探偵見習い恋を探して

    作者:飛翔優

    ●恋の調査はお手の物、心の推理は奮闘中
     休日昼間の繁華街。高校一年生女子、桜井椎奈は、電柱の影に隠れてサッカー部エースとして有名な先輩の動向を探っていた。
    「ふむふむ、なるほど。あの先輩の趣味は……」
     先輩に恋する友人のため。
     元々性に合っていたのだろう。トラブルを起こすこともなく、彼女は友人たちが持ち込んできた様々な調査をこなしていた。集めたパーツから導き出された真実を元に、恋のアドバイスを行ってきた。
     目指せ未来の名探偵! 全ては、その夢を叶えるため……。
     ――けれど、どうしてだろう? 様々な依頼をこなしている内に、ふと胸をよぎる。恋って何?
    「……」
     ――心の声が囁いてくる。情報はある。それと力を用いれば心を奪えない男などいない。だから……。
    「……」
     椎奈は首を横に振り、深い息を吐き出した。
     クライアントを裏切ること、それだけは絶対にしてはいけない事だと気持ちを押し込めて、先輩の調査を続行した。
    「あ、どうやら移動するみたいだね。それはあ、尾行再開!」
     あるいは、そう。気づかな内に抱いていた闇から目をそらすため……。

    ●夕暮れ時の教室にて
     灼滅者たちを出迎えた倉科・葉月(高校生エクスブレイン・dn0020)は、いつもと変わらぬ穏やかな微笑みと共に口を開いた。
    「桜井椎奈さんという名前の高校一年生の女の子が、闇堕ちして淫魔になろうとしている事件が発生しています」
     本来、闇堕ちしたならばダークネスとしての意識を持ち、人としての意識は掻き消える。しかし、椎奈は闇堕ちしながらも人としての意識を保っており、ダークネスになりきっていない状態なのだ。
    「もしも、椎奈さんが灼滅者の素養を持つのならば、救いだしてきて下さい。しかし……」
     完全なダークネスとなってしまうようならば、そうなる前に灼滅を。
     続いて、地図を取り出し高等学校を指し示した。
    「ここは、椎奈さんが通う高等学校。当日のお昼休み、椎奈さんは屋上で一人お弁当を食べながら思い悩んでいます」
     原因は、最近胸をよぎるようになった想い。
     元々は人当たりがよく友達も多い元気な少女。探偵に憧れていてそれを真似するような言動が多く、そのための勉強や修練も欠かしていない。……故に学業がいまいち疎かになっていたりするが。
    「それはともかく……探偵として色々と自信がついてきたらしく、ちょくちょく困り事を解決していたりしたみたいですね」
     主な内容は、恋の悩み。先輩の好きなものが知りたい、もしかしたら彼女とか居るかも……などといったもの。それらを彼女は引き受け、調査し、時には恋のアドバイスも施し解決へと導いていた。今では、彼女のもとに相談に立ち寄る同級生も居るくらいである。
     しかし、ある時ふと心をよぎった。色んな恋を解決してきたけれど、自分は未だに初恋すらしたことがない。恋って、どんなものなのだろう? と。
    「その悩みがきっかけなのか、闇が……淫魔としての闇が芽生えました」
     恋を知るために、調査結果と力を用いて奪えば良い、という衝動に駆られる椎奈。探偵としての、人としての矜持で押し込めて自分を保っている。
     が、やはり恋に対する疑問を持っているため、揺れている。そんなことを悩み、一人屋上でお弁当を食べている……と言った形である。
    「ですので、まずは屋上に赴いて接触し、説得して下さい。内容はお任せします」
     そして、説得の成否に関わらず戦いとなる。
     椎奈の淫魔としての姿は、スーツを妖艶に着こなす女探偵。
     力量は八人ならば倒せる程度で、妨害・強化能力に秀でている。技は、報酬は……と胸を強調しながら自分の体を示し惑わす裏工作。抱きついて情報を探ろうと囁きかけ相手の体を硬直させる諜報活動。思考を巡らせる事で狙いを定め、傷を癒やす推理作戦。
    「以上で説明を終了します」
     地図と、侵入のために必要な高等学校の制服を手渡し、続けていく。
    「知りたいと思ったのは、ただの好奇心。実際に知るのはもう少し先……きっとそんな状態なのではないかと思います」
     ですからと、締めくくりに移行した。
    「どうか、そんな少女の心が闇に染まらぬ内に、救いだしてきて下さい。何よりも無事に帰ってきてくださいね? 約束ですよ?」


    参加者
    佐々木・侑(風・d00288)
    風波・杏(陣風・d03610)
    神楽火・國鷹(鈴蘭の蒼影・d11961)
    御門・心(ほしにねがいを・d13160)
    巳越・愛華(ピンクブーケ・d15290)
    月姫・舞(炊事場の主・d20689)
    神宮寺・柚貴(店主への一歩・d28225)
    氷月・楓(恋する乙女・d29470)

    ■リプレイ

    ●解けない謎の字は、恋
     穏やかな陽射しが涼し気な風吹く世界を優しく温めていく、お昼休みの時間を迎えた高等学校。
     制服に袖を通した上で二手に別れ、屋上手前で合流した灼滅者たちは、頷き合いながら扉を開いた。
     眩い陽射しに目を細めながらも一人お弁当をつついているだろう少女、桜井椎奈を探していく。さなかには人払いの力を用い、屋上から一般生徒を遠ざけていく。
     椎奈は校庭側、高いフェンスの下に設けられているベンチに腰掛け一人お弁当を食べていた。度々漏れでていくため息を前にして、御門・心(ほしにねがいを・d13160)は一人思い抱く。
     人間関係だと、真実はいつも一つじゃない。じっちゃんの名にもかけられない、椎奈が憧れている探偵では解決できない大きな問題。
     せめて解決へ近づけさせることができるよう、灼滅者たちは穏やかな足取りで歩み寄った。
     気付かず俯いている椎奈に対し、まずは月姫・舞(炊事場の主・d20689)が声をかけて行く。
    「こんにちは、少し良いかしら?」

     顔を上げた椎奈の顔に浮かんでいた表情は、疑問。
     暗い顔をしていた、何か悩んでいる様子。力になりたい……などと言葉を重ね、椎奈の想いを聞き出そうと試みた。
     限界が近かったのだろう。悩む素振りを見せた後、実は……と椎奈は語りだす。
     探偵に憧れていて、真似事で友達の恋を応援していたと。時には恋のアドバイスなども施して後押ししてきたと。
     しかし、最近ふと浮かんできた。恋ってなんだろう?
     知るために、友達が憧れている先輩を、集めた情報を活かして取ってみよう、などと考えてしまったこともあると。
    「行けないことだとはわかってる、なんでこんなことを考えてしまったのかも分からない。でも……」
    「で、椎奈ちゃんはその先輩の事好きなん?」
     言葉半ばで、佐々木・侑(風・d00288)が切り込んだ。
     椎奈は顔を上げ、首を横に振っていく。
    「違う、って断言できるよ」
    「ま、せやな。ほんまならもっと違う感じに悩んでるんと思うもん」
     ベンチの前にしゃがみ込み、目線を合わせながら続けていく。
    「俺は、ほんまに好きなんやったらしゃーないかなとは思うで。でも、そうやないんやったら友達裏切ってまで興味本位でやるこっちゃないよな」
    「うん、それはわかってる」
     分かっているのに心が揺らいでしまうのは、好奇心が騒ぐから? それとも闇が囁くせい?
     一呼吸分の間を置いた上で、続いて御門・心(ほしにねがいを・d13160)が語りかけていく。
    「恋ってのは、無理してなろうとするものじゃないですよ。知ろうとするもんじゃなくて、自ずとなってるものです。だから、それで奪ったところで、わかりっこないんですよ」
    「はい……」
     お弁当を横に起き、力なく俯いていく椎奈。
     巳越・愛華(ピンクブーケ・d15290)が反対側に腰掛け真っ直ぐに、元気づけるようにに伝えていく。
    「わたしだって大した恋愛経験はないけど、愛は人から奪って手に入れるものじゃないってことはわかりますっ……!」
     けれども、分かることもある。
    「だからこそ、人の恋の手助けをしてきたその経験を活かして、正しいやり方で愛を掴んで欲しいんです。既に立派な探偵なのですから……」
    「そんな……私なんて、まだまだで……」
     嬉しげに頬を染めながらも、力なく細められた瞳は変わらない。
     だから氷月・楓(恋する乙女・d29470)は穏やかな調子で、諭すような言葉を紡いでいく。
    「恋というのは、一人の人をどうしようもなく好きになる事。実際に恋をするまで、その気持ちは分かりにくいもの」
     力で奪っても、相手に恋をさせるだけ。恋をすることは、できない。
    「闇に堕ちた心で、一方的に恋をさせても、そんな片思いは悲しいだけ。最悪、その力で相手を壊してしまうかもしれない……そんな、恐ろしい力。だから、留まってほしい。あなたが、あなたであるために……」
     力強く見つめたが、椎奈は俯いたまま動かない。ただ肩を震わせて、小さく首を横に振る。
    「わかってる、わかってるけど……」
     気持ち、今だ定まらない、と……。

     既に、必要な楔は打ち込めたはず。
     後は別の方向から攻めるのみと、風波・杏(陣風・d03610)が語りかけた。
    「恋愛なんてひとそれどれものもだから、まだ知らないからって、悩むことじゃないんじゃないかな」
     杏自身、まともに恋愛したことなんてない。あまり気にしたこともなかったのは、男子と女子の心の違い?
     今は、それを探る時ではない。杏は心のなかで首を振り、さらなる言葉を紡いでいく。
    「それに、夢のために身につけた技術を他人の心を奪うために使っちゃったら、なんて言うか……夢にも恋にも駄目だと思う」
     椎奈の夢、探偵。
     もしも探偵としての活動で手に入れた情報を、クライアントを無視して活用したならば、それは、自らの矜持すらも傷つけることになるだろう。
     無言のまま、椎奈は頷いた。
     力ないながらも顔を上げてくれたから、神楽火・國鷹(鈴蘭の蒼影・d11961)が言葉を投げかける。
    「俺が思うに、恋の正体は愛情の確認です。想いが届いていることを知りたい、もっとたくさんの気持ちを伝えたい。そんな心のことです」
     初恋がいつだったのかは忘れたけれど、椎奈のような輝く魂が堕ちてしまうと、世の中が少し寂しくなる。
     だからこう、問いかけるのだ。
    「椎名さん、あなたが好きなものは何ですか?」
     一瞬の沈黙。
    「……色んな事を調べたり、探したり……それを必要な人に伝えたり……そんな事が好きで。本で探偵、って職業のことを知って……本に出てくる探偵、と現実の探偵は少し違うかもしれないけれど、それでも、憧れている事に違いはありません」
     語りだせば流暢に紡がれていく憧れを前に、國鷹は優しく微笑んだ。
    「相手が人でなくても、何も問題はありませんよ。夢に向かって邁進することも立派な恋だと俺は思います」
    「……これも、恋?」
    「はい、誇りを持って仕事に励めるあなたは、素敵な人です。それに、無理しなくてもいずれ初恋のほうからやって来ますよ」
     問い返しには、にっこり笑顔とともに返答した。
     椎奈は目を見開きながら、そっと胸に手を当てていく。
    「本当、なのかな」
     迷いながらも光を探り当てようとしている椎奈の背中を押すために、闇の中から引っ張りあげていくために、舞が諭すように話しかけた。
    「貴女を頼る相談者を見てきて感じたものがあったでしょう?」
    「……はい」
    「それは、相手を想う気持ちです」
     恋をするには、相手が必要。
     いても立ってもいられない、そんな想いを伝えたい相手がいなければならない。
    「貴女の奪いたいという気持ちに相手への想いはあるのかしら?」
    「……ううん、ない」
    「ないのならやめておきなさいな。悲劇を生むだけよ、恋っていうのは相手への想いがあって初めて始まるものなのだから」
     舞の言葉が終わると共に、椎奈は静かに瞳を閉ざした。
     言葉を反芻するように一つ、二つと呼吸を重ね、最後の大きな息を吐いた後、顔を上げて微笑んでいく。
    「私の……うん、そうだね。色んな依頼を受けて、色んな人とあって、色んな事を感じてきました。それが……!」
     言葉は半ばで途切れ、椎奈の体が闇に包まれた。
    「我殺めるは人に仇なす悪鬼也……!」
     すかさず神宮寺・柚貴(店主への一歩・d28225)は定められたワードを唱え、殺気を闇へとぶつけていく。
     キャリアウーマン風のスーツを妖艶に着こなす女性へと変貌を遂げた椎奈……淫魔が殺気を弾く中、楓は杖を握りしめた。
    「絶対に、助け出してみせるわ! ……恋も知らずに闇堕ちするなんて人生、あまりに悲しすぎるもの!」
     決意の言葉を紡ぐと共に……。

    ●探偵物語に偽りの恋は必要ない
     椎奈が抑えてくれているのだろう。淫魔が言葉を紡ぐことはなく、動きもダークネスとしては酷く鈍い。
     侑が容易く、心に身代わりとなって抱きつかれることに成功したほどに。
    「……」
     真面目な顔で淫魔を見つめながらも、特に拒否する様子は見せていない。
     むしろ柔らかな感触を押し付けられ喜んでいるようにも見える後ろ姿を前に、舞は呆れた調子で矢を放った。
    「ほらほら惑わされないで」
    「わかっとるわ」
     侑は奪われつつあった精気を補給しながら、体の硬さをほぐすために深呼吸を始めていく。
     僅かに開いた穴を埋めるため、柚貴が縄状に変化させた影を淫魔に向かって解き放った!
    「恋とは力で得るものやない、相手を想う気持ちの強さが形になったもんを伝えて初めて形になるもんや、それがわかってるからこそ、君もまだダークネスに支配されてへんねやろ?」
     是、と応えるかのように、淫魔は動きを止め影の縄を受け入れた。
     両腕に巻き付いていく影の縄に力を込めながら、柚貴は口元を静かに持ち上げていく。
     皆の説得が功をなし、また、椎奈の精神も強い。この調子なら、そう遠くない内に……!
    「っと、放さへん。こいつは、椎奈ちゃんの意思や!」
     両腕をこすり合わせるという影の縄を解こうという兆しを前に、柚貴は更なる力を送り込んだ。
     ならばと身をかがめ谷間を見せた始めた淫魔に対し、杏は告げる。
    「そういうので惑わされるほど、軽くないよ」
     事実、心で誘惑を跳ね除けて、魔力の矢を打ち込んだ。
     影縄に捉えられ満足に避ける事もできない淫魔へと、國鷹が語りかけていく。
    「これはこれで……だが、元のほうがずっと魅力的だな」
     口の端だけを持ち上げて、影の鎖を発射した。
    「我が哀哭の手よ。怨讐の鎖の如く、縛めよ」
     両腕ごと体を縛り上げ、自由な動きを封じていく。
     なおも抗わんというのか、淫魔が前へ、前へと歩き出した。
     心は踏み込み、手を伸ばすかのように傾いてきた体をひらりと避けながら通りぬけ、振り向きざまに大鎌を振るっていく。
    「今、そこにあるただ一つの真実を取り戻すため、ご容赦を」
     切り裂いた上で回転しながら離脱して、仕掛ける機会を伺い始めていく。
     一方、よろめきながらも倒れないようなんとか脚を動かしていく淫魔の下には、愛華の影が差し込んだ。
    「しっかりしてっ! 人として、探偵として精一杯生きていこうよっ。淫魔の力に頼らなくたっていいんだからっ!」
     椎奈へと届けたい言葉で淫魔の動きを止めた上で、喉元にジャンプキックを打ち込んだ。
     尻もちをついて倒れた淫魔のもとに、楓が光の輪を放っていく。
    「戻ってきて! そして本当に好きな人を見つけた時に、あなたの全ての情報で、その人に尽くしてあげて!」
     淫魔が、椎奈が頷いた気がしたのは、果たして気のせいだっただろうか?
     終わらせるなら、今。
     確信めいた想いと共に、心は光輪の中に飛び込んでいく。
     手を伸ばす代わりに、白黒の蛇が絡んだ槍を突き出した!
    「……戦闘終了。真実は、かく示された」
     穂先が示す中、淫魔の姿が薄れていく。
     椎奈の姿が色を持ち、この世界へと戻ってきた。
     心が椎奈を抱き留め支える中、残る灼滅者たちも集っていく。
     介抱を行うため。いつ目覚めても良いように、己等の状態を整えるために……。

    ●目指せ未来の名探偵!
     灼滅者たちが各々の治療を終える頃、椎奈は目覚めた。
     周囲をきょろきょろと見回し状況確認をし始めた椎奈に対し、灼滅者たちは説明する。
     今、何が起きていたか。
     ダークネスの事、灼滅者の事、世界の事、武蔵坂学園のことを。
     元より好奇心の強い少女、受け入れる度量もあったのだろう。素直に受け取り感謝の言葉を述べ始めた椎奈に対し、侑が己を示していく。
    「そうや椎奈ちゃん、俺に恋してみるってのはどないや?」
    「えっ?」
     椎奈はあっけにとられた後、困った様子で頭を下げた。
    「あ、あの、その……ご、ごめんなさい! 嫌いとかそういうのじゃなくて、ええと、感謝はしているけど、その、まだ良く知らないからと言うか……」
     慣れていないのだろう。あたふたし始めた椎奈を落ち着かせるため、杏は笑う。
    「ま、恋なんて、縁があればその内見つかるだろうさ。それこそ、自分一人で抱えないで、誰かに相談すればいいのよね」
    「せやせは。何回も失恋してる俺がいうのもやけど、その恋、成就すること俺も応援してるからな!」
     柚貴も戯けるようにサムズアップ。
     侑の表情を横目に向き直った椎奈は、微笑みながら頷いた。
    「そうだね……うん、いつになるかわからないけど、その時は頑張るよ。皆も、頼りにさせて貰っちゃおうかな?」
     冗談めかした調子で描いた笑顔は、悩んでいた時とは違い輝いている。
     未来へ進み始めた。ならば……と愛華が新たな道を提案した。
    「学園に来れば探偵として活躍する機会も沢山あると思いますよ! もしかしたら探偵仲間もできるかも。……どうでしょうか?」
     椎奈は向き直り、頷いていく。
    「うん、そうだね。その前に色々とやらなきゃいけないこともあるけど……うん。私も、できる事があれば協力したい。この探偵見習い……ううん、未来の大探偵として!」
    「わたしが桜井先輩に依頼することがあったら……その時はよろしくお願いしますね!」
     愛華が弾けるような笑顔と共に問いかければ、力強く頷き返してくれた。
     わいわいと盛り上がっていく灼滅者たち。
     見守っていた國鷹は、穏やかな調子で右手を差し出していく。
    「まずは依頼を終わらせてしまいましょう。俺も手伝います」
    「あ、そうだね。クライアントをこれ以上またせるわけには行かないね!」
     椎奈はしっかりと手を掴み取り、跳ねるように立ち上がった。
     荷物をしまい、灼滅者たちと共に歩き出す。
     まずは抱えていた案件を解決するところから。それから、学園へと合流する道を辿ろうか!
     目指すは未来の名探偵。灼滅者として過ごす日々は、叶えるための活力となるだろう!

    作者:飛翔優 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年10月4日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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