淫魔のライブに羅刹きたりて……

    作者:朝比奈万理

    「みんなーっ、今日はライブにきてくれて、ありがとうー!」
     ステージの上でアイドル淫魔・なこがマイクを片手に手を振れば、二十人余りの一般人のオーディエンスが「うおぉー!」と反応を返した。
     モールが貼られたうちわやサイリウムが振られ、みんながみんな、デビュー間もないなこを見上げている。
    「なこ、とーってもうれしいよー!」
     ぴょんと飛び跳ねれば、ピンクに輝くゆるふわのロングヘアも、黄緑のフリフリのミニスカートも、背から生える悪魔の羽もふわりと揺れて、にっこり笑めばステージ下から声が上がる。
    「なこー! かわいいよ、なこー!」
    「なこ、あいしてるー!」
     自分を呼ぶ声にうっとりして、こんなにオーディエンスがいることが嬉しくて。なこのテンションは最高潮だ。
    「今日来てくれたみんなのために、もう一曲歌いますっ! 聴いてくださいっ!『むねキュン☆めろでぃー』っ!」
     手でハートを作ってウィンクをしたなこ。ポップなオケ音源も流れ始めた。
     その時。
     フロア後部の出入り口が大きな音をたてて開け放たれ、黒いシルエットが、なこの目に飛び込んできた。
     頭に黒曜石の角を生やした屈強な……羅刹だ。
     羅刹はなこを真っ直ぐ見つめると、その大きな腕で一般人を次々と薙ぎ倒していく。
    「えっ、えっ……?」
     戸惑うなこを他所に、一般人オーディエンスは次々と血と肉の塊となっていく。そしてあっという間にフロアには羅刹の存在だけが残った。
     なこは自分を見上げる羅刹に小首をちょんと傾げる。
    「あの……、なこに何か御用でしょうか……?」
     尋ねた言葉はマイクに乗り、広いフロアーには、オケ音源のリズミカルな音楽と、何重にも響くなこの声がエコーした。

    「みんな、集まってくれてありがとう」
     天野川・カノン(中学生エクスブレイン・dn0180)は仁左衛門に腰掛け、教室を見渡す。
    「最近、ラブリンスター配下の淫魔が頻繁にライブを行っているらしいの」
     今まではバベルの鎖の影響で、ライブを開いても客が集まる事はなかった。しかしここ最近どうも様子がおかしいらしいのだ。
    「ラブリンスターの友達の七不思議使い達に、ライブ情報を噂話として流してもらってるらしいんだ」
     それが功を奏して一般人を集めることに成功したようで、少人数ながらも集客があるという。
     といっても、両手両足の指の数で足りてしまうくらいの客数なのだけど。
    「ライブに来るのが一般人だけだったら、うん、平和に終わったよね」
     カノンはうんうんと頷いたのち、ふっと顔を上げた。
    「で、ここからが本題。この噂を聞きつけたダークネスが、ライブ会場に現れるんだ」
     会場に入るや否や、一般人の観客を蹴散らして殺し、そのままアイドル淫魔の元へ向かうという。
    「このダークネスの目的はよくわからない。けど、ライブ会場の一般人が殺されてしまうのは、ちょっと見過ごせないよ。だからみんなにはダークネスがライブ会場に入る前に、灼滅して欲しいんだ」
     と説明すると、カノンは手元の資料に目を落とした。
    「ダークネスは羅刹だよ。神薙使いのサイキックとバトルオーラのサイキックを使うけど、それほど強くない感じだね」
     だけどダークネスはダークネス。
    「油断は禁物だよ。接触のタイミングは、羅刹がライブハウスに入る直前がいいのかもしれない。なんにせよ、ライブ会場に羅刹を入れないことだと思う」
     と、カノンは資料から目を離し、もうひとつの選択肢を示す。
    「ダークネスを倒すとは別の方法で、ライブを解散させるっていう方法もあるよ。こっちはアイドル淫魔との戦闘になるけど、安全にお客さんを避難させる事ができると思う。淫魔の戦闘力もそんなに高くはないし」
     そう提案したカノンは、だけど、と続けた。
    「戦闘途中にライブ会場にやってくるダークネスが乱入してくる可能性もあるよ」
     そうなってしまうと難易度はあがってしまうかもしれない。
     カノンは再び、教室内を見渡す。
    「なんにせよ、ライブのお客さんを救えるのはみんなしかいないんだ。どうか、お客さんたちを守ってあげてね」


    参加者
    蓮華・優希(かなでるもの・d01003)
    メリーベル・ケルン(プディングメドヒェン・d01925)
    笹銀・鐐(赫月ノ銀嶺・d04707)
    高峰・紫姫(辰砂の瞳・d09272)
    如月・春香(クラッキングレッドムーン・d09535)
    綾町・鈴乃(無垢な純白・d15953)
    一色・紅染(料峭たる異風・d21025)
    翌檜・夜姫(羅漢柏のミコ・d29432)

    ■リプレイ

    ●リズミックス☆マニアックス
    「では聴いてくださいっ! なこのデビュー曲『リズミックス☆マニアックス』」
     黄緑のミニスカートがふわりと揺れると、中のふわふわパニエも風に舞う。ピンクのゆるふわ髪もぴょんとはねれば、なこのイメージカラーである黄緑色のTシャツに身を包んだ野太い声のオーディエンスは黄緑色のペンライトを激しく降る。
     オケ音楽が流れ始めると、そのリズムに乗ってなこがダンスを始めて唄い出す。
     ――姿が目に浮かぶ程の音が、会場の外にも漏れていた。
     ライブハウスの入り口には受付スペースがあった。なこが懐柔したのであろう一般人が、受付をしており、時折ため息をついて会場の方を振り返っている。どうやらファンが持ち回りで受付をしているらしい。
    「ライブが気になるの? ここはボクに任せて、君はライブを見てくるといいよ」
     プラチナチケットを使って話しかけたのは、バックにピンクの悪魔の羽がプリントされたTシャツに身を包んだ翌檜・夜姫(羅漢柏のミコ・d29432)。一般人はそのなこTを見て、女の子のファンも珍しいと思いつつも嬉しそうな笑顔を見せ、じゃぁお願いするよと、ホールに続く階段を下っていった。
     夜姫は彼の姿が完全に消えたのを見届けて、階段を背に通りを見渡せる場所に立つ。
    (「まだ悪行を犯してないとしても、ボクには倒す理由があるんだ」)
     迎え撃つは、宿敵・羅刹。
     反して、階段の下を見つめるのは綾町・鈴乃(無垢な純白・d15953)。楽しそうななこのライブの音に耳をすます。
     なこはラブリンスター派のアイドル淫魔であり、ラブリンスターの友達のはずだ。ということは、ラブリンスターのライブで彼女と友達になった鈴乃にとっても、なこは大切な友達。だから、このライブは絶対に守りたいのだ。
     仲間の中で、そこまで思っているのは自分だけかもしれない。だけど、
    「すずのとしては、ライブを無事成功させることまでがお仕事のつもりなのです。なこさまとも、仲良くしたいのですよ」
    「……せっかく、お客さん、ついたの、だから、淫魔に、ちゃんと、ライブ、させて、あげたい、な」
     ひとつ頷いて、黄緑色のTシャツに身を包んだ一色・紅染(料峭たる異風・d21025)も階段の下を見つめる。
     今日のライブを開催するまでに、なこもきっとたくさん頑張ったのだろう。同じように奮闘する友人を何人も見てきたからこそ、そう思う。
     そしてくるりと踵を返して階段に向けた背には、悪魔の翼がプリントされていた。
     入り口の手前には簡素ではあるが小さな広場があった。その中央に立つ笹銀・鐐(赫月ノ銀嶺・d04707)の表情は硬い。
    「水面下で何してやがるかな……。ラブリンの強かさは今に始まったことじゃないが」
     思わず言葉が漏れ、手にした周辺地図がぎゅっと鳴った。
     ラブリンスターは、今現在は武蔵坂学園とは交渉関係にあるダークネス。単純戦力よりも外交巧者の方が恐ろしい。
     そして今回、ラブリンスター派のアイドル淫魔のライブにやってくるのは羅刹。鐐は、この繋がりに一抹の懸念を感じていた。
    (「……見方のままならいいのだが」)
    「気楽に、気楽に」
     そう言って紙コップの飲み物を差し出すのは蓮華・優希(かなでるもの・d01003)。
    「気負い過ぎないように、ね?」
    「あぁ」
     鐐は紙コップを受け取り、飲み物に口をつけて一旦気持ちをリセットする。それを見届けた優希も、もう片方の手に持っていたサンドイッチに口をつける。
     そのサンドイッチも最後の一口。口の中に押し込んでしまおうとした。
     そのときだった。
    「あ、あれ!」
     声をあげたメリーベル・ケルン(プディングメドヒェン・d01925)がばっと指差した。その先には、街灯のぽつんぽつんとした灯りに照らされて近付いてくる男の姿。頭には、尖ったものが数本突き出ているのがわかる。
     羅刹だ。
     物陰に隠れて別の方向を見張っていた高峰・紫姫(辰砂の瞳・d09272)、そして、如月・春香(クラッキングレッドムーン・d09535)も広場に集まった。
     羅刹・升麻は、目の前に現れた8人組に顔をしかめる。
    「何だお前たち」
     揃いも揃った灼滅者は全員が次々と武装を整えて、升麻に敵意を向けていた。

    ●導かれた理由は、トップシークレット?
    「ここから先はぜったいに通しません!」
     バッと両手を広げて通せんぼのジェスチャーをとる鈴乃は、メリーベルと共にサウンドシャッターを展開させる。
     と同時に『氷解のサンシャイン』に力を込めた紅染が、ふわりと地面を蹴った。そして煌めきと重力を宿した飛び蹴りを升麻に喰らわせる。
     先制攻撃で不意を付かれた形になった升麻は、この攻撃に顔を歪める。
    「淫魔の、ライブに、行く事に、意味が、あるのですか……? それとも、なこに、用が、あるのですか……?」
     途切れ途切れに尋ねる紅染。
     升麻は口の端に若干垂れた血を親指でぬぐってにやりと笑んだ。
    「お前たちには関係ない!」
     激しく渦巻く風の刃はメリーベルを捕らえた。が、前に出たのは紫姫。喰らった傷をそのままに、『黒揚羽の瞳』から放つ魔法弾で升麻を痺れさせた。
    「……では、質問を変えましょうか。七不思議使いたちからどんな情報を仕入れたのですか?」
    「……情報? 七不思議使い? 何の事だ」
     はぐらかしたような回答繰り返す。
     ならば。と、鐐は帯を高速で操り升麻のわき腹に一本の赤い筋をつけると、挑発的な視線を升麻に送る。
    「わざわざご苦労だな。淫魔相手の使いっ走りをさせられる気分はどうなんだ?」
    「……どういう意味だ?」
     尋ね返されて鐐は、もうひとつ尋ねる。もしかしたらの賭けの質問ではあるが――。
    「本拠地軍艦島に入られて、金庫盗まれ逃げられた偉大なうずめ様の子分かい?」
     鐐は軍艦島の作戦に参加し、羅刹と激闘を交わした。もしかしたらこの羅刹は、うずめ派の羅刹かもしれないと読んでいた。
     が、これ以上言葉をつむぐのをやめた。
     否定も肯定もしない羅刹は、困惑の表情を浮かべていたからだ。
    (「はずれか……」)
     一旦引く。その脇から現れたのは優希。手の甲に輝くシールドで、思いっきり升麻を殴りつけて、敵意を自分に向けさせる。
     無表情の春香は、鋭い裁きの光条を繰り出して升麻の体を焼くと、ビハインドの千秋も霊撃を飛ばした。
     と、升麻の動きが鈍る。
    「ぐっ……」
     夜姫の影の触手が升麻を縛る。
    「じゃぁ、誰に言われてこんなことを?」
    「……こんなこと? こんな事とは、どんな事だ……!」
     縛られているうちに。と鈴乃は天上の歌声でラブリンスターの3rdシングル『ドキドキ☆ハートLOVE』を歌う。すると紫姫の傷が癒えていく。
     仲間と升麻の今までのやり取りを見ていたメリーベルは縛霊手で升麻を殴りつけるが避けられてしまった。
     ぐっと悔しそうに顔を歪ませるが、はぐらかされるのを覚悟で尋ねてみた。
    「見た感じ、ナコの熱狂的なファンって訳ではなさそうだけど、彼女に会ってどうするのかしら? それとも用があるのはラブリンスターかそのお友達かしらね?」
    「な、何のことを言っている……」
     眉根を寄せる升麻。
     なにかわかりやすい反応があればもうけものだと考えていたが、大した収穫は得られず。
     升麻は身の危険を感じ、身に纏うオーラを高ぶらせて自らの体を癒した。

    ●呼ばれたの? ムーンライト☆
     升麻の攻撃は、守り手である紫姫と優希が連携して他の者へ向かないように庇い続けた。それを回復するのはラブリンスターの曲を歌う鈴乃であり、メリーベルと夜姫の攻撃は升麻を縛り続けた。
     鐐と春香、そして紅染が着実に升麻の体力を奪っていく。
     その間にも、来訪の理由を探ろうとはしたものの、確かな答えは返ってこず。
    「……揃いも揃ってわけのわからんことをごちゃごちゃと……!」
     理由もなく傷つけられる苛立ちと防衛本能が、升麻の怒りを増幅させる。大きく膨らませた腕から放出されたオーラの砲は鈴乃に向かうが、優希がそれを防ぐ。
    「ゆきさま、ありがとうございますなのです」
     すかさず歌いだして、優希の傷を癒す鈴乃。
    「なんならこの美少女魔法使い・メリー様のファンになってもいいのよ!」
     強気な笑顔を悔しそうにギリギリと歯を軋ませる升麻に向けるメリーベル。影で作った触手を放って升麻を絡めとる。
     別の方から糸が飛び出して升麻に絡みつくと、その体躯のいい体を切り裂く。夜姫の糸だ。
     宿敵の羅刹は必ず止める。優しい雰囲気とは裏腹に、瞳に覚悟が光る。
     紫姫は、縛霊手で升麻を殴りつけながらも、はぐらかす様な回答を重ねる升麻の心を、無理は承知で読み解こうとした。
     しかし、表層意識は口にする言葉と同じ答え。
     春香は魔導書『GrimoireNoir』を開くと、魔力の光線で升麻を貫く。続いた千秋も霊障波を飛ばす。
     続けざまに攻撃を喰らった升麻。その表情は未だ修羅の如く。
    (「もうすぐ、終わりそう。かな……。なこの、ライブ、見に、行きたいな」)
     ロッドを握るとゆっくりとしたモーションで、その鳩尾に重い一撃を喰らわせる。
    「悪いが、終わらせてもらう」
     鐐は槍を構えると、その穂先で升麻の腹に風穴を開ける。
    「ぐっ……!」
    「君の細腕で、これを避けきれるかな?」
     優希の繊細な腕がむくりとふくれて鬼の腕が露になる。その腕で、よろける升麻を掴み、潰した。
    「……な、なぜ俺が、こんな目に……!」
     月夜に霧となり消えた升麻。その呻くような雄たけびの後には――。
    「今日来てくれたみんなのために、もう一曲歌いますっ! 聴いてくださいっ!『むねキュン☆めろでぃー』っ!」
     なこの明るい声とポップなオケ音源をかき消すかのごとく、野太い声が外まで響いた。

    ●むねキュン☆めろでぃー
     なこの歌と重なって聞こえてくるのは、優希が奏でるレクイエム。その間も、他に能力者の気配を探るが、反応はなかった。
    (「いなさそうか……」)
     優希の歌が終わると、武装を解除した春香はくるりとライブハウスに背を向ける。
     ライブ、聴いていかないの? と言いたげな仲間の気配を背に感じる。そして、ため息を漏らして口を開いた。
    「学園の生徒全てがダークネスと馴れ合いたいと思っているわけではないわ。いつか戦うと言いながら、攻撃される日がくるまでズルズルと戦力増強に手を貸し続けている生徒が多いことに疑問を持っている者もいるのよ」
     武蔵坂学園には、ラブリンスターの一味に友好的な灼滅者もいれば、いわゆる『便利屋』として動かされ利用される現状を良しとしない、あるいは、ダークネスと友好関係や共存など間違った道だと考える春香のような灼滅者も、また存在するのだ。
     誰にぶつけるわけでもない、仲間を残してひとりごちたその言葉には、苛立ちと遣る瀬無さがにじむ。
    「私も帰ろうかな」
     と、紫姫も踵を返す。
     以前、なことは別のアイドル淫魔と路上ライブを行ったが、なこの音楽とは方向性がずれているから。
    (「ラブリンにしても私たちと争ったことは一度や二度ではないけど、友好的な関係は続いている。それが逆に不気味……」)
     その関係性は、一体いつまで持つのだろう。そして、崩れるとしたら……。
    (「私なら、仲間が狙われたのなら利害なんて関係なく、その仲間を守るためにこの身を投げ出すから」) 
     
    「一応アイドルだけあって、歌も見た目もなかなかじゃない」
     後ろの方でライブを眺めつつ、メリーベルは遠巻きにも素直になこの魅力をたたえたが。
    「ま、私ほどじゃないけどね!」
     と、密かに張り合うと、鐐はじっと目を閉じてなこの歌を聴く。いわゆる最近のアイドルポップスはキャッチーだが、せわしなく聞こえる。
    「俺はしっとりした音楽の方がいいな。目を閉じてもいい曲なのが名曲ってな?」
     夜姫、紅染も、ちょっとガチャガチャとしたアイドルポップスに耳を傾けた。

     胸が高鳴る きゅんきゅんメロディー
     わたしのもとに 仲間を呼ぶよ
     みんないっしょに 歌えばきっと
     大きな大きな パワーになるの

     ライブを終わったなこは、ステージの下にまでおりてきて、駆けつけた両手両足の指の数ほどのファンと交流を楽しんだ。
     そして、灼滅者の下へと駆け寄ってきた。
    「いつの間にか追加のお客さんだ! 今日は来てくれてありがとう!」
    「お疲れ様、良かったよ」
     と、鐐は紙袋を手渡す。差し入れのようだ。
    「わぁ、うれしい! 後でいただくねっ」
     人懐っこく笑うなこ。警戒心は解けている感じがした。
    「そういえば灼滅者も仲間入りしたんだってな? 大勢いるのか?」
     それはもう一方の七不思議使いの組織だ。
    「んー、なこ、最近ラブリンお姉さまに弟子入りしたばっかだから、そういうことは教えてもらってないし、わからないの」
     ごめんね? となこは小首を傾げた。
     ラブリンスター派のアイドル淫魔は、ラブリンスター同様、友達だと鈴乃は考えている。
     なこに近寄るとにっこりと無邪気に笑んだ。
    「なこさま、お友達になってくれますか?」
    「うんっ! なこ、すっごく嬉しいよ。よろしくねっ」
     なこのTシャツを着た夜姫と紅染は、なこのファンに『お仲間』認定されていたが、この笑顔をひとつこぼさず守れたことに安堵し。
     結局、羅刹・升麻の来訪の意味は解らずじまいだったが、笑顔で夜の街に消えていく、なこのファンの一般人を守ったこと。
     これが灼滅者の誇りでもあった。

    作者:朝比奈万理 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年6月17日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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