闇に誘う引鉄

    作者:六堂ぱるな

    ●Risk on market
     さわさわと、人々がさざめく声がする。
     賑わうホテルのラウンジで、白いスーツの女が男に書類を提示していた。
    「今期の収益は以上です。こちらが取引明細になります」
    「ありがとう。またいいローリスク商品があったらまた、連絡を下さい」
     初老の男は笑顔を浮かべて女に謝辞を述べた。女が頷く。
    「かしこまりました」
     書類をしまった男が上機嫌で席を立ち、ラウンジを出ていく。
     その背を見送って、女はコーヒーに口をつけた。
    「……ハイリスクのほうが楽しいに決まっているのにね」
     リターンはスリルと実績。
     後ろでまとめた髪をほどき、懐から拳銃を抜いて彼女は立ち上がった。
     一般人を殺めれば灼滅者が介入してくるという。いまだ目覚めぬ、卵のような子供たち。彼らがどう、何に孵化をするか、想像しただけで胸が高鳴る。
    「まあ、来なければ来ないで」
     この人間たちの中に、同族と化すものがいるか試すだけ。
     もっともそれは灼滅者に比べれば、遥かに分の悪い賭けだろうけれど。
     銃声が轟き、悲鳴がラウンジを席巻する。
     
    ●Risk Hedge
     暖かな春の日だというのに、埜楼・玄乃(中学生エクスブレイン・dn0167)は苦虫を噛み潰したような顔で一同を待っていた。事情を聞けば無理もない。
    「六六六人衆の出現と一般人の殺戮を予測した。しかもこれはただの殺戮ではない」
     真の目的は灼滅者の闇堕ち。一般人は餌としてぶら下げられる。
     悪辣な遊びに、灼滅者たちはまた招かれた。

     場所はとあるホテルの1階ラウンジ。
     満席ではないが64人もの人がいる。西の通りに面した大きな窓があるが、問題は六六六人衆が窓際の席に居ることだ。
     ラウンジはホテルのロビー横にあり、一般人を逃がすなら南の正面入口と、ロビーの横を抜けた先、北にある別館入口のどちらかへ誘導する必要がある。
     六六六人衆は序列六〇六位、恒任・夜好(つねとう・やよい)。
     長い黒髪を後ろでまとめ、スーツにハイヒールと理知的な様相だ。表向きの職業はフリーランスの金融コンサルタント、それゆえか彼女の二つ名は『マネージャー』。殺人鬼のサイキックとガンナイフのサイキックの一部、シャウトを使う。

     事前に一般人を避難させるなどの行動を起こせば、夜好のバベルの鎖に察知され何をしだすかわからない。行動開始の推奨タイミングは彼女が依頼人を見送り、コーヒーを飲み終えた瞬間だ。
     灼滅者を闇堕ちさせるのが目的だから、戦闘不能になってもすぐにトドメは刺さない。だが誰かを堕とす役に立ちそうなら躊躇わないだろう。同じ理由で、灼滅者が現れても一般人への攻撃はやめない。できる限り灼滅者をあしらいながら一般人を攻撃するだろう。
     灼滅者が現れて15分経過しても闇堕ちさせられそうにない場合、また、分が悪く逃げられそうな場合も夜好は撤退する。
    「序列から言えば灼滅を狙えないことはない、が」
     一般人の被害を極限まで減らすことが最優先。
     その上で彼女を撤退させるか、灼滅しなくてはならない。
    「くれぐれも油断せずに頼む。諸兄らも皆、無事で戻って欲しい」
     いささか強張った顔で、玄乃は念を押した。


    参加者
    華宮・紅緋(クリムゾンハートビート・d01389)
    柳瀬・高明(スパロウホーク・d04232)
    星陵院・綾(パーフェクトディテクティブ・d13622)
    嶋田・絹代(どうでもいい謎・d14475)
    マサムネ・ディケンズ(乙女座ラプソディ・d21200)
    戦城・橘花(白炎・d24111)
    エリノア・テルメッツ(串刺し嬢・d26318)
    荒谷・耀(神薙ぐ翼の巫女・d31795)

    ■リプレイ

    ●Market hour
     春の日差しが差し込むラウンジには、お茶を楽しんでいる人たちが溢れている。彼らのうち一人でも理不尽に生命を落とすなどと、想像すら不愉快な現実を阻むため灼滅者たちはやってきた。
     嶋田・絹代(どうでもいい謎・d14475)は物思いに沈む。闇落ちゲームそのものは、倒したとも、堕ちたとも、幾度となく学園で耳にした。関わるのは二年ぶりだが、今回はどうなるか……だがどうあれ。
    (「……殺せばええんじゃコロセバ!」)
    「闇堕ちゲーム、嫌になるほど長いこと続くわね」
     配置につく前にそう呟いたのはエリノア・テルメッツ(串刺し嬢・d26318)。スーツに包んだ日本人離れしたスタイルのよさが利し、客の中に溶け込んでいる。
    (「忌々しいけど、今回もこのゲームに乗らざる得ないのよね。せめて皆無事に学園に帰れればいいけれど」)
     そう、あくまで六六六人衆にとって、ゲームの一環だというのが問題だ。
    「ったく、胸糞悪いゲームだぜ! 人の命を何だと思っていやがる……!」
     柳瀬・高明(スパロウホーク・d04232)の怒りは誰もが抱いていたものだった。だがもはや、武蔵坂学園の戦力は侮られるべきものではない。それはつい最近も証明された。
    (「この間の斬新コーポレーションの時のように、数の暴力で押し潰してしまいたいですが、それをやると一般人を虐殺して逃げるだけなんでしょうね」)
     ダークネスの中でも悪質極まりない種族。華宮・紅緋(クリムゾンハートビート・d01389)にとって嫌悪しか覚えない相手だ。
    「ここで消してやろう」
     言葉少なに呟く戦城・橘花(白炎・d24111)とて、抱く思いは同じ。黒いスーツを身につけ、壁際で直立不動でいる彼女は誰の目にもガードマンのように映っただろう。
     椅子を引く音に続いて、夜好の客が辞意を伝えている。
     灼滅を狙えないことはない相手。ひいて言えば、ぎりぎりの相手。ホテルの係員になりすました荒谷・耀(神薙ぐ翼の巫女・d31795)は、緊張の中でそっと息をついた。
    (「以前の私なら、闇堕ちも恐れずに戦っていたのでしょうけれど……」)
     今は、怖い。待ってくれている人と、別れるのは。
     視界の端を夜好の客が通り過ぎる。時計を確認しながらゆったりした足取りで、南のホテル正面入口へ向かっていく。
     その初老の男の背中が見えなくなる直前、星陵院・綾(パーフェクトディテクティブ・d13622)は用意したアラームつきの腕時計に手をかける。同時にこの一帯の音を遮断し、外へ漏らさぬ異能の力を解き放った。

     配置につく前、己ばかりでなく皆に言い聞かせるようにマサムネ・ディケンズ(乙女座ラプソディ・d21200)は呟いた。
    「人の命を弄ぶ悪趣味でハイリスクな賭けなんて楽しいとか言わせない。この賭けは必ずオレ達の勝利で終わらせる。誰も闇堕ちなんかしないさせない。全員無事で帰る」
     それは言霊。
    「約束な」
     あるいは黙ったまま、あるいは頷き――けれど意志は一つとなった。
     可能な限りの人を守り、六六六人衆、恒任・夜好を灼滅し、全員で学園へ戻るために。

    ●Cross Trade
     和やかな談笑の雰囲気を引き裂いたのは、宣戦布告の一声だった。
    「ごきげんよう、『マネージャー』。『クリムゾンハートビート』と申します。短い間ですがお見知りおきをっ!」
     唸りをあげたのは鬼のもののごとく、力に満ちた異形の腕だった。テーブルを叩き潰しながらの一撃をかわした夜好が椅子を足場にもう一歩跳ね、絹代の放った影の一撃をも避けて着地する。
    「Vivere est militare(生きることは戦いだ)!」
     カードを解放したマサムネの拳が握り込まれると同時に炎をまとうと、夜好の脇腹にしたたか命中した。白いスーツに炎が這いまわる。
    「嬉しいわ。来てくれたのね、子供たち!」
     何事かと振り返る人々の前で、夜好が拳銃を抜き放つ。
     一瞬の思考の凍結。
     目の当たりにした風景から人々が生命の危険を察知するまでの数秒で、灼滅者たちは行動を起こしていた。立ち上がったエリノアが声を張りあげる。
    「逃げて! 南の正面入り口と北の別館入口、近いほうへ走るのよ!」
     割り込みヴォイスを使ったこの一声は、ラウンジの麻痺したような空気を破った。
     途端にあちこちで悲鳴があがる。耀がすかさず誘導を始めた。
    「皆さんこちらに避難を!」
    「こっちだ、走れ!」
     声をあげる橘花にはぴょこんと狼の耳と尻尾が飛び出したが、さすがに誰もそれには構っていられないらしい。
    「あら、困るわ」
     床を蹴った夜好が一気に加速し、灼滅者の包囲を突破した。ラウンジ中央にいた客がまだ走れてすらいない。
    「そこまでです! 恒任さん、犯人は貴方です!」
     追いすがる綾の斬撃がなんとか夜好の足を止める。
     瞬間、微笑むダークネスが半回転しながら放つ殺気が溢れ出た。どす黒い害意が床を這って一般人を捉え、呑みこもうとする。
     その前に姿を現した愛機・ガゼルと手分けして、高明が立ち塞がった。わずかに遅れて絹代も一般人を覆わんとしていた殺気に飛び込み庇う。初撃が命中しないことなど想定済みだ。
    「命の価値云々はともかく、チャレンジャーっすねぇ、オバサーン!」
    「リスクヘッジも大事だけれど、チャレンジしない人生に意味はないわ」
     笑いながらの絹代の挑発に、夜好も笑顔で応じてガゼルの突進をかわす。その代わり窓側へ少し押しこむよう、高明は死角から斬撃を仕掛けた。
    「ハイリスクのほうが楽しいと言う割には、いつでも窓を割って逃げ出せるよう退路を確保して戦いますか」
     綾の挑発を夜好は一笑に付した。
    「リスクを楽しむのと、何も手を打たないのとは違うのよ」
    「自分の欲望の為に命を弄びやがって……!」
     避難は始まったばかり、ラウンジの東半分では南北の出口に人が分かれ始めている。
    「話に聞いてはいたけれど、素晴らしいわ貴方たち!」
     楽しげに喉を鳴らした夜好が再び走り出した。ポケットに入った手がナイフを掴みだす。
     狙うは転んだ人に手を貸しているエリノアの背中。目立つことは覚悟の上、一般人を撃たれるよりはと思い定めたエリノアは避けもしない。
     狙い過たず引き裂かれるかに見えた斬撃にはしかし、絹代が割り込んだ。その向こう、死角に回りこんだ紅緋が胸の奥、深淵から集めた想念を一つの弾丸に集約する。
    「華宮・紅緋、これより灼滅を開始します」
     漆黒の弾丸が白いスーツを貫いた。

    ●Drow Down……
     思いのほか自由に動けないことに、夜好は軽い驚きを覚えていた。
     『成り損ない』たちは人間の保護を厭わないとは聞いていたが、予想以上の執念を見せている。庇い手たちはもちろん、攻撃手たちもほぼ捨て身だ。零距離格闘で紅緋を捕え、鋭い斬撃を浴びせながら笑いが漏れる。
    「なかなか見込みがあるわね、貴女」
    「六六六人衆は嫌いです。ええ、数あるダークネスの中でも、あなた方だけは生理的に受け付けません!」
     滴る血を振りとばし、紅緋が『ヴォーヌ・ロマネ』の深い赤を纏って拳の連撃で挑みかかってくる。受け損ねて殴り飛ばされながらも夜好はまだ考えていた。これだけ騒げば警察が来そうなものだが、手を打ったのだろう。隠しもしないこの殺気か。
     すっかり人間は逃げ去ってしまって、避難誘導をしていた『成り損ない』が合流する。

     綾の時計のアラームが鳴り響いた。7分経過。
     槍を構えるエリノアの背後に、夜好が音もなく滑り込む。閃いた白刃が防具ごとエリノアを断ち切る――前に、エネルギー障壁を青く輝かせて高明が飛び込んだ。
    「Impregnable!」
     ぎりぎりと音をたて、引き裂かれながらも彼は最小の被害で傷を抑えた。防具に重ねた盾の効果がものをいったのだ。すぐさま破損個所や傷を黒いベルトが覆って傷を塞ぎ、突出したガゼルの突撃がダメージを深く刻みつけた。よろけた夜好の死角に回り込んだ紅緋が漆黒の弾丸を撃ち、綾が高明を癒すための矢を番えて放つ。
     マサムネと絹代が響かせる歌声が、夜好の精神に衝撃と共に揺さぶりをかけた。踏みとどまろうとするハイヒールに狙いを定め、橘花はレイザースラストを放った。針の穴を通すような狙撃がヒールを撃ち抜くと、さすがに夜好がバランスを崩した。
     エリノアが詠唱圧縮した魔力がぱりぱりと乾いた音をたてて矢の形をとり、追い討ちで襲う。傷ついた前列を耀の招いた優しい風が包み傷を癒した。
     傷こそ嵩んでいるが、ほぼ予定どおりの戦運びだ。全員が揃ってあとは夜好を灼滅するだけ。そう一行が思った時だった。
    「悪い子たちね」
     密やかな囁きとは反対に、爆発的に膨れ上がる殺気は後列を狙っている。
     癒し手の綾や耀を傷つけさせるわけにはいかない。一度被弾している耀は尚更だ。迷う暇もなく、高明はどす黒い殺気の中に身を投じていた。
     轟々と渦巻く殺気の向こうから聞こえた囁き声。
    「あなたはよく頑張ったわ」
     高明の意識はそれを耳にしたのを最後に、闇に呑まれて落ちた。床に崩れ落ちる主の意のとおり橘花を庇ったガゼルも、椅子やテーブルを蹴散らし、激しい衝撃音をたてて転がるや消え去る。
    「高明ちん!」
     マサムネの叫びを背に、夜好がちらりと絹代へ目をやった。立ち込める殺気に巻かれ、ダメージに喘いでいる。
    「そして次は貴女? それから、皆?」
    「今さら600番代に後れを取るような集団じゃないっすからね! 心臓撃ち抜かれても平気っす!! ……自分以外は!」
    「あら、貴女で試したいわ!」
     跳び退く自分を追ってくる夜好を睨みながら、絹代は床を蹴る足に力を込めた。
     もう少し動かなくては、仲間を庇えない。
    「銃とか反則ぅ! やめてぇ!」
    「面白い子ね」
    「そこで止まれ!」
     柱を蹴って宙を舞ったマサムネが、夜好に星が落ちるような重い蹴撃を見舞う。その隙に『マット・デイモン』がばらけると、絹代を守るように複雑に絡み合った。
     こうなれば全ての攻撃は自分が引き受ける。
     ――もし誰かに危機が迫るのなら、その時は。何かを約束した人もいなければ、特別会いたい人もいない。そんな自分でいい。

    ●Default
     夜好が見切るべきだった場がどこだったか、どちらにもわからない。
     だが言うなれば、灼滅者のほうがより無茶をしたのだ。
     マサムネのバベルブレイカーがエンジンを噴かした。高速回転する杭がまともに炎這いまわる背中に撃ち込まれ、身体を捩じ切らんばかりに脇へと裂かれる。
    「ぐ!」
     血を吐き捨てた夜好が構えた銃口が紅緋を狙って追う。己に誓った通り、絹代は迷いなくその火線に飛び込んだ。回る視界の中、夜好と視線があった一瞬、絹代は不敵に笑った。
    「地獄で席とって待ってろ。ドリンクバーも忘れるなよ?」
    「どちらが先かしらね!」
     乾いた銃声が響き、精密に額を狙った射撃で絹代が吹き飛ぶ。
     血を撒いて転がる彼女を思わず目で追った耀が、唇を噛んで夜好を振り返った。
     絹代がどれほど一般人を、仲間を庇ったかずっと見てきた。怒りがこみあげる。
    「殺しが存在意義の六六六人衆に、何故殺すのかとは聞きません。殺すなという野暮なことも言いません。ですが……殺しを是としない私達が居る限り、好きにはさせません!」
     耀の掲げた『月光』が魔力を帯びると、満月の輝きを封じ込めたような光条が夜好を撃ち抜いて動きを縛る。足が止まったところを狙いすまして、エリノアは妖の槍を構え氷の弾を撃ち込んだ。
    「最初の闇堕ちゲームからもうどれくらい経ったやら、一般人と灼滅者の犠牲者も今まで多く出たわね。でも、あなたが出す犠牲は今日で終わり!」
    「お前はここで消える」
     半身、低い姿勢の橘花がそう宣告すると同時、轟音とともに放たれた『試作炸薬居合刀』が夜好の身体を激しく引き裂いた。鞘に仕込んだ爆薬で、チェーンソー剣でありながら神速の抜刀を可能にしているのだ。唸りをあげるモーター音が夜好の加護を打ち破る。
     あとは押し切るしかない。
     庇い手たちによって温存された攻撃手と狙撃手が、一気に攻撃を畳みかける。わずかに夜好に残る加護をマサムネの神霊剣が剥ぎ取り、真紅に彩られた紅緋の神薙刃が引き裂く。
     あと一撃受ければ落ちかねないという点で、紅緋と同じ状態の耀も『護法の鶴翼』を奔らせ貫く。
    「さあ、あなたの灼滅で事件は解決です!」
     ラウンジの床を滑る綾のシューズが摩擦で炎をまとい、たたらを踏む夜好の胸をまともに蹴り抜いた。橘花は為す術なく仰向けに倒れた夜好の前に立ち、冷然と問いかけた。
    「何かいい残すことはあるか」
     絶対にかわせない間合い。その前に、指も動かない。
     ごとりと拳銃を取り落とし、炎に包まれた夜好は微笑んだ。
    「……最高にエキサイティングで、楽しい賭けだったわ……もっと殺せたら、よかったんだけど」
     夜好の胸を『殲術爆導索』が貫いた。
     次の瞬間、内側から爆ぜるように夜好の身体が弾けとぶ。しかし肉身の最期とは違い、吹き飛んだ身体はあっという間に千々に砕け、風に紛れ、つむじ風が運ぶ砂煙のように消えていった。
    「終わりましたか……?」
     血を滴らせ朱に染まった紅緋が呟く。
     もはや姿かたちさえ失った夜好へ、橘花は告げた。
    「賭けはお前の負けだ」

     六六六人衆、恒任・夜好の跡形もなくなったラウンジは、惨憺たるものだった。壁は抉れ、柱は折れ、散らばる破壊されたテーブルと椅子、カップやソーサー。
     わずかな間をおいて、時計が14分経過を告げる。
     床には攻撃のほとんどを引きうけ倒れた高明と絹代。
     残る仲間の怪我も深かったけれど、綾は安堵の息をついた。
     たくさんの怪我人が出たけれど、一般人の死者はゼロだった。

     ――かくして、息をするように人を殺すダークネスの一人が朽ち果てたのだった。

    作者:六堂ぱるな 重傷:柳瀬・高明(スパロウホーク・d04232) 嶋田・絹代(どうでもいい謎・d14475) 
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年4月10日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 11/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
     あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
     シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
    ページトップへ