渇きに彷徨う体と心

    作者:六堂ぱるな

    ●我が身、我が意ならず
     寒さ厳しい冬の夜、薄暗い階段路地の片隅で。
    「ああ、喉が渇く」
     赤い舌が紅い雫をこぼし、白い指がそっと上着についた雫を拭う。
     獅子のたてがみのような銅色の髪は、風を受けて夜目にも鮮やかに輝く。
    「それにしても、なかなかよいものがない」
     呟く足元にはぴくりとも動かない、スーツ姿の男性と派手な身形の金髪の少年。折り重なるように倒れた二人の首からは、血が滴り落ちていた。
     黄金の瞳を細め、酷薄な宣告が下される。
    「手土産の資格もない下郎。我が糧となるがいい」
     その時、どこからともなく猫が飛び出して彼の手を遮った。だが爪はたてず、体を張って二人を庇う。
    「何処までも我が邪魔を……忌々しい!」
     長い爪に緋色の輝きが宿るや猫を引き裂いた。苦鳴をあげた猫はしかし、尚も二人の前から動かない。ダメ押しに炎の塊を叩きつけられると、遂によろめいて倒れた。
    「貴様など、二度と現れるな!」
     罵声を浴びながら、小さな猫の姿は消えていった。
     
    ●はかない抵抗
     夜更けの路地で人を襲うダークネスが現れた。が、事は単純ではない。
     ゆえに、埜楼・玄乃(中学生エクスブレイン・dn0167)は集まった一同へ一礼し、眼鏡のブリッジを押し上げた。
    「ヴァンパイアに闇堕ちしかかっている者がいる。銅座・鷹(あかざ・よう)、高校一年生の男子だ」
     かろうじて人間の意識を残している。だが彼の人間としての意識は猫のサーヴァントの姿をとり、ダークネスを止めようとしているようだ。
    「無論、サーヴァントにダークネスを止めることなど出来ん。幾度となく殺されては現れて阻止を試みているが、それも無限にとはいかん」
     猫のサーヴァントが全てを諦めて消えてしまえば、完全に闇堕ちしてしまうことになる。その前に身体のほうを撃破し、救出しなくてはならない。
    「可能ならば救出を。不可能ならば、灼滅を」
     玄乃は詳しい説明に入った。
     
     接触できるのは夜更けだ。姉につられて闇堕ちした銅座・鷹は住宅地に近い階段路地に現れる。ちょうどカツアゲの最中だったチンピラの少年と、その被害者のサラリーマンを捕えたあたりなら、バベルの鎖に察知される心配はない。
     鷹はダンピールと同じサイキックと、ガトリングガンのサイキックに近い攻撃をする。
    「注意だが、今回はヴァンパイアを説得しても意味はない」
     そしてもう一つのポイントが、『猫のサーヴァントは灼滅者が救出に来たとわかれば邪魔をしないが、殺しに来たと思えばダークネスの味方をし灼滅者と戦う』点だ。
    「自らの身体をボコられるわけだから、無理もない。つまり猫に救出に来たと説得した上で、猫が消えてしまう前にヴァンパイアをKOせねばならん」
     戦闘中も説得は可能なので、仮に戦闘になだれこんでもちゃんと説明すれば間に合うだろう。納得すれば、猫のサーヴァントは戦闘に参加せず応援してくれる。
    「噂の猫のサーヴァントがこのような形で現れるとはな」
     嘆息し、玄乃はファイルを机に置いた。
    「幸い、鷹はまだ人を殺していない。猫に邪魔されて中途半端に血を口にしているだけだ。今の裡に救って貰いたい」


    参加者
    十七夜・狭霧(ロルフフィーダー・d00576)
    小瀬・雅史(紅狂・d15254)
    緒垣・翠(空の青夕日の赤・d15649)
    火土金水・明(総ての絵師様に感謝します・d16095)
    鹿島・悠(赤にして黒のキュウビ・d21071)
    鷹嶺・征(炎の盾・d22564)
    雨堂・亜理沙(赤錆びた白影・d28216)
    神成・恢(輝石にキセキを願う・d28337)

    ■リプレイ

    ●分かたれた体と心
     夜更けの階段路地は薄暗く、だからこそ闇もわだかまる。爆発したような髪型のチンビラがサラリーマンを威嚇しているのを眺めながら、雨堂・亜理沙(赤錆びた白影・d28216)は潜んだ屋根の上でそっと溜息をついた。
    (「呆れる光景だけど、まあ仲裁人はすぐ現れるか……」)
     仲裁ついでに齧られるわけだが、それ以上は許さない。腰に括りつけたランプを確認し、十七夜・狭霧(ロルフフィーダー・d00576)は思案する。
    (「人としての意識がサーヴァントに、か。何だかこれ迄にないケースっすね」)
     当事者である鷹に話を聞いてみたいが、まずは救助が最優先だ。その後ゆっくり話を聞けばいいだろう。
     突然、影の一番深い闇の中から現れた人影が躍った。
     背後からいきなりチンピラの首に食いつくと同時、目を見開くサラリーマンの首を鷲掴みにして絞めつける。闇堕ちした銅座・鷹、ヴァンパイアの出現だった。チンピラを無力化すると、声も出せないサラリーマンを力尽くで引き寄せ、その首筋に牙を沈める。
     思わず首をすくめた緒垣・翠(空の青夕日の赤・d15649)だったが、気弱ながらも戦う意志を固めていた。
    (「ちっちゃんと、鷹お兄ちゃん、たっ助けないとね……」)
     ほどなくサラリーマンの身体からも力が抜け、二人が相次いで崩れ落ちる。味を見ていたのか、ヴァンパイアは首を傾げてため息をついた。
    「ああ、喉が渇く」
     赤い雫が滴る一瞬、銅色の髪が二人を見下ろすように揺れた時を亜理沙は見定め、仲間に囁きを落とす。
    「よし、行こう」
     灼滅者たちが物陰から飛び出した。
     異変に気付いたヴァンパイアが振り返った時には、すぐ近くに鷹嶺・征(炎の盾・d22564)が迫っていた。続く狭霧、亜理沙、人数が多いと見たヴァンパイアが距離をとって跳び退く。
     白いスーツのビハインド、十字架と共に駆けた鹿島・悠(赤にして黒のキュウビ・d21071)は彼女と一人ずつ担ぎ上げた。十字架一人に任せてもいいが、時間が惜しい。
     二人の被害者の前にはいつのまにか、シャム猫ほどの大きさの羽をはやした猫が姿を現していた。呆気に取られたように悠を見上げている猫には、夥しい傷が刻まれている。
     火土金水・明(総ての絵師様に感謝します・d16095)は驚かさないように気をつけ、そっと声をかけた。
    「鷹さん、大丈夫ですか?」
     びくりと猫がはばたいて距離をとり、ヴァンパイアは怒りを滲ませた声をあげた。
    「貴様ら、我の獲物に手を出そうというのか」
     一歩踏み出すその前に立ち塞がり、小瀬・雅史(紅狂・d15254)はダークネスと猫の双方へ目をやった。銅座・鷹という『人間』は今まさに危機に瀕している。
     人を傷つけるヤツは大嫌い、だが、神成・恢(輝石にキセキを願う・d28337)は猫へと視線を移す。望んでいるんじゃないなら、取り返しがつくうちに解決せねばなるまい。
    「始めまして、銅座さん。助けに来ました。銅座さん……なんですよね?」
     ヴァンパイアの、そして羽の生えた猫の、警戒心がぴりりと空気を張り詰めさせる。

    ●繋ぎとめるために
     灼滅者の用意したライトが点灯された。
     ヘッドライト、ネックライト、それに腰からさげたカンテラ、ランプ。闇に潜みようもない光量を確保し、ヴァンパイアと猫へ向き直る。既に狭霧からは付近に人を寄せ付けない殺気が放たれ、亜理沙によって音も戦場の外へ漏れないよう遮断されていた。
    「待て!」
     連れ去られる獲物をヴァンパイアが追おうとし――その前に亜理沙が立ち塞がった。
    「ここは通さない」
     その声に何を感じたか、猫が慌てたように灼滅者とヴァンパイアの間に割って入るのを、悠は離脱しながら視界におさめていた。
    「猫のサーヴァント、か……」
     灼滅者は総じて、ポテンシャルが、つまり魂の持つ可能性がサーヴァントとして表れるという。それならば彼の『可能性』はまだ諦めていない。
    「可能性を殺さないためにも、そして、可能性に殺されないためにもっ! ここで彼を救いだす!」
     サラリーマンを担ぐ十字架と共に、チンピラを抱えて悠は駆けた。
     一方で。割って入った猫と、その向こうのヴァンパイアへ恢は問いかけた。
    「何故こんなことをするんです?」
    「姉上への貢物には相応しからぬ下郎ゆえ、我が渇きを癒そうというものを。覚悟は出来ておろうな」
     唸るヴァンパイアの姿が霧にかすむ。そこに猫が含まれていないことを見てとり、狭霧は悠然と微笑んだ。黒い狐面をちょいとずらしながら猫へ話しかける。
    「御機嫌よう、鷹さん。正義の味方登場……なーんて」
    「突然で驚かれると思いますが、僕たちは敵ではありません」
     征が真剣な表情で続ける。猫は戸惑ったように一行を見やった。後列の仲間を包むような法陣を展開しながら、明が目に少し涙を浮かべる。
    「みんなで鷹さんを助けにきました。こんなに怪我をするまでがんばったのですね」
     毛皮を無残に引き裂いた爪痕、焼け焦げた跡。鷹が今まで受けた攻撃を物語っている。
     味方をヴァンパイアと全く同じ霧で包みながら、雅史が猫に語りかけた。
    「わかるか。俺たちも、銅座が変じたあのヴァンパイアのようなことができる。かつて俺も、銅座のあの姿のように、人を襲おうとした」
     猫の毛皮が逆立つのを灼滅者たちは見た。迷うように、猫の視線がヴァンパイアと灼滅者の間を彷徨う。雅史は尚も訴えた。
    「俺たちなら誰かを手にかける前に、元に戻してやれる。手伝わせてくれ!」
     恢の手元から滑り出た帯が狭霧を守るように踊り、閃く。闇に馴染む和装の袖を翻し、闇そのもので出来たような骸骨を伴った狭霧はヴァンパイアを指して続けた。
    「とりあえず『あんた』を取返すには、目の前のこいつを倒さなきゃいけない……それでも鷹さんは元の身体に戻りたい?」
    「鷹お兄ちゃんを助けて、あげたいの……」
    「小賢しいことを……朽ち果てよ!」
     翠が精一杯の声で訴えた次の瞬間、苛立たしげな声をあげたヴァンパイアが腕をふるう。途端に凝った闇の礫が雨のように灼滅者を襲った。狭霧が数か所被弾し血がしぶく。悲痛な鳴き声をあげた猫がヴァンパイアの前に飛び出したが、振り払われて地に這いつくばった。
    (「自分が自分で無くなってしまった、こんな光景。見せられている彼の気持ちを思うと、あまり穏やかにはなれないな……」)
     標識を手に仲間の耐性を底上げしながら、亜理沙は怒りを飲み下した。
     彼方からは駆け戻る悠の足音が聞こえてくる。

    ●選びとるは人の意思
     銅座・鷹の意思が己の処し方を定めるまでの間、灼滅者たちは防戦に徹した。
    「あっ安心して、あっ翠達は、味方、無事、君の身体を、取り戻すから……」
     霧を展開しながら翠が訴え、方法は違えど、やはり味方に加護を与える炎の翼を広げた悠が安心させるような笑みを浮かべた。
    「手荒くなるけど……殺そうなんて思ってない、信じてもらえないかな」
     仲間を守るためのシールドを広げながら、征が真摯に声をかける。
    「貴方の体を貴方の元に返すには、一度倒さなければなりません。助けますから、必ず助けますから諦めないでください」
    「自分の手で誰かが傷つくの、これ以上見たくないでしょう?……あの人達と貴方を助けさせて下さい」
     恢の言葉に、思わず猫が避難させられた二人がいる方を振り返った。
     逡巡はわずかな間だった。
     翼をはばたかせ、猫が灼滅者の側へ身を翻す。震える小さな身体を見れば感じている恐怖は明らかだったけれど、狭霧は示された決意に微笑みを浮かべた。
    「そう、その意思がなければ、あんたを救う事すら叶わなくなるから。きついかも知れないけれど……少しだけ待ってて、ね?」
    「諦めなくても大丈夫ですよ。僕たちがあなたを連れ戻します」
     猫を庇うように前に出て、亜理沙は輝く法陣を展開した。
    「最後まで諦めずに、絶対に鷹さんの体を取り戻しましょう」
     明の言葉に頷こうとしたらしい猫がバランスを崩し、恢の懐へ転がりこむ。柔らく滑らかな毛並みをそっと撫でて、恢は意思ある帯を滑らせ傷を癒した。明が響かせる美しい歌声も深い傷を塞ぐ。
     必ず彼を救い出す。そうして共に同じ道を征こうと手を差し出すのだ。
    「……あは、こういう展開って燃えません?」
     零れるは不敵な笑み。手元を狂わせようとする威圧の力を打ち破り、狭霧が血の糸を引いて飛び出すと輝きを宿した『星葬』を揮う。戦いの火蓋はかくて、切られた。

     ヴァンパイアの攻撃が軽かったわけではない。だが鷹の説得の間じゅう続けた戦力増強と防御の強化は充分に灼滅者たちを強化していた。
    「おのれ、下郎めらが何故このような!」
     炎をまとった弾丸をたっぷり雅史に浴びせながら、予想を越える打撃を刻みつけられたヴァンパイアが怒りの声をあげる。
    「う……ぐ」
     苦しげな吐息をついた雅史が、胸元をかきむしってシャツが破けた。肌に浮かびあがるクローバーの模様から湧きだす力が、彼を癒す。
     誰かが傷つくたびに猫が悲しげな鳴き声をあげたが、誰一人退きはしなかった。
    「鷹さんは危ないですから、下がっていてくださいね」
     征の足元から影が疾った。しゃらりと音がするような鎖の群れがヴァンパイアに襲いかかる。その先についた刃が互いに噛み合い、巻きつき、闇の中へと呑み込んでいく。
    「戦闘は僕たちの役目。鷹さんのすることは、諦めないこと。それに集中してください」
     傷が癒えた猫が羽ばたいて恢の手元を飛び立ち、応じるようににゃあと鳴いた。征の影を引き裂いてまろび出てきたヴァンパイアを、狭霧の非物質化した刃が引き裂く。
    「戻って来い……!」
     亜理沙の斬撃が足の腱を抉り、機動力を削ぎ落した。透き通るような歌声で仲間の回復を担う明が、黄色に変わった標識を手に微笑みを浮かべる。
    「絶対に助けます!」
     少なくない傷は癒し、叩きつけられる炎も威圧も加護の力で跳ねのける。
    「ねっ猫さん、待ってて、ね……」
     悪意と敵意に満ちた敵への恐怖は消えないけれど、翠は気力を奮い立たせて意志ある帯を操った。悠の攻撃をかわそうと走る脇腹を引き裂くと、じわりと狙いを修正して揺れる。
    「おのれ、半端者共が!」
     身を苛む炎を苛立たしげに払い、凝った闇のつぶてが雅史目がけて撃ち放たれた。その射線に征が飛び込んで庇うのを視界の端に捉えつつ、包囲の穴を探してヴァンパイアが跳び退く。
    「こいつ、逃げる気だね」
     その懐に飛び込んだ狭霧が呟いた。『星葬』が破邪の光を宿すと、黒衣ごとヴァンパイアを薙ぎ払う。同様に逃走の気配に注意を払っていた征が背後をとるや、深々と細い体に斬りつけた。
    「その体は返していただきますよ」
     口元だけは微笑みをたたえた、その目が冷たくヴァンパイアを見据える。たたらを踏んだ脇腹に恢の注射器が捩じこまれ、苦鳴があがった。
     征の怪我は深くない。明は意を決し、攻撃へ切り替えた。詠唱圧縮された魔力が収束して矢となって迸り、胸を撃ち抜く。悠の炎をまとった斬撃は右から、十字架の放った霊障波は左から。呼吸を合わせた攻撃は割ける暇もない。
    「紅に沈め、吸血鬼」
     背後に踊りこんだ亜理沙がヴァンパイアの首筋を引き裂き、よろけた体を翠の繰り出した槍がしたたかに貫いた。
    「く、お……!」
     ヴァンパイアの真正面、軽々とガトリングガンを構えた雅史が引鉄を引く。舞う薬莢の中、雨のような弾丸を浴びて黒衣のダークネスが吹き飛んだ。

    ●新たな道へと
     路地の壁面に激突した鷹が身じろぎしたのは、わずかな間をおいてからだった。安堵の吐息が灼滅者の中に流れる。
     頭をさすりながら身を起こす彼に、亜理沙が微笑んで告げた。
    「おかえりなさい。……頑張りましたね」
    「あ、ああ、ありがとう」
     学校帰りの闇堕ちだろうか、制服の埃を払ってやりながら、手を貸して立たせて雅史が気遣わしげに問いかける。
    「助けてやれてよかった。どこか痛いところはないか?」
    「多分、大丈夫……だと思う」
    「具合が悪かったら背負ってやるからな」
     まだちょっと頭がぐらぐらしているようだ。同じ境遇に陥った彼を救えた喜びもあって、雅史は弟の世話でも焼くように笑った。その隣に並び、翠がおずおずと声をかける。
    「あっあの、鷹お兄ちゃん、武蔵坂学園に、こっ来ない、かな……?」
    「武蔵坂学園?」
     首を捻る鷹へ、征が学園の事やダークネスについてを説明した。それは普通の生活を営んでいた鷹にとって、なかなか呑み込みにくい衝撃の内容ではあった。
    「けど、本当なんだ、な」
     猫の姿になっていた自分、人を襲い血を啜った自分。
     すべてはただの悪夢ではなく――たった今も『自分』は彼らを傷つけた。
    「怪我をさせてしまって、すまない」
    「銅座さんが望んでしたことじゃないでしょう」
     あの柔らかな毛皮の感触にちょっと未練を覚えながら、恢が微かに微笑んで応じる。
    「その闇を恐れることなかれ、だよ。その闇は、君の力ともなる! だから、道具は道具らしく、使い方を覚えなきゃね!」
     悠に明るく諭され、鷹はやっと硬い表情を緩めた。
     彼にはまだ受け入れなくてはならないことがある。姉がもう救えないこと、灼滅者として生きること。それらを乗り越えていく支えに、仲間になれればいい。だから明は改めて、言葉を重ねた。
    「鷹さんも武蔵坂学園に来ませんか?」
     差しのべられた明の手を茫然と、でもどこか安堵の表情で見つめる鷹を眺め、くすりと笑って狭霧も明に倣った。
    「ね、一緒に帰りましょ?」

     血の渇望をひととき忘れても、失ったもののことは忘れられないけれど。
     痛みと迷いを越えた先には、迎え入れてくれる仲間がいた。
     幾多の困難を乗り越えてゆく力を共にし、孤独の渇きを癒して前へと進んでゆこう。

    作者:六堂ぱるな 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年2月12日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 1/感動した 1/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 3
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