綺麗な花には刺がある、鈴蘭には毒がある

    作者:飛翔優

    ●淫欲に溺れた男の末路
     福岡県中洲。九州最大の歓楽街。
     夜を迎えネオンが輝きゆくこの街に、ひっそりと佇むあばらやが一件。
     鈴蘭、と記された暖簾をくぐり、スーツ姿の男が入っていく。
     スーツ姿の男は銭湯のようなカウンターの前へと歩み寄り、覗きこむ。
     女性が一人、寝転んでいた。
     着物が開けている事も気にせずに、瑞々しい肉体が隙間から覗いている事も気にせずに。
     舐めるような視線でじっくりと堪能した上で、男は努めて落ち着いた調子で声をかけた。
    「噂を聞いて来たんだが……」
    「ん……」
     悩ましげな声を漏らしながら、女性はゆっくりと起き上がる。着物が肩からはだけ肌がさらされていくことなど気にせずに、瞳を細めて男を眺めた。
    「んー」
     男が膨らみに不躾な視線を送る中、女性は子供のようにあどけない笑顔を咲かせていく。
    「うん、オッケー! いいよー」
     さりげない仕草で着物を整えながら、カウンターの上にある壺を示す。数枚のお札が投入されていくのを確認した上で立ち上がり、男の手を引き歩き出した。
     向かう先は、左側の部屋。そこでは――。

     三十分後、女性は一糸まとわぬ姿のまま不満気な表情を浮かべていた。
    「はっやーい! 楽っちゃ楽だけど、もう少し……さあ」
     視線の先には、幸せそうに寝こけている全裸の男。
     背中に刺青を持つ、全裸の男。
     女性は溜め息を吐き出し、手を叩く。
     一秒も立たないうちに、扉とは反対側の壁が開き黒服の男たちが入ってきた。
    「じゃ、これを鹿児島に運んどいて。鹿児島駅まで運べば、後は向こうさんがなんとかしてくれるからさ」
     無言のまま頷きながら、黒服たちは男を運び出していく。
     その背中に、女性は更なる言葉を投げかけた。
    「あ、そうそう。お風呂入っておくから、皆も銭湯寄ってきてね。帰ったら楽しいことしよーねー♪」
     言葉を受けた黒服たちは表情は変えぬまま、けれども動きは俊敏に次の作業へと移っていく。
     そんな光景を、女性は楽しげに眺めていた……。

    ●夕暮れ時の教室にて
     灼滅者たちを出迎えた倉科・葉月(高校生エクスブレイン・dn0020)は、変わらぬ表情で説明を開始した。
    「博多の中洲地区で、鈴蘭と名乗るHKT六六六の強化一般人が、刺青を持つ一般人を拉致する事件を起こしているみたいです」
     鈴蘭は非常に色っぽい女性の姿をしており、いかがわしい店を出店して、そこに客を招いて刺青の調査を行っている。
     また、この店に入った幾人かは鈴蘭に魅了され、HKT六六六の協力者になっている様子。故に、この店は潰さなくてはならないだろう。
    「しかし、鈴蘭たちは、邪魔者が来たらいつでも逃走できるような準備をしているようです。ですので、逃走させずに撃破するには工夫が必要となるでしょう」
     案は二つ。
     一つは一人が囮となっている間に、退路を断って戦闘に持ち込む方法。
     囮となる者は客としていかがわしい店に入る必要があり、いろいろな問題があるかもしれない。他の仲間が退路を絶って踏み込んだ時には、何らかの手段によってKOされてしまっていることだろう。
    「命までは取られないとは思いますが、あるいは犠牲は大きいかもしれません」
     もう一つの案は、配下の強化一般人を籠絡するという方法。
     配下の強化一般人は、鈴蘭のファンであるという理由で絶対の忠誠を誓っており、鈴蘭を逃がす為ならばなんでもする状態にある。
     しかし、この忠誠を揺らがせる事ができれば、撤退を阻止する事も可能かもしれない。
     すなわち、鈴蘭への忠誠を鈴蘭よりも強い魅力で塗りつぶすのだ!
    「もっとも、配下の強化一般人たちは鈴蘭の強烈なファンであることから、同じ方向性でより強い魅力を演出しなくては成功は難しいかもしれません」
     また、どちらの手段を選ぶにせよ、普通に戦闘をした場合は、高確率で鈴蘭だけが先に逃げてしまう。そのため、根本的な解決にはならない。
     最低限配下の強化一般人を撃破して拠点となる店を潰すことができれば成功となるが、可能ならば鈴蘭を逃さず撃破する。
     それが、おおまかな方向性となるだろう。
    「そして肝心の鈴蘭の性質、及び配下の強化一般人の構成ですが……」
     鈴蘭、二十代半ばの女性。みずみずしく成長した肉体と無邪気な笑顔、そして軽く明るい調子で男を魅了する……そんな女性。
     戦いとなり容易に逃げられないと知れば妨害役としての立ち位置で、深い口付けによる魅了、抱きついた上で体を弄ることによる麻痺、応援による配下全員、あるいは己の治療。これら三つの力を用いて退路を見出そうとしてくるだろう。
     一方、配下は総勢五名。黒服の男たち。総員、鈴蘭の無邪気さや明るさに惹かれている。戦いとなれば寡黙ながらも的確に鈴蘭を防衛し、投技や絞め技で敵を拘束しながら鈴蘭を逃すことを再優先に行動してくるだろう。
    「以上で説明を終了します」
     地図などを手渡し、締めくくる。
    「色々な思いはあると思います。ですが、博多の平和が乱されていることに違いはありません。どうか、全力での行動を。何よりも無事に帰ってきてくださいね? 約束ですよ?」


    参加者
    ギィ・ラフィット(カラブラン・d01039)
    フレナディア・ヘブンズハート(煉獄の舞姫・d03883)
    メルキューレ・ライルファーレン(春追いの死神人形・d05367)
    高峰・紫姫(牡丹一華・d09272)
    天城・翡桜(碧色奇術・d15645)
    アレス・クロンヘイム(刹那・d24666)
    奏森・雨(カデンツァ・d29037)
    野々宮・林檎(エンドロール・d30885)

    ■リプレイ

    ●秘め事はおぼろげな光の中で
     夜を迎え、きらびやかなネオンが星を隠し始めていく福岡県中洲の歓楽街。
     様々な準備を終えた上で、力を用いて十八歳へと成長したギィ・ラフィット(カラブラン・d01039)。鈴蘭と記された暖簾のかかるあばら屋の奥部屋で、白熱灯のおぼろげな光の中……あどけない笑みを浮かべる着物姿の女性・鈴蘭と見つめ合っていた。
    「……」
    「……」
     微笑みながら、ギィは着物に手をかける。
     身動ぎする鈴蘭の体を優しく撫でながら、ゆっくりと暴き始めていく。
     自然な仕草で視線を落としながらも、事を急ぐことはない。
     すべき事は時間稼ぎ。
     仲間たちが黒服たちをどうにかし、この部屋に突入するまでの。
    「夜は長いっす。たっぷり楽しませてくださいな」
    「うん!」
     だから、それまでは……鈴蘭を天国まで連れていかん勢いで、心ゆくまで楽しもう。

    ●黒服たちが好きな女の子
     予め下見を行い、五名の配下のうち二名が正面、一名が裏口を護り、残る二名は中で何かを行っている……そんな算段を建てた灼滅者たち。
     とりあえず外を護る三名をどうにかしてしまえば中も変化するだろうと、ギィが暖簾をくぐると共に行動を開始していた。

     裏口前にて、フレナディア・ヘブンズハート(煉獄の舞姫・d03883)はサングラスをかけた黒服に声をかけた。
    「お兄~さん、こんな寒い中、何やってるのかな?」
    「ん?」
     初めて気がついたかというふうに視線を向けてくる黒服に対し、フレナディアは無邪気に身振り、手振りを加えながら鈴蘭を持ち上げる形で言葉を続けていく。
     黒服は動くことなく、仄かに頬をゆるめて口を開いた。
    「いや、私は鈴蘭様に使える者でな。この場所を守っているんだ」
    「へーそうなんだ。あの鈴蘭さんの……凄いねーっ!」
     鈴蘭を立てる傍ら冬服の隙間から覗く胸元や太ももをさり気なく強調し、さり気なく視線を誘導する。跳ねる鼓動が聞こえた刹那に腕を取り、やわらかな果実を押し付けた。
     ゴクリと喉がなった時、微笑みながら腕を引く。
    「ただ待つだけじゃ寒いでしょ。向こうで私と楽しい事して温まろっ」
     心を奪い、正面入口が見えぬ場所へと誘導した。そして……。

     メルキューレ・ライルファーレン(春追いの死神人形・d05367)と共に、高峰・紫姫(牡丹一華・d09272)は正面入口へと向かっていた。
     すかさず、二人の黒服は入り口を塞いでいく。
    「すまない、今は仕事中だ」
    「あ、違うんです。ええと……」
     紫姫は語りだす。
     ここにいる女性みたいになりたくて、自分を磨きに来たのだと。
     少しだけお付き合いしてくれませんか……と?
    「ふむ……」
     視線を落としてくる黒服を、紫姫は上目遣いで見つめていく。
     無邪気な笑みを浮かべながら、右側の黒服の腕に抱きついた。
    「っ!」
    「だめ、ですか? 行きましょうよっ」
     鼓動が跳ねる音を聞き、紫姫は成功を確信する。
     故に、メルキューレは残る黒服へと歩み寄り、口を開いた。
    「最近、この界隈で店を開いたばかりなのです。挨拶も兼ねて噂の鈴蘭さんにお会いできればなとも思っていたのですが……お仕事中なら仕方ありませんね」
    「あ、ああ……」
     残る黒服も紫姫に視線を送り、上の空。
     大丈夫だろう、とメルキューレは確信し、申し出る。
    「良ければ話も聞きたいのですが、いかがです? できれば、黒服さんたち全員にも」
    「あ、いや……さすがに全員で離れる訳にはいかないからな。俺達が行こう」
    「ありがとうございます!」
     すかさず紫姫が明るい声を響かせて、黒服の興味を引いていく。
     二人の腕を取り歩き出していく紫姫を眺めながら、メルキューレは小さく肩を落とした。
     残る二名は、他に任せるしかない。
     それまでに、この二人は……。

     誰もいない事に気づいたのか、一人の黒服が正面入口へと顔を出した。
     すかさず野々宮・林檎(エンドロール・d30885)が歩み寄り、視線を引いた上でねだって行く。
    「鈴蘭様のファンの子が外にいるのですけど、店に入れないので来て欲しいですの」
     黒服は考える素振りを見せた後、首を横に振った。
    「すまないが、今は仕事の時間だ。外で会いたいのなら、昼間にでも来てくれれば……」
    「……分かりました。お手数をお掛けして申し訳ありません」
     それ以上の言葉を持たぬため、素直に下がり戻っていく。
     故に、黒服二名と鈴蘭。計三人の強化一般人と戦うことになるのだろう。

     どことなく艶のある表情で、フレナディアは黒服をKOしてきたと語る。
     メルキューレと紫姫も二人の黒服を倒して来たと話しながら、残る灼滅者たちと合流した。
     天城・翡桜(碧色奇術・d15645)は音は遮断しておいたと伝え、あばら屋へと視線を向ける。
    「それじゃあ行きましょうか。人に害が及ぶようないかがわしいお店は、早々に潰しておきましょう」
    「そうだな。ギィさんもいつまで時間稼ぎをしていられるかはわからない」
     頷き返し、アレス・クロンヘイム(刹那・d24666)は歩き出す。
     林檎が接触して以降、誰も出てこないあばら屋へと!

    ●秘め事の終わりに
     別所で作業をしているのか、カウンターに黒服たちの姿はなかった。
     灼滅者たちは素早く右奥の部屋へと向かい、扉を蹴り壊していく。
     鈴蘭とともに中央部の布団にいたギィは素早く奥の方に飛び退いて、毛布を纏いながら座り込む。
    「ここまでっすね。自分の役目は全部やったっす。後は突入してきた皆に任せたっす」
    「え、何? あなたたちは誰?」
    「……」
     戸惑う鈴蘭を前に、アレスは盾を掲げて領域を広げていく。
     奥の壁からバタバタとした音が響いていくのを聞きながら、静かな言葉を響かせた。
    「HKT六六六の協力者を増やすわけにはいかないのでな。覚悟してもらうぞ」
     更には最奥の隠し扉が開いた直後にライドキャリバーを向かわせて、中に入り込んできた黒服二人の背後を取らせた。
     奏森・雨(カデンツァ・d29037)は黒服たちを包む形で結界を起動しながら、真剣な声音を響かせる。
    「配下は二人……気をつけて。鈴蘭に逃げられないように」
    「そうですわね。そのためにも、まずは黒服たちの動きを止めましょう」
     続いて林檎が光輪を呼び寄せ、アレスに与えていく。
     更にはもう一枚呼び寄せて、メルキューレへと差し向けた。
    「そして、倒してしまいましょう」
    「くっ……」
     結界の中、配下たちは警棒を引き抜いていく。
     握りしめ殴りかかってきたけれど、その動きは鈍い。
     鈴蘭もまたバスローブのような着衣を手早く着こみ立ち上がり隠し扉の方角へ視線を向けたけれど、ギィが、ライドキャリバーが進路を塞いでいた。
     逃げ道はないのだと、作ることもできないのだと伝えるため、フレナディアは舞い踊りながら右の黒服のもとに踏み込んだ。
    「ふふっ」
     腰を振って情熱的に、肢体を見せつけ扇情的に。足先に視線を誘導し、手にしたナイフでジグザグな軌跡を描き出す。
     こらえきれぬ黒服が倒れる中、鈴蘭はメルキューレに抱きついた。
     メルキューレは即座に蹴り飛ばした。
    「あいにくですが、無遠慮に身体を触られると吐き気がしますので」
    「あら、嫌われちゃった?」
     おどける鈴蘭をよそに、メルキューレは残る黒服に杖を叩きつける。
     紫姫は盾突撃をぶちかまし、黒服を押さえつけながら鈴蘭へと視線を送った。
    「貴女は魅力も実力も中途半端、所詮、寄ってくる人間しか相手に出来ないんでしょう? 自分から誘ったら失敗するのだから」
    「あら、人には向き不向きがあるんだよ? もちろん、男女の駆け引きにも……ね?」
     落ち着いた笑みを浮かべながら、周囲を見定めていく鈴蘭。
     横を抜け、翡桜は杖を黒服の背中にフルスイング!
    「唯織さんさん、お願いします」
     魔力が爆発した時、ビハインドの唯織が黒服に得物を打ち込んだ。
     天井へと打ち上げられた黒服は受け身も取らずに地面に落ち、動かぬ状態と化していく。
     残るは鈴蘭、ただ一人。
     ライドキャリバーの横に並びながら、翡桜は鈴蘭を見つめていく。
    「あ、後はあなただけ。覚悟してくださいね」
     灼滅者たちに囲まれながらも、鈴蘭の笑みが絶えることはない。
    「ふふっ……確かにぜったいぜつめーだね。でも、諦めないよーっと」
     声音を震わせることもなく、静かに佇んでいる……。

    ●鈴蘭はただ微笑んで
     いくら強がったとしても、もとよりそう高い力量を持つわけでもない。
     灼滅者たちは早々に、鈴蘭を追い込む事ができていた。
     万が一を避けるため、林檎はアレスを優しい光で照らす。
    「油断せず、確実に参りましょう。エンドロールまでもうすぐです」
    「ふふっ、そうね。アンコールを描けないのは残念だけど」
     フレナディアは情熱的な舞を描きながら、緋の刀身に炎を模した装飾が施されたグルカナイフに真なる炎を走らせる。
     振り下ろし、薄絹一枚のみに守られた肉体を炎上させていく。
     なおも動き出そうとした鈴蘭の手足を、メルキューレの影が拘束した。
    「いい加減諦めなさい。もう、活路はありません」
    「っ……」
     手足に力を込め抵抗する素振りを見せる鈴蘭に、紫姫が杖を突き出した。
    「決めましょう、このタイミングで」
    「そうだね、決めてしまおう」
     雨は竜巻を作り出し、鈴蘭の体をもてあそぶ。
     竜巻の中心に狙いを定め、翡桜は唯織と共に跳躍した!
    「次で決めて下さい。そのためにも……唯織さん、行きましょう」
     翡桜は空中で一回転、流星がごとき勢いのジャンプキック。
     唯織は走り幅跳びの要領で飛び込んで、得物を叩き込んでいく。
     竜巻からはじき出された鈴蘭を、待ち受けていたのはアレス。
     ライドキャリバーが機関銃を放つ中、アレスはゆっくりと腰を落とした。
    「……」
     言葉なく足を炎上させ、体を捻り、回し蹴り。
     鈴蘭を壁へと叩きつけ、静かな息を吐いていく。
    「……」
     立ち上がる事は勿論手足を動かすこともなく、鈴蘭は顔を上げた。
     真っ直ぐに見据え、雨は思いを巡らせる。
     相手は宿敵の淫魔に似た手法を取る強化一般人。被害者を増やさないためにも倒したい、との思いを抱きつつ、逃さないためにも冷静にと心を押さえつけて戦ってきた。
     勝利を前に押さえつけていたものがなくなったのか、ただポツリと呟いた。
    「誰にも、人の人生を弄ぶ権利なんて無いのに」
    「……」
     鈴蘭は天井を仰ぎ、ゆっくりと瞳を瞑っていく。
    「どうだろーねー……ま、私は楽しかったからいいかなー……なんて……」
     やがて、言葉も途切れていく。灼滅者たちが勝利した証として……。

     事後処理を終え、あばら屋を脱出した灼滅者たち。
     もう、被害者が出ることもないだろう家屋を眺め様々な思いを巡らせていく中、ギィは一人別のことを思い浮かべていた。
     今回は自分だけ役得みたいな形。クラブに帰ったら、武勇伝でも語って聞かせようか……と。
     ……そう。各々形はどうであれ、鈴蘭を倒したこと、それに繋がる行動を取ったこと……中洲の、中洲としての秩序を守ったことに違いはない。
     灼滅者たちは帰還する。仲間たちが、友人や家族が待つ場所へ。他愛のない日常を、再び過ごしていくために……。

    作者:飛翔優 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2014年12月1日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 9
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