集結する光の軍勢~闇より歩く影法師

    作者:幾夜緋琉

    ●集結する光の軍勢~闇より歩く影法師~
    『っ……!』
     黒いローブを着た男の前に、まばゆい光が、一面に広がる。
     突然の発光に、彼はその光を目の当たりにしてしまう……でも、まぶしさは、何故か厭な感じはしない。
     その光が収束すると……その心は、今までにない感情へ。
    『……タカトを、護らなければ……』
     その言葉は、確固たる意思と共に呟かれる。そしてその呟きと共に、その顔が見える。
     それは……骸骨。
     灼滅者であれば気づくだろう、それが……ノーライフキングである、という事を。
     そしてノーライフキングは、フードをさらに目深に被り、顔を隠すようにして……深夜、新宿へ、闇を渡り歩いていくのであった。
     
    「皆さん、集まっていただけた様ですね? それでは、早速ですが、説明を始めさせて頂きます」
     五十嵐・姫子は、集まった灼滅者達に軽く頷くと共に、説明を始める。
    「先日ベヘリタスの卵の事件は覚えていらっしゃいますか? その事件で暗躍していた光の少年と、アンデッド化して白の王の配下となったクロキバとの戦いに介入した灼滅者の皆さんが、見事クロキバを討ち取ることに成功したのです」
    「これによって、白の王セイメイの計画には、致命的なダメージを与えることが出来ました。皆さん、ありがとうございました」
     軽く一礼。
    「また、最後に正気を取り戻したクロキバは、自分が灼滅された事で、新たなクロキバの継承者が出現すると言い残しています……クロキバを継承する者、それが誰になるかはわかりませんが、これは大殊勲といえるでしょう。本当に、ありがとうございました」
     と、そこまで言うと、ちょっと表情を険しくして。
    「しかし……クロキバを失った白の王の弱体化により、白の王と敵対していた光の少年『タカト』達の積極攻勢にも繋がってしまった様なのです」
    「『タカト』は、拉致したラブリンスターを利用し、多くのダークネスに無差別篭絡術を利用し、配下に組み入れようとしています。恐らく……集結させた軍勢を利用し、何か大きな作戦を行おうとしているのでしょう」
    「『タカト』のこの作戦……その予知は断片的であり、全てを阻止する事は難しいでしょう。しかしながら、私たち武蔵坂学園に関わったことがあり、何らかの『絆』があるダークネスについては、かなりの確率で予知が可能です」
    「皆さんには、この光の軍勢に加わろうとしているダークネスの灼滅を御願いしたいのです。ここで戦力を減らす事が出来なければ、『タカト』を阻止する事が出来なくなるかもしれませんから……」
     そこまで言うと、続けて姫子は。
    「皆さんには、ダークネスの中でも強力な相手になりますが……地上に降り立ったノーライフキングを灼滅してきて頂きたいのです」
     と、それにクリスが一端瞑目……もしかしたら、という心境もあるのかもしれない。
    「ノーライフキングが地上に居ること自体珍しいのですが、さらに今は、配下もその周りには居ない様です。つまり、襲撃するには絶好のチャンスといえるでしょう」
    「しかしながら、ノーライフキングは知られうるダークネスの中では最も強力なダークネスといわれています。背中には水晶の翼を生やしている彼は、闇の中を渡り歩きながら、新宿は橘華中学へと向かっている様です」
    「このダークネスが中学校へと到着する前に、闇の町の中でしとめてきて頂きたいと思います。幸い彼は人気の無い所を主に歩くので、一般人の姿は余りありません。ですが、人払いは必要になると思います」
     そして、姫子は最後に皆を見渡しながら。
    「ノーライフキングをこういった機会であっても、一気に叩くことが出来るのは、またとないチャンスです。どうか、皆さんの力を結集し、このノーライフキングを灼滅してきて下さい。宜しく御願いします」
     と、深く頭を下げた。


    参加者
    石弓・矧(狂刃・d00299)
    浦波・梗香(フクロウの目を持つ女・d00839)
    氷霄・あすか(高校生シャドウハンター・d02917)
    迅瀬・郁(陽だまりの詩・d03441)
    黛・藍花(藍の半身・d04699)
    紅羽・流希(挑戦者・d10975)
    ティート・ヴェルディ(九番目の剣は盾を貫く・d12718)
    仮夢乃・聖也(小さな夢の管理人・d27159)

    ■リプレイ

    ●光の下に
     白の王と敵対せし光の少年『タカト』。
     拉致したラブリンスターを利用、多くのダークネスへ無差別籠絡術を行い、配下に組み入れようという作戦の遂行を始めた彼。
     そんな彼の作戦の結果、いつもは地上に現れることなどあり得ないダークネス……ノーライフキングが出現した、というのが姫子の話。
    「ノーライフキング……」
     ぽつりクリス・ケイフォード(中学生エクソシスト・dn0013)の呟く言葉。
     いつものクリスの口調とは違う、何処か思い詰めたような、そんな一言。
     それに彼の表情はどこか、余裕がない様にも見える。
     そんなクリスの傍らにそっと進み出て、黛・藍花(藍の半身・d04699)は。
    「……クリスさん、お久しぶりです」
    「え? ……あ、ああ、久しぶり、だね?」
    「ええ……クリスさん。今回のノーライフキングは今迄に縁のあった敵だと聞きます……今回の相手は、どこかで倒し損ねた敵でしょうか?」
    「……どうだろう。判らないけど……可能性は、あるかな……」
    「そうですか……でも、無理はなさらないで下さいね?」
    「うん……勿論」
     クスリと微笑むクリス。
     このように、ノーライフキングを直接灼滅出来る機会など、そうそうある物ではない。
     でも、ノーライフキングの戦力は、どれだけのものなのか……想像もつかないし、そんな厄介な相手を呼び出したタカトは、本当に厄介である。
    「タカトさん……本当に厄介な事を……」
    「そうだな。タカトが何を企んでいるのかは判らない。けれど、敵の戦力増強を見過ごす訳には行かない。ましてや、黒幕たるタカトがシャドウと浅からぬ因縁があるのならば、シャドウハンターとして、尚更看過は出来ないな」
     紅羽・流希(挑戦者・d10975)と浦波・梗香(フクロウの目を持つ女・d00839)の会話に、氷霄・あすか(高校生シャドウハンター・d02917)は。
    「本当、ノーライフキング、いきなり派手に動いてきたわね……こんなにたくさんのダークネスに効果が出るなんて、ラブリンちゃんって本当にすごいダークネスだったんだね……」
    「そうだな。ノーライフキングを落とせる位に籠絡スキルは高いという事か……でも、面倒事を起こされんのは願い下げだ」
    「そうなのです。最も強いダークネスが相手……少し緊張するですね。しかし、負けるつもりはないですよ! 全力の力で倒させてもらうです!! 仲間と一緒に捜索し、強力して撃破するです!!」
     ティート・ヴェルディ(九番目の剣は盾を貫く・d12718)に仮夢乃・聖也(小さな夢の管理人・d27159)が拳をぐっと握りしめると、ティートが。
    「ああ。ノーライフキングをぶっ潰せる日が来るなんてな。配下もなにもいねーんじゃどんだけ強いかわかんねーけど、それなりに楽しめんだろ」
     と拳を握りしめると、迅瀬・郁(陽だまりの詩・d03441)、藍花、石弓・矧(狂刃・d00299)が。
    「セイメイの手に落ちていたクロキバの灼滅に手を貸してくれたのはありがたいけど、それとこれとは話が別! 良くない事を企んでるなら、何としても阻止しないと……!!」
    「ええ。軍艦島や光の軍勢などと、情勢も色々動いている様ですが……ともあれ、今日は宿敵のノーライフキングを灼滅する機会に恵まれた事を喜ぶとしましょう」
    「そうですね。ノーライフキング、強敵ですが、ここで確実に倒しましょう」
     その気合いに、遥香を初めとしたサポートの仲間達も頷く。
     そして……灼滅者達は、新宿の繁華街へ到着。
     到着するやいなや、それぞれビハインド等、サーヴァントを呼び出して、いつでもの準備を整える。
     そして郁がサウンドシャッター、流希が殺界形成を使うと共に、周囲の地図を元に、藍花がスーパーGPSを発動。
     地図と、周囲の状況を比較して、挟み撃ちが出来そうな一本道を幾つか見繕う。
     そして、フードを被ったノーライフキングの捜索を始めるのであった。

    ●闇に光を導かれ
    「……あいつか?」
     何処か不気味な雰囲気が漂う中、息を潜め、気配を隠し……約一時間。
     深くフードを目深にかぶり、顔を隠した……骸骨の男。
     橘華中学へと向かう道を、闇と闇の間を転々とするようにしながら進む彼の姿を、闇の中に発見。
    「あれ……ですね」
    「ええ……」
     小さく、囁く程度の音量で頷き合う灼滅者達。
     そして、ノーライフキングが建物の間に挟まれた一本道に足を踏み入れたところで、相互に連絡を取り合う。
     そして、前の方に、立ち塞がるよう矧、あすか、藍花、流希。
     更にクラリス、流龍、蛍姫等も立ち塞がると。
    「「「夢見る一家参上!」」」
     ポーズを取って、決めぜりふを決める三人。
     そんな三人の言葉に何だ、と言った感じで一歩の距離を取るノーライフキング。
     それに更に矧、流希、あすかが。
    「ふふ……こんばんわ、残念ですが、ここは『行き止まり』ですよ?」
    「……操り人形にされたノーライフキング。憐れなもんだな」
    「貴方が橘華中学に行こうとしているのは知ってるわ。何故、中学に行こうとしているのかしら?」
     と、そんな三人の言葉に、更にフードを目深に被るノーライフキング。
     何か会話をしよう……という意思は見えない。
    「会話する意思はない……私達と話しても無駄だ、とでも思っているのでしょうか?」
    「意思があろうと無かろうと……私達は貴方をこの先に通すつもりはありません。どうしても通りたいと言うのならば……私達を倒してから行く事ですね」
     その言葉と共に、灼滅者達は構えと共に、進路を完全に塞ぐように展開する。
     そんな灼滅者達の動きに、ノーライフキングは。
    『……ならば、仕方ないな』
     と一言を呟くと、フードをその場に脱ぎ捨て、戦闘態勢。
     背中の水晶の翼を展開し、明らかに殺す為の殺意を噴出させる。
     ……強いオーラに、流石に圧倒される灼滅者達……だが、対峙体制を崩すことはない。
    「さあ……ならば始めるとしよう」
     と流希がノーライフキングへと一歩二歩進み出てくると、それにジェフ、梨乃、良太、清美、登らも。
    「流希兄ちゃん、助けに来たよ!」
     と次々と仲間達が姿を現す。
    「登……宜しく頼むな」
    「うん!!」
     そして登が殺界形成を展開し、周囲から人払い。
     流希が先陣切って、黒死斬の一撃で斬りかかると、清美の縛霊撃、登の除霊結界、良太のオールレンジパニッシャーに、梨乃がマジックミサイル、そしてジェフのフェニックスドライブ。
     そして更に、クラリス、流龍、蛍姫らも鬼神変、尖烈のドグマスパイク、ディーヴァズメロディと、立て続けて嗾ける。
     そんな補助者の攻撃に対し、あすかはイエローサインで前衛陣にBS耐性を付与すると、藍花の縛霊撃、矧は夜霧隠れの目眩まし……と続く。
     そんな灼滅者達一巡の猛攻に対し、顔色……いや、元々骸骨だから顔色があるかは微妙ではあるが、ノーライフキングはそれら攻撃を受け止める。
     多少のダメージはありつつも、ノーライフキングは全然聞いている風ではない。
     ……そして。
    『……私の進路を邪魔するのであれば、殺すまでの事だ……』
     とぽつり呟き、そして……漆黒の闇を放出し、灼滅者を飲み込む。
     深い深い闇が、立ち塞がる灼滅者達を飲み込んでいき、大きく体力を削り去って行く。
    「っ……」
     それを唇を噛みしめながら、耐える。
     ……だが、その結果、ノーライフキングの注意は完全に、立ち塞がる前方に向く。
     でも、それに応じて、ノーライフキングを挟んだ逆側から忍び寄っていた、他の仲間達。
    「……」
     視線で合図し、そして……。
    「倒させてもらうですー! 逃がすななのですー!!」
     大きな声と共に、背後から奇襲を仕掛ける聖也。
     更に郁も光刃放出、ティートがレイザースラスト、クリスがセイクリッドクロスと続け……更に遥香がデスサイズ、鎗輔が龍翼飛翔……最後に、梗香が遠距離からのバスタービーム。
     流石に不意を打った灼滅者達の攻撃を、ノーライフキングは攻撃を交わせない。
    『……小癪な……!』
     と、怒りの声を紡ぐノーライフキング。
     そして、次のターン。
     ノーライフキングは、更に強く、瘴気を纏う。
     ビリビリと肌を焼くその闘気……そして、その闘気と共に、今度は後方に向けての闇の力を解放。
     強力な衝撃波が、後衛の灼滅者達の体力をガッツリと削りつつも、前方の相手に対しては、全く構えを崩すことはない。
     そしてその一撃を食らい、半分以上の体力を削られたクリス。遥香が。
    「大丈夫?」
     と声を掛けるも、クリスはこくり頷き……ノーライフキングを見据える視線は決して逸らさない。
     そして遥香がヒーリングライトで癒アップを施すと、クリスがヒーリングライト、郁がセイクリッドウィンドでそれぞれ負った傷を回復。
     ……とは言え、それで全て回復出来る程、ノーライフキングの攻撃は柔ではない……大体半分を少し上回る程度。
    「流石、ノーライフキングと言った所か……」
    「そうね。でも……ここから先へ通すことは出来ない。必ず、倒さないと……」
    「ああ……そうだな」
     あすかに頷く流希。
    「さぁ、いっておいて!!」
     そしてあすか、流希、そして聖也はクラッシャーポジションの効果を纏い、ヴァンパイアミストや雲櫂剣、影喰らいと高攻撃力で押して押して押し込んでいく。
     更にジャマーの矧はレッドストライク、スナイパーの梗香、藍花は確実度重視のバスタービーム、残影刃。
     ……そんな攻撃をしつつ、藍花はノーライフキングに。
    「それにしても……ノーライフキングは最も強力なダークネスと聞きましたが……その割には簡単に操られたりですね?」
     と挑発気味の言葉を投げかけ、それに彼女のビハインドもクスクスと笑う様な仕草をする。
    『……』
     冷たい視線で睨みつけるノーライフキング。
     そして次にティートがシールドバッシュで怒りを誘う。
     が……ノーライフキングは冷静さを失わない。
     灼滅者達の実力、状況を鋭く見極めている様である。
     そして次の刻。
    『……先ずは、お前だ』
     と言うと、黒い刃を音もなく、瞬時に放出。
     その一閃が、クリスに襲いかかる。
    「危ない!」
     と、藍花が叫ぶ……しかし、その素早い一撃を躱す事は出来ず、クリスは黒い刃にと共に吹き飛び、壁へと叩きつけられる。
    「っ……ぁ……」
    「……!」
     と、すぐ遥香、ジェフ、梨乃とドリームメアが回復を施し……命だけはとりとめるも、立てる程もない。
     目の前での一撃に、唇を噛みしめる梗香、藍花。そして梗香はクリスの前に立ち塞がり。
    「……クリス君。後はそこで休んでて……大丈夫、私達が必ず、倒すから」
     と一言、呟く。そしてそれに藍花も。
    「ええ……私達に、任せて下さい」
     と、微笑む。
     そんな仲間達の言葉に、ありがとう、と。
     そして。
    「やはり、最強の呼び声高いダークネスなのです。油断せず、確実に行くのです!」
    「ああ……配下がいねーノーライフキングを相手に出来るのは、そうそう無いからな……確実に、此処で倒すぜ。皆で」
     聖也に頷くティート。
     ……そして、その後数分の熾烈な戦い。
     明らかにノーライフキングの一撃は、灼滅者の格上の戦力……一撃一撃が、体力回復する以上にその身を蝕んでいく。
    『邪魔だ……さっさと、そこをどけ』
     と言い放つ。
     それにディフェンダーのティートは、仲間を護る様にし……数ターンの後、崩れ墜ちる。
     更に藍花のビハインドも……まさしく、ノーライフキングの強力さを思い知らされる、猛攻が続く。
     ……だが、そんな状況下においても、灼滅者達は決して諦めない。
     進路を塞ぎ、包囲した上で、前後から攻撃を叩き込み、ノーライフキングの体力を少しずつ削る。
     その被害を表すかの様に、水晶の翼も傷つき、その口調にも、何処か余裕はなくなりつつある。
    「ほら、どうした? 俺達に勝って、中学に行きたいんだろう?」
    「通りたいなら、私達全員を倒す他にない。すんなりと通すなんてありえないからな」
     と流希、梗香の宣告に、チッ、目を細めるノーライフキング。
     そして……更に数十分が経過。
     圧倒的な数の差、1対19で、ほぼ互角以上の戦いを続けていたノーライフキング。
     とはいえ手数の多さは、確実にノーライフキングの体力を削り去り……次第に、その動きは鈍る。
     しかし攻撃は衰えるはずもなく……聖也、梗香を、数十分の間に戦闘不能へと追い込む。
     そして……戦闘開始から合わせて、半刻近く経過した、その時。
    「……喰らえ」
     と流希のデスサイズが、ノーライフキングの不意をついて、真っ正面から命中。
     その一閃に、がくっ、と膝から崩れるノーライフキング……そして、あすかが。
    「どう? これで終わりにしてあげるわ!」
     と接近し、トラウナックル。
     だがそれの反撃とばかりに、あすかへ黒い瘴気を放ち、爆発。
    「っ!?」
     流石に至近距離すぎ、そのまま吹き飛ばされるあすか。
     だが、その一撃は、ほぼノーライフキングの、最後の渾身の一撃だった様である。
     黒い瘴気を放った手を、そのまま地面へとつけてしまうノーライフキング。
     ……それに矧が。
    「これで、終わりにしましょう……覚悟を!」
     と、矧のレッドストライクが、ノーライフキングに放たれ……ノーライフキングは、絶命の表情と共に、崩れ墜ちるのであった。

    ●屍王の影失い
    「……終わった、です? や、やったですーー!! っ……!」
     ぴょんぴょんと嬉しそうにジャンプしながら感情を露わにする聖也……でもはしゃぐと、傷を負った部分が響いてかなり痛い。
    「ふぅ……皆、お疲れ! 良く頑張ったな! ゆっくり休んでくれ!!」
     流龍に、クラリス、蛍姫も、傷を負った仲間達の手当をしながら声高く宣言。
     ……とは言え、灼滅者達もかなりの痛手を負ってしまった。
     やはり、配下が居ないとは言えノーライフキングは、ダークネスの中でも最強の部類に入る種類なのは、間違い無いだろう。
    「それにしても恐ろしい相手だったのです……今迄戦った敵とはひと味もふた味も違ったです……」
    「ええ……無差別籠絡術、恐ろしいものです……何とかしなければ……」
     片腕抑えながら、流希の呟いた言葉……それに梗香、矧が。
    「そうだな。これでタカトとも『絆』とやらが繋がってくれればな。いい加減、そろそろ尻尾を掴みたい所だがな」
    「そうですね……このままタカトさんをのさばらせておくわけにもいきませんしね……」
     ……戦いという意味での絆は、これで繋がったかも知れない。
     でも、何にせよノーライフキングを倒し。
    「……さて、と……それじゃ、周りに異常が無いかを一応確認してから、帰るとしよう」
     と、郁の言葉に皆も頷き……肩を貸し合いながら、灼滅者達、新宿を後にするのであった。

    作者:幾夜緋琉 重傷:氷霄・あすか(大学生シャドウハンター・d02917) ティート・ヴェルディ(九番目の剣は盾を貫く・d12718) 
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2015年11月20日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 6/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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