●妬みの花
「さあ、歌って」
手にした指揮棒を高く上げ、彼女は薄く微笑む。
洋館の一室に連れられた少女は声の主に従い、おそるおそる唇をひらいた。言うことを聞かなければ殺されると感じたからだ。
そして、紡がれるのは透き通ったやわらかなソプラノの歌声。
満足そうに双眸を細めたヴァンパイアは少女に歩み寄り、その肩を優しく抱いた。
「綺麗な声ね。その声が私のものだったらいいのに」
くすりと笑ったヴァンパイア・リリウムの眼が本気だったように思え、少女は瞳に怯えの色を宿す。女は指先で少女の頬から首筋をなぞり、もう片方の手で指揮棒を弄んだ。
「それじゃあ、次は……」
「――!」
リリウムが考え込んだ一瞬後、少女から声なき悲鳴があがる。
理由は女が首筋に添えた爪先がその喉元を貫いたからだ。痛みと衝撃に息をすることもままならず、少女は喘ぐことしかできない。
「その状態で歌ってみなさい。そうしたら命だけは助けてあげる」
そんな少女を見下ろし、女は冷たく告げる。
無理難題とは解っているが、リリウムは必死に口を開こうとする少女を見て悦に入った。その行為はただ酸素を求めているだけなのか、それとも命乞いとして歌を形にしようとしているのか。
結局、少女は歌を紡げず、その喉からは苦しげな呻き声が上がるのみ。
しかし、最早そんなことは彼女にはどちらでもいいことだった。何故なら――リリウムにとって少女が美声を失ったことこそが喜ばしく、何よりの快楽につながることなのだから。
●栄華の詩
軽井沢の別荘地の一部がブレイズゲートになり、付近の少女が誘拐された。
その犯人はリリウム・ ルベルムというヴァンパイアらしい。事前に調査に向かい、情報を持ち帰った灼滅者の話を聞き、君は仲間と共にブレイズゲートへ赴くことにした。
このブレイズゲートの中心となる洋館は、かつて高位のヴァンパイアの所有物だった。だが、そのヴァンパイアはサイキックアブソーバーの影響で封印され、配下のヴァンパイアも封印されるか消滅するかで全滅した。
しかし、この地がブレイズゲート化した事で消滅したはずのヴァンパイア達が蘇り、かつての優雅で残酷な行いを繰り返すようになったのだ。
復活したヴァンパイアは一度は消滅した配下の一人。彼、あるいは彼女は別荘のひとつを占拠し、かつての暮らしと栄華を取り戻そうとしている。
ヴァンパイア達はブレイズゲート外に影響するような事件を起こすわけではない。だが、その中に一般人が取り込まれているのならば放ってはいけない。
敵の灼滅を決めた君達は件の屋敷へ向かう。
歌を愛し、悲鳴を謡わせることを至上とする悪しき吸血鬼を滅ぼす為に――。
参加者 | |
---|---|
巴里・飴(砂糖漬けの禁断少女・d00471) |
万事・錠(ハートロッカー・d01615) |
一・葉(デッドロック・d02409) |
三条・美潮(大学生サウンドソルジャー・d03943) |
東郷・時生(天稟不動・d10592) |
北南・朋恵(ヴィオレスイート・d19917) |
類瀬・凪流(オランジェパストラーレ・d21888) |
興守・理利(藤廻向・d23317) |
●突入
「こんにちは、死ね!」
扉を蹴破る音と共に一・葉(デッドロック・d02409)の声が響き、事は始まる。
踏み入った部屋の内部には指揮棒を持つヴァンパイア。そして、今まさに歌をうたわせられようとしていた少女の姿があった。
「何よ、貴方達!?」
驚くヴァンパイア・リリウムは思わず身構える。しかし、とっさのことで少女の方にまでは注意が向かなかったらしい。刹那、コンマ一秒の隙すら与えず、興守・理利(藤廻向・d23317)と巴里・飴(砂糖漬けの禁断少女・d00471)のライドキャリバー、デウカリオンが少女の元へと駆け、素早くその身を保護した。
「自己紹介よりも先にブッ込ませてもらうぜ。なァ、葉!」
其処へ万事・錠(ハートロッカー・d01615)が葉に呼びかけ、二人の構えた盾がヴァンパイアを穿つ。飴も敵との距離を一気に詰め、拳を振るった。
「足止めさせて頂きます」
飴達が相手を牽制する隙に理利は少女を抱える。そして、そのまま少女をデウカリオンの座席に乗せて部屋の外へ連れ出した。
突然のことに少女は驚いて声も出ないらしい。
理利は彼女を離れた部屋の中に連れ、真剣に語り掛ける。
「おれ達があの敵が倒し外への道筋を作ります。それまで此処で待っていて下さい」
「……!」
その一言で、少女は理利達が自分を助けてくれる存在だと理解した。頷きが返ってきたことを確認し、デウカリオンを保護役に置いた理利は踵を返して部屋へと駆け出す。
同じ頃、少女を奪われたことを察したリリウムは激昂していた。
「あの子を何処へやったの。返しなさい!」
「元からあの女の子はあなたのものじゃないはずだよっ!」
ヒステリックに叫ぶリリウムに対し、類瀬・凪流(オランジェパストラーレ・d21888)は人差し指を突き付けて宣言する。傍らではナノナノの助六が頷く仕草を見せ、凪流の言葉を肯定していた。
東郷・時生(天稟不動・d10592)も仲間に同意し、ギターの弦に指先を乗せる。
その表情に宿るのは――ひとりの奏者としての憤り。
「奪う事でしか愉しめないお前に、教えてあげるわ。音楽は、大切な仲間と共に奏でるから楽しいのよ」
時生が奏でた音は攻撃の波となり、リリウムに襲い掛かる。
北南・朋恵(ヴィオレスイート・d19917)は苦しげに呻くリリウムを見遣り、ほんの少しだけ震えた。吸血鬼はこんな風にこわい人達ばかりなのだろうか、と。
だが、それ以上に湧き上がる思いがある。
「こわい……ですけど、あなたみたいな人は、ぜったいゆるせないのです」
音楽をおとしめるなんて、と朋恵が口にすると、ナノナノのクリスロッテも両羽をぴこぴこと揺らした。
既に扉は灼滅者達が固めており、ヴァンパイアが此処から脱することはかなわない。
ならば、と戦う姿勢を見せた敵は一度息を吐き、落ち着きを取り戻す。
「まぁいいわ。あの子よりも貴方達の方が良さそうだもの」
おそらく、時生の音や朋恵の声を聞いて狙いを二人に定めたという所だろう。葉は敵の動きを逸早く察し、敵の狙いが時生に向けられていることを目配せで伝える。
次の瞬間、紅蓮の斬撃が猛威を振るう。
時生が痛みを受け止める最中、三条・美潮(大学生サウンドソルジャー・d03943)はすかさず攻勢に出た。
「自分より若い娘を嬲る女はみっともねーな」
炎を纏う蹴りと同時に敵を煽り、美潮は不敵に笑う。
少女は無事に此方が保護したいま、後は目の前の敵を灼滅するのみ。絶対に負けはしないと自負し、更なる蹴撃をヴァンパイアに見舞った美潮は双眸を鋭く細めた。
●甘い音
そして、幕開けた戦いは烈しく巡りゆく。
「さァて、同じ音楽好きとして派手に奏でてやっぜ。お前の悲鳴をな!」
錠は刃を構え、ひといきにリリウムの死角に入り込む。黒死の斬撃で以てヴァンパイアの身を斬り裂いた錠は身を翻し、次の攻撃に備えて構えた。
そのとき、背後の扉が開く。
「お待たせしました」
その声は改めて戦闘の布陣に加わった理利のものだ。錠は「お帰り」と短く告げて彼に視線を送る。理利から返ってきた眼差しで、少女を安全な場所に届けたことが分かった錠は満足げに頷いた。
その間にもヴァンパイアが放つ斬撃は時生を狙い続けている。だが、葉は敢えてその隙を狙い、蹴りを打ち込むべく駆けた。
「どいつを狙うか判ってるってのは楽でいいな」
「傍から見れば醜い狙い方だけどな」
葉による炎の一閃が敵を穿つ中、美潮は標識で以て防護の力を張り巡らせる。
そして、飴は痛みに耐えている時生に「大丈夫ですか?」と問い、一歩前に生み出した。飴はリリウムを真っ直ぐに見据え、凛と言い放つ。
「今度はこちらが攻める番です」
飴は言うや否や敵の胸倉を掴みに向かい、一気に投げ放つ。それと同じくして飴はデウカリオンと少女の無事を思った。相棒が少女の傍についていると解っているからこそ、自分は此処で全力を揮える、と――。
投げ飛ばされたヴァンパイアは何とか体勢を立て直し、指揮棒を振り翳した。
「ふん、なかなかやるようね。でも……華麗じゃないわ」
敵の皮肉めいた言葉を聞き、凪流はむっと唇を尖らせる。華麗ではないと表すのならば、自分達よりもリリウムの方が相応しい。浮かんだ思いは言葉にはせず、凪流は仲間を癒すために標識を掲げた。
「助六ちゃん、いくよ~! 二人で皆を支えてみせますっ!」
凪流が癒しの力を解き放ち、其処に合わせて助六もしゃぼん玉を生み出す。これでナノナノの癒しの力が高まり、もっと仲間を支えることが出来るはず。凪流は真剣な瞳を敵に向け、武器を握る手に力を込めた。
クリスロッテも癒しの機を窺い、共に仲間を支える気概でいる。
ナノナノにお願いします、と改めて願った朋恵は槍を構え、しっかりと狙いを定めた。
「かくごしてください。あたしは怒っているのです」
朋恵は螺穿の力を武器に宿し、一気にヴァンパイアへと突き放つ。だが、リリウムは朋恵からの鋭い一閃を躱し、指揮棒の先を向け返した。
「ふふ、怒った貴方の声もなかなか素敵よ。欲しくなっちゃうわ」
「――危ねェ!」
魔術によって引き起こされる雷は朋恵めがけて解き放たれる。だが、その間に錠が割り入り、寸でのところで庇った。
舌打ちをするリリウム。その様子を見た美潮は皮肉を込めて声をかける。
「声に嫉妬? いや、羨望ってところか。なぁ、ババア声のお姉さん?」
「何ですって!?」
案の定、ヴァンパイアは憤る。喉を鳴らして笑った美潮は掲げたナイフの刃を変形させ、一気に斬り込む。
怒りと痛みが混ざった悲鳴があがるも、リリウムは此方を睨み付けていた。
ダメージは与えられていても、敵にはまだ余裕があるようにみえる。しかし、元から長期戦は覚悟の上。美潮が次なる攻撃に向けて構え直せば、これまで防御に徹していた時生も攻撃に転じる。
「私の命の音、止めてみせなさい!」
挑発めいた言葉を投げ掛け、自らの腕を鬼神化させた時生は敵に一撃を見舞った。
大きな衝撃がリリウムを貫き、痛みを与える。ヴァンパイア特有の力で惑わされやしないかと懸念した時生だったが、敵は受けた衝撃を癒すために回ることが多かった故に其処までの攻勢には移れていない。
しかし、痛みがすぐに癒される現状が現しているのは戦いの長期化だ。
「止めるのは勿体ないわ。じわじわと甚振ってあげる」
「これだけこっちが殴ってもその余裕かよ」
葉は厄介だと口にし、縛霊手を大きく振るいあげた。その一撃は敵を捕縛し、動きを制限してゆく。敵は強大だが、此方とて朋恵のクリスロッテや凪流、助六が癒しに専念している故に誰も倒れる気配はない。
だから大丈夫、と戦い続ける覚悟を決めた飴は拳を握り締める。
「甘い歌がお好きな気持ちは分かる気がします。でも――灼滅者として、歌を楽しむ者として、あなたの行いは絶対阻止します」
炎の蹴撃が放たれ、仲間に合わせる形で理利も妖霊の弾を解き放った。
燃え盛る炎と凍て付いた氷が敵の身体を貫き、力を奪い取ってゆく。理利は自らの魔力で冷えた空気を吸い、静かに語る。
「貴女の声が……存在が醜いという事はおれにも解ります」
だから、美しい音を求めたのかもしれない。
だが――彼女の行いは決して赦してはいけないことだ。理利は幽契の刃を抜き放ち、一気に黒死の斬撃を見舞う。
音を愛するならば、相応の愛し方があるというのに。
道を違えてしまったヴァンパイアが何処か哀れに思え、理利は哀しげに眸を緩めた。
●勝利の確信
紅の連撃が幾度も灼滅者を襲い、ヴァンパイアは血を浴びる。
一見は此方が押されているように見えるが、癒しを担い続ける凪流は確りと敵の状況を見据えていた。きっと、もうすぐ彼女にも限界が訪れるはずだ、と――。
「悲鳴で謡われる歌はきっと辛くて悲しいと思うのでっ。そんなお歌はもう誰にも、絶対に謡わせませんよ~!」
先程の少女が辿るかもしれなかった末路を思い、凪流は弓を引き絞る。
打ち放つ矢には最大限の癒しを込め、凪流は時生を補助し続けた。美潮も夜霧を生み出して仲間のフォローに回り、飴も攻撃を繰り出し続ける。
しかし、一身に攻撃を受け続ける時生の方にも限界が訪れつつあった。
「さあ、痛みに哭きなさい。奏でなさい!」
此方の様子を見て歪んだ笑みを浮かべるリリウム。
そんなときも葉は慌てず騒がず、手前にいる錠へと呼びかけた。
「オラ行けよ、錠。俺らの代わりにアレを受けてミンチになんのがクズ肉の役目だろ」
お前が倒れたら、お前の仇は俺が取ってやる。だが、俺が倒れたら、俺の仇はお前が取れ、と告げる葉。その言葉の裏に込められているのは確かな信頼だ。
「言われなくても。相棒や奏者を護るのは俺の役目だ」
口の端を釣り上げ、笑んで見せた錠も軽い調子で答える。そして、宣言通りにヴァンパイアからの一撃を受け止めた錠は何のこともない様子で痛みを堪えた。
だが、きっと彼の身にはかなりの衝撃が巡っているのだろう。
理利は錠を案じながらも、同時に前線で戦い続ける時生の様子が気にかかっていた。彼女は傷だらけになりながらも、懸命で果敢に自らの力を揮っている。
我が身は盾、我が心は剣。
全ては、護る為に。自分の全ては、誰かを護る為にある。
身を以て信念を現すかのような時生はリリウムを強く睨み付け、魂を燃やすほどの指捌きでギターを掻き鳴らした。
リリウムのように、人を害して快楽を得るなんて理解できない。だから――。
「あなたこそ早く倒れなさい。鎮魂歌なら奏でてあげる!」
時生が響かせる鮮烈な演奏を聞き、理利は強く思う。
この人をこれ以上傷付けさせてはいけない。だからこそ自分も全力を振るい、この戦いを終結させるべきだと。そして、理利は神薙の刃を解き放って敵を穿つ。
仲間の思いに同調するが如く、朋恵も魔帯を展開させた。
「ロッテ、あたし達も行くよ」
傍らのナノナノに呼び掛けた朋恵は鋭い一閃を敵へと見舞う。主の声に応えたクリスロッテも竜巻を生み出し、懸命に攻撃に移った。
そして――朋恵達が打ち込んだ攻撃はヴァンパイアを揺らがせる致命傷に繋がる。
「おかしいわね。力が……」
一歩後ずさるリリウムを逃すまいと葉が駆け、容赦のない蹴りを見舞った。
「ナメてなんかねぇのに、なんでだろうなぁ。最初から負ける気がしなかったんだよな」
そう告げる葉の口元は緩んでいる。彼が絶対の勝利を信じていた理由、それは――共に役目を成し遂げられる仲間が傍にいるからだ。
戦いの終結は間もなく訪れる。
そう確信した美潮は仲間達に視線を巡らせ、悪戯っぽく提案する。
「よし! 終わったら止め刺した奴の奢りでメシってどーよ?」
軽い調子で言う彼もまた自分達の勝利を疑っておらず、そんな様子にヴァンパイアは怒りを覚えたようだった。
「こんな状況で、よくも……!」
リリウムが呻くが、彼女は最早満足に動けもしない様子。飴もさらりと敵の言葉を流し、美潮への返答を口にする。
「そうですね。では、止めはお任せします」
それと同時に拳を突き出した飴は美潮を見遣り、どうぞ、と道をあけた。
無論、彼女は手加減した訳ではない。自分の一撃では倒すには至らぬと判断し、自然な流れで止めを譲ったのだ。予想外の流れに舌打ちをしながらも、美潮は「仕方ねーな」と床を蹴り上げ、標識を振り下ろした。
「止めて、お願い。滅ぼされるのは嫌、嫌よ……ッ!」
「悲鳴で死の歌でも謡っとけよ。それがお前の最期に相応しいぜ」
そうして――赤い衝撃が散った次の瞬間、ヴァンパイアの断末魔が響き渡った。
●音の形
戦いは終わり、灼滅者達は少女が待つ別室へと向かった。
葉はデウカリオンの後ろに隠れていた少女に手を伸ばし、静かに声をかける。
「オイ、大丈夫か?」
「……はいっ、平気……です」
少女の声は上ずっていたが、しっかりと答えられるくらいには大丈夫らしい。錠は一先ずの安堵を覚え、ヴァンパイアは倒したと告げる。
「もうアイツはいねェぜ。家にも帰してやるから安心しとけよ」
すると、少女の表情が少しだけ明るくなった。
時生はその傍に屈み込み、出来る限りの優しい表情を浮かべて微笑む。
「貴女を護れて良かった」
怖い思いをした少女がどうかまた、楽しく謡える時が来ますように。心から願う時生の想いはきっと、少女の心に光を宿しただろう。
飴は守護を務めたデウカリオンを労いつつ、少女を座席に乗せる。シートの後ろ側でぎゅっと自分に掴まる少女からの信頼を感じ、飴は小さく双眸を細めた。
そんな中、朋恵はふと思い出す。
「さっきのご飯のお話、本当なのです?」
ああ、と頷いた美潮はばつが悪そうに頬を掻き、実は――と語り出した。
「あー、元から俺が奢る心算だった。軽口はこういう落としどころがカッコいいのに……まさか俺が止めってのは予想外だ。ま、あんま高いのは無しな」
「もう、美潮先輩は最初からかっこつけようとしてたんですね!」
凪流はなーんだ、と呟いて助六と共にくすくすと笑む。朋恵もクリスロッテと顔を見合わせ、おかしそうに微笑んだ。
「じゃ、この辺で切り上げっか。帰ろうぜ」
そうして、錠の呼びかけによって灼滅者達は少女と一緒に洋館を後にする。
理利は歩き出す仲間の背をぼんやりと眺め、戦いを思い返す。音楽を愛するが故に、音を穢す対象と全力でぶつかりあった仲間達を思えばとても誇らしかった。
――これでもう、此処で悲鳴が奏でられることはない。
そっと安堵した理利は一度だけ洋館を振り返った後、仲間達の元へ駆け出した。
作者:犬彦 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年2月19日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 0
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