鎮まれ俺の

    作者:柿茸

    ●とある町
    「ぐっ、右手が疼く……ッ」
     深夜の公園の暗がりにて、必至に右手に包帯を巻いている男が一人。
     右手だけではない、左手にも、そして両脚にもきつく包帯が巻かれていた。
    「ぐぅっ!?」
     突如、呻いて屈みこみ包帯の上から右足を抑える。
    「ぐっ……鎮まれ、鎮まれ……俺のサイキックエナジー……!」
     ぶつぶつと呟きつつ、右足に巻いた包帯を巻き直す男。包帯を巻き直すのに夢中なあまり、近づいてくる物音に気が付かない。
    「おいテメェ! 聞いてんのかヨォ!?」
     この公園で毎日のようにたむろしている不良グループだった。イラついた大声で叫ばれて、そこでようやく包帯を巻く手を止めて、男は不良達を見る。
     瞬間、不良達がたじろぎ、足を止めた。対照的に深く息を吐きだし、ゆっくりと暗がりから立ち上がる男。
    「……ぎりぎり何とか、というところか……丁度いい、上手く制御できてるか、付き合ってもらうぞ」
     動揺する不良達を見据える男。身長は150cmも行かない程度、目の色は瞳孔がないかと錯覚するほどに白く、そして、それ以外の、身体全ての部位が、黒く、真っ黒に―――否、影に染まっていた。形から、辛うじて服装が拳法着か、それに近い物だと分かる。
     ただ、両手足に巻かれた白い包帯と、胸に浮かぶ赤いダイヤのマークが黒に浮いていた。
     
    ●教室
    「ヤバそうな事件が起こりそうだよ」
     田中・翔(普通のエクスブレイン・dn0109)がいつもと同じようにカップ麺にお湯を注ぎながら口を開いた。
     集まった灼滅者達が注目していることを確認した後に、キッチンタイマーのボタンを押して再度、言葉を紡ぎだす。
    「ソウルボード内で活動するシャドウが、現実世界で殺人事件を起こそうとしている」
     通常、現実世界に出現したシャドウは一定期間内にソウルボード内に戻らなければならない。
     しかし今回のシャドウは力を抑えることで長期に渡り活動、戦闘できる能力を得ているようだ。
    「だけど、力を抑えていると言ってもその戦闘力は並みのダークネス以上……かな」
     そのシャドウが出てくる場所はとある町の公園。地図さえあれば迷わないような分かりやすい位置にあり、事件が起きる時間帯は深夜だ。何もしなければ、不良とは言え一般人が多数殺されてしまう。
    「駆けつけるタイミングはシャドウの出現直後から一般人に襲い掛かるまでがベスト。シャドウは出現した後、しばらくは蹲って何かしているっぽいから、一般人を避難させる余裕はあると思う」
     一度キッチンタイマーを見た後、続けてシャドウの戦闘能力について説明を始める翔。
    「さっきも言ったように、現実世界におけるシャドウの戦闘能力は非常に高いから、力を抑えてると言っても油断はしないで」
     その姿であるが、小柄な拳法着を着た人のような姿をした実体化した影、と言うようなものだ。まさしくシャドウと言うべき姿でもあるが、胸には赤く光るダイヤのマーク、顔には唯一、真っ白な目つきの悪い両目がついているだけ。両手両足に包帯を巻いているが、これは単に力を抑えるための自己暗示のようなもので意味はないようだ。
    「シャドウそのものの力、つまりシャドウハンターの技の他に、実体化した影ってことだからか、影業の技を使ってくるね」
     もちろん、能力もそれに付随したものになるだろう。
    「今回は、現実世界に現れたシャドウの灼滅、をお願いすることになるから、危険な任務になるとは思うけど……」
     キッチンタイマーが鳴る。伸びる手がその音を止める。
    「灼滅してくれるって、信じてるから。よろしく」
     


    参加者
    紀伊野・壱里(風軌・d02556)
    秋津・千穂(カリン・d02870)
    泉・火華流(自意識過剰高機動装甲美少女・d03827)
    五十嵐・匠(勿忘草・d10959)
    鴛海・忍(夜天・d15156)
    南条・花音(小学生シャドウハンター・d23523)
    武藤・雪緒(道化の舞・d24557)
    志水・小鳥(静炎紀行・d29532)

    ■リプレイ

    ●夜の帳に出でたるは
     街灯以外の灯りがない深夜。公園付近に、若者集団の下品な笑い声が響く。
     公園に近づいていくその集団の前に、2つの小柄な影が現れた。気が付いた不良達が足を止めて怪訝そうな顔でその現れた人物たちを見る。
    「素敵なお兄さんたち、今日はこのあたりの見回りがあるらしいんだ。申し訳ないけれど、来るのはまた今度にしてもらえるかな?」
    「見回り強化月間らしいですよ?」
     五十嵐・匠(勿忘草・d10959)と鴛海・忍(夜天・d15156)だった。
     こんな深夜に、警察が来ることを注意しにくる少女。というのはよく考えれば異様なことだっただろう。
    「あ? そうかじゃあ別ンとこ行くか」
    「警察メンドーだしな」
    「つーか君達、俺達とどっかいかねぇ?」
     しかし彼女達が使うラブフェロモンに軽く魅了された不良達はそのことに疑問を抱かない。
     誘われ、軽く目を合わせた後、2人は肯定の意を示して不良達と公園を後にした。
    「……ふぅ、避難誘導は上手くいきそうだね」
     物陰からその様子を見ていた紀伊野・壱里(風軌・d02556)が、息を吐きながら顔を出した。隣から出て来た泉・火華流(自意識過剰高機動装甲美少女・d03827)が目配せして、2人の後を追いかけていく。
    「こっちは以前動きなし、だ」
    「言ってた通り、ずっと『鎮まれ俺の右手』とかぶつぶつ言って包帯巻いてるねー」
     志水・小鳥(静炎紀行・d29532)が肩にカタカタ動いて喋る髑髏を乗せて振り向いた。……否、肉体をダークネスのそれに変性させた武藤・雪緒(道化の舞・d24557)の頭の位置が丁度そこにあるだけだ。人造灼滅者の身体と思しき鉱物とスライム状の何かは地面で蠢いている。
    「いやぁ、そうゆう台詞を間近で聞くとは思わなかったな」
     どこで覚えたんやら……。と先程まで見張っていたところに目線を移せば、左足に包帯を巻いている影、こちらは文字通りの影がある。
    「覚えたんじゃなくて、元々そんなだとか?」
    「ありえるわね」
     南条・花音(小学生シャドウハンター・d23523)と秋津・千穂(カリン・d02870)も軽く苦笑して、その様子を見る。
    「でもまぁ、普通の中二病なら未だ良かったんだけど、ね」
     右手が疼いて目がカッてなるのが中二かどうかわ分からないけど、まあ現実に『そう』なったら、中二でも何でもないけどね。
     そうぼやく千穂。近づいてくる気配に顔を向ければ、殺界形成にて不良達を追い払った火華流が匠と忍を引き連れて戻ってきていた。
    「中二病……ちょっとどきどきします」
    「どきどきなの?」
    「しかし並みのダークネスより強いとのこと、気を引き締めていきましょう」
     どきどきしつつ、気を引き締める忍。チラリと壱里の顔を見てフフフと笑えば、壱里の背中にゾクリと冷たい物が走った。
    「……あー、しかしなんだか挑戦的で懐かしい匂いがするシャドウだな」
    「最近この手のシャドウの報告をよく聞くようになったけど……。なぜ現実世界でこんなことをしようとしているのかも気になるが、まずは目の前のことを食い止めなければね」
     しかし包帯と言い台詞と言い何かあれ的なものを感じるね。こういう相手には、君は俺が壊すよ、とでも言っておけばいいのかな。
     などと、話題を逸らす壱里の言葉に匠が反応する間、包帯に視線を注ぎ続ける火華流。
    「(……まさか、紋章とか持ってたり……しないよねぇー……)」
     過去に戦った相手との関連性に淡い期待を寄せつつ、しかし心は現実に切り替える。
     と、シャドウが大きく息を吐き、包帯を巻いていた手を止めた。全員が目を合わせ、頷き、見えない防音空間と殺界が形成される。
     気が付いたシャドウが、その影に包まれた身体を立ち上がらせて辺りに視線を巡らせ―――姿を現した灼滅者一同を、見据えた。

    ●闇に飛ぶ影
    「……灼滅者か。丁度いい」
     制御できているかどうか、試させてもらうぞ。
     シャドウが白い目を巡らせながら呟いた、次の瞬間。その影の身が歪む。
     蹴りだされた足先が刃を持った鞭のようにしなり、伸び、咄嗟に灼滅者達の前に割り込んだシベリアンハスキーの霊を切り裂いた。
    「黒耀!」
     小鳥の声に、その霊犬である黒耀は目に浄化の光を湛え己の傷を癒しながら敵に唸って答える。
     千穂の張り巡らすワイドガードの内側で各々が有効な一打のための構えを行い、火華流がエアシューズを走らせシャドウに接近していた。
    「アンタっ!」
     バベルインパクトが火を噴き急加速。風を残し一気にシャドウの懐までもぐりこむ。
    「……消滅のリスクを背負ってまで、現実世界で暴れたいのっ!?」
    「リスクを軽減するための処置はしている」
     至近距離から放たれた杭の一打。それを淡々と告げる声音と同じように、動きを読んでいたかのごとく手の甲で打ち逸らし身体捻り最低限の動きで避けるシャドウ。その視線が切りかかってきた壱里を見据え、身体を捻りながら後方へジャンプする。跳んで残った影の残骸に穿たれるクルセイドソード。更に飛び掛かった匠の縛霊手が、着地して上を見たシャドウの、咄嗟に交差させた腕を捉えた。
     霊力に縛られつつも、ドーピングニトロと花音の夜霧隠れにて強化された雪緒へと走るシャドウは、押しとどめんと飛び掛かる霊犬達を掻い潜り拳の影を増幅させる。
     髑髏顔へと叩きつけられる影の拳。同時に捻っていた影の身体の脇腹を、忍の霊犬であるリオルの刀が切り裂いた。
    「チッ……!」
    「いたたた! いたいねー本当に!」
     脇腹を押さえて跳びのくシャドウに、器用に身体と思しきスライム状の何かで軽くヒビが入った髑髏が飛んで行くのを押さえる雪緒。シャドウの表情は伺えぬが、声音からして避けれたと思ったら避けれてなかった、というところか。
    「相当力を弱めたのかな?」
    「ふんっ、どうせ10分程度が数時間になった程度でしょ」
     その様子を見てとり、花音が呟き火華流が挑発を重ねる。深呼吸するように大きく肩を動かすシャドウからの答えは、ない。
     忍が声をかけながらシールドリングを飛ばし、それでも直りきらない髑髏のヒビに小鳥の防護符が貼りついた。
     隙なく構えつつ灼滅者達を見渡すシャドウの白の目が雪緒に止まり、半歩引いて握りしめた拳から黒い何かが溢れだす。
     小鳥が黒耀と同時に雪緒に動き、千穂も霊犬の塩豆と共に射線を塞ごうとシールドを展開する構えを見せつつ動く。火華流は炎の軌跡を残しつつ、縛霊手に力を込める匠と剣を非物質化させつつ視界を防ごうと詰め寄る壱里に続いて駆けていく。
     さらに花音が展開する夜霧によって悪くなる視界の中、シャドウの黒い何かが溢れだしていた拳が突き出されるのが見えた。直後、そこから射出された漆黒の何かが霧を裂き―――髑髏が軽い音を立てて宙を舞った。
     シールドリングを構えていた忍が息を飲む。大きく亀裂の入った髑髏が地面を転がる視界を、再び霧が覆っていく。
     その霧の中で、シャドウが僅かに呻いた。見れば突き出した右手の包帯が石のようになっていた。
    「一瞬、意識飛んでたよー。あ、いいところ入った、かな?」
     亀裂をシールドリングに直してもらいながら、胴体に収まっていく髑髏の顎がゆっくりと動く。口調こそ変わらないが、小刻みに震えているスライム状の胴体から傷が深いことは人間でなくとも傍目に分かるほどだった。

    ●力が勝手に
     それから3分ほど経った。
     シャドウは執拗に雪緒を狙うが、立ちはだかる灼滅者達がそれを許さない。灼滅者達の攻撃も見事に受け流され、紙一重で回避され、手応えのある一撃というものを与えられない。
    「塩豆!!」
     叫ぶ千穂の目の前で、髑髏に喰らいつこうとする影の真正面に飛び出した黒豆柴の霊犬が飲み込まれ消えた。先程黒耀も身代わりになって影に切り裂かれ回復する暇もなく消滅し、小鳥の顔が歪んでいた。
     戻っていく影に追いすがるように匠が跳び蹴りを放つ。バク転してそれを避けるシャドウを見据え、一瞬視線が交錯する。
    「君はダイヤの一派か?」
    「胸に刻まれているマークを見ろ。そいつが全てを語ってくれる」
     短い会話。千穂が腕を異形化させながら走りつつ、口を開く。
    「ねえその力、隠さないで戦ったら? できないの?」
    「その姿も、現実世界で戦闘に特化しているの? ……単に人間形態がうまく取れないとかじゃなくて?」
    「する必要がない。お前達には分からんだろうがな」
    「……出来ても私達がすぐ倒しちゃうけど!」
     シャドウはクローバーを胸元に具現化させる火華流へ少しだけ視線を投げた後、異形腕の一撃を力を逸らし受け流すことで無力化。続けざまに後ろから斬りかかられる剣を蹴り上げんと右足を動かそうとして、動きが不自然に止まった。筋と思しき箇所に、先程花音に付けられた傷が見える。
     崩れ落ちかける身体、不愉快そうに揺らぐ影を壱里のクルセイドスラッシュが斬り裂いた。
     影を霧散させながらも飛び退き体勢を整えようとするシャドウに、花音が鞘に見立てた己の影業から抜き出した解体ナイフで斬りかかるが、ナイフの腹を裏拳で弾かれて当たらない。
     そして、その隣をシャドウがすり抜けていった。一瞬の隙を突き、展開される天魔光臨陣に踏み入り、影が伸びる。目の前にいるは、雪緒だ。
     髑髏の顔の隣には高速で回転する杭があり、影を抉らんと突き出るが、逆に影に絡め取られた。
    「あ」
     次の瞬間、スライム状の身体と髑髏に強烈な衝撃がかかり吹っ飛ぶ雪緒の身体は、今度こそ起き上がることはなかった。
     小さく息を吐いて、次は、と呟くシャドウの目が忍に合わせられた。
    「やらせるかぁっ!」
     後ろからの声。振り向けば炎の軌跡を描き滑ってくる小鳥の姿。
     炎の蹴りが襲い、身体を蝕む行動を阻害する物の影響か、遅れたシャドウはそれを避けきれない。
     シャドウが苦鳴を漏らしたたらを踏んだところに、匠が縛霊手で霊力と共に物理的に拘束する。
    「獄魔覇獄って……なんだ!」
     壱里の疑問と共に叩きつけられるフォースブレイク。
    「ダークネスの大将が争って何を得るのか―――」
    「敵に教える奴がいると思うか?」
     質問を遮ったシャドウの身体が影に包まれた。影の外側にダイヤのマークが紅く強く浮かび上がり、次の瞬間包帯諸共密接していた匠と壱里を吹き飛ばす様に影とマークが弾ける。
    「これが……ブラックフォーム、だ」
     理解したか? と先程ブラックフォームを使っていた火華流を、先程までとは段違いのオーラを纏い見据えるシャドウだが、見据えられた少女は動じない。
    「ふん、そんなの使うって相当追いつめられるんでしょ?」
     答えはない。千穂の攻撃を避け、忍を見据えるシャドウに、火華流はガトリングを向けた。
     壁のように立ちはだかる影。しかし忍の目にはいくつかの銃弾が影を貫くのがはっきりと見えていた。と、その影が変形しこちらに牙を剥いて襲い掛かってくる。リオルの発射する六銭文は合間を縫って避けられ、腕に喰いつかれた。
    「大丈夫っ!?」
    「南条さん! 大丈夫、と言いたいところですが…・・」
     咄嗟に花音が切り落とし、忍は受けたダメージを推測する。腕に喰いつかれただけと言うのに、相当体力を奪われたように感じる。雪緒や霊犬達が倒れたのも頷ける、と冷や汗を流しながら己を回復した。回復しても、次また立っていられるかどうか、自信はない。
     小鳥が飛ばす防護符を傍目に、千穂は強く地面を蹴った。それに合わせ匠も地面を走っていく。
     上下同時に襲い掛かる蹴り。そのどちらも避けることなく真っ向から受け止めたシャドウは、蹴り飛ばされる衝撃を利用してその場を離脱。続く壱里の剣を宙に切らせる。
     受け身を取り素早く後転して起き上がるシャドウ。その視界に飛び込んで来たのは、地面に突き刺したクルセイドソードを足場に蹴り跳び真っ直ぐに突っ込んでくる花音。
    「何ッ!?」
    「てやああああっ!!」
     身に纏わせる影から再び解体ナイフを引き抜き、勢いのままに斬り通る。火がさらに激しく燃え上がり、火達磨の身体が傾いだ。
     【王道にして正道たる剣】を足場に作った道。名前が仰々しくとも中身は普通のソレが、しかしまさしく勝利への道を、作り出す。
     積り積もった身体を蝕む悪影響によって、思うように動けないシャドウに灼滅者達が一斉に間合いを詰めていく。
    「この僕が……敗れるだと……ッ!?」
     声には明らかな焦燥。せめてもと腕と影で防御する姿勢を作り出す、が。
    「言ったでしょ! 私達がすぐ倒しちゃうけどって!」
    「えーと、そう。君は俺が壊すよ」
    「闇の炎に抱かれて消えろ!!」
     それらを貫き、灼滅者の攻撃はその身を貫いていった。

    ●やがて夜は明ける
    「……いやぁ、これ、自分で言うとすげえ恥ずかしいって……」
     シャドウが消えたことを確認した後、闇の炎に抱かれて消えろ、と決め台詞を言った小鳥がぽつりと呟いた。
    「じゃあ、何でいったの?」
    「いや、そういうの好きそうだなーって……」
     千穂の疑問に顔を逸らし、恥ずかしそうに呟いて答える。咳払い一つして、話題を変えようともう一度口を開いた。
    「で、コイツは力を制御してまで現実世界に何の用があったんだ?」
    「さぁ。こいつも武神大戦獄魔覇獄の関係で態々現実社会に顕現したのだろうかね」
     11月って神無月って言うしなんていうか、世界を支配するものが一堂に会するって聞いてなんとなく納得はするんだけど……。
     などと、小鳥の疑問に推論を述べる壱里。それが正しいかどうかは分からない。
    「ま、それはそうとして。雪緒が目を覚ましたら皆でラーメン屋に行こう。お腹すいたよね」
     未だ人外の姿で地面に転がっている雪緒を初めとしてダメージを受けていた者が忍や千穂等、ヒールアビリティを持つ者によって治療されていく様子を見ながら壱里は提案した。おお、と周りから声が上がる。
    「お、いいね!」
    「でもこんな夜更けに学生じゃ……補導されない?」
     あー、確かに。頷く一同。誰かの腹がなり、誰ともなしに笑い出す。
     どこかでお腹は膨らましたいが、どこで膨らませばいいのだろうか。まぁ、それは一息ついてから考えよう。
     今はただ、強敵あいてに事件を未然に防げたことに、安心と安息を噛みしめていたかった。

    作者:柿茸 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年11月24日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 4
     あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
     シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
    ページトップへ