鬼僧と山の大蛇

    作者:泰月

    ●阻む炎――護摩行
     ――パチ、パチッ。
     山の麓に組まれた巨大な護摩壇から、焚き木の爆ぜる音が小さく響く。
     その前に座すのは、黒い僧服に身を包んだ一人の僧。
     頭髪を剃った額には、黒曜石の角が炎を受けて鈍く輝く。
    「……シューッ」
     その異音は、護摩の炎の向こうから聞こえた。
     その気になれば、頭から僧を飲み込めそうなほど巨大な蛇が鎌首をもたげ、忌々しそうに炎と、僧を見下ろしている。
     僧は蛇と目を合わせないようにか、目を閉じたまま護摩木を数本まとめて掴んで、護摩壇の中へと投じた。
    「――吽!」
     ジャラリと数珠を鳴らし、一喝。そのまま経に続く。
     僧の両目は閉じたまま。膝の上に開いた経文を、見てもいない。
     しばらく炎を睨んでいた蛇も、火勢が更に強くなると諦めたのか、ミシミシと木々をこする音を立てて山の中へと引き返して行った。

    ●選択肢
    「天海大僧正の勢力に動きがあったわ」
     夏月・柊子(高校生エクスブレイン・dn0090)は集まった灼滅者達に、そう話を切り出した。
    「神奈川県の金時山。その麓に天海大僧正配下と思しき僧型の羅刹が現れて、護摩壇作って護摩行っぽい事をしているみたいよ」
     どうも殺界形成に似た力を持つようで、事実上、一般人は周囲から追い出されて立ち入りも禁じられた状態になっている。
    「怪我人が出たりはしていないみたいだけど、迷惑には違いないわ。秋の行楽シーズンも近いし」
     だが、羅刹達の目的は人々を遠ざける事ではない。
    「金時山には、強力な動物型の眷属の活動が確認されているわ。羅刹の行動は、眷族を金時山から出さない為のもののようよ」
     何故倒すのではなく、移動を封じるだけなのか。
     その目的までは不明だ。
    「動物型眷属か僧型の羅刹、あるいは、その両方を灼滅するのが今回の目的よ。どの敵を倒すのか。その判断は、皆に任せるわ」
     灼滅者達が判断を下せるよう、柊子は敵の情報を話し始める。
    「動物型眷属は、巨大な蛇よ。体を伸ばせば、山の木の上に頭が出るくらいね」
     毒はないが鋭い牙を持ち、大人の腕より太い体と尻尾も武器になる。
     体を覆う堅い鱗は、飛ばしてもまた再生する尽きない弾丸。
    「眷属の中でも、ダークネスに匹敵する強力な固体よ。単純な強さなら、護摩をしている羅刹よりも蛇の方が強いと思って」
     柊子は、そう羅刹を評する。
    「魔導書に似た力を持つ経文と神薙使いと同じ力を使うけど、羅刹には珍しく鬼神変が得意じゃないのよ」
     護摩壇を使い眷属の移動を封じていることからも判るように、僧の羅刹は特殊能力に特化している。その分、戦闘力は低いのだろう。
    「今回の事件をどう考えるかは、難しいと思うわ」
     今は一般人に被害は出ていないが、山を出た眷族が別の町に現れて人を襲わない保証はなく、天海大僧正の配下の動きも、正直かなり怪しい。
    「考えるのが面倒なら、両方まとめて灼滅してしまうのも手だと思うわ。楽な戦いじゃないし、乱暴と言えば乱暴な方法だけど。いずれにせよ、気をつけてね」


    参加者
    米田・空子(ご当地メイド・d02362)
    シェレスティナ・トゥーラス(欠けていく花・d02521)
    住矢・慧樹(クロスファイア・d04132)
    伊勢・雪緒(待雪想・d06823)
    桜井・夕月(もふもふ信者の暴走黒獣・d13800)
    オリシア・シエラ(アシュケナジムの花嫁・d20189)
    辻凪・示天(彼方の深淵・d31404)
    百道浜・華夜(翼蛇・d32692)

    ■リプレイ

    ●鬼との遭遇
    「あそこにいるですよ!」
     探した姿を見つけ、百道浜・華夜(翼蛇・d32692)が声を上げる。
    「全く、御坊さんの風貌で怪しいことをするなです。逆に目立つですよ」
     黒の僧衣に護摩を焚いている様と言うのは、実際、山の中では異質で目立っていた。だからこそ見つけ易かったのだが、コートにゴーグルと旅装姿の華夜とは大違いだ。
    「ここまで来るとは、灼滅者か。武蔵坂の者か?」
     羅刹はそんな指摘を気にした風もなく、護摩壇の前に座したまま体を捻って、接近する灼滅者達の方に顔を向ける。
    「自分は桜井・夕月です。羅刹さんの名前、聞いてもいいですか?」
    「黒蓮(こくれん)と申す。して、拙僧に何か用か?」
     桜井・夕月(もふもふ信者の暴走黒獣・d13800)が名を尋ねると、羅刹――黒蓮は険しい表情で名乗り、話の続きを促してきた。
    「眷属を封じてんだろ? 黒蓮のおっちゃんが、どーしてこの山から出したくないのか判らないけど、一般人に被害が出る前に、退治させて貰うぜ」
    「左様か」
     住矢・慧樹(クロスファイア・d04132)が眷属退治の意を伝えると、黒蓮は一言、短く答えて顔を護摩壇の方に戻した。
    「えーっと……いいのか?」
    「拙僧に、それを止める理由はない。好きにせい。あの蛇の巨体なら、労せずに見つかるだろう」
     黒衣の背中に慧樹が確認を取ると、振り向かずに答えが返って来た。

    ●駆け引き
     それじゃあ、と灼滅者達は山へ――入らなかった。わざわざ話しかけたのは、確認を取る為だけではない。
    (「周りの警戒は、任せるですよ」)
     仲間にだけ聞こえるような小声で言って、華夜はライドキャリバー・エスアールと共に下がって周囲の警戒に当たる。
    「止める理由はない、か。眷属だけど、もし持て余してて封じる手段をとってるなら、一緒に倒さない?」
     入れ代わりで一歩近づいたシェレスティナ・トゥーラス(欠けていく花・d02521)が、黒蓮に共闘を持ちかける。
    「私達だけでは不安なので、協力していただけませんか?」
     オリシア・シエラ(アシュケナジムの花嫁・d20189)も共闘を求めるが、黒蓮は背中を向けたままかぶりを振る事で、否定を示した。
    (「こちらが倒すのは構わないけれど、共闘は拒否ですか……眷属を山から出さないだけが目的? 何を行う心算なのでしょう……」)
     炎を上げる護摩壇を観察しながら、伊勢・雪緒(待雪想・d06823)は胸中で呟く。結界の類か、蟲毒のようなものか。護摩壇の怪しさは、やはり拭えない。
    「嫌ならいいよ。でも、結局それどうしたいの?」
     矛先を変えたシェレスティナの問いに、黒蓮が再び振り向く。
    「この場所だからそれというわけじゃないよねえ……他の場所でも、同じように動物型の眷属を封じて何かを待ってるのかな?」
     問いを重ねるシェレスティナの白い指が、護摩壇を指す。
    「答える理由は――」
    「共闘を断ると言う事は、天覧儀の様な強制闇堕ちが狙いですか?」
     答えをはぐらかそうとした黒蓮の言葉を、オリシアが途中で遮った。
     相手は、交渉を拒否した勢力の者だ。
     共闘を断られるのも、素直に答えないのも想定内。
     揺さぶる為に敢えて蒸し返し、相手が知らないであろう武神大戦を話題に混ぜる。
    「天覧儀? ……何だそれは?」
    「それとも、護摩で眷属の邪魔をしておけば、灼滅者が勝手に退治してくれるってことじゃないですか? 天海さん酷いですっ!」
     困惑を浮かべた黒蓮に、米田・空子(ご当地メイド・d02362)が捲くし立てると、黒蓮は1つ溜息を漏らしてから口を開いた。
    「拙僧とて、これまでの経緯は凡そは聞き及んでいる。敵と問答する気も、共闘する気もない。それだけだ」
     それを聞いて、夕月は警告の言葉を飲み込んだ。
     黒蓮は無視こそしていないが、明確な答えは返していない。だが、今『敵対とみなす』と警告しても火に油になるだけだ。
    「それに、両手の指でも足りぬ程の数で現れて戦いが不安だと敵に言われても、信じられると思うか?」
     険しい顔で黒蓮に告げられ、それを言ったオリシアが言葉に詰まる。
     眷属の乱入を警戒してサーヴァント達を出していたが、天海大僧正の勢力とは何度も戦っている。数を警戒されても仕方がない事だろう。
    「でもこんな所にこんなのあったんじゃ、シェル達は倒さざるを得ないのだ」
    「なら、撤去しよう」
     シェレスティナが食い下がると、あっさりと返された。
    「護摩の火が消えたら、この場を去ろう。お主達の背は突かぬ事も約束しよう」
     言外に迫られる選択。眷属を取るか、羅刹を取るか――答えは、考えるまでもない。
    「……潮時だな」
     黙って状況を見守っていた辻凪・示天(彼方の深淵・d31404)が、口を開いた。
    「状況は確かに不可解。天海大僧正が何か企んでいる気配はあるが……建前でも、人的被害を出すのを避けているとは見える。なら、目下の問題は眷属の方だ」
     淡々と告げて山に視線を向けた示天は、恐らくこの場で誰よりも冷静だった。
    「ま、そういう事だ。今あんたとやりあう気はないよ。俺は、天海サンとは組んでもいいと思ってたしな」
     黒蓮にそう告げて、慧樹は山の奥へ足を向ける。
    「脅威になりうる者を灼滅する方が、大事です」
    「そうだね。蛇は絶対灼滅しないと」
     たどたどしく言って歩き出した雪緒に頷いて、夕月も歩き出す。
     オリキアも力を抜いて、その後に続く。まだ訊きたい事は残っているが、蛇を最優先。そこを忘れる程、頭に血が上ってはいない。
     灼滅者達は、黒蓮の唱える経と数珠の音を聞きながら、山の奥を目指し歩き出した。

    ●大蛇との遭遇
    「こ、こんなに大きいなんて……っ」
     目の当たりにした蛇の大きさに、雪緒が思わず息を飲む。
     5分ほど山を歩いた所に、蛇は潜んで――いや、潜みきれていなかった。
     山の木々の間に体をねじ込んでいるのは蛇っぽいが、その巨体ゆえに、はみ出しまくっている。
     所々、枝が折れた木々が続いていたのも、蛇の後を追う助けになった。
    「立派な大蛇ですね」
     爬虫類好きな華夜は、並みの木の幹よりも太い体を感心したように見上げる。
    「良く育ったものだな」
     それ以上に平然としているのが、示天だ。驚きも感心もなさそうである。
    「蛇さん。空子の言葉、わかりますか?」
     空子がのんびりと声をかけてみるが、蛇から答えはなかった。
     まあ、人語を解す動物型眷属がいないとは言い切れないが、喋らない方が普通だと思っていいだろう。
    「そんじゃま、退治させて貰うぜ!」
     地を蹴って飛びかかった慧樹が、ドリルの様に激しく回転する杭を叩き付ける。
    「撃て、ぶんぶん丸!」
     慧樹の指示で、ライドキャリバー・ぶんぶん丸の機銃から放たれた大量の銃弾が、蛇の体を撃つ。
    「羅刹と上手く行かなかった分、暴れさせて貰いますよ」
     太陽と十字架を形取った装飾槍を手に、オリシアが続く。
     幾重にも連なる螺旋状の刃を螺旋に回して突き込み、蛇の鱗を貫く。
    「シュルルルッ!」
     威嚇の音を発しながら、傷を気にした風もなく体をくねらせ駆け回る蛇。
    「八風、皆様を一緒に守るのです!」
     口を開いて牙を剥き出しに突進する蛇の前に、雪緒が臆すことなく飛び出した。鋭い牙を片腕で受け止め、反対の腕の光の刃を蛇の鼻先に振り下ろす。
     真っ白な柴犬の様な霊犬・八風の咥えた刃が、斜めに交わる軌跡を描く。
     ガサガサッ、メキッ!
     そこに響いた、葉が擦れ木々が折れる音。途中の木々をものともせずに、蛇の尾が弧を描いて迫る。
    「させないですよ!」
     片手でパーカーのフードを押さえて飛び出した夕月が、変異させた鬼の拳でしなる蛇の尾を殴りつける。地面に叩き落された尾に、霊犬・ティンが刃を突きたてた。
    「伊勢さんの回復はこちらでするのです。エスアール、援護を」
     エスアールの機銃の音が響く中、華夜の蛇のような帯が幾重かに判れて雪緒の傷を塞ぎ守りを固める。
    「白玉ちゃん、しゃぼん玉です!」
     機銃の連射を浴びた蛇に、空子のメイドキックが突き刺さり、ナノナノ・白玉のしゃぼん玉が弾ける。
    「イリスは、妨害をお願い!」
     漆黒のドレスを翻し、シェレスティナが煌きと重力を纏った蹴りを叩き込む。
     毛足の長いウイングキャットのイリスの魔法が、反対側から撃ち込まれた。
    「シューッ」
    「体が大きければ、体力もあるか」
     体を起こす蛇を見上げ、示天は地を蹴って跳び、縛霊手を叩き付ける。霊力の網が絡まった蛇を、ライドキャリバー・アンサラーの突撃が押し倒した。

    ●激戦、そして
     幾つもの巨大な鱗が、弾丸の様に木々を貫き離れた灼滅者達を撃ち抜く。
     それを掻い潜って数人が蛇に近づこうとするが、猛然と動き回る蛇の体が巨大な鞭のように灼滅者達を弾き飛ばした。
     正直なところ、楽勝と言えるムードではない。
     絶対に倒すと決めたのは眷族。だが、その戦いより羅刹との駆け引きに意識が傾いていたメンバーもいた。戦術が十分に練れている、とは言い難い。
     だが、その程度だ。諦める要素にはならない。
    「シャァッ!?」
     動き回っていた蛇が、苦悶の音を漏らして倒れ込む。
     それを見て、オリシアが獰猛さを秘めた笑みを浮かべた。蛇の巨体の突進を避けず、宝玉付きの装飾帯を持つジェズルから流し込んだ魔力が、炸裂したのだ。
    (「っ……必ず無事に帰るのです……!」)
     仲間を庇って前に出ていた分、強かに木に叩き付けられた雪緒は、八風の視線を受けながら衝撃の痺れが残る左手をあげて、薬指の指輪にそっと口付ける。
     脳裏に恋人の顔を思い浮かべ、優しい風を招いて吹き渡らせる。
    「ちょーっと、回復がおっつかないですね。エスアールは自分でお願い」
     相棒のエンジン音を聞きながら、華夜は番えた癒しの矢を前の仲間に向けて放った。
    「イリス、支援お願い」
     リングの輝きを視界の端に捉えつつ、シェレスティナは縛霊手を掲げて、霊的な力を鎮める結界で蛇を包み込む。
    「大きいだけあって、掴み易いですよ。メイドダイナミック!」
     白玉のハートを背中に受けながら、空子はフリルがたくさんの妙にかわいらしい縛霊手で蛇の体を掴み上げる。
    「大人しくしてろ!」
     地面に叩き付けられのたうつ蛇の頭を、煌きを纏った慧樹の重たい蹴りが踏み潰し、首根っこをぶんぶん丸が轢き潰す。
    「もう一発だ」
     尻尾側では示天が淡々と、同じく煌きを纏った重たい蹴りで踏み潰していた。更にアンサラーが轢き潰す。
    「こうなってしまえば、大きな的だな」
     ティンの六文銭に撃たれる蛇を、夕月の影が刃に変わって斬り裂く。
     攻撃する箇所を選ばなければ、蛇の巨体に当てる事は難しくない。
     それにサーヴァントと主の連携は確かだし、何より数の差は圧倒的だ。
    「シャァァァァァァッ!」
     流石に危機を感じたか、蛇は甲高い音を発して踏み潰す2人を跳ね除け起き上がり、山の奥へと頭を向ける。
    「逃がしませんよ、メイドビーム!」
     いち早く気づいた空子の光が蛇を撃つ。
    「荒ぶる御霊よ……!」
     白椿の花と飾り紐を揺らし、雪緒が真横から鬼の拳を叩き付ける。
    「これ以上動かれる前に、波状攻撃で一気に仕留めよっ」
    「それがいいな。向こうは弱っているようだ」
     シェレスティナが踏み潰すように重たい蹴りを上から叩き込み、示天は摩擦の炎を足に纏って蛇の尾を蹴り上げる。
    「思うところはあるですけど、大人しく消えて欲しいのです」
     華夜が巨大な十字架を蛇に向ける。聖歌と共に砲口から放たれる、光の砲弾。
    「もふもふなのは正義です」
     笑顔で言い放った夕月の、狐の尾のようなもっふもふの帯の群れが、凍った蛇の体を木々に縫い止めるように貫く。
     その痛みにのた打ち回る、蛇の巨体。当たれば跳ね飛ばされ兼ねない。
     だが、オリシアは怯む事なく間合いを詰めて、穏やかな萌黄の気を纏った拳を荒々しく連続で叩き込む。
    「俺の炎で燃え尽きろ!」
     慧樹の炎を纏った漆黒の大槍に貫かれた蛇は、ぶすぶすと口の中から煙を上げて――灰になり、消えていった。

    「……いませんねえ」
     アンパンを手にした空子が、誰もいない場所を見てぽつりと呟く。
     宣言通り羅刹の姿は、護摩壇と共になくなっていた。
    「結局、逃げられましたか」
    「仕方ないね。朱雀門の動向を聞きたかったけど」
     特に羅刹から情報を引き出す事を重視していたオリシアとシェレスティナが、最も残念に思っただろう。
    (「そもそも、同盟でもない相手が敵対勢力を欺かない方がおかしい」)
     示天は特に気にした風もなく、胸中で呟く。
     黒蓮がその気なら、蛇との戦闘中に背後を突く事も可能だった筈。そうしなかったのなら、今は敵対する気はなさそうだ。
    「何か燃え残ってないですかね」
    「手伝います」
     護摩壇のあった辺りを探しだした夕月と雪緒。それぞれの霊犬も、お手伝い。
    「さて、コレでどーなるのかな?」
     呟いて慧樹が木々の間から見上げた空を、雲が流れていった。

    作者:泰月 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年9月26日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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