古びた貸家の一室で、二人の男が向かい合って座っていた。
一人は、深編笠を被った虚無僧風の男。もう一人は、白くなった頭を角刈りにした、70前後とおぼしき老人。
「……お話は、分かり申した」
懇々と説かれた虚無僧の説法を聞いていた老人が、やがて口を開いた。
「妻に先立たれ、子とて無く、後は死を待つばかりのこの身。わずかでも天海大僧正様のお役に立つのであれば、お力添え致しましょう」
「おお! 応じてくださるか!」
虚無僧が声を弾ませたその時。
「待てーい!」
突如、貸家の外から大音声が響いてきた。
「何奴!?」
虚無僧が立てかけておいた錫杖に手を伸ばしつつ、周囲に視線を走らせる。その目が捉えたのは、頭の代わりに刀の頭身が生えた、着物姿の異様な人影。
「無辜の老人を無理矢理配下に仕立て上げようとする貴様達の悪逆非道、お天道様が許しても、この同田貫怪人が許さねえ! 今すぐ叩っ斬ってやる!!」
刀の頭部を持ったそのご当地怪人は、そう言って見得を切ったのだった。
「嗚呼、サイキックアブソーバーの声が聞こえる……。琵琶湖を巡る、天海大僧正と安土城怪人の戦いが新たな局面を迎えたと」
集まった灼滅者達に、神堂・妖(中学生エクスブレイン・dn0137)は陰気な声でそう告げた。
「……武蔵坂の助力により、現状では天海大僧正側が優勢に戦いを進めてる。この状況を打開する為に、安土城怪人は『妖刀・村正』配下の精鋭・刀剣怪人軍団を戦場に投入したみたい」
彼ら刀剣怪人軍団は、天海大僧正の勢力範囲である琵琶湖の湖西地域で、戦力増強の為に強化一般人を増やそうとしている慈眼衆を攻撃しようとしているらしい。
「むう。慈眼衆と刀剣怪人が戦えば、周囲に被害が出る危険性もあるでござるな」
源・勘十郎(高校生デモノイドヒューマン・dn0169)の言葉に、妖が頷く。
「……この事件は、場合によっては、琵琶湖の戦いの流れを決めることになるかもしれない。……でも、現時点では、どうすれば正解なのかは分からない。……だから、どういった方法でこの事件に介入するかは、みんなの判断に任せる」
それから妖は、ダークネス達の戦力について説明を始める。
「……虚無僧姿の慈眼衆は、神薙使いのサイキックとマテリアルロッドのサイキックを使ってくる。一方の同田貫怪人は、ご当地怪人のサイキックと日本刀のサイキックを使ってくるみたい。……それから、同田貫怪人は二人のペナント怪人を引き連れてる。ペナント怪人は解体ナイフのサイキックを使ってくるから注意して」
「むう。数的には同田貫怪人側が有利でござるが、拙者達の介入の仕方次第で、戦いの行方がどう転んでも不思議ではないでござるな」
勘十郎が思案するように顎をなでた。
「……どちらの勢力に味方するのか、あるいはどちらにもつかないのか。よく考えて、行動を決めて。みんななら、間違った選択はしないって信じてるから」
妖はそう締めくくると、灼滅者達を送り出したのだった。
参加者 | |
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大堂寺・勇飛(三千大千世界・d00263) |
水瀬・瑞樹(マリクの娘・d02532) |
淡白・紗雪(六華の護り手・d04167) |
犬蓼・蕨(犬視狼歩の妖異幻怪・d09580) |
九十九坂・枢(マヨネーズ物書き・d12597) |
英田・鴇臣(拳で語らず・d19327) |
藤堂・恵理華(紫電灼刃・d20592) |
宇佐・紅葉(紅蓮浄焔・d24693) |
●いざ、問答
「そも、かの安土城怪人は仏法に仇為す仏敵なり。そのような者の存在を座視するは、すなわち仏法に反する行いではあるまいか」
茶の間でちゃぶ台を挟んで向かい合うのは、深編笠を被った虚無僧風の男と、70前後とおぼしき角刈りの老人。
懇々と説かれる虚無僧の説法を、老人が深く頷きつつ聞き入っている。
その時、8人の少年少女が、さして広くもない貸家に大挙して上がり込んできたのだった。
「な、なんじゃお前さんらは!?」
老人が戸惑うのも無理はない。一方、虚無僧は膝立ちとなり、立てかけてあった錫杖に手を伸ばした。
「何者か知らねど、説法の最中に無礼であろう」
「我々は学園の者だよ。現在この場所に刀剣怪人が近付いているという情報があるんだよ」
開口一番放たれた犬蓼・蕨(犬視狼歩の妖異幻怪・d09580)の言葉に、虚無僧はある程度状況を理解したのか再び正座の姿勢に戻る。ただし、その手に錫杖は握られたままだ。
「成る程。武蔵坂の方々であったか。此度はお主らの嫌う破壊活動はしておらぬが、何用で参られた?」
これまでの琵琶湖周辺の戦いで武蔵坂が慈眼衆に味方してきたことは、この虚無僧も把握しているようだ。だがそれ故に、何のために今、武蔵坂の灼滅者が現れたのかを図りかねているように見える。
「んっと、まずはいくつか聞きたい事があるんだけど、ボクたちの質問に答えるつもりある?」
淡白・紗雪(六華の護り手・d04167)が、慎重に最初の問いかけを虚無僧に向けた。
「それはつまり、拙僧に問いたき儀があって参られたと考えてよろしいか。それならば、能う限りにおいてお答えいたそう」
虚無僧の返答を受け、次に口を開いたのは藤堂・恵理華(紫電灼刃・d20592)だ。
「黙秘、誤魔化しご自由に。此方に止める権利はありませんので。ただ――それなりの対応は覚悟して頂きますとだけ」
暗に、答え次第では敵対する可能性もあると、ジト目でそう告げる。
「物騒な物言いであるが、下手に取り繕ったりせぬあたりは流石と言おうか。拙僧とて仏の道に生きる者、誓って嘘は言い申さぬ。だが、そなたらを完全に信用はできぬ以上、言えぬ事もあることは理解なされよ」
「そいつは重畳。俺らだって言えないことはあるからな、お互い様って奴だ」
大堂寺・勇飛(三千大千世界・d00263)は、さりげなく老人の傍らに腰を下ろした。いざとなれば、老人を確保して強化一般人化を防ぐ算段だ。
「じゃあ聞きてぇんだけどさ、なんでこの爺さん相手に下手に出てんだ? お偉いダークネス様がさ」
宇佐・紅葉(紅蓮浄焔・d24693)が、ストレートに問いを発する。
「老人を敬うは仏法を奉ずる者として当然の事。且つ又、あくまで自主的に天海大僧正への協力を請うている以上、高圧的に出ることは逆効果であろう」
対する虚無僧は、理路整然と答えを返した。
(「明智光秀=天海上人説はうれしいけど、でも実際ダークネス絡みとなると喜べないよね。夢と浪漫はそのままでいて欲しかったなぁ」)
水瀬・瑞樹(マリクの娘・d02532)は、問答の行方を見守りながらも、胸中複雑だった。歴史好きとしては微妙な気持ちになる今日この頃である。
「うーん。合意とはいえ、目の前で強化一般人を生み出されるのは良い気分じゃねぇなあ。この場はどうにか強化一般人化を諦めてくれねぇかな?」
英田・鴇臣(拳で語らず・d19327)が、手を合わせて頼み込む。
「それはそちらの勝手な言い分というもの。こちらも来る大戦に備えて、戦力を整えねばならぬ」
だが、一方的に譲歩を求められたところで、虚無僧が応じるはずもない。
「うーん、私ら、なるべくなら慈眼衆とのいざこざは避けたいんやけどねえ。さっきも言ったけど、今ここに刀剣怪人が向こうてるんやわ。その刀剣怪人との戦いに手ぇ貸すさかい、ご老人の強化は諦めてくれへんやろか?」
今度は九十九坂・枢(マヨネーズ物書き・d12597)が、対案を示した。刀剣怪人を倒すことはすなわち安土勢の戦力を削ぐ事に繋がる。それは相対的に見れば、慈眼衆の戦力増強になるはずだと、枢は説く。
「分からぬのはそこよ。そも、刀剣怪人が近づいているという情報を、一体どのように得たものか」
虚無僧の声に不審が滲んだ。エクスブレインの存在を知らない慈眼衆にとって、武蔵坂の情報収集能力は不可解なものであるのだろう。
「ねえっ! そもそも今のところ、学園の助力で天海大僧正の方が優勢なんだよねっ? なのにどーして一般人に手を出してまで戦力増強するの?」
話を逸らすように、紗雪が新たな問いを投げかけた。
「そなたらがこれまで我らに助力してきたことは承知。だが、未だそれは学園全体の総意にあらずとも聞き及んでおる。来る大戦の折にそなたらの助勢が確信できぬ以上、戦力増強を行うは当然のことではあるまいか」
虚無僧の手には未だに錫杖が握られている。それは未だに、武蔵坂の灼滅者を信用しきっていないという証。
「戦力が必要っていうなら一般人を強化するのをやめて、我々に協力を要請すべきだよ」
蕨がそう指摘するが、
「異な事を言う。既にそなたらへの要請は、他ならぬ天海大僧正御自ら、発せられておるはず」
虚無僧は、未だに態度を決しない武蔵坂にこそ問題があるのだと返す。
「このまま交渉に時間がかかると、まずいでござるな……」
貸家の外で周囲の状況に目をやっていた源・勘十郎(高校生デモノイドヒューマン・dn0169)は、懐から取り出した懐中時計に目を落とした。あまり説得に時間がかかれば、刀剣怪人が乱入してきてしまうだろう。交渉がまとまる前に刀剣怪人が現れるような事態は、なんとか避けたかった。
●決裂、そして……
「ねえ、おじいさんはどうして誘いに乗ろうって考えたの?」
虚無僧との交渉が続く中、瑞樹は老人にそう話しかけていた。
「戦になったら親族がいないとしても、巻き込まれる人が出てくるんじゃないかな? 一族郎党根絶やしっていう過去の話もあるんだし。もうちょっと考えてみてもいいと思うよ?」
瑞樹に続き、枢も思いを口にする。
「死に花咲かそ思うてはるんやない……よね? 時間たってもたら、戻られへん。わざわざ、戦いに関わることないやん思う」
「大体、ジイさんなんであっさり天海僧正なんって過去の人間の存在を受け入れてるんだ?」
勇飛も、気になっていたことを老人に尋ねた。
3人の問いかけに、老人は困ったような表情を浮かべる。
「はて……そういえば何故であったかのう? 先程の説法を聞いておったら、天海大僧正に助力するのは当然という気になっていたのじゃが」
虚無僧と交渉中だった蕨は、そんな老人の様子に目を移した。
「この通り、一般人が強化一般人にされるというだけでダメという価値観の者が多いから、強化一般人化をやめないと大局でこちらが協力出来る可能性が下がるんだよ」
半ば脅しにも近いその発言に、虚無僧が片膝立ちになる。
「つまり、そなたらは我らが戦力増強する以上、協力できぬということか。逆に言えば、我らは協力が望めるかどうか定かではないそなたらに期待するよりも、地道に戦力を増した方が良いということ!」
次の瞬間、虚無僧は勢いよく立ち上がると、ちゃぶ台を蹴飛ばし老人を捕らえるべく手を伸ばした。
「龍星号!」
勇飛が、外に待機させていたライドキャリバーを呼びつつ、老人の前に立ちはだかる。
飛び込んできた龍星号はそのまま虚無僧に突撃。跳ね飛ばされた虚無僧が空中で一回転し態勢を整えている間に、老人は紅羽・流希と富山・良太の手によって、屋外に避難していった。
「天海大僧正の名前を出されれば帰依したくなる気持ちも解るが……。あれは、まさに山神鬼神の類じゃないのか? そんな物に帰依するなとお釈迦様もお経の中で言っていたぞ?」
避難しながら、流希は老人をそう説き伏せていく。
「説得が無駄だってんなら、しょうがねぇ。相手になるぜ!」
老人を追って屋外へ向かおうとしていた虚無僧の前に、鴇臣が立ちふさがった。
「残念ですが、仕方無いですね」
そして、恵理華の手にしたナイフから放たれた夜霧が、室内を覆い尽くしていく。
「余所見してんじゃねえぞ!」
紅葉が、虚無僧が霧に目を奪われた隙を逃さず、その首筋にオーラで形作った針を突き出した。
「むう、これまでは我らに手を貸しておきながら、此度は手を返したようなこの態度。そなたらは一体何なのだ!」
首筋を押さえながら、虚無僧が錫杖で畳を強く付く。
シャン。
澄んだ音と共に突如として発生した竜巻が、狭い室内に荒れ狂い、夜霧共々灼滅者達を吹き飛ばしていった。
「これは、ちょっとまずそうだね」
屋外で待機していた四月一日・いろはは、殺界形成を発動し、近所の人間の人払いを始めた。混乱が起きないように、ヴィルヘルム・ギュンターが住民の避難を誘導していく。
そして、同じく屋外で待機していた荒覇・竜鬼は、こちらに近づいてくる異様な人影にいち早く気付いていた。
「勘十郎、奴が来た」
竜鬼の言葉に振り向いた勘十郎が見たのは、頭部が刀となった異形のご当地怪人の姿だった。
●同田貫怪人、見参
「待てーい! 貴様達の悪逆非道、お天道様が許しても、この同田貫怪人が許さねえ! ……っておい、なんだこの有り様はよ!!」
乱入してきた同田貫怪人と配下のペナント怪人達は、既に室内で繰り広げられている乱戦に、一瞬呆気にとられたようだった。
「あんたら、何しとんの! ボーッとしてへんで、一緒に一般人を巻き込む輩を倒すんや!」
そんな同田貫怪人を、枢がどやしつける。慈眼衆との交渉が決裂した以上、できれば刀剣怪人が現れる前に決着を付けたかったのだが。それが叶わなかった今、怪人まで敵に回すのは得策ではない。
「お、おう! ……ってえか、てめえら何者だ!? さっぱり状況が見えてこねえ!」
「我々は武蔵坂学園。見ての通り慈眼衆と敵対中だよ!」
蕨が、氷槍『瀧魔』の鋭い突きを虚無僧向けて突き出しながら答える。
「よーし、大体分かった。敵の敵は味方って奴だな!」
何がどう分かったのか、一人納得した同田貫怪人は頭の刀を虚無僧向けて振り下ろした。
「まさか、誠に刀剣怪人が現れるとはな! いや、最初から武蔵坂と安土勢、つるんでいたと見るべきか」
巨大な刀の一撃を錫杖で受け止める虚無僧だったが、その重い一撃に、錫杖にヒビが入る。
「それは誤解ですが、今更信じてもらえないでしょうね。でも、こちらを説得しきれなかったあなたにも責はあるのですよ?」
恵理華が、下がろうとする虚無僧に炎を纏った蹴りで追い打ちをかけた。
「むう。これはいくら何でも多勢に無勢。ここは一旦退くが定石か」
じりじりと後退し、脱出を図る虚無僧だったが、
「にがさないよっ! くっらえぇーっ!」
素早く駆け寄っていた紗雪の、低姿勢からのジャンピングアッパーに態勢を崩される。その隙に、灼滅者達は虚無僧の逃走を防ぐように包囲していった。
「おのれ! ならばせめて安土城怪人の戦力を削ぐのみよ!」」
己の右腕を鬼のものへと変じ、虚無僧が同田貫怪人に殴りかかる。
「おもしれえ!」
同田貫怪人は避けようともせず、刀の刀身で拳を受け止めた。両者の力が拮抗し、激しい火花を撒き散らす。
「へぇ、ポン刀怪人か……江戸っ子みたいでなんかカッコイイな。見た目もイカしてるぜ!」
互角の鍔迫り合いを繰り広げる虚無僧と同田貫怪人だったが、そこへ紅葉が制約の弾丸を撃ち込んだ。その一撃に虚無僧がひるんだ隙に、今度は鴇臣が妖冷弾を撃ち放てば、たちまち虚無僧の鬼の右腕が凍てついていく。
(「ダークネスとの共闘か。たまにはこういうのも面白いかもしれないな」)
鴇臣は心中でそう呟き、笑みを浮かべた。
「やるじゃねえか、小僧共! おうおめえら! 俺達も遅れを取っちゃいられねえぜ!」
同田貫怪人の号令に、控えていた2人のペナント怪人も戦闘に加わる。
こうなれば、後は一方的な戦いだった。如何せん、数に差がありすぎる。
「もはやこれまでか……。是非も無い」
折れた錫杖を支えにかろうじて倒れるのを防いでいた虚無僧だったが、
「本当は共闘したかったんだけどね……」
そこへ瑞樹の影が鎖のように伸びて虚無僧を縛り上げ、
「せめて祈ろう。汝の魂に幸いあれ……」
勇飛が、振りかぶった大剣『藍の星賢”ソゥ・ユーヒ”』を、全力で振り下ろした。
ピシリ。
虚無僧の深編笠が真っ二つに裂け、黒曜石の角を持った素顔が露わになる。だがそれも束の間、虚無僧はその場に仰向けに倒れ伏したのだった。
●勝利の後で
「しゅ~うりょ~おっ♪」
紗雪が手を上げると、
「へっ、所詮慈眼衆など、この程度ってこった!」
同田貫怪人がハイタッチをしてくれた。
「なあ、刀剣怪人の中には小烏丸怪人もいるのか? 俺の刀が小烏造りだし、いるなら会ってみてえなあ」
紅葉などはすっかりうち解けた様子で、気安く同田貫怪人に話しかけている。
「わたしたちが加勢したこと、しっかり安土城怪人に伝えて欲しいのさ。頼んだよ」
そんな中、蕨は耳をピコピコ動かしながら、同田貫怪人に念を押した。
「任せとけ。安土城怪人様には『武蔵坂の奴らは存外いい奴らだった』って、伝えておくぜ!」
同田貫怪人は胸を叩いて請け負うと、ペナント怪人を伴ってその場を去っていったのだった。
「ご老人の合意の上だった以上、本来部外者が口を出す問題ではなかったわけですから、結果的に慈眼衆と敵対することになったのは残念でしたね」
恵理華の言葉に、瑞樹が頷く。
「そうね。でも、一般人の戦闘員化は避けたかったし、慈眼衆がおじいさんの強化一般人化を諦めていなかった以上、ああするしかなかったかも」
「まあ、今回は強化一般人化を阻止できたってことで、いいんじゃねえか?」
鴇臣がそう言って視線を老人に転ずる。老人は、勇飛と何やら話し込んでいるところだった。
「じゃあ、ジイさんは別に慈眼衆とは何の関係ないんだな?」
頷く老人に、勇飛はこめかみを叩いてなにやら考えこんでいた。
「今回のことで、何がどう転ぶんやろ、この状況」
枢が塩飴を仲間や老人に配りながら、そう呟く。
「何が誰にとって一番ええことかなんか、ほんまわからへんけどなあ」
今回の一件が果たして琵琶湖の戦況にどのような影響を与えたのか。それはまだ、誰にも分からなかった。
作者:J九郎 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年7月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 7/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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