忘れられないスポットライト

    作者:森下映

     1つの夢は破れたけれど。
     ステージの上から親には言えないような所に場所は変わったけれど。
    (「ナンバーワンなんて簡単だと思ったのに……」)
     現実はそう甘くはなかった。顔にもスタイルにも自信はある。なのに新人のあの子やあの子ばかりにお客はつく。店のスタッフも贔屓している気がする。
    「なによ……ちょっと若くて目新しいだけじゃない」
    「こんにちは」
     明け方のすすきのをイライラと歩いていると、誰かが声をかけてきた。
    「……あなたは?」
    「私はアリエル・シャボリーヌ。私ならあなたの魅力を最大に引き出してみせますよ。あなたならお店のナンバーワンなんて簡単なことです」
     今大人気のアイドル、と言われたら信じるくらいの外見に目を奪われる。そして、なんだろう、不思議な……シャボン玉のようなものが彼女の頭を包んでいた。
     でももうそんなこと、私には関係なかった。
    「本当に私をナンバーワンにしてくれるの?!」
    「ええ」
     詰め寄った私に、彼女はゆったりと微笑んだ。

    「軍艦島の戦いの後、HKT六六六に動きがあったみたいだね」
     須藤・まりん(中学生エクスブレイン・dn0003)が言った。
     彼らは有力なダークネスであるゴッドセブンを地方に派遣して勢力を拡大しようとしているらしい。そしてゴッドセブンのナンバー6、アリエル・シャボリーヌは、札幌の繁華街すすきので勢力を拡大しようとしているのだ。
    「シャボリーヌは、すすきのの……その手のお店に勤めている女性を籠絡、淫魔に闇堕ちさせて配下を増やそうとしているんだ」
     淫魔達はその地区の有力なパフォーマーにパフォーマンス勝負を挑んで勝利することで、その地域の淫魔的な支配権を確立しようとしているらしい。
    「シャボリーヌに誘われて淫魔に闇堕ちしてしまった砂理という女性を止めてほしい、というのが今回の依頼だよ」
     砂理はかつては有名な劇団に所属していたミュージカル女優だったのだが、契約を切られてしまったことをきっかけにすすきのに流れついた。
    「夜の世界でナンバーワンになるのが夢だったようだね。そこをシャボリーヌにそそのかされてしまったんだけど……」
     淫魔になって以降の砂理は虜にした男性たちを取り巻きに、今までの鬱憤を晴らすように新人をいじめ、お店を牛耳るようになっている。暴力もふるわせているため、このまま放っておいては死人が出るのも時間の問題だろう。
    「残念だけど、砂理は完全に闇堕ちしているから救うことはできないんだ」
     つまり、砂理を止める方法は灼滅のみ。
     砂理とは、彼女が店を出て1人で自宅へ帰る途中、明け方に接触できる。自宅近くには路地裏があるので、そこでサリが通りがかるのを待ち伏せ、路地裏内での戦闘に持ち込むといいだろう。
    「人気もないし、明かりの心配もないよ。路地裏は横に4人がギリギリ並べるくらい。奥行きは60メートルほどで、行き止まりになってる」
     砂理はサウンドソルジャーとリングスラッシャー相当のサイキックを使用する。ポジションはクラッシャー。派手な戦い方を好む分、隙は多いかもしれない。
    「思うところがある人もいるかもしれないけど、救出ができない以上、罪を重ねる前に灼滅するしかないんだ。みんな、よろしくね」


    参加者
    草那岐・勇介(舞台風・d02601)
    リュシール・オーギュスト(お姉ちゃんだから・d04213)
    藤堂・焔弥(赤い狂星・d04979)
    アレクサンダー・ガーシュウィン(カツヲライダータタキ・d07392)
    園観・遥香(天響のラピスラズリ・d14061)
    佐島・マギ(滑走路・d16793)
    客人・塞(荒覇吐・d20320)
    杙印・標(丑の刻の串刺し女・d33273)

    ■リプレイ


     明け方の路地裏に少年の声。少年といっていいのか戸惑われるやや低い声。その声の持つさざ波の如く揺らぐ響きが周囲の雑多な霊をもざわめかせ、知れずと人を遠ざける。語り手は草那岐・勇介(舞台風・d02601)。演技への執念と、演劇にまつわる都市伝説達との交流から七不思議使いとなった。
    (「砂理さん、堕ちる前の貴女と話がしてみたかったな」)
     勇介と同じ夢を見ていたはずの砂理。勇介より一歩先にそれを叶えた砂理。破れはしたがまた新しい夢を見つける強さは持っていたはずの砂理。
    (「……でも俺にできるのは最期を迎えさせること」)
     せめて、夢の一抹だけでも理解していると伝えたいと勇介は思う。
    「夢破れ、人間としても落ちぶれ、最後には種族としても堕ちたか……ククッ、実に人間らしい堕落っぷりだな」
     徐々に近づいてくる砂理の姿を掠め見ながら、藤堂・焔弥(赤い狂星・d04979)が言った。
    「まるで使い古された三流芝居を見ているようだよ。滑稽、実に滑稽だ」
     デモノイドの口を模した青いフェイスマスクがギチギチと音を立てて笑う。だが、マスクに隠されていない焔弥の生来の色ではない黒い目の表情は変わらない。
    (「夢破れた上に闇堕ちか……気の毒は気の毒なんだが、もう元に戻れない以上、あれは本来の砂理って人じゃないわけなんだよな」)
     客人・塞(荒覇吐・d20320)は、初撃のタイミングをはかりながら、
    (「今の内に何とかしてやることがせめてもの救いになればいいんだが」)
     身体の周囲に意志を持つ帯を待機させる。
    (「経緯に同情の余地はあるけれど、救出の余地がないのなら割り切るしかないわね」)
     指にはさんだ五寸釘は丑の刻参りのために在らず。杙印・標(丑の刻の串刺し女・d33273)は、研ぎ澄ませた感覚に従い砂理の前へと進み出、
    (「最後のダンスの舞台が、こんなところで申し訳ないけれど」)
    「さぁ、私達と踊ってくださらない?」
    「……? ――キャッ!」
     標の言葉と姿に足をとめた砂理は、不意に浴びせられた液体に眉を釣り上げた。砂理の睨む先には、十字架の意匠が施された黒い服を着た少女。黒髪には銀の十字架を光らせる園観・遥香(天響のラピスラズリ・d14061)が寄生体から生成した強酸性の液体が、瞬く間に砂理の身体を蝕んでいく。
    「っ、」
     まずその場を離れることを選んだ砂理は踵を返そうとした。しかし、
    「表舞台を舞っていた蝶が夜の蝶となり、最後は蛾になったか。……いや、元から醜い蛾でしかなかったか? だとしたら上手く擬態したものだな」
    「!」
     焔弥がその行き先を塞ぎ、
    「堕ちた力で手に入れたNo.1の椅子の座り心地はどんな気分だね、蛾の女王よ。さぞ座り心地は良いだろうな」
    「何を、」
    「『起きろニオブ、狩りの時間だ』」
    「アッ!!」
     路地裏から遠ざかるように逃げようとした砂理の肩を、焔弥の寄生体ニオブが凶暴に掴み戻す。次いでピシリ雷光がほとばしった。焔弥の拳が雷撃となり砂理を路地裏の方向へ殴り飛ばす。
    「一気に行くとするか」
     続けてアレクサンダー・ガーシュウィン(カツヲライダータタキ・d07392)が鰹をモチーフのライドキャリバー、スキップジャックのエンジンを全開、砂理を突撃で路地裏へ押し込んだ。そして次の瞬間、スキップジャックから跳び上がったアレクサンダーの連打が、はねあがった砂理の身体を襲う。
    「クッ、」
     連打をくらいながらも空中で片足を振りぬき、砂理はしなやかに後転。身体の周りにいくつもの眩い光輪を出現させ、傷を塞ぎながら路地裏へ着地した。
    「C'est ma chanson!」
     路地裏の奥に潜んで待ち構えていたリュシール・オーギュスト(お姉ちゃんだから・d04213)がスレイヤーカードを解放。さらに路地の1番奥からは、
    「舞台女優さんということは、きっと美人さんなんでしょね。綺麗のコツを教えて頂きたいです」
     同じく封印を解除した佐島・マギ(滑走路・d16793)が言う。
    「けど……ありゃりゃ、心の綺麗、忘れちゃったですか?」
     同時、路地の奥から伸びてきたマギの影と、現れ出たマギのビハインド、常晴が砂理に喰らいついた。そしてリュシールも、
    「……ごめんなさい」
    「ッ、離しな、ッ!!」
     砂理の身体に組み付いたリュシールは、砂理と自分の間のわずかな隙間を使い、握った拳に雷を纏わせると、マギの影に縛られ身動きのとれない砂理の顎を殴り上げる。砂理はコンクリートへ倒れこむも、片手片膝をつき、すぐに立ち上がった。が、今度は砂理の羽織っている白いダウンコートがみるみるうちに血に染まっていく。
    「あんたに直接恨みはないんだがな。かといって野放しにしてやることも出来ないんだ」
     塞が言った。砂理の胸は塞の放った帯に、腹は標の放った帯に同時に貫かれていた。
    「何で私を……なんて聞くだけ無駄みたいね」
     自分を取り囲む灼滅者たち、そして目の前で腕を鬼のそれへと変化させた勇介を見ながら、砂理はコートから腕を抜く。
    「……そうだね」
     白いコートが放り投げられた瞬間、砂理の頭へ勇介の腕が振り下ろされた。


     砂理を叩き潰した手応えが勇介の腕に響く。が、砂理はその場へくずおれることなく、大きく後ろへフリップした。空中で伸びやかに動く長い手足。そこへ再び光輝く光輪を出現させると、逆さまの体勢のまま、今度はそれを灼滅者たちへ向かわせる。砂理が狙った後衛の前にリュシールと遥香、常晴がそれぞれ飛び込んだ。
    「! すごい威力です」
     えんみちゃんソードで防御しつつもわずか後退させられた遥香が言う。
    「常晴さん、ありがとうです!」
     常晴の後ろから抜けたマギは、砂理の着地点へ一気に駆け込むと、
    「本当に美人さんですね。最後の舞台、アゲて参りましょう」
     砂理が片足を着く寸前、マギのピンク色のくりくりの瞳が砂理の目を楽しげに見た。マギは砂理の光輪を凌ぐほどの輝きを纏わせた拳で、笑顔のまま砂理の顎を思い切り殴り上げる。
    「この……っ!」
     着地叶わず、顎をのけぞらせながらマギを睨む砂理。マギは、
    「ストイックさには共感するですけど、砂理さんのはなんだか違うです」
     パンが大好きで、パンに意欲を注いでいるマギ。だからパン的な意味では共感しても、好きなものに対する思いは違うと感じている。
    「好きなものはきれいなもので包みましょう? 好きな人が増えるように、大事にしましょう」
     マギの言葉を追いかけるように、遥香の身体を包む瑠璃色のオーラ、園観之理がふわりと大きさを増し、近くにいたリュシールを包み、傷を癒やした。そこへ突如響き渡る高い砂理の声。常晴の放った霊撃を、砂理の歌声が粉砕していた。
     砂理は声の余韻を満足そうに響かせる。しかしその砂理の声をまるで自分の為の伴奏とするように、遥香の癒しの瑠璃色の名残りを連れたリュシールが、金髪を揺らしステップを砂理の間近まで踏み込んだ。
    「な、」
     砂理の顔色が変わる。音才は音楽家の父とオペラ歌手の母譲り。リュシールは足取りの軽やかさそのままに聖剣を掲げ、白光の斬撃を砂理へ叩きつけた。
    「グ、」
     砂理は傷をこらえ、自ら大きく間合いを離す。その姿をリュシールは、自らをも盾となって守る白光の中から見据えた。さあ、最期の舞台へ。同じ舞台の上を目指す者同士、あなたの渇望と追詰められた心は想像できるから。
    「少しじっとしていてもらおうかな」
     地を蹴り、さらに遠くへ離れようとしていた砂理の動線を読み、塞のエアシューズが煌きを零し対峙する。咄嗟に身体を翻したものの、塞に腰から片足を蹴り潰され、よく動いていた長い足が膝を折った。続き、アレクサンダーが地面に打ち込んだ杭の衝撃に動きを止めざるをえなくなった砂理へ向け、勇介は青漆の宙に螺鈿の星が瞬く弓、青星光を引き絞り、焔弥はデモンズアクスを構える。
    「お前の様な臭いの強いヤツを食うのは気が進まないのだが、俺と違ってコイツは悪食でな。好き嫌いを言わんのだよ」
     鎌状の巨大な刃を持つ蒼い戦斧が砂理に襲いかかった。立ち上がり、手足から繰り出す打撃で応戦しようとした砂理だったが、
    「キャアッ!」
     彗星の如く尾を引く青い閃光。勇介の放った矢が強烈な威力をもって砂理の背中に突き刺さり、防御の加護を失った身体を焔弥の斧が強烈に叩き割る。
    「っ、」
     路地裏のコンクリートが血に染まっていく中、砂理は息を大きく吸い込み、ひときわ高く甘い声を響かせて傷を塞ごうとした。が、砂理のその声に別の声が即座に絡みつく。語るは標、語られるのは、深夜に目立つところで丑の刻参りをし、目撃した人間を呪いの対象にして、持っている五寸釘で串刺しにしてしまうという『丑の刻の串刺し女』。標の怪談は砂理に恨みとなって執着し、とりついて傷を抉る。
    「派手なのも悪くはないけど、堅実さも大事にしましょう?」
     標の長い漆黒の髪が、再び光輪を出現させた砂理の方向へ、風で流れた。


    「回復しますね」
    「こっちは俺が」
     遥香と勇介が声を掛け合い、それぞれの護符、勅令隋身保命と宙歌が飛び交う。命中率の高い攻撃に加え、塞が動きを阻害、的確に回復も重ねていく灼滅者たちに対し、攻撃力の高さにのみ頼らざるをえない砂理の状態は悪化していくが、それでも出せるだけの力を出しているかのように、それはそのまま焔弥曰くの『No.1の椅子』への執着であるかのように、砂理は戦い続けていた。
     砂理が情熱的にステップを繰り広げ、前衛を攻撃していく。その激しい動きを沈めるかのように勇介が語りだした。
    「我は語ろう、ある学園に現れた少女の幽霊を。卒業公演を待つ我が友の、一夜の芝居の結末を」
     勇介は言霊に魂を込め、仲間の傷を癒す。朗々と語る勇介の声は聞き手の無意識に響くかのような魅力を持ち、
    (「未熟と笑われても構わない。俺の情熱も、貴女への敬意も、これでしか表しきれない」)
     舞台女優だった砂理の無意識にも言霊が届くことを願い、勇介は今、自分の持てるすべての技量を注ぐ。
     そして勇介の声と呼応するステップの音。大きく使われる砂理の手足の振りの内側へ、トゥで回転、懐へ入り込んだリュシールが勇介の抑揚の上がり調子に合わせ、手甲から展開したシールドを振り上げた。しまった、という表情をあらわにした砂理へリュシールは、
    「……簡単だと思って簡単じゃないのは、いつだって自分が油断してるからです」
    「なっ、」
    「それに、イライラしてたら演技にはすぐ出ちゃいますよ」
     ――そう、どんなに辛くたって芸の道は無情で。
    「ほら、怒ってる場合じゃないでしょ……今、私達は主役の少女なんですよ!」
     勇介の声が強さを増すと同時、リュシールのシールドが砂理を殴りつける。舞台の上に立つ緊張感と快感。きっと忘れられない、忘れられるはずがない……! そうでしょう? と視線を残して間合いを抜けようとするリュシールの背へ、砂理は怒りのままに反撃を加えようとした。
    「させません」
     遥香がひらりと飛び込み、両手で砂理の腕を止める。少女の思いがけない力技に隙ができたか。砂理は次いで塞の振り下ろした交通標識の勢いをまともに受け、痺れる四肢にさらに顔を歪ませた。遥香は砂理の腕を突き放すように一歩距離をとり、構えた聖剣が物体から霊魂の世界へと輪郭を溶かしていく。
    「ッ!」
     砂理は光輪で盾を出現させた。が、背後に迫るエアシューズの駆動音。砂理は後ろを振り返るまもなく、アレクサンダーの回し蹴りを受け、巻き起こった暴風に盾が吹き飛ぶ。そして機を逃さず、遥香のソードが砂理の魂を断ち切った。
    「ア」
     砂理の目が大きく見開かれ、今一度ぐるりと周りを見渡す。片側は行き止まり。元来た道へ戻ればもしかしたら、と表情は言うが、既に手足は思うように動かない。
     そこへ上がった2つの炎は、砂理の最期を灼き尽くすため。疾く走り込む炎。遠く灯される炎。標の灯した蝋燭から飛ばされた炎の花々は、常晴に守られながらロッドを手に駆けるマギを追いかけ、追い越し、壁際ギリギリを切り出すように走る焔弥の足元、黒い装甲板を組み合わせて作られた処刑用の靴は、熱く熱く摩擦熱を炎と変えて纏う。
    「終幕だ」
     炎の花が砂理の髪に、身体に、とりついてばっと燃え上がる中、焔弥がDEMONで蹴りを放った。蹴りの勢いを使い、半回転後ろへ飛び抜けた焔弥と入れ違い、砂理の胸元からマギが笑顔で砂理を見上げ、
    「貴女は今、美しいですか?」
    「!!!」
     砂理の腹へ当てられたマギのロッドの先から、魔力が流し込まれる。身体の中を巡るそれに惑わされるかのように砂理ががくんと両膝を地面についた。
     うつろな目で血まみれのコートを見つけが砂理は、四つん這いのまま手をのばそうとする。が、その指が届く前にマギの魔力が爆発。砂理はバタリとうつぶせに伏した。
    「砂理さん。あなたの芸、見せて貰いましたよ」
     言いながらリュシールが近づく。
    「私、それも自分の一部にして舞台まで一緒に持って行きます。私ね、きっと天国のママと同じオペラ歌手になるんです」
     リュシールが砂理の手をとった。横向きの砂理の目は開いたまま動かない。が、リュシールは語り続ける。彼女はもう報いを命で受けた。だから最期位は、と。
    「……忘れられませんよね。凄く苦しかっただろうと思います。私、せめてお祈りします……あなたがいつか天国のスポットライトに辿り着ける様に」
     砂理の身体が端から霧散していく。灰のように、砂のように。
    「夢のため闇に堕ちる……ごめんなさい。まだ私には、貴女のことが本当には……理解できなかったのかも知れません」
     そう言って、遥香は目を閉じ、
    「……どうか、安らかに」
     白いコートだけを残し、灼滅者たちは路地を静かに後にする。
    (「眩しい、」)
     いつのまにか強さを増していた朝の光に、塞は目を細めた。そしてインソムニアの効果が切れるとともに襲ってくるであろう眠気を思い、溜息をつく。
     まだ辺りは静かだ。しばらくは残されたコートに気づく者もいないだろう。

    作者:森下映 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年3月28日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 9
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