「君が気に入った。だから君が欲しい」
女の手首を掴む。腰を抱き寄せる。抵抗なんて意味が無い。とても好みな声をしていたので気に入った。もっと聞かせて欲しい。
「は、離して……」
恐怖に彩られる表情も、とても良い。もう少し、もう少しだけこうして居たい。
「だけど途中で諦められると、興醒めいてしまう。それが難しい所だ。ああ、何処かに居ないものだろうか。良い声を持ち、最後まで抵抗してくれる良い女性は」
愛でるのを止め、首筋に牙を突き立てる。甘美の匂いと心地良い悲鳴が、美酒に似た味わいを一層深みを増してくれる。
「濃厚な味わい……だが、もう少しだけ抵抗を続けて欲しかったな」
感想を言った後に食事を再開すると、あっという間に腕の中で命の温もりが零れて行く。それがまた、堪らなく愛おしい。
「今宵は喉がまだ満たされぬ。次を最後にし、別の場所で良き出会いを願うとするか」
残骸となったものを捨て、次の良き出会いを求め、歩き始める。
「集まってくれて感謝する。至急頼みたい事がある」
教室に集まった灼滅者に対し、いつも以上に曲直瀬・カナタ(糸を紡ぐエクスブレイン・dn0187)が真剣な表情を見せる。
「ヴァンパイアが現れた。被害が今も出ているので、灼滅して欲しい。場所は東北の此方となる。ヴァンパイアはこのオフィス街周辺で、狩りをしてるようだ。そこで女性に声を掛け、声が気に入った女性を片っ端から物陰に連れて、襲う。何ともヴァンパイアらしい」
カナタはタブレットで地図を見せながら説明をする。
「見た目は20代の貴族風の男性。簡単に言えば、目立つような西洋風の礼服を着こなしている。故に分かり易いだろう。みんなが今から向かった時には、既に女性に声を掛けて、物陰に連れて行こうとしてる時だ。残念ながら、これはどうやっても防げない。その場で戦闘を始めようとすれば、その女性を盾にするか、見せしめに女性を目の前で殺すだろう。……王者の風かラブフェロモンを使ってる所為か、その一般人の女性は大人しいようだ」
物陰に連れて込んでから、ESP解除するらしい。そう補足して、顔を伏せるながら説明を続ける。
「……どうするかは任せる。但し、このヴァンパイアを今回で逃せば、被害はもっと増える。だから、灼滅に専念してくれ。このヴァンパイアはシラーと名乗っている。実力は、みんなよりも強い。そしてシラーは負けると思えば、逃走する恐れがある」
強い上に引き際を弁えてるらしい、と皮肉そうに呟く。
「シラーは巨大な斧を持ち、ダンピール、殺人鬼、龍砕斧、バトルオーラのサイキックを使うようだな。戦闘になれば、周囲の被害なんて気にせずに戦うよう。だから被害を抑える方法も考えた方が良いかもしれん」
以上だ、とカナタは顔を上げて灼滅者達と目線を合わせる。
「みんなよりも敵は強い。恐らくギリギリな戦いとなる。だが、これはみんなで無ければ頼めない事なのだ。良い報告を、信じさせてくれ」
そう言ってカナタは頭を下げた後に、灼滅者達を見送るのだった。
参加者 | |
---|---|
夕永・緋織(風晶琳・d02007) |
普・通(正義を探求する凡人・d02987) |
皐月・詩乃(中学生神薙使い・d04795) |
青柳・琉嘉(自由奔放サンライト・d05551) |
遠野・潮(悪喰・d10447) |
天木・桜太郎(葉見ず花見ず・d10960) |
ルビードール・ノアテレイン(さまようルビー・d11011) |
百合ヶ丘・リィザ(お嬢様はアッパーがお好き・d27789) |
●夜に忍び寄る魔の手
「おい、琉嘉。本当にこの辺りだろうな?」
「桜太郎先輩はうるさいなー。たしかこのあたりだよねー?」
声を掛ける天木・桜太郎(葉見ず花見ず・d10960)に対して、青柳・琉嘉(自由奔放サンライト・d05551)が少し荒っぽく返す。その2人を筆頭に、灼滅者達が夜のオフォス街にて、ある人物を探そうとする。オフィス街の人々は仕事帰りなのだろうか、思ったよりも多い
「アレじゃないか?」
「そうですね。間違い無いでしょう」
遠野・潮(悪喰・d10447)が指差した場所には、女性を連れ添う西洋風の礼服を着ている貴族風の男性が見える。そんな格好をしてる人は他に居ない、と普・通(正義を探求する凡人・d02987)が頷く。その貴族風の男こそ、シラーという名のヴァンパイアである。その2人の人物から目を離さずに、人目が付き難い場所へと移動する灼滅者達。
「この距離じゃ感付かれないわね。ルビードールさん、お願い出来るかな?」
「任せて欲しいの。頑張るよ!」
夕永・緋織(風晶琳・d02007)がそう言ってしゃがんでボストンバックを広げる。そこへルビードール・ノアテレイン(さまようルビー・d11011)は猫変身して、そのボストンバックへ入る。
「あ、人気が少ない物陰へ行こうとしてます……!」
「急ぎましょう。では、それでは予定通りにお願い致しますわ」
皐月・詩乃(中学生神薙使い・d04795)が察した事を報告し、百合ヶ丘・リィザ(お嬢様はアッパーがお好き・d27789)は仲間に声を掛け、動き出す。緋織、ルビードール、詩乃、リィザ、潮の5人がシラーを追い掛けて、女性を助け出すという作戦となっている。
「任せて!」
「そっちは任せた!」
「頑張ってね」
琉嘉、桜太郎、通の声援を背に、5人が音も無く走る。そして3人もまたカラーコーンや立ち入り禁止の札を取り出して、お互い頷くのだった。
5人が追い付けば、ヴァンパイアは女性を連れて物陰に入る時であった。気配を消し、5人はその様子を死角となる場所から慎重に窺う。
「あ、れ? ……何で私は、……貴方は誰よっ。ちょ、……と! 近づかないで! 人呼ぶわよ!?」
「嗚呼……、とても良い声じゃないか。今日という日で、一番の収穫かもしれない。さあ、もっと聞かせておくれ……、存分に聞かせておくれ」
シラーがESPを解除したのだろう、女性の声が辺りに響く。
「姉さん! やっと見つけた!」
シラーが女性の腕を掴もうとした所を、緋織が遮るように周囲に声を響かせた。
●救出
「後姿が似てたからまさかと思ったけど、……こんな所で何してるの?」
「え? この人がお姉さん? 見つかったんだ?」
ボストンバックを肩から提げている彼女は怒ったような口調でシラーと女性の方へと走って割り込もうする。その後ろにはリィザの姿が半歩遅れて付いて行く。
「何だ、見つかったのですか」
更にその後ろでは、普段とは違うような穏やかな口調の潮が付いて来る。
「……へ? えっと?」
呼び掛けれた女性は戸惑った表情を見せる。一方、シラーは怒って割って入ろうする彼女をどこか値踏みするように見ている。その隙に緋織は割って入る事に成功する。
「ほら! 早く帰るわよ!」
「え、ええと……、急に走り出してどうされたのですか?」
緋織が女性の腕を取ろうとして手を伸ばそうとする時に、追い付いたばかりの様子の詩乃が現れる。シラーの視線が詩乃へと向き、緋織が女性の腕を取る事に成功したと思った時、素早くシラーが空いている緋織の腕を掴む。
「ッ……何ですか? 離してくれませんか?」
彼女の手が取られた瞬間、4人は咄嗟に飛び出しそうになるのを堪える。緋織も手から逃れようとするのを堪え、気丈にも見上げるようにシラーを睨みながら気付く。この相手は1人じゃどうやっても勝てない、という事を。例え闇堕ちしたとしても、1人では駄目という事を。
「……素晴らしい。その表情といい、その見上げる瞳。声も……気に入った。この良い出会いに感謝を。だがしかし、そこの女性も気に入ってるのだよ」
「あの、此方で少し話をさせて下さい」
感極まるようなシラーの声色が、直ぐに冷たさを宿そうとする瞬間に潮が声を掛ける。近づいて然りげ無く女性の腕を取る潮に対し、シラーの表情が消える。
「男は要らん」
「させませんわ!」
その言葉を聞いた瞬間に潮が女性を抱き上げようとし、リィザが割って入ろうとする。しかしシラーの方が動きは速い。そのシラーの空いた手には、いつの間にか成人男性よりも大きな巨大の斧が握られていた。
「みゃ~~!!」
「グッ!?」
だが更に速く動く影がシラーの顔へと飛び付く。それは猫変身したルビードールがボストンバックから飛び出しのだ。彼女は即座に猫変身を解除して、シラーの肩に手を着いて炎を纏わせたエアシューズで顔を蹴り上げる。
「速く逃げてなの!」
炎によって視界を遮り、ルビードールが叫んだ直後にシラーがルビードールを斧を持った拳で殴り飛ばし、潮に垂直に斧を振るう。
「させませんよ!」
「邪魔はさせません!」
そこへ詩乃がシラーの右から突撃し、己の片腕を異形巨大化させながら凄まじい膂力で斧の側面を殴り、逆の方から飛び出した通がシラーの利き手に炎を纏わせた斬撃を放ち、逃げた2人を狙った斧の斬撃を逸らす。
「琉嘉!」
「分かってるよ!」
通が飛び出してきた方向から桜太郎が妖の槍を螺旋のような回転させて、シラーへと突きを放つ。琉嘉は殺界形成を展開しながら、重力と流星の煌きを宿したエアシューズで飛び蹴りを放つ。霊犬のトウジロウも、主に追従するように斬魔刀を振るう。
「つれない人ですわね。此処にも女は居ましてよ?」
「いつまで腕を掴んでるの?」
その隙にリィザが鉄芯が仕込まれている木刀から破邪の光を纏うと同時に斬撃を放ち、ライドキャリバーのブラスも突撃して体当たりする。緋織が空いた手で心を惑わせる符を幾つも素早く抜いて、放つ。流石のシラーも手を離し、片腕と戻した斧で受け止めて防ぐ。
「人避けはどうなりましたの?」
「大丈夫。普さんと桜太郎先輩でカラーコーンとかで近寄れてないし、殺界形成も張った!」
リィザが聞くと自信満々に琉嘉が自信満々に言い、琉嘉、桜太郎、通で逃走出来ないように陣形を取る。
「全員灼滅者だとは。……ああ、逃してしまった」
振り払うように腕を動かし、シラーが潮が逃げた方を見れば、勿論女性の姿も見えない。
「しかし、代わりに中々粒揃いではないか。……君達、最後まで抵抗してくれ給えよ?」
視線を戻して巨大な斧を構えると、微かな光がシラーを纏うのが分かる。このヴァンパイアには全員で戦わないと勝てないと感じ取った灼滅者達は、覚悟を決めて戦いを挑む。
●吸血鬼
「チッ……」
潮は助けだした女性の記憶を吸血捕食で奪い、優しく壁に寄り掛からせて立ち上がると苦い表情で唾を吐き、口元を乱暴に拭いながら駆け出して戦場を戻る。
「自身より弱い者に無法を働き、あまつさえ抵抗しろと等と……」
緋織に護符を飛ばし貰って回復して守りを高めた詩乃が、間合いを一瞬にして零にする。
「片腹痛いです」
その場で軽く跳躍して回転し、流星の煌めき宿した回し蹴りを放って重力を掛ける。それを喰らったシラーは、即座に逆十字のように真っ赤に斬り裂くように反撃する。
「ブラス、お願いしますわ」
リィザは命じながら間合いを詰める。ブラスが先に動き、その攻撃を庇うように割り込むと思うと、大きく斬り裂かれ動きを止めそうになるのをフルスロットルで自己回復する。
「強力なヴァンパイア……、心躍りますわね!」
「抵抗が好きというなら、……それなら、ルビーたちはとってもあきらめがわるいの」
「それは光栄だよ、お嬢さん。小さなお嬢さんも、10年ぐらいしたら好みの女性に……なりそうだった」
シラーのエンチャントを壊そうと、優雅な笑みを崩さないリィザがフレアスカートを靡かせながら剣を非物質化させて薙ぎ払い、ルビードールはチェーンソー剣を盛大に唸らせて、刃を振るう。シラーはそれぞれの攻撃を真紅を纏った斧で受け止めて、逆に弾き返して赤き逆十字を作り出して飛ばそうとする。
「よぅ、楽しんでるか……クソッタレ」
そこへ潮が一筋の彗星のような矢を放ち、シラーを射抜いてエンチャントを破壊する。シラーは振り返り、鋭く睨み突き刺さるような殺気を立ち昇らせる。
「戦況はどうだ?」
「決して良くはないかな……。トラジロウ君とブラス君が居なかったら、既に何人か倒れてたかも?」
あはは、と笑いながら浄化をもたらす優しき風を招いて回復する緋織に、毒気が抜かれた顔をする灼滅者達。灼滅者達、桜太郎も同じくクルセイドソードを非物質化させてシラーの胴体を魂ごと斬り裂こうとする。シラーはそれを紙一重で避け、龍の骨をも砕くような斬撃を放とうとする。
「天木さん! 避けてください!」
その言葉に桜太郎は反射的に身を伏せる。その頭上には通が幾つもの護符が通り過ぎて、シラーへと放たれる。シラーは顔を顰めて攻撃を中断し、符を斧で受け止める。
「危険な真似をしてすみません」
「大丈夫大丈夫。桜太郎先輩は丈夫だし」
「お前が言うのかよ」
そのツッコミを無視して琉嘉がバベルブレイカーを構えて突撃し、杭で突き刺すと同時に高速回転させて捩じ切る。トウジロウはその隙に自分を浄霊眼で回復する。
「流石にこれだけ居れば面倒だな。数を減らすとしようか」
シラーから辺りの空間が捩じ曲がると錯覚する程の黒い殺気が溢れる。その殺気は見えない刃として、前衛達に襲い掛かる。
「ッ、そっちを守って!」
「ブラス…ッ!?」
琉嘉が桜太郎を庇い、トウジロウが通が庇い、それぞれの武器で自分の身を守る。
「アイツに何してくれてんだ!」
殺気が収まれば、庇われた桜太郎がエアシューズから炎を巻き上げて蹴りを繰り出す。それをシラーが斧で逸らすように受け流す。
「数を減らすと決めただけだ。見ての通り、防御の要が1つ減った」
視線の先には、主を庇って動かなくなったブラス。それを見たリィザは、毅然として木刀を構える。
「まだまだこれからだ。さあ、もっと声を聞かせてくれ」
●散り逝く声
「トウジロウをいじめるなバカー!」
シラーがトラジロウを片手で持ち上げる。必死に抵抗するトラジロウだが、斬魔刀で刺しても離される事は無い。琉嘉はオーラを癒やしの力へと変えてトラジロウを回復する。
「その手を離しなさい!」
通が横からシラーをマテリアルロッドで殴り、魔力を流し込み爆発させる。
「ガッ、……そう焦らなくても良い。順番に行こう」
爆発の衝撃で吹き飛ばされたと思えば直ぐに体勢を立て直して、トラジロウを緋色のオーラを纏わせた斧で、斬り捨てる。
「……ふむ、足しにもならないな」
投げ捨てられる霊犬は、そのまま消えて行く。その直後、シラーの背中を光の刃が突き刺し、そのまま薙ぎ払われて斬り裂く。
「品無き無法者め。この場で必ず討ちます」
光の刃を携えた詩乃をシラーが斧を振り返りざまに薙ぎ払うが、牽制になるだけで距離を空けさせるだけ。
「簡単に壊れない女がここにいますわよ……!」
「テメェみたいな奴が、いつも大事な奴を傷付ける!」
リィザがアスファルトを踏み込んで突撃し、潮が死角を見出して踏み込む。次の瞬間、エンチャントごと斬り裂く非物質化された刃と、死角からの鋭い刃がシラーを斬り裂く。
「アイツの親友まで……、覚悟しろ」
「あなたに聞かせる声なんて1つだけ」
桜太郎が螺旋の如く極限まで回転させた槍で穿ち、その隙に同じように死角へと踏み込むルビードール。
「あなた自身の最期、散って逝く声だけよ」
影のように現れ、背面をすれ違い様に斬り裂くルビードール。灼滅者達に押されるシラーは、崩れ落ちそうな膝を堪えて斧を両手で握り締める。
「いいや、せめて君の散り際の声を聞いて逃げさせて貰おう」
「駄目、逃げて!」
緋織が悲鳴を上げながら分裂させた小光輪を飛ばし、ルビードールを回復しながら体を覆う。赤い逆十字がルビードールの前に現れ、襲い掛かろうとする。
「私を忘れて貰ったら困りますわ」
ルビードールを押し退け、リィザが挑発するように優雅な笑顔を見せながら斬り裂かれて吹き飛ぶ。
「トラジロウだけじゃなくて……よくも!」
それでも歯を食い縛り、これ以上被害が出ないようにと再び癒しのオーラでリィザを回復しようとするが血を噴き出している傷はあまりにも深く、戦闘中には治せないと判断した琉嘉は次に危険な自分自身を回復する。
「何て事を……ダークネス!」
「ここまでしておきながら、……絶対に逃がしません! あなたにはここで、倒れてもらいます!」
逃げようとする素振りを見せるシラーを、詩乃と通が立ち塞がり、炎を纏わせた刃の斬撃と、光の刃を幾つも撃ちだす。直撃したのだが、それでもシラーの動きは止まらない。
「絶対に逃すかぁ!!」
「男が邪魔をするな」
シラーが龍をも葬るかと思われるような気迫を見せ、巨大な斧を振り被る。それに対し桜太郎が真正面からエアシューズから炎を巻き上げて、体を捻り炎と共にハイキックを炸裂させる。炸裂する直前に、巨大な斧も桜太郎の体を大きく斬り裂く。
「グ、ガ……ハッ、……私の最後が、男と相打ち……だとは、な。……あの、女性も……最後に、……散り際の声も、……聞かせてくれ、なかった……」
可愛くない女性だ……という言葉を残し、シラーは灼滅される。その死体に折重なるように、桜太郎が膝から着いて倒れそうになるのを灼滅者達が駆け寄ろうとする、
「先輩! 桜太郎先輩が倒れたら姉ちゃんに報告するからね! かっこ悪い所報告してやるんだからー! 姉ちゃんを取るような奴が、そのぐらいで倒れるなー!」
泣きそうな琉嘉の声。それに反応したのか手を着いてギリギリ踏み止まり、倒れずに片足を着いた状態でクルセイドソードをアスファルトに突き刺して堪える。
「容赦……ない、な」
吐血しながら言う彼に、拗ねた顔をして駆け寄る。そんな2人に苦笑し、リィザに緋織とルビードールが心霊手術を施す。
「……どうですか、リィザさんの様子は」
「大丈夫よ。数日は安静にして欲しいけどね」
容態を聞けば安心するような応えが返って来る事に安堵する詩乃。
「欲に塗れた行いに、相応しい末路か」
そんな呟きが小さく消える。灼滅者達は互いに労いの言葉と回復を掛け合い、全員が動けるまで小さく笑みを零すのだった。
作者:猫御膳 |
重傷:百合ヶ丘・リィザ(水面の月を抱き締めて・d27789) 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年9月25日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 10/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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