嘘を真に変えてきた

    作者:飛翔優

    ●見えっ張りな女の子
    「このようなものはどうでしょう? あるいは……」
    「え、ええと、そうね……試着してみようかしら?」
     大型ショッピングセンター内のブティックにて。高校一年生の少女、栄詠美(さかえ・えみ)は悩んでいた。
     手の中には、店員に勧められたビキニが二着。
     片方はきわどいローライズ、片方が胸元の布地も少ない形状だ。
     スタイルに自信がない……というわけではないが、それでも、本来ならもう少しおとなしめの水着を買おうと思っていた。しかし……。
     ――とーぜんよ! 見てなさい、今度の海ではすっごい水着を見せてあげるんだから!
     数日前、思わず口に出してしまった言葉。
     口に出してしまった以上、応えなければならない。だから、いつも以上に大胆な水着を買いに来たのだ。
    「……」
     いつも、そうしてきた。
     勉強も、遊びも……見栄を張るたび、それが嘘にならないよう努力をしてきた。
     嘘を真実に変えてきた。だから……。
    「う……」
     鏡に写る姿を見て、詠美は思わず赤面する。海での光景を思い浮かべ、体を抱きしめていく。
    「お客様、いかがでしょうか?」
    「え、あ……そ、そうね。ええと、結構いいと思うわ」
     それでも、これならばギリギリ許容範囲内だろうと自分をごまかし、詠美は購入意思を――。
     ――もっと大胆なのでもいいんじゃない? 魅力をもっと発揮して男もいちころよ?
    「……これを買わせてもらうわ」
     浮かんできた言葉を打ち消し、詠美は着替え始めていく。
     いつからか浮かんでくるようになった言葉、同時に使えるようになった言葉。
     見栄を張る必要もなくなるのかもしれないけれど……それは自分ではなくなってしまう。そんな気がしたから……。

    ●夕暮れ時の教室にて
     灼滅者たちを出迎えた倉科・葉月(高校生エクスブレイン・dn0020)は、静かな笑みをたたえたまま説明を開始した。
    「栄詠美さんという名前の高校一年生が、闇堕ちして淫魔になる……そんな事件が発生しようとしています」
     本来、闇堕ちしたならばダークネスとしての意識を持ち、人としての意識はかき消える。しかし、詠美は闇堕ちしながらも人としての意識を保ち、ダークネスになりきっていない状態なのだ。
    「もし、詠美さんが灼滅者としての素養を持つのであれば、救いだしてきて下さい。しかし……」
     完全なダークネスとなってしまうようならば、灼滅を。
    「続いて……詠美さんについて説明しましょうか」
     栄詠美、高校一年生女子。明るいが見えっ張りな性格で、時に嘘をついてしまうことも。
     しかし、プライドがそうさせるのかその嘘を真実にさせるため、死に物狂いで努力し真実へと変えていく。お陰で、今までその見栄が嘘だったことはない。故にか、友人たちからは楽しい人として見られている。
     当日も、海へ遊びに行くことを約束した友人たちへ、大胆ですっごい水着を着ていく……と見栄を張ったため水着を買いに来た……という流れになっている。
    「あるいは、その努力への疲れなどが闇を呼び起こしたのかもしれません」
     当日はその水着を買うために、ショッピングセンターへとやってくる。正面入り口で待っていれば、接触を果たすことができるだろう。
     その後は説得を行えば良い。
     説得の後、成否に関わらず戦いとなる。
     敵戦力は淫魔と化した詠美のみ。八人ならば倒せる程度の力量。
     妨害面に秀でており、きらびやかな宝石のイミテーションで魅了する、もっともらしい自慢話を語り怒りを誘う、空虚な自信を持つことで傷を癒やし毒などに抗う力を得る……といった技を使い分けてくる。
    「以上で説明を終了します」
     現地への地図などを手渡し、締めくくりへと移行した。
    「見えっ張りな面もありますが、それ以上に努力のできる方……そう思います。ですのでどうか、全力での救済を。何よりも無事に帰ってきてくださいね? 約束ですよ?」


    参加者
    蓮華・優希(かなでるもの・d01003)
    クラウィス・カルブンクルス(依る辺無き咎の黒狗・d04879)
    紅羽・流希(挑戦者・d10975)
    七篠・零(旅人・d23315)
    レオン・ヴァーミリオン(鉛の亡霊・d24267)
    奏森・雨(カデンツァ・d29037)
    アルルーナ・テンタクル(小学生七不思議使い・d33299)
    金田・剛(ダイヤモンドスピリット・d33518)

    ■リプレイ

    ●見えっ張りな女の子
     落ち着いた談笑、子どもたちがはしゃぐ声。店員たちの呼びかけが彩る、幸せに満ちたショッピングセンター。
     ブティックの中、水着売り場で悩む少女が一人。外見から彼女が栄詠美であると判断し、店員に扮した蓮華・優希(かなでるもの・d01003)は歩み寄っていく。
    「何かお探しかな?」
    「えっ、あ、ええと……」
     慌てた調子で紡がれた返答は、水着を探している……との言葉。
     どのような、と優希は言葉を続け、水着選びへと移行する。
     大胆な水着を……との言葉を受け取って、小首を傾げながら尋ね返してみた。
    「……何故、そのような水着を」
    「……別にいいでしょ、理由なんて」
     不機嫌そうに唇を尖らせながら、顔を逸らしていく詠美。頬を染めている様も伺えたから、優希は続けていく。
    「何故、強がろうとするのかな? 今の君でも十分に魅力的だと思うけれど」
    「……」
    「自分自身をよりよく見せようとすることはいいことだと思う。けれど、無理をしすぎて心が辛くなっていない?」
     詠美が唇を尖らせたまま、睨んできた。
    「別に……あなたには関係ないでしょ」
     受け止めた上で、優希は返していく。
    「やりすぎてしまったら心が濁ってしまうんだ。その方が怪しい魅力もあるかもしれないけれど、それは君じゃなくなってしまう。君自身の魅力で輝き続けるためにも、一緒に抗って、克服してみない?」
    「……何を……」
     優希は探す手を止め、一礼した。
    「騙してしまってごめんなさい。ボクは、あなたの現状を知る者。あなたを救い出すことができる者……だよ」

     ひとまずついてくることにしたのだろう。ショッピングセンターの入り口で待機していた灼滅者たちのもとに、詠美が優希に連れられて来た。
     どことなく不機嫌そうな表情を眺めながら、金田・剛(ダイヤモンドスピリット・d33518)は思い抱いていく。
     見栄を張る為に嘘を付き、実現させる為に努力して、真実にする。……言葉尻だけ見ればカッコいいけれど、無理している様にしか見えない。
     だから……。

     クラウィス・カルブンクルス(依る辺無き咎の黒狗・d04879)は、足を運んできた詠美を出迎えた。
     一礼し、名乗った上で、改めて現状を説明する。
     ダークネスのこと、灼滅者のこと、学園のこと、世界のことを。
     現状もあり、素直に受け入れる土台は整っていたのだろう。詠美の表情からは若干険が消えた。
     だから、クラウィスは切り出していく。
    「見栄を張るのは結構ですが、そのせいで全てを壊してしまっては本末転倒だと思いませんか?」
     誇り高くあるのは良いけれど、それが影響して堕ちてしまうのはまずい。
    「素直になるのは難しいかもしれませんが、変わるなら今しかありませんよ」
     見栄を張りながらも誇り高く生きていきたいのだとしても、自分を偽れば首を絞めるだけ。……それは、身を持って知っている。
     知りながらも偽り続けている自分がいう言葉ではないかもしれないけれど……と内心苦笑しながら紡いだ言葉に、詠美は首を横に振っていく。
    「そんなの、知らない。私は、嘘が嘘のままであるなんて嫌。自分をも偽ったままなんて、嫌。だから……」
     それは誇りか。
     いずれにせよ……と、紅羽・流希(挑戦者・d10975)は伝えていく。
    「己を追込み、友の期待に応える……。並大抵の精神力では出来ませんよ……」
     まずは、嘘を誠にし続けて来た努力に賛辞を。
    「しかし、その努力が、今、別の方向に向いていると思いませんか……? それも、己の内から、自分の意思とは全く違う言葉によって……」
     そして、犠牲にしてきた本心に憐憫を。
    「私達は、全員、その言葉を発する原因を知っておりますよ……。ここは一つ、私達に任せていただけませんか……?」
     その上で、救うことができるのだと改めて伝えていく。
     優しく、淡々と。
    「そして、約束してくださいねぇ……。助かったのなら、自分の意思で努力の意味を探す事を……」
     契を交わすため。
     詠美の持つ虚栄とは、弱い心を隠す鎧のようなものだと思うから……。
    「……」
     しばしの沈黙の後、詠美は否の意を示していく。
    「全部、私の意志よ。今、こうしてあるのも。全部……違うのは、あなた達が教えてくれた、闇くらい。私とは別の場所にある、闇くらい。だから……」
    「本当にそうか?」
     半ばにて、剛が口を挟んだ。
    「……」
    「はっきり言おう、お前さんは自分自身に嘘をついている。
     自分を飾るため、見栄を張る。
     見栄が嘘にならぬよう、努力する。それが、栄詠美という人間。
    「別に見栄を張って、嘘を付いちゃうのはしょうがない。俺だってそうだ」
     あるいは……そう。かつての、自分。
    「けど俺の昔の仲間は俺の嘘に対して、笑顔で許してくれた。ありのままの自分を見せるってのも見栄の一種なんだよ? 知ってる?」
     心からの問いかけに、しばしの沈黙が訪れた。
     木々がざわめき始めた時、詠美は静かな息を吐く。
    「なら、これが私、私なの。今の私が、私自身……栄詠美という人間よ。他の誰でもない……ね」
     短いようで長い年月を経て積み重ねられてきた、栄詠美。その心に形作られたプライドは、硬い。
     一息つくために、レオン・ヴァーミリオン(鉛の亡霊・d24267)はアルルーナ・テンタクル(小学生七不思議使い・d33299)を指し示しながら語りかけた。
    「ねえ、気づいていた?」
    「え?」
    「その子、結構前から人を遠ざける能力使ってるけど、キミ別になんにも影響ないっしょ?」
     小さく息を飲み、アルルーナへ視線を送っていく詠美。
    「そんな力、使ってたの……全然気づかなかった……」
    「つまり、君には灼滅者の素養があるって訳」
     意識すれば感じ取れたかもしれない。注意深く観察していれば、気づく事ができたかもしれない。
     あるいは、そう。心に余裕があったなら……。
    「さぁ、どうする? 自分の正直になって選びなよ。後悔のないように。見栄を張らずに」
     端から見れば真実でも、詠美自身の心はどうなのだろう? 今も、嘘のままなのではないだろうか?
     思いを込めて尋ねたが、詠美からの返答はない。
     ただ、表情を険しくし、真っ直ぐにレオンを見据えている。
     張り詰めていく空気。
     揺らすではなく、破るではなく……いっそ、思考の渦に放り込んでしまったほうが良いのかもしれないと、奏森・雨(カデンツァ・d29037)は問いかける。
    「ねえ、それがあなたのしたいこと?」

     しばしの沈黙を経て、詠美は口を開いた。
    「……ええ、そうよ」
     表情を隠したまま、けれども言葉はよどみなく。
    「私は、私のしたいことをしてる。全部私がしたいからやってるの」
     本音か、強がりか。
     探りながら、七篠・零(旅人・d23315)は語りかけた。
    「俺は七篠零。君の名は?」
    「え……」
     驚いたような視線を受け止め、微笑み返す。
     詠美は視線を逸らしながら、口を開いた。
    「栄詠美よ、さっきも言ったけど」
    「詠美ちゃんか、いい名前だ」
     見栄っ張りのお調子者に見えても、努力して真にする根っこが真面目な子。それが、栄詠美という名の、女の子。
    「詠美ちゃんは、嘘を真に変えられる程の努力家だ。誘惑にも屈せず、自分で在り続けている」
     零はそう、認識している。
     事実としてそう、認識している。
    「きっと堕ちる事無く戻って来られる筈。だから、もろもろのことは置いといて……まず、僕たちに任せてくれないかな? その方がきっと、ずっと早い。君にとっては……ね」
    「栄詠美さん」
     続いて、アルルーナが伝えた。
    「自分で見栄を張ったとはいえ、真実へと変えるその努力はとても素晴らしいと思います」
     まずは、心からの賛辞を。
    「でも、このままじゃあなたが闇に飲まれてしまいます!」
     それでもなお、乗り越えられない現状を。
    「だから、見栄を張らない努力を、友達に本当の自分をさらけ出す努力をしてみませんか? きっと友達も受け入れてくれます。あなたは変われるはずです!」
     あるいは、本当の自分は、先ほど詠美が言った通りなのかもしれない。もしくは、今もなおただ強がっているだけなのかもしれない。
     いずれにせよ……見栄を張らないこともまた、努力。嘘を真に変える努力を一握りでもそちらに傾ける事ができたなら、あるいは……。
    「……」
     返答のないまま、詠美の体が闇に包まれる。
     姿が、淫魔へと変わっていく。
     半ばに、四文字の言葉が紡がれた。
     音としては聞こえなかったけれど……それが光への道と信じ、灼滅者たちもまた姿を変え……。

    ●偽りの輝き
    「ダークネスには退場してもらうで、私の七不思議其の二! 切り裂くハーピィ!」
     アルルーナは肌も露わな鳥人の姿へと変貌し、両腕の代わりに生える翼で交通標識を抱きとめる。
     制止を促すものへと切り替えながら、淫魔に殴りかかっていく。
     後を追う形で、クラウィスも槍を片手に大地を蹴った。
    「さあ、早めに終わらせましょう」
     淫魔が右腕で交通標識を防いだタイミングで螺旋刺突を繰り出し、左肩を切り裂いた。
     更には剛が背後へと回り込み、拳を刻み始めていく。
    「キラキラキラキラキラキラァッ!」
     掛け声とともに数を重ね、クラウィスたちが退いた前方へと押し出した。
     さなかには零が盾領域を広げ、前衛陣を包んでいく。
    「大丈夫、詠美さんも抑えてくれているはず……だから、耐えられる……!」
     零の言葉が導いた通り、淫魔の操る惑わしの力は弱々しく、容易に対処することができた。
     動きも鈍く、労せず攻撃を重ねる事もできている。
     重ねてきた力が功をなしたか、淫魔が若干姿勢を崩した。
     すかさず優希が華麗なステップを踏みながら懐へと入り込み、肥大化した腕で右ストレート!
    「……」
     右頬を捉えられ、淫魔は交代していく。
     さなかに紡がれた言の葉を、優希は涼しい顔で受け流しながら踏み込んでいく。
    「見た目じゃなくて、中身が、仕草も大事じゃないかな?」
     告げながら、放つは杖による打撃。
     魔力を爆発させ、その身体を軽く浮かばせた。
     即座に流希が跳躍し、雷を宿した拳で殴りかかる。
    「本当の己を人に見せるのを恐れるな! 俺も、こんな風に変るがよ。それを隠したり、恐れたりした事は無い!」
     左肩へと打ち込んだ時、不意に、視界の端がきらめいた。
     宝石のイミテーションが、本物のような輝きを放っていて……。
    「金剛石、ダイヤモンドの名を持つ俺にはそんな物に魅せられません!」
     即座に剛のライドキャリバー・アイギスが突っ込み、宝石を打ち砕いた。
     剛自身は腰を落とし、きらびやかなオーラを放つ。
     胸元を打ち据えられた淫魔が、二歩、三歩と下がっていく。
     猛追し、レオンは巨大な薔薇十字を振り回す。
    「闇に自分を渡すな。キミを好きにしていいのはキミだけだ」
     薔薇十字は両肩を打ち据え、膝をつかせることに成功した。
     動くこともできない様子の淫魔に、雨は落ち着いた足取りで近づいていく。
    「見栄をはって、つかれて、そんなことしなくたって、あなたは、あなたのままでいい」
     紡ぐは、優しい声音。
     真面目な詠美に送る、優しい言葉。
    「自分を、良く見せようとする努力ができるなら、自分の気持ちに嘘をつかない努力も、きっと、できるはず」
     嘘じゃないように、本当にしようとして頑張ってきた詠美に送る、新たな道。
     淫魔が反応を見せる前に、雨は杖を振り下ろす。
     右肩を捉えるとともに魔力を爆発させ、跳ね上がっていく淫魔を見上げていく。
     一歩、踏み込み、落ちてきた体を抱きとめた。
     そこにはもう、淫魔はいない。
     険しい表情を浮かべることもなく、強がることもなく……素顔のまま眠る少女が一人、静かに身を預けてきて……。

    ●見栄が嘘にならないよう
     灼滅者たちはショッピングセンターの周囲に設置されていたベンチに詠美を寝かしつけ、介抱と各々の治療を行った。
     治療が終わる頃に目覚めた詠美は、バツが悪そうに視線を逸らしながら口を開く。
    「ええと、ありが、とう。助けてくれて……けど……」
    「……そうだな。改めて問いかけよう」
     否定の言葉を打ち消すため、クラウィスは尋ねた。
     学園への誘いを。
     これからのことを。
     より具体的な説明を行うため、流希もまた口を開いていく。
    「……ということなんだけど、どうかな?」
    「そうね……」
     詠美は顔を上げ、頷いた。
    「私が、私であることには違いない。だったら、できることはしなきゃ。折角、友達も家族も守れる力があるんだもの。使わないなんて、私じゃない」
     それはきっと見栄ではない、真実の言葉。
     レオンは手を伸ばし、告げた。
    「ま、これからは好きなように生きてみな。好きなように、死ぬために」
    「ええ、そうさせてもらうわ。私は私の好きなように生きる。これまでも、これからも……いいえ」
     見栄を張ったなら、嘘にならないよう努力する。
    「今度は嘘にならないよう、最初から磨き上げておくつもり。私という人間をね」
     いたずらっぽく微笑みながら、詠美は手を握り返し立ち上がっていく。
     そんな光景を前に、雨は優しく微笑んだ。
     小さく頷き返した後、帰路をたどることを促そうとして――。
    「さ、て。水着選びをしよう?」
     ――遮る形で、優希がショッピングセンターを指し示した。
    「……え?」
    「すごい水着もいいかもしれないけれど、もっと今の自分自身の魅力を見せつけられるものを探してみよう? 手伝うから、ね」
    「あるいは、大胆な水着を用意するなら、パレオとか巻くと良いよ。ほら、男子ってチラリズム好きだからねー」
     零が畳み掛けたなら、瞳を見開いていた詠美はため息をはき、空を仰ぐ。
    「そうね……そうだった。選ばないと……」
     忘れていたという風なのは、いろんなことが起きたからか。
     それでも、詠美は前を向く。
    「……ええい、自分で決めたこと。いいわ、皆にも協力してもらう。近くで会える時間の最後のおお仕事! 皆に、とびっきりの水着を見せてあげるんだから!」
     頬を赤らめながらもショッピングセンターに向き直った詠美の手を、アルルーナが掴みとった。
    「ほな、行こか! 水着を探しに!」
     新たな旅立ちの前に、憂いを残す訳にはいかない。
     灼滅者たちは詠美の望む水着を選ぶため、ショッピングセンターへと消えていく。
     あるいは……そう。前向きになった姿こそが、救い出すことができた証なのだと確信して……。

    作者:飛翔優 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年8月20日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 7
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