十六夜・深月紅(哀しみの復讐者・d14170)は、こんな噂を耳にした。
『山奥にある秘湯で浸かった者達をエッチな気分にさせるスライムが現れた』と……。
このスライムは都市伝説で、普段はドロドロに溶けて、温泉と一体化しているようである。
この温泉のお湯は乳白色でドロッとしており、それを肌に塗る事によって、美肌になると噂されていたようだ。
だが、都市伝説が現れたからは、お湯を体に塗ると、えっちな気分になってしまい、都市伝説に襲われやすくなってしまうようである。
しかも、エッチな気分になっている間は体の自由が利かなくなるため、都市伝説にやられるまま、抵抗する事すら出来なくなってしまうらしい。
そういった事を踏まえた上で、都市伝説を倒す事が今回の目的である。
参加者 | |
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タシュラフェル・メーベルナッハ(白茉莉昇華セリ・d00216) |
六連星・ひなた(太陽の息吹・d03538) |
神代・煉(紅と黒の境界を揺蕩うモノ・d04756) |
東雲・蔓(求める兎・d07465) |
マリア・リンド(ヴァルキリーフェイク・d10691) |
十六夜・深月紅(哀しみの復讐者・d14170) |
リリシア・ローズマトン(真祖の名を冠す者・d17187) |
天原・京香(物語を読む東の魔女・d24476) |
●人里離れた山奥
「乳白色でドロッとした美肌の湯、か……。余り聞いた事の無い珍しい温泉だな、流石は秘湯と言うべきだろうか?」
神代・煉(紅と黒の境界を揺蕩うモノ・d04756)は険しい表情を浮かべながら、仲間達と共に都市伝説が確認された伝説の秘湯にやってきた。
伝説の秘湯は乳白色でドロッとした水質が特徴で、その中に潜んでいるスライム状の都市伝説が、温泉に浸かった女性達を襲って、あんな事やこんな事をしているである。
そのため、最近では近づく女性も少なく、閑古鳥が鳴いているらしい。
「乳白色でどろっとしたお湯かぁ。いい湯だと思うし、ビジュアル的にも楽しそうだね。白いどろどろに塗れながら、スライムくんと戯れてみるとしましょうか」
マリア・リンド(ヴァルキリーフェイク・d10691)が、含みのある笑みを浮かべた。
都市伝説が現れたせいで、秘湯のまわりには誰もおらず、温泉特有の独特な臭いが漂っている。
それだけで頭の中がクラクラしてきたものの、何とか理性を保つ事が出来た。
「妄想って毎回すごい力を持ってるんだね」
東雲・蔓(求める兎・d07465)が、乾いた笑いを響かせる。
そもそも、都市伝説は噂によって生み出されたモノ。
そう言った意味で、都市伝説は欲望の権化と言えるだろう。
「何で私ってこんな依頼とばっかり縁があるのかしら……一度くらいは普通の温泉に行きたいわ……陰謀でも働いてるんじゃないかしら……」
天原・京香(物語を読む東の魔女・d24476)が露出度の多い黒いビキニ姿で、げんなりとした表情を浮かべる。
なるべく関わりたくないと思っているのだが、その気持ちに反してこの手の依頼とは縁があった。
「しかも、2連続で、スライム、推理、的中……。なんで、こんな事に……。とにかく、零桜奈に、来てもらったし、大丈夫、だよね? また、色々、触って、もらおう……」
十六夜・深月紅(哀しみの復讐者・d14170)が、何となく気合を入れた。
色々な意味で不安な事もあるのだが、とりあえず大丈夫だろう。
少なくとも、現時点では……。
「えっ……!? ……普通の……温泉じゃない……!?」
皇樹・零桜奈(漆黒の天使・d08424)が、驚いた様子で声をあげた。
まさかスライムがいるとは思わなかったため、色々な意味で驚いているようである。
「うう……、なんでこんな目に……」
大豪院・麗華(大学生神薙使い・dn0029)が、ションボリと肩を落とす。
意地でもこういった依頼には関わらないと心に誓っていたため、そのショックもケタ外れのようである。
「大丈夫、必ずボクが守るから」
青葉・涼吾(高校生殺人鬼・d35346)が、麗華を守るようにして陣取った。
例え、仲間であっても容赦なし。
麗華を守るためなら、手段を選ばないようである。
「とにかく、温泉に浸かってみましょうか」
タシュラフェル・メーベルナッハ(白茉莉昇華セリ・d00216)が、ビキニ姿で温泉に浸かっていく。
本来ならば全裸で浸かるつもりでいたのだが、男性陣もいるので水着を着る事になったようである。
「なんだか体が熱くてきゅんきゅんドキドキするの……」
その途端、六連星・ひなた(太陽の息吹・d03538)が、恥ずかしそうに頬を染めた。
何故だか分からないが、全身が燃えるように熱い。
それはまるで何か巨大な存在に身体を包まれ、イケナイ事をされているような感じにも似ている。
「クククッ、相手の戦場で戦ってやる必要等あるまい。我が知略を持ってすればこの程度の敵――え?」
リリシア・ローズマトン(真祖の名を冠す者・d17187)が黒いフリルつき水着姿で得意げに語って後、サウンドシャッターを使う。
それと同時に温泉のお湯がスライム状に変化し、リリシアの身体に絡みついた。
すぐさま、宵闇の盟約者(ビハインド)がリリシアを助けに向かったものの、ギリギリのところで間に合わない。
「……お義姉ちゃんに呼ばれて……来たけど、外で待機……って、なんでだろう……?」
そんな中、東雲・梔子(狐憑き・d33430)は岩陰で待機しつつ、不思議そうに首を傾げていた。
●エロスの権化
「こ、こんなはずでは……」
都市伝説によって温泉の中に引きずり込まれたリリシアが、悔しそうに唇を噛む。
本来ならば、宵闇の盟約者が守ってくれるはずだったのだが、都市伝説の動きが予想に反して素早かったせいで、対応が間に合わなかったようである。
しかも、都市伝説が飢えたケモノの如く無数の触手を伸ばしてきたため、まわりにいた仲間達も抵抗する暇さえ無く、温泉の中に引きずり込まれた。
「な、なんでこんな目に……!」
その横で煉が俯いて荒くなり始めた息や声を必死に殺す。
しかし、都市伝説の触手がタンクトップ型タンキニ水着の肩紐を外し、胸の谷間や両足の間に入り込んできたため、我慢の限界に達して膝から崩れ落ちた。
「エッチな事には絶対負けない!!」
それを目の当たりにした京香が都市伝説の触手に抵抗を試みたものの、あっという間に動きを封じられ、黒いビキニがひらりと宙を舞う。
「ほ、本当に美肌効果なんてあるのっ!? 別に興味はないけど、絶対に嘘でしょ、これ」
京香もあっぷあっぷとしながら、必死になって温泉から顔を出す。
確かに、身体がツルツルし始めているのだが、美肌効果があるというよりも、都市伝説が襲いやすいようになっているだけである。
「あ、こんな所に石鹸がー」
それと同時に唯一無事だった蔓が棒読み口調で石鹸を踏み、勢いよく滑って麗華にダイブした。
「きゃあ!?」
麗華が慌てて悲鳴を上げたものの、蔓が胸の谷間に挟まってしまったせいで、迂闊に動く事が出来なくなってしまっている。
「な、何とかして、都市伝説の注意を引かないと……ここはひなたに任せて! 早く都市伝説に攻撃を……!」
すぐさま、ひなたが乳白色のお湯を体に塗って、都市伝説の注意を引こうとした。
「……!?」
その姿に興奮した都市伝説がひなたの水着を剥ぎ取り、乳白色のお湯をどぷっと掛ける。
それと同時にひなたの身体がポカポカになり、何も考えられなくなるほど、頭の中が真っ白になった。
「うわっ、凄い効果……。美肌効果もあるって事だし、よく肌に塗りこまないとね。これで都市伝説の注意を……って、いきなり!?」
マリアも乳白色のお湯を塗っている途中で都市伝説に襲われ、驚いた様子で悲鳴を上げる。
都市伝説は目にも止まらぬ速さで水着を剥ぎ取ると、触手を擦りつけるようにして乳白色のお湯をマリアの身体に塗っていく。
その影響で身体が焼けるように熱くなり、自分ではどうしようも出来ないほど、都市伝説の触手が愛おしく思えてきた。
「ふふ、胸もお尻もお股も存分に気持ちよくしてあげる……♪」
そこですかさずタシュラフェルがマリアの動きを封じ込め、胸を揉んだり、吸ったりして互いの感情を高め合う。
マリアもまんざらでもないのか、タシュラフェルの唇を奪うと、感情の赴くままに貪った。
「あ、そ、そこらめぇ……そんなとこ、ずりずり擦っちゃらめなのぉ……! あぁ、でも、気持ちいいよぉ……そこ、もっとまさぐってぇぇぇっ!」
その巻き添えを食らった蔓が、まわりの目も気にせず、ふたりにおねだり。
既に理性の留め金が外れてしまっているのか、頭の中に浮かんだ言葉をそのまま発しているようだった。
「んぁ、零桜奈ぁ、もっと、触って、いいよ?」
深月紅もIカップの胸を零桜奈の顔に押し付け、恍惚とした表情を浮かべて甘い声を響かせる。
「んぅぅっ……んんーっ……」
そのせいで零桜奈は息をする事が出来ず、慌てた様子でわたわたした。
だが、深月紅は自らの欲望を満たす事に夢中で、まったく気づいていない。
「何やら大変な事になっているようだけど、麗華さんだけは絶対に守るから……!」
そんな中、涼吾が麗華を守りながら、都市伝説に攻撃を仕掛けていく。
しかし、都市伝説の触手がすぐに再生してしまうため、だいぶ苦戦を強いられているようだった。
「一体、何が……起こっている……んだろう?」
その間も梔子は何が起こっているのか理解する事が出来ぬまま、岩陰に隠れて百物語を発動させて、仲間達に言われた通りに両手で耳を塞ぐのであった。
●スライムの最後
「こ、これは都市伝説のせいなんだよー! きっと、都市伝説を倒せば、元に戻るから安心してエッチ……じゃなかった。とにかく気にしたらダメだよー」
蔓がタシュラフェル達に身体を擦り合せながら、思いっきり棒読み口調で話しかける。
こうしている間も、悶々とした気持ちが爆発的に膨らんでいるため、何とかして発散しておく必要があった。
「だったら、もう少し……」
そう言って深月紅が麗華に唇を近づけて、乱暴に胸を揉む。
しかし、都市伝説の触手が邪魔をしてきたため、反射的にグラインドファイアを放って牽制した。
その影響で催眠が弱まって来たのか、我に返った麗華が『きゃあああああ』と悲鳴を上げ、温泉から逃げていく。
「はあはあ……、こんな事をしたんだから……覚悟は出来ているよな……」
煉が荒く息を吐きながら、都市伝説をジロリと睨む。
催眠状態に陥っていたとは言え、とんでもない事をされてしまったため、笑顔で軽く流す訳にはいかなかった。
「……!」
それに気づいた都市伝説が身の危険を感じて、煉達から逃げようとしたが、その行く手を阻むようにしてリリシアが逃げ道を塞ぐ。
「まあ、これだけの事をやったのだから、遠慮をする必要もあるまい。すべてを『なかった』事にするためにも、都市伝説の存在は邪魔……だからなぁ」
リリシアがこめかみを激しくピクつかせ、都市伝説に影縛りを仕掛ける。
続いて、宵闇の盟約者が攻撃を仕掛け、都市伝説を追い詰めていく。
思い出すだけでも、恥ずかしい。
しかも、裸、素っ裸。
出来る事なら、いますぐ服を着たいところだが、着替えが置かれているのは、都市伝説が逃げようとしていた先にある。
そのため、ここで都市伝説を逃がせば、最悪の場合は着替えを失ってしまい、全裸で帰る事になるだろう。
それだけは何としても避けたいため、リリシアも必死なようである。
それに気づいた梔子が周囲の様子に首を傾げながら、都市伝説に近づいて吸収した。
「ううっ……、エッチな気分には勝てなかったよ……」
京香が疲れた様子で座り込む。
そんな気持ちに反して、肌はツルツル、スベスベ。
張りと弾力まで出たため、効能自体に偽りはなかったが、その代償として物凄く恥ずかしい思いをした。
だが、あれは夢。きっと、夢。
都市伝説が見せた悪夢である。
そう思わなければ、やってられないほどのげんなりムード。
「あぁぁぁぁぁぁぁっ! ひなたのヘンタイ! ヘンタイ! ヘンタイ!」
途端にひなたが催眠状態から解放され、悶絶しながら物凄いローリングで、草むらへと消えた。
「いつも思う事だけど、こんなペットが欲しいなぁ……。七不思議使いの都市伝説吸収って、ペットみたいに出来るのかな? だとしたらうらやましい……魂の改竄も考えるべきかしらん」
マリアが羨ましそうにしながら、悶々と妄想を膨らませる。
それも……悪くないかも知れない。
「……とは言え、お楽しみはまだまだこれから……。お互いに満足がいくまで、思いっきり……ね♪」
そう言ってタシュラフェルがマリアを連れて、茂みに姿を消すのであった。
作者:ゆうきつかさ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年7月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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