キルデス☆パンティ

    作者:空白革命


    「くっ……なぜ俺なんだ! 俺の血が、殺しを求めてるってのか……! だめだ、そんなことをしては……う、うおおおおおおおおお!」
     と言いながら、半裸の男子中学校生がパンティ被ってヘッドバンキングナウ。
     頭でぐるぐると円を描きながら腰を小刻みに前後運動。
     奇声を上げながら、学校の屋上で踊っていた。
     何この悪のエンゼル体操。
    「うおおおおおおおおおお、パ、パンティイイイイイイイアアアアアアアアアアアアアアアアアア! ――うっ」
     腰を突き出した姿勢のままぴたりと止まると、彼の全身からスッ力が抜けた。
    「……ふう。なんとか殺人衝動を殺すことができたようだ。全く、俺の身体はどうしちまったっていうんだろうな。そんな性癖なんて全くまぁったくないのにも関わらず、殺人衝動がこの格好で運動することによって解消されるなんてな」
     肩をすくめ、中学制服のズボンをはく青年。
     シャツとジャケットを羽織り、ネクタイも締める。
     名札には下乃森・藩茶(しものもり・ばんた)と書かれている。
     そして彼は。
     制服をしっかりと着込み。
     鞄を持ち。
     パンティ被ったまま。
     教室へと戻ってきた。
    「お、おい下乃森!」
    「えっなんですか先生」
    「おい!」
    「はい!」
    「おい!」
    「はい!」
    「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおい!」
     壮年の教師が、彼の頭を指さした!
    「被るパンティ変えた?」
    「あ、わかります~?」
     藩茶少年は頭(っていうかパンティ)をかきながらニッコリと笑った。
    「今日は青白のシマパンにしてみたんスよー」
    「あっパンティだ、おはよー!」
    「おはようパンティ!」
    「おっすパンティ今日も早いな!」
     クラスメイトの委員長。同級生の剣道部員。同じく野球部員。そんな彼らがにこやかに挨拶してくる。
     そんな中のひとり。委員長がスッと腕章を差し出した。
    「これ落ちてたよ。パンティのでしょ」
    「おお、ありがとう!」
     藩茶こと藩茶(ぱんてぃ)は。『生徒会長』と書かれた腕章をつけると、ビシッと二本指をたてて言った。
    「おはよう皆! 今日も元気に健全に、学校生活を送ろうな!」
    「「おう!」」
     ちな。
     この翌日、パンティさんは衝動にまけて六六六人衆にダクっちゃうそうな。
     

     須藤・まりん(高校生エクスブレイン・dn0003)がパンツに向かってなにやら話しかけていた。
     あっいや、まりりんがスカートたくし上げて自分の股に向かって問いかけてるわけじゃないですよ。そんな妄想はやめなさい今すぐ。やめなさいったらもう。
    「あるところに、六六六人衆に闇堕ちしそうな中学生男子がいるんだ。彼を止めるなり助けるなり……うん、助けてあげて欲しいな、うん」

     彼の名前は下乃森・藩茶。
     周囲からの深い信頼により四月から生徒会長になった若者である。
     成績はよく、真面目で明るく、友人もとても多い彼は何でか知らんが急に六六六人衆の衝動に駆られてしまった。
     その衝動を抑えるべく毎朝パンティ体操を繰り返しているが、それも限界になりつつある。
     なぜなら彼の衝動は、真の戦い……パンティ殺法を思う存分ふるうことでしか発散することができないからだ!
    「あ、パンティ殺法っていうのはね、パンティを駆使して戦う殺人技のことだよ」
     このまま彼を抑圧させ続ければ、いずれ凶悪な六六六人衆となってしまうに違いない。違いないったら違いない。
     なのであらゆる手を尽くし、彼の内に眠るパンティ殺法を引き出し、そして彼自身に克服させるのだ!
    「やりかたはね、うん、まかせるから、うん。おねがいね、うん!」


    参加者
    聖刀・凛凛虎(皆殺しの暴君・d02654)
    リーリャ・ドラグノフ(イディナローク・d02794)
    哘・廓(阿修羅姫・d04160)
    内山・弥太郎(覇山への道・d15775)
    モカ・フラージュ(ほんわかにあわわさん・d25212)
    京極・靜華(出島・d28919)
    姫檜扇・時乃(煉獄の女帝・d32020)
    竹内・愛浩(戦う交通安全の青い人・d32419)

    ■リプレイ

    ●美少女や美男子のキャラが崩壊するんじゃないかって? 君は熱湯に入った芸人に熱くないですかって聞くのかい? HAHAHA!
    「うおおおおおおお、パ、パンティイイイイイイイアアアアアアアアアアアアアア! ――うっ」
     パンツ被った半裸の男が踊り狂っていた。
    「こ、これは……なかなか……」
     物陰から様子をうかがっていた内山・弥太郎(覇山への道・d15775)は、既に軽く引いていた。依頼のフルスロットルぶりにではない。パンティ君こと下乃森藩茶にである。
    「口に出すのも恥ずかしいんですが、でも闇堕ちしてしまった人々を助けるため! がんばりましょう、みなさ――」
     弥太郎が手をグーにして振り返った……時には、もうだれも居なかった。
    「あれ?」
    「パンッ! パーパンパパンツゥ! パーパーンパパンツパンツ!」
     京極・靜華(出島・d28919)がラジオたいそうのリズムで尻を叩きながらパンティ君の真横に出現した。
     どうやって移動下のかって? 知らねえよ! 灼滅者ならそのくらいできるんだよ!
     語尾に『☆』がつきそうなイケメン下野ヴォイスで振り返る靜華。
    「貴様、パンティは好きか! 俺は好きだ!」
    「俺もだ!」
     ガッと固い握手を交わす靜華とパンティ君。
    「美しいフォルム!」
    「神秘的なそれはまるで花嫁のベール! が、しかし!」
     靜華の表情が急に鋭くなった。
    「パンティを手に入れしものよ。貴様はパンティを被り体操をすることで、己の衝動から目を背けているのではないか!」
    「うっ! そ、そんなことは……!」
     パンティ君は左乳首に手を当てながら目を背けた。
    「目をそらすな。見たところお前は真面目なやつだが、知らないうちに不満や不安がたまっていたんだろう」
     と言って、聖刀・凛凛虎(皆殺しの暴君・d02654)が屋上の手すり(の外側)からのっそりと姿を現わした。
     ヴィジュアル系かなってくらいアイライン入った目と部分染めした三つ編みヘアー、腕のタトゥー、そして純白のパンツ。
    「これは友情のしるしだ。受け取ってくれ」
    「これはどうもご丁寧に」
     凛凛虎の純白パンティとパンティ君のブラックパンティが交換された。
     顔を上げると、凛凛虎はいまいちどシリアスフェイスを作った。
    「不安がるな下乃森。お前はその殺意衝動を抑えられる。パンティへの熱意で」
    「ばっ、ばかいうなったい! こんな衝動おさえられるわけないちゃ!」
    「落ち着け口調がブレてる」
    「そうですまずは話を聞いてください」
     リーリャ・ドラグノフ(イディナローク・d02794)が気球に乗って現われた。
    「他人の下着を盗む行為は下着ドロです。下着売り場で未使用のものを盗んだなら窃盗であり、未使用品を被っているなら変態です。そして使用済みであれば真性の変態です。自分で下着売り場で購入したのであれば……潜在的変態。見極めなければなりませんね」
    「どう転んでも変態か犯罪者なのか」
    「というか好きなんですよねパンティ。現実を見てくださいどうも手もパンティ好きで好きでしょうがない行動とってますよね自分であれーと思っててもとめられないんですよね隙なんですよねどうしようもなく隠さな――」
     とか言いながら気球はぶんわかぶんわか浮いていった。
     物陰から顔を出す弥太郎。
    「いいんですか、あれ。飛んでいっちゃいましたけど」
    「放っておけ、死なない」
    「もしもし警察ですか。今パンティを被ってて……いえ違います私じゃないです切らないであなたのパンツの色は聞いてませんから違う違う違いますから!」
     弥太郎の背後でリーリャが必死に携帯電話に呼びかけていた。
    「……」
     どうやって移動したのかって? 知らないよ!
    「ラチがあきませんね。私に任せてください」
     どこからともなく現われた哘・廓(阿修羅姫・d04160)が、長い黒髪をふぁさぁってやった。
     ようやく現われた知的な美人に、弥太郎はグッと拳を握った。
    「お、おねがいします! なんだか皆さん自由すぎるので」
    「大丈夫。ちゃんと説得しますよ」
     廓は頷き、そしてゆっくりとパンティ君へと歩み寄った。
    「意地を張らず、認めてしまえば楽になりますよ。あなたの求めているものはなんですか? そう、例えば好きな人の下着とか……」
     ポケットからパンティを取り出す廓。
     細目で首を傾げる弥太郎。
    「これはついさきほどユイナさんから剥ぎ……狩りてきたパンティです」
    「へんだな。普通じゃありえない誤字がある」
    「誤字じゃありませんよ。ユイナさんのなまめかしい和服の裾に両手を入れてこう、ガッと」
    「犯罪だあああああああああああああああああ!」
    「合意の上です」
    「犯罪者はみんなそう言うんです!」
    「私は犯罪者ではありません。その証拠にこうユイナさんのぬくもりが残ったパンティをかげば……はぁはぁ、ふう、すんすん」
     廓は両手でパンティを包むと、それを口と鼻にあてて早い深呼吸を繰り返した。
    (「うおおおおおおおおおお、ユイナのパ、パンティイイイイイイイアアアアアアアアアアアアアアアアアア! ――うっ」)
     そして美しクールな顔のままパンティをポケットにしまった。
    「この通り冷静です」
     パンティを両手でもてあそびながら唸る凛凛虎。
     パンティで汗を拭きながら首を振る靜華。
    「ダメだ、あの顔から出ていい台詞じゃない」
    「貴様がいうな」
    「お前もな」
    「もしもし警察ですか!? 今美少女からパンティをハンティングして……ちがいます私じゃない、私じゃなあああああい!」
    「ええい、もう任せていられません!」
     屋上の扉をどばーんと蹴り開け、モカ・フラージュ(ほんわかにあわわさん・d25212)と姫檜扇・時乃(煉獄の女帝・d32020)が乗り込んできた。
    「私はジョギング中の女子ですが、何をやってるんですかあなたたちは!」
    「ここ屋上ですけど」
    「シャラップ・アンド・ダイ!」
     味方をキッとにらむと、モカたちはパンティ君へと詰め寄った。
    「パンティ体操なんて聞いたことありません! そもそもなんで被るんですか、なんなんですかそれは!」
    「そ、それは……殺人衝動をおさえるために……」
    「第一下着は見せびらかすものじゃない。見えそうで見えないのがロマンなんだ!」
    「えっ」
     急に何言い出すのという顔で振り向くモカ。
     時乃はアクセル下手踏みで続けた。
    「見せパンなどマニアにしか受けないだろうが。ボクはこの通りズボンを吐いてるからパンツは見えない、そうだろ?」
    「いや、見える」
    「えっ」
    「屈んだときに腰の後ろからちらっと見えるときがあって、むかし公務員試験を受けに行った時前の席がモロそうだった時ズタボロの結果が出たって人がいる」
    「誰だろう」
    「誰だろうな」
    「誰だかわからない」
    「と、とにかく!」
     時乃は腰の後ろを両手でおさえてパンティ君へと詰め寄りなおした。
    「キミが好きなのはパンティそのものか? 女子に興味が無いのか? どっちなんだ!?」
    「お、俺は――」
    「うおおおおおおお、パ、パンティイイイイイイイアアアアアアアアアアアアアア! ――うっ」
     突如割り込む竹内・愛浩(戦う交通安全の青い人・d32419)。
     頭を両手で押さえてぐいんぐいん回しつつ腰を小刻みに前後させ、腰を高く突き上げた状態でぴたりと止まった。
     白目をむいていた愛浩ははたと何かに気づき、首をぷるぷると振った。
    「間違えたでございます!」
     愛浩は両手で自らの両乳を掴み、リズミカルかつ小刻みにこねくりながら尻ではちの字を描き始めた。
    「うおおおおおおおおおお、ブ、ブラジャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア! ――うっ」
     身体を限界までよじったところで白目をむいて固まる愛浩。
     ゆっくりあとからついてきたドラゴンクルーザー……の上のラジカセが鳴り始める。
    『説明しよう! 戦う交通安全デモノイドこと竹内愛浩は妖怪みかん女の巨乳にヤられておっぱい星人となってしまったのだ!』
    「パンティに比べてブラはカップが二つ! 二倍の魅力があるでございます!」
    『キャラ崩壊? おまえ原作見てもそれ言えんの?』
    「最近のトレンドはスーパーカーと巨乳。コレでございます」
     満足げに親指を立てる愛浩。
     その場の全員が意味ありげに咳払いし、数秒の時が過ぎ、そして。
     モカが手刀を振り上げてパンティ君の頭部へと叩き込んだ。
    「とにかく一旦墜ちてもらいます!」
    「はうあ!」
     白目をむくパンティ君。
     そして、額で見えないパンティがはじけた。
    「我はパンティの使者……キルデス☆パンティであるぞ!」
    「なんか闇っぽいのが出たぞ!」
    「これは倒せば正気に戻るパティーン!」
    「もしもし警察ですか! 今パンティ被って宙に浮いてて……だから私じゃないです! 私じゃないんです!」
    「見せて貰うでございます、パンティの性能とやらを!」
     こうして、灼滅者とダークネスによる宿命の戦いが始まったのである(ここだけ止め絵)!

    ●あらゆる悲劇が全部このパターンで解決できたらいいのになあ
    「なんだか分からなくなってきましたけど、行きますよ!」
     弥太郎はサイゾーと共に戦闘態勢に移行。腕を獣化すると、サイゾーと共に回転斬撃を繰り出した。
     頭上で手を合わせて高速回転することでそれをかわすパンティ君。
    「えいっ」
     弥太郎は回転を殺すこと無く足払い。パンティ君が転倒したタイミングに合わせて膝蹴りへと繋いだ。
     顎にクリーンヒット。パンティ君は宙を舞った。
    「今です!」
    「どーもー」
     ダイダロスベルトを高速展開するモカ。
     冷気でパンティ君をがちがちに固めると、その上から布をぐるぐる巻き付けて繭状に固定した。
    「聞かせてください。そのパンティは自分で買ってきた未使用品ですよね? そうですよね?」
    「NO!」
     氷とベルトをパンティカッターで切り裂いて、パンティ君が天へと解き放たれた。
    「ボコってバラしてシャクりましょーねー」
    「落ち着いてください!」
     出刃包丁を手に襲いかかろうとするモカを、弥太郎がガッと羽交い締めにした。
     すちゃっと着地するパンティ君。
    「このパンティは、保健委員の新田さんのものだ。テスト勉強を手伝ったお礼として貰った」
    「合意の上……だと……?」
    「しかも学業に積極的ですね……!」
    「こっちはバスケ部員の石黒さんから、親夫婦の仲を取り持ったお礼として」
    「家庭問題にも積極的……なのか……?」
    「あとこれは不登校だった金藤さんを復帰させたお礼にそのお母様から」
    「不登校児のケアまで……!?」
    「そしてこれは留学生のケイティを他校の不良から力尽くで守った時のもの!」
    「熱い拳も備えているのでございますか!」
    「っていうかそれもうヒモですよ!」
    「もしもし警察ですか!? 合意の上だったんです! だから違う私じゃ――!」
    「思った以上に興奮しそうな趣味だがしね!」
     時乃のドロップキックが炸裂。
     はうあと言って吹き飛ぶパンティ君。
     屋上の手すりにぶつかった彼に時乃は急接近。腹に強烈なパンチをみまった。
     更にアムール(ウィングキャット)がやることないからってマウントとって顔面をがしがし殴りはじめる。
    「というか今のこないだ買おうか迷ってたやつじゃん! 一気に買う気が失せたぞ!」
    「ぐぬぬっ、抜け出せない! かくなるうえは……パンティ領域!」
     パンティ型に広がった意志の固まりが時乃たちをはじき飛ばす。
     だが逃がしはしないぜよ。リーリャが装剣した銃を構えて流れるような高速連撃を繰り出した。
    「体力を回復しなくては……もぐ、もぐもぐ」
     連撃をよけながらパンティを食べ始めるパンティ君。
    「もしもし警察ですか! 今パンティを食べてます! 口に含むだけじゃ無くて、飲み込んでるんです! えっもういいです誰でも!」
    「それ以上はいけません」
     ピンポイントで割り込んだ廓が鋭い正拳突きを繰り出し、パンティ君を吹っ飛ばした。
     手すりを突き破って落下していくパンティ君。
    「「あっ」」
    「ああああああああああああああああああああああああ!」
     落下していくパンティ君。でもそんなことじゃあ中断されないのがサイキックバトル。一般人とは違うんだよ! パンティを自販機で売ってる日本を舐めんな!
    「俺たちに貴様のハァァァトゥ! をぶつけるのだ!」
     右乳首の位置で指ハートを作った靜華が屋上からダイブ。
     手を使わずに社会の窓をオープンさせると。自らのオーラを集中させた。
    「貴様のパンティは何色だ! 俺は……レースの白だああああああ! うおおおおおおお、パ、パンティイイイイイイイアアアアアアアアアアアアアア! ――うっ」
     社会の窓から閃光を発射する靜華。
    「うおおおおおおパンティアーマー!」
     女子たちから貰ったパンティを一瞬にして全身にまとうパンティ君。その精神的ぬくもりが靜華の閃光をはじき飛ばす。
    「フンッ!」
    「ハァッ!」
     ずしゃっと足から着地する二人。
    「トゥでゴザイマス!」
     そこへ新たに着地した愛浩が、どこからともなくパンティ禁止の標識を取り出した。
    「なかなかやるでございますがしかし、わたくしのおっぱいへの愛は崩せないでございま――」
    「イカロスパンティ!」
    「ぬわー!」
     素早く放った無数のパンティが愛浩の頭や身体にひっかかり、彼の動きを封じた。
     転倒する愛浩。
     そこへ、凛凛虎が新たに着地した。
     顔からいった。
     むっくりと起き上がり……。
    「使ってみて分かるだろう。パンティが闇に負けるわけが無い! 行くぞ!」
    「お……おう!」
     拳を振り上げる凛凛虎。
     パンティを巻いた拳を振り上げるパンティ君。
    「「おおおおおおおおお、パ、パンティイイイイイイイアアアアアアアアアアアアアアアアアア! ――うっ」」
     交差する腕。双方の頬にめり込む拳。
     二人はそのまま、白目をむいて仰向けにぶっ倒れた。

    ●相手のご好意でパンティをもらうのが一番イイと思う
     彼は学ランを着ていた。
     襟も正した真面目な格好で、バスに揺られている。
     でも頭に常時パンティをを被っていた。
     停車し、開いた扉から下りると、そこは武蔵坂であった。
     ずらりと並んで出迎える灼滅者たち。
    「やっと来ましたね」
     手を差し出す廓。
    「待ってましたよ」
     頷く弥太郎。
    「この学校ならなじめますよー」
     にこにこするモカ。
    「ではパンティ交換の儀式を……」
     パンツ脱ぎ始める靜華。
    「もしもし警察ですかパンティ被ってバスに乗ってて……はい……うん……なんか最近疲れてて……」
     電話してるリーリャ。
    「こんな奴が歩いてても灼滅されないんだからすごいなこの学校」
     虚空を見上げる時乃。
    「強敵と書いてとも。ともに学園生活を送るでございます!」
     親指を立てる愛浩。
    「フッ……じゃあ、やるか!」
    「ああ!」
     凛凛虎とパンティは頷きあい、そして共に例の体操を始めた。
    「「うおおおおおおお、パ、パンティイイイイイイイアアアアアアアアアアアアアア! ――うっ」」

    作者:空白革命 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年6月1日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 10/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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