武蔵坂学園の修学旅行は、毎年6月に行われます。
今年の修学旅行は、6月23日から6月26日までの4日間。
この日程で、小学6年生・中学2年生・高校2年生の生徒達が、一斉に旅立つのです。
また、大学に進学したばかりの大学1年生が、同じ学部の仲間などと親睦を深める為の親睦旅行も、同じ日程・スケジュールで行われます。
修学旅行の行き先は沖縄です。
沖縄そばを食べたり、美ら海水族館を観光したり、マリンスポーツや沖縄離島巡りなど、沖縄ならではの楽しみが満載です。
さあ、あなたも、修学旅行で楽しい思い出を作りましょう!
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沖縄の町をぐるりと見回せば、ちょこんとお座りしている獅子の姿がたくさん。
そう――沖縄といえばお馴染みの魔除けの像、『シーサー』!
そして、修学旅行初日。
そんなシーサーを作る体験に参加できるのです!
貴方だけのオリジナルシーサーは、魔除けらしく勇ましく??
それとも、キュートで可愛らしく?? 個性的で奇抜な子も、勿論あり!
大切な人や仲の良い友達やクラスメイト同士、お揃いで作ってみても良いし。それぞれ完成したシーサーを見せ合いこするのも良いし。
こだわりにこだわり抜いた匠の一品を作り上げるも良し!
ある意味芸術が爆発しちゃっても……きっと、良い思い出!?
世界でたったひとつのシーサーを、貴方の手で自由に作って。
楽しい思い出と自分だけのオリジナルシーサーを、沖縄のお土産にしませんか?
作り方は楽しくて、そしていたって簡単!
粘土をこねて胴体や足や顔などのパーツを作り、土台に接着していけばOK。
そして作ったシーサーに、好みの色を塗ったり模様を入れたりすれば、完成!
丁寧に教えてくれる先生もいるので、小さい子や不器用さんでも安心。
なんくるないさー! なんとかなるさ!
誰でも、気兼ねなく楽しく参加できる体験なのです。
いろいろな表情や仕草をしたシーサーは勿論、個性的な装飾品のパーツを作ってつけてみたりなど、各個人それぞれのアイディアや好みで自由に制作できるので。
まさに、世界にひとつだけ。貴方だけのオリジナルシーサーが作れます!
そして作成したシーサーは窯で焼いた後、丁寧に梱包して郵送してくれますので。
修学旅行の間に持ち運んで壊れる心配もありません、ご安心を!
「シーサーって沖縄情緒溢れてるし、すげー可愛いよなぁ!」
修学旅行にわくわくと心弾ませながら、シーサーの可愛さにキュンとした後。
伊勢谷・カイザ(紫紺のあんちゃん・dn0189)は、修学旅行のしおりと沖縄のガイドブックを交互に眺め、続ける。
「修学旅行の日程が発表されたけど、もうチェックしたか? 俺は特に初日の『シーサー作り体験』、今から楽しみにしてるんだ。みんながどんなシーサー作るのかも興味あるし、シーサーなら沖縄土産にもぴったりだしな!」
そう言いながら、ガイドブックのシーサー作り体験のページに几帳面に付箋を貼り、作業の工程をチェックしつつ。
「作り方はすごく簡単らしいから、誰でも作れるみたいだぜ? 先生もいて丁寧に教えてくれるみたいだから、万一手順が分からなくなっても安心だな。でも……可愛いのや勇ましいのもいいし、ちょっと人とは違った感じのとかも面白そうだし……どんなシーサー作るか、今から悩むよなー」
こう見えても結構器用で、物を作ったりするのとか俺得意なんだぜ? と。
オリジナルシーサー作りへの意気込みをみせるカイザ。
そして、ニッと満面の笑みを宿して。
「沖縄の言葉で有名な……そう、『なんくるないさ~』! わいわいみんなで楽しく作ればきっと『なんくるないさー』、何とかなるはず! みんなのシーサーがどんな子か、よかったら俺にも見せてくれよな」
カイザはそう、シーサーのタテガミのようにもふもふな霊犬・ゼロをわしわしと撫でてから。修学旅行のしおりを眺めつつ、楽しげに瞳を細める。
楽しく作れば、なんくるないさー! なんとかなるさ!
愛くるしいものでも、強く猛々しいものでも、個性が爆発した芸術的なものでも。
貴方の感性におまかせ、どんなものが出来上がるかはアイディア次第!
少しくらい歪んでもご愛嬌、それも良い沖縄の思い出。
あなたも修学旅行の思い出とお土産に――オリジナルシーサー、作ってみませんか。
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デフォルメ感ある大きなパーツや、くるり円らな瞳。
目指すシーサーはそう、可愛い子! ……だけれど。
「可愛くならないんだけど助けてー!」
紗は仁奈に、思わずヘルプ!
そんな声に、仁奈が提案したアイテムは――ピアス。
ヴァニラともお揃いな雫型や、可愛らしいハート型ピアスを、シーサーの耳に飾って。
「私達で2体セットみたいに作っちゃう?」
「よーし、じゃあリボンとか飾ってあげようか?」
可愛い麻呂眉さんに、きゅっとお揃いリボンを結べば……ほら、なんくるないさー!
世界に1つだけの、強くて可愛いペアシーサーが。
――面白い顔をしたこいつは、沖縄のご当地モンスター??
そんなクリスの認識を正した後。桃夜はいざ、集中してシーサー作り……!?
「真剣なクリスもいいなぁ……」
「僕の顔ばっかり見てないようにね」
通常運行すぎて、バレバレです。
一方、完璧に仕上げるべく夢中でクリスが作るのは。
「耳にはちゃんとピアスもつけよう♪」
「クリスが作ってるのってオレみたい」
ご名答! ピンクと赤の彩りの、トーヤシーサー。
そして隣に並ぶのは。
「ん……もしやこのカラーリングは……僕??」
シーサー同士もラブラブ――グレーと赤の、クリスシーサー。
やはり可愛く作るのは、女の子が得意――。
「あああっ、なんか変な形にっ」
「ぶっ、ちょ、何それっ」
……というわけでは、ないみたい。いつもと二人の立場も逆転!?
未知の才能を発揮する和菜の、斬新すぎるナマハゲ的シーサーに、思わず吹き出した玲は。
「笑うな、もー」
「そこの形はこうしてさ……」
ぺしぺし叩かれつつもヘルプを受けて、張り切って手直しを!
高2の時も、一緒に沖縄に来たけれど。
そう――これはデートです、デート。これ超大事です。
不意に触れ合った手に、お互いドキッとする今は……ただの級友じゃ、ないから。
厳ついのも格好良いけど、可愛く作りたい。
そして遊び心は大切!
「粘土ってこねるの楽しいですねぇ……うーん、この辺もうちょっと弄ってみましょう」
縁樹はこねこね、目や口をデフォルメして。
ころころ沢山作るのは、可愛くて小さな、お土産用シーサー。
希沙が作るのも、大切な人へのお土産。
うつ伏せに丸く、オレンジ色のつんつん毛、黄緑の眠たげな半目の双眸。
「……あ、何かもっふりなってもた」
でも、なんくるないさー!
カイザに手伝って貰いつつ、削ったり足したり。
バランスを整えつつ、似てきたかな――と。
自分用ならば、十分の出来だけれど。
「うーん、なかなかカッコよく仕上がりませんね」
一ミリの狂いも許さない!
そんな意気込みで、時間ギリギリまでシーサーを作るアルベルティーヌ。
なんていってもこれは――彼への、贈り物なのだから。
一昨年、この沖縄で遥香が作った『鹿シーサー』。
そして半ば嫌がらせのように贈った相手こそ――今、お付き合いしている人という不思議。
でも今回作るのは、金色のボディと……さらに立派な、鹿の角のシーサー。
その名も!
「よしっ、『スーパー鹿シーサー』完成ですっ!」
粘土をこね、シーサーの形を作りつつ。
「ええと、こうして。……似てるんですよね、何となく」
飛廉が思うのは、留守番中の夕星の姿。
そして。
「……はっ、うう、これでは、義兄に、義兄にからかわれます……!」
隠しても見つかる気しかしないけど……気付いたら、柴犬に似た形に。
水花が作りたいのは、可愛い感じのもの。
ちまっとしていて、円らな瞳で、もふもふの――。
「……あれ、何だか何処かで見たような。というか……ぜ、ゼロくん?」
そうふと、隣で一緒に作るカイザの手元を見てみれば。
そこには同じ様な、ゼロ似のシーサーが。
作務衣に草鞋に頭のタオル。装いはまさに、陶芸家!?
一心不乱に捏ねた豊のシーサーはやはり、匠の一品??
なんという事でしょう、という長い説明も忘れません!
でも豊はふと、他の参加者を振り返って。
「……で、なんで俺こんなん作ってんだ?」
周囲のツッコミ待ちな、そんな一言を。
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――しーさー、しーさー、楽しいさ~♪
そんな直哉の自作ソングに乗せ、【文月探偵倶楽部】が作るのは勿論!
「さてと。やっぱ着ぐるみシーサーだよね!!」
「にゅ、シーサーさんに何の着ぐるみを着せましょうっ?」
当然の様に、着ぐるみシーサー!?
ぺんぎんにフクロウ、それとも沖縄らしくマングース?
月夜は着ぐるみに収まる、やや小さめな七色のカラフルシーサーを作って。
ミカエラのシーサーは、自分とお揃いのひまわり!
波型の葉脈で、ちょっと神様っぽい造形に?
仕上げに『たんてい』とお腹に書けば、さんふらわあシーサーの完成!
まぐろのシーサーの仕上げもやはり、マグロ着ぐるみで!
……でも。
「あ、あれ、なんだかバランスが悪いわね……?」
マグロの口から見えるシーサーは、何だかシュール??
そんなシュールさに噴き出したまぐろのシーサーを、とても可愛らしいと眺める仲次郎は。
「どれ、私は仮・轟天号の着ぐるみシーサーでも作ってみますかー……」
仮・轟天号の着ぐるみシーサーを!?
そして、とっても上手く出来ましたよーと、ある意味前衛的なシーサーを掲げる。
シーサーといえば、狛犬の仲間っぽい! けれど。
「ちょっとくらいわんこっぽくなっても構いませんわよね?」
いえ、むしろ桐香のシーサーは……ちょっとどころか、とってもわんこ。
でも!
「……ここはシーサーの着ぐるみを着せれば問題ないですわよね?」
着ぐるみを着せれば、無問題!?
そしてキラキラビー玉の瞳に、きりっと格好良い眉、手には虫眼鏡。
勿論、クロネコ着ぐるみを着せて!
ヒーローの証たる赤いスカーフを靡かせれば。
「着ぐるみしーさー・クロネコバージョンの出来上がりだぜ!」
計算通り! と、どや顔の直哉!
ていうか。
「何かちょっと違う気がしますが?」
1分程、持参した資料のシーサーと、眼前の着ぐるみの森状態なシーサーたちを交互に眺めた後。
「このクラブで参加ですからね」
そう結論を出した七波も、ふわもこ狼さんなケモぐるみを、狛犬風のシーサーに着せたのだった。
――着ぐるみ着せれば、福来る!?
ある意味、通常運行な光景は……安心できる癒しの環境、なのかも??
――こねこねこねこね~♪
ギンに倣い【わにばに】の皆で唱えるのは、シーサー作りの呪文!?
照れ隠しに突っぱねつつも、ギンに袖を捲って貰ったひよりが目指すのは、可愛いシーサー。
そして呪文を唱えつつ、粘土をこねていた流だが。
「うおおあらぬ方向向いちまったあああ!!」
シーサーの首が、ぐるんっ!?
「だ、大丈夫、まだ直せます!」
「ちょ、違うギンその向きじゃねぇ……!」
ギンの手助けで、余計にあらぬ方向へ!?
でも、わたわたしつつも。どことなくコミカルな流のシーサー完成!
3人をイメージして作ったギンも、自分の青メッシュを入れて出来上がり。
名付けて!
「どんな魔物も一昨日来やがれってんだい! さいつよわにばにシーサー☆」
そして、ひよりも。
「どう? 強そうで可愛いでしょ?」
「おう……か、かわ……強そう、だな!」
照れ隠しの上から目線でカイザに手直しして貰った巨大シーサーを、自慢気に披露!
【縁組】の3人が作るのは、友人への土産用シーサー。
すいすい器用に形を整え、獅子や狛犬の如き格好良いシーサーを作る結弦。
その隣で眉間にしわを寄せながらも、何とか真剣に作業を進める那月は。
「何というか、前衛的ですね。僕そういうの好きですよ」
結弦にそう、フォローされた感溢れる言葉を掛けられた後。
「花澤、それはなんだ」
ある意味、さらにプロ級なリアンのシーサーを、結弦と凝視する。
地獄の番人の如き厳つい、炎纏った顔の怖い獅子は……どこぞの幻獣!?
そんなシーサーというかむしろクリーチャーを、やりきった顔で作成したリアンは。
「獅子だろ? 火事から守ってるんだよな?」
だったらこうなるだろ、と、しれっと返してから。
「何なら、翼付けるか。あいつ鳥好きだし」
「彼は星も好きだから星はどうでしょう」
「……じゃあ、ほくろでも付けたらどうだ」
3人でそう、オリジナル感半端ない、お土産の仕上げを!
【保健室】の皆は、揃って大学1年と高校2年!
「ん? なんだお前らその目は?」
その事実を知らなかったけど知っていたと言ってみた後。
翌檜が提案したのは――きしめんシーサー作り!
「見ていろよ私は昔から図工は3だった女だ!」
中2かと思われていたミラァも、やる時はやるんです。ちなみに合言葉は、デストロイ!?
そして翌檜が作るきしめんは、可愛いさより美しさ重視の、きしめんの新境地!?
「ってかお前のきしめんまでチャラいんだけど。何このすげェキメ顔!」
翌檜風ニューきしめんにそうツッコミつつ。きしめん雪像を思い出しながら作業する小次郎は、いつも一緒にいる分、有利!?
「……なにこれチャウチャウ? きしめんはもっとこう、こんな感じだろ」
「これはほら、シーサーだし敢えて威厳出す感じで、っつーかさ! ほら!」
そして空中で展開する、葉と小次郎の、エアきしめん描き!
それから、新境地的きしめんにさとうきびを咥えさせつつも。
「やばぃ……難しぃ……」
「あー、何だかんだニノマエのが一番きしめんぽいな。でも三園のきしめんも優しい感じがして俺は好きだぜ」
「これきしめんじゃなぃ……どっちかというとそうめんだ……つらい……」
ミラァのには触れない方向で。
翌檜はハイビスカスで飾っためんこいきしめんたちを、交互に眺めるのだった。
「最強のシーサーを作っちゃうぞ、おー!」
「……おー」
サズヤもつられるほど気合が入った壱子が目指すは、どんな災いも一発で倒せそうなシーサー!
アイナーも、小さな犬のような可愛いシーサーを作る……つもりが、猫の様な狐の様なシーサーに!?
実は絵や造形は苦手なアイナーは、篠介に助けを求める視線を。
でも。
「……なぁ知っとったか。ワシは作るとこまでは大丈夫じゃったんだ」
そんな篠介のシーサーの彩りは、まるで邪気の塊!? でも造形は得意なのです!
そして、思ったより丸くなったけれど。
……慎重に、と。沖縄の海や森が育んだ鮮やかさでシーサーを彩る、サズヤ。その頬にも、知らぬ間に、同じ色が。
そして依子が作るシーサーは、牙が大きくて、眉と目が凛々しい獅子!
「こ、怖いかも……」
……ちょっと凛々しすぎました!?
でも、なんくるないさー!
「篠介君は進展どうです? これ、色明るくしたら平気かしら……」
「よう出来とるじゃないか。何つか……皆の親分みたいで」
隠さないでも大丈夫、貫禄ある親分シーサーです!?
そして。
「えへへ、ひだまりシーサー出来上がり!」
「……! ……おぉ、ひだまり」
「イチゴのはさすがと言うか、可愛いながらも勇ましそうだ、な」
もこもこひだまり、ピンクが綺麗な壱子のシーサーも完成!
やっぱりちょっぴり丸いけど、サズヤのシーサーも満足な出来。
何とか形にした黒いシーサーを作ったアイナーも、出来上がったシーサーたちを眺めて。
ずらりと並んだ、世界にふたつとない思い出に、シャッターを切ってから。
また、今度は【Cc】の部室で――シーサーたちが全員集合するのを、心待ちに。
●
【タケノコ荘】の皆も、いざシーサー作り! ……なのですが。
「ところでシーサーとは何者でございましょうか?」
犬……でしょうか、というシュランゲの声を聞いて、杳が作ったのは。
「手先は器用なんだよ、俺。ほら、上手でしょ?」
「黒八さん、可愛らしいレトリーバーでございますね」
すごく上手なゴールデンレトリバー! ですけれど。
「……黒八、胸を張ってるとこ悪いがシーサーは犬じゃないぞ?」
翔也のツッコミに、衝撃を受ける杳。
そこでまず、シーサーの事を調べた魅羅は。
「伝説の獣! なるほど!!」
早速、作業開始!
そして一騎は、可愛いものを作ってみる事に。
「なんつーかこう……がおーって感じの奴とすました感じの奴! 小さい2匹!」
「お、いいなそれ。俺も小さいのを作るか」
何だか大きなものを作る藍凛を後目に。
ストラップにできる小さめのものを複数作る翔也。
……犬っぽくなったけど、気にしない。
でも、犬だけではありません!
「色は……えっと……水色、とか……涼しそう……で、いいかな……?」
涼しげな渚の水色シーサーは――猫?
「おおっ、ゴールデンレトリバーにポメラニアンに水色の猫! わんにゃん大行進! 可愛い!」
一騎の言う通り、まさに、わんにゃん大行進!!
そして実季も、ちまっとした犬っぽい何かを作りながら。
「だ、誰かヘルプ!」
粘土相手に、悪戦苦闘。それから、皆の様子を見回してみれば。
「どうヨー! ミラの傑作なのヨ!」
「ん? ……おぉ、これはまた随分と個性的なシーサーですねぇ……」
視線の先には、斬新な魅羅のシーサーが。
シーサーは伝説の獣、ということで!
完成したのは――ミラが かんがえた さいきょうの けもの !
「ミラさんのは……スライム?」
シュランゲはスライム……いや、魅羅作の伝説の獣を見つつ、そっと自分のシーサーを隠すも。
「シュラさんは、見せてくれないのカナ? カナー?」
「……一騎柴犬、シュランゲポメ、なんか皆の犬っぽくない?」
今まで集中して作業していた藍凛に、いびつなポメラニアンをしっかり見られていました。
そして、そんな藍凛のシーサーも。ガオォッと吠えている、デカいガタイの良い土佐犬!?
「……ゴールデンレトリバーに柴犬とポメラニアン、……土佐犬? あ、あれ? シーサーはどうなったのです?」
「ほら! 守屋のもシュランゲのも犬だよ? 木津のだって……!」
もう楽しければ良し、なんくるないさ~!
出来上がった皆の作品を並べれば。
【タケノコ荘】の玄関もきっと、賑やかなわんにゃん大行進に!
男子寮『月夢』と女子寮『月恋』――今回は【月夢月恋】一緒に、シーサー作りに挑戦!
「どうせ作るならすごっくカッコいいのがいいですよね!」
「んー、本格的なのもいいけど、今回はデフォルメされた感じにしよーかな」
作るシーサーは、十人十色。
アリスは火を噴きそうなシーサーを。弥勒は、お土産でよくあるようなデフォルメされたものを。
「パーツごとに作ったほうがよろしいのでしょうか?」
「私は口を開けたタイプだ! その方がカッコいい!」
口を閉じた可愛いシーサーを作る紫音と対になる様な、角のあるシャープなものを作る紅音。左右対称で足をあげる2体は、自分達と同じ、双子シーサー。
そして、神秘の力を注入?? バンリが唱えるのは、自作のエイサー的念仏!?
そんなリズミカルに造形されるのは、迫力満点のご利益シーサーさん……のはずが。
お手! のポーズにウルウルまなこ、ハズレた牙の一本はヨダレに。
さらに姫リンゴが飾られ、プラム色に染められたシーサーは、まさに!
「これは……これでは……まんま己ではないか……」
そう――いつの間にか、或里シーサーに!?
そして……作業に苦戦する面々の姿も。
「ぐぬぬぬ、何度やり直してもシーサーにみえねえ」
「なんかふわふわな感じにならない……」
笑いたければ笑えよ! と四苦八苦する葵に、伊勢さんの様なふわもこをなかなか再現できない朔楽。
「……うーん。2次元に切り取るのは、何とかなっても、造形はなかなか勝手が違いますね~」
半ベソをかきつつ同じく悪戦苦闘する佐祐理は、芸術学部在学。
何とか頑張りたいところ! だけれど。
コツや流れを掴むべく皆の作業をチラ見しながらも、何とか作業を進めて。
葵も手伝って貰いつつ、前衛的なシュールレアリズム的なシーサーを、何とかカタチに。
「あと装飾は赤いスカーフを……できた! みんなを守るヒーローシーサーだ!」
「最後に赤いハイビスカスを頭に乗せて……と。可愛いシーサーの完成です♪」
紅音と紫音が同時に、双子シーサーを完成させれば。
「見てください! 強そうですよね、名前はじゃばうぉっく、と言うんですよ!」
アリスも、純に自信作を披露!
「さすがみなさんオリジナリティ溢れるの作ってますね」
純はそう、ついつい皆の作品に魅入ってしまうも。慌てて、自分のシーサーを作るべく、粘土をこねこね。
「ん、増量中、だよ」
その隣で、七葉が兄の気配を感じつつも着々とつけているのは。男の子シーサーらしく強くて魔除けになりそうな、ちょっとマシマシなたてがみ!
朔楽も、ちょっぴりもふもふ感は足りないかもだけど。
「……僕ももうちょっと格好よくしてあげよう」
格好良さげな、獅子っぽい感じに仕上げて。
「月夜君も出来た? 見せて見せて! わ、コックさんなシーサーなんだね!」
コック帽をかぶった、純のオーソドックスなシーサーを見て、声を。
そんな個性溢れるシーサーたちを眺めながら。
「良いお土産が出来たね」
少しだけ表情を緩める七葉。
そして、悪いのが入ってこないよーにー、と。
弥勒がにっこり笑ったシーサーに持たせたのは――『学生寮 月夢・月恋』の表札。
願いを込めて作ったシーサーを、寮の屋上に並べれば。
魔除け効果もきっと……バッチリだろうから。
作者:志稲愛海 |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年6月23日
難度:簡単
参加:53人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 12/キャラが大事にされていた 2
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