カレーは飲み物!ゾウ海軍カレー怪人現る

    作者:J九郎

     カレーの街、横須賀。
     カレーが日本に広まるきっかけとなったといわれるこの街では、明治時代のレシピを元に作られた『よこすか海軍カレー』を提供する店が、市内各所にある。
     そんなカレー店のひとつに珍客が現れたのは、昼飯時の繁忙時も過ぎ、ようやく一息つこうかという昼下がりのこと。
    「あーら、美味しそうな香り♪ ここのカレーからも、ご当地グルメパワーをビンビン感じるわ~」
     やや野太い女性の声が、店の入り口の方から聞こえてくる。
    「らっしゃい! ……!?」
     声を掛けた店員が絶句する。入ってきたのが、ゾウの顔を持ち、セーラー服を着た巨大な女性(?)だったからだ。
    「それじゃー、さっそくカレーを頂こうかしら♪」
     客席を超えて、無理矢理厨房に押し入ってきたゾウ女は、長い鼻をカレーのルーを煮込んでいる巨大な鍋に突っ込んだ。そして勢いよく、カレーを吸い込んでいく。
    「ああ、素敵な香り! そして素敵なご当地パワー!! これだけ上質のご当地パワーを集めれば、アタシがアフリカンパンサー様のようなナイスバディになる日も、そう遠くはないわね♪ そうそう、せっかくのご当地パワー、アフリカンパンサー様にも後でお裾分けしてあげないと♪」
     ゾウ女がカレーを食い尽くすのにかかった時間は、わずか1分足らずだったという。
     
    「よこすか海軍カレーのご当地パワーを狙って、アフリカンご当地怪人が動き出したようです」
     大鍋でぐつぐつとカレーを煮込みながら、西園寺・アベル(高校生エクスブレイン・dn0191)はそう切り出した。
    「そのご当地怪人の名は、ゾウ海軍カレー怪人。彼女は、横須賀市内のあちこちのカレー店のカレーを、根こそぎ食べ尽くしてご当地パワーを集めているようです」
    「以前横須賀で食べたキーマカレー、とても美味だったから、いつかカレーのご当地怪人が現れるんじゃないかと思ってたけど、まさかアフリカンご当地怪人が目をつけるなんて」
     日紫喜・夏芽(揺らぐ風の音・d14120)が顔をしかめる。
    「アフリカンご当地怪人は通常のご当地怪人と違って、ご当地グルメを大切にしようという思いはありません。一刻も早く対処しないと、全てのよこすか海軍カレーが食べ尽くされてしまうでしょう」
     カレー粉と塩で味を調えながら、アベルは深刻そうな表情を浮かべた。
    「みなさんがゾウ海軍カレー怪人と接触できるのは、彼女が店内に入ってからになります。ピークは過ぎていますが店員が3名と客が5名いますので、彼らに危害が加えられないよう、注意してください」
     もっとも怪人の狙いはカレーだけなので、一般人に危害を加える意図はないようだ。
    「狭い店内は、大柄なゾウ海軍カレー怪人にとっては戦いにくい環境のはず。うまくそこをつけば有利に戦いを進められるでしょう。逆に、店外に出られてしまったら、少々やりにくくなるかもしれません」
     ちなみにゾウ海軍カレー怪人のパワーを持ってすれば、店の壁を破って店外へ出るという荒技も可能らしい。
    「とにかく、横須賀の美味しいカレーを守らなきゃ。ご当地パワーを悪用するなんて許せない」
     気合いを入れる夏芽に、アベルは皿に盛ったカレーを差し出した。
    「みなさんの力があれば、きっとゾウ海軍カレー怪人を打ち破れるでしょう。まずはこのカレーで、英気を養っていってください」
     気付けばいつしか芳醇なカレーの香りが、教室中に充満していたのだった。


    参加者
    ルーパス・ヒラリエス(アスピリンショット・d02159)
    天咲・初季(火竜の娘・d03543)
    禰宜・剣(銀雷閃・d09551)
    九重・木葉(贋作闘志・d10342)
    朝倉・くしな(初代鬼っ娘魔法少女プアオーガ・d10889)
    日紫喜・夏芽(揺らぐ風の音・d14120)
    干潟・明海(有明エイリアン・d23846)
    タロス・ハンマー(ブログネームは早食い太郎・d24738)

    ■リプレイ

    ●飲んどる場合かーッ!
    「それじゃー、さっそくカレーを頂こうかしら♪」
     ゾウ海軍カレー怪人が厨房に押し入り、長い鼻を使ってカレーを飲み始める。
    (「……海軍カレーか。あたしはラーメンが好きなんだがこのカレーには興味がある。そのカレーを蹂躙するというのであれば、放っておけないな」)
     壁際から様子を見守っていた禰宜・剣(銀雷閃・d09551)は、そっと店内の仲間達に合図を出した。
     その合図を受けてまず動いたのは、厨房に一番近い位置にいる九重・木葉(贋作闘志・d10342)だった。
    (「刺激はダメゼッタイ」)
     木葉はサウンドシャッターを展開し、店内の物音が外に漏れないようにした後、怪人がこちらの動きに気付いていないかそっと窺う。
     アベルの話では、ゾウ海軍カレー怪人がカレーを飲み尽くすまでに約1分。その間に、出来るだけ多くの人を避難させる作戦だ。
     次に、サウンドシャッターの展開を確認したルーパス・ヒラリエス(アスピリンショット・d02159)が、おもむろにテーブル席から立ち上がる。
    「コホン、メシ時に失礼するわね……。あんたら、ケツの穴増やされたくなきゃ決して慌てず騒がずに今すぐ出てったほうが身の為よ」
     そして、店内にいる5名の客に向けて、凄みのある声で物騒な台詞を口にした。王者の風を発動しながらこれを言われては、一般人に萎縮するなという方が無茶である。
     そこへ、ラブフェロモンを発動させた干潟・明海(有明エイリアン・d23846)がにっこりスマイルで、
    「危ないのでお外へ避難お願いしまーす」
     と誘導を始めれば、従わない者のいるはずもなかった。
    「足元に気をつけて順番にどうぞー! ……あ、海といえば有明海もステキですよー」
     ご当地ヒーローらしく、無理矢理ご当地の宣伝も忘れない明海だった。
    「カレーは飲み物……それはアリなのは認めるわ。けれどご当地ヒーローとして、ご当地名物を尊重しない態度は許し難いもの! ここはきっちりとお灸を据えてやらないとね!」
     同じくご当地ヒーローの日紫喜・夏芽(揺らぐ風の音・d14120)も、強く意気込みつつも客の避難を手伝っている。
     一方、厄介なのは厨房にいる店員達の避難だ。ここはどうしても、ゾウ海軍カレー怪人に気付かれてしまう。
    (「ゾウ海軍カレー怪人め、カレー独り占めとは許せまじ!」)
     そっと厨房に忍び込んだ朝倉・くしな(初代鬼っ娘魔法少女プアオーガ・d10889)は怒りを抑えつつも、呆然と怪人の凶行を見守っている店員に声をかけ、避難を促していった。
     それを手伝うのは、天咲・初季(火竜の娘・d03543)とタロス・ハンマー(ブログネームは早食い太郎・d24738)だ。
    「カレーを鼻から吸うって……。食べものを粗末にするのはいけないね」
     初季は、いざという時は割り込んで店員の盾になれるようにゾウ海軍カレー怪人の様子を窺いつつ、そのあまりなカレーの食べ方に呆れて果てていた。
    「同じご当地怪人でも今まで見てきたタイプとは違うな」
     タロスが以前出会ったご当地怪人は、ご当地グルメへの愛に溢れていた。だが今目の前にいるゾウ海軍カレー怪人からは、海軍カレーに対する愛がみじんも感じられない。
    「料理に対するリスペクトが感じられん食い方するやつぁ許せんぜ!」
     思わず漏れ出たタロスの声に、怪人が反応する。
    「もう、なーにあなた達? 今食事中なんだから、静かにしてくれなーい?」
     どうやらゾウ海軍カレー怪人は、海軍カレーを食い尽くすことを最優先にしているらしい。ならばと、灼滅者達は一般人の避難に専念することにした。その間も、万一のために剣と木葉がいつでも動けるように構えている。
     だが、怪人がカレーを食い尽くすスピードは、灼滅者達が考えているよりも早かった。全ての避難が完了する前に、怪人はカレーを一滴も残さず食い尽くしてしまったのである。
     
    ●煽り合うこと火の如し
    「すごくいい食べっぷり。おねーさんすごいね。いい体してるなーと思ってたんだ。予想どーりー」
     カレーを食べ尽くしたゾウ海軍カレー怪人に、木葉が明るいノリで話しかける。
    「ちょっと、誰がピザデブですって!?」
    「誰もそこまで言ってないよ!?」
     勝手に激怒し始めた怪人に、慌てて否定する木葉。どうやら、思い込みの激しい性格のようだ。
    「大体なんなのー、あなた達!? あたしの食事中に何かこそこそやってたのは知ってるんだからね!」
    「我が名は禰宜剣! 横須賀の美味しい海軍カレーを食らい尽くすお前こそ何者だ!? カレーのご当地怪人ではないのか!?」
     剣が名乗りを上げつつ、壁と怪人の間にさりげなく移動する。万一にも、怪人が壁を破って外に出ないようにと警戒してのことだ。
    「そぉよー。あたしはゾウ海軍カレー怪人! お美しいアフリカンパンサー様にお仕えする、アフリカンご当地怪人よ!」
    「なに!? あのアフリカンパンサーの配下なのか!」
     剣が真面目な顔で驚いてみせる。とにかく今は、怪人に話を合わせ、一般人の避難完了までの時間稼ぎをするのが第一だ。
     そんな2人の努力の甲斐もあって、その間に残る6人は無事店員と客を店の外に逃がすことに成功していた。
     初季は、『アルティメットモード』でゴテゴテと飾りのついた魔法少女ルックに変身すると、
    「あとは私たちに任せて!」
     と、カッコつけて店に戻っていく。
     既に店内では、他の灼滅者達がゾウ海軍カレー怪人の包囲を完成させたところだった。
    「さてと。お前、カレーを食い荒らしてるみたいだな。いっそ両国えびすこ怪人とでも改名したらどうだ」
     さっそくタロスが挑発するが、ゾウ海軍カレー怪人は、かわいらしい(と本人が思っている)仕草で首を傾げる。
    「えびすこってなーに? あたし分かんなーい」
     ちなみにえびすことは、大食漢の力士のことだ。日本に来て日の浅いアフリカン怪人が知らないのも無理はない。
    「……通じないか。なら仕方ない」
     タロスは諦めて自らの身を戦闘形態に変化させていった。その身が見る見る膨れ上がり、あっという間にデモノイド寄生体に覆われた、3メートル程もある巨人の姿に変じる。
    「私も!! 変身! ワラスボガール!!」
     その隣で明海が変身ポーズを決めると、たちまちその姿がエイリアンのような異形に変化する。その姿は、有明に棲息するワラスボという異形の魚を模したものだ。
    「きゃっ! 化け物が2人も!」
     人造灼滅者である2人の異様な姿に、さすがのゾウ海軍カレー怪人も引いた様子を見せる。
    「いやいやそっちこそ、象でカレーでセーラー服で機関銃とか! いろいろ盛りすぎてわけわかんなくなってるよ!」
     初季が思わずツッコミを返すと、ルーパスがその後を受けて、
    「カレーで象って、インドのご当地怪人にしか見えないんだけど」
     更に煽りを加えた。
    「な、ななな何言ってんの!? あたしはアフリカのご当地怪人よ? インドゾウとアフリカゾウの区別も付かないとか、マジあり得ないんだけど!」
     動揺してか怒りのためか、声が震えるゾウ海軍カレー怪人。
    「そもそもゾウって鼻からもの食べないよ? すごい、やばい。鼻からカレーっておねーさんなんなの? 体張った曲芸なの?」
     木葉の指摘に、さらに怪人の顔が紅潮していく。
    「そんなのあたしの勝手じゃん! もういい、あたし帰る!」
     すっかりふて腐れたゾウ海軍カレー怪人だったが、あいにくこのまま帰すわけにはいかない。
    「アフリカンパンサーさんを目指してるみたいですけども、基本的というか根本的というか骨格的に随分と違いが在りすぎる気がしますね」
     背を向けた怪人の背中に、くしながそんな言葉を投げかける。案の定、怪人の足が止まった。
    「な、何言っちゃってんの? このままご当地パワー集めれば、あたしだってアフリカンパンサー様みたいになれるに決まってるじゃない!」
    「ご当地名物に敬意を持たずして何がご当地パワーなの? そんなんじゃアフリカンパンサーのようになれる日は永遠に来ないわよ!」
     夏芽の正論に、今度こそ本当に、ゾウ海軍カレー怪人がキレた。
    「なんなの寄ってたかって失礼ね! もう絶対あなた達許さないんだから!」
     
    ●カレーは我にあり
    「もう! 日本の建物って小さいのね! 動きにくいったらないわ!」
     機関銃を乱射しつつ、ゾウ海軍カレー怪人が愚痴る。
    「セーラー服だからって機関銃って! 絶対ご当地パワーで殴る方が強いでしょう!?」
     くしなが妖の槍を高速回転させ、盾代わりとしながらツッコミを入れた。その隙に、くしなにかばわれていた剣が影を伸ばし、怪人を飲み込んでいく。
    「いやあああっ! あたし、こんなに太ってないわぁーっ!!」
     ……なにやら、トラウマが発動したらしい。
    「太ってるっていうか、すげー逞しい体してんなって思ってたんだ。がっしりどっしりで象みたいな。てか象か」
     怪人が悶絶している間に、木葉は日本刀を機関銃に振り下ろした。その一撃で、機関銃の銃身が真っ二つに切り裂かれる。
    「お腹引っ込めないとサバンナで生き残れませんよー」
     さらに、バベルブレイカーを構えた明海が、尖烈のドグマスパイクを怪人の腹部に叩き込んだ。
    「ムッキー! 余計なお世話よ! くらいなさい、アフリカンカレー殺法!」
     壊れた機関銃を投げ捨て、ゾウ海軍カレー怪人は長い鼻を振り回し、反撃を開始する。
    「誰だって自分の好きなものを貶されたら不快だわ。ご当地名物は正しく愛すべきものよ!」
     攻撃を受け止めながら、夏芽が叫んだ。
    「と言うかアフリカったってクッソ広いけどアフリカの何処がご当地なのよ。ぼんやりしすぎなのよ。そもそもカレーなんて喰ってないでチュニジア料理とか紹介しなさいよ私が食べたいから」
     ルーパスの放った砂塵の如き殺気が怪人を包み、思わずひるんだゾウ海軍カレー怪人が重い音を響かせて飛び退く。
    「何よ、あなただってアメリカのご当地ヒーローみたいな格好してるくせに!」
     ゾウ海軍カレー怪人の言葉に、ルーパスのこめかみに青筋が浮く。確かにダスターコート姿のガンスリンガーを思わせるルーパスの姿はアメリカのご当地ヒーローっぽく見えなくはないが……、
    「私は立派な殺人鬼よ!」
     ルーパスはきっぱり否定すると、怒りを込めたドグマスパイクを、先ほど傷ついた怪人の腹に突き刺した。
    「痛い痛い痛いっ! もう、やめてよ! 溜め込んだご当地パワーがこぼれちゃうじゃない!」
     腹を押さえつつ、店内に目を走らせたゾウ海軍カレー怪人は、逃げた客が食べ残したカレーを発見し、顔をほころばせる。
    「あら、まだカレーが残ってるじゃない。いただきだわ!」
     言うが早いか、鼻を伸ばしカレー皿に突っ込む。そして一瞬でカレーをすすると、見る見るうちに彼女の腹の傷が癒えていった。
    「量を食うのはかまわん。だが、料理やそれに携わる者への敬意が感じられんのが頂けないぜ」
     愛のない食べ方に苦言を呈しながら、タロスは体ごとゾウ海軍カレー怪人にぶつかっていった。巨体同士が激突し、店内を振るわせる。
    「でっかいだけの男には負けないわっ!」
     タロスの突撃を受け止めた怪人は、タロスの腰に腕を回すと、
    「飛んでっちゃえー!!」
     その巨体を、思いっきり投げ飛ばした。タロスの体が、テーブルや椅子をなぎ倒して床に叩き付けられる。
    「タロスさん、しっかり!」
     机に飛び乗った初季がタロスに防護符を飛ばし、さらなる追撃を防ぐ障壁を張る。
     だが、ゾウ海軍カレー怪人の攻勢も、ここまでだった。
    「困った事は殴って解決! 鬼っ娘魔法少女プアオーガ!」
     くしなのローキックが怪人の太い足に炸裂し、その動きを封じ込め、
    「愛無き蹂躙であれば容赦はできまい!」
     剣の振るう日本刀が、セーラー服を切り裂いていく。
    「キャー、やめてよもう恥ずかしい!」
     顔を真っ赤にして逃げ出そうとする怪人を初季がマジックミサイルで牽制し、木葉から伸びた影がその体を縛り付けた。
    「性根叩き直してやるわ!」
     逃走を封じられたゾウ海軍カレー怪人を夏芽が縛霊手で殴りつけると、霊力の網が怪人の体を飲み込んでいく。そして、
    「横須賀が育んだ伝統と文化、奪わせません! 伝来のレシピを心に刻んで去りなさい! 必殺・海軍割烹術キーック!!」
     明海の放った渾身の跳び蹴りが、ゾウ海軍カレー怪人を貫いた。
    「アフリカンパンサー様、ごめんなさーい!!」
     次の瞬間、ゾウ海軍カレー怪人は大爆発と共に果てたのだった。

    ●そんなことよりカレー食おうぜ!
    「終わったー。戦ってるときから香りでお腹ぺこぺこ。ねえ、ここら辺のカレー屋さん食べ歩かない?」
     木葉の提案に、
    「そうね! せっかく横須賀に来たんだから、海軍カレーを食べましょ!」
     夏芽がその台詞を待ってましたとばかりに応じる。
    「海軍カレーか! 海軍ではそれぞれ独自のレシピがあるらしいな! なかでも横須賀海軍カレーは海軍カレーの代表というべきものらしいが……是非とも食べたいな! そして色々と食べ比べたい!」
     剣は勢い込んで語りながら、
    (「ふっ……あたしもまたあのゾウ怪人と変わりがないのかもしれん」)
     そんな風にも思うのだった。
    「こんなこともあろうかと、事前に周辺の店の当たりをつけておいた」
     タロスは早速当たりをつけた店に皆を導いていき、後を付いていくくしなは、
    「いよいよカレーですね! 誰に奢ってもらいましょう!? あ、そんな顔しなくても大丈夫です。シンプルライフで2割引きですから!」
     既に奢ってもらう気満々だった。
    「海軍カレーって実はレトルトしか食べたことなくて。楽しみです」
     初季の顔も期待に満ちていて、
    「私はトッピングはメンチカツが好き。カツカレーの紛い物だとバカにしたものではないわ」
     ルーパスはもうトッピングまで決めているようだ。
    「アベルさんのカレーも美味しかったですけど、ご当地のカレーもきっとすっごくおいしーんですよ! 早く食べたいです」
     明海が言う間にも、カレー屋はもう目の前だ。
     こうして、横須賀の海軍カレーを守った灼滅者達は、カレーの食べ歩きを満喫したのだった。

    作者:J九郎 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年7月16日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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