春になればいろんな観光地が活気づいてくる。
それはここ、明石海峡も例外ではない。
休日平日問わずたくさんの観光客が詰めかけ、海の幸に舌鼓をうっている。
淡路市と神戸市を結ぶ明石海峡は、上りも下りも家族連れやカップルの自動車がひっきりなしに行き交い、長い行列を作っていた。
「うーん、やっぱり渋滞だなあ。まあ有名な観光地だからしかたないけどな」
シートにぐったりと体を預けて、父親がため息をつく。
もうどのくらいこうしているのだろうかと時計に目をやった時、異変は起こった。
車の中にいてもわかるほどの大きな揺れとともに、眼前に何かが突き刺さった……巨大な串だ!
同時に、フロントガラスをビリビリ震わせるほどの大声が聞こえてきた。
叫んでいるのは、両手に串を持った巨大な穴子だ!
「諸君! ここ明石海峡に来たのなら、焼きアナゴを味わってもらわなくてはな! そんなに急いで帰らなくてもいいだろう、ゆっくり味わっていきたまえ!」
見れば橋の上には数本の巨大な串が突き刺さり、逃げられなくなっている。
海上の橋の上という逃げ場のない状況で、人々は車内で震えるしかない――。
「名物をアピールするのがご当地怪人の習性とはいえ、渋滞まで引き起こすなんて全く迷惑な話ですよねえ……」
教室に集まった一行に焼き穴子を振るまいながら、エクスブレイン、西園寺・アベル(さいおんじ・-)はため息をひとつ。
「今回の事件は久瀬・雛菊(蒼穹のシーアクオン・d21285)さんからの報告で明らかになったものです。海の幸で有名な明石方面に、焼きアナゴのご当地怪人、バーニングアナゴンが出現することがわかりました」
バーニングアナゴンが出現するのは、よりによって明石海峡大橋の上。
出現と同時に周囲に巨大な串を打ち込んで交通をせき止め、人々を逃げられなくするようだ。
「今回は避難の方法も難しそうですね……周りは海ですし、橋の上は車が動けない状態となっています。十分に策を煉る必要があるでしょうね」
次いでアベルは、今回の敵である焼きアナゴのご当地怪人・バーニングアナゴンの戦闘能力について説明を始めた。
「バーニングアナゴンはその名の通り穴子に手足の生えた姿をした怪人で、両手に持った串を主な武器としています。この串は妖の槍と同等の能力を持っています」
この串を用いた近接攻撃の他、遠距離攻撃として口から炎を吐きかける「バーニングブレス」を持っています。この攻撃は広範囲を攻撃できるので避難誘導の際には特に気をつける必要があるでしょう」
また、バーニングアナゴンは一般人を逃がさないように妨害してくるようだ。
幸い巨大な串を打ち込んでくるのは出現時だけのようだが、避難の進路を塞ぐように攻撃を仕掛けてくるのでそれへの対応も考えなくてはいけないだろう。
「最後の奥の手も持っているようなので気をつけて下さい。瀕死状態になると全身を炎に包んで体当たり攻撃を仕掛けてきます。これをなんとか乗り切れば勝利は目前です!」
「観光地に交通渋滞はつきものとはいえ、これだけの騒ぎを起こされてはたまりません。無事に灼滅して、快適な観光地を取り戻して下さい!」
参加者 | |
---|---|
大堂寺・勇飛(三千大千世界・d00263) |
愛良・向日葵(元気200%・d01061) |
桃野・実(水蓮鬼・d03786) |
犬蓼・蕨(犬視狼歩の妖異幻怪・d09580) |
崇田・悠里(旧日本海軍系ご当地ヒーロー・d18094) |
クーガー・ヴォイテク(紅蓮の道化師・d21014) |
久瀬・雛菊(蒼穹のシーアクオン・d21285) |
頸旗・歌護女(人離語リ・d33259) |
3月の寒さも収まり、4月も後半に入るとすっかり暖かくなってきた。
たくさんの人びとが陽気に誘われて様々な行楽地を賑わせるこの時期の風物詩とも言えるのが高速道の渋滞だが……今回この場所、明石海峡大橋で起こる渋滞は、日常生活では決してない原因が引き起こすものとなる。
「おお……確かに絶景、でもこの高さ……さすがに足すくむぞ?」
大橋の基底部分から主塔部分を見上げて、桃野・実(水蓮鬼・d03786)がつぶやく。
彼の言うとおり、海面上298.3mの高さは生半可なものではない。
もし怪人との戦闘中に落下などしてしまえば、ダメージはともかく上がってくるのは困難だろう。
「唐突だが……一つ告白しよう。実はアナゴやウナギな長物な魚は苦手なんだ」
いきなりそんなことを言い始めた大堂寺・勇飛(三千大千世界・d00263)に、愛良・向日葵(元気200%・d01061)がぷんぷん怒っている。
「ええー! 好き嫌いはッメ! そんなんじゃ大きくなれな……うーんもうだいぶおっきいけど、でもでもやっぱり好き嫌いはダメなのー!」
両手をぶんぶん振り回す向日葵だが全然届いていない。
「うふふふ、ふたりとも仲良しさんやねえ……和むわー……」
そんな二人を眺めつつ、必要以上にほのぼの気分になって目を細めていた久瀬・雛菊(蒼穹のシーアクオン・d21285)が、慌ててぶんぶんと首を振る。
「はっ! あ、あかんあかん、思わず和みモードにはいってもうた……」
と、雛菊が必死に緊張感を取り戻そうとしている横では、犬蓼・蕨(犬視狼歩の妖異幻怪・d09580)がこれまた緩んだ顔をしている。
「はぁぁぁ~向こうの方からいい匂いがぁ~……今日は焼きアナゴをたらふく食べて帰るのさ!」
「その前に怪人を倒すの、忘れないでちょうだいね?」
涼しげな顔でそう言う崇田・悠里(旧日本海軍系ご当地ヒーロー・d18094)に、蕨はぐぐっとサムズアップ。
「だーいじょぶだって! むしろ怪人を美味しく頂いてしまう勢いで!」
「……ほんとに大丈夫なのかなぁ……」
「食べるだけが行楽地の楽しみ方じゃあないぜ? ん~いい風だ。怪人を片付けたら観光でもして行かないか?」
海風を受けながら、サングラスの奥の瞳を心地よさそうに細めているのはクーガー・ヴォイテク(紅蓮の道化師・d21014)。
その横で、和傘をさした少女、頸旗・歌護女(人離語リ・d33259)が、同じく心地よさそうに長い黒髪を風になびかせている。
「よりによって明石海峡大橋を通行止めにするなんて……ご当地怪人の方はやることが派手ですね……あまり大事にならないうちに、事件を解決しませんと」
この8名が、今回の事件の解決のため集まった灼滅者たちだ。
まず一行は、重さ35万トンの巨大な土台、アンカレッジ内部のエレベーターに乗り込み、舞子海上プロムナードを目指した。
海面からの高さ約47mの眺めはまさに絶景という言葉がふさわしいもので、一行は思わずこれから始まるダークネスとの戦いを忘れてしまいそうになる。
「おおおー……! すごいなこの眺め! どうせだったら見学ツアーで入ってみたかったぜ」
「俺は……遠慮する。主塔部分、確か297メートル……うう、さすがにその高さは、足がすくむ……」
高所からの眺めに対照的な感想を漏らす勇飛と実。
そんな二人を眺めながら、歌護女はくすくすと笑っている。
かと思えば、展望ラウンジの方では蕨と雛菊が双眼鏡を覗き込みながらきゃいきゃいはしゃいでいる。
すっかり観光気分といった感じの一行だったが、いつまでもそうやって楽しんでいることを状況は許してはくれなかった。
高速道路の方から、ズドン!という大きな音が聞こえたのが始まりだった。
「っ!? き、来た! 来たよ! 首筋ぞわわーってきた!」
その場でぴょんぴょんジャンプしながら、音の聞こえた高速道路の方を睨む向日葵。
「へ、おいでなすったか! さあ行くぜ!」
真っ先に駆け出したクーガーの後を追うように、一行は非常用通路を走りぬけ高速道路に出た。
そこにはすでに予知にあったとおり、柱のような巨大な串が深々と突き刺さり、車の通行ができなくなっている。
そしてその串の頂上に、怪人はいた。
「まあまあ諸君! そう急ぐことはない! この私、焼きアナゴのご当地怪人バーニングアナゴンが焼きアナゴの素晴らしさを教えてやる!」
「アピールはいいが、それで彼らが怪我したら入院で旅行終了、つまりアナゴは食えずじまい……だぜ。それでもいいのか?」
「むう?」
あくまで軽い口調で声をかける勇飛を、串の上からぎろりと見下ろすアナゴン。
どうやらアナゴンは、彼らが普通の人間ではないことを看破したようだ。
「ほう? 君らは只者ではないようだな。……で? 私の邪魔をする気かね?」
「アナゴ推しはわかるけど、こっちもイカスミ推しできたから、ちょっと離れたところで決着をつけるのさ。勝った方がPRすればいいんだの。どう?」
「ほほう、同じ海産物とはいえ、結局は相容れないというわけか……」
徐々に場の緊張が高まってきた。
話しながらも慎重に間合いを詰めていく引きつけ役のメンバーの後ろで、避難誘導役のメンバーも少しずつ位置を移動しつつ、周囲の状況を見回す。
幸い今のところは渋滞だけで、事故らしい事故は起きてはいないようだが、このままでは焦りや混乱から車外に出てしまう一般人が出るかもしれない。
「あぶないから車からでたらッメ! なんだよー……!」
避難誘導役の向日葵が道路に刺さった串に隠れるようにしてこっそり移動しながら、車内で怯えている一般人に声をかけて回っている。
後続車両の事故を防ぐため、いくつかの車両から緊急用の発煙筒を借り、一般人の注意を引いている他のメンバーの方を串の影に身を潜めて伺う向日葵。
「ふむ、なるほど。つまり戦うしかないようだな……ならば!」
アナゴンはのけぞるほどに大きく息を吸い、その口から巨大な炎の塊を放射してきた!
周囲をまとめて焼き払うような勢いの炎の前に素早く立ちはだかったのは、ディフェンダー担当の実とクーガーだ。
実が味方にワイドガードをかけると同時に、炎を突き破る勢いで突進したクーガーが、串の上にいるアナゴンの高さまでジャンプ!
「俺とお前と、どっちが熱いか勝負しようぜッ!」
叫ぶと同時にクーガーの右腕が炎をまとう。
そのまま正拳突きのように拳を突き出すと、レーヴァティンの炎がアナゴンに向かって撃ち出された。
「ぬおっ!?」
攻撃直後の隙を衝かれつつもなんとかガードしたアナゴンだが、炎の勢いに押されて串から落下。
「明石のご当地ヒーローとして、この戦いは負けられないんよ! 変身!」
全身をブルーの装甲に包んだご当地ヒーロー「シーアクシオン」に変身した雛菊は、アナゴンの落下地点に向かって影縛りを放つ。
雛菊の足元からタコの触手の形をした影が伸び、空中のアナゴンを捕らえようとするが、アナゴンは両手に構えた串を旋回させ、影縛りを振り払う。
「ふん、ご当地名物の海産物だけあってイキがいいですね! アナゴが名産の広島県のご当地ヒーローとして、この私があなたを絶対に倒します!」
一般人の乗っている車を背にしないように慎重に位置取りをした悠里がくるりと身を翻すと、その服装はブルーのドレスから純白の旧海軍の軍服姿に。
その袖から伸びたダイダロスベルトとアナゴンの串が、激しく撃ち合い火花を散らす。
「ほう、ご当地ヒーローが二人もいるとはちょうどいい! お前たちを片付ければ、我らが大首領グローバルジャスティス様もさぞや……うおっ!?」
「寂しいなあ、俺にもかまってくれよ!」
冗談めかして言いつつ、勇飛がダッシュしてきた。
下段に構えた斬艦刀の切っ先がアスファルトを削る。
「おうりゃあっ!!」
「ぬうっぐ!」
逆袈裟に振りぬかれた斬艦刀の一撃を、アナゴンは交差させた串でガード。
しかし、勇飛の渾身の一撃に、アナゴンは両足を踏ん張りきれずアスファルトから浮いてしまう。
その瞬間を狙いすまして、大橋を吊るしているハンガーロープを蹴って加速した蕨が、片腕を半獣化させ飛びかかる!
「ほらほら、油断してると狼さんが食べちゃうぞぉーっ! がーお!!」
銀の軌跡を空に刻み、蕨の幻狼銀爪撃がアナゴンを橋の際まで追い詰める。
しかしアナゴンの方もやられっぱなしではない。
左右から挟み込むように踏み込んできた勇飛と蕨を引きつけてから、至近距離でバーニングブレスを放つ!
とっさに防御するも視界を奪われ、串の一撃で勇飛と蕨は弾き飛ばされてしまった。
「いったん下がって下さい、回復します!」
歌護女が後方から声をかけるが、アナゴンの方も逃がすまじと再びバーニングブレスで追撃を仕掛けてきた。
向日葵が避難誘導をしているので、回復の手は歌護女のみだ。
加えて車の大量にある高速道路上で炎をまき散らされては、万が一ということもある。
事前の作戦通り、どうにかしてアナゴンを大橋下部の作業用通路におびき出さなければならない。
一方、戦闘開始にタイミングを合わせて手にした発煙筒を振り回しながら避難誘導をしている向日葵の働きで、渋滞中の車両はなんとか多重事故も起こさずに済んでいる。
とはいえ、この大渋滞を長引かせるわけには行かない。
「みなさーん、ぜーったい、ぜーったい車の中から出ちゃいけませんからねーっ! 出ちゃったひとは、ッメ!だからねー!」
大声で言い残し、向日葵は車の集団を離れ、仲間の元へと向かう。
一行は、アスファルトをまばゆく照らすアナゴンのバーニングブレスに苦しめられているようだ。
「ううっ、これは結構……きついですね……!」
防護符で仲間たちを守る歌護女だが、連続して吹きつけられるブレスの前に、呪符は次第に燃え尽きようとしている。
「ふははは! さあ、いつまで持つかな!?」
止めとばかりに吹き付けてくる灼熱のブレスに、ついに防護符は破られ、炎にまかれてしまう歌護女。
しかし、その体がまばゆい光に包まれ傷が回復する。
戦闘に加わった向日葵のヒーリングライトだ。
「歌護女ちゃんおつかれーっ! だいじょぶだった?」
「向日葵先輩……!」
ふらついたところを向日葵に抱きとめられ、ようやく歌護女は安堵の表情を見せる。
「これで全員揃いましたね……あとはあなたを倒すだけです!」
気迫とともに繰り出された悠里の螺穿槍が、アナゴンの串を弾いた。
ガードの空いた胴体にすかさず実がタックルをかける。
「うおおおっ!? なにをする!?」
「何って、場所移すんだよ」
事も無げにそう言って、実は下の作業用通路に向かう非常階段までアナゴンを突き落とした。
転げ落ちるアナゴンを追って、一行も作業用通路へと駆け下りる。
「ここならなんにも気にせず暴れられるなァ! 行くぜ!」
その名の通りの肉食獣の獰猛さで、クーガーがまだ体を起こせずにいるアナゴンに飛びかかる。
「小癪な! 食らえ!」
アナゴンは倒れたまま大きく息を吸い、バーニングブレスを……否!
「だらっしゃぁッ!!」
半瞬後に浴びせかけられるであろう炎の吐息を前に、クーガーは身構えるどころかさらに加速、電光をまとったアッパーカットを見舞う!
「ぐあっは……!!」
下から顎を打ち抜かれたアナゴンは強制的に上を向かされ、あらぬ方向に炎を放った。
その火の粉を避けるように飛び退ったクーガーが、後ろに向けて声を上げる。
「勇飛、突っ込め!」
「応よ!」
その声に、勇飛の乗ったキャリバー・龍星号がタイヤを軋ませながらアナゴンに突撃!
一本道の作業用通路に沿って押し込まれたアナゴンは、そのまま支柱に激突する。
「あっれー? もう終わっちゃったの!?」
後から駆けてきた蕨が頬を膨らませるが、どうやらそれは杞憂だったようだ。
「……面白い。私も本気を出すとしよう!!」
咆哮とともに、アナゴンの全身が炎に包まれた。
次の瞬間アナゴンは、突っ込んできていた龍星号を押しのける勢いで突進を開始。
自分が押し込まれたルートを逆走するように、炎の帯を残して一直線にタックルをかけてきた。
「いけない、下がって!」
とっさの判断で防護付を展開させた歌護女だったが、一瞬の拮抗の後に破られてしまう。
しかし、その一瞬でアナゴンに肉薄していた影があった。
「がーお!! 暴れちゃだめだよ!」
蕨の咆哮と同時に影縛りが放たれ、アナゴンの突進を止める。
もうその時には、白い軍服を翻して悠里が鼻先に間合いを詰めている!
「えやっ!!」
抜き放たれた軍刀拵え法華一乗の一閃が、アナゴンを袈裟懸けに切り裂いた。
――しかし!
「……っぐぅおおおおお!!」
倒れそうになったところを踏みとどまり、アナゴンは最後の一撃とばかりに全身を炎の塊となして、一直線に突っ込んできた。
避けようとした時にはすでに、髪を焦がすような熱気が眼前に迫っていた。
避けるスペースが限られた通路で一行はとっさに防御を固めるが、受けきれずに弾き飛ばされてしまう。
一行が身を起こす前にアナゴンは向きを変え、もう一撃を加える気だ。
――最初に動いたのは、メディック担当の向日葵と歌護女だった。
自分が身を起こす間も惜しんで、仲間を回復させる。
と同時に雛菊の霊犬・イカスミがアナゴンの頭部に噛み付いて視界を塞いだ。
慌ててイカスミを引き剥がした時には――
「ナイスやイカスミちゃん! あとで焼アナゴ買うたげる!」
大上段に振りかぶられた雛菊の、必殺の一撃!
「行くよ蒼穹……穴子神霊剣ッ!」
脳天から両断されたアナゴンの体が、ひときわ大きな炎に包まれ……そして大爆発!
その爆炎もすぐに、海風にさらわれていった。
「よっしゃ! 成敗っ! いやーイカスミちゃんお手柄やでー!」
胸に飛びついてきたイカスミを、雛菊は嬉しそうになでてやっている。
「ほ……皆さん無事で、安心しました……ふう」
「歌護女ちゃんおっつかれー♪ みんな無事だったのは歌護女ちゃんのおかげだよーっ!」
にひひ、と明るく笑う向日葵に、安堵の表情を見せる歌護女。
「そうだぜ、ようくこらえてくれたな! 助かったぜ!」
勇飛も力強くサムズアップしてみせる。
「ん……上の方も、交通再開してる。ひと安心」
「じゃあひと安心したところで、焼きアナゴ食べに行こうよぉ! たっくさん暴れたからお腹すいたー!」
「食べるのもいいけど、観光もしていきたいよな。ほら、見ろよこの眺め!」
蕨の言葉に笑いながら、クーガーが指差す方に視線を向けると、そこにはどこまでも続く大海原。
「……」
戦いの余韻に身を委ねながら、悠里はその瞳と同じ色の海を見つめている。
戦いを終えた一行を癒やすように、一陣の海風が吹いた。
作者:神室樹麟太郎 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年4月27日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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