冬。
身を刺す冷たい風が、自然の厳しさを感じさせる。
温暖で穏和な海として知られるここ、瀬戸内海もそれは例外ではない。
風に煽られ波は高く。船を揺らし、島に打ち付ける。
その波が一際高い一角。
海中から突きだしたかのような岩山に、武者が立っていた。
鎧装束に身を固め、手には人の身長を遙かに上回る長槍。
武者は岩山の頂上から、海を見据えていた。
微動だにすることなく、鋭い眼光を海に向けていた。
瀬戸内海に突然現れたブレイズゲート『海賊群島』。
年の瀬も近づく中、その地に新たな噂が立ち上った。
その島は、遠くから見ると単なる大きな岩に見える。
海中から突然突きだしたかのような岩でできた小山。植物が生える余地はほとんどなく、周囲から始終高波が押し寄せてきている。
周辺を行き交う船乗りにとっても、目印となるこの島に、最近人影が見えるという。
人影は鎧をまとった日本武者の姿。深紅のその鎧は、時折日の光を反射させ、輝く。手には、3メートルに及ばんとする長い槍。
さらに、傍らには数名の、弓や刀を持った兵士が控える。
今のところ被害はでていない。しかし、明らかにダークネスである存在を放置していれば、早晩危険な事態となることは目に見えている。
灼滅者達は、ダークネスの排除に乗り出すこととした。
島までは、船で荒海を越えることとなる。船が着けられる場所は、北と南の2カ所。どちらを選んでも、荒海であることは大差ない。
しかし、船着き場から武者のいる頂上までの道は、大きく異なる。
南側は比較的なだらかで、かろうじて道と言える場所もある。ところどころ険しい部分もあるが、灼滅者ならば苦もなく超えていけるだろう。
しかし、それは頂上から動きが丸見えということでもある。弓矢をはじめとした、上からの攻撃にさらされるのは覚悟しなければならない。
一方の北側はずっと険しい道のりが続く。岩をよじ登り、わずかな足場を踏みしめ、時には手も使って登る必要がある。その中で戦闘もこなすのであるから、これは簡単な戦いにはならないだろう。
しかし、それは敵にとっても同じ。上からの攻撃を岩場に隠れてやり過ごしつつ、降りてきた兵士が不安定な足場に難渋しているところを襲えれば、戦況は有利になろう。
どちらを選ぶのかが、大きく作戦を左右することとなる。
さらに、北と南を問わず、時折打ち付ける高波にも注意が必要だ。波に足下をすくわれれば、転落の危険もある。
決して楽ではない任務。しかし、それに臆する灼滅者達ではない。
選ばれた精鋭達は、海に乗り出すのだった。
参加者 | |
---|---|
皇樹・桜(家族を守る剣・d06215) |
亜麻宮・花火(パンドラボックス・d12462) |
黒岩・りんご(凛と咲く姫神・d13538) |
ナタリア・コルサコヴァ(スネグーラチカ・d13941) |
綾町・鈴乃(無垢な純白・d15953) |
羽野・竜胆(風疾り雷迅く・d16583) |
吉森・氷雪(ブランシュネージュの憧憬・d25559) |
レティシア・ホワイトローズ(白薔薇の君・d29874) |
●海ゆく船
瀬戸内海。冷たい風が波を起こして吹き荒れている。厳しい寒さの中を、進む船一隻。
「うううぅ、さむいなぁ」
船の舵を握り、呟くのは亜麻宮・花火(パンドラボックス・d12462)。潮風が、ツインテールを揺らす。
「どうせ海に来るなら暖かい季節に来たかったですね」
花火の言葉に、黒岩・りんご(凛と咲く姫神・d13538)が頷く。今日の装いは小袖に袴。凜々しく美しい服装だが、隙間が多く容赦なく風が飛び込んでくる。
皇樹・桜(家族を守る剣・d06215)は、そっと海に手を差し込んでみた。冷たい水が身を刺し、思わず手を引っ込める。
「うん、海はやっぱり夏に来たいね♪」
桜は冷たくなった手に息を吹きかけた。
「花園のみなさまとおでかけははじめてなのです」
うきうきした様子なのは綾町・鈴乃(無垢な純白・d15953)。対照的に、ナタリア・コルサコヴァ(スネグーラチカ・d13941)は心配そうな表情。この後の戦い、特に崖を登りながらの戦闘に不安を隠せない様子だ。
「心配はいらぬ。余がナタリアを守ってやろう!」
レティシア・ホワイトローズ(白薔薇の君・d29874)が胸を張る。その様子に、ナタリアの緊張も少しほぐれたようだ。
「う~、寒ぃ…落ちたら風邪引きそうだぜ」
羽野・竜胆(風疾り雷迅く・d16583)が身を震わせる。忍装束の下に水着を着込んでいるが、やはり寒さは厳しい。そんな竜胆を、吉森・氷雪(ブランシュネージュの憧憬・d25559)は優しく見守っていた。船にしがみついて荒波をこらえながらも、皆のお姉さん役としての微笑みは絶やさない。
へくしょん、と花火のくしゃみが轟いた。
「むー、帰ったら温かいお鍋でも食べたいな」
あらあら、とりんごが立ち上がる。
「風邪をめしては駄目ですわよ。帰ったら、暖かいものを食べましょうね」
持っていたマフラーを、花火の首に巻き付ける。
「りんごちゃん……ありがと」
「いえいえ、どういたしまして」
そう言いながら、りんごは去り際に、花火のうなじをそっと撫でた。
「ひゃうんっ」
花火の喉から嬌声が漏れる。りんごはふふふと笑い、元いた位置に座った。
「やったな~」
今度は花火がお返しする番。波の様子を見切ると、大きく船の舵を倒す。
「きゃっ」
バランスを崩したナタリアが倒れかけ、竜胆が咄嗟に支える。船にしがみつく皆の上に、降り注ぐ波しぶき。冷たい水が、それぞれの服を濡らしていく。
「あー、びしょびしょ」
桜の戦闘用振り袖から、水がしたたり落ちる。元々露出度が高い服装が、白の下着が透けてさらに扇情的になっている。
「はわわっ」
巫女装束が体に張り付き、小3とは思えない豊満な体をさらした鈴乃もさすがに恥ずかしそう。
「わわわっ!? み、見ないでーっ」
氷雪は両手で胸を押さえる。鉄壁のガードの甲斐もあって、胸の部分は全く濡れていない。その代わりに、他の部分がだいぶ大変なことになっている。
「ふ、王はそんなこと気にもせん」
ドレスが張り付き、下の水着が露わになりながら、レティシアは胸を張る。動揺していないように見せて、彼女の頬はほんのりと染まっていた。
恥ずかしがって手で体を隠すナタリア。りんごがかばうようにナタリアの前へ。こちらも水をかぶって服が素肌に張り付き、豊かな胸の形がはっきりとわかる。布でナタリアの体を拭くりんごだが、左手はしっかりとナタリアのお尻へ。ナタリアの喉から悲鳴が上がる。
「ぐふふ、眼福だねえ」
露出度の上がった服装で睦み合う仲間達の姿に、オヤジっぽい感想を述べてほくそ笑む花火。その背後から、怒りのオーラが立ち上る。
「……わざとじゃないのか?」
静かな怒りを湛え、低い声で聞くのは竜胆。彼女も忍装束の下に着込んだ水着が透けている。
「そ、そんなことないよ」
とぼける花火。花園的ハプニング……というより明らかに人為的な事件を起こしながらも、船は瀬戸内の海を進んでいく。
やがて、波は荒れ、空を雲が覆う。周囲に立ちこめる異様な雰囲気。それまでわいわいいちゃいちゃと騒いでいた面々も、表情を引き締める。
「あれか……」
竜胆が呟く。その視線の先にあるのは、海から生じ、天を突き刺すような岩山。彼女らの目指す、ダークネスが巣食う島だ。
●岩の島
船は更に速度を上げて、島に接近する。そこに島から飛んでくる矢。高低差を生かした狙い撃ちだが、高速でしかも揺れる船の狙撃は簡単ではない。花火の操船の巧みさもあり、船は易々と屋をかわす。
桜は矢の飛んできた元、島の上方を見上げる。険しい岩山の一番上、弓を持った兵士2人。そしてその横には、天に槍を向けて立つ武者の姿。
「殺しがいがあるといいな。楽しませてね」
普段とは一味違う凄みを感じさせる口調で、桜は呟いた。
船は海の上を滑るように進み、船着き場へとたどり着く。一行が選んだのは北側。岩が険しく、簡単には登れないルートだ。困難は目に見えているが、その分うまくいったときの見返りは大きい。彼女らの意気込みがうかがえる選択だった。
「王の力、見せてやろう」
レティシアはそう言って、船からひらりと飛び降りる。手にはクルセイドソード。破邪の力を持つ剣が、活躍の場を喜ぶようにきらりと輝いた。
ナタリアは岩山の上を見上げる。その険しい道のりに、不安な気持ちがよぎるのは止められない。それでも。
「未来を革命する力を!」
スレイヤーカードをかざし、解除コードを唱える。本来の力を取り戻し、体が軽くなる。後方に相棒であるビハインドのジェドを従え、ナタリアは岩に手をかけた。
道は険しい。岩のわずかに平らな部分に足をかけ、慎重に登っていく8人。両手両足で体を支えなければ、うまく登って行くことはできない。
「下は見ないわ、絶対見ないわよ……!」
氷雪は恐怖に身をすくませながらも、ゆっくりと登って行く。
「これぐらいの岩なら平気だよ、ってうわっ!」
経験者として快調に登っていた桜だったが、好事魔多し。手をかけた岩が崩れ、バランスを崩す桜。足下が滑り、体が落ちかけ。
「危ないところでしたわ」
間一髪、りんごがその体を支える。
「あ、ありがとう」
礼を言う桜の頬が赤い。その理由は。
「ひゃうん!」
揉んでいた。左手で体を支え、右手で桜の双丘を揉みしだく。支えたついでに揉んだのか、揉むついでに支えたのか。そんなことを考えるほどの鮮やかな手つきだった。
「いえいえ、お礼なんていいんですよ」
りんごは笑顔でもみもみ。ゆっくりとその感触を堪能し、解放したときには桜の頬は真っ赤に染まっていた。
そんな騒ぎが聞こえた訳でもなかろうが、敵は登ってくる彼女らの存在に気づいた。高低差を生かした矢が勢いよく飛んできて、レティシアは岩陰に隠れてやり過ごす。
と同時に、アンデッド兵士達が降りてくる。これからの戦いは、足場の悪い岩場が舞台となる。
「さあ、狩りの時間だ!」
力を発動させつつ、桜はそう叫んだ。
足場が悪い故に、兵士の速度は速くない。とはいえ迂闊に接敵すれば、上に位置するアンデッドが有利なのは間違いない。
「慌てないで。一体ずつ確実に数を減らしましょう!」
ナタリアが皆に指示を出しながら、敵の攻撃に備える。花火はその指示に頷いて、降りてくる兵士にビームで攻撃。近寄られる前に、先手をとる作戦だ。続いて、氷雪の放つ弾丸。
「ほほほほほ。落ちていきなさい」
高笑いと共に放った弾丸が、先頭を進んでいた兵士を捉える。すっかり戦闘的になった氷雪は、なおも手近な敵を求めて目を光らせる。
攻撃をかいくぐり、降りてきた敵の前に待ち受けるのはレティシアとりんご。
「余の前に跪くが良い」
レティシアの強烈な蹴りを食らった兵士は炎に包まれ。
「花園のコンビネーション見せてあげましょう♪」
りんごは異形化させた腕で、兵士を殴りつける。既にビームと弾丸で体を弱らせていた兵士は、耐えきれず倒れた。
複雑に岩が入り組んだ北ルート。道も1つではない。別の方面から来た兵士は、ナタリアと桜、そして花火が相対する。
螺旋のひねりを加えた、桜の突きが狙い過たず敵を捕らえた。上の弓兵が援護にと放った矢を、ナタリアが蹴りで叩き落とす。
「ちゃーんす!」
好機とみた花火が、オーラの弾丸を放った。かわそうとする兵士を追尾し、オーラは兵士の頭部に命中。兵士の体が崩れ、そのまま下へと落ちていく。
乱戦となったが、灼滅者達はよく足場の悪い戦場に対応し、戦いを有利に進めていた。矢は岩場の陰でやり過ごし、時に飛んできたものはナタリアやレティシア、そしてビハインドが対処する。傷を負った前衛は、すぐさま鈴乃が癒やしていく。
竜胆が、傷ついた兵士と対峙していた。かなりの負傷のようだが、まだ戦意は旺盛だ。不安定な足場で繰り出される斬撃を、竜胆は驚異的なバランス感覚でかわす。
そこに、高波が押し寄せた。
「隙有りッ!」
竜胆は跳躍すると同時に、手裏剣を兵士の足下に投げつける。爆発にバランスを崩した兵士が、高波に飲み込まれる。海の藻屑と消える兵士を尻目に、竜胆は空中で更に高く跳躍。波の遙か上空を跳んで、着地。彼女の体は、後方で控えていた鈴乃が支えた。
「す、すずのん……」
「どうしましたです?」
恥ずかしげな竜胆と、きょとんとした鈴乃。鈴乃の手は、竜胆のお尻に回されていた。一瞬の間に水着の中へ手を差し入れているあたり、面目躍如といったところか。
氷雪が呪文を唱えると、兵士が足下から凍り付いた。固まった体は、極端に動きが鈍くなる。
「桜さん!」
「まかせて!」
アイコンタクトとともに、崖を駆け上がって炎を伴う強烈な蹴り。氷に包まれていた兵士が今度は火だるまに。温度変化に耐えきれず、炎に包まれた兵士の体が崖を落ちていく。
「うわわっ」
ちょうど兵士が落ちた先にいた花火が、かわそうとしてバランスを崩す。花火は強く岩肌を蹴った。兵士を交わすと、空中で見えない壁を蹴るように再度跳躍。
「こ、こっち?」
花火の着地点には氷雪がいた。ささえようとした氷雪を巻き込み、岩の上に倒れる。気づくと、氷雪の上に花火がのしかかる格好になっていた。頬と頬が密着している。
「うーん、すべすべほっぺ」
「ちょ、ちょっと……」
激しい戦闘のさなかに次々とハプニングが起こるあたり、さすが花園である。
とまれ、兵士はあらかたが片付いた。弓兵は火力の差が大きく、既に花火やナタリアの遠距離攻撃の前に沈んでいる。頂上にいる武者を除けば、残るのは頂上の少し下で、門番のように待ち構える1体のみ。
前に出たレティシアの刃が生命力を奪い、桜の雲耀剣は変わらず強力。よろめく兵士に、近寄ったのはりんごだった。不安定な岩場を駆け上がり、飛び上がる。袴が風をはらんでたなびく。着地とともに振るった日本刀が、兵士を一刀のもとに斬り捨てた。
「さ、残るは頂上だけですわ」
灼滅者達は、頂上へと登って行った。
●武者
頂上。深紅の鎧を纏い、武者はこの島の主であるかのように堂々と立っていた。
そこに登ってきた灼滅者達。武者はゆっくりと灼滅者に向き直る。何一つ、武者が言葉を口にすることはない。うつろでありながら、どこか力のある瞳で灼滅者をにらみつけていた。
じりじりと緊張感が高まる。武者が動く一瞬前、桜と花火が同時に動いた。桜は正面から、槍を螺旋に回転させて突き。花火は高速の動きで武者の死角に回り、急所を狙って強烈な一撃。ただでさえ強力な攻撃が、同時に二方向からきてはどうしようもない。武者は両方の攻撃を体に受ける。
反撃と、武者が前に出た。その目前に、立ちはだかるのはナタリア。
「ここは通しません!」
身を挺して仲間を守る動き。槍の攻撃をその身で受けながら、ナタリアはキッと武者を睨んだ。
動きを封じようと、氷雪は死角へと回り込み、攻撃を叩き込んだ。足を狙った一撃は命中し、武者の動きが鈍る。
「今よ!」
「わかりましたわ!」
動きが止まった隙に、りんごは神の力を下ろした刃で武者に切りつける。強烈な斬劇が、深紅の鎧を歪めた。
竜胆は武者に飛びかかる。影が大きくなると、武者の影を飲み込んだ。武者の表情は変わらない。しかし、その精神が侵食されているのが、竜胆にはわかる。
「オイ、何の怨みでここにいるんだ?」
情報を聞き出そうと、竜胆が武者の耳に囁く。トラウマに支配された武者は、その竜胆に向けて槍を振り回した。竜胆は高々と跳躍し、その一撃をかわす。そのまま空中で1回転。どこまでも飛んでいきそうだった彼女の体は、落下点にいたレティシアがお姫様だっこの姿勢で受け止めた。
「余の一撃を受けてみよ」
竜胆を優しく地面に下ろし、レティシアは霊的な剣を振るった。破邪の剣は、武者の霊的な防御を切り裂く。
混迷にとらわれながらも、武者はその長槍で、執拗な攻撃を繰り出す。りんごをとらえかけた瞬間、ナタリアがそこに割って入った。
「――通さないと、言いました!」
腹部に槍を食らい、口の端から血を流しながら、ナタリアは気丈な声を上げる。
「まもりめぐみさきわえたまえと、かしこみかしこみももおす」
鈴乃が祝詞を謡い、舞う。その清浄なる歌声が、ナタリアの傷を癒やす。
しかし、傷が癒えたナタリアが鮮烈に戻る前、武者は再び槍を繰り出していた。その前に、今度はレティシアと彼女のビハインド、レギオンが割って入った。
「後ろには行かせんよ……レギオン!」
レギオンが攻撃を受け止め、敵を封じ込める。
花園の面々が選んだのは、短期決着。猛攻が、1人残された武者を襲う。竜胆の冴えた刃が武者の力を無力化し、氷雪の弾丸が武者を固める。そこに、死の力を帯びた刃が2撃。桜と花火、再びの息を合わせた攻撃が、武者を切り裂いた。
「これが花園のチームワークだよっ!!」
花火が告げる。ぐらりと崩れかけた武者を鈴乃が結界に封じ込め、呼び込むのはりんご。りんごはつかつかと武者に歩み寄り、刀に手をかけたと思った瞬間、一閃。
「これで終わりですわ!」
目にもとまらぬ刃で、武者を切って捨てた。
●帰路
島に平穏が戻ってきた。静かな岩山に、波が当たって砕け散る。
「皆さんお疲れ様でした」
ナタリアがその能力で、皆の衣服を直して回る。濡れや登山と戦闘による汚れは綺麗になり、快適な感触が戻ってくる。
「終わったし、ご飯食べに行きたいな♪」
桜が言って、小さく飛び跳ねる。
「それもいいが……なあ、どっか温泉にでも寄るか?」
竜胆の提案。すっかり冷え切った体を、暖めたいのは自然な欲求だ。
「いいですね。ゆっくりあたたまりたいのです」
鈴乃が賛同し、仲間達を見上げる。
「温泉……」
盛り上がる仲間達を横目に、りんごはそう呟くと怪しく微笑んだ。
小島のアンデッドを討伐し、灼滅者達は意気揚々と帰路につくのだった。
作者:佐枝和人 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年12月15日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 4
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