待ち合わせ場所には、ほんの少しだけ早く着いた。
トンネルの向こうと、こちら側。いつか出会ったその日と同じ、峠で。
これは必要なかったが、その日持っていた天体表の冊子も持って。
「七夕の日にここで会おう」
優しく笑ってそう言ったのは彼女のほうで、決めた時間は、日が暮れるよりも少し早い夕暮れ時。
いつも彼は約束に遅れてしまう。だから今日はいつもより早く着くようにした。
だから彼は聞いてしまった。
「オレの女に手ェ出そうとするヤツだ、ちっとばっかし痛い目に遭わせてやろうぜ」
そう笑いながら彼女を抱き寄せる男の言葉を。
自分には見せたことのない媚びるような表情の彼女を。
それが何を意味するのか気付いた時、彼は、魔に堕ちた。
そっと溜息をつき、神崎・ヤマト(高校生エクスブレイン・dn0002)は集まった灼滅者たちを見回した。
「ある男が闇堕ちしデモノイドになる。お前たちには灼滅を頼みたい」
簡潔な依頼。
「名前を教える必要はないな。場所はある峠のトンネル。敵の能力は」
「もう少し情報をくれてもいいんじゃないのか?」
淡々と説明を続けるエクスブレインに、ひとりが眉をひそめて言う。
ヤマトは琥珀色に似た茶の瞳を細め、それから資料を差し出す。
「男は恋をしていた。七夕の日、出会った場所で会おうと約束をした。そしてその恋心は裏切られた。……女を悪く思うなよ。最初からそんな関係じゃなかった。ただ男が勘違いしていた、それだけだ」
よくある話だ。そう、どこにでもある話。
女は男に貢がせようとしなかったし、何かしらを要求することもなかった。
近付けようとはしなかったが、遠ざけようともしなかった。
もしも女に非があるならば、はっきりと拒まなかったことだろう。
「敵の能力はデモノイドヒューマンと同じだ。それから、護符揃えに似た紙片を武器にしていて、基本的な戦闘術も使ってくる」
場所はとある峠にあるトンネル。2車線に整備されているがあまり車は通らない。トンネル自体はさほど長くなく、歩いて数分で向こうとこちらが行き来できる。
接触のタイミングは、男がトンネルの向こうにいる女とその連れ合いに接触した時。すぐに戦闘になるので、人払いが重要になるだろう。
「同情はいらない。どうせ伝わりはしないんだからな。ただ、一般人に犠牲は出さないでくれ」
必要最低限の情報だけを伝え、エクスブレインはもういいなと資料を片付ける。
「何で待ち合わせがそんな場所なんだ?」
問いに少しの逡巡。
「男は星を見るのが好きだった。女も同じだった。出会ったのは綺麗な星空の夜だった。ったく、ロマンティックな話だぜ」
どこか苦みのある笑みで笑い飛ばすが、誰も彼の言葉に笑わない。
彼自身も笑っていなかった。
「誰かを好きになるのは悪いことなんだろうか」
視線を落とし、ぽつりと口にする。
真意を問う視線に何でもないと手を振り、
「お前たちなら大丈夫だろ。信頼しているぜ」
しっかりと顔を上げ、灼滅者たちを送り出した。
参加者 | |
---|---|
華宮・紅緋(クリムゾンハートビート・d01389) |
村瀬・一樹(ユニオの花守・d04275) |
本田・優太朗(歩む者・d11395) |
シエラ・ヴラディ(迦陵頻伽・d17370) |
迦具土・炎次郎(神の炎と歩む者・d24801) |
影龍・死愚魔(ツギハギマインド・d25262) |
不破・九朗(ムーンチャイルド・d31314) |
ロスト・エンド(青碧のディスペア・d32868) |
●
どこか重い空気がトンネルの中に澱んでいる。
それは、夏の熱気のうねりだと思っていた。
薄暗がりの中、まだ彼女は来ていないかと弾む心に急かされ歩を進め、そして、見た。
彼女と、彼女の傍の男を。
その意味を可能な限り好意的に考え、だがどれも違うと明確に知る。
男と女がこちらに気付き、目を向ける。
地面に本が落ちる乾いた音。
────────!!!!
そして咆哮。
ありふれた人影が膨張し蒼い魔となり、異形の目が戦慄する獲物を捉える。
形容しがたい衝動が体を突き動かし、恐怖に張り付けられた獲物へと巨腕を振りかざした瞬間、緋色が躍り出た。
WOKシールドに描かれた穏やかな風景とは裏腹の、強烈な一撃を叩き込む。
「鬼さんこちら! でも鬼はこちらの方ですけどね!」
裾を翻し現れた華宮・紅緋(クリムゾンハートビート・d01389)と、空を滑り蒼魔と獲物の間に割って入った不破・九朗(ムーンチャイルド・d31314)に、かつて男だったモノと女と男の視線が集まった。
次の瞬間、集まった視線と逆に混乱が広がる。それがパニックテレパスと呼ばれるESPだと知らず、男と女は心をざわつかせる感情に追い立てられた。だが、どうすればいい?
「ここに居たら危険です、さあ、早くここを抜けて!」
村瀬・一樹(ユニオの花守・d04275)の声に気をひかれ、次いで影龍・死愚魔(ツギハギマインド・d25262)と迦具土・炎次郎(神の炎と歩む者・d24801)がデモノイドがいる場所の反対方向を指差し逃げろと指示する。
「早く逃げた方がいいよ」
「あんたら、死にたくなかったら早くトンネルから離れるんや!」
その声に背中を押され、弾かれたようにトンネルから走って逃げ出した。
ちらりと何か、小さな輝きを落として。
「……?」
目をすがめて本田・優太朗(歩む者・d11395)はそれを見定めようとしたが、再びの咆哮に意識を戻した。
灼滅者とダークネス。それ以外にいなくなった場所でロスト・エンド(青碧のディスペア・d32868)が殺界形成を用い、戦場に余計な人間が紛れ込まないようにする。
短くも暗く、広くも閉鎖的なトンネルには、倒す者と倒される者、それだけが残る。
そして、トンネルの外の世界は明るい。
「星を見に来たとこ悪いけど、お前には今からお星様になってもらうで!」
炎次郎が指し示すように構えた金錫の遊環が鳴り、彼の霊犬・ミナカタがひとつ吼える。
波打つドレスの裾に寄り添う霊犬・てぃんだをそっと撫で、シエラ・ヴラディ(迦陵頻伽・d17370)は目標を新たにしたダークネスを見つめた。
「(誰かを……好きになるのは……悪い事では、ないと……思う……わ。むしろ……素敵な事……だと、思う……の)」
でも、その想いが相手に届かないからと人を傷付けてはいけない。
「恋とか愛とか、難しいお話ですね。私も好きな人がいないわけじゃないけど、それも恋愛感情なのか分かりませんし」
低く唸る敵に、紅緋が変わらぬ笑みを向ける。
さて、終わりにしてあげましょうか。Mr.No Name。墓標すら残せず、闇へと消える。ただそれだけ。
安心してください。私達はあなたという存在が在ったことをきちんと覚えていてあげますから。
ではこれから、あなたという物語の終章を始めます。
「華宮・紅緋、これより灼滅を開始します」
紫紅の闘気をまとい、灼滅者は宣戦布告を口にした。
●
地を蹴る音がトンネル内に響く。
優太朗の剣閃はデモノイドにかすめることなく空を裂き、間隙なく一樹が放った一刃もかわされた。
その手をぐっと握りしめ紅緋を睨むダークネスを、じらりと殺気が取り囲む。
形なき得物で敵を捕らえ、死愚魔は思いを馳せた。
「(何が悪かったんだろうね……。まぁ今更言っても遅い事だけどさ)」
原因が知れたところで、もはや人間に戻すことはかなわない。
ただかなうのは、その苦しみを断つことだけ。
鬱陶しげに殺気を払い顔を巡らせるダークネスからは、人であった時の雰囲気も気配もない。
掲げた手の中からはらはらと落ちる紙片は風に踊り何かをかたどり、それをもって自らを護る防護の印と成した。
かすかに眉を寄せ、ロストがシールドの防御機構を展開する。
「惚れた女性は無自覚な悪女だった、か……正直、これじゃ淫魔に誑かされた方が、まだ幸せだったかもしれないね」
「ちょっとばかり……気に食わない感じではあるけどね」
彼も彼女もその彼氏も。でもまぁ、こんな終わり方はもっと気に食わない。
炎の翼を広げて後衛に破魔の力を与え、九朗がひとりごちた。
「だからまぁ、殺させないよ。悲しすぎるからね、そんな結末は」
その言葉に賛同するように、透き通る歌声がつむがれる。
彼女の瞳と同じく深く澄んだシエラの声は、姿なき手でデモノイドを捕らえようとする。
「(もう……助けられないの……なら……せめて……彼の愛した人……だけは……守らなくちゃ……)」
悲しい優しさを、ダークネスは無情に振り払った。
何物を、何者をも拒否するかの如く。
「オン、アボキャ、ベイロシャノウ、マカボタラ、ハニマンドラ、ジンバラ、ハラバラリタラ、ウン」
錫杖を旋回させて炎次郎が真言を唱えながらつむじ風の勢いで突撃するが、すっと体をずらしてかわされる。
うふぅ、と。溜息をつくような声をこぼし、凶悪に膨れ上がった腕を振り上げた。
ばね仕掛けの如き勢いで地を蹴り、めぎめぎと音を立て刃と成して紅緋へと襲い掛かる。
「デモノイドを狩るのは慣れてるんですよ。第三の宿敵のつもりでいますから」
深緋の灼滅者は迎え撃ち、それをかわして鬼神変のアッパーカットを叩き付けそれ以降の攻撃へとつなげようと狙うが、
「……っ!」
ぞ、んっ。
まずかわすよりも防ぐよりも先に、深々と少女の身体を蒼刃が斬り裂いた。
「紅緋さん!」
デモノイドと紅緋の間に優太朗が割り入って得物を振るい、素早く後ずさる敵から彼女を庇うように一樹もより前へと躍り出る。
まとう色よりなお赤い血をにじませ膝を突きかけた仲間へとシエラが癒しの歌を届かせた。
「大丈夫ですか?」
「え……ええ」
囁くように優しいクリスタルヴォイスに包まれ癒されながら、問いにかろうじて頷く。
ロードでないデモノイドなんて、イフリートよりも理性が無い。
そう思っていた彼女の心に隙はなかっただろうか。そうでなくても、それだけの行動を起こすだけの隙を与えてはくれなかっただろう。
確かに目の前の敵はデモノイドロードではない。そして異形と化し元の形を留めていないその顔からは表情を読み取ることはできない。
人としての理性を完全に失っているかは、分からなかった。
ただ、すべてを呪うかのように低く唸るだけ。
「今更、戦うことに躊躇なんて無い……けど、本当にこうすることでしか救えないのか……?」
得物を構えたまま、一樹はかすかにためらう。だが、他に選ぶべき手はない。
怨嗟を裂き死愚魔の放つ影がデモノイドへと奔り、抗おうとしたその時音もなく広がり巨躯を飲み込む。
──ォォオオオオオオ……!!
地を這う叫びが、影の向こうで響いた。
星が好きなの。男なのに珍しいね。ロマンティストだったり?
でも、そういう人がいてもいいよね。
うん。いいと思う。
があっ!
巨腕が影を薙ぎ、腕を掲げて打ち払うように振るった。
双振りの得物に炎をまとわせ、九朗は敵との距離を詰める。一息に振り抜いた閃刃がデモノイドを斬りつけたが、深手を負わせるには至らない。
ひねりを加えながら炎次郎の繰り出す槍撃を受け流し、ロストが操り刃と成して疾らせたダイダロスベルトはかすることなくかわされた。
「彼女が好きだったのは君じゃない。ましてや、あの男でもない」
元の形状に戻しながらロストは語り掛ける。
「彼女が好きだったのは、きっと彼女自身なんだよ。自分が傷つきたくないだけ。それが彼女の本心なのかもね」
だから、君にも直接ノーを言わなかったし、男の力に頼って君を脅そうとした。
灼滅者の言葉に、ダークネスは応えない。
そう、なのだろうか。そうだとしても、今の彼にそれを確かめる術は残されていない。
「ごめんなさい、だけど手を抜く訳にはいかないんだ」
青薔薇の飾られた細剣を手に一樹が告げる。
闇へ堕ちた彼に赦されているのは、灼滅されることだけ。
故に、灼滅者たちはいっそ優しいほどに加減なくその力を振るう。
デモノイドは自らをかなぐり捨てて、その身が傷つき血に濡れても灼滅者へと抗った。
救われることを望まぬかのように。
「(悪いことなんかじゃありません……好きになるその気持ちはきっと何よりも純粋です。だから、そんな気持ちを闇に呑まれたままなんていうのは見過ごせません)」
次の攻撃へと移る前に、頬を伝う汗をぬぐい、優太朗はふっと息を吐いた。
純粋故に闇に堕ちたその心を、誰が否定できようか。
「取り戻します、絶対に。例えそれが、灼滅という方法しか残っていなくても……」
銀の瞳がまっすぐに見据える。
腕を流れる血を払い刃と変え、ダークネスは灼滅者へと襲い掛かる。
渾身の一撃を防いだのは巨大な十字架。一樹が盾のように構えた誓約の罪架で攻撃を受け止め、ぎりぎりと拮抗する。
「悲しみも怒りも何もかも……受け止める覚悟なら、とうに出来てる!」
自身に言い聞かせるように強く叫び、がっ! と激しい音を立てて間合いを取る。
十字架を構え直して蒼刃乱舞をタクトのように振り、先端の銃口が開き流れる聖歌を口ずさみながら狙いを定めた。
撃ち放たれた光の砲弾は防ぐことができず、ダークネスを貫く。
ぼたぼたと血を流しながらそれでもなお抗う意志を見せる相手に、
「せめて、君の中にいる彼女の思い出が綺麗な内に、俺が君を消してあげるよ」
言って放つロストの一撃が蒼魔を斬り刻み、間隙を与えず九朗の剣閃とシエラの帯刃が追い打ちをかけた。
「闇堕ちした人は善人だったんですね。だからこそ、自分の中の闇を制御出来なかった。そんなお人好しが晩節を汚さないよう、私達がいるわけですよ」
豊かな裾を軽くさばき、紅緋はデモノイドの懐へと飛び込む。
涼やかな笑みとは対照的に苛烈な拳を叩き込んだ。
「お前は失恋したんか。せや、お前は彼女の話をちゃんと聞いてあげたか? リードしてあげることもええけど、自分の主張ばっかでは恋愛はうまくいかんぞ。じゃあな。生まれ変わったら、ええ人見つけろよ」
畳みかけるように炎次郎が激しい金錫の一撃を食らわす。
ぐらり、とたたらを踏んだところへ死愚魔が死角を狙い身を滑らせた。
「暴れても彼女は手に入らないし、あの二人を傷つける事もできないよ」
淡々とした言葉を向け、手にした得物を閃かせる。
凶刃が迫るのを知っても、ダークネスは避けようとも防ごうともしなかった。
ばっ、と音を立て血飛沫が飛ぶ。
「……悪いけど、ここまでだね。血走った目でこっち見てないで、のんびりと空でも見たらどうかな? 好きなんでしょ、星空」
得物に着いた血を払い、それでも死愚魔は彼を見なかった。
どう。と倒れる音。それから、静寂。
あの、すべてを呪う唸り声はもう聞こえない。
「……おやすみ。いい夢見れるといいね」
●
ざあっと、トンネルの中を風が吹き抜けていく。
こもった熱気が払われ、それに押されるように灼滅者たちもトンネルの外へと出た。
「お疲れ様……。怪我……大丈夫?」
まずはみんなの傷の手当てをとシエラが様子を確かめ、大事ないと分かるとそっと安堵の溜息をつく。
「本当、男の人って馬鹿なんだから」
一番星はもう出てるかな?
夜と呼ぶにはまだ早い、しかしじきに夜闇が降り来る空を紅緋が見上げると、ひとつふたつと星がきらめくのが見える。
綺麗だけど、何故だろう、残酷に感じる。同じく見上げた一樹には、そう思えた。
「この星空が、彼の運命を変えてしまったんだよね……」
それが幸福へと続くものであればどれほどよかったか。
今まで散って行った元仲間のことや、デモノイドと化して亡くなった者のことを考え、ロストはそっと息を吐いた。
「死ななくていい人間が死んで、業を抱えた人間が生き残る……」
ただの、どこにでもいる人間だった。彼は。
苦い表情を浮かべ、優太朗が視線を落とす。
彼は敵意でなく親しみを向け、だが灼滅者としての使命を果たした。それこそが、ここまで戦いを続けた理由であり、これからも灼滅者としての道を歩む理由。
これからもこんな戦いを経験するだろう。そのたびに彼はダークネスへと親しみを向け、そして灼滅する。
「助けられなくて……ごめん……ね。辛かった……よね」
シエラがそっと花束を供え、冥福を祈る。
「(彼女は恋愛対象としては見てなかったのだろう。ただまぁ、友達位には見ていたんじゃないだろうか?)」
思いながら、九朗は拾った天体表へと視線を落とす。いくつかのページが破かれたそれは、ぐしゃぐしゃになっていた。
と。気配に振り向くと、いつの間に戻ってきたのか女がそこにいた。共にいたはずの男の姿はない。
「……あ。あの、……彼、は……?」
学生たちへためらいがちに問う。
見知った相手が異形と化し自分を襲おうとしたという事実を、彼女は受け止められているのだろうか。
「ほら、お友達のおとしものだよ。どうするも自由だけど……今この場では受け取ってもらえるかな?」
感情を感じさせない調子でそう言って押し付けて背を向ける。
戸惑いながら受け取りその表を見つめ、それから女は震える手でその表を撫でた。
彼らがこれ以上女にかける言葉もなく、女も彼らにこれ以上かける言葉もない。
灼滅者たちは後ろ髪を引かれる思いでその場を去ろうとし、ふと死愚魔は気だるげな目を女に向け、炎次郎が彼の肩を軽く叩いて首を振る。
「運命の女神は、本当に気まぐれで意地悪な存在だね」
背後から聞こえる押し殺した嗚咽に、静かにロストが呟いた。
作者:鈴木リョウジ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年7月23日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 6
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