東屋・桜花(もっちもち桜少女・d17925)は、こんな噂を耳にした。
『牛乳をぶっかけてからペロペロなめてくる都市伝説』が存在すると……。
この都市伝説は擬人化した牛のような姿をしており、手当たり次第に牛乳をぶっかけてペロペロしてくるようである。
もちろん、牛乳をぶっかけられた相手も、必死に抵抗するのだが、都市伝説の力には勝てず、全身をペロペロと舐められてしまうようである。
しかも、都市伝説はテクニシャン。
軽く舐められただけで、あっという間に夢心地。
中には、妙な性癖に目覚めてしまう者もおり、トラブルが耐えないようである。
そう言った意味で、都市伝説は強敵。
その事も踏まえた上で、都市伝説を倒す事が今回の目的である。
参加者 | |
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ヴァイス・オルブライト(斬鉄姫・d02253) |
今給黎・有杜(アット・d04917) |
三条・三日月(宗近・d17859) |
東屋・桜花(もっちもち桜少女・d17925) |
天王寺・ミルク(ホルスタイン・d30428) |
アナスタシア・グランツ(荒野の誘惑・d32310) |
綺辻・倫理(菊に烏・d33270) |
雨取・牡丹(四九発句・d33502) |
●都内某所
「危険な都市伝説がいると聞いてきたはずなんだが……。なんだ、この惨状は……! いや、確かに、危険には違いないんだが……」
アナスタシア・グランツ(荒野の誘惑・d32310)は仲間達と共に、都市伝説が確認された場所にやってきた。
そこに倒れていたのは、都市伝説に舐められ、涎まみれになった一般人達であった。
しかも、一般人達は都市伝説に舐められた事で妙な気持ちになってしまったのか、みんな裸に近い恰好で倒れていた。
「ふざけんじゃねぇ……こんな女子ばっかのパーティーでこんな事させてたまるか!! でも、させちゃったら、ごめんな!!」
綺辻・倫理(菊に烏・d33270)が、前もって謝った。
もちろん、故意に仲間達を見捨てるつもりはないが、この時点で嫌な予感しかしていない。
それよりも都市伝説が男なのか、女なのか気になっているのだが、この時点では謎である。
「…まぁ、牛乳を舐めるのはいいとしてだ。何故、人にかけて舐める必要性があるのだろうか? ……いや、深く考えない方が精神衛生上に良いな、うん。終わった後に牛乳が嫌いにならなければ良いが……」
ヴァイス・オルブライト(斬鉄姫・d02253)がこめかみを押さえて、しばらく言葉を失った。
都市伝説がやりたい事は何となく想像する事が出来るものの、それを受け入れるだけの余裕はないようだ。
「都市伝説の存在はともかくとして、牛乳をかけるという行為が許せない。牛たちから搾り取った有限な牛乳をもったいないことに使うというのは、全く持って不適切だと思うから、そういう都市伝説、判明次第、何とかしないと……」
天王寺・ミルク(ホルスタイン・d30428)が、自分自身に言い聞かせた。
そうする行為にどういった意図があるのか分からないが、ミルクにはまったく理解できない事である。
「なあ、コレだけ言わせてくれ……、どーしてこーなった!?」
今給黎・有杜(アット・d04917)が納得のいかない様子で叫び声を響かせた。
一体、どういう噂が広まれば、こんな都市伝説が生まれるのか、考えただけでもテンションが下がる。
もちろん、何となく想像はつくのだが、あまりマトモには考えたくない事である。
「水とか液体に関する都市伝説をって考えたのだけれど……はぁ、ぎぅにぅ……舐めるって……」
雨取・牡丹(四九発句・d33502)がアルバイト制服姿で、げんなりとした表情を浮かべる。
何とか気合と根性で乗り切るつもりだが、心の中で不安が膨らんで今にも爆発しそうであった。
「ほんとなんで毎回毎回こんなのに出会うんだろあたし。これが運命なんだとそろそろ諦めの領域だけど……やっぱやだ。なるべく被害少ないうちに倒すっ!」
東屋・桜花(もっちもち桜少女・d17925)が、自分自身に気合を入れる。
おそらく、この手の都市伝説と運命のアレな糸で結ばれている事が原因なのだが、それを受け入れたくないというのが本音であった。
「ま、まあぺろぺろならウチのこしあんも得意ですし! 何とかなりますよ、きっと」
三条・三日月(宗近・d17859)が、こしあん(霊犬)の頭を撫でる。
こしあんはよく分からないようだったが、何となく褒められているような気持になったのか、誇らしげに胸を張っていた。
そして、三日月達の前に、都市伝説が姿を現した。
●都市伝説
「あらあら、可愛い子達ばかりじゃないっ!」
都市伝説はよく言えば中性的。悪く言えば、性別不明の存在であった。
おそらく、女性型であるのだが、筋骨隆々の上に牛顔のせいか、色々な意味で予想に反した姿であった。
「おい、都市伝説! テメェ何やってんだ! 迷惑なんだよ! 大体、何だよ! 牛乳ぶっかけぺろぺろって意味分かんねえよ! 牛乳くらいコップに注いで飲みやがれ! 人にかけんな! 牛乳臭くなんだろーが! もう何で俺がこんな事しなきゃならねえんだよ! 俺はこーゆー意味不明なの大嫌いなん……って、ちょっ! おい、止めろ! 里絵子、俺の服脱がすな! あっち! 敵あっち!!」
有杜が青ざめた表情を浮かべる。
だが、ビハインドの今給黎・里絵子は全く気にせず、有杜のツナギの状態だけを脱がして、都市伝説そっちのけで体中を触って舐めまくった。
「ンモォォォォォォォォォォオ! 何よ、見せつけちゃって!」
それを目の当たりにした、都市伝説が納得のいかない様子で鼻息を荒くした。
しかし、里絵子は『どこの馬の骨か分からない輩にアットを舐めさせる訳無いじゃない! 良い? アットはあたしの物よ? あたしがペロペロするの分かった!?』と言わんばかりにイチャついた。
「もう許さないわよっ、絶対に!」
都市伝説がムッとして表情を浮かべて、有杜達にバケツ一杯の牛乳をぶっかけた!
それに気づいた桜花がライドキャリバーのサクラサイクロンで身を守り、ミルクも仲間達を守るようにして都市伝説の前に立ち塞がった。
だが、都市伝説は無尽蔵に牛乳を作り出す事が出来るらしく、あっという間に牛乳まみれ。
「ま、負けたりしないっ!」
ヴァイスも頭から牛乳を浴び、悔しそうに唇をグッと唇を噛み締めた。
乳脂肪分が豊富な牛乳をぶっかけられ、白い太腿や端正な顔が白い液体に汚され、別のナニカをかけられたような有様になっており、非常に如何わしい光景が、その場に広がった。
しかも、服が濡れてしまったせいで、肢体や下着が透けて、ほとんど丸見えになっていた。
「ぬふふふふふ! それじゃ、舐めて舐めて舐めまくってあげるわよん!」
都市伝説が舌舐めずりをして、ヴァイス達に飛び掛かってきた。
「だったら、サクラサイクロンを盾に……」
すぐさま、桜花がサクラサイクロンで自分の身を守ったが、都市伝説はおかまいなし。
そのままサクラサイクロンをガシィッと掴み、一心不乱にペロペロと舐めまくった。
「まだよっ! こんなんじゃ、アタシの気が済まないわ!」
都市伝説が興奮気味に辺りを見回し、傍にいたヴァイスに襲い掛かった。
「こ、こんな事でっ!」
ヴァイスも必死に抵抗するが、それに反して口から漏れたのは、悩ましげな声だった。
その上、都市伝説が調子に乗って、胸が腿、股などの際どい部分に舌を這わせてきたため、次第に瞳がトロンと惚けて頭の中で何かが音を立ててぱちんと弾けた。
「ぬふっ! 次は誰かしら!」
都市伝説が指についた牛乳をペロッと舐め、今度は桜花にジリジリと迫っていく。
「……って、やだ! ちかづくなぁ?!」
桜花が嫌々と首を振るが、都市伝説がニヤリと笑って、馬乗りになった。
「え? やだやだやだっ! 何をする気? こ、こら! 舐めるにゃああああああああ?!」
その悲鳴も空しく、都市伝説が乱暴に桜花の服を引き千切り、ミニスカートを捲って桜色の下着を脱がすと、爪先から足の付け根まで、躊躇う事無く舐めまくった。
「皆、目を逸らして顔が赤いわよ?」
それを羨ましそうに眺めながら、牡丹が牛乳のついた指を艶めかしく舐める。
「見たところ、かけた牛乳を舐めまわすことで、快感を与えてくるようだね……」
アナスタシアが後方から、冷静に都市伝説の動向を窺った。
都市伝説に悪意はなく、むしろ相手を天国へと誘う伝道師的な存在のようだった。
「ぐああぁぁぁ……どうする! 何だか、みんな気持ちよさそうだぞ!? でも、あれはオスだよな? いや、一応メスなのか……」
そんな中、倫理が興奮気味に頭を抱えて、何度も自分自身に問いかけた。
仲間達の反応を見る限り、襲われても悪くないような感じもするのだが、都市伝説の性別がイマイチ分からないため、一歩間違うと禁断の扉を開いてしまいそうである。
その間も牡丹達が襲われていたため、視線は釘づけ。
『これはこれでアリ!』とばかりに、心の中でガッツポーズを決めている。
「んもぉおぉ~~~~~~~~ぉ」
続いて都市伝説に襲われたのはミルクであった。
しかも、脳裏に双子の妹が思い浮かんでしまったため、色々な意味で微妙な気持ちになった。
「あっ、手が滑って都市伝説さんに1パック108円のコーヒー牛乳が!?」
その隙をつくようにして、三日月がわざと転んで、都市伝説にコーヒー牛乳をぶっかけた。
それに気づいたこしあんが、都市伝説めがけてまっしぐら!
何故ならコーヒー牛乳は、こしあんにとって大好物!
「こ、こらっ! やめっ! やめなさいっ!」
そのため、都市伝説がいくら叫んでも、こしあんは舐める事をやめなかった。
●都市伝説
「さあ、こしあん。もっとぺろぺろしてあげるのですっ!」
三日月がこしあんを嗾けるようにして、都市伝説の上から再びコーヒー牛乳をかけていく。
これには、こしあんも大興奮。
我も忘れて、都市伝説の身体をペロペロと舐めまくった。
「うっ、はあああんっ! このままでは……!」
都市伝説が身の危険を感じて、自らの身体に牛乳をぶっかけた。
「んもおおおおっ!!」
それに気づいたミルクが都市伝説に覆い被さり、その胸にむしゃぶりついた。
「こらっ! やめ……やめないで……もっとぉ!」
途端に都市伝説に態度が一変し、自ら求めるようにしてミルクに抱き寄せた。
「……ん? これはサービスシーン……なのか? 何だか、素直に喜べないような気がするぞ、おい」
倫理が視線のやり場に困りながら、小さくコホンと咳をする。
ほとんど牛通しの絡みにしか見えないのだが、見方によってはかなりエロイため、何かに目覚めてしまいそうな雰囲気だ。
「よしっ! 今がチャンスだっ! この隙に……って、里絵子! いつまでペロペロしていやがる!」
有杜が里絵子を払い除けようとする。
しかし、里絵子が執拗にペロペロしてくるため、戦いどころではなくなっている。
「絶対ゆるさないんだからぁぁぁ! くらえっ! 必殺! 炎の桜餅キ────ック!」
それと同時に桜花が怒りに身を任せて、都市伝説にご当地キックを炸裂させた。
「……って、ちょっと! 動け……ないから!」
都市伝説が涙目になって、立ち上がろうとする。
だが、ミルクがどしんと乗っかっているため、まったく身動きが取れなかった。
「女の子の恥ずかしい所みた罪はおもいのよ!!」
続いて牡丹が怨みを込めて七不思議の怪談を使う。
そこで語られたのは、水の神様の怒りをかって、雨が目玉になって対象を呪う怪談。
「いやあああああああああああああ」
そして、都市伝説は断末魔を響かせて消滅した。
「はあはあ、酷い目に遭った……」
ヴァイスが荒々しく息を吐きながら、崩れ落ちるようにして座り込む。
未だに体が火照ってあちこちが敏感になっているせいか、座っただけでも身体がビクッビクンと震えてしまうほどだった。
「うぅ、汚されたぁ……いろんな意味で」
戦いが終わった後、桜花がボロボロになった服で身を隠す。
だが、都市伝説に舐められた事で、新たな世界の扉が開いてしまったらしく、激しく自己嫌悪に陥っていた。
「当分、牛乳は見たくないね……」
アナスタシアが深い溜息をもらす。
何とか襲われずに済んだが、ある意味トラウマである。
そして、アナスタシア達は複雑な気持ちを抱いたまま、その場を後にするのであった。
作者:ゆうきつかさ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年3月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 5
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