●ソロモンの悪魔――デカラビア、顕現。
北陸地方の片隅にある大型ショッピングセンター。客も居なくなった深夜帯に、それは起きた。
床のタイルにひとりでに傷が付いていく。内側からヒビが出るような、鋭利な何かで削ったような。しかし傷は綺麗な直線を描き、一定の長さになったら正確な三十六度で曲がっていく。
そうしてできあがったのは五芒星であった。
五芒星は内側から青白い光を放ち、やがて光は大きくなり、天井を砕くほどの光の柱となって迸った。
柱の中にもやもやと浮かび上がる少女の姿。柱は閃光と衝撃派をまき散らして消失し、少女は一糸まとわぬ姿で浮いていた。
床に描かれていたような五芒星の魔方陣が背後に展開し、彼女を浮かべているようだ。
「おっはよーう! 今日も元気に人間やってるー!? みーんなー! ……あれ?」
両手をばんざいして笑う少女。
しかし少女と言うには肌の色が青白く、目の色も尋常ではない。
「そっかあ、人間いないところに出たんだっけ。さーみしーいなー、遊べると思ったのに。まだ我慢かーあ」
少女はパントマイムをすると、手の中に女の子が欲しがるオモチャのようなステッキを生み出した。しっかり握ってくるくると回す。
「あ、いけない! お外に出るならお洋服着なくっちゃ! でからびあちゃん失敗! きゃは☆」
スキップの動作でデパートの中を進み、気に入った服をつまんで順番に着用していく。
そうしてできたのは、ふりふりの可愛らしい衣装だった。
「でからびあちゃん完成~☆ まずは力を取り戻さないとね! やることいっぱい、大変! 大忙し、きゃは☆ きゃは☆ きゃっはあ☆」
●ソロモンの悪魔迎撃作戦
「大変なことが起きる。さすがにやべえ……」
大爆寺・ニトロ(大学生エクスブレイン・dn0028)は険しい表情で立っていた。
ここは武蔵坂学園空き教室。灼滅者が集められている。
「強力なソロモンの悪魔たちの封印が解かれるんだ。それも一斉に」
確認できているだけでも十八体。それら全てがブエルと同等とされる強力な個体である。
ならば今すぐにでも灼滅者の軍勢を投入したいところだが……。
「難しいだろうな。ソロモンの悪魔ブエルを裏で操って情報を集めていたのは彼らだったらしい。その情報をもとに大攻勢をかけようとしているんだが……」
ニトロの話はこうだ。
ソロモンの悪魔たちは封印から脱した直後は能力が大きく制限され、配下を呼び出すこともできない状態にあるらしい。
しかも複数の悪魔が同じ場所に出現すれば他のダークネス組織に察知される危険があるため、一体づつ別々の場所で出現しなければならないという縛りがあるようなのだ。
だからこそ出てきたところを大軍勢で確実に叩きたいところだが……。
「ソロモンの悪魔もこのこと弱点は充分理解してる。出現場所も慎重に決定しているだろう。こちらも充分な戦力を送りたいが、もしそうすれば別の場所に出現されて終わりだ。だから……」
ニトロは黒板に大きく『8』の字を書いた。
「八人! これが限界だ。この八人で、強力なソロモンの悪魔と戦わなくちゃならん」
今回ここから選抜された八人チームが戦うのはソロモンの悪魔『デカラビア』。
五芒星を背負い、青白い少女の姿をした悪魔である。
「きわめて危険な任務になる。成功の見込みもかなり少ない。けれど成功すればデカいメリットになるだろう。『全十八体のうち一体でも倒せれば大手柄』……そういうつもりでかかってくれ。頼んだぞ!」
参加者 | |
---|---|
アプリコーゼ・トルテ(三下わんこ純情派・d00684) |
錠之内・琴弓(色無き芽吹き・d01730) |
米田・空子(ご当地メイド・d02362) |
殺雨・音音(Love Beat!・d02611) |
小鳥遊・優雨(優しい雨・d05156) |
靴司田・蕪郎(靴下大好き・d14752) |
シュクレーム・エルテール(スケープゴート・d21624) |
シルヴァーナ・バルタン(宇宙忍者・d30248) |
●まほうしょうじょ、でからびあ
静かな夜。デパートのフロアタイルを鳴らして歩くアプリコーゼ・トルテ(三下わんこ純情派・d00684)。
きらびやかな五芒星と、それに反射した星形のアクセサリー群に足を止める。
五芒星を背負った青めいた少女、大悪魔デカラビア。彼女もまた、アプリコーゼを認めて足を止めた。正確には、浮遊移動を止めた。
「あっ! 灼滅者だ! ねえねえ武蔵坂? あなた、武蔵坂学園のひとかなぁ?」
不自然なほど首を傾げるデカラビアに、アプリコーゼは自分勝手に言った。
「来て早々っすが、お帰り願うっす。魔法少女アプリ――」
ステッキを振りかざしてきらきらと光り始めるアプリコーゼ――の腹を巨大な電撃が貫通した。
「こ、ふ……っ」
「デカラビアちゃん忙しいから、また今度ね☆ 今は死んでてね☆」
不自然なほど両目を見開いて笑うデカラビア。
アプリコーゼは崩れ落ちるように跪いた。というより土下座した。
「すんませんっしたー! ほんとは不意打ちするつもりでしたー! 後ろに沢山の仲間がいるんでしたー!」
「ふーん?」
振り返る。
と。
靴司田・蕪郎(靴下大好き・d14752)が一人で立っていた。ピンク髪の青年である。厚手の革ジャケットにジーパン。高級そうな革靴。手元で真新しい靴下などもてあそんでいる。
「あ、どうも」
「うんー?」
首を傾げるデカラビア。
途端、土下座姿勢のアプリコーゼがぎらりと目を光らせた。
「かかったなアホが!」
仲間の居場所は後ろではない。
デカラビアの頭上からシルヴァーナ・バルタン(宇宙忍者・d30248)とシュクレーム・エルテール(スケープゴート・d21624)が同時に降下。シルヴァーナは巨大な十字架を、シュクレームはナイフをそれぞれ繰り出し、デカラビアへと叩き込む。
上すら見ていなかったデカラビアの首や脊髄に直撃。
首が曲がってはいけない角度までねじ曲がり、常人であれば死んでいるほどに背中にナイフが食い込んだ。
「今です、一斉攻撃!」
柱の裏から飛び出す小鳥遊・優雨(優しい雨・d05156)。
凍てついた槍を出現させ、デカラビアへ投擲。バーゲンワゴンからは錠之内・琴弓(色無き芽吹き・d01730)が出現。デカラビアの脇を突っ切ると、すれ違いざまに剣を繰り出す。
それぞれポスターや柱で身を隠していた米田・空子(ご当地メイド・d02362)がビームを放ち、殺雨・音音(Love Beat!・d02611)が異形化した拳をデカラビアの顔面へと叩き込む。
直撃中の直撃である。
だがその時点で。
「いまなんかした? なんだかむずかゆーい、きゃは☆」
デカラビアの肉体に一切の傷がついていないことを察した。
服は切り裂かれ、無残にも散っている。しかし下の素肌には爪でひっかいた程度の跡しか残らず、それすらも自然に消え失せていくではないか。
デカラビアの目の中に、星形の光が輝いた。
「全部で八人。みんな元気! それじゃあ、一緒にあーそぼ☆」
●魔奉昇叙デカラビア
デカラビアの両手が氷のように凍てつき、音音たちへ高速で急接近してきた。
「ナノ!」
ガードに入る二人のナノナノ。メイド服を纏ったナノナノと、靴下に入ったナノナノである。
二人は完全ガード姿勢で音音たちを庇った……が、その顔面をデカラビアはがしりと掴み取り……。
「ばーん☆」
一瞬で凍結させ、握りつぶして破壊した。
「離れてください、私が引き受けますっ!」
フリルのついた縛霊手を構え、ビームを乱射する空子。
デカラビアの腕を何発か掠ったが、空子の方にぐねりと首を傾けると、瞬間移動でもしたのかという速度でジグザグに移動し、空子へと接近していく。
「あはは☆ 無駄だよ☆ 人間程度が☆ ダークネスに☆ 勝てるわけ☆ ないよ☆」
空子の眼前まで迫ったデカラビア。
「隙ありっ♪」
「挟み撃ちでございます!」
その左右斜め上を挟むように、音音と蕪郎がエネルギーをジェット噴射させた突撃キックを繰り出していた。
対してデカラビアは両手を翳して二人の足首をキャッチ。無理矢理振り回すと、それぞれを服のワゴンや柱へと投げつけた。
そのモーション中を狙って背後から同時に斬りかかるシルヴァーナとシュクレーム。
「後ろががら空きであるな」
「所詮一対多でござる」
ハサミのようなアームブレードとチェーンソーが交差し、デカラビアの背中にX字の傷を開かせる筈……だったが、背後で光った五芒星が二人を不可視の衝撃波で吹き飛ばした。
空子は後ろに飛び退きながら更にビームを連射。
……刹那。世界がスローモーションに見えた。
デカラビアはゆっくりと飛んでいくビームを指先で撫でるようにしながらかわし、手の中に星形のダーツを無数に生み出した。空子へ一斉投擲。
回り込んで更に一斉投擲。
更に回り込んで更に一斉投擲。
更に更に回り込んで更に更に一斉投擲。
そして時は動き出し、全てのダーツが空子に直撃した。
「ひゃっ――!?」
刺さる。という感覚では無い。トラックにでも撥ねられたような物理的衝撃でもって吹き飛ばされ、壁に叩き付けられた。その壁までもが崩壊し、隣のフロアへがれきもろとも転がっていく。
「当たった当たった! きゃっは☆ たーのしーい☆」
痛みの震えを押さえて立ち上がろうとする空子。
「米田さん、耐えてください! 今リカバリーを……!」
琴弓は必死にエンジェリックボイスを吐き出し、局部的な回復空間を展開。消し飛びかけた空子の肉体を強制的に修復する――が、一本遅れて飛んできたデカラビアのダーツによって空子の胸は貫かれた。
「あっ!」
「ざーんねーん! デカラビアちゃん強いの☆ ごめんね☆」
頬に手を当ててウィンクするデカラビア。
「でもデカラビアちゃん、悪あがきって大好きだよ☆ もっとやって☆ でないとこの子からぁ~……」
手の中にオモチャのようなステッキを生み出し、空子の前へ高速移動。両手で持って振りかざす。
「ミンチにしちゃお☆」
「空子さん!」
素早いスウェーで割り込み、ガード姿勢で庇う蕪郎。
交差させた両腕にステッキがぽかんと当たったその途端、凄まじい破砕音と共に蕪郎の両腕がへし折れた。更に足下の床が崩壊し、階下へ落ちる。
「きゃは☆」
デカラビアはそれを追いかけて階下へ。さらにぽかん。
「きゃは☆」
ぽかん、ぽかん、ぽかんぽかんぽかんぽかんぽかん。
「きゃは☆ きゃは☆ きゃは☆ きゃは☆ きゃは☆ きゃは☆ きゃは☆ きゃっはあ☆」
蕪郎は崩壊に崩壊を重ね、デパートの地下倉庫の更に床下へとめり込み、がれきの中へと沈んだ。外から見えるのは確実に致死量と思われるほどに飛び散った血だけである。
「滅茶苦茶です、あんな……」
「でも攻撃直後は隙が出来る筈っす!」
穴を自由落下しつつ、アプリコーゼはマジックミサイルを乱射。
同じく降下した優雨も展開した鎖剣を重力を乗せて叩き込む。
しかし矢も剣もデカラビアのステッキではじき返されていく。
「み~んな、飛んじゃえ~☆」
ステッキを掲げるデカラビア。
笑顔で。
血まみれで。
狂気さえ感じるほどの不自然さで笑い、青色の竜巻を引き起こす。
吹き飛ばされ、冷蔵庫や棚に叩き付けられるアプリコーゼたち。
デカラビアは両手を凍てつかせ、優雨へとゆっくり接近してくる。
「えっへへ~☆ みんなよく頑張ったと思うよ? ブエルちゃんもやっつけちゃって、すごいね☆ でもそろそろ大人しくなろ? 人間程度がダークネスに勝てるわけないんだよ☆」
身体を起こそうとするも、流れ落ちた血や断裂した筋肉故に、優雨は呻くのがやっとだ。
その首に、デカラビアの手が近づいていく。
「無敵で最強にかわいいデカラビアちゃんに刃向かったのが、間違いだったよね☆」
●大悪魔デカラビア
優雨は考える。闇堕ちしてダークネスになるのは今かもしれないと。
だがこうも考える。
ダークネスになって敵をはねのけ、仮にそれで勝てたとして。
それはダークネスの力が強かったからというだけのこと。
人間の勝利とはいえない。
そしてこうも考える。
自分たちはなぜ灼滅者として戦っているのか。
なぜ人間として戦っているのか。
なぜ人間なのか。
「ソォーックス……」
地面の下から声がした。
優雨は、絶体絶命のピンチにありながら、人間として笑って見せた。
「あなたの言葉を一つ訂正します」
「んー?」
「ダークネスは人間の欲望と衝動から生まれるもの。そんな『ダークネス程度が人間に勝てるはずはない』んですよ。ああ、それと」
デカラビアの足下を目で示す。
「靴下、どうしました?」
途端、デカラビアの背後で爆発が起こった。
「ソォオオオオオックス、ダイナマイッ!」
変態とは。
人間の常識を越えた人間である。
しかし人間のまま非常識を飲み込み、人間のまま闇を制御下においた彼を、人はこうも呼ぶ。
灼滅者。
「ゴォーチソウサマデェーッス!」
頭から靴下をかぶり、ギリギリのムタンガだけを装備したほぼ全裸の靴司田蕪郎は、星模様のハイソックスをむしゃむしゃしゃぶっていた。そしてちゅるんと吸い込み、ごっくんと飲み込む。むろん、それはデカラビアが先程まではいていた靴下だ。
そして蕪郎の視線は、もう一つの靴下にむいている。
「ヒッ!?」
初めておびえた顔をするデカラビア。
ムガンタの両乳首部分をパチンパチンしながらリズムを取り始める蕪郎。
「ソッソッソ、ソックース! ぺろぺろぺろりぃーん!」
「こ、来ないで!」
星形のダーツを投げるも、瞬間移動した蕪郎はデカラビアの背後に回っていた。即座に防御姿勢――をとるデカラビアを無視して靴下を奪取。更に新しい靴下をそっとはかせたあと、蕪郎は靴下をちゅるんと吸ってもぐもぐしはじめた。
「欲望や衝動だけを増幅させたダークネスが、欲望のために進化し続ける人間にどう勝てるというのです」
優雨の鎖剣がデカラビアの腕に、いつのまにか巻き付いていた。
引き抜き、腕を切断する。
「ぎゃああああああああああああああ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆」
人間ではおよそ発しないような異常な音声で悲鳴をあげるデカラビア。
そんな彼女の目の前にすとんと着地するシュクレーム。
「デカラビア、シュークリームは好きであるか?」
「す、すきだどお? それが」
「ならばイートインである!」
大きなシュークリーム(カスタード)を無理矢理口に突っ込むシュクレーム。
「だめっ、やっぱりきらい!」
「ならばイートインである!」
二個目のシュークリーム(生クリーム)を無理矢理口に突っ込むシュクレーム。
「ふっ、ふざけてるの!?」
「ふざけてるんですよ、この人たちは。命をかけて、全力で」
「貴殿は私たちに『おたわむれ』で負けるのでござる」
くるくる回りながら飛び退いたシュクレームに変わって脇へ着地するシルヴァーナ。いやさバルタン。
「ぐ、きゃ、きゃは☆」
顔を歪ませつつ、星形ダーツを投擲。
「ふぉーっふぉっふぉっふぉっ」
バルタンはダブルシザーハンドを掲げた隙だらけの姿勢のままぶぃーんと残像を作り始めた。
背後に回り込むバルタン。
「そっちは分身でござる」
……の額にめっちゃ星形ダーツが刺さっていた。
「刺さってるっすよ! 直撃してるっすよ!」
「ふざけないで!」
デカラビアはアプリコーゼやシュクレームに向けて星形ダーツを乱射。
「うわーこっち来た! こっち来た!」
「安心するである。ここは伝統と信頼のマト○クス避けである!」
とぉうと言ってのけぞる二人。
ぐぃんと直立姿勢に戻ると、ふーやれやれといって首を振った。
「この通り無傷である」
シュクレームの額にめっちゃダーツが刺さっていた。
「直撃してるううううううう!」
かくいうアプリコーゼの額にも刺さっていた。
この場に冷静なやつはいないのか。
「ばっ、馬鹿にしないで! 馬鹿にしていいのはデカラビアちゃんだけなの!」
ステッキを振り上げるデカラビア。が、そのステッキには靴下が被さっていた。ステッキが誤爆し、デカラビアの手首ごと吹き飛んでいく。
「いぎゃあ☆☆☆ い、いだ☆ いだい゛い゛☆ ぢぐじょう゛う゛う゛う゛☆」
両腕をぶらんと下げたまま、顔を左右非対称に歪めるデカラビア。
頭上へとジャンプ。いや、飛翔した。
上階へ逃れるつもりなのだ。
が。
「いらっしゃいませー」
右手をご覧くださいのポーズで空子が待ち構えていた。
「こちらあんぱんになりまーす」
手のひらにはあんぱん。
「おいしくなあれ!」
それをデカラビアの口に無理矢理ねじ込んだ。というか叩き付けた。
殴り飛ばされる形になったデカラビアは窓を突き破って野外駐車場へ放り出される。
五芒星からエネルギーを噴射するが、僅かにしか浮き上がらない。エネルギーがつきてきているのだ。
「ちいっ☆ くそがあ☆」
駐車してあった自動車に頭から突っ込み、バウンドしてアスファルトを転がるデカラビア。
それでも歯を食いしばって両足でブレーキをかけ、立ち上がる。
空を見上げると、屋内から飛び出してきた琴弓が前進の袖や襟、裾や足首といったあらゆる服の隙間から影業のチェーンを発射。デカラビアの首や足へと次々に巻き付けていく。
それは付近の乗用車にまで巻き付き、ボックスカーの側面にデカラビアは固定された。
車のボンネットに着地する琴弓。
「人間はね、強いんだよ。だからダークネスだって生まれたんだじゃないかな。だから、こんなことができるんじゃないかな」
鎖を引いて、デカラビアの首を締め付ける。
「ぐえっ☆ はな、せよ☆ この、くそ野郎が☆」
「わたしたちは、負けないもん」
すると、高速でデカラビアの周囲を光が複雑に交差した。
服が引き裂かれ、肉体までも切り裂かれていく。
ブレーキをかけ、停止するシルヴァーナ・バルタン。
「終わりでござる。さ、とどめを」
「だれが終わるかよ☆ デカラビアちゃんが☆」
「やだ~、ぎらぎらしーすーぎっ☆」
額にクロスグレイブのメイン砲頭を押しつけて、音音がぱちんとウィンクした。
「口調も無理矢理すぎるし~、表情もダメダメ! まほうしょうじょは癒やし系でなくっちゃ、ね☆」
「お手本みせてやるっすよーん?」
マジカルステッキに頬ずりし、アプリコーゼがにんやりと笑った。
「略式・メークアップ!」
虹色のあれをなんやかんやしてフリフリ魔法少女モードにチェンジするアプリコーゼ。
音音のクロスグレイブを反対側から握ると、頬をあわせてにっこり笑った。
「マジック」
「黙示録」
「「ミサイル(砲)☆」」
巨大な光の柱が、デカラビアの首から上を、後ろの車ごと崩壊させた。
作戦結果報告。
死者――0名。
闇堕ち――0名。
大悪魔デカラビア――灼滅!
作者:空白革命 |
重傷:米田・空子(ご当地メイド・d02362) 靴司田・蕪郎(靴下大好き・d14752) 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2016年1月15日
難度:難しい
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 1/感動した 2/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 12
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