みだらしの城

    作者:小茄

    「見事……見事じゃ」
    「気に入って貰えた様で何より」
    「小振りではあるが、これ程の城……それに兵までも頂けようとは」
     岐阜県某所、静かな公園に聳え立つ勇壮な天守閣。旗指物が翻り、槍を手にしたペナント怪人らが主の帰りを歓迎する様に勝ち鬨を上げている。
    「それにこの旗印……」
    「うむ、岐阜を代表するみだらし団子の旗。用意させて頂いた」
    「何から何まで……このみだらし団子怪人、終生恩に着ますぞ!」
     安土城怪人から城とペナント怪人を譲渡されたのは、岐阜のみだらし団子怪人。その喜び様は相当な物であった。
    「この城と兵がおれば、我がみだらし団子が日本を……やがては世界を制する事も夢ではないわ……ふふふ……ハハハハハ!」
     強力な後押しを得たみだらし団子怪人は、かねてよりの悲願であった全国制覇を目指し、起ち上がったのである。
     
    「小牧長久手の戦いを制した安土城怪人が、東海、近畿地方の制圧に乗り出した様ですわ」
     有朱・絵梨佳(中学生エクスブレイン・dn0043)によると、安土城怪人は東海、近畿地方に城を作り、その地のご当地怪人を城主として迎える事によって勢力を確保していると言う。
     城と戦力を与えられたご当地怪人は、安土城怪人に忠誠を誓いつつ、版図の拡大に出る事は間違いないだろう。
    「急いで対応しないと、ご当地怪人に……ひいては安土城怪人に確固たる足場を築かせる事になってしまいますわ」
     と言う訳で、城攻めである。
     
    「みだらし団子怪人の城は、岐阜県某所の公園に有りますわ。配下としてペナント怪人が5体、守りについていますわね」
     城主となったみだらし団子怪人も多少のパワーアップをしており、城攻めは一筋縄ではいかないかも知れない。
    「ただ、天守閣の中央には『ご当地怪人の旗』が翻っていて、その旗を降ろす事が出来れば、みだらし団子怪人の士気を削ぐ事が出来るだけでなく、パワーアップ分も帳消しに出来る様ですわ」
     正面から力攻めする事も出来るが、こっそりと城に潜入して旗を降ろしてから戦えば、より有利な戦いが出来るだろうと言う事らしい。
     
    「城と配下を譲渡されたご当地怪人は、安土城怪人に対してかなりの恩義を感じていますわ。この調子で勢力を拡大されると、手が付けられなくなる危険がありますわね。ともかく、一つ一つ潰していくしかありませんわ。ご武運を」
     そう言うと、絵梨佳は灼滅者達を送り出すのだった。


    参加者
    紫月・灯夜(煉獄の殺人鬼・d00666)
    雨月・ケイ(雨と月の記憶・d01149)
    由井・京夜(道化の笑顔・d01650)
    アレクサンダー・ガーシュウィン(カツヲライダータタキ・d07392)
    白金・ジュン(魔法少女少年・d11361)
    レオン・ヴァーミリオン(鉛の亡霊・d24267)
    三和・透歌(自己世界・d30585)

    ■リプレイ


     岐阜県南部。愛知県との県境に近い町に、その緑地公園は存在した。
     近隣住民の憩いの場として利用される静かな公園だったが、今は中心部に天守閣が聳え立ち、昼夜を問わずかがり火が燃え上がって、物々しい雰囲気を漂わせていた。
    「平均的な天守閣より小さいと言っても、やっぱり結構大きいね」
     夜闇と木陰に隠れながら、かがり火に照らし出される城を見遣る紫月・灯夜(煉獄の殺人鬼・d00666)。あどけない顔立ちと比して、大人びた印象だ。
    「でも城と部下貰ったからって、安土城怪人の手下になって世界征服かぁ」
     うーんと首を捻りつつ呟くのは、親しみやすそうな笑顔の青年、由井・京夜(道化の笑顔・d01650)。
     いまいちパッとしないご当地怪人である「みだらし団子怪人」は、安土城怪人の助力を得ることで、旗揚げする事が出来た。事実上安土城怪人の傘下に入った訳だが、みだらし団子を世界に広める事が出来れば手段は問わないと言う事らしい。
    「ご当地怪人の心を掴んで意のままに操ろうとは、安土城怪人はやる事にそつがない。見た目と違ってな」
     堂々たる体躯を極力縮こませつつ、アレクサンダー・ガーシュウィン(カツヲライダータタキ・d07392)は、多少の皮肉を込めた口調でそう応える。
    「そろそろだな……行こうか」
     と、時刻を確認して皆に伝えるのは白金・ジュン(魔法少女少年・d11361)。一見活動的な少女だが、れっきとした……れっきとした男子である。
    「あぁ、派手に行くとしよう」
     頷き、起ち上がるエリスフィール・クロイツェル(蒼刃遣い・d17852)。木陰から姿を現すと、そのまま大手門へ堂々と歩き始める。
     藍色のサイドテールを揺らしつつしなやかに歩む彼女に、陽動班の他の面々も続く。
     深夜の公園で、正面切って近づいてくる一団があるのに気づき、城門を守る兵も当然の如く警戒心を露にする。問答無用で攻撃を仕掛けてこないのは、みだらし団子をリスペクトする地元民には危害を加えてはならないと厳命されているからだろうか。
    「お前達、この城に何用じゃ!」
     彼我の距離が10メートルを切った辺りで、門番であるペナント怪人が声を張り上げる。
    「それ、みだらしだんごの旗だよね。ちょっと聞きたい事があるんだけど」
     手にビニル袋を下げたレオン・ヴァーミリオン(鉛の亡霊・d24267)は、普段通りののんびりとした口調でそう答える。

     正門前で陽動班と城兵が対峙し始めた頃、密やかに石垣へと接近する黒い影が二つ。
    「なんか本当に忍者になったみたいですねえ。いや、遊びじゃあないんですから真剣ですよ」
     ひたひたと城壁を歩んで登るのは、雨月・ケイ(雨と月の記憶・d01149)。幼少の頃より古武術の修練を続けてきた彼は、忍び装束も堂に入っている。
    「城と兵があれば全国制覇だって、ですか……しかし、この規模ですと流石に、厳しそうな」
     箒の背に乗り、ゆっくりと高度を上げてゆくのは魔法使いの血を引く三和・透歌(自己世界・d30585)。彼女の冷静な見立て通り、小城に数名のペナント怪人程度の戦力では、日本はおろか、岐阜の覇権を得ることも難しいだろう。
     だが、ご当地を推して天下に覇を唱えたいと願うのは、ご当地怪人のアイデンティティの根幹を成す所でもある。
    「……どうした?」
    「妙なガキ共が門前に来ているらしい」
     潜入班の二人が慎重に城壁を登っていると、城内から微かに聞こえてくる話し声。
    「敵か?」
    「解らんが、ともかく行ってくる。お主も警戒を怠るな」
     二人は陽動班が城兵らの注意を引いている事を確認しつつ、尚もゆっくりと静かに城の外壁を登って行く。


    「僕ら、みだらし団子に興味があってさ、是非詳しく聞きたいなぁと」
     愛想良く賛辞を交えつつ、探りを入れる京夜だが……
    「ここは貴様らの様なガキの来る場所ではないわ、さっさと帰れぃ!」
     門を守るペナント怪人は、聞く耳持たぬとばかりに槍を突き出して、京夜達を追い返そうとする。
    「では一つだけ。気になっていたのだが……『みだらし団子』と『みたらし団子』は何が違うのだろうか? 異なるなら、何故似た名が付いたのだろう?」
    「むっ」
     そんな城兵を宥めるようにしつつ、問い掛けるエリスフィール。
    「そうそう、これはみたらし団子っつうけど、本場岐阜の“みだらしだんご”はまた違うみたいだけど、どう違うのよ? ん?」
     ここぞとばかり、レオンはここに来る途中で購入したみたらし団子を袋から取り出し、かぶりつきつつ挑発的に尋ねる。
    「みたらし団子は、元々京都の神社で供え物として作られていた物。それが長い年月を経るうち、ただの団子菓子の代名詞となりよった。名ばかり有名になっても、ご当地との関わりまでも薄れては本末転倒よ!」
     そんな二人の問い掛けに対し、今でも地域密着系のみだらし団子とは対照的に、全国区となったみたらし団子へのライバル心を露にしつつ、ペナント城兵は答える。
     事実、みたらしとみだらしは兄弟の様なもの。元は一緒であったものが、地域色の違いによって調理法に差異が生じ、みだらしの方はお菓子と言うよりも郷土料理の様に今に伝わっている。
    「みだらし団子敗れたり! っです」
    「な、なに!?」
     ここで唐突に、みだらしに駄目出しをしたのはジュン。
    「蒸してから焼いただけのみだらしは保存と輸送に難があります。これでは天下は夢のまた夢」
    「ぬうう……貴様ら、わざわざみだらし団子に因縁をつけに来たか!」
     城兵がわなわなと怒りに震え始めた丁度その時、城内から更に応援の兵が一人やってくる。
    「こやつ等何者だ?」 
    「おう、みだらし団子に天下は取れぬとほざきよるのじゃ」
    「なんと……おのれ慮外(無礼)者め!」
     やや血の気の多い城兵がやって来た事により、門前の緊張感は一気に高まる。
    「この様な夜更けにやって来る事自体、いかにも怪しい奴らよ! 捕えぃ! 抵抗するなら殺すまでよ!」
     城兵が槍を構えながら、こちらへ接近してくる。
    「悪いけど、そう言う訳にもいかないんだよね」
     灯夜は向けられた槍を払うなり、城兵達へ向けて手をかざす。
    「ぬっ、こ、これはっ!?」
     急速に低下してゆく体温。見る見るうちに、兵士達の身体が凍て付いてゆく。
    「そっちがその気ならしょうがないね」
     不意を突かれた相手が立ち直るより早く、自らの腕に鬼神の力を宿し、叩きつける京夜。
    「て、敵襲じゃ! 敵襲ー!!」
     声を張り上げ、城内へと報せる門番。しかしその行動も、陽動班にとっては願ったり叶ったりだ。
    「マジピュア・ウェイクアップ!」
     いよいよ戦いが本格化してゆくのに備え、ジュンもスレイヤーカードを解放。
    「希望の戦士ピュア・ホワイト 皆の夢を守ります!」
     日曜朝の戦うヒロインモノよろしく、びしっと決めポーズ。
    「先ほど言ったことが間違いだと言うなら、出てきて証明しなさいみだらし団子怪人!」
    「ほざけ、貴様等の相手など我々だけで十分よ!」
     更に城へ向かって言い放つが、ペナント怪人らも主と城を守る様に、門への道を遮る。
    「シルヴァリア、そちらは任せる!」
     エリスフィールはビハインドに声掛けしつつ、イエローサインの標識をかざして皆の耐性を高める。
    「城の外までは出てきてくれそうにないか……こっちから行くしか無さそうだね」
     シルヴァリアが霊障波を放つのに呼応し、妖の槍を構えたレオンは相手の槍を巻き上げ、そのまま螺旋状の突きを繰り出す。
    「致し方あるまい……その程度の数でわしらを止められるか」
     アレクサンダーはライドキャリバーを唸らせつつ、クルセイドソードを振り下ろす。
     城内に敵の主力が留まっている以上、門を破り城内へ攻め込む姿勢を見せる事で、陽動班に意識を集中させるより手はない。


    「寄せ手の勢い凄まじく、城内や搦手の兵を向かわせましたが、このままでは城門を破られるは必定。ただちに援軍を差し向けるべきかと!」
     ケイと透歌が聞き耳を立てるまでもなく、城内は既にてんやわんやの状態。みだらし団子怪人が居るであろう二階部分からも、そんな切羽詰まった声が聞こえて来た。
    「静まれぃ。このみだらし団子怪人がここに居る限り、城は揺らぎもせぬわ。そもそもこの様な夜更けに、真正面から寄せてくるなど妙とは思わぬか」
    「と、申されると……?」
    「敵の狙いは別の所にあるやも……」
     そんな会話を聞いて、無言で顔を見合わせるケイと透歌。
    「窓じゃ、窓を全て開け放てぃ!」
     ――バァン。
    「!?」
     勢いよく開け放たれる窓。潜入班の二人もとっさの事に、身を隠す場所も暇も無い。
    「やはりおったか、その様な浅知恵がわしに通じると思うてか! 討ち取れぃ!」
     万事休す! 灼滅者といえど、たった二人でご当地怪人と戦う事は出来ない。旗取りは諦めて陽動班と合流するしかないのか。
    「あッ! あんな所に安土城怪人がッ!」
     この急場に際し、とっさにそんな子供だましに出るケイ。
     冷静に考えれば上手く行くはずがないと解る事でも、人間追い詰められると奇妙な行動に出てしまうものである。当然こんな手が、怪人に通用するはずもなく――
    「なに? 安土城怪人殿が!? いずこに!?」
     否、通用した。
    「……居ないではないか! 貴様、謀ったな!」
    「頂きました」
    「ほぁっ?!」
     それが嘘だと気付く頃には、透歌の手にはみだらし団子の旗が握られており、もう片方の手からは、旗の奪取を知らせる空メールも送信されていた。
    「お、おのれ……卑劣な」
    「しかし旗を取ったとて、たった二人で何が出来る! すぐに取り返してくれるわ!」
    「残念だがそうはいかんな」
    「なっ?!」
     再び二人に対し、怪人らが襲いかかろうとした刹那……
    「流石、餅は餅屋。好きな事をちゃんと知っているのは敬意に値する。他人に迷惑をかけぬなら、という前提が入るが……」
     階段を上り姿を現すのは陽動班の灼滅者達。階下のペナント城兵らを蹴散らして攻め上がって来たのだ。
    「ぬうう……多少増えたとて、城持ちとなったわしの敵ではないわぁっ!」
    「公園は公共の場だ。そんな所に城を建てるなど非常識! ましてや天守だけの城をもらって喜ぶなど程度が知れる。世界制覇する器ではないな……」
     冷徹な口調で言うなり、アレクサンダーは非物質化させた剣をペナント足軽目掛け振り下ろす。
    「ぐっ、返り討ちにしてくれる!」
    「遅いよ」
     灯夜は足軽の奮った刀を紙一重でかわし、逆に魔力を籠めたマテリアルロッドを叩き込む。
    「まずは手下から!」
    「支援する。思い切り参られよ!」
     京夜の合図に頷いたエリスフィールは、自らの腕を砲身へと変じさせ、死に誘う光線を放つ。
    「ぐうっ?!」
     これに呼応し、京夜は鋼糸によって足軽の身体をがんじがらめに封縛。
    「ご当地怪人は割と嫌いじゃないんだよね。だからまあ、存分に恨むがいいさ」
     大勢が決した事を喜ぶより、ややばつが悪そうに言うレオン。しかし彼の自律斬線“鏖殺悪鬼”は、寸分の躊躇も無く銀朱の薄刃を突き立て、ペナント足軽を絶命させる。
    「これからと言う時に……」
     歯ぎしりをしつつも、じりりと狭められてゆく灼滅者の包囲に後ずさる怪人。
    「古来より、悪の栄えた例し無し。覚悟はいいですか?」
    「お命頂戴いたします」
     びしりと怪人を指さしつつ言い放つジュン。最も強く警戒を促す色にスタイルチェンジした標識を構え、ケイも刺客の如くそう告げる。
    「みだらし団子の名を天下に知らしめようと言うこの時に……敗れる訳には……いかぬわぁっ!」
     ――バッ!
     最後の抵抗とばかり、無数のみだらし団子つぶてを放つ怪人。
    「まぁ、浅き夢を見るのも、酔うのも、自由ですが」
     透歌は最小限の動きで飛来する団子を回避しつつ、Sleeping Mindを放つ。
     ――ヒュッ!
     純白の帯は死を暗示する蛇神の様に、怪人の胸部を貫いた。
    「がはっ……!」
    「そもそも天守は城の象徴ではあるが本質ではない」
    「他者より与えられた、空虚な栄華に酔っていただけだと……言うのか」
     アレクサンダーの言葉に何か気付かされた様に、ガクリと膝を折る怪人。
    「道化であったか……だが、最期にそなた等の様な武人と刃を交えられたは本懐……介錯を願う」
     自嘲する様に笑みを浮かべた怪人は、覚悟を決めた様にその場に胡座をかく。
    「良いだろう……鰹出汁スプラッシュ!」
    「マジピュア・ハートブレイク!」
     顔を見合わせ頷いたアレクサンダーとジュンは、ご当地ヒーローの魂を込めた必殺技により、怪人に引導を渡した。


    「これで一件落着ですね……って、これは?」
     静けさを取り戻した天守で、ほっと安堵の表情を浮かべるジュン。しかし、みだらし団子怪人が居なくなったにもかかわらず、鼻腔を突く香ばしい香りの元を探ってみれば、そこには七輪に乗せられたみだらし団子。
    「醤油とハケもある様だな」
     棚から調理器具を見つけるアレクサンダー。
    「安土城怪人からの指令書みたいのは無いなぁ。忠誠を誓うっていう証文はあったけど」
     一方、何か手がかりになる様な物が無いか探っていた京夜は、軽く肩を竦めて言う。
    「このまま捨てるのも勿体ないし、食べていきますか」
     答えを待つまでもなく、ハケで醤油を塗りつつ問うケイ。
    「当然だ。さあ見せてもらおうか、本物のみだらしだんごの美味さとやらを!」
     こちらは準備よく、おしぼりまで持参したレオン。
     皆が手を清め終わる頃には、丁度食べ頃の焼き加減だ。
    「……お菓子と言うより、軽食ですね」
     壁により掛かりつつ、団子を囓って率直な感想を呟く透歌。
    「うん、甘く無いね」
     と、やや不服そうな甘党の灯夜。
     しかしその素朴な味わいは、長らくこの地方で愛され続けてきたのも納得出来るものだ。
    「ま、情熱の方向は兎も角、久しぶりに勉強になったな」
     土産として買う手間が省けたエリスフィールは、どことなく満足げに呟く。

     かくして、安土城怪人の手引きにより起ち上がったみだらし団子怪人を倒し、その野望を挫いた灼滅者達。主を失った城を後に、凱旋の途に就くのであった。

    作者:小茄 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年5月29日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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