北へ、北へ。ひたすら北へ

    作者:ねこあじ

    「やれやれ、新規の塾生が入ったばかりだというのに……」
     溜息まじりに言った異形の者は、慌しい室内を見渡した。
     顧客名簿をダンボールにつめる者、現金や金目の物をかき集め鞄にまとめる者。
    「サガ様! 我が支部の学習ドリルはどうしましょう?」
    「持っていくに決まっているだろう。我が塾の魅力をアピールするために、我らが懸命に作り上げた、小・中・高・大学受験のための学習ドリルだ! 我が塾の血と汗と涙の努力の結晶なんだぞ!」
    「ぜ、ぜんぶつみこみますか……?」
     サガは、当たり前だ! と一喝する。
     冊子の入った重いダンボールが数箱、黒塗りのバンに積まれていった。
     その様はまるで夜逃げのようだ。
     これもすべて――速やかに支部を破棄し、物資及び戦力をもって、北海道札幌市に移動するように――という命令がきたからだった。
    「後の処理は札幌到着後に行う……か。さて、どんな采配を振るうことやら……」
     果たしてこのままハルファスの下にいるべきか、否か、とサガは考える。
     何はともあれ、目指すは北海道。サガは戦力になる配下とともに、出発するのだった。


     教室に入ると、待っていた遥神・鳴歌(中学生エクスブレイン・dn0221)に軽くお辞儀をされた。
     挨拶もそこそこに鳴歌は今回の概要を話し出す。
    「最近、動きのなかったハルファスの勢力に動きがあったみたいなの。
     とは言っても、事件を起こすわけではないわ。
     安土城怪人をはじめとする他のダークネス組織の勢力拡大によって劣勢に陥ったハルファス勢力が、近畿や関東の支部を閉鎖して戦力を結集し、北へ拠点を移そうとしているみたい」
     ハルファス達は既に撤退しているらしく、今は、各地の支部を閉鎖したソロモンの悪魔達が、物資と戦力をもってハルファスに合流すべく北上する途中。
     彼らが向かう北海道では、地下鉄のアンデッド迷宮事件や、SKN六六六のアリエル・シャボリーヌの事件、六六六人衆の斬新京一郎の事件などが立て続けに起こっている。
     緊張の面持ちになる灼滅者を見て、鳴歌は言いたいことを察したようだ。
    「そう。そこにハルファス配下のソロモンの悪魔が戦力を集結させれば、何が起こるか分からないわね。
     幸い、彼らは人通りの少ない間道を大量の物資と強化一般人を乗せた車で移動しているから、先回りして迎撃することは難しくないわ」
     今回の作戦では、彼らが通る予定の間道をバリケードで封鎖するなどして、敵の足を止めた後、車から降りてきた彼らと戦うことになるだろう。
     走行中に攻撃をしかければ、気付かれてそのまま逃走される可能性もある。
     ルートを書き込んだ地図を鳴歌が手渡す。
    「この道を通るのは真夜中で、周辺は田んぼばかりなの」
     民家は数軒あるが、遠い。
     ソロモンの悪魔サガは、フリージングデス、そして解体ナイフのサイキックを扱う。
     彼に従う強化一般人は三人。中衛に位置する二人が解体ナイフ、前衛の一人が妖の槍のサイキックを使う。
    「彼らは連携に長けている。そして攻撃の要を中衛の二人としているみたい」
     サガの戦闘力は、ダークネスにしては少し弱めなようだ。戦いが苦手なのだろう。
    「今回の事件は、強化一般人に事件を起こさせて自分は安全な所にいることが多いソロモンの悪魔を、確実に灼滅できる機会だと思うの。もう二度と、サガが悪事を働けないようにしてやりましょう!」
     灼滅者たち一人一人を見て、ぐっと拳を握り激励する鳴歌なのだった。


    参加者
    白鐘・睡蓮(連夜の篝火・d01628)
    ロロット・プリウ(ご当地銘菓を称える唄を・d02640)
    ミネット・シャノワ(白き森の旅猫・d02757)
    ハチミツ・ディケンズ(無双の劔・d21331)
    エリス・アルテリア(食せぬ不和の黄金林檎・d21838)
    八城・佐奈(白銀の姫君・d22791)
    高坂・透(だいたい寝てる・d24957)
    ラススヴィ・ビェールィ(皓い暁・d25877)

    ■リプレイ


    「お父さん、この先なにかしてるね」
     娘の言葉に「そうだな」と答え、男は減速する。
     逆光に目を瞬かせていると、紺系の制服を着た女性に窓を軽く叩かれたので開けた。笑顔だが、どこか迫力を感じる。美人だから?
    「ただいま事件の捜査を行っております。ご協力をよろしくお願いいたします」
    「あ、はい……」
     やはり、と思った。
     よく見れば県の警察署名が書かれたダンボールが積まれており、刑事ドラマで見るようなバリケードテープが道を塞ぐように貼られていた。蛍光テープが何本か反射する。
     体つきの精悍な男が車内を軽く点検し、もう一人の男が免許証をあらためている。
    「問題ないようだ」
     点検を終えた男の言葉に安堵した。
    「道は、出来れば迂回していただけますか?」
     免許証を受け取った際、おっとりと言われるも、何故か相手の顔色を窺ってしまう感覚に父娘は陥った。
     どうにかゆっくりと車を後退させ、来た道を戻る。北と南、どちらの集落にもコンビニがあって二十分程度の距離だが――。
    「お父さん、私もうアイスいらないかも」
    「……そうだな、俺も今夜は麦茶でいいかなという気分になってきた」
     酒は明日、明るい内に買いに行こう。

     カモフラージュ柄のシートで身を覆う白鐘・睡蓮(連夜の篝火・d01628)の耳に、車の遠ざかる音が届く。
     軽く下る土手から畦道に入る部分で待機していると、静寂を待っていたかのように蛙たちが再び鳴き始めた。
    「カエルの鳴き声って、何だかちょっぴり、ノスタルジックですよねえ」
     ロロット・プリウ(ご当地銘菓を称える唄を・d02640)が言った。同時に虫の羽音も聞こえてきて、思わず身を覆うシートの隙間をチェック。侵入させるわけにはいかない。
    「ロロットお姉様の虫除けスプレーがあって、本当に良かったですわ」
     ハチミツ・ディケンズ(無双の劔・d21331)は、虫が寄ってくるであろう光源の前に立つ三人を案じる。
     すっぽりとシートを被っている待機組。
     夜というのもあり、ひと気はほぼない。今の車の前に小型の保冷トラックが一台。
     そして今、再び車の音。
     どこかへ報告するように、車種を告げる仲間の声に、ミネット・シャノワ(白き森の旅猫・d02757)は息を呑んだ。
     八城・佐奈(白銀の姫君・d22791)も同じく土手に身を屈め、じっと機を狙う。
     五人は耳をすませ、エンジン音のなか対応する仲間の声を拾いあげた。


    「すまないが、ここは現在封鎖中のため通行できない」
    「念のため身分証と車の中をあらためさせてもらいます」
     ラススヴィ・ビェールィ(皓い暁・d25877)から間を置かずに声掛けする高坂・透(だいたい寝てる・d24957)。
     さらに一言二言、やり取りが続く。
    「サガ様……」
    「降りるんだ。塾生の師たるもの、常に品行方正を意識しろと言っているだろう」
     迷ったような男に声を掛けた男が、サガだろう。疚しいことなどない、と言い堂々としている。彼はラススヴィと透に目を向けた。
    「何か事件かね? こんな長閑な場所で、まったく教育に悪いことだな」
     四人が降りたち――エリス・アルテリア(食せぬ不和の黄金林檎・d21838)はクスッと笑む。
    「ええ、事件が、起きます。ごきげんよう、ソロモンの悪魔。冥府までご同行願いますわ」
     透が合図の声をあげれば、車体が激しく揺れた。ハッとし、大きく飛び退く敵陣のなかサガが異形の姿となりマントを翻す。
    「はいはーい、此処から先は行き止まりですよー」
     配下の背後をとるミネット。すうっと目を細める。
    「……進むべき道も、命もですが」
     彼女が勢い良く帯を射出すれば、敵が一体、割り込んで攻撃を受け止めた。
     あれが盾役。そしてミネットは中衛の二人を狙い定めた。
     灼滅者が彼我の距離を詰めようとすれば、敵もまた陣を組む。
     ゲーセンのコインからシールドを広げ、透が前衛の耐性を高めていく。ほぼ同時に妨害能力を高める敵の霧が展開された。
    「サガ様!」
    「迎え撃て!!」
     襲撃された側は一呼吸遅く、命令を与えられてやっと武器を出現させた。
     サガが発生させた夜霧を目前にハチミツが踏み込む。
    「それではお手合わせ……クク、クハハ……灼滅、だ……!」
     先程まであった少女の穏かな雰囲気が掻き消えた。身を屈ませたハチミツは滑るように敵の死角をとり、鋭く剣を切り上げる。
     対角に夜を霧散させるかのような炎が走った。激しく半旋回し、佐奈の蹴りは敵の胴にめりこむ。
    「仲間達のもとには行かせない……」
     一瞬の滞空時間、佐奈は敵を地面に叩きつけるように脚を捌くも、相手は長柄を利用し素早く起き上がった。
    「……あなた達はここで倒されるのよ」
    「ハルファス軍も随分と切羽詰まったらしいな」
     パラディオンに内蔵した祭壇を展開する睡蓮。
    「この機会に、戦力を削らせてもらおう」
     構築した結界で敵中衛の霊的因子を強制停止させれば、夜霧が完全に払われた。ライドキャリバーの赫怒が機銃掃射しながら走り抜ける。
    「灼滅者か――では、こちらも削らせていただこう」
     サガが応える。
     槍の間合いまで接敵したエリスが長柄を捌き、螺旋の如き捻りを加えて敵を穿った。
     人狼形態の腕に縛霊手――大きく振りかぶったラススヴィがその拳を落とす。
    「今だ!」
     サガの声を共に動く配下二体。より濃くなった毒の風が渦を巻き前衛を襲う。
    「回復しますっ」
     黄色にスタイルチェンジさせた交通標識をロロットが振るった。状態異常を癒すと同時に耐性が高まっていく。
     ナノナノのババロアが回復のフォローにまわり、攻撃するなのがしゃぼん玉を飛ばすも構わずに動く配下。
     下段から振られてくる長柄を、透はナイフで受け止めた。拮抗は一瞬。すぐに旋風輪相当の風に煽られる。すり抜ける風に首筋がひやりとした。


    「さぁ……もっと楽しませてくださいませ! アハハハハ!」
     敵に杖を突きつけ、エリスが容赦なく魔力を流しこむ。
    「チッ」
     体内でエリスの魔が弾け、よろめく配下が冷気纏う槍を支えに立った。
    「注意なされませ」
     空気の流れを読んだエリスの声に佐奈が動いた瞬間、冷気のつららが撃ちだされ、彼女の胴を掠っていく。
     身を捻り冷気の塊を避けた佐奈は、体勢を立て直し拳を繰り出した。オーラを集束させて苛烈な一打一打を叩きこむ。
     敵の胸めがけて真っ直ぐに撃ちだした一打に、身を弾き飛ばされ敵前衛が倒れた。
    「ご苦労だった」
     そう言うサガの傍に控え立つ配下に接敵するハチミツが、非物質化した剣を振るう。鋭く冷たく、金の瞳がサガを捉えた。
    「配下にばかり任せ自分は高みの見物だと? 卑怯極まりないぜぇ!」
     一閃した破邪の聖剣が霊魂と霊的防護を打ち砕く。
     今のところサガは夜霧を発生させるだけ。配下を状態異常から回復させ、ジャマー能力を高めていた。
    「成程、卑怯は宜しくないな。教育に悪そうだ」
     サガが言うと配下の刃から夜霧が展開され、一体が突出してきた。
     粗く変形した刃がミネットへと薙がれるがその攻撃は失敗に終わる。避けたミネットは相手の腕を取って、足を払い敵を放ると高純度そして高精度となった魔法の矢を放った。
     敵を貫き地を穿ち、さらに追撃に動く灼滅者たちを相手に敵が立つ。
    「これ以上の悪事を重ねる前に……此処で消えなさい、悪魔。此処から先、北の大地を踏むことはないと知りなさい」
    「ふむ、君たちがここにいる、ということは、そろそろハルファスから離れるべきかな」
     ミネットの言葉に自問するサガはロロットとエリスへと毒風を渦巻かせ、ディフェンダーが駆けた。状態異常を撒かれると厄介――後衛二人を透と赫怒が庇った。
     クルセイドソードを手にした睡蓮が「祝福の言葉」を風に変え、毒風に抗うが如く味方を包みこむ。
    「ああ、惜しい人材たちだ。教育せずとも立派な戦力……灼滅者」
     拮抗しついに払われた空気にサガが嘆き、睡蓮は先のやり取りでサガが絶対に北へ向かわねばならない、と思っていないことに気付く。
     ハルファスの元に留まるべきか、否か、悩んでいるのだろう。
    「一体北海道の何処に集まるつもりだったのか、聞かせてもらおうか」
    「我とて易々と教えるわけにもいかん。君たちの情報収集力ならば、それも掴んでいるのではないか? お喋りは終わりだぞ、灼滅者」

     しかし配下ジャマーの一人が倒れ、サガは味方への回復を打ち切った。攻撃し、灼滅者の付与をかき消していく。
     ここで攻撃対象が二手に分かれたのだが、サガは後衛。しかも意識して配下を射線上に置く立ち回り。一部、届く攻撃が一属性しかなく、合間の一手をジャマーへと向けるか回復かと迫られるところだが、思いがけず攻撃が集中した敵ジャマーは一気に疲弊していく。
     構わずサガに攻撃するエリスと赫怒が抑えに回っていた。
     分断される敵陣。
    「見捨てられているぞ」
     ざっと視線を走らせ声掛けしたラススヴィに、残った配下は一瞬息を呑む。
     その隙をつき、なのがたつまきを起こすなか、死角に回りこむ透が次々とナイフを投擲した。四方から迫るナイフを弾くも、深々と突き刺さるナイフが最後の配下を絶命させるのだった。
     残るは、ソロモンの悪魔サガのみ。
    「集えば強力な相手だからこそ、小さいうちに、スパンと倒しておきたい、ですよねっ」
     もう少し、ですよっ。と、ロロットが黄色の標識を掲げた。ハチミツのナノナノと共に回復に尽力してきたロロットが仲間を鼓舞する。
     叩き潰すかのように縛霊手で脳天を狙ったラススヴィが網状の霊力を放射した。
     透が声をかける。
    「北で何をしようとしているのか、気になるなぁ」
    「……ッ、我が配下となるのであれば、そのような疑問、すぐに解決すると思うのだがね」
     霊力を振り払うように手を動かしていたサガが応じる。言葉遊びだ。
     ぞく、とラススヴィと睡蓮が感じたのは冷気。
     自然に、前触れなく、サガはソロモンの悪魔らしく肉体を凍りつかせる魔法を発動させた。


     配下を失い、戦いを苦手とするサガの動きはやや拙い。
     数分が経っただろうか。灼滅者を振り切ろうとして水田に入っていくサガの行く手をラススヴィと睡蓮が阻む。
    「逃がすわけにはいかないな」
     そう言って駆ける睡蓮が、真横に炎の線を描き敵を蹴り払う。跳ね上がった水の蒸発する音が耳に残った。
     腰を落とし、異形巨大化させた腕を振りかぶった佐奈はブレのない一撃をサガに見舞った。
    「く、っそ。こんなところで……ッ!」
     サガの悪態を佐奈は間近で聞くも、表情ひとつ動かさない。
    「北海道に集まって何をする気かは知らないけど……あなたはここまで」
     鬼の腕を引けば、佐奈の動きに合わせて接敵したラススヴィが銀の爪を一閃させた。そのままサガの間合いから抜け、跳躍する。
     水が跳ねた。
    「あたしに任せな!」
     サガの魔法発動地点に割って入ったハチミツの体温が急激に低下する――肌に触れた水滴が瞬時に凍った。
     構わず滑り込むような足捌きで敵の懐をとるハチミツは横一文字に薙ぐ。三拍遅れて現れる剣身はサガの霊的防護を破壊していた。敵がよろめく。
     その対角からは透が炎纏う蹴りを放っていた。夜闇に煌々とした炎に思わず目を眇める。
    「こういう時、フードがあればなぁ」
     透は呟いた。この制服姿は落ち着かない。
     ロロットは両手にオーラを集中させ、敵めがけて放出した。
    「早く、倒れてくださいっ」
     今、ロロットが気になっているのは田んぼの被害だ。入りこんだ一面に抑えておきたいところ。
    「アハハハハ! どうされました、もう終わりですの?」
     エリスが次々と魔法の矢を作り上げては放ち、サガを射抜いた。
    「割と長く生きてきたつもりだが――ハ、これが終焉というものか――ク、ハハハハ!!」
     より高純度の矢に強く貫かれた瞬間、サガは笑う。
     ジェット噴射で飛び込むミネットが眼前に迫った。
    「半端者のくせに、我の教え子を簡単に上回りおって……!」
     ミネットが大地も割れんばかりの勢いでバベルブレイカーを叩きつけた。
    「報いの時間です。……あなたの貶めた数多の人生に詫びつつ……無残に散りなさい」
     貫いた死の中心点。バベルの鎖が消えていく様は、ソロモンの悪魔が灼滅されたことを意味するのだった。

    「やっと開いた」
     車体に掛けていた足をおろし、佐奈が車のドアを開けた。
     車内に入り、今度は荷台の方で中と外からとこじ開ける。
    「重要な証拠とか、資料になりそうなものが見つかるといいねぇ」
     ダンボールを開けながら透が言った。制服を脱ぎ、いつものパーカーに着替えていた。
    「現金と、これは為替だな」
     睡蓮の手元を懐中電灯で照らすロロット。
    「あ、あの、睡蓮さんは気になりませんか?」
    「ん? 何がだ」
     その時、びくっと明かりが揺れた。ああ、と睡蓮は察した。確かに、懐中電灯に虫が集まってくる。
    「それにしても……その学習ドリルとはどの様な内容なのでしょう? ……真面目なモノなのか、サバト的なものなのか。ミネット非常に気になります……っ!」
     ドリルは手作りと分かるものだが綺麗に製本されたものだ。
    「きっと、夜なべでお作りになられた日もあったのではないかと」
     ハチミツ、そっと目元をおさえた。
    「――これであなたも日本のトップに! ですか。このような煽り文句に引っ掛かるかたがいますの?」
     エリスがそう言ってパラッとページを捲った。
    「中身は、至って普通の学習ドリルだな」
     高校生用のドリルを捲りながらラススヴィ。
     ミネットが何気なく、尋ねた。
    「ちなみに、この前の期末テストをヤマカンで受けてみたかたは――」
     ……シーン。
     静寂が満ちた。カエルの鳴き声がのすたるじっく。
     勉強できればドリルいらなくない? そんな好成績の面々である。
     何はともあれ、資金と顧客名簿を回収することとなった。
    「名簿があれば、騙されていた人達へ多少は戻されるだろう」
     ラススヴィが言った。
     エクスブレインを通し、学園に預けることとなる。
     片付け、事後処理、時間はかかったが、灼滅者たちは学園への帰路につく。
     北への戦力増強、そのピースの一つをしっかりと潰して。

    作者:ねこあじ 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年6月12日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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