スク水ラブ☆

     無常・拓馬(比翼恋理のツバサ・d10401)は、こんな噂を耳にした。
     『スク水好きの都市伝説が存在する』と……。
     都市伝説が確認されたのは、都内某所にある室内プールで、両手が鎌になったイタチのような姿をしており、一般人達の水着を切り裂き、スク水を着せているようである。
     しかも、更衣室にある服まで、ビリビリと切り裂き、スク水に変えてしまうほどの徹底ぶり。
     それが原因で、次第に一般人達が近づかなくなっており、室内プールが閉鎖の危機にあるようだ。
     最近では、運営側も開き直って、『スク水なら半額デー』を始めているようだが、焼け石に水。
     閉鎖されるのは、時間の問題になっている。
     だからと言って、都市伝説を放っておく事は出来ない。
     万が一、室内プールが閉鎖された場合は、都市伝説が街に繰り出してくる可能性もあるのだから……。
     そうなれば、老若男女、子供から大人まで被害に遭う事になってしまう。
     それを防ぐため、都市伝説を倒す事が、今回の目的である。


    参加者
    前田・光明(高校生神薙使い・d03420)
    鷹合・湯里(鷹甘の青龍・d03864)
    桜海老・あおさ(悪食のシュリンプ・d10417)
    永舘・紅鳥(氷炎纏いて・d14388)
    棗・螢(黎明の翼・d17067)
    シュウ・サイカ(紫薔薇の狂融神・d18126)
    ドリルコ・メガロック(一角獣・d19502)
    獅子鳳・天摩(謎のゴーグルさん・d25098)

    ■リプレイ

    ●聖なる羽衣
    「……スク水……か。あれは、人類が生み出した神器の一つ。女性が着る事により、女性の魅力を引き立たせるもの。その結果、水辺には沢山の姫が佇んでいる!! そう、プールに来る前から女子スク水を着ているのだ」
     シュウ・サイカ(紫薔薇の狂融神・d18126)は仲間達と共に、都市伝説が確認された室内プールにやってきた。
     都市伝説は何よりもスク水が好きで、他の水着を着ている相手を見つけると、両手の鎌で布切れに変えてしまうようである。
    「スクール水着を愛好するだけならば、私も別に止めるつもりはありませんが……。ただ、無理やり着せると言う行為は許せませんね。しかも、着ている水着や服を切り裂くなど言語道断……、もってのほかです」
     鷹合・湯里(鷹甘の青龍・d03864)が巫女服姿で、自分の考えを述べた。
     おそらく、都市伝説はスク水が好き過ぎて、まわりが見えなくなってしまっているのだろう。
     それ故に、スク水以外は認めず、布切れに変えているのかも知れない。
    「よくもまぁ、次々とおかしなのが湧いて来るものだ。ただスク水が好きなだけならまだしも、水着や、あまつさえ服まで切り裂いたりするのは、少々やりすぎだろう。そのおかげで閉鎖に追い込まれている、となれば、もはや退治する他はあるまい」
     前田・光明(高校生神薙使い・d03420)が、険しい表情を浮かべる。
     しかし、都市伝説のターゲットになっているのは、老若男女関係なく。
     健康づくりに通っているお年寄りまで狙われているのだから、放っておく事など出来なかった。
    「とりあえず、その身を捧げる皆、頑張ってね」
     棗・螢(黎明の翼・d17067)が男子用のスク水姿で、遠くから手を振った。
     出来る事なら関わりたくない。
     そんな気持ちが見ただけで分かってしまうほど、やる気がなかった。
    (「が、頑張って、と言われても……。あ、あたし、もう大学生だし、さすがにスク水だと……、色々きついんじゃ……」)
     桜海老・あおさ(悪食のシュリンプ・d10417)が大人っぽい水着を着て、気まずい様子で汗を流す。
     こんな恰好をすれば、都市伝説に狙ってください、と言っているようなものだが、だからと言ってプライドを捨ててまでスク水を着たいとは思わなかった。
    「おー、すっげーなー。似合ってるよー、うんー」
     永舘・紅鳥(氷炎纏いて・d14388)がトランクスタイプの水着姿で、仲間達を褒めていく。
     ただし、棒読み。死んだ魚のような眼で、仲間達を褒めている。
    「それじゃ、ボクが一番風呂なのだー! ほっぷ、すてっぷ、ひゃっほーい! 唸れ、必殺空中八回転捻うひゃあっ!」
     ドリルコ・メガロック(一角獣・d19502)がビキニ姿で胸を揺らして、プールに猛ダッシュすると、宙に大跳躍して勢いよくザブンと飛び込んだ!
     次の瞬間、都市伝説と思しき黒い影が、ドリルコめがけて襲い掛かっていく。
    「待てい!」
     それに気づいた獅子鳳・天摩(謎のゴーグルさん・d25098)が愛用の女子スク水姿で、無駄に高いところから都市伝説を呼び止めた。

    ●忌まわしき鎌
    「スク水好きが貴様のような趣味の押し売りをする輩というような印象を世間に与える事は断じて許すわけにはいかん! スク水愛好家の名にかけて貴様を成敗するっす!」
     天摩がライドキャリバーのミドガルドに乗ったまま、都市伝説に対して言い放つ。
    「……って、いきなり呼び止めるんじゃねぇ! 調子が狂うじゃねえか!」
     都市伝説がイラついた様子で叫び声を響かせた。
     彼にとって、攻撃を仕掛けるという事は、壊れかけた吊り橋を一気に駆け抜けるようなもの。
     そのため、途中で声を掛けられると言う事は、藩の中ほどで派手に躓くようなもの。
     それ故に、その怒りも半端なかった。
     まわりにいた一般人達も何事かと思い、都市伝説の存在に気づいて、パニック状態。
    「皆さん、落ち着いてください。これはショーも兼ねた避難訓練です。あれも単なる着ぐるみです」
     光明が気絶した好みの熟女を抱き上げ、一般人達に対して声をかける。
     一般人達の反応は様々であったが、大きなトラブルもなく、外まで誘導する事が出来た。
     特に熟女達に関しては、『何かあった場合に、すぐ駆けつけます』と言って、連絡先まで聞いていた。
    「何だか、一気に寂しくなっちゃったんだわさ。せっかく、この依頼に合わせて、水着を買ったのに……」
     あおさが残念そうに溜息を漏らす。
    「だから、俺を無視するんじゃねえええええええええええええええ」
     次の瞬間、都市伝説が叫び声を響かせ、あおさの水着を切り裂いた。
     その途端、あおさの水着が布切れと化し、目にも止まらぬ速さで、スクール水着に着せ替えた。
     しかし、予想以上に、ぱっつん、ぱっつん!
     はちきれんばかりに大きな胸が、今にも零れ落ちそうなばかりに悲鳴を上げていた。
    「そう言えば、変態がいたんだっけな」
     紅鳥が何かを思い出した様子で、都市伝説に視線を送る。
    「誰が変態だっ! 誰がっ!」
     都市伝説がイラついた様子で、紅鳥を睨み返した。
     だが、紅鳥はスルー。華麗にスルー。
     決して、目を合わせようとしなかった。
     その時、何処からともなく、笑い声が響いてきた。
    「フハハハハハハハ、我が美しさに圧倒されるがよい」
     すぐさま、シュウがゴージャスモードを発動させ、女子スク水姿で高笑いを響かせた。
     これで都市伝説も、認めるはずだ。
     スク水を着た、シュウの素晴らしさを!
    「俺は……、スク水について何も知らなかったのかも知れない。住む世界が違い過ぎる。まったく良さが分からない……!」
     都市伝説は怯えていた。
     まるで未知の扉を開いてしまったかのように……。
     スク水であれば、問答無用でジャスティスと見做してきた都市伝説にとって、予想外。
     全然、可愛くない上、おぞましいとさえ思っている。
     今まで襲った相手と何が違うのか。何も違いがないはず。そのはずなのだが、何故か嫌。どうやら、生理的に受け付けないタイプのようである。
    「ひょっとして、俺は……スク水の良さが分からなくなってしまったのか!? ショックのあまり、理解する事が出来なくなってしまったのか!?」
     都市伝説が自分自身に問いかけた。
     スク水の良さが分からない……!
     それを確かめるべく、都市伝説が飛び掛かっていく。
    「……ふぇ?! ひぃっ!」
     真っ先に襲われたのは、湯里であった。
     あっという間に、巫女服が布切れと化して、ポロリ寸前!
     それに気づいた湯里が自ら胸を隠そうとしたが、その時には既にスク水が着せられていた。
     だが、サイズがキツイ。
     あおさ同様、ぱっつん、ぱっつん。
     今にもはちきれんばかりに、キュウキュウだった。
    「へへっ、俺の思い過ごしか。やっぱり、スク水はイイ!」
     都市伝説が恍惚とした表情を浮かべて、ヨダレを垂らす。
    「くっ、ボクに酷い事するつもりだな? エロ同人みたいに! あぁんっ、興奮しちゃうのだ♪ ばっちこーい! ふぁっ、あひぃんっ♪」
     それと同時にドリルコが、反射的にラブフェロモンを使う。
     その途端、室内プールに残っていたスタッフ達が現れ、ドリルコの体をもみくちゃにすると、思う存分に弄り回して……スッキリとした。
     それと入れ替わるようにして、都市伝説がドリルコのビキニを切り裂いた。
     その上でドリルコにスク水を着せて、華麗に着地!
     しかし、ドリルコに着せたスク水も、ポロリしそうなほどにキッツキツ。
     体のあちこちを締め上げ、ドリルコの敏感なココロを刺激した。
    「あぁんっ、身体が熱いっ!」
     そのまま、ドリルコが湯里達を巻き込むようにして、ふらっと倒れ込んだ。
    「きゃああああああああああ」
     次の瞬間、湯里達の水着が一斉に千切れ、たわわな胸があらわになった。
    「何だか凄い事になっているけど、大丈夫だよね」
     そんな湯里達の艶姿を、螢が双眼鏡越しに眺めていた。

    ●青い衣を纏いしモノ
    「ふええ……、9800円の水着をボロボロにされた挙句、こんな恥まで掻かされるなんて……」
     あおさが恥ずかしそうに胸元を隠す。
     今日は散々な目に遭った。しかも、この状況では戦えない。
    「ううっ……、ハンディカメラさえマトモに動いていれば……!」
     紅鳥が悔しそうに歯軋りをする。
     何故かハンディカメラが動かない。
     都市伝説の力によって、機器類が狂わされたのか、それとも別の理由があるのか分からないが、とにかくうまく動かなかった。
    「はははははっ! 次はドイツだ? みんなスク水にしてやる!」
     都市伝説がまるで品定めするようにして、自らの鎌をペロリと舐める。
    「やってくれたな、スク水マニア! 一瞬、三途の川が見えたぞ! お前のスク水着せ力とボクのスク水脱ぎ力、どっちが上か此処で決着をつけてやるのだ! 弾けろパワー・オブ・ザ・おっぱい! 禁じられた力!」
     ドリルコがバトルオーラを膨らませ、激しく胸を揺らす。
     それは常人であれば、一瞬にして前屈みになってしまうほどの破壊力。
     だが、都市伝説は怯まない。
     あっという間に、スク水を着せて、大満足!
     それと同時にドリルコが自らの力を解き放ち、スク水を破裂させて、ばるんばるるんと胸を揺らす。
     その姿は、まるで不死鳥。
     何度、スク水を着せられても、そのたびビリリッと破裂させていく。
    「あー、もー! 何だかイライラするっ! 段々イラついてきたから、サクッと止めをさそうかな」
     螢が笑顔を浮かべて、都市伝説をジロリと睨む。
    「いや、俺は悪くねーよ! こいつが素直にスク水を着りゃあいいんだよっ!」
     都市伝説が納得のいかない様子で、ドリルコを指さした。
     しかし、ドリルコは退かない。あえて、全裸!
     だから、どうした。文句はあるか、と言わんばかりに胸を張っている。
    「……って、さっきから無視してないか……!?」
     それと同時にシュウがツッコミ混じりに、グラインドファイアを仕掛けた。
    「うわっ、うわっ、ちっ、ちっ!」
     都市伝説が驚いた様子で、プールの中に逃げ込んだ。
    「オレのスク水愛はいまや時を超える宇宙開闢的感情の爆発――!! 全国スク水愛好の志を代表して貴様に天誅を下すっす!」
     それに追い打ちをかけるようにして、天摩が都市伝説めがけて、クルセイドスラッシュを放つ。
     その一撃を食らった都市伝説が、受け身を取る事すら出来ず、『お、俺はまだやり残した事が……。スク水が好きなだけで、何故……!』と叫んで消滅した。
    「まあ、気持ちは分からなくもない。貴様は愛し方を間違ったのだ。愛の形は歪んでいたが、それもまた愛には違いなかった。不器用で可愛そうなやつよ……」
     天摩がひそかに涙を流す。
     もっと違う出会い方をしていれば、都市伝説と分かり合えたかも知れない。
    「ううっ……、酷い目に逢いました」
     湯里が魂の抜けた表情を浮かべる。
     覚悟をしていたつもりだが、色々な意味で酷い目に遭ったような気がする。
    「まあ、折角の機会だし、皆で少し泳いで帰るか」
     そう言って光明が、プールに飛び込んだ。
     脳裏に浮かぶのは、ドサクサに紛れて約束を取り付けた熟女達。
     そんな彼女達を待ちつつ、光明がゆったりと泳ぎ始めた。

    作者:ゆうきつかさ 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年9月26日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 3/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 3
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