夢見る少女の絵本

    作者:立川司郎

     とある廃村の小学校。
     その朽ちた図書館の中に、ぽつりと座り続ける少女。側に沢山の絵本を積み上げて、永遠の時を本と共に過ごす。
     ずっとずっと、もう存在しない学校で絵本を読み続ける少女。
     彼女が読む本には、三つのお伽話が入っているという。
     一つは天使。翼を無くした天使は、悲しそうに羽根を舞い散らせながら泣き続ける。
     一つは雪の精。過ぎ去る冬を悲しみ、雪ですべてを覆い尽くそうとする。
     一つは蝶。お花畑の外に迷子になってしまった蝶は、美しい花畑の夢を見させようとする。
     少女は夢見ながら、ただひたすら本を読み続ける。
     しかし永遠の時は、終わりを告げる。
    「……それが読みたい」
     突然図書室に現れた男は、そう言った。両手に本を抱えた中年男は、それでも少女に本を寄越せと詰め寄る
     少女は無言で本を開く。
     本からまずは天使が現れて羽根をまき散らすが、男はそれを追い散らした。
     次は雪の精が現れて吹雪を呼ぶが、それも少年を追い返せなかった。
     最後に蝶が現れて、夢へと誘う。
    「僕は本が読みたいんだ。……新しい本が読みたい。もっと、もっと」
     男は焦るように呟くと、自分の本を開いた。するとその本から次々と悪鬼が現れて、少女を本ごと食い散らかしてしまった。
     そっと手を伸ばすと、男の手に新たな本が出現した。
     ……それは、先ほど少女が呼んでいた本。
     いや、少女そのものであった。
    「夢見る少女の絵本……」
     廃校の図書室に眠りつづけた古い絵本の都市伝説。
     それを手にして、男は満足そうに微笑んだ。
     
     隼人の手の内にあったのは、古い童話集であった。
     誰もがいくつも読んだであろう、おとぎ話がたくさん綴られた本である。
    「廃村にある古い中学校の図書室に、タタリガミが居る。タタリガミは丁度都市伝説を喰らった後で、都市伝説を喰うのを阻止する事は時間的に不可能だ。タイミング的に即戦闘となるから注意してくれ」
     元々は、その図書室にあった都市伝説の話であるという。図書室に置かれた童話の絵本が、怪奇現象を起こしているという類の物であった。
     タタリガミの男は、手にしたばかりの都市伝説の力『夢見る少女の絵本』を使う。
     一つめは天使の話。羽根をまき散らせて攻撃をする。
     一つは雪の精の話。吹雪を使って攻撃する。
     一つは蝶の話。催眠状態にしようとする。
    「どの攻撃もめんどくせェが、相手はタタリガミ一体だ」
     物語が最後の時を迎えるように、タタリガミと戦ってくれと隼人は言う。
    「……もしかすると、そのタタリガミ自身も……終わりを迎えたがっているのかもしれないな」
     本を読み終える、その時を。


    参加者
    冴凪・勇騎(僕等の中・d05694)
    城戸崎・葵(素馨の奏・d11355)
    夜伽・夜音(トギカセ・d22134)
    銀城・七星(銀月輝継・d23348)
    黒揚羽・柘榴(魔導の蝶は闇を滅する・d25134)
    常儀・文具(バトル鉛筆・d25406)
    雨摘・天明(空魔法・d29865)
    恵華・櫻(凛と光る刃・d31162)

    ■リプレイ

     光射す廊下には、きらきらと硝子片が散らばっていた。
     光を反射する硝子片は、床に落ちた星の光のようで夜伽・夜音(トギカセ・d22134)はじっとその星々を見つめ、辿りながら歩いていた。
     ガラスを踏み砕くと、乾いた音が響く。
     だから夜音はそっとそれを避けるようにして、廊下を行く。
    「……誰も居ないわね」
     前を歩いた恵華・櫻(凛と光る刃・d31162)が、ぽつりと言った。
     廃村の図書室は、時を刻む者もなく朽ち行くのみであった。ここはどこか、神社の空気に似ている気がする。
     誰も居ないのであれば、人払いをする必要もない。
    「現場にすぐに向かって良さそうだね。……急ごう」
     城戸崎・葵(素馨の奏・d11355)が言うと、廊下の先に促した。
     図書室を前にして、突然大きな物音が響いてきた。本が崩れるような音と、テーブルか椅子か何かが転がるような音。
     音に驚いてびくりと肩をすくめた夜音を振り返り、冴凪・勇騎(僕等の中・d05694)が気に掛けるように声を掛けた。
    「……大丈夫なら行くぞ」
     勇騎の呼びかけに、夜音は頷く。
     すぐにも行かなければ……だが既に都市伝説との戦いは終わっているのだから、慎重に戦う体勢を整えてから飛び込んだ方がいい。
     勇騎の足元の影から、鷹が首をもたげる。
     足を踏み出したのは、常儀・文具(バトル鉛筆・d25406)であった。
     開け放たれていた図書室の扉から、中に駆け込む文具の手には魔導書が握られていた。傍に従う霊犬の糊は、睨むように目の前を見据えている。
     散らかった本の真ん中に立った、一人の男。
    「それが夢見る少女の絵本だね」
     男の手の中にある本を見つめて、黒揚羽・柘榴(魔導の蝶は闇を滅する・d25134)が問いかけた。男は無言で、本に指を添える。古い図書室の中に立ち尽くす男は、真剣に本を見つめている。
     その本が開かれた時、夢見る少女の絵本の力が男から放たれた。
     脇に抱えた本を投げ捨てるようにして攻撃に転じたタタリガミの姿を、雨摘・天明(空魔法・d29865)が何か言葉を飲み込むように見つめる。
    「そんな風に読み捨てて、それで……」
     それで。
     天明は、意志を奮い立たせるように標識をぎゅっと両手で握り締めた。

     長い長い間、少女が見続けていた夢が、開かれる。
     そのタタリガミの男をじっと見つめる文具の横顔を、柘榴はちらりと見た。
    「あなたは僕が必ず止めます」
     文具の言葉に、柘榴は自信に満ちた笑みを浮かべる。
     そうだ、血に染まる絵本を……ここで解放しよう。

     男が最初に本から召喚したのは、翼を無くした天使であった。
     千切れた翼から羽根を散らし、天使はさめざめと泣く。
    「泣くしか出来ない愚かな存在……」
     男が呟くと、天使の羽根が空を切った。
     とっさに背後に文具が柘榴を庇うと、羽根が文具の腕を貫いた。つう、と滴った血が文具の魔導書を濡らす。
     最後に図書室に入った夜音は、イエローサインを掲げて注意を促した。
    「気をつけて……攻撃が来るよぅ」
    「分かってる」
     銀城・七星(銀月輝継・d23348)はその天使の攻撃を見届けると、殺気を放つ。
    「さあ、夢は終わりだ。……目覚めの時間と洒落込もうか!」
     黒い殺気に対し、天使は血濡れた羽根を羽ばたかせて応じた。いくら天使が羽根をまき散らそうとも、七星は攻撃を迎撃する意志を漲らせている。
     埋め尽くす殺気を、男は静かに受け止める。
     恐れも悲しみも、表情には出さない……ただ、戦いをまるで本でも読むように見届けていた。
    「読み続けるかぎり夢は続く。夢の終わりは本の終わりだ」
     そう口にする、タタリガミの男の視線は、本に向けられていた。
     だがその本も、奪った物じゃないのかと七星は言う。それが七不思議使いの力、タタリガミの力であると分かっては居る。
     彼らの声を聞いていて、文具は自分達の前を盾で覆った。
     天使の攻撃を受け止める、鉄壁の守りを。
     そして、静かに男を見つめた。
    「あなたの本に対する気持ちは分かりました。……ここに本があります。これは僕だけの本で、一つしかないものです……僕に勝ったら差し上げましょう」
     挑発するように、文具が言った。
     新しい本に飢えているなら、文具が手にする魔導書もまた彼の対象となりえるはず。
     文具の読みは当たり、男は眉を動かした。
    「なるほど、灼滅者の持つ本か。確かに手にする価値がある」
     男は言うと、天使の羽根を文具へと放った。
     凄まじい数の羽根が、文具のシールドを貫いて体に突き刺さる。それに耐える文具、その視線は泣き続ける天使の顔を見つめていた。
     そして、小さく呟いた。
    「お任せします」
    「了解だよ!」
     柘榴は声を返すと、飛び出した。
     槍を真っすぐ突きだした柘榴の槍先を、男はするりと躱す。天使はその間の羽根をまき散らし、文具を貫く。
     もっと、狙い澄まさないと駄目だ……柘榴は天使と男の動きを見ながら、帯を放った。彼を挟み込むようにして、七星が赤く点灯する標識を振りかぶる。
     点滅する光は、血のように赤く。
     押されるように、後方から櫻が飛び出すと刀を下から切り上げた。天使の羽根が切り裂かれ、羽根を散らす。
     柘榴と七星の攻撃に、タタリガミの放った天使の力は次第に押されていった。
    「残念ながら、天使の羽根は元には戻らねぇ」
     七星が告げる。
    「ボクの羽根を上げる事は出来ないんだ。……もうお休み」
     柘榴は涙を流す天使に言うと、槍を振り下ろした。

     一つ、物語が終わりを告げる。
     本は一つ終わりに近づく。
     男は柘榴の攻撃により、つうと額から血を流した。だが、表情に変化はあまりなく、本に視線を落とした。
     続くページから飛び出したのは、真っ白い雪の精……雪の精は、猛吹雪を周囲にもたらした。
     白く、白く染まっていく図書室。
     櫻は刀を見下ろすと、そこに舞い落ちた雪に視線を取られた。
    「もっと早くに来られればよかった」
     消える雪は、消えた夢見る少女のように儚い。
     再び刀を構えると、櫻は男の動きをよく見た。彼らの動きは強すぎず、速すぎない。これといって強力な力がある訳ではないが、それ故こちらの攻撃も当たりにくい。
     吹雪が、冷たく体に染み渡っていく……。
    「さむいな……何とか動きを止めたい所だが」
     七星が息を白く吐き出しながらライトを赤く点滅させると、後ろに控えた勇騎がバベルブレイカーを構えた。
     七星の動きに合わせて、勇騎も動くつもりであった。
     二人がちらりと夜音を振り返ると、夜音はこくりと頷いて言霊を紡ぐ。
    「夜に誘う蝶が、寒さを解かしてくれるように……」
     言霊の力が冷気を解かすように、静かに語る夜音。
    「雪だるまになる前に、相手の動きを止めるか。まずはそれからだ」
    「……雪には遅いだろ」
     勇騎に七星が声を返すと、同時に攻撃を仕掛けた。
     赤色サインで雪女を制止しようと叩き込む七星に男と雪女が視線を向けた所で、勇騎がバベルブレイカーを穿つ。
     ねじ込まれた杭打ち機は、雪女の白い体を残酷に引き裂く。
     しかし、本から生まれた力はそれを者ともせずに白い吹雪を散らし続けた。そこにあるのは、本に描かれた雪女の悲しい姿……。
     勇騎は、何かを呟いたが……首を振って振り払った。
    「その本は悲しい結末ばかりなのか? ……そうじゃないだろう」
     語りかけながらバベルブレイカーを引き抜くと、男は本から視線をあげた。
     悲しいのか、楽しいのか彼の表情からは分からない。だが多分、本が好きな者はもっと生き生きと本を読んでいる。
    「お伽話って、メデタシメデタシで終わらないものが結構多いよな」
    「そういう話は、あんまり好きじゃねぇな」
     勇騎が七星にそう言った。
     それは七星に……というよりも、この夢見る少女の絵本に対してであったかもしれない。もしかすると、その本の結末は哀しいものではないかもしれない。
     そんな一抹の希望。
     再び二人が攻撃を仕掛けると、雪女は動きを鈍らせた。
    「目出度し目出度しで終わらないから、面白い」
     男が初めて、こちらの語りかけに応じた気がした。勇騎がはっと顔を上げると、男がにやりと笑って居た。
     独白に近いタタリガミの心が、見えた気がする。
     その瞬間、踏み込んだ櫻が刀を一閃させていた。一瞬の会話の間が生んだ隙を、一刀のもとに切り裂く。
     鋒に触れた手応えは、何か分厚いものを切った感覚。
    「夢見る少女の絵本、っていうものはあなたのような男が使っていいものじゃないわ。……夢がないわね」
     さらりと櫻は言い放つと、深呼吸を一つした。後ろから流れる葵の柔らかな音色に耳を傾けて、タタリガミに斬りかかる。
     流れる音色は、春のように勇騎や七星達の冷気も解かしていった。
     バベルブレイカーが開けた穴に、櫻の制約の弾丸が打ち込まれる。傷口に深く打ち込まれた弾丸が雪女の体を貫き、タタリガミの男の手首を血に染めた。
    「あんたの物語も、此処で幕引きだ。……天使に雪の精に蝶、ラストを飾るにゃおあつらえ向きだろう?」
     勇騎が櫻の香華に更にバベルインパクトを叩き込むと、雪女を散らした。
     白い雪を最後に振りまきながら、消えゆく雪の精を見送る。
     どの物語も悲しそうなのは、何故なのだろうかと勇騎は思う。本のページを捲るタタリガミをじっと見据えたまま、櫻がふと言った。
    「悲しい物語ばかりじゃないわ。翼はなくても歩けるし、冬は季節が過ぎればまた巡る。……そして春には、新しい花畑も……」
     そう櫻が言った時、さきほど切り裂いた本から蝶がふわりと躍り出た。

     ひらりと舞う蝶の下には、花畑が広がっている。
     これは幻なのか、それとも本当に花が咲いたのか?
     葵はギターを手元に抱えると、ジョルジュに声を掛けた。葵を守るように立ったジョルジュの背を見守りながら、ギターを奏でる。
    「分かったよ、それじゃあ僕が花畑を作ろう」
     ジョルジュと言葉を交わすように葵は言うと、音色を流した。
     男と蝶を花畑に誘うような、幽玄の音色を流してゆく葵。攻撃をジョルジュ、そして文具や糊に任せて葵は幻惑に幻惑で応える。
     蝶の舞う姿は、必死に守ろうとするジョルジュ達を誘う。
     そして攻撃のタイミングを伺う柘榴と七星にとっても……。
    「物語はみんなで紡ぐものだよ。みんなで戦って、皆で喜んで……皆で帰るの」
     天明はか細い声であったが、男の耳にも凛としっかり届いていた。
     掲げた手から弾丸を放ち、蝶を追い立てる。羽根を羽ばたかせて飛び回る蝶……いや、それを操るタタリガミの足元へと打ち込まれていく。
     これは彼が紡いだ物語。
    「そんな風に読み捨てて、迎えるあなたの終わりは報われるの?」
     あなたの物語の終わりは。
     天明の声は、どこか悲しそうに聞こえた。
     闇に落ちたダークネス達は自分達の敵ではあるが、終わりを与えるのが自分達であるからこそ、それが救いのあるものであって欲しい。
     そう考えるのは、天明だけなのだろうか?
     重なる攻撃により、男の体は何時の間にか傷だらけになっていた。体が痺れて、思うように動けないで居る。
    「本は読まれるもの。でも食い散らかすの乱暴さんだねぇ」
     天明の言うように、読み捨てられた物語はあまりに乱暴だ。
     たとえそれが都市伝説のものであったとしても、ひとのゆめやこころ、そういったものを守りたい。
     そう言い天明を見ると、ほっとしたように天明が微笑んだ。
     蝶には蝶を。
     蝶が誘う花畑から、夜に誘う蝶の物語へと語り継ぐ。
    「本がなくても、お話を読む事は出来るよぉ」
     語る夜音の力も、タタリガミと通じるものなのだから。
     語る夜音は、安らかであった。
    「本を愛する人が見る本は、まるで恋をしているようだ。きっとここにいた少女も、そうだったんだろうね」
     霊撃を放つジョルジュを見ながら、葵が言う。
     何時の間にか、地面を覆っていた花畑の幻影は消えている。
     さあ、夜伽さんのお話が終わる前に終わらせてしまおう、と葵がジョルジュとともにタタリガミに身を寄せる。
     蝶のようにふわりと身を寄せた葵が、円を描くように蹴りを放つ。
     続けて放ったジョルジュの一撃が、タタリガミの持っていた本を弾いた。
    「……これで終わりよ」
     本に手を伸ばしたタタリガミに、地面を蹴った天明の蹴りが叩き込まれる。本を手にする事なく、男の体は舞った。
     背後の本棚を巻き込み、男は崩れ落ちる。
     本に埋もれるようにして、その男は事切れたのだった。
     終わりに満足出来た?
     小さく天明が聞いた。

     転がった本を、天明が手にする。
     タタリガミの彼が持っていた本は、どちらも昔話のような本であった。片方は救われない物語、そしてもう一つは救いのあるお話であった。
    「どっちの物語が好きだったんだろう」
     天明が聞く。
     勇騎は散乱した本を一つ一つ拾い上げながら、さあなと首を振った。
     ただ、悲しい物語は好きじゃない。
     ふと気付くと、あの夢見る少女の絵本が転がっているのに気付いた。勇騎が手に取るより先に文具が拾い上げる。
     本をぱらりと開いた文具の表情が和らいだのを見て、櫻が近づいた。
     櫻に気付いて振り返った文具が、本を見せる。
    「いいのよ読んでて、後で読ませてもらうから」
     櫻は文具に言うと、床の本を勇騎達と片付けはじめた。
     熱心に本を読む文具の表情からすると、物語は決して悲しいばかりではなかったのだろう。この少女の物語は、タタリガミが消してしまう前に知りたかった。
     そう思っていたから、櫻は少し残念に思っていた。
     実際に在った本が消えてしまわなかったのは幸いであったが。
     七星も、本を本棚にしまいながらふと一冊に目を留めた。
    「あ、これ……」
     七星が幼い頃に読んで貰った物語。
     古びた本は、あの頃と同じ装丁の本だった。
     また、ジョルジュが手にした本に葵もまた何やら目を細めて語らうように身を寄せる。
     どうやら、文具は随分熱心に絵本を読んでいるようだ。
    「常儀君、気に入ったみたいだね」
    「ええ……駄目ですか?」
     文具がそう応えたので、葵は彼の抱えた本を覗き込んでみた。大切に読まれていたのか、痛みは少ない。
     置いて帰るべきかと思ったが、彼がそう言うならそれもいいだろう。
     夜音は少しその本に興味を示していたが、図書室を片付け終えると絵本にじっと見入った。どれもじっと読み解いていたが、蝶の物語は心に残ったようだ。
     すっかり片付いた図書室は、まるで今にも生徒達が飛び込んで来そうな程見違えていた。
     多分、このままずっとこの図書室は時を刻むのだろう。
    「……じゃあ帰ろうか」
     柘榴は皆を促すと、カウンターに視線を落とした。
     残された図書カードに書かれたタイトルと少女の名前を見て、笑みを浮かべた。

    作者:立川司郎 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年4月16日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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