●武蔵坂学園、旧校舎にて
「日本に来て日の浅い者には馴染みがないかもしれないが、八月の十五日前後はお盆。先祖の霊を供養する伝統行事があるわけだ」
白鷺・鴉(高校生七不思議使い・dn0227)は唐突に、そんな事を語り始めた。
「人々は十三日の夕刻に迎え火と精霊馬で霊たちを迎え、十六日には送り火であの世へと送り返す。最近ではただの夏祭りとなっている事も多い盆踊りも、元は帰ってきた死者に扮して喜びを表すものだった……と、少しばかり話が逸れてしまったぜ」
こほん、と一つ咳払いをした後、鴉は改めて本題を切り出す。
「そこで俺たちも霊を歓迎するために……互いに怪談を語り合うというのはいかがかな?」
鴉が指定したのは、世間では迎え火も終わった夜だった。草木も眠る、十四日の午前二時だ。場所は……もちろん旧校舎。
丑三つ時の旧校舎で、自作の怪談を披露し合う……何故、そんな事を好き好まねばならぬのか。
「お嫌かな?」
鴉はにやりと笑みを浮かべる。
「ならばこうしよう……八月十四日は俺の誕生日。俺に誕生日プレゼントを寄越すと思って君らが怪談を語ってくれるというのはどうだ?」
●旧校舎奇譚
三々五々、人は集まってきた。ある者は今か今かと待ち望み、またある者は友に首根っこを掴まれて観念し。
前者の例は、例えば樋口・玲音。
「鴉くーん、お誕生日おめでとう!」
プレゼントの怪談は寮の皆任せにし、持ってきたのはジュースとコップ。既に最前列で目を輝かせているジャスミン・トルナードのお菓子と共に配られる。
「鴉とは花見以来だねぇ」
志賀神・磯良が用意したのは煙幕花火。おどろおどろしい音楽CDやお面も持ってきたという。
「ほう、ほう。これは皆、ありがとう、ありがとう」
白鷺・鴉が両手を広げて感謝した……その時部屋の、灯りが消える。
「これからあっしらは怪談を語りやすが……七不思議語りを禁じた学校がある事はご存知ございやしょうか?」
蝋燭の灯に、富芳・玄鴉の顔が浮かんだ。
「というのもその学校、かつて新聞部が夏休みに七不思議特集を組みやしてね」
その結果……部員は全員無惨な死。
「どうも彼ら、七不思議に惹かれた霊に呪い殺されたようでして。さあ、怪談を語る時はご用心……」
玄鴉は顔を隠しつつ、しんと静まった部屋を去る。
「……それではそろそろ、『武蔵坂盂蘭盆会』を始めよう」
無慈悲な鴉の宣言が、静かな部屋に響き渡った。
●感染する恐怖
「今の話は、このお面を被って語って欲しかったかもね」
磯良が絶叫する人を模った面を顔に当てようとした瞬間、部屋の扉が大きな音を立てる!
「昔……とある商人が、蝋の鋳型で面を作ろうと考えました」
ライドキャリバーに跨り現れた深束・葵の顔にも、やはり面。
「鋳型の元は、本物の人間から剥ぎ取った顔。けれどもその迫力が人に受け、真似をする商人も出始めます……ですが彼らは悉く、顔を削がれて無残な死」
面をずらして片目を出す葵。
「噂では……今もどこかに、人皮の面を売る縁日があるのだとか。時折、目から血の涙を流す面を……」
「ま……まだママのお話の方が怖い……わよ?」
そう主張しながらもジャスミンは、後ろの人に輪の中心を譲る。代わりに中央に位置取ったのは……橘・晃。
「富芳さんも含めれば自分で三人目でしょうか。実は、実家の神社が人形供養もやっているんですが……」
ある男性が奥さんを亡くした直後、妻そっくりの孫が生まれたという。
チリン……何処か遠くの鈴の音は、糸木乃・仙の他は正体を知らず。段々と高まってゆく雰囲気に、目を輝かせるハンナ・ケルヴィリムの鼓動もドキドキと高鳴る。
「孫が亡妻の大事な人形で遊んでいるのを見つけ、その方は人形を取り上げたのですが……『アナタワスレチャッタノ』!
……孫に、物凄い力で首を絞められたそうです」
今度はざあざあというノイズ。気付けばひんやりとした霧まで湧いてきて、ハンナの心は言い知れぬ不安に掻き立てられた。普段はチャラい高岳・佐井でさえも、今日はやけに神妙にその場に正座している……まるで、この姿勢を崩したら負けだとでもいうように。
なお、その後人形は処分されたが、その度に再び現れて同じ事件を起こしたため供養したのだという。
聞き終えて、神宮寺・柚貴は努めて平静を装っていた。
(「いや動いたのは人形じゃなくて孫なわけで悪霊の仕業とは限らんわけで人形も実は大量生産されたもんがいっぱいあったともわからんし……」)
そうなのだ。怪談など所詮は作り話か勘違いの産物に過ぎないものだ!
……そう自分に言い聞かせた時、高城・時兎の看護師の話が始まった。
「ある夜勤の日、非常呼び出しボタンが押されてトイレに行くと、患者がへたり込んでる。『奥の個室を開いたら、血濡れの女がいた』、と」
(「病院……病院はアカンて!」)
白目を剥きつつも、心頭滅却して恐怖を締め出す柚貴。佐井も物凄い形相で耳を押さえるが、怪談の端々が漏れ聞こえ。二人の形相が何とも歪んでいるので、ハンナの不安は次第に膨らんでゆく。
「確認しても誰もいない。でも、同じ事はまた何度も起こる……病室にも、黒い着物の女性が現れるという」
辺りに微かな消毒用アルコール臭まで漂ってきたところで、時兎はふと話を変えた。
「古来から、言霊、ってモノがある。声に出した言葉は……怪談は、伝染する……だから」
くれぐれも……扉と人形には気をつけて。
ハンナは、声を押し殺して泣いていた。昼間なら、きっと何でもない話のはずなのに。思わず誰かにしがみつこうと手で探ると……佐井がいない。
それもそのはず。彼は、誰彼構わずしがみついては知った顔でない事に気付いて悲鳴を上げて、を繰り返していたのだから。
「確かに妙な現実味があるけどさ……大丈夫か?」
……いやダメそうだ。七不思議使いの怪談でもないのにこの言霊……ここは彼らを落ち着けない限り、自分にまで恐怖が感染しかねない。そう危惧して志水・小鳥は霊犬を呼んだ。
「黒耀、怖がりさんの手助けに行っておいで」
けれども黒耀は誰の元へでもなく、柱の陰に向かって駆けてゆく。
「黒耀。そこに何があるんだ……?」
不可解そうな小鳥の声に気が付いて、ハンナも彼の視線の先を見……その表情が凍りついた。
「なんで……日本人形なんて銜えてるの……?」
「黒耀、お前それどこから……」
ギャアァァァ!!
仕掛け人の仙の心臓をも一瞬止めさせる佐井の悲鳴が、夜の旧校舎をつんざいた。
●小休止
「今夜は噺だけで勝負して貰いたいものだぜ」
「こういう小道具の使い方は、もうこれくらいにしておくね」
各種の演出を担っていた仙が鴉にたしなめられた事で、ようやく渦巻きすぎた恐怖は一旦の終焉を迎えた……のだけれど、何故だか那由他・歩は少し悲しげな様子。
「……別に、お人形さんだって一緒に話聞いてくれてもいいのに」
そんなズレた囁きではあったが、ジャスミンは深刻そうな顔で母の名を呟いた。
「ヘルプミー、マミー……。ち、違うの、コワガテナイのよ!」
「ある夏の事じゃ……」
五番目の語り部は幸御・たま。語るのは、夏休みに田舎に帰省した少女の話。夜までの長旅で疲れた少女は、今は住む者のいない祖母の家に泊まる。
「真っ暗の部屋に踏み入れた時じゃ。誰も居らぬ筈なのに、中から音がするんじゃよ……」
コツコツ。コツコツ……何の音? 少女が意を決して部屋の灯りをつけると……。
「無数の手の平大の蜘蛛が壁際に逃げていったそうじゃ……!!」
「「わあぁ!?」」
玲音と歩の声が一致する。
「それ怪談っていうか、怪談より嫌かも……」
「寝てて蜘蛛さん潰しちゃったりしたら可哀想……」
けれども声を上げた理由が微妙に噛み合わない二人に、暗い中でもコツコツと皆の話をメモしていた天羽・李が顔を上げた。
「自分がお邪魔する立場だものね。なのに沢山の蜘蛛さんに嫌われちゃったら……」
歩は今にも泣きそうな顔で首を振るけれど、そんな彼の方が玲音には怖い。だって玲音はタダでさえ虫嫌い、お化けの類は(グロ系除いて)平気でも、蜘蛛が無数にいる部屋で過ごす夜を想像するだけで……キャー!?
「いやしかし、田舎の蜘蛛は大きいのう」
「なるほど、怪談話というのは幽霊やお化けが相場ですが、それも中々迫るものがありますね。ありがとうございます」
李はたまを労って……それからふと。
「蜘蛛……壁……」
たまの話を聞いた後だと、何の変哲もない壁の染みが、蜘蛛のようにも見えてくる。
李の視線に気付いた歩が、『蜘蛛』の正体に気付いてしゅんとした。
「田舎って言えば、アタシがお婆ちゃんの家に遊びに行った時の話だべ」
小さい頃の舞笠・紅華は美味しいスイカがあると聞き、庭でスイカ割りができるとはしゃいでいた。目隠しをして棒を手に、お婆ちゃんの声を頼りに……そこだ!
……ごつり。
スイカとは違う奇妙な手応え。鼻を突く鉄の匂い。あわてて目隠しを外して見ると……。
何もない。
「そしたらお婆ちゃんが奥から出てきて、綺麗に切られたスイカを持ってきたんだべ……」
気付けば手を握っていたはずの草那岐・勇介が、玉城・曜灯にしがみつく格好になっていた。手を繋ぐだけでも気恥ずかしいのに、状況を認識して曜灯は耳まで真っ赤。勇介も気付いて赤くなり、曜灯が思わず頭を撫でるとさらにその色を増してゆく。
けれど……そんな時間も僅かのみ。七番目の語り部は勇介なのだから。
怪談蝋燭の照らす灯りの下、勇介はすっくと立ち上がる。もう……彼の舞台は始まっている。
「僕が住んでいたのは西宮。そこにある六甲山は、『そういう』スポットとしても有名だった……」
それは、あらすじだけ聞けばありがちな話。けれども勇介の演者としての執念が、聞き手にそれを共感をもって感じさせる。臨場感に溜め息を吐く曜灯……初めて、怪談を我が事のように聞いた。
「お疲れ様。うん、すごく雰囲気あってよかったわ」
戻ってきた勇介の手を、曜灯は再び握ってやった。演技を終えて元通りの彼に対し、彼女も元通りに顔を赤らめて。
●一人、増えてる
「普段は寝てる時間でござるが、まったく眠くならないでござる……」
何度もの悲鳴と、にもかかわらず先を聞きたくなる興奮に、霧島・サーニャは窒息しそうだ。そんな中、紅羽・流希の体験談が始まった……。
「小学生の時、友三人と百物語を行なった事がございまして……」
なけなしの小遣いで買った十本の蝋燭が、全て消えること十回。準備した一人二十話の怪談を終えた時の事だった。
「はて? 四人で二十話ずつで……百話?」
決行前に皆で撮った写真を見たところ……写っていたのだ。
その、少年だけが。
「果たして怪異に囚われたのは、私たちと彼、どちらだったのでしょう……?」
「十番、七瀬ユーリー!」
七瀬・悠里は緊張して語り始めた。
「叔母さんは、風呂は湯船に入浴剤を落としてから髪や体を洗って、最後にお湯を混ぜるらしいんだ」
だがその日……シャワーを終えた彼女は見る。まだ混ぜていないのに混ざっている湯を。閉まっていたはずの換気窓もいつの間にか開いており、湯船からは一つの泡が湧き上がる!
「叔母さんは脱衣所に逃げ出したんだけど……あれ? 流希と俺の間に話したのって誰だっけ?」
「ワーッ! そんな人いないわ! 今日は眠れなくなっちゃうでしょう!?」
遂にジャスミンの恐怖が限界を越えた。そうだろう……柳井・遼平だってそろそろ危ないところだ。旧校舎に足を踏み入れた瞬間から、妙な涼しさを感じていた事を思い出す……気のせいだといいんだが。
月屋・優京が囁いた。
「遼平、あまり怯えすぎると怪異に好かれるぞ?」
「こ、こ、怖がってなどいないさ! 僕も灼滅者なのだから」
けれど紗我楽・万鬼もにやりと笑い、軽快な怪談話が始まった。
「今な噺は御存知ですかい? 其の娘齢七歳、本日正に御誕生日。今宵は父上母上含めて、わたしも皆と勢揃い。特性の白いケエキにゃ、此れまた真っ白蝋燭七本!」
どうやらこれは愉快そうだ。そう遼平は思ったけれど、優京はその噺の意味する事に気付く。
「プレゼントは玩具に星見草、傍らの写真は三年前から変わらないけれど、嗚呼父母が哭いて喜んでる」
白い蝋燭に星見草――すなわち菊。写真はどうして三年前で、両親は娘の誕生日に泣くのだろう?
「ねえ、早く食べたいの……わたしが声をかけたなら、母が『また!』って叫ぶのよ……」
(「なるほど、意味が判ると恐ろしい。同時に物悲しくもあるが」)
げに哀れなるは、幼さゆえの純真無垢か。優京が遼平の様子を覗うと、彼もまたその意味を覚ったらしく、しんみりと噺に耳を傾けている。
その時ふと、遼平は自分を呼ぶ万鬼の声を聞いた。
「旦那の後ろに娘が視えますねぇ」
「う……後ろ!?」
思わず立ち上がった拍子によろけた彼を見て、優京は万鬼と共に愉快に笑うのだった。
●恐るべきモノ
「あるアパートに、引っ越してきて間もない女性がいました」
雪乃城・菖蒲が語ったのは、その女性の身に起きた恐怖。
「女性は毎朝、起きると頬に涙が伝った跡がある事に疑問を抱きます」
しかもよく見れば……それは目から伝った様子ではない。気になった女性がカメラで自分の寝姿を記録してみると。
「深夜過ぎ、壁から現れた白装束の女が女性の顔を覗き込み……。
『ワタシノイエヲトラナイデ』
涙を女性に落としていたのです」
ぶるぶると震えるヘイズ・レイヴァース。けれど、次の語り部はイズの番だ。語るのは、彼女の吸収した都市伝説――鏡の自分が変じる魔物のもしもの話。
「シュンという少年が、実際に魔物と遭って逃げ帰るのであります。その話はすぐに広まって、今度は友達皆で鏡の元へ」
現れる魔物。逃げ出す皆。その時……鏡の外のシュンが!
吸収した魔物の姿に変化するイズ。
シュンは最初の帰還時に、既に魔物と入れ替わっていたのだ。
「学校といえば。ある学校で、女生徒四人が先生に監禁される事件が起きたの」
山田・透流はそう語り始めた。
「四人は脱出を試みたけれど、一人が事故で亡くなってしまった」
学校は廃校。けれどもその後、四人の少女が廃校舎で目を覚ます事件が後を絶たない。
「そのうち一人は必ず死んでしまう……でももう一人も、いつの間にか消えてしまうんだって」
あたかも演技ですと言わんばかりに大袈裟に震えてみせてから、中崎・翔汰は恐る恐る口を開いた。
「もしかして消えるのは死んだ生徒の霊で……霊が仲間を増やそうとしてるとか……」
もう一度わざとらしさで誤魔化しながら震える翔汰に対し、透流は願望を口にする。
「霊は、全員生還の幸せな結末を求めているのかもしれない」
「だとすれば……『幸せ』が何なのか判らなくなってくる感じが逆に怖いかな」
常にビハインドを連れているのもあって、ロベリア・エカルラートは霊そのものは怖くない。だから怖いのは……。
「この国には縁切りの神社というのがあるらしいな」
アルディマ・アルシャーヴィンの話によると、そればかりか『絵馬に名を書かれた女子は髪を切る事になる』という噂の神社もあるらしい。失恋の暗喩だろうか?
「そこで近くの中学のある女子が、嫉妬から別の女子の名を書いた絵馬を奉納した……すると、名を書かれた女子は死んだ。自分の長い髪で首を絞められて……」
「それって……人を呪わば穴二つってやつだよな……?」
思わずそんな事を口走る翔汰。近いようで全然違う……今の彼の頭は恐怖のあまり、まともに働いてくれはしないのだ。
代わりにロベリアが話の意味を探る。
「首を絞められないよう『髪を切る事になる』って事なのかな? ところでアルシャーヴィン君、後ろ……」
振り向けばそこには少女霊……悲鳴が随所で沸き起こる!
「……エカルラート。ビハインドを出すのはどうなんだ……」
真に恐ろしきは人間なり。今夜だけでも体験した通り、死んだ女生徒は欲求のため、絵馬を奉納した少女は嫉妬のため……あるいはロベリアのように楽しみが高じて恐怖を生む。
悪霊も、都市伝説も、ダークネスでさえも生む『人間』とは何なのだろうと浅山・節男は説く。
全てが魂の中のダークネスの仕業なのだろうか? それらを排した人間は、本当に『人』と呼べるのか?
少なくとも今の節男には、それに答える術はない。
「その事に気付いた時僕は、恐怖しました」
ある屋敷に、女の子がいました。その子はある黄昏時に、ヴァイオリンの音色を聞きました。
――暗転。
少女は周囲を覆う闇の中、一人のヴァイオリン弾きの姿だけを見た。助かったと思って少女が見ると……。
顔は白く骨のよう。四肢は黒く枯れ木のよう。それは翼と角を生やした悪魔。
父よ、と在原・リュドミーラは鴉だけに告げた。
それからリュドミーラは自嘲気味に微笑む……魔の者はきっと、女の子の方ね、と。
夜明けは、すぐそこにまで近づいていた。
●曙光
室内は既に蝋燭なしでも見渡せるほどの明るさになっており、ちらほらと恐怖に失神したまま眠ってしまった者の姿も見える。小鳥たちが窓の外でさえずり、真夏の太陽が天に昇ると共に都会の喧騒がこの旧校舎を包むのも時間の問題だろう。
「白鷺さん、改めて誕生日おめでとうございます。お蔭様で怪談メモも集まりました」
李が鴉に声をかけていると、磯良も鴉の元へとやって来た。
「あー、本当に楽しい会だったね! なんだか叫びすぎて汗をかいてしまったけれど」
けれども、それも夏の醍醐味だ。汗でべたつく肌も忘れるほどの爽やかな気分。
「これが今日の記録でござるよ」
サーニャが鴉に手渡したのは……テープ?
怪談には、レトロなガジェットがよく似合う。録音機材だけは最新鋭だから、皆の息遣いまで大きく聞こえるかもしれないが。
「今日の話を元に、これからも沢山の怪談を語って欲しいでござるよ!」
「……ん?」
そういえば、何かを忘れていたような……と鴉。
「ああ、俺の噺がまだだったな。けれども今日は夜も明けた、俺の創作怪談は、お互いもう一年を無事に過ごせたならばその時にお披露目するとしよう……では良い一年を」
作者:るう |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年8月14日
難度:簡単
参加:32人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 7
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