●新城主、誕生
和歌山県、有田市。
紀伊水道を挟んだ対岸に四国を望む海岸に、小さいながらも城が建っていた。
「安土城怪人様に、城をやるから来い、と声をかけられた時には耳を疑ったが、まさか本当に、城を貰えるは……!」
その天守には、ヌラヌラと光る銀色の細長い魚頭が驚きを隠せずにいた。
「ふふふ……それだけではありませんぞ。有田太刀魚怪人様」
「今、安土城怪人様に着いて頂ければ、なんと」
「この城主の証のご当地の旗に、我々3人が配下となる特典もついて来ます」
「なん……だと……」
目の前に正座した3人のペナント怪人達の言葉に、太刀魚怪人の喉がゴクリと鳴る。
まさに喉から手が出る程の好条件だ。
しかも――。
「お前達のペナント頭にある魚の刺繍は、もしや……」
太刀魚怪人の問いに、ペナント怪人達は誇らしげな笑みを浮かべ、声を揃えた。
「「「太刀魚です。アナタに合わせて、手縫いして頂きました」」」
「て、手縫いだとー!? 何と言う気配り……!」
感動に震える太刀魚怪人。手縫い、重要なのか。
「ここまでされて何もしなければ、怪人が廃る。この話、ありがたくお受けしよう。そうと決まれば、此処を太刀魚漁の一大拠点にするのだ。ゆくゆくは太刀魚を独占し、この城から世界を征服してみせよう!」
●有田市は太刀魚の水揚げ日本一です
「今年も地獄合宿お疲れ様。それで、早速だけど。小牧長久手の戦いで勝利した安土城怪人が、東海地方と近畿地方の制圧に乗り出したみたいよ」
集まった灼滅者達を労うと、夏月・柊子(高校生エクスブレイン・dn0090)はそうそうに本題を切り出した。
「で、その方法が、お城と配下」
小さいながらもいかにも日本の城といったものを建て、これをやるから傘下に着け、と言う話を持ち掛けているらしい。
「和歌山の有田市の太刀魚怪人も、喜んで傘下に入っちゃったわ」
そして城と言う拠点を得た怪人は、今まで以上に活発に活動を始めると言うわけだ。
勿論、目標は世界征服。
「というわけで、城を完全に拠点化する前に、乗り込んで倒しちゃいましょ」
敵は有田太刀魚怪人と、太刀魚マークの入ったペナント怪人3人衆。
「もう予想ついてるかもしれないけど、太刀魚怪人の武器は太刀魚よ」
まあ、太刀に似てるから太刀魚、と言う説があるくらいだしね。
「性能的には、防具を切る斬撃が2種。あとは、鱗の代わりのグアニンを強化する技と、太刀魚ビームとキック。ペナント怪人は、ご当地技3種だけよ」
そして、今回はもう1つ気をつけて欲しい点があると、柊子は続ける。
「太刀魚怪人は城主になった事で、ちょっとパワーアップしてるわ。その力の源となっているのが、城の中心、天守閣の上に翻る太刀魚怪人の旗よ」
太刀魚が描かれたその旗を引き釣り降ろすことが出来れば、太刀魚怪人の力は城を貰う前に戻る。
「正面から挑んでも勝てる相手よ。でも、上手く忍び込んで先に旗を降ろしてしまえば、より楽に戦えるわ」
その為に使えそうな情報が、1つあると言う。
「怪人のご当地の、有田市ね。読みは「ありだ」なの。気にしてるみたいで「ありた」って間違えると、怒るわ」
上手く使えば、気を逸らしたり出来るだろう。
とは言え、城と配下を貰った太刀魚怪人はすっかり安土城怪人に心酔している。
「例え旗を失っても、彼の為に戦う筈よ。でも、このお城を攻略できれば、安土城怪人の勢力拡大を阻止できる筈。気をつけて行ってきてね」
参加者 | |
---|---|
由津里・好弥(ギフテッド・d01879) |
黛・藍花(藍の半身・d04699) |
ハリー・クリントン(ニンジャヒーロー・d18314) |
左藤・大郎(撫子咲き誇る豊穣の地・d25302) |
物部・暦生(迷宮ビルの主・d26160) |
ペリザリス・ペリガン(氷蛇のプリベンター・d27077) |
綱司・厳治(真実の求道者・d30563) |
エリザベート・ベルンシュタイン(勇気の魔女ヘクセヘルド・d30945) |
●城攻め
「勇気の魔女ヘクセヘルド、ここに参上! 怪人め、出て来い、やっつけてやる!」
縦ロールの魔女っ子ヒーローに変身した、エリザベート・ベルンシュタイン(勇気の魔女ヘクセヘルド・d30945)の名乗りが城内に響き渡る。
ドタバタとした上からの物音を聞きながら、2階に続く階段を上り始める灼滅者達。
「曲者発見! あれは灼滅者!」
「城主様、敵襲ですぞ! 早く網をしまって!」
「出会えー出会えー!」
すると丁度反対の階段から、見慣れた形の見慣れぬ模様の三角頭が3体降りてきて、口々に騒ぎ始めた。
「此処を有田太刀魚怪人の城と知っての狼藉か、灼滅者」
少し遅れて、太刀魚頭の怪人が姿を現す。
「随分とノリの良い連中だな……時代劇かよ」
黒スーツに白衣姿の物部・暦生(迷宮ビルの主・d26160)が、面白そうにしながら何処か胡散臭い笑みを浮かべる。
(「一城を得た太刀魚怪人の野望、それを護らんとするペナント怪人の忠義。敵ながら感心しますね」)
「アリタ太刀魚怪人……ですか」
ペリザリス・ペリガン(氷蛇のプリベンター・d27077)は内心の感心を氷の表情で表に出さず、わざと怪人の地名の読みを間違える。
「ありただと!? 違うぞ。「ありだ」だ! ありた、だと焼き物が有名な街になってしまうだろう。此処はありだ、だ!」
余程拘りがあるのか、2回繰り返す太刀魚。
「ずるいです」
それはさらりと聞き流して、由津里・好弥(ギフテッド・d01879)が、小さく口を尖らせてポツリと言った。
「む? 何がずるいのだ?」
「このお城ですよ。お城とか、お姫様を夢見る女の子の憧れじゃないですか。私も好弥城が欲しいです」
「へー。最近の女子って城を欲しがるのか」
「まあ、この城、良く出来たしな」
好弥の言葉に気を良くしたか、ペナント達も身構えたまま嬉しそうに頷く。
「お前の気持ちも判らんでもない。私も、この城を貰えると聞いた時は感動でひれが打ち震えたものだ。だが、欲しいと言われて、明け渡すと思うなよ!」
そこまで言ってない。
「確かに、キミには城主にふさわしい貫禄がありますね」
怪人が両手に太刀魚を構えるのを見て、左藤・大郎(撫子咲き誇る豊穣の地・d25302)が褒め殺しに掛かる。
「そ、そうか?」
「輝かしいです。さすが素敵なお城をお持ちなだけはあります」
無表情に褒める黛・藍花(藍の半身・d04699)の隣で、彼女と瓜二つの姿のビハインドが覗く口元に優しげな微笑を浮かべてパチパチと手を叩く。
「それほどでもないぞ!」
あっさりとおだてに乗る太刀魚怪人。
その声は、階下に潜んでいた2人にも聞こえていた。
「2階で始まってしまったか。上にも何の仕掛けもないようだが……こうなると、天守閣まで正規の順路で行くのは難しいな」
「どこで陽動して貰うのか、そう言えばはっきり決めてなかったでござるな」
少々苦々しく呟いた綱司・厳治(真実の求道者・d30563)に、ハリー・クリントン(ニンジャヒーロー・d18314)が小声で返す。
「こうなったら仕方ない。そこの窓から出て、外をよじ登るでござるよ」
「それしかないか。行くぞ、キントキ」
顔を見合わせ、2人は窓から城の外に出て天守閣を目指し始めた。
●おだてつつ登る
「太刀魚こそ、魚の王様です」
「鋭い歯は王者の風格ですし、グアニン層もキラキラ輝いていて、宝石みたいです」
「そうかそうか。グアニンの金属光沢は、私も自慢でな」
「……太刀魚って食べたことないのですが、とても美味しそうですね。……どうやって頂くのがいいのでしょう?」
「やはり刺身が一番だ。寿司もお勧めだぞ」
大郎と好弥と藍花に褒められて、太刀魚怪人は調子に乗ってツヤテカ輝いていた。
「後は、太刀魚を骨ごとすり潰して揚げた『ほねく』と言うカマボコもあるぞ」
「それはちょっと興味あるわね」
戦闘で気を引くつもりでいたエリザベートも、話を合わせる。
(「しかし安土城怪人も古風というか、今時、城でござるか」)
壁越しにそんなやり取りを聞きながら、ハリーは壁を歩いて登ってきた厳治の手を取って屋根の上に引っ張り上げる。
天井の縁が壁よりも外に張り出した城の構造も、ESPを駆使する灼滅者の前には『ちょっとした障害』でしかない。
「キントキ、お前は忍犬と言うには愚鈍だな……」
霊犬を厳治が運ぶ事になったのが、誤算と言えば誤算ではある。
「ここはニンジャの拙者の頑張りどころでござる。ニンニン」
小声で意気込むと、ハリーは厳治の手を足場に借りて跳び上がる。さらに空中を蹴ってもう一段。3階の屋根の縁に、手が届いた。
「城主様。今気づいたんですが、あの眼鏡の2人、怪しいですぞ」
ペナント怪人の1人が、会話に加わっていない暦生とペリザリスに不審がり始める。太刀魚怪人だけ褒めていたのだから、当然と言えば当然だ。
「いやいや、あんたらの刺繍を見てたんだよ。すっげぇ良く出来てるみたいだけどさ、誰の作なんだい?」
「安土城怪人様であろう。確かにその刺繍には私も感激したが……本物の太刀魚よりペナントの刺繍の方がいいだと?」
言い繕う暦生の言葉に、今度は太刀魚怪人が噛み付く。順調だった空気が一変し、場が静まり返る。
そこに、上からカタン、と小さな物音がした。
外の2人だろうと灼滅者達は気づくが、誰も顔には出さない。
「今、何か音がしなかったか? おい、上の様子を見て来るからこいつらを――」
「待てよ、ありたの城主さんよ」
ペナント怪人に指示を出して階段に向かおうとした太刀魚怪人に、暦生がわざとそう呼び掛ける。
「ありた、だと? ありだ、だと言っただろう!」
「……別にどっちでも良くね?」
ギョロリと怒気の篭った視線を受け流し、暦生はからかう様に飄々と返す。
「アリタもアリダもそう変わりは無いでしょう。細かいことを気にするあたり、世界を征服する器ではありませんね」
侮蔑を込めて冷徹に告げるペリザリスの横で、大郎が指先に火を灯す。
「城主様になんと無礼な……ん? お前は何を始めている!」
「やっぱり城攻めの基本は火矢かな、と」
気づいたペナント怪人に問われ、大郎は火矢を向けるがそれ以上に動揺させる事は出来なかった。自然の火では、ダークネスの脅威にはならない。
だが。
「もう怒った! おい、あいつらにお仕置きだ!」
まさに手の平を返した灼滅者達の言動は、太刀魚怪人を怒らせるのに充分だった。
こうなると、もはや口では時間を稼げそうにない。
「上は私めが!」
「どこを見てるんだい! くらえ、シュトラーレンカノーネ!」
だから、エリザベートは箒から溢れる塊のような魔力をオレンジの光に変えて、階段を登ろうとしたペナント怪人へぶっ放した。
「こうなっては仕方ないですね」
続けて好弥が、槍の穂先から制約の魔力を放ち、ペナント怪人を撃ち抜く。さらに、藍花も影をペナント怪人に絡みつかせた。
「灼滅者め。城主の私が一気に――う、うぐっ!?」
その直後、攻撃をまだ受けていない筈の太刀魚怪人が、苦悶の呻きを漏らす。
「ち、力が……お、お前ら、旗に何をした!?」
ギロリと怪人が頭上を見上げる。
天守閣の上では、辿り着いたハリーが旗を引き釣り降ろしていた。
●総力戦
「お前達如き、旗の力がなくとも太刀魚で切り裂いてくれる!」
割とあっさりと立ち直った太刀魚怪人は、飛び出した大郎のキャリバーさんに太刀魚を振り下ろし、その装甲をあっさりと斬り崩す。
「「「ペナントビーム、掃射!」」」
そこへ、息ぴったりに放たれる3つのビーム。
「ララエッグ、頼みます」
ペリザリスはその1つを迷わずビハインドに遮らせ、もう1つを自身の体で遮る。3発目は大郎が遮るが、それぞれの中に生じる怒りの念。
「安土城怪人の勢力を広げさせるわけにはいきません。ここで消えて頂きます」
「ダークネスの拠点なんてもの、そう簡単に増やさせるわけにはいかないんですよ」
ペリザリスが魔力の矢を、大郎は縛霊手を掲げて結界を放つ。
「こっからだ。ちと頭を冷やしてクールに行こうぜ」
暦生が後ろで、剣を軽く振るう。刀身に刻まれた祝福の言葉から生まれた風が、灼滅者達の間を吹き抜け熱を冷ました。
太刀魚怪人の弱体化に成功したとは言え、敵の放つビームに翻弄され、灼滅者達も狙いを絞りきれずにいた。
だが、灼滅者達はこれで全員ではない。
ドガンッ。
木枠の窓を蹴破ってライフルを構えた厳治と霊犬が飛び込んで来た。
「手縫いなんて脆いものなんだよ」
六文銭がペナント怪人達に放たれ、厳治の放った魔力光線は狙い通り、ペナント怪人の太刀魚刺繍を撃ち抜く。
「ぎゃっ! よ、よくも、手縫いしていただいた刺繍を撃ったな!」
戦意喪失どころか、怒るペナント怪人。
そこに、反対の木枠窓を突き破ってハリーが飛び込んだ。
「ニンジャケンポー・熊野古道キック!」
赤いスカーフを巻いて隠した口元にニヤリと笑みを浮かべ、穴の開いたペナントを蹴り飛ばす。
「ペナァッ!?」
壁に叩きつけられたペナント怪人がボカンと爆ぜて、消滅した。
だが、その直後。
「お前らぁぁぁ! 旗に何をしたぁぁ!」
怪人のしなりを効かせた回し蹴りが、ハリーを壁まで蹴り飛ばした。
「そんな頑張らずに、魚類なんですから陸に上がったらペナルティ入れましょうよ。なんかマイナス100くらい」
そう言いながら、好弥はペナント怪人の横に回り込んで敵を死角にし、槍を振るい別のペナント怪人の足を斬り裂く。
「城主様を魚扱いするな!」
「実際、頭は魚ですし。正直、そのヌルヌルの頭はどうにも気色悪いです。触らない方が良さそうですね」
怒るペナント怪人を伸ばした影を絡ませながら、藍花が無表情に告げる。ビハインドも微笑みつつ頷くと、手にした刃でペナントを斬り付ける。
「城を拠点にして何をするつもりだったのかしらね。何にしても……ヒーローとして、見逃せないわ! Aureole Lanze――貫け光条!」
エリザベートの杖の先に収束した青白い魔力の刃が、ペナント怪人を貫いた。
●太刀魚、がんばる
「さぁ、ここからが反撃開始のお時間ですね」
「それはこちらの台詞だ!」
氷の微笑を浮かべるペリザリスが放つ魔法の矢を、太刀魚で弾く怪人。
既にペナント怪人は全員灼滅され、残るは太刀魚怪人ただ1人。
「折角得た配下を失ったのは残念だが、お前達も無傷ではない。手負いの灼滅者など、私1人で充分だ!」
猛る怪人の太刀魚が閃く度に、灼滅者達の防具が千切れ鮮血が上がる。
「服を破って誇るなんて。なんですか? 趣味なんですか? いやらしい」
防具を切られた好弥が、普段よりも心なしかきついような視線を向けて、高速で怪人の背後に回り込む。
「セクハラ反対です」
ナーミエィラ・ダング――雷の黒龍の加護を求める呪文から名づけた槍の赤い布が半円を描く。遠心力の乗った好弥の一撃が、怪人の纏う金属光沢を斬り砕いた。
「むっつりって奴か。ろくな城主じゃないな」
話を合わせてからかう様に言いながら、暦生は掌に浮かび上がる光が描いた五芒星を投げて、好弥の傷を癒す。
「もっと他に誇る事ないんですか、魚類」
至近距離で大郎が放った矢が、怪人の纏う銀霧を撃ち抜いて、吹き飛ばす。
「魚類と一括りにするな! お前らも人間と纏めるぞ!」
「……やれやれ。怪人連中のノリには、本当についていける気がしないな」
口で張り合う怪人に溜息を漏らしながら、厳治はライフルの狙いを定めて強烈な魔力光線を怪人に撃ち込む。
「ぐふっ……ふっふっふ。ご当地怪人のご当地パワーに、人間がそうそうついて来れる筈があるまい!」
衝撃に咽ながら、勝手に解釈して勝ち誇る怪人を銀の霧が覆い隠す。
「そんなもの、ボクが切り裂いてやる!」
だが、エリザベートが非物質に変えた刃で、すぐに銀霧を斬り払う。
「ニンポー・インパクト!」
ジェット噴射の勢いで飛び込んだハリーの杭に貫かれ、怪人がついに膝を着く。
「ま、待て! 見逃してくれれば、新鮮な太刀魚を――」
「あ、いりません」
敗色が濃いと悟った怪人の無駄なあがきを、藍花がきっぱりと遮る。
「なに!? あれだけ食べ方を気にしてただろう!」
「でも、良く考えたら太刀魚より秋刀魚の方が美味しいですよね、メジャーですし」
「さんっ……人が気にしている事を! 食らえ太刀魚ビーム!」
一変、怒りの形相で怪人が放った細い光を遮ったのは、藍花に良く似たビハインド。
「……あの旗は今日の記念に私達がもらって帰りますから、安心して三日天下で終わってください」
怪人の足元まで伸びていた藍花の影が膨れて、怪人を包み込む。
「安土城怪人様……お役に立てず申しわけありません!」
膨れた影が消えると既に怪人の姿はなく、太刀魚の匂いだけが漂ってきた。
「これで、少しは帳尻合わせになると良いんだがな」
戦いを終え城を出た所で、厳治が呟く。
地獄合宿で朱雀門を叩いたのは今回の責の一端とも感じ、釈然としない思いを抱えていたが、少しは溜飲が下がると言うものだ。
「これがその旗? ただの旗に見えるわね?」
エリザベートは奪ってきた旗を見下ろして、首を傾げる。もう特別な力があるようには感じられない。
「唐突にお城も建つとか、何がどうなっているのか判りませんね……」
藍花とビハインドが、同じ角度に首を傾げる。
「まあ、旗は念の為に持ち帰るでござるかな」
言ってハリーが旗を懐にしまう。
調べるにせよ考えるにせよ、帰って落ち着いて考えた方が良い。
灼滅者達は勝利の証の旗と共に、太刀魚怪人の城を後にしたのだった。
作者:泰月 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年5月26日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 4
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