拳闘少年の大健闘

    作者:三ノ木咲紀

     とある町のボクシングジムに、小伏・拳人(こぶし・けんと)は通っていた。
     小学六年生ながらも将来有望で、今どきの子にしては珍しい好戦的で攻撃的なスタイルは、トレーナー達も注目していた。
     拳人もボクシングが好きだった。殴られる恐怖を乗り越えて練習していると、だんだん強くなる。
     できなかった技ができ、勝てなかった相手に勝てた時の喜びは何物にも変えがたいものだった。
     その日も、拳人はボクシングジムでトレーナー相手にミット打ちに励んでいた。
    「そうだ拳人! 右! 左!」
     トレーナーの指示に従って、拳人は懸命に拳を繰り出した。
     いつもと同じ練習。だが、この日は何かが違った。
     拳人はだんだん、頭の中が真っ赤に染まっていくのを感じた。
     意識が集中し研ぎ澄まされ、いつもよりも力強いパンチが打てる。
     トレーナーのミットに拳をぶつける。ぶつけろ、叩き込むんだ!
     トレーナーの焦る声も、周囲の制止する声も、拳人には聞こえない。
     拳人はただひたすら拳を突き出し続けた。
     拳人が意識を取り戻した時、リング上には破れたサンドバックのようなトレーナーが転がっていた。


    「ボクシングを習うとる小学生が闇堕ちする事件が起こったんや」
     教卓の上で胡坐をかいた未留来・くるみは、難しい表情で唸った。
    「せやけど、この闇堕ちなんやおかしいわ。拳人には闇堕ちする理由が見当たらへんねん。普通に練習するだけで闇堕ちなんて、普通はせえへんもんや。こら、今起こっとる格闘家のタマゴが闇堕ちする事件と根っこは同じやね。根っこ引っこ抜きたいけど、今はまだ無理や」
     くるみはぴょんと教卓の上から飛び降りた。
    「普通やったら闇堕ちしてすぐに人間としての意識は掻き消えてまうねんけどな、拳人はんはまだ人間としての意識は残してはる。もし灼滅者の素質があるんやったら、救い出したってほしいねん。もし無理やったら灼滅、したってや」
     拳人と接触できるのは、ミット打ちが始まってしばらくしてから。
     ボクシングジムは見学者歓迎なので、見学者として普通に潜入できる。
     何らかの手を打てば、ミット打ちの相手として最初からトレーナーと入れ替わることは可能。
     もし失敗した場合、頃合いを見計らってトレーナーと入れ替わるか、トレーナーを殺すまで待つこととなる。
     拳人の攻撃を完璧に受け切ると、拳人は一旦意識を取り戻す。
     トレーナーを殺してしまった状態で、何のケアもなくKOすると、灼滅してしまうこともある。
     拳人はアンブレイカブルとして闇堕ちしてしまっているため、目の前の強者である灼滅者たちに問答無用で戦いを挑んでくる。
     周囲にはトレーナーや練習生など十人ほどが練習に励んでいる。
     場所はボクシングリングの上。そのままでは狭いので、場所を移動しても良い。好戦的なので、軽く挑発すれば乗ってくる。
     近くに公園がある。足場と広さに問題はない。
     ポジションはクラッシャー。ストリートファイターとバトルオーラのサイキックを使ってくる。
    「強力なアンブレイカブルが絡んどるかもやけど、今はできることをするだけや。みんなの健闘を祈ってんで!」
     拳闘だけにな!
     くるみは、にかっと笑って拳を突き出した。


    参加者
    上代・絢花(忍び寄るアホ毛マイスター・d01002)
    無堂・理央(鉄砕拳姫・d01858)
    犬塚・沙雪(黒炎の道化師・d02462)
    槌屋・康也(荒野の獣は内に在り・d02877)
    四月一日・いろは(剣豪将軍・d03805)
    柳生・宗無(新陰流霹靂剣・d09468)
    唐都万・蓮爾(亡郷・d16912)
    山野・ぬい(おひさまろんど・d29275)

    ■リプレイ

     夕方のボクシングジムは、多くの練習生で賑わっていた。
     基礎トレーニングに励んだり、サンドバックに打ち込んだりしている練習生を、数人のトレーナーが指導していた。
     無堂・理央(鉄砕拳姫・d01858)もまた、見学者としてサンドバックに打ち込んだ。
     戦闘と同じく構えて本格的に打ち込む理央が締めの一撃をサンドバックに叩き込んだ時、周囲から拍手が上がった。
     年若いトレーナーが一歩前に出ると、理央に猛然と話しかけてきた。
    「きみ、凄いね! ぜひうちで本格的にトレーニングしてみないか?」
    「あ、ありがとう」
     困惑する理央に、上代・絢花(忍び寄るアホ毛マイスター・d01002)が助け舟を出した。
    「トレーナーどの、もしあればパンフレットなど見たいのでござるが」
    「あ、ああ。パンフレットならこっちにあるよ」
    「ありがとうでござる。もしよければ、月謝の話なども聞きたいのでござるが……」
    「いいですよ。まず月謝が……」
     トレーナーは絢花のメイド服と口調に困惑しながらも、理央から離れて丁寧に話に応じた。
     四月一日・いろは(剣豪将軍・d03805)はジムの中をざっと見渡した。件の拳人は今、シャドウボクシングに励んでいた。
     黙々と見えない相手に向かって打ち込む姿からは、確かにボクシングの才能が見て取れる。
     そんな拳人に、もう一人のトレーナーが声を掛けようと進み出る。手にはミット打ち用のグローブがあり、これから死のミット打ちに向かうのだろう。
     被害者のトレーナーが拳人に声を掛けようとした時、いろははスッと進み出た。
    「すみません。質問があるけれど、いいかな?」
    「あぁ、見学の人だね。何か用かい?」
    「ボクシングではないけれど、ボクも武術を嗜んでいるんだ。剣道とボクシングの視線の配り方に、差はあるのかい?」
     突然の質問に、被害者は一瞬胡散臭そうにいろはを見た。だがいろはと目が合った瞬間、被害者はすっと表情を引き締めた。
     長年トレーナーとして、様々な練習生を見てきた被害者は、いろはの放つ剣豪としてのただならぬ気配を感じ取ったのだろう。
     遊びや、からかいではないと判断した被害者は、拳人をチラリと見ると、絢花と話していたトレーナーに声を掛けた。
    「山田さん! 拳人のミット打ち、お願いできますか?」
    「あ、はい! ……じゃあ、また後で詳しい話をしようか」
     メイド服の美少女との会話に頬を緩めていた若いトレーナーは、名残惜しそうに絢花の傍を離れた。
     ミット打ち用グローブをはめた若いトレーナーが拳人に近づいた時、山野・ぬい(おひさまろんど・d29275)が駆け出した。
    「ミット打ちか? ぬいもミットうちしたいしたい!」
    「え、こ、困ったなぁ」
     ぴょんぴょん飛び跳ねながら若いトレーナーの腕にじゃれつくぬいに、若いトレーナーがまんざらでもなさそうに頭をかいた。
    「佐藤さぁん」
    「分かった分かった。他に誰か……」
    「俺が代わろう」
     周囲を見渡した被害者の隣に、槌屋・康也(荒野の獣は内に在り・d02877)が歩み出た。
     ミット打ち用グローブをはめて、反対の拳をスパン! と音を立てて叩き込む。
     その小気味よい音に、一瞬ジム中の視線が集まった。拳人も、シャドウボクシングをやめて康也を見る。
    「では、お願いします。――まず、ボクシングでは、視線は主に……」
     いろはと真剣に武術談義を始めた被害者に頷いた康也は、拳人に歩み寄った。
     拳人は黙って康也を見上げた。まだ成長途中の拳人には、身長一八二センチの康也は見上げるほど大きい。
     だが、拳人は臆することなく康也を睨みつける。
     しばしの睨み合い。やがて拳人は頭を下げた。
    「よろしくお願いします!」
    「おう! リングに上がれや!」
    「はい!」
     元気に返事をした拳人と康也は、リングの上で向き合った。


     リング上でミット打ちが始まった。
    「さあ、来い!」
    「いきます!」
     康也が構えるミットに、拳人は拳を放った。
     思っていたよりも重い拳に、康也は思わずにやりと笑う。
     最初は指示に従っていた拳人の目から、だんだん正気が失われていった。
     小学生にしては重い拳が、どんどん重くなる。拳人のただならぬ様子に気付いた被害者が拳人に声を掛けるが、拳人がそれに気付いた様子はない。
    「うおぉぉぉぉぉ!」
     叩き込まれる連打が、やがて閃光百裂拳と呼べるものに変化する。
     ミット打ち用グローブが爆ぜて、拳を直に受け止める。康也も無傷とはいかず、防御に徹してなお受けるダメージに歯を食いしばった。
     叩き込まれた最後の一撃を、康也は素手で受け止める。
     あまりの真剣な攻防に、ジム中が息を呑んだ。
     康也は呆然とする拳人に、挑発するような笑みを浮かべた。
    「暴れ足りねーだろ? 次は広いトコでガッツリいこーぜ」
    「望むところだ!」
     康也の無事な様子に安心した拳人は、康也の手から自分の拳を取り返すと好戦的に笑った。
    「トレーナーさん大丈夫か? けがをしているな。早く医務室に……」
     慌ててリングに上がった被害者に、ぬいが駆け寄った。
    「コーヤはだいじょーぶだぞ!」
     ぴょんぴょん飛び跳ねながら、ぬいは王者の風を放った。
     被害者はとまどったように、ぬいと康也を見比べる。康也もまた、被害者を安心させるように頷いた。
    「俺は大丈夫だ。――さ、行くぞ拳人」
    「おう!」
     周囲を顧みずに進む二人に、周囲は心配そうについて来ようとする。
    「どこに行くんだ、拳人!」
    「ろーどわーくだから、しんぱいするな!」
     ジムの人々に王者の風を使うぬいを残して、灼滅者達は近くの公園へと移動した。


     ボクシングジムのすぐ裏手の堤防を越えた先にある河川敷の公園は、夕暮れ時を楽しむ市民がのんびりとした時間を過ごしていた。
     犬の散歩をしたり、土手で寝そべって喋ったり、下手なトランペットを練習したり。幸い多目的の広場には誰もいなかった。
    「うん、ここなら問題ないね」
     夕焼けが赤く染め上げる河川敷の公園に着いた理央が、感心したように呟きながら殺界形成を放った。
     肌を刺すような無意識の恐怖に、公園にいた市民は皆足早にその場を後にする。
    「事件の根っこが見えないけれど、今は出来る事をするだけだね」
     犬塚・沙雪(黒炎の道化師・d02462)はサウンドシャッターを放つと、白い仮面を被った。
     やや軽い高校一年生の雰囲気が、がらっと変わる。
     歴戦の戦士の風格を放つ沙雪に、拳人がワクワクしたようにファイティングポーズを取った。
    「来ねぇなら、こっちから行くぜ!」
     一声吠えた拳人は、矢のように飛び出した。
     沙雪の懐に飛び込んだ拳人が、雷を纏った拳を振り上げる。
     沙雪に攻撃が命中する寸前、唐都万・蓮爾(亡郷・d16912)は流れるように割り込んだ。
     振り上げられる雷の拳を柳のように受け止め、受け流し、力の流れを変えてやる。
     同時に足払い。バランスを崩した拳人はそのままの勢いで前のめりに転ぶと、何とか一回転して膝をついた。
     自分の攻撃がどうやって流されたのか理解できない様子の拳人に、蓮爾は手を差し伸べた。
    「僕達は貴方を救います。貴方の人の生を、終わらせはしない!」
    「訳分かんねぇこと言ってんじゃ、ねえ!」
     差し出された手を、拳人は跳ね返した。そのまま立ち上がると、ボクサーステップでファイティングポーズを取った。
    「来いよ! 俺は今、めちゃくちゃ暴れてぇ気分なんだ! 話は拳で聞いてやる!」
     闘る気満々な拳人の前に、柳生・宗無(新陰流霹靂剣・d09468)が立ちはだかった。
     宗無は拳人の前に立つと、同じくボクサーステップでファイティングポーズを取る。
     互いに間合いを測ることしばし。焦れた拳人の一瞬の隙を見逃さず、宗無は連撃を拳人に叩き込んだ。
     宗無の無数の拳を、拳人はブロッキングで防ぐ。それでも防ぎきれず、拳人はじりじりと後退した。
     締めの攻撃が放たれ、拳人はよろめく。何とか踏みとどまった拳人は、宗無をギラリと睨みつけた。
    「貴方の拳は、無闇に暴力を振るうためにあるのではないでしょう? ただ暴れるだけなら獣と変わりありませんよ」
    「んなの、分かんねぇよ! 俺はただ、強くなりてぇんだよ! 強くなるためにボクシングをするし、強くなるためにお前達と戦う!」
     拳人はにやりと笑った。
    「シンプルだろ?」
    「格闘技というのは力一辺倒のものでなく、心も鍛えるものだろう?」
     沙雪の槍・紅蜂が唸りを上げて、螺旋状の力を解き放った。
     深く穿つ槍を、拳人は避けようと身をよじる。だがよけきれず、拳人の左腕を深く切り裂いた。
    「それだけの力、心も鍛えて正しい事の為に使ってみろっ」
     沙雪の言葉に、拳人は拳を振り上げた。
    「強くなるのは正しい! 違うのか!」
     拳人は半身に構えると、猪のように突進した。
     ミット打ちのダメージが残る康也に向けて、鋼鉄の拳を叩き付けようと迫ったが、赤い人影に遮られた。
     拳人の拳は、蓮爾のビハインド・ゐづみの赤い振袖を捕らえ、柔らかく勢いを殺す。そのまま舞うようにするりと円を描いたゐづみは、主の傍へと舞い戻った。
     蓮爾は康也に手をかざすと、集めた霊力を解き放った。
     ミット打ちで大ダメージを受けていた康也の傷が、ゆっくりと癒える。ビッと親指を立てる康也に微笑みを返して頷いて、蓮爾は拳人に向き合った。
    「何度でも言います。僕は貴方に戻って来て欲しい。このような仕打ちで命を失くしてしまうのは、あまりにも悲しいから」
    「なんだよ。なんなんだよ! 俺はただ、強くなりたい! 強くなったんだ! それはダメなのかよ!」
     拳人が叫び終えた時、理央が動いた。
     鋼鉄の如き拳がうなりを上げて、拳人に真っ直ぐ叩き込まれる。
     拳人のとっさのガードも打ち抜いた拳に、拳人は後ずさった。
    「強くなる為に練習するのは凄くいいよ。けど、そうして鍛えた拳は凶器にもなる」
    「なにを……」
    「だから、無闇に拳を振るわないようにしないと周りや自分を傷つけちゃうよ? 君は傷付き傷つけて平気なのかな?」
     理央の言葉に、拳人は眉をひそめた。
     動きが鈍った拳人の隙を逃さず、いろはが動いた。
     大太刀を納めた純白鞘【五番の釘】が、拳人の鳩尾にえぐり込む。螺旋状に食い込む鞘に、拳人は膝をついた。
    「キミの拳闘には欠けているモノがあるんだよ。大切な事は「心は熱く、頭は冷静に」」
     いろはは拳人を覗きこむと、にっこり微笑んだ。
    「衝動に流されて我武者羅に突き進むだけじゃなく、自分や相手の事も理解出来るくらいに視野を広く持たないとね?」
    「うるせぇ! 暴れてねぇと、俺が俺でなくなりそうなんだよ!」
     辛そう人叫んだ拳人は、衝動を抑えるように自分の膝を殴りつけた。
    「なんだよ、この、泥みてぇな気持ちは! お前らをぐしゃぐしゃにしねぇと気が済まねぇなんて!」
     なおも自分を攻撃しようとする拳人の腕が、ふいに止まった。
     絢花が放った鋼糸・音無が網目状に広がり拳人の拳を絡め、動きを封じた。
    「拳人どの! 衝動に負けないで、頑張るでござる! ちゃんと助けるでござるからね!」
    「つよいはいいな! たのしい!」
     場の空気を切り裂くように、ぬいの声が響いた。
     遅れてやってきたぬいは、土手の上からぽおん! とジャンプすると、串団子型の妖の槍をどーん! と叩き込んだ。
     螺旋状の衝撃に吹き飛ばされた拳人は、そのまま地面に倒れ込んだ。
    「ぬいも、つよいなりたい! どりょく、がんばる!」
    「つよ、い?」
    「ケント! おまえも強いなりたいならそんな力にまけるダメだ! 勝て! かったら、いっしょガッコーいこう!」
     ぬいを応援するように、ビハインドのばばが垂れ衣を軽くめくった。
     現れたばばの素顔に、拳人は目を見開いておののいた。
    「ばばーーー!」
     拳人の頭に、軽く扇が飛んできた。
    「今は、武を競いましょう。そして戻ったなら、見せて下さい! 貴方本来の拳というものを!」
     宗無はバベルブレイカーを起動すると、動けない拳人の懐に飛び込んだ。
     ジェット噴射で飛び込んだ宗無が、死の中心点を射抜く。強烈な攻撃に、拳人はぐらりとよろめいた。
     もはや立っているのがやっとだが、拳人は何とか踏ん張った。
    「俺の……拳……」
    「お前は強いし、もっと強くなれる。だけど、強い力は優しい力じゃなきゃいけないって、じーちゃんが言ってた」
     おそらく無意識だろう。朦朧とした意識の中、なおファイティングポーズを取る拳人に、康也はマテリアルロッドを構えた。
    「今は俺が受け止めてやっから、気が済んだら、一緒に行こうぜ?」
    「いくぜぇぇぇぇぇぇっ!」
     最後の力で突進する拳人に、カウンターでフォースブレイクが叩き込まれた。


     目を覚ました拳人は、憑き物が落ちたような表情で周囲を見渡した。
    「あれ? おれ、確か大暴れして……」
    「お? 拳人、気が付いた?」
     仮面を外した沙雪は、いつもの軽めの口調で拳人に笑いかけた。
     その隣でぬいはにっこり笑うと、拳人に手を差し出した。
    「いっしょにかえろ!」
    「一緒に帰るって、どこに?」
     ぬいの手を取って立ち上がった拳人は首を傾げた。
     康也は拳人に改めて手を差し出した。
    「俺らの学園、来いよ! 武蔵坂学園だ!」
    「ええ。是非に」
    「むさしざか……がくえん? なんだそれ?」
     蓮爾もおだやかに微笑みながら誘う。戸惑うばかりの拳人の腹が、大きく鳴り響いた。
     思わず顔を真っ赤にする拳人に、宗無は笑った。
    「無事に終わりましたら、私もお腹が空きました。どこか食べにでも行きましょうか?」
    「行く! 近くにラーメン馬場って美味い店があるんだ!」
     康也の手を取った拳人は、夕焼けの中を駆け出した。

    作者:三ノ木咲紀 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年11月19日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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