新たな温泉は血と共に

    作者:飛翔優

    ●六六六人衆六四七・ガエン
     世界を巡る寒々しい風を地熱が和らげ、陽射しと共に穏やかな温もりを与えている温泉街。癒しを求める人々が様々な温泉へと向かっていく中、男が一人自分の体を抱いていた。
    「寒い……寒い……」
     分厚いコートを着込んでいるその男。フードの下から覗かせている唇は青ざめて、体も小刻みに震えている。
     体調不良か? それともただ寒がりなだけか?
     不穏な様子に気がついた人々が心配げな眼差しを向ける中、男は顔を上げていく。
    「寒い……寒い……温まらねぇと……温まらねぇと……」
     白い息を吐きながら、最も近くに居た男性へと視線を向けた。
     驚いたのか男性が身を固める中、男は瞬く間もなく懐へと入り込んでいく。
    「血をくれぇ……てめぇらの血を……俺を温める血を……!」
     血に濡れた。
     男性の胸から。
     男の腕に貫かれた、男性の胸から。
    「もっと、もっとだ……もっと、血を……」
     口元に笑みを浮かべ、男は男性の胸から腕を引き抜く。周囲に、爛々と輝く瞳を向けていく。
     力を持たぬ人々に、男から逃れる術はない。
     男の名はガエン。六六六人衆六四七のダークネス……。

    ●夕暮れ時の教室にて
     倉科・葉月(大学生エクスブレイン・dn0020)はルナ・リード(夜に咲く花・d30075)の予想によって、六六六人衆六四七・ガエンの動向を察知した。
     本来、ダークネスにはバベルの鎖による予知能力があるため、接触は困難。しかし、エクスブレインの導きに従えば、その予知をかいくぐり迫ることができるのだ。
    「とは言え、ダークネスは強敵。序列が低いとはいえ、殺戮を旨とする六六六人衆ならばなおさらです。ですのでどうか、全力での戦いをお願いします」
     そう前置きし、葉月は地図を取り出した。
    「皆さんが赴く日のお昼過ぎ、ガエンはこの温泉地へとやって来ます」
     目的は無論、殺戮。
     ガエンは常に身を凍えさせており、血の温泉を作ることで温まる事ができると考えている。今回も温泉地にて殺戮を行い、血の温泉を創りだそうとしている……というわけだ。
    「ですので……そうですね、温泉地の入口辺りで待ち構えていて下さい。そうすれば、ガエンがやって来ます」
     ガエンの姿は分厚いコートを着こみ、フードまでかぶっている男。また、常に体を震わせており唇も青ざめている……という特徴を持つため、見間違えることもあるだろう。
     後は人払いを行った上で戦いを挑み、倒せば良い。
     ガエンの力量は、灼滅者八人と同等程度。
     相手を破壊することを主眼に置いており、傷口を凍てつかせることで治療を封じる切り裂き、冷気を放射し複数人を凍らせる、相手を絞るように掴む事で動きを制限する、凍てつくような手で触れて行動に関する神経を麻痺させる……といった行動を取ってくる。
    「以上で説明を終了します」
     葉月は地図などを手渡し、締めくくりへと移行した。
    「温泉地は、癒しと温もりに溢れているべき場所。決して、六六六人衆の殺戮を許して良い場所ではありません。どうか、全力での戦いを。何よりも無事に帰ってきてくださいね? 約束ですよ?」


    参加者
    泉二・虚(月待燈・d00052)
    月翅・朔耶(天狼の黒魔女・d00470)
    ヴォルフ・ヴァルト(花守の狼・d01952)
    廿楽・燈(花謡の旋律・d08173)
    檮木・櫂(緋蝶・d10945)
    杠・嵐(花に嵐・d15801)
    飯倉・福郎(原典怪奇・d20367)
    月夜野・噤(夜空暗唱数え歌・d27644)

    ■リプレイ

    ●温もりあふれる温泉街
     老人たちの語らい、恋人たちが肩を寄せあい歩く音、子どもたちも落ち着いた足取りで両親とともに歩いて行く……そんな、落ち着いた喧騒に満たされている温泉街。穏やかな温もりに抱かれた場所で、灼滅者たちは警戒のアンテナを張り巡らさせていた。
     本日、迎え討つのは六六六人衆・六四七のガエン。温もりを血に求めた殺戮者。
     幸せな表情で思い思いの温泉へと向かっていく人々から視線を外し、月翅・朔耶(天狼の黒魔女・d00470)は路地裏へと意識を向けていく。
    「戦場は定めたが……上手く誘導できるだろうか」
    「できなければこの場で戦うしかないね」
     ヴォルフ・ヴァルト(花守の狼・d01952)は肩をすくめ、人々の間へと視線を戻した。
     同様に朔耶は向き直り、静かに目を細めていく。
    「まあ、頑張れよ、ヴォルフ」
    「そっちこそ」
     二人が慣れた調子で会話を交わす中、足元をふらつかせている男が温泉街へと近づいてきた。
     灼滅者たちが一斉に視線を向ける中、男はきょろきょろと周囲を見回していく。
     男は分厚いコートを着込み、フードまでかぶっていた。唇を青ざめさせていた。
     ガエンだと断定し、灼滅者たちは周囲を警戒しながら歩み寄り――。 

    ●凍てつく力
     灼滅者たちが声をかけるよりも早く、ガエンが腕を振り上げた。
    「負けません……です!」
     月夜野・噤(夜空暗唱数え歌・d27644)が即座に帯を放ち、ガエンの腕を弾いていく。
     同時に人払いの力も放たれ、人々が足早に退避し始めた。
    「……」
     焦点の合わないガエンの瞳は逃げていく人々に向けられることはなく、灼滅者たちだけを映している。
     戦い続けている限り一般人を追いかけることはないだろう……と、ヴォルフは腕を獣化させ懐へと入り込んだ。
    「この様子だと、言葉での誘導は通じそうにはないな」
     瞳を細め、獣化させた腕を振り下ろす。
     冷たき左腕に阻まれ、弾かれた。
    「……」
     後退するヴォルフに対し、揺らぐ様子を見せないガエン。
     落ち着く暇は与えぬと、檮木・櫂(緋蝶・d10945)もまた帯を放った。
    「始めましょう。この場所で、この街を守るための戦いを」
     帯びは右腕に弾かれ、傷を刻むことは叶わない。
     死角から打ち込む機会が増えたなら……と、泉二・虚(月待燈・d00052)は霧を生み出していく。
     自分を含む中衛陣を抱きながら、まっすぐにガエンを見つめていく。
    「いくつか尋ねても良いか?」
    「……さ」
     返答の代わりとでも言うかのように、ガエンは叫んだ。
    「寒い……寒い……血を、血をくれ。俺を暖めるための血を、温もりを! なぁ!!」
     ……言葉による誘導は叶わぬとの判断と同様に、おそらくはまともな会話も望めない。
     虚ろが肩をすくめる中、廿楽・燈(花謡の旋律・d08173)が星の意匠を刻んだ槍による螺旋刺突を仕掛けていく。
     硬質な音が響く。
     氷のように硬い右肩に阻まれて、穿ち貫くことは叶わない。
    「……そんなに寒いならホッカイロをたくさん持ってればいいのにー」
    「お前たちの血、血、血……凍てついて血を流せぇ……!」
     愚痴りながら退く燈を追うかのように、ガエンは前に手をかざした。
     周囲一体が、血液すらも凍てついてしまいそうな冷気に抱かれる。
     服を軽く凍りつかせ白い息を吐き始めていく前衛陣を支えるため、杠・嵐(花に嵐・d15801)は注意をうながす交通標識を掲げた。
    「すぐに溶かす事はできなくても、重ねていけば……」
    「ですねっ、くふふ……」
     嵐の放つイエローシグナル、飯倉・福郎(原典怪奇・d20367)の重ねる防衛領域。
     双方とも前衛陣に浄化の加護を与えるもの。治療役として持ち合わせている力を合わせても、今すぐに氷を溶かすにはなかなか行かない。
     タイムラグがある上に、溶けない可能性もある。
     溶けるまで保たせると、ヴォルフが刀を横に構えて踏み込んだ。
     一拍の間を置いて横に薙いだ斬撃は、バックステップによってかわされる。
     同じ性質の攻撃しか持ち合わせていない以上、攻めていくしかないと、体を捻り猛追した。
     距離を取ろうと更にステップを踏んでいくガエンが向かう先。櫂が、柄が紅色の刀に紅蓮のオーラを走らせ待ち構え……。
    「貴方の血は暖かいのかしら」
     背中を斜めに切り裂いて、ガエンの生命力をも奪っていく。
     体中に感じる寒さが若干薄れていくのを感じながら、櫂は刀を構え直し……。

     冷気の放射を浴びるたび氷の面積は増えていく。治療を重ねるたび、浄化の加護が増えるたびに溶けてはいくけれど、万全ではない。蝕まれるタイミングがなくなることはなく……前衛陣のダメージが、加速度的に増えていた。
    「……」
     燈は腕が、足が上げていく悲鳴を抑えこみ、腕に張り付く氷を振り払い、ガエンの背後へと回りこむ。
     口元に笑みを浮かべたまま、右のふくらはぎに槍を差し込んで――。
    「っ!」
     切り裂いたと認識した時、ガエンが振り向いてきた。
    「血、血、血ー!!」
     口から泡を吹きながら、ガエンが爪を振るっていく。
     左肩に張り付いていた氷を砕かれて、燈は強い痛みを感じた。
    「っ……けど……」
     霞んでいく意識を引き戻し、バックステップを踏んで距離を取る。
     彼女と己を含む前衛陣を補助するため、福郎は防衛領域を押し広げた。
    「……くふふっ、中々厳しい状況ですねぇ。ですが……」
     彼もまた、全身に氷を張り付かせている。
     紡がれゆく息は白く、荒く、足に力を入れていなければ立っていることすら危うい状態だ。
     それでも自らの力で気を保ち、嵐の治療も受け取りながら、仲間たちをも支えていく。
     浄化の加護を更に増やしていく。
     間に合わぬか、重なっていたダメージが大きかったのか……福郎のビハインドが、ガエンに掴まれ霧散した。
    「……治療が追いついている、とは言えない状況だね」
     虚が目を細め、刀をしまう。
     懐から符を取り出し、ビハインドの次に傷ついていた朔耶の霊犬・リキに向かって投射した。
     受け取りながら、リキはガエンに飛びかかる。
     斬魔刀を振るい、斜め傷を――。
    「くれ、くれ、血を、血を、血をォォォォ!」
     ――刻みこんだ瞬間、頭を掴まれた。
     頭を掴まれたリキは瞬く間に氷付き……地面へ落とされると共に一時的な消滅を迎えていく。
     朔耶は鋭く息を飲んだ。
     拳を硬く握りしめた。
    「……けど、今は……治療を重ねて……」
     走り出したくなる足を抑えこみ、前衛陣を霧で抱いた。
     霧に抱かれながら、燈はガエンの元へと向かっていく。
     今はまだ、氷を完全に振り払えているわけではない。けれど浄化の加護を重ねていけば、いずれ完全に溶かすことができる……状況を覆せる時が訪れるはず。
     状況を悪い方へ向かわせないためにも、攻撃の手を緩めるわけにも行かない。
     決意とともに桜の形をした薄いピンク色の結晶牙杖先で輝いている杖を振り下ろし、ガエンの左肩へと叩きつける。
     魔力を爆発させていく。
    「っ!」
     揺るがぬガエンを見つめつつ、爆風に乗り退く燈。
     追いすがることなく、前線が再び冷気に満ちた。
     前衛陣の体が凍てついた。
     もうろうとし始める意識の中、福郎は剣片手に駆けて行く。
     ガエンの正面へと踏み込んで、刃を斜めに振り下ろし――。
    「……いやはや、確かに冷たい、ですねぇ……」
     ――体を斜めに切り裂いた直後、右肩を捕まれ瞳を閉ざした。
     右手から、剣が滑り落ちた。
     言葉紡がぬまま、ガエンが口の端を持ち上げていく。
     ゆっくりと、爪を立てていく。
     させぬと灼滅者たちは走りより、ガエンを福郎から引き剥がした。
     意識を失った福郎の体は冷たく、されど命の鼓動は残り続け……。

     体を凍てつかせていく、冷気の放射。
     溶かす力を与えるためのイエローシグナル。
     前衛陣の様子を見据えながら、嵐は小さく頷いていく。
     徐々に、前衛陣に張り付いた氷が溶けてきた。浄化の間に合うタイミングが増えてきた。
    「……」
     けれど……と、嵐は視線を落としていく。
     ここに至るまで、癒やしきれぬ傷も増えていた。治療の力だけではどうしようもない状態へと陥っていた。
     疲労か、痛みか……仕掛ける機会を伺い走り回っていた櫂が、姿勢を崩しよろめいて行く。
     すかさずガエンが手を伸ばし、櫂の左肩を掴みとった。
    「っ……」
     血液が凍りついていくような錯覚に襲われる。
     心臓が勢いを弱め、思考も酷く鈍っていく。
     それでなお、理解した。
     精一杯の力でガエンを振り払い、白い息を激しく紡ぎながら距離を取る。
    「……嵐」
     嵐へと視線を向け、首を横に二度振り、笑った。
     もう、治療は必要ない。意味がないのだと伝えるため。
     他の仲間の治療を優先して欲しいと伝えるため。
    「……」
     視界をかすませながら、櫂は再びガエンに向き直る。
     渾身の力を刀に込めて、ただまっすぐに……。
    「……」
     振り下ろし掲げられた左腕を切り裂いた直後、体を斜めに切り裂かれて昏倒した。
     倒れていく櫂を、退避させんと向かっていく仲間を見つめながら、嵐は拳を握りしめる。
    「……まだ、まだだ。まだ、負けたわけじゃない!」
     櫂の願いを叶えるため、ガエンを灼滅するために、再び警告を促す交通標識を店へと掲げた。
     前衛陣が柔らかな光に抱かれていく中、噤は高く、高く飛び上がる。
     風に狼尻尾をなびかせて、放つは落下の勢いを乗せたジャンプキック。
    「せめてバステにまみれてください……!」
     願いを込めたつま先は、ガエンの胸元へと突き刺さる。
     冷たく硬い感触を覚えながらも退く中……ガエンは足元をふらつかせながらも、笑っていた。
    「大丈夫、大丈夫……みんな殺して、みんなの血で……寒さ、寒さ、な、なくなる……!」
     ……噤の目指す通り、ガエンもまた動きは鈍っている。
     数を減らしていく灼滅者たちとどちらが厳しい状況なのかはわからないのだけれども。
     薄れゆく意識の中、ヴォルフは刀に炎を宿していく。
     見切られてなお当てると気合を入れ、ガエンの懐へと踏み込んだ。
    「っ!」
     振り下ろした刃は掲げられた右腕を潜り抜け、左肩へと食い込み炎上させる。
     されど温まる様子のないガエンは爪を突き出し、ヴォルフの肩を貫いた。
    「……後を、頼む」
     ヴォルフは朔耶へ視線を送った後、瞳を閉ざす。
     顔を歓喜の色に染めていくガエンから引き剥がすため、噤は巨大な十字架を構え凍てつく光弾を撃ち出した。
    「まだまだ、私たちは負けません……です!」
     光弾から逃れるためか、ガエンはヴォルフを手放し後方へと下がっていく。
     すかさず燈が猛追した。
     悲鳴を上げる体を叱咤して。
    「あなたに血なんてあげないよ、絶対に……!」
     白い息を吐きながら杖を振り下ろし、魔力を爆破。
     爆風に乗り後方へと退く中、このたび初めて膝をついていくガエンを確認し――。
    「っ……」
     ――後を追うように放たれた冷気を浴び、姿勢を崩し墜落した。
     腕に、足に力が入らぬまま、燈もまた意識を手放して……。

    ●冷気に抱かれ殺戮者は
     前衛陣が全員、戦闘不能へと陥った。
     ほぼ無傷とはいえ、中衛陣がどれだけ保っていられるかはわからない。
     中衛も突破された後、後衛が抗いきれるかわからない。
     闇堕ちの三文字が、嵐の脳裏によぎっていく。
    「……」
     唇を噛み締め、視線を落とし――。
     ――ブレスレットが小さく揺れた。
     力強く頷き、ガエンへと向き直った。
    「そうだ――あたしは、帰らなきゃ。誰ひとりとして欠けることなく……大丈夫、相手もだいぶ辛いはずだ……」
     決意とともに、今までと同じように交通標識を掲げていく。
     中衛陣をイエローシグナルで抱いていく。
     弾き飛ばすかのように放たれた、冷気。
     体を凍えさせながらも、虚は刀を紅蓮に染める。
     ガエンの懐へと入り込み、袈裟に斬りかかっていく。
    「少しでも長く保たせる……我慢比べといこうか」
     紅蓮の軌跡を描く斬撃は、誤る事なくガエンを斜めに切り裂いた。
     自分を支えることもできぬのか、ガエンが尻もちをついていく。
     攻めきれるか、否かの瀬戸際の状況。
     闇に堕ちれば確実に持っていけるだろう、戦況。
     最悪の状況を考慮しつつ、朔耶は縄状に分裂させた影を解き放った。
     ガエンの手足を、縛り上げた。
    「今がチャンス……」
    「絶対に、絶対に負けません……です。みんなの温まる温泉地を、守るためにも……です」
     すかさず噤が飛び上がり、再びジャンプキックを放っていく。
     顔面を蹴りつけられたガエンは、空を仰いだまま動きを止めた。
     逃したら次はないと虚が斬撃を、嵐も影を放つ。
     朔耶は浮かべていく。幾本もの魔力の矢を!
    「これで……終わりだ」
     告げると共に解き放ち、ガエンへと降り注がせていく。
     幾本もの魔力の矢に貫かれ、ガエンは空を仰ぐ形で倒れていき……。
    「さ、寒い……寒い……血を、血を……お、俺を暖める……血を……」
     細かな雪へと変貌し、この世界から消滅した。

     戦いを終えた灼滅者たちは道の端。幾つかのベンチが設けられている場所へと移動し、倒れた四人を寝かしつけた。
     治療などの後片付けが行われていく中、人払いの力が解かれた温泉街は元の姿を取り戻していく。
     暖かな喧騒に誘われる家のように、櫂が目を覚ました。
     全身に痛みを感じながら起き上がった彼女は周囲を見回し、仲間たちの表情を見て安堵の息を吐いて行く。
    「無事に勝てたんだね」
    「どうにかなりましたか」
     同様に覚醒した福郎もまた、小さく目を閉ざしていく。
     倒れた者たちは一様に、完治までにはそれなりの時間が必要だ。しかし、それでなお勝利は……この温泉街を守れた思いは強く……。
    「……それでは、少し休憩していこうか。良い甘味処を見つけたんだ」
     全員の覚醒を待ち、虚が街の方角へ視線を向けながら提案した。
     否を唱える者はいない。灼滅者たちは互いを支えあい、身を休められる甘味処へと移動する。
     人々が心を体を休めていく温泉街。変わらぬ温もりが、喧騒が、灼滅者たちも癒やしてくれることだろう。

    作者:飛翔優 重傷:ヴォルフ・ヴァルト(櫻護狼・d01952) 廿楽・燈(花謡の旋律・d08173) 檮木・櫂(緋蝶・d10945) 飯倉・福郎(草葉の影在住・d20367) 
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2016年2月12日
    難度:やや難
    参加:8人
    結果:成功!
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