラで受け流しながら大地を蹴り、希紗に向かって殴りかかった。
間に周が割り込んで、拳を受け止めていく。
ペナント怪人に負けぬコンビネーションで、灼滅者たちは慈眼衆と共に更なる攻撃を仕掛けていく……。
音色が心躍らせたか、熱が感触を取り戻したか。
「迷ってる場合じゃないよね、今は全力で行かないと!」
空が迷いを振り切り大地を蹴る。
直角が上のペナント怪人へと近づいて、鳩尾に拳を叩き込んだ。
「ぐはっ……む、無念……」
すでに数多の攻撃を受けていたそのペナント怪人は、一歩、二歩と後ずさる。
身を支えることができず、仰向けに倒れ爆散した。
「くっ、お前ら……あいつはいずれ僕が倒すべき相手だったのに……」
「後はお主だけじゃ」
悔しさをにじませる直角が下のペナント怪人に告げながら、シェリス・クローネ(へっぽこジーニアス・d21412)が杖で殴りかかる。
インパクト共に魔力を爆発させていく中、優貴が俺の歌を……とギターを弾いた。
遥かな空へと飛び上がった翼が流星の如き蹴りを放ち、首筋へと打ち込んでいく。
「ぐ……あ……」
動きを止めたペナント怪人に、集う炎、刃。
膝をついていくさまを静かに見据えた後、死愚魔が鋼糸を振るい、一閃。
「……まずは殲滅完了、だよね」
縦一文字に切り裂かれたペナント怪人は、断末魔を上げることもなく爆散した。
灼滅者たちは小さな息を吐きながら、慈眼衆に向き直る。
慈眼衆は背筋を伸ばし、一礼。
「協力、感謝する」
「他にやりたいこともある様子。可能なことならば応じよう」
友好的な対応を前に、灼滅者たちは小さく頷き合う。
互いの理解を深めるため、対話の時間へと移行しようか。
●対話は紅茶とチョコの香りに抱かれて
立ち上る湯気、香しい紅茶の香り。チョコレートの甘い匂い、提供して回る希紗の緩やかな笑顔。
「この場が終わるまでには友好的に……って思って。とゆーわけで、美味しいから食べてみてよ! 希紗のオススメのチョコだよ!」
もちろん慈眼衆の二人にも手渡して、テーブルも椅子もないけれど会食的な空気を、場を整えた。
「お気遣い、感謝する……うむ、美味いな」
「ああ、兄弟。心が安らぐ」
緊張を解かぬ者は入れど人心地はついた状態で、改めて対話を行う運びとなった。
言葉を待つ慈眼衆に対し、最初に口を開いたのは翼。
「今回の協力に関してなんだけどよ……あくまで俺らの判断であって、学園全体の方針ってわけではねぇんだ。それは了解しといてくれな」
「承知した。また、それに関しては我々も同様。だが、貴殿らが学園に、我々が主に伝えることによって変わることもあろう」
禿頭の返答に、パンチパーマの頷き。
同意と見て、優貴が話を切り出した。
「まず、今後一般人に被害を出さないようにして欲しい。もし一般人に被害をだすようであれば、今後は敵対する可能性が高い」
「ええ、万一の時は、ボク等も対立せざるを得なくなります。ですから……」
「伝えておこう。だが……」
空が重ねて伝え、禿頭が返答。
パンチパーマが目を細め、言葉を加えていく。
「全ては安土城怪人の戦力増大を防ぐため。故に……」
難しいと言った所か、あるいは何か別の言葉を待っているのか。
沈黙する慈眼衆を前に、周は思考を巡らせていく。
一般人に被害を出すのならば学園全体が慈眼衆に敵意を持つことになる。しかし、それはすでに伝えている。
ならば……と言葉を探し始めていく。
さなかにも時は流れ、風は吹き抜け……沈黙が、街を支配し始める。
互いに目を逸らさぬ時間が一分ほど経過した頃だろうか? 紅茶を嗜んでいたシェリスが、白い息を吐き出しながら語り始めた。
「おぬしらが一般人に危害を加えぬよう配慮して行動しておることはこちらも把握しておる。そのことにまず、感謝じゃ」
禿頭がシェリスに向き直り、若干険を弱めつつ口を開いた。
「感謝されるような事じゃない。全て、我々の都合によるものだ」
「それでも、じゃ。礼を述べたい。ま、それはそれとして……という話になるんじゃが……」
柔らかな笑みを浮かべながら、シェリスは提案する。
「おぬしらの目論見はわかる。じゃが、学園が助力すればこのような破壊工作をせずとも戦いを有利に進められるのではないか?」
あるいは、最低限周囲の物品などはともかく一般人には被害を出さぬよう配慮する。そうすれば、学園と共闘する道もあろう……と付け加えた。
パンチパーマもシェリスへと向き合乗っていく中、絹代が口を挟んでいく。
「自分も、どうしても必要なら止めないっす。後が怖いけども」
「……」
二人を交互に見やり、禿頭が口を開いた。
「伝えておこう。お前たちの誠意と共に、な」。
険はない。
安堵か、好意か……いずれにせよ、明るい道へと向かう雰囲気が夜を満たし始めていて……。
多くの者が懸念としていた破壊活動に対して一定の解答が得られた上で、空が改めて問いかけた。
「より相手を知っていた方が、今後も連携し易いですから。もう少し質問をしてもよろしいでしょうか?」
「構わない。我々の答えられる範囲で応じよう」
禿頭からの返答を受け止め、まずは優貴が質問を開始した。
「学園と共闘して何がしたいのか、それを教えて欲しい?」
「安土城怪人の配下を倒す以上の目的は無い」
「つまり、長期的な関係ではないと」
「その通りだ」
「じゃあ、他の組織の動向について、なにか知っている事があれば教えて欲しい」
別方向からの質問に、禿頭は瞳を閉ざしていく。
小さく首を横に降る。
「あまり意味のない話だ。昨日の敵が今日の味方、昨日の味方が今日の敵……そのように、ぐるぐると立場が入れ替わる世界なのだからな」
知らないのか、あるいは多くを話せないだけなのか。
いずれにせよこれ以上は無意味と、優貴は死愚魔と交代した。
死愚魔はぼんやりと瞳を細めたまま口を開く。
「安土城怪人についてはどうだろう? 図々しいかもしれないけど、知っていることがあれば教えて欲しいんだよね」
「安土城怪人とおそらくシャドウのサル。あとは、ご当地怪人が集まっている可能性があるだろう」
「いずれにせよ、戦いの行方を決めるのは琵琶湖ペナント怪人の戦力になるはずだ」
丁寧な説明に対して絹代が頷き、問い返した。
「敵が安土城怪人なら他の八犬士がついてても不思議じゃないはずっすけど、その辺は把握しているっすか? 後、向こうにグレイズモンキーがついているなら、セイメイもついている可能性はあるっすか?」
一瞬だけ顔を見合わせた後、禿頭が回答した。
「確かなことは分からないが、可能性がないとは言い切れない」
知らないと受け取るのが正解か。
ならばと、翼が問いかける。
「それなら……これは予想なんだが。信長周辺人物で猿ってなると……グレイズモンキーは豊臣秀吉、って考えであってるか? あるいは千利休の可能性も考えちゃいたんだけど」
「お前たちがどう呼んでいるかは知らん。安土城怪人は安土城怪人だし、グレイズモンキーはグレイズモンキーだ」
「なるほど」
翼は素直に引き下がり、思考を巡らせ始めていく。
それより一分ほどの時が流れ、新たな質問もなかったからだろう。禿頭が切り出した。
「今宵はこの辺りで終いだな」
事実、灼滅者たちの側に戦いの行方に関係しそうな質問はもうない。
希紗がカップなどを受け取りながら、撤収準備を始めていく……。
後片付けが済み、後は別れの時間……となった時、周がそういえばと慈眼衆に問いかけた。
「大昔も安土城怪人はペナント作ってたのか? 或いは昔のご当地アイテムってなんだろうなーとも。まあ古いから天海クラスじゃないと分からないかもしれないけど。……うん、個人的興味なんだ。すまない」
禿頭は小首を傾げた後、小さく目を細めながら口を開いた。
「ご当地の力を象徴するもの、それが、今回はペナントであった。ただそれだけのことだろう」
過去にはまた、違うアイテムがあったのかもしれない。
そんな質問を最後に、対話の時間は終了した。
別れのあいさつの前に……と、希紗が改めて希望を伝えていく。
「学園との正式な共闘関係を望むなら、必要な情報は提供してもらわないと困ると天海さんに伝えてほしいな。お互いに信頼して戦う為にね」
「共闘できるに越したことはない、とわしも思う。重ねて、伝えて欲しい」
「伝えよう。そして……紅茶もチョコも美味だったとも伝えておこう。ごちそうさま」
「そしてお休み、銀誓館の者たちよ。今宵は良い夢を見るといい」
禿頭とパンチパーマは冗談めかした調子で笑った後、灼滅者たちに背を向け立ち去った。
見送る灼滅者たちは静かな息を吐いた後、武蔵坂学園への帰還を開始する。
今宵の情報がどう活かされるのかはわからない。ただ、可能な限り良い方向へ向かう、そうなることを信じて……。
作者:飛翔優 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年6月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 4
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