筋トレの悪夢

    作者:東条工事

    「さぁ、プロテインを飲もうか」
     黒光りする肌をしたマッチョトレーナーが、少年の顎を掴み無理矢理口を開けさせると強引に流し込む。
     溺れそうな勢いで注ぎ込まれ、けれど吐き出す事も許されず腹に収める。
    「次はトレイニーング! はいマッスルマッスル!」
     トレーナーが手を叩くと飛んでくる無数のダンベル。それを少年は自分の意志とは関係なく掴み持ち上げ降し、それを幾度となく繰り返される。
     疲労を通り越し、肘や手首が崩れそうな痛みが間断なく襲う。その痛みに涙を流しながら少年は懇願する。
    「もう、やだ。止め――」
    「何を言ってるんだい」
     トレーナーは、どこからともなく重りを取り出しダンベルに付け更に重くすると、笑顔のまま言った。
    「止めてどうするんだい。その枯れ木のような腕、骨の浮き出たあばら。そんなみっともない貧弱な体で生きていくのかい。ほら、聞こえるだろう? みんなの声が」
     途端、聞こえてくる囁き声。言葉として聞き取れない無数のそれは、けれど少年には意味を持って聞こえてくる。
     全ては少年の貧弱な体を罵り嘲る声。それに耐えきれず、少年は途切れぬ痛みに涙しながら筋トレを繰り返し始めた。


    「私市さんからの情報により、シャドウの動きを予測できました。筋肉質ではない自分の体のコンプレックスに囚われた少年が、延々と筋トレを続けさせられる悪夢のようです」
     五十嵐・姫子(高校生エクスブレイン・dn0001)の言葉に、私市・奏(機械仕掛けの旋律・d00405)は返す。
    「悪夢はシャドウが原因だけど、彼にも強迫観念のような思いがあるんだろうね。それが強い執着として残らないようにしてあげたいね」
     その言葉に頷き、姫子は集まってくれた灼滅者達に資料を渡し説明を始めた。
    「夢の中に入る方法ですが、彼は今、眠りから覚めないという事で資料の病院の個室に居ます。資料に書かれた日付の午後5時に病室に訪れて下さい。その時間帯ならば、他の誰かが訪れる事もありません」
     そこまで説明すると、一息つくような間を開けて説明を続ける。
    「夢の中では、被害者の少年がトレーニングジムの中でトレーナー姿のシャドウに無理矢理筋トレをさせられています。その際、筋トレを止めると彼を嘲笑する声が彼だけに聞こえるようです。彼はほっそりとした見た目なのですが、それをコンプレックスに感じているようですね。ですので、まずはそれを和らげるような言葉を掛けてあげると良いと思います。純粋に外見を気にされているというよりは、筋肉が付いていないと何かあった時に何もできない、と思いこまれているようです。外見以外にも、そういった部分で説得されると効果的かもしれません」
     ここまで言うと、次に敵に関して説明する。
    「今回の敵ですが、少年が皆さんの励ましに応じ自分から筋トレを止めると、原因となった皆さんに襲い掛かってきます。トレーナー姿のシャドウは、シャドウハンターと縛霊手の除霊結界に相当するサイキックを使ってくるようです。ポジションはジャマー、積極的にエフェクトを付けて来ようとするので気を付けて下さい。そして戦いの際は、巨大なダンベルが8本ほど現れ皆さんの攻撃を防ぎます。一撃で倒せますが、一人の攻撃で一本ずつしか倒せません。これらを撃退し、少年を現実に連れ戻してあげて下さい」
     そこまで言うと、最後に激励の言葉を向ける。
    「今回は敵の撃退だけでなく、被害者の方への励ましもお願いする事になり、ただ戦うだけよりも労力は大変だと思います。ですが皆さんの言葉ならきっと、彼に届くと思います。皆さんの活躍を、ご無事に戻られるのと同じくらい、祈っています」


    参加者
    私市・奏(機械仕掛けの旋律・d00405)
    巴里・飴(砂糖漬けの禁断少女・d00471)
    八重樫・貫(疑惑の後頭部・d01100)
    ヴァン・シュトゥルム(オプスキュリテ・d02839)
    三隈・樹燕(五家宝ヒーロー見習い・d03842)
    瀬戸・与四郎(溺星の貘・d05718)
    黒橋・恭乃(黒々蜻蛉・d16045)
    宮野・連(炎の武術家・d27306)

    ■リプレイ

    「やれやれ、どうも筋肉ダルマは何処にでも生えてくるようだ」
     シャドウに浸食された夢の中、私市・奏(機械仕掛けの旋律・d00405)は敵を挑発するように言う。それは敵の意識を自分に向け、被害者たる少年に仲間達の声が届き易くする為の援護。それに応えるように、共に被害者の夢の中に入った仲間達は筋トレを続ける少年に声を掛けていく。
    「頑張ってんな。その努力は絶対ェ無駄になんねぇぜ」
     否定ではなく肯定で少年に声を掛けたのは宮野・連(炎の武術家・d27306)。否定の声ばかり聞かされてきた少年はそれに意識を向ける。そこにすかさず宮野は続ける。
    「頑張るのは良いこった。でもよ、頑張り過ぎだ。努力は無駄にはなんねぇが、それでもどうしようもねぇもんもある」
     自覚を促す言葉に少年が何かを返そうとする。その前に声を掛けたのは八重樫・貫(疑惑の後頭部・d01100)。
    「体鍛えても、いざという時に何も出来なくなったらどうしようもないんだぜー」
     これに意識を向ける少年に八重樫は続ける。
    「アンタが欲しいのは筋肉じゃなくて、何かをする為の力じゃねぇのか? 俺の師匠が言ってたけど、力ってのは腕っ節の強さだけじゃない。それを知る前に鍛え過ぎて体壊しちゃ意味ねぇんだぜー」
     この説得に敵が口を挟む。
    「馬鹿なことを。筋肉こそは力。そうでない貧弱に何かを成し遂げられる力などない。だからこそ、嘲り笑われる」
     この言葉と同時に、少年には嘲笑の声が聞こえるのか泣き出しそうに表情が歪み、敵は愉悦に歪む。だが、
    「格好、悪い」
     瀬戸・与四郎(溺星の貘・d05718)は敵の無様を断言した。
    「どんなに隆々だろうとも、ほっそりとした人を見て笑うなんて格好、良くないよ。自分のコンプレックスと、ちゃんと向き合って……克服したいともがいてる。そんな彼の方が格好良いと思うけど、ね」
     これに敵は不快に顔を歪ませ、更に灼滅者達の言葉でひきつっていく。
    「格好悪い以前にトレーナー失格だろ。人に合った筋トレ方法も示せねぇんだから。そんなヤツの筋肉なんか飾りにしか見えねぇんだぜー」
     八重樫に続けるように、黒橋・恭乃(黒々蜻蛉・d16045)や私市は言う。
    「個人ごとに合った筋肉の付け方と使い方は大事です。私も筋肉質とはとても言うことのできん体してますが、だからといって量だけあろうとも詮無きこと。そんな事も分からん脳筋思想は排除です」
    「苦手を克服する努力も時には必要なのは事実。けれど適性の無い事を延々と続けさせても時間の無駄にしかならない。そもそも筋肉がない事は罪ではないし、その事に囚われて悩むくらいなら別の適性を見つけた方がよほど建設的だ。それも教えられないのは、脳筋に過ぎるね」
     挑発し、敵の意識を自分達に向けさせる。その隙に少年の元へヴァン・シュトゥルム(オプスキュリテ・d02839)と三隈・樹燕(五家宝ヒーロー見習い・d03842)、そして巴里・飴(砂糖漬けの禁断少女・d00471)は行き、少年の為に言葉を贈る。
    「筋肉が付いていないから、いざという時に何もできない……なんて、ありませんよ」
     その言葉に縋るような視線を向ける少年にヴァンは続ける。
    「それに筋肉が付いているせいで不利な事だってあります。脂肪より重いせいで水に浮き辛く溺れ易いですし、筋肉を付ける為に無理をすれば免疫が落ち病気になり易くなる。何事も一長一短ですし、人それぞれ合う合わないがあります。それを無視して無理をすれば何かを成す前に体を壊すだけです。だから力を付ける為にも、少しだけ休憩しませんか?」
     優しくかけられる言葉。けれどそれでも少年の心の呪縛は重く、迷うそぶりは見せつつも筋トレの手は止めない。その迷いを祓うように三隈は呼び掛ける。
    「無理に筋肉付けようとしなくてもいいと思うよ」
     少年は自分よりも小柄な三隈の言葉に意識を向ける。それは自分と三隈を重ね、同時に屈託のない三隈に思う所があったから。その思いを確かな物にするように三隈は続ける。
    「僕も細いけど、だからって無理に筋肉を付けようと思わないよ。そんな物よりも、自分に合った戦い方を見つける方が大事だよ。細いなら細いなりの戦い方があるもん。戦い方だって、腕力だけでどうにかしようとするのが戦い方って訳じゃないよ。どうしようもない時に、次に繋げる為に逃げるのも立派な戦いだよ」
     この言葉に少年の迷いは薄れ、けれど決断の為には後一手必要だった。その切っ掛けを敵が作る。
    「逃げるのが戦い? 馬鹿が。逃げてどうなる。逃げた所で力も無い貧弱一人に出来る事など何も無――」
    「一人じゃない!」
     敵の言葉を撃ち砕くように、少年の前に立った巴里は断言する。
    「今ここには、私達が居るよ。一人で立ち向かうことが出来なくても、私達が仲間になります」
     そして振り返ることなく少年に言葉を贈る。
    「だから、信じて下さい。それがきっと、貴方の戦いになります」
     その言葉と共に、灼滅者達は少年を庇うように前に立ち敵と対峙する。それが最後の切っ掛けとなり、少年は筋トレを止め灼滅者達を食い入るように見詰めた。それは灼滅者達の言葉を信じたいから。その想いに応えるべく、灼滅者達は戦いに挑んだ。

    ●灼滅戦
    「どうした貧弱共!」
     嘲るような声と共に、敵は闇色の波動を前衛に叩き付ける。初手から続いた戦いで壁役のダンベルは全て破壊されていたが、その分無傷だった敵が放った一撃は、衝撃と共に束縛する呪縛を灼滅者達に食い込ませる。けれどそれを振り払うように灼滅者達は戦いを挑み続けた。
    「援護します」 
     言葉少なく、けれど戦いの要の一つとしてヴァンは自らの力をいかんなく発揮する。清涼なる風が彼の意志と共に吹き上がり、攻撃を受けた灼滅者達の傷と呪縛を癒していく。彼の使用した清めの風の効果は大きい。体力の回復以上に、エフェクトが消されていくことは敵にとって邪魔な行動だった。それが無ければ動けない者も居たが、ヴァンの助力により全員が攻撃を向ける。
    「胸を借りるつもりで勝負させていただきます」
     格上の相手への敬意を表しながら、巴里は自身のライドキャリバー、デウカリオンに騎乗し突っ込む。轟音と共にデウは突撃、敵は真正面から受け止める。一瞬の均衡が敵の動きを止め、その隙に巴里は飛び降り、背中合わせに敵の首を両手でガッチリ掴む。そして首相撲を思わせる激しさで重心を崩すと、背負い投げの要領で頭から地面に叩き付けた。
     地響きのような轟音。その衝撃に動きが鈍った敵に容赦なく黒橋は攻撃を重ねる。
    「無様に攻撃受けてますね。脳筋な上に役立たずの筋肉じゃ程度が知れてます」
     敵のペースを崩す為あえて挑発する黒橋。それに敵は一気に起き上がると、向かって来る黒橋に怒りに任せ殴りかかる。単調な動きを見せるそれを黒橋は掻い潜り、街燈型の外装をしたマテリアルロッドに影を宿し殴りつける。敵はそれによるエフェクトでトラウマが刺激されたのか、更にどす黒い怒りを見せながらあらぬ方向に漆黒の弾丸を撃ち放つ。その様を示しながら、黒橋は自分達を見詰め続ける少年に声を掛ける。
    「見ましたか? 要は筋肉の大小じゃなく使い方です。体積が全てではなく適切な使い方さえ分かっていれば十分身体ってのは使い物になるんですよ。頑張れ、君なりの『使い方』を覚えるのですよ」
     その言葉に力付けられるように少年は更に食い入るように灼滅者達を見詰める。その視線に応えるように灼滅者達は戦い続ける。
    「三隈君、援護します」
    「ありがとうっ!」
     私市と三隈は連携し動く。初手は私市、三隈の動きを助けるように影縛りを使う。私市の影が幾つもに分かれ実体の厚みを得ると、一瞬で敵に襲い掛かり巻き付き動きを束縛する。その援護を生かし、三隈は両手に集めたオーラを敵目掛けて撃ち放つ。それは本来なら避けられていたが、私市の影縛りと三隈のオーラキャノンのエフェクトにより辛うじて命中、傷を与えた。そこへ追い打ちを掛けるように宮野は攻撃を重ねる。
    「まだいけるだろ? きっちり、付き合って貰うぜ」
     戦いの喜びに笑みを浮かべ、既に懐にまで踏み込んでいた宮野は断罪輪を振るう。竜巻の如く体ごと回転しながらの斬撃は鋭さと重さを兼ね備え、骨ごと肉を断ち切る感触を伝えてくる。痛みに敵は宮野に視線を向けるが既にその時には飛び退き離れ、その隙を八重樫は突く。
    「もう良いぜ、らいもん」
     回復してくれた、頭にしがみついていた自身のナノナノ、らいもんに礼を言うと、八重樫は拳に雷を纏い突撃する。巧みなフットワークで懐に潜り込むと、雷光の輝きと共に振り抜いた拳を顎に叩き付けた。その衝撃に敵は軽く宙に浮く。それが地に落ちるより速く、瀬戸は攻撃した。
    「皆の戦いを、見ててね。きっと、君の力に、なるから」
     背後に庇うように居る少年に声を掛け、瀬戸は影喰らいを使う。彼の影が一気に伸び敵へと走ると、瞬時に膨れ上がり丸呑みにする。影の中溺れるように暴れながら、敵は見えない何かに向かって拳を突き出していた。

     こうして戦いは続く。敵はバットステータスを付け優位に立とうと躍起になるが、メディックの位置に就き積極的に回復に動くヴァンと八重樫のナノナノらいもんのお蔭で、その思惑は潰される。そんな中、決着の時はやって来た。

    「お疲れですね、脳筋さん」
     繰り返される攻撃に動きが鈍る敵に挑発を重ねながら、黒橋はフォースブレイクを叩き付ける。そこに追い打ちを掛けるように宮野はレーヴァテインを使う。
    「踏ん張れよ。折角面白くなってきたんだからよ」
     全身から噴き出た炎は武器へと宿り、斬撃と共に体を焼き切る。傷口を炭化させながらよろけた所に、八重樫はらいもんと共に突撃する。
    「先手は任せる」
     迎え撃とうと体を向ける敵に、らいもんは無数のしゃぼん玉を生み出し放つ。和やかな見た目とは裏腹に触れると共に撒き散らされる衝撃。それに動きが鈍る敵へ雷を纏う拳が叩き付けられた。そこへすかさず瀬戸のヴェノムゲイルが入る。
    「戦う時は、気持ちの、落ち着かせ方も大事、です」
     背後の少年にアドバイスするように、瀬戸は自分の胸をトントンと叩きながら深呼吸をしてみせる。自分なりの意識の切り替え方を見せながら、その実践として刃を振るう。その動きに合わせ刃から生まれた疾風は合わさり毒の竜巻と化すと、切り刻みながらより多くのダメージを与えた。
     繰り返される攻撃に敵は確実に弱っていく。それに回復に専念していたヴァンも好機と見て攻撃に回る。
    「失礼」
     戦う為にメガネを外していた彼は、鋭い眼差しを向けながらも冷静に攻撃を放つ。俊速に疾走、その速さで生まれた炎を宿した蹴りを鞭のように放つ。受けた腕は衝撃と共に炎に包まれ、黒く炭化しだらりと力なく下がる。そこに突撃して来たのは巴里。
    「貴方との戦い、糧にさせて貰います」
     デウに騎乗し突撃した彼女は、突撃の勢いに吹っ飛ばされた敵に、デウから飛び降りその勢いを殺さず雷を纏う拳を振り抜く。敵は食らうまいと後方に跳ぶが、それよりも速く踏み込んだ巴里の拳を避ける事は叶わなかった。
     もはや敵は満身創痍。そこに止めを刺したのは、私市と三隈のコンビネーションだった。
    「後は頼んだ、ヒーロー」
     私市は仲間を信じ、託すように攻撃を放つ。放たれたのは制約の弾丸。契約の指輪より生まれた束縛の弾丸は狙い過たず命中、動きを阻害する。
     仲間によって生まれた絶好の好機。それを逃さず三隈は全力を放った。
    「っしゃ! まかせてよっ! これで終わりっ! 五家宝キック!!」
     地元への愛情が込められたご当地キックは熱き想いと共に衝撃を叩き込んだ。
     その全てを少年は見ていた。灼滅者達が個々では叶わない相手に、皆が協力し自身が出来る事を成し遂げる。それが彼の憑き物を落すように、晴れやかで穏やかな表情にさせた。
    「クソが」
     それを呪うように敵は悪態を吐く。けれど日の光に払われる闇のように、その姿は薄れ消えて行った。こうして灼滅者達は敵を倒し少年を悪夢から救ったのだった。

    ●戦い終わり
    「他人は他人。自分がやるべきことは自分で決めればいい」
     夢から現実に戻り少年が眠る病室で、私市は襟元を正しながら少年に向け静かに諭すように言う。それに応えるように返したのは三隈。
    「そうだよね。僕もそう思うよ」
     そして安らかに眠る少年に、
    「無理しなくていい、自分に合った方法が見つかるといいね」
     語り掛けるように言葉を贈る。それに同意したのは、ESPストレッチを使用していた巴里。
    「きっと、見つけてくれる筈です」
     同様に、八重樫や瀬戸、そして黒橋も言葉を贈る。
    「見つけられるような、良い出会いも探すといいんだぜー」
     八重樫が出会いの大切さを口にすれば、
    「何かあった時に必要なの、って、何とかしなきゃ……と、動ける勇気。大丈夫。夢の中で、見せて貰ったから。だから君は、強いと、思うよ」
     瀬戸は励ますように言う。そして、
    「効率重視、ですよ」
     黒橋はアドバイスするように告げた。
     灼滅者達の言葉は静かに、少年の心に融け込んでいく。ゆるゆると眠りから目覚めつつある少年は、おぼろげながら大切な言葉として受け入れていた。
    「そろそろ目を覚まされるみたいですね。他の人達の目に留まらない為にも戻りましょう」
    「だな、帰るか。念の為にプラチナチケットを使うけど、用心はした方が良いだろうからな」
     目を覚まそうと、小さく動く少年にヴァンは仲間に声を掛け、宮野は万全の用意をする。
     そして灼滅者達はその場を去っていく。目覚めつつある少年の心に、憧れのような確かさを残しながら。

    作者:東条工事 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年3月13日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
     あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
     シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
    ページトップへ