少年は救い、姿を変えた

    作者:飛翔優

    ●少女を救いて闇に堕ちる
     ――人々が全てを理解したのは、おそらく、蒼の巨人が暴れ始める直前だっただろう。
     一人の少女が飛び出してきた猫を追いかけて、車の行き交う大通りに飛び出した。
     車たちが警告の音を慣らしていく。
     急ブレーキの音を響かせた。
     驚き、少女は転んでしまう。
     速度を落としきれぬトラックが、少女の小さな体へと迫っていく。
     異常を感じた人々が視線を向け始めた時、学ランを着た少年が駆けだした!
     少年は少女を中央分離帯へと突き飛ばし、自身は……。
    「がっ……」
     トラックにぶつけられ、数メートルほど吹っ飛び頭を打つ。血のラインを描きながら、横断歩道近くへと転がっていく。
     悲鳴が響いた。
     慌ててトラックから飛び出した運転手が、少年へと駆け寄っていく。
    「っ!」
     刹那、少年が跳ねた。
     姿勢を仰向けへと変えた後、腕を、足を体を顔を全身を蒼く染めた。
     人々が見守る中、少年は肥大化する。蒼の巨人、デモノイドと化していく。
     もう、命を厭わず少女を助けた少年の面影は存在しない。ただただ暴れ回り、殺戮するだけの存在となり果てて……。

    ●夕暮れ時の教室にて
     灼滅者たちを招き入れた倉科・葉月(高校生エクスブレイン・dn0020)は、表情を引き締め口を開いた。
    「現在、吉岡雅志さんという高校一年生の男の子が闇堕ちし、デモノイドになる事件が発生しようとしています」
     デモノイドとなった一般人は理性もなく暴れ回り、多くの被害を出してしまう。
    「今ならまだ、雅志さんが事件を起こす直前に現場へと突入する事ができます。なんとかデモノイドを灼滅し、被害を未然に防いできて下さい」
     また……と、葉月は表情を和らげ続けていく。
    「幸いといいますか……デモノイドになったばかりの状態ならば、多少は人間の心が残っている事があります。その人間の心に訴えかける事ができれば、灼滅した後にデモノイドヒューマンとして助けだす事ができるかもしれません」
     救出できるかどうかは、デモノイドとなったものが、どれだけ強く人間に戻りたいと願うかどうかにかかっている。
     もしもデモノイドとなった後に人を殺してしまった場合は人間に戻りたいという願いが弱くなるので、助けるのは困難になってしまうだろう。
    「ですので、どうか全力での行動をお願いします」
     静かな息を吐いた後、地図を取り出した。
    「皆さんが赴く当日の三時頃、雅志さんはこの車行き交う大通りでデモノイドと化してしまいます」
     理由は、車道に飛び出した少女を助ける代わりに、自分がトラックに轢かれてしまったため。
     雅志は普段は気弱だが困っている人を放って置けず、気がついたら体が動いている……そんなタイプの少年。故に、少女の危機を見逃す事ができなかったのだろう。
    「ですので、心苦しくはありますが……皆さんは、雅志さんがトラックに轢かれた直後から行動を始めて下さい。雅志さんがトラックに轢かれて闇堕ちするまでには少しのタイムラグがあるため、警戒しながら行動すれば十分に間に合うはずです」
     人払いなどを済ませたならば、戦って打ち勝てば良い。後は雅志が人間の心を強く残し、戻りたいと願えばデモノイドヒューマンとして生き残ることができるだろう。
     雅志のデモノイドとしての力量は、八人を相手取れる程。
     攻撃面に特化しており、DMWセイバー、DESアシッド、DCPキャノンの威力を更に高めたような強力な技を用いてくる。
    「以上で説明を終了します」
     地図などを手渡し、葉月は締めくくった。
    「きっと、戻れるはずです。そして、戻れたならば関係者全員が笑える結末になるはずです。ですのでどうか、全力での行動を。何よりも無事に帰ってきてくださいね? 約束ですよ?」


    参加者
    小碓・八雲(鏖殺の凶鳥・d01991)
    朝間・春翔(プルガトリオ・d02994)
    中島・陽(ハートフルメカニック・d03774)
    杠・嵐(花に嵐・d15801)
    周藤・顕(土下座の帝王・d18002)
    ガーゼ・ハーコート(自由気ままな気分屋・d26990)
    日輪・瑠璃(汝は人狼なりや・d27489)
    黒藤・伊波(焔の戦姫・d30861)

    ■リプレイ

    ●人助けの代償
     轟音が響く。
     道路に飛び出していた少女を中央分離帯へと突き飛ばした吉岡雅志という名の中学一年生男子が宙を舞い、交差点へと転がった。
     悲鳴が響く中、ガーゼ・ハーコート(自由気ままな気分屋・d26990)は殺気を放つ。
    「彼は俺達がなんとかしますので、早くここから逃げて下さい」
    「お願い! 彼が命を奪ってしまう前に!」
     中島・陽(ハートフルメカニック・d03774)もまた声を上げ、車の行き交っていた大通りに居る人々を住宅地の方角へと誘導していく。
     逃げるさい、脚をもつれさせ転んでしまう者もいた。
     一人ひとり助け起こして道を示す中、周藤・顕(土下座の帝王・d18002)は体中を震わせていく。
     未だに慣れぬ、灼滅者。
     けれど、自分も昔助けてもらったから、今度は助ける番。そう思い、この場にいる。
     だから恐怖に揺れる心を無理矢理律し、安全確保のために動いていく。
    「っ!」
     さなかに、少年が跳ねた。
     蒼き巨人……デモノイドへと変わっていく様を眺めながら、日輪・瑠璃(汝は人狼なりや・d27489)は白き炎を己と同じ中列を担う者たちに与えていく。
    「当然、救出します。まだ間に合うのですから……!」
    「行きます……!」
     朝間・春翔(プルガトリオ・d02994)は地面を蹴り、起き上がっていくデモノイドに正面から斬りかかった。
     背後に回った杠・嵐(花に嵐・d15801)は、勢い任せの盾突撃をかましていく。
    「女の子は無事だ。今、仲間が逃してる。お前は、誰かを救える勇気を持ったヤツなんだ」
    「その手を罪のない人の血で汚させるわけにはいきません……!」
     衝撃を受けたデモノイドが全身を震わせた時、黒藤・伊波(焔の戦姫・d30861)が周囲を駆け回り大振りの両手斧を右手のみで軽々と振り回した。
     デモノイドを挟んで反対側に抜けると共に立ち止まり、斧を担ぎながら振り向いていく。
    「自分自身が傷つくとしても、それでも他の人を助けるために行動できる……それは、優しさと強さが無ければできないことですわ」
     身構えながらも、紅き双眸はデモノイドの瞳を見据え。
     初任務に対する緊張は、全て胸のうちに押し込んで。
    「その力に身を任せてしまっては、罪のない人を傷つける……そんな事、あなたは望んでなどいないでしょう!?」
     言葉は全て、闇に抱かれてしまった雅志に届くよう響かせた。
     反応はない。
     デモノイドは右腕を軽く持ち上げて、拳を砲口へと変えていく。
     伊波を捉え、ノータイムで蒼き砲弾を発射して……。

    ●救済という名の希望を胸に
     デモノイドが動き出し灼滅者たちの半数ほどが抑えるための戦いを始めてから程なくして、一般人への避難誘導は完了した。
     力を用いているからだろう。大通りを通る車すらも存在しなくなった空間で、改めてデモノイドと対峙する!
     デモノイドがその事を認識したのかは定かではない。
    「死角を取ったッ! 久当流……襲の太刀、喰兜牙!」
     周囲に視線を走らせようとした刹那、小碓・八雲(鏖殺の凶鳥・d01991)が瞬時に背後へと踏み込み斜めの斬撃を刻んだから。
     振り向く視線から逃れるように、八雲は体を傾けることもなく後方へと退避。
     八雲を見失ったデモノイドが再び周囲を確認し始めた時、陽は腕に嵌めた端末から一枚のカードを抜き放つ。
    「あたしのターン……ドロー! ダイヤのクイーンをコストに、シールドリングを発動!」
     抑える際にキャノンを受けていた伊波に光輪を差し向けた上で、改めてデモノイドへと向き直った。
     偶然か、灼滅者たちの数を確認していただろうデモノイドと視線が重なった。
     自然と言葉がこぼれていた。
    「女の子の為に咄嗟に我が身も投げ出せちゃう君は、強さと優しさを持った人の筈だよ! 君の手は何かを壊すためじゃなく、困った人に差し伸べる為にあるんだよ!」
     咄嗟に自分よりも他者を優先するなど、なかなかできることではない。
    「だからほら……戻ってくる為に、手を掴んで! あの子にもさ……君も無事だって教えてあげよ?」
     まっすぐな想いは大切にしてあげたいから、精一杯の声を上げていく。
     しかし、デモノイドは視線をそらす。
     人数確認を終えたとでも言うかのように前を向いたデモノイドの首筋に、顕が流星の如きジャンプキックを叩き込んだ。
     分厚く硬い皮膚につま先を押し込みながら、顕もまた言葉を重ねていく。
    「俺、助けたいって思っても、なかなか行動できなくて、うじうじしてばっかで」
     今もそう。助けたいと思う人が、目の前に居る。
    「おまえさ、本当にスゲェって思う。助けたいって思って。体がちゃんど気持ちに応えてくれて。俺にはそれができねぇから。本当に羨ましいんだ」
     戦わなくてはいけないことは理解しているけど、戦いは嫌。けれど、こうする以外に行き方が見つからない。だから……。
    「だからさ。勿体ないって! そこまでできるやつがさ、そんなよくわかんねぇものに負けるなよ! 守りたかったもの、壊そうとするなよ……。俺でも勝てたんだ、おまえだってそいつに勝てる!」
     怖くても、嫌でも、手の届く範囲の人くらいは守りたい。
     今一度脚に力を込め、つま先を首筋へと食い込ませ――。
    「っ!」
     ――無造作に振るわれた腕に払いのけられ、宙を舞った。
     体勢を整え直そうと体を逸らしていく顕へと、デモノイドは酸を放っていく。
     一人では足りぬなら二人、二人で足りぬなら……と、灼滅者たちは想いを届けるための戦いを続けていく……。

     灼滅者側の防衛役は一人、治療専任者も一人。
     防衛役がかばえないことも多く、治療もまた追いついているとは言えない状況。
     それでも救いたいという想いを胸に抱き、灼滅者たちは戦っていく。
     ……そう、彼もまた救うために堕ちたのだから、なおさら救い出さなくてはならない。
     ガーゼは魔力の矢を撃ち込みながら、穏やかな笑顔で呼びかける。
    「あの子を助けてくれてありがとう。もう知っていると思うけど、彼女は君のお陰で無事だよ」
     同じ言葉でも何度でも、闇に抱かれ眠る雅志に届くまで。
    「だから今度は君の番だ。大丈夫、俺らが君を戻す手伝いをするから」
     雅志のやったこと、己等の救う意志、これからしなければならないことを示しながら、槍を引き抜き虚空を切り裂いていく。
     駆け抜けし風刃を、デモノイドは拳で叩き潰した。
     更には腕を刃へと変形させ、音もなく脚を切り裂いていた八雲へと振り下ろしていく。
     八雲は霊刀を横に構え、刃を受け止めた。
     無理矢理押し通らんと込められし力に抗いながら、真っ直ぐに言葉をぶつけていく。
    「力に振り回されるな。誰かを助けたい……その意志があるなら、抑え込んで制御も出来る」
     結果的にデモノイド化することで、雅志は死なずに済んだのかもしれない。
    「何かを壊すって言うなら、誰かが曝される不条理とか理不尽を壊せ。その力はそういう使い方だって出来るはずだ」
     けれど、その代償を支払うかは雅志の意思次第。まだ、その意志を聞いてはいない。
    「他でもない……人としての吉岡雅志の心で打ち勝って見せろ! 誰かを助けるってことは自分も生きて完遂されることだ!」
     更なる力を込めて、前へ、前へと押し返した。
     が、デモノイドもまた更なる力を刃に込め、八雲を中央分離帯の方角へと吹っ飛ばす。
     追撃をさせぬため、伊波が左腕を半獣化させながら飛び込んだ。
    「こっちです!」
    「させません……!」
     爪撃を放つ伊波へ視線を向けようとしたデモノイドを、瑠璃の放つ影ががんじがらめに縛り付けた。
     自由な動きを阻害され体中を震わせ始めたデモノイドに、瑠璃は語りかけていく。
    「雅志さん聞こえていますね。このまま消えようとは思わないでください! 雅志さんのご家族も先ほど救ったばかりの少女も、雅志さんがいなくなってしまったらとても悲しい想いをします……! どうか気を強くもって、戻りたいと強く願ってください!」
     影に力を込めながら、声音に想いをたくしながら。
    「雅志さんは困った人がいると放置しないで助けに動けるというのは、私には美点に見えます! 損ばかりでも、命まで投げ打ってまで、人を救うというのは真似できない立派な事です」
     自分は両親と喧嘩して勢いで出奔してきた、身勝手な親不孝者。それに比べたて雅志は立派な方だと、心から思っている。
     だから……!
    「決して諦めないでください!」
     最後の言葉が響いた時、デモノイドは静止した。
     言葉が届いたのかはわからない。
     だが、変化があったのは確かなこと。
     重ねてきた結果を前にして、灼滅者たちは更に勢いづく。
     デモノイドの破壊力を考えれば長期戦など望めぬ戦い。ならば、そうそうなる決着へと導こう!

    ●少年は蒼き闇の中
     互いの攻撃を重ね、未だに灼滅者側に倒れる者がいなかったのは……きっと、想いを伝えたから。
     フォローしあって戦ってきたから。
     ボロボロの状態ではあるけれど、彼らの瞳に怯えはない。
     希望という名の光を宿し、伊波は斧に炎を宿す!
    「もう少し、もう少しです! もう少しだけ、ご辛抱を……!」
     高く、高く跳躍し、脳天に向かって振り下ろした。
     頭部に食い込ませる事に成功するも、刃に変わりし腕を振るわれふっ飛ばされた。
     すかさずガーゼが虚空を切り裂き、風刃を放っていく。
    「こっちだ!」
     空に描かれゆく赤きラインを追わせぬため。
     誰一人として倒れさせない……雅志が負い目に感じる戦いをさせぬため。
     春翔もまた踏み込んだ。
     鉛のように重くなった腕を鎖の形をした影で支えながら。
     デモノイドにも鎖を送り込み横一文字に切り裂いた時、お返しとばかりに巨大な砲弾が放たれた。
     守りの加護で受け止め、勢いを削り取りながら、春翔は口を開いていく。
    「貴方が堕ちた理由は分からないが、若し己の無力さを嘆いたり悔やんでいるのなら、其の気持ちは俺も知っている」
     正しいことをした者に、其の見返りがないとは皮肉なもの。
    「貴方の姿を変えた其の力を恐れないでくれ。貴方は正しい心を既に持ち合わせているのだから、後は其の力の制御を覚えるだけだ。俺達が貴方を手伝うから、共に其の力と戦ってくれ」
     見返りがないのなら、其の見返りを与えると。無駄死などさせないと、勢いを殺しきり砲弾を横へと払いのけた。
     その上で影の鎖を再び放ち、デモノイドの両足を縛り付けていく。
     刹那、八雲が踏み込み左足を切り裂いた。
     デモノイドは後を追うように体を捻り、刃に変えた腕を横に薙いで行く。
     八雲へと到達せんとした瞬間、一枚の光輪が割り込んだ。
    「彼が戻ってこられる為に誰も殺させない。その為に頑張ってくれてるみんなは……絶対に倒れさせやしない!」
     担い手たる陽は光輪へと力を送り、デモノイドの刃を押さえ込んだ。
     更には顕が氷塊を放ち、元に戻ろうとしていた右腕を凍らせる!
    「今だ!」
    「そこです……!」
     瑠璃が血で滲む視界を拭い、影を放つ。
     凍てついた右腕と傷だらけの胴体を縛り付け、動きを完全に封じ込めた。
     それでもなお、デモノイドは左腕を刃へと変質させていく。
     狙いも定めず、嵐へと振り下ろしていく。
    「……」
     嵐は動かない。
     必要ないと、ただ真っ直ぐにデモノイドを見上げて――。
    「――届いてねーよ」
     えぐられたのは、地面。
     嵐は指一本分の隙間もない場所にある蒼き腕に触れながら、ゆっくりとデモノイドに歩み寄っていく。
    「格好良く助けるコトはまだできないカモしんない」
     腕を振り下ろしたまま引きぬことができていないデモノイドの懐へと入り込む。
    「普段は気弱かも。でも、大事なトキにちゃんと動けるんだ」
     一本の注射器を取り出して、内部に魔力を込め始めた。
    「お前はきっと変われる。なのに……ここで腐っていいのか、吉岡」
     尋ねると共にデモノイドの傷口へと突き刺して、魔力を込めた液体を注ぎ込んだ。
     引きぬくと共に優しい笑みを浮かべ、そっと両腕を広げていく。
    「あたしはあたし、あらしはあらし。……じゃあ、あんたは?」
     促されるかのように、デモノイドは嵐に向かって倒れ出した。
     半ばにて巨体は薄れ、瞳を閉ざした雅志へと変わりゆく。
     抱きとめれば、伝わってくる。
     熱が、鼓動が、安らかな寝息が。
     嵐は振り向き、仲間たちに雅志の無事を伝達した。
     満身創痍ながらも、灼滅者たちの表情は明るくなる。弾んだ調子で、各々の治療と彼の介抱を始めていく……。

     冬の風にくすぐられ、雅志は目覚めた。
     寝かしつけられたベンチの上、灼滅者たちが見守る中。
     戸惑う雅志に、灼滅者たちは伝えていく。
     何があったのか、どうして起きたのか。世界のこと、ダークネスのこと、灼滅者のこと、武蔵坂学園の事を。
     その上で、八雲は静かに伝えていく。
    「自分の命を投げ打って誰かを助けようとするってことは、言うほど容易いことじゃない。言葉より先に動ける……その在り方は誇って良い。行こう、その生き方をオレ達も必要としているから」
    「僕は……」
     雅志は小さく俯いた後、顔を上げて頷いた。
    「まだ、よくわからない……正直言えば、ちょっと怖い。でも、何かが変わったって事はわかる。その変化が、誰かの役に立つのなら……」
     前向きな決意を前に、春翔は微笑み安堵の息を吐きだした。
     和やかな雰囲気に満ちる中、嵐は雅志にデコピン一つ。
    「いたっ」
    「やるじゃん」
     静かなため息と共に未知の反対側を指し示し、雅志の視線を誘導する。
    「あ……」
     女の子と、その母親と思しき女性が、トラック運転手のおじさんが探していた。
     誰かを……きっと雅志の事を探していた。
    「お前が助けた女の子に、無事だって伝えてきな」
    「は、はい!」
     雅志は飛び起きて、横断歩道へと駆けて行く。
     すべてを終わらせ、先へと進むための行動を始めていく。
     それが終わったら、次は灼滅者たちが導く番。
     武蔵坂学園へと、灼滅者たちが集う学び舎へと! ……きっとこれからも続いていくだろう、明るい未来へと……!

    作者:飛翔優 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年11月21日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 8/感動した 1/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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