「わーい、ロボットだー」
「お、凄いな。どこかの県にロボットの像があると聞いたけど、それかな?」
とあるビルの影、子供が大歓声ではしゃぐので、お父さんはその方向を向いてみた。
そうすると、確かに巨大ロボが立っていたのである。
大通りに仁王立つロボット、見るからに壮観だ。
「でも見た感じ西洋の甲冑ポイなあ。プレートなんとかやスーツなんとかみたいだ」
「おとーさん、肩車してー!」
お父さんは理屈っぽく、形について考え始めるのだが、子供の方は気にもしない。
黒光りするボディを見ながら、なんとかの番組で見ただとか、良く似た外見のロボットを基準に他愛のない事を考え始めた。
そんな時である。
「あー! 動きだしたよ、あっち行って! 近くでみたーい」
「おお! お父さんもこういうの見て憧れたんだよなぁ。……? あれ、向こうからこっちに来て無いか?」
ドシン、ドシン、ドシン!
巨大な甲冑は地響き立てて、親子ずれのもとに訪れて来た。
そのまま移動すれば、彼らの真上に……。
●
「そこまでです!」
アンリ・シャノワーヌ(ブレーメンの音楽隊のロバ・d25247)は、剣を抜いてロボットの前に立ち塞がった。
巨大ロボと人間、いかにも不利な対決であろうに、気にもしない。
それが彼の信条であり……。
「援護するぜ。もうちょっと待てば……アレ?」
「退いてくれた? もしやあの親子を巻き込まぬように? ……いえ、まさか、ですよね」
驚く事に、敵は誰も居ない裏通りに下がったのである。
仲間が数人来てくれたとは言え、全員が揃うまでは、不利であると思っていたのだが……。
「私達が来たから、不意打ちを避けたんじゃない?」
「ま、そんなもんかな。油断しないで行こうぜ」
「(ありえませんが、この外見だと騎士道を重んじる正確だと思いたくなりますね。対決を重視する……アンブレイカブルではなく、TCGを由来としたロボテックスというのが残念ですが)」
騎士の鎧に似たロボットだけに、なんとなく親しみを覚えるアンリであった。
だがしかし、敵は殺人ロボットと言う設定を持っている。
内心の高鳴りを抑えつつ、アンリは仲間達と共に勝負を挑む事にした。
参加者 | |
---|---|
一恋・知恵(一期万会・d25080) |
翠川・夜(今宵は朝日が登る迄・d25083) |
望月・一夜(漆黒戦記ナイトソウル・d25084) |
東・啓太郎(独り歩き・d25104) |
山田・霞(オッサン系マッチョファイター・d25173) |
麻崎・沙耶々(ユアーオンリープリンセス・d25180) |
アンリ・シャノワーヌ(ヴゼットトレジョリー・d25247) |
炎道・極志(可燃性・d25257) |
●
「ナイトソウルvsソウル・オブ・ナイト……うーん、熱い記事になる予感がするね」
一恋・知恵(一期万会・d25080)はメモ帳片手に駆け寄った。
「あ、ねえねえ、戦闘前に一言くれる? 決め台詞とかあるといいかも」
「名前にちょっと親近感……なんて言ってる場合じゃねぇな」
くつくつと喉の奥で笑う知恵の言葉に、望月・一夜(漆黒戦記ナイトソウル・d25084)はなんとなく応えた。
集結する仲間達の足音を聞きながら、巨大ロボが消えた方向に歩く。
裏通りまで顔を覗かせると、既に対峙している別の仲間達と、敵の姿があった。
「……つか、でっけぇー。ねー、男子ってこういうロボ、やっぱロマンなわけ?」
「そりゃそうさっ! お前がどういう設定か、どういう騎士って奴かはわからないけど……皆に危険が及ぶ存在なら放ってはおけない! 月と夜のヒーロー、ナイトソウルが相手になるぜ! ソウル・オブ・ナイト!!」
知恵がメモメモする間に、一夜はアクションを決めた。
ほぼ同時に鎧を活性化させて、変身!
「夜の騎士ですかっ……何だか照れちゃうですよ……」
「……あ、夜姉ちゃんのことじゃないよ? 時間の夜ね」
えー。守ってくれないのですかー?
なんて会話を翠川・夜(今宵は朝日が登る迄・d25083)と一夜は繰り広げながら、いまいち締まらないなーと知恵のツッコミが直撃。
仕方無いので変身バンクからやり直し、見栄を切り直した。
「ダークチェンジッ! 常闇よりの使者――ナイトソウル見参ッ!!」
「(わーパチパチ。カッコいいですね)」
黒き霧が姿を多い、その纏う影を振り払い、漆黒のヒーローが現れる!
そんな彼らの到着を見て(変身し直しはスルーしてあげた)、対峙している仲間たちは、片手を上げてサインを返してきた。
なぜ、言葉で返してこないかと言うと……。
「ソウル・オブ・ナイト……そんな一夜くんのニセモノみたいな名前の騎士なんかより、わたしの騎士様のほうがずーっと素敵なんだからねーっ!!」
「沙耶々がいるんじゃカッコ悪いところは見せられないね」
麻崎・沙耶々(ユアーオンリープリンセス・d25180)とアンリ・シャノワーヌ(ヴゼットトレジョリー・d25247)は二人の世界に入り込んでいた!
心象風景を実体化させられるとしたら、きっと砂糖! いや、どっちかと言えば焦がしキャラメルでプリンが良いかなー、じゃあそうしよっかっ。というレベルである。
アップルパイよりもモンブランよりもなお甘い、秋の恋人たちであった。
「(そこですっ。チューです、抉り込むようにチューなのです!)」
なお、みんな胸やけしそうな感じでお砂糖は居て居るのですが……夜には御褒美だったようです。
「硬く、強力な敵だけど私たちが力を合わせれば倒せないものなんて何もない。さあ見せてあげよう、沙耶々!」
「も、もぉ……アンリ君、そんなに堂々と恥ずかしいよっ……(超嬉しそうな顔で)」
私たちの愛の力を!
……って、これが騎士道ですか!?
「み、魅せつけてくれるんですか(超嬉しそうな顔で)!?」
駄目だコリャ。
仲間達は一斉にそう思ったと言う。
いちゃいちゃするバカップルと、それをSSS特等席からガン視する少女。
もはやその世界を断てる者は無し! ここは早く敵を倒してしまおうと、心に誓ったのである。
うん、わたしたちの愛の力なら、どんな敵だってちょちょいのちょいだねっ!
●
『ヌウン!』
「くっ。ここまでデカいと、少々難儀しそうだ。……勿論、後始末がね?」
大剣が迫り山田・霞(オッサン系マッチョファイター・d25173)はたたらを踏んで、踏み留まった。
直撃すれば大変な事に成っていたはずだが、『彼』には届かなかったからだ。
「大丈夫か?」
「お陰さんで。なんだか色々厄介そうな相手っすねーけど負ける訳にはいかないっす」
霞の心配に炎道・極志(可燃性・d25257)は応えつつ、ぺっと血を吐きだした後、息を整えた。
そりゃ痛いが、まあ、敵が格上なんて良くある話だ。
ここでイモ引くなんて、彼にとってはありえない。
「この程度で背中に背負ったこの華を、散らせると思うなら、掛って来やがれ!」
『オウ!』
極志が啖呵を切ると、甲冑型ロボは闘志を剥き出しにしたかのように、向こうを張って睨み返した。
じれた極志は投げ飛ばしに掛るが、膝をつかせたものの、巨体に見合わぬ速度で素早く立ちあがる。
その姿は試合に臨む騎士の様でもあるが、小刻みに身体を揺らすので、隙が見いだせない。
「騎士道にこだわりはないが……、どう言う奴なんだ?」
「いわゆる『貴婦人のための騎士』じゃなくて山賊騎士かな? フェーデとか言う決闘という名の略奪を旅人に仕掛けまくるのが主な収入源だったって言う、決闘者だよ」
知って居るのか?
蹴り飛ばしながら尋ねてくる霞の問いに、カップルをガン見していた東・啓太郎(独り歩き・d25104)は頷き、強固な構えを取る敵を改めて眺めた。
こちらの前衛に注目しているようでいて、その実、全体を俯瞰しているのだろう。
全体を把握した上で、見てないフリなのだから、隙が無くて当然である。
「押しかけ自衛団が発祥っていう騎士も居るから、よく最強の山賊海賊は王族・貴族の事だって言われるけど……、山賊騎士っていうのは、身勝手な要求を割り引く代わりに譲歩を迫る悪どい連中だよ」
「ようは弁慶みたいなものか? まあいいさ、他の知性も無いロボ達より歯応えあるのは良いもんだ」
少し違うかな……とか思いつつ、啓太郎は霞の例えに頷いた。
通りたくば命を掛けて挑んで来い、命の代わりに剣を置いて行け……。
これが主に金だったり、馬やら、酷い例になると水利権だったりする訳だが、無茶な要求を基準に交渉を持ちかけてくる相手。という意味では同じだ。
それに今は戦いの最中、討論を愉しむ贅沢などあるはずはない。
「議論は後回しにしよっか。全身鎧には、メイスかピックがお約束……のはず! って硬いなぁおい……装甲の隙間を、とか漫画であるけど無理やろこれ」
啓太郎はツルハシを何度も振るって、ようやく先っぽを装甲板の隙間に埋めた。
漫画だとすごく簡単そうにやってのけているが、元一般人の彼には難易度が高い。
ムリゲーをなんとかクリア……。と息をつく間もなく、えっちらおっちらESPを集中させて、内側から爆発させる。
「堅そうなロボットですね……わたし達の攻撃、通じるでしょうか」
わたしも、ポチも、精一杯頑張るですよ。
そしてというか、ようやく特等席からレディが退出する。
一夜はワンコに指示を出すと、仲間達に結界を施して行った。
●
「ポチ、ゴーゴーですよ! 皆を守ってくださいです」
『ソノ意気ヤ良シ!』
ポチは犠牲になったのだ!
夜たちを守るために出て来た霊犬を、敵は結界の上からブン殴った。
たまらず下がるワンコに目もくれず、敵は一同を待ち構える。
「塵は塵に、灰は灰に、そして私は、私に」
そこまで戦闘記録を眺め、知恵はメモ帳を閉じてカードを取りだした。
そしてパチンと指先鳴らして転身を開始する。
「正義のロボっぽい相手には、邪悪な女幹部だよねえ。初めまして、『私』です」
『オー!』
知恵の周囲で黒い牡丹が渦巻き、灰色のツインテールで首を傾げる。
邪悪な笑みで、クルセイドソードを逆さに構えて、逆十字を魅せつける艶姿。
二本の十字剣が、ここに対決!
「……うふふ。悪逆非道に行こうじゃないの、君は勇者でオッケーオッケー、私は魔王だ、かかっておいで」
しかし知恵は素直に剣で斬り掛らず、先に籠手の霊異で掴みかかる。
そして身動きできなくなったところに、初めて甲冑の隙間へ、突き刺したのであった。
「あー。そうやればやり易かったんやねー」
「きったねー」
「でしょー。褒めて褒めて」
という辺りまでがお約束。
仲間たちと軽口叩きながら、知恵は艶然と微笑んだ。
ここから全員攻撃が始まった。
イチャイチャしたり、ガン視していたメンツが勢ぞろい。
「えーっと、強い人を狙うと能力が発動しちゃうんだっけ。この中で一番戦い慣れてるのって……わたしだね。でもいつも前だし……戦い慣れないなー(上目遣い)」
「なら私にリードを任せて。力を抜いて……相手が描く動線の上に、そっと置いておくんだ」
と沙耶々は彼の愛の言葉を受けながら攻撃。
アンリは彼女の手を取りながら攻撃。
……イチャイチャは終わったと言ったな!? あれは嘘だ!
ここから先が真・骨・頂!!
「えーい! ……きゃっ、いつもの調子で深入りし過ぎちゃった~」
「沙耶々、怪我はない? すぐ治すから……無事? なら良かった」
やだーはずかしー。
沙耶々がバットでブン殴るように打撃、心配したアンリが鬼の様な形相で追い打ちをかけると……。
キャー嬉しーとばかりに照れ照れ乱打乱打乱打。
殴りかかった影響で真空の刃まで作ったアンリに見惚れたように、彼女のドグマがロボを突き刺して貫通したと言う。
ずッキューん♪
「……だ、駄目っす。ボンが……じゃなくて、望月さんが息をしてないっす」
「若者には刺激が強過ぎたのかもしれんな……。さぁ。出番だ! やっちまえ、ナイトソウル」
「うっ、うん……」
しおしおのぷー。
素に戻った極志と霞は、少年を心配してさすったり小突いたり。
真っ赤になってぼーっとしていた一夜は、ようやく再起動。
「待たせたな! ここが俺達の決着の舞台。今日ここで、ケリをつけてやる!」
一夜は……甦った!
意識のスイッチが入ったことで、胸のエンジンに火を点ける。
終わらない悪夢を終わらせる漢、明けない夜に明日をもたらす漢。
そう、『漆黒戦記ナイトソウル - Hero Desire -』に乞う、ご期待!
俺達の戦いは、始まったばかりだ!
●
「うおおおー! ガンガン、行くぜー!」
ナイトソウルは突き刺した槍をそのままに、無数の鉄拳を叩き込んで行く。
殴られても殴り返す!
そんな勢いに吊られ、あるいは影響を受けてみんな果敢に攻撃だ!
「真のナイト決定戦ですね! わたしも負けないですよ」
「おっけー。これが……俺の、俺達の力だあぁぁ!」
しゅっしゅと夜がパンチを構えると、ナイトソウルは剣を構えて共に立つ。
「今、必殺の。ときめき……(えーとえーと)」
「トーゥ! ナイト、セイバー!!」
二人の友情パワーで、X字攻撃を掛けたのである。
そして、これだけでは留まらないっ!
「山田さーん」
「おう! こいつの能力はこっちにも目がある、焦らずに追い詰めて行くぞ」
夜の呼び掛けに答えて霞も攻撃に参加。
回り込むのではなく走り込むのでもなく、地道なフットワークで前に出た。
内側から抉り込むように潜り込み突進!
装甲の隙間にではなく、装甲そのものに打ち立てたのである。
「なんか順調だな。思ったよりも困らなかったというか」
「そうか……。こいつ自身が出て来たことで、自分の有利な条件をもぎ取れないんだと思う。多重発動するから恐ろしい訳で、能力が起動し過ぎない様に攻め立てればいい」
極志が呟いた言葉に、ふと啓太郎は答えに至った。
橋の向こうに渡りたい、他に近い道が無い。……という人を『選んで足元を見て』居るから山賊騎士は強いのである。
こいつ自身の能力を最大限に活かすならば、灼滅者が絶対に引けない一般人の前で、あのまま戦えば良かったのだ。
「なんだ。あのまま奇襲上等で戦ってた方が強かったのかよ。なら遠慮は不要。落し前をつけてやる!」
ニタリと極志は不敵な笑いを浮かべて、スデゴロ勝負を挑む事にした。
防御に優れ、確かに手ごわい相手。だが、それだけならばトレーニング相手にピッタリだ。
殴りかかって適当な所を掴み、頭を強引に下げてパチキをかます!
「ノリノリだね。まあ多対多なら危険な能力だけど、今の条件でなら問題ないからいっか。さて、そろそろ……をい、待てそこの相棒! グルーメーちゃーん」
なんということだろうか!?
啓太郎よりもさきに飛びだしたナノナノは、手にしたフォークを突き刺して装甲の隙間に入り込み、直接中身に向けてシャボン攻撃を始める。
「おー。上手いもんだねェ。もしかしてグルメちゃんご主人サマより上手じゃない?」
「あっちの方が小さいんだから、得意なんだろう(ガックリ)。それはそれとして、行ってくる」
ハーイ。と知恵は笑って啓太郎を送りだした。……精神力で作った刃がちょっと煤けている。
別に彼の剣戟を見て居るつもりはない、先に仕掛けさせて隙を見付けたらソコを突こうという構えである。
流石は悪の女幹部、汚ない、ちょーきたない!
「別に分厚い装甲に正面から挑む必要ないもんね。穂麦ちゃん、いっくよー」
知恵は剣の属性転換を掛け、ESPで精神面を切る剣に造り変える。
同時にビハインドも彼女と同じポーズで構え、霊力で剣を編み出して左右対称のスタイルを取った。
仲間の前を通ってカバーを掛けるのが穂麦、敵の後ろから死角を突くのが知恵である。
そして前後から挟み込むように、斬り割いてから同時に後方へ下がった。
「さあ行こう。みんなが用意してくれた、私たちの花道ですよ」
「はっ恥ずかしいなあ(照)。二人の共同作業だね」
アンリと沙耶々は共に手を取り合い、一人はロッドでもう一人は拳骨を握りしめた。
剣が無いのが残念だが、キャンドルライトを灯すと思えば、こんなものだろう。
ちなみに、みんながどんな目で見て居たかと言うと……。
「(野暮な事は言わん。行って来い)」
「(外したら知恵たちでトドメ刺そっか。そして入刀失敗記念のインタビュー)」
「(そうっすね。もう遠慮要らないっしょ)」
「(アーアー。何も聞こえなーい)」
「(素敵……。わたしにもいつかこんな日が……)」
「(そういえば、山賊騎士の時代。奇妙な税金として初……なんでもない。あー今頃何してるかな)」
と言う感じで、みんな生温かい目で、ロボがザクロに成るのを見守っていたのでした。
もっともTCGのロボの事です、頭をカチ割られても、ザクロにも残骸にもならず。
ヒラヒラと一枚のカードになった。
「随分と厄介な能力でしたね騎士というより、決闘者でしたが……まあごった煮TCGのロボ騎士ですしね」
「俺たちの勝ちだぜ、ソウル・オブ・ナイト。……って、この能力スゲー。他キャラからの援護もOKなのかよ。チートじゃねえ?」
アンリがカードを拾い上げると、変身を解いた一夜たちも寄って来た。
回してデータを確認する陰で、一同は今日の日の闘いをああでもない、こうでもないと笑いながら話す。
そういえば騎士道物語も、いろいろな騎士たちの葛藤が舞台だ。
もしかしたら、仲間達のように個性豊かだったのかもしれない。
作者:baron |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2015年11月6日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 3
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