黒炎纏いし滅びの巨龍

    作者:のらむ


     早朝。朝日に照らされたとある高原の一角に、一匹の青き獣が佇んでいた。
     その全身を白き炎で包み、左眼に深い傷を負ったその獣はふと空を見上げると、辺り一帯に響き渡る様な遠吠えを放つ。
     そして青き獣はそのまま振り返り走り去ると、二度とその場所へ戻ってくる事はなかった。
     青き獣が立ち去ってから暫しの時が経つと、高原の地面から突如として巨大な何かが姿を表した。
     太く長い身体に羽を携えたその身体は、黒き堅牢な鱗がびっしりと覆っている。まさに、黒龍と呼ぶに相応しい様相である。
    「グォアアアアアアア!!」
     黒龍は猛々しい叫びと共にその巨体に赤黒い炎を纏わせ、身体と地面に繋がれた鎖を引き摺り高原を縦横無尽に飛び回る。
     その赤く光る瞳にはまともな知性が宿っている様には見えなかったが、圧倒的な破壊への衝動が見て取れた。
    「…………ガァアアアアアアアアア!!」
     大きく息を吸い込み放たれた業火のブレスが辺り一帯を焼き払い、黒龍は唯ひたすらに暴れ回る。
     巨体から放たれる突撃は大岩をも容易く砕き、鋭い牙は如何なる生物も食い破る。
     その激しい暴力は、何かへの怒りの為にぶつけられているのか、単なる気まぐれなのか、それともこの黒龍が単にそういう存在だからなのか。それを知ることは出来ない。
     しかしどんな理由にしろ、この黒龍が人間にとって多くの災厄を撒き散らす危険な存在だという事は、間違いないだろう。


    「コックリさん、コックリさん、教えて下さい……白き炎に包まれた蒼き隻眼の獣、そしてその獣が呼び起こす災いの黒龍について……」
     エクスブレインにしてラグナロクの鳴歌は、占いによってコックリさんから得た情報を灼滅者達に伝えていく。
    「ええっと……コックリさんが言うには、今回事件を起こすのは隻眼のスサノオ、が呼び出した古の畏れらしいわ。その古の畏れは黒き龍の姿をしていて、見る物全てを破壊する勢いで暴れ回っているらしいわ」
     幸いにも灼滅者達は黒龍が一般人に危害を加えるよりも早く黒龍に接触する事が出来るらしいが、残念ながらスサノオ本体の情報は予知外らしく、接触を試みる事は出来ない。
    「スサノオに接触出来ないのは残念だけど、この黒龍はとにかく危険な存在よ。気合を入れて現場に向かって頂戴」
     そして鳴歌は紙の上の十円玉を更に滑らせ、黒龍の説明を続けていく。
    「現場となる高原の周辺では、かつて黒き龍が人々に災厄を撒き散らしたという逸話もいくつかある。恐らくこの古の畏れは、そんな逸話から生み出された存在なのかもしれないわね」
     黒龍は見る物全てを破壊する。当然灼滅者達を視界に入れれば、すぐさま殺戮せんと接近してくるだろう。
    「この黒龍はその巨体を活かした直接攻撃や、黒き炎を操っての攻撃等を放ってくるわ。かなりの地力を持っているらしく、攻撃が激しく防御が固い、シンプルな強さを持っているわ。結構激しい闘いになるかもしれないから、大怪我だけには気をつけてね」
     そこまでの説明を終え、鳴歌は灼滅者達に改めて向き直った。
    「これでコックリさんが教えてくれた情報は全部よ。スサノオの手によって生み出されたこの黒龍を、協力して倒して頂戴。古の畏れといえど、その力は決して侮れないわ。それじゃあ、頑張って来てね」


    参加者
    九凰院・紅(揉め事処理屋・d02718)
    栗原・嘉哉(陽炎に幻獣は還る・d08263)
    レイン・ティエラ(氷雪の華・d10887)
    月夜・玲(過去は投げ捨てるもの・d12030)
    神乃夜・柚羽(燭紅蓮・d13017)
    赤城・碧(強さを求むその根源は・d23118)
    鏡峰・勇葵(影二つ・d28806)
    富士川・見桜(響き渡る声・d31550)

    ■リプレイ


     隻眼のスサノオの手によって生み出される古の畏れ、黒龍。
     灼滅者達は人々に害を成すこの存在を灼滅すべく、とある高原を訪れていた。
    「スサノオというのは古の畏れを起こしては、何処かに行ってしまいますね。訳あって起こしているのだが、気分なのか……何を考えているのだか全くもって分かりません」
    「どうだろね。ただ隻眼のスサノオの目的がなんにせよ、早く捉えたいものだけど」
     神乃夜・柚羽(燭紅蓮・d13017)とレイン・ティエラ(氷雪の華・d10887)がそんな事を話しつつ、高原の周囲を見渡す。
    「……それにしてもまた、随分とシンプルな畏れだな。他に気にかけることもなし、さっさと仕事を終わらせるか」
    「黒い龍、か。雷雲とか夜中の嵐とか、そういう自然がこういう形になったのかな。こいつの場合嵐で済まないだろうしちゃんと退治しないとな」
     九凰院・紅(揉め事処理屋・d02718)と栗原・嘉哉(陽炎に幻獣は還る・d08263)がそう呟いた直後、高原に巨大な轟音が響き渡る。
    「……いた。あそこだね。スサノオ相手には後手後手に回るけど、今は確実に倒していこう」
    「ここできっちり倒して、終わりにしないとね! 遠慮無しに全力で行こー!!」
     鏡峰・勇葵(影二つ・d28806)と月夜・玲(過去は投げ捨てるもの・d12030)は殲術道具を構えると、派手に出現した黒龍に向けて一気に駆け出した。
    「咲け『黒百合』」
     赤城・碧(強さを求むその根源は・d23118)は解除コードを唱えると、刀を構え黒龍と対峙する。
    「私が立っているかぎり誰も倒させはしないつもり! 必ずあいつを倒すよ!」
    「グォアアアアアアア!!」
     富士川・見桜(響き渡る声・d31550)は自らの体躯を優に超える巨大な黒龍の前に堂々と立ち塞がると、黒龍は猛々しい叫びでそれに応える。
     そして灼滅者と黒龍の戦いが始まった。


    「ガアアアアアアア!!」
     黒龍は高く飛びあがると叫び、更に全身から放った膨大な黒炎を灼滅者達に浴びせかける。
    「牽制しつつ接近する。援護は任せた」
    「了解だ。確実に当ててくれよ」
     紅はガトリングガンを連射しつつ前進すると、レインは紅に降りかかる黒炎を受け止めその攻撃を援護する。
     そして紅が放った弾丸は黒龍の鱗に突き刺さり、乾いた音と共に砕け散って行く。
    「グァァアアアア!!」
     黒龍は自らを傷つけた紅を食い破らんと猛突撃するが、
    「確かに凄い勢いだが、見れない事はない……今だ!!」
     冷静にタイミングを測った紅は一気に飛びあがり攻撃を避けると、黒龍の頭を踏み台に一気にその死角まで回り込む。
    「避けれるものなら避けてみろ……!!」
     ズガガガガガガガガ!!
     零距離から放たれた無数の弾丸は黒龍の羽を貫き、その動きを確実に鈍らせていった。
    「ちょろちょろと飛び回るのは面倒……じゃなく厄介でしたが、今なら確実に当てられそうですね」
     黒龍の動きが鈍った次の瞬間には、柚羽が放った氷の刃が黒龍の身体に突き刺さっていた。
    「次は俺が出る……黒き龍、黒き華の相手には相応しいな」
     更なる追撃を仕掛けるべく、碧は両脚に炎を灯し黒龍に突撃する。
     激しく飛び回る黒龍の動きを直感的に見切ると、碧はその眼前に跳びだした。
    「悪いが、これ位の痛みは我慢してくれ」
     そう呟き放たれた灼熱の回転蹴りが、黒龍の頭を蹴り飛ばし大きく吹き飛ばす。
    「ガァァアアアア!!」
     くるりと宙返りし体勢を立て直した黒龍は、碧に向け黒き炎の弾を放つ。
    「グ…………流石は龍といったところか。破壊力が違うな」
     僅かな差で避けきれず被弾した碧は焼け焦げる身体を抑えつつ、妖刀《黒百合》を構え更なる攻撃を仕掛ける。
     ビハインドの『月代』は碧の攻撃を補助すべく黒龍の側面まで回り込み、碧は真正面から突撃する。
    「その破壊衝動、此処で絶つ……!!」
     月代が放った青白い霊力の一撃が黒龍の巨体を揺らし、碧が放った斬撃が黒龍の身に纏わりつく炎ごと身体を断ち切った。
     多くの攻撃を受けた黒龍は一層荒々しく灼滅者達に黒炎を撒き散らすが、
    「すぐに回復するよ! 相手の攻撃は苛烈だけど、体力は無尽蔵じゃない。頑張って行こう!!」
     見桜は仲間への激励と共に剣を振るうと、青白い燐光と共に放たれた癒しの風が灼滅者達の傷を癒した。
    「……っと、見た目通り中々タフだな。だが本音を言うと身体を動かすいい機会だし、そう簡単に倒れて貰っても困るな」
     黒龍が放つ炎を避けた嘉哉は漆黒の大剣を構え、その刃に業火を灯す。
     そして黒龍との間合いを一気に詰めると、渾身の力を込め刃を振るった。
    「同じ舞台に立たせてやる」
     呟きと共に放たれた熱い斬撃は黒龍の身体を抉り、業火は黒龍の身体を焦げ付かせた。
    「まだオレの攻撃は終わらない、行くぞ!!」
     黒龍との距離を一旦取った嘉哉は獣人の様な姿をした影を大きく展開し、黒龍に向け飛び掛からせた。
    「捕える、避けるなよ!!」
     獣人の影は嘉哉の声に呼応するかの様に両腕を突きだすと、その巨大な爪で黒龍の全身を掴み、動きを封じた。
    「よし捕えた、攻撃するなら今が好機だ!!」
    「分かった、追撃するよ!!」
     嘉哉の呼びかけに応えた勇葵はエアシューズを駆動させ黒龍に飛び掛かると、超高速の蹴りの応酬で黒龍の身体を何度も打ち付けた。
    「いやー、巨龍相手に大立ち回りなんて、ゲームみたいでなかなか燃えるじゃん。黒炎使いの龍と私の炎、どっちが良く燃えるか勝負って訳だね」
     黒龍の巨体を見上げ気合を入れ直した玲は、力強く地を蹴り飛びあがった。
     伸びのあるジャンプで一気に黒龍の懐まで接近した玲は、そのまま両脚に力を込め、
    「まずは軽く一発!!」
     そして放たれた上段蹴りは黒龍の顔面を蹴り飛ばし、玲はその反動で更に高く飛びあがる。
    「グォァアアアアアアアア!!」
    「当たらないよ!」
     黒龍が放つ黒炎を素早い足技で捌きながら、玲は眼下の黒龍をしっかりと見据える。
     そして自らの片足に爆炎を纏わせた玲は、その脳天目がけて一気に急降下する。
    「私の炎を受けてみなよ!」
     落下の衝撃が加えられたかかと落としは鈍い音と共に黒龍の脳天を叩き潰し、その身体を炎で包まれた黒龍の巨体はそのまま地面に叩きつけられた。
    「あ、もう終わり? ……な訳ないか」
     着地しパンパンと足を払った玲の眼前で、黒龍は再び飛びあがる。
    「ガァアアアアアアアアアアア!!」
     黒龍の攻撃の勢いは衰えるどころか、更に激しくなっている様にも感じられた。


     黒龍は多くの傷を受け続けているものの、未だ倒れる事なく猛攻を続けていた。
    「しぶといな。畏れとはいえそれなりの戦闘能力は持ち合わせている様だ」
     碧は砲身と化した片腕から死の光線を撃ち放ち、未だ激しく暴れ回る黒龍の身体を貫いた。
    「だけど、確実に追い詰める事が出来ている筈だよ……このままの調子で行こう」
     多くの攻撃を受けその動きが大きく鈍ってきた黒龍。勇葵は一気に黒龍の体力を削るべく、『古狼砕牙斧』を構え黒龍の元まで駆け出した。
    「ガァァアアアアアアア!!」
    「……!! 押し潰するつもりみたいだね、それなら!!」
     勇葵は圧し掛かってくる黒龍の巨体を見上げ、全身に渦巻く風の刃を纏わせていく。
    「間に合って!!」
     そして勇葵が放った激しい風は黒龍の軌道を逸らし、間一髪の所で直撃を免れた勇葵は反撃に出る。
     勇葵が手にする斧は、岩をも簡単に叩き割るという強靭な斧。その刃は、果たして黒龍の鱗に通用するだろうか。
    「通用させてみせる、絶対に!」
     勇気は強く言い切ると、斧を高く振り上げた。
    「さぁ、この一撃を受けてみろー!」
     振り下ろされた刃は龍の鱗を抉り叩き潰すと、その肉体に深い傷を刻み込んだ。
    「敵の防御能力も落ち始めているな。後は最後まで追いつめるだけだ」
     紅は爆炎の弾丸を雨の如く黒竜の全身に浴びせかけ、一気に傷を負わせていく。
    「暴れる対象に言葉で……なんてものは、お互いに理解できる言葉を持っていない限りは夢ですからねー……」
     柚羽は暴れ狂う黒龍を前にそう呟くと、蓮の花の如き影『不語仙』を展開する。
    「全て焦土と化すまで収まらないんですけね、その凶暴な暴力……まぁ、焦土になっても意味なく暴れてそうですけど」
     柚羽は自らの影で巨龍の全身を飲みこむと、その魂を蝕み大きな苦痛を与える。
    「ガァァァアアアアア!!」
    「恐らく、次は炎……流石に直撃は遠慮させて貰いますよ」
     黒龍の次なる一手を黒炎と読み、構える柚羽。
     そしてその予測は当たった。黒龍が放つ巨大な黒き炎弾は柚羽の腕を掠ったものの、大ダメージは免れた様だった。
    「掠っただけでも中々の威力……まあ死にはしないでしょう。取りあえず心置きなく潰して気分転換出来れば、それでいいです」
     柚羽は時計の針を模した長剣『Memento mori -vanitas-』を構えると、黒龍の時を止めるべく間合いを詰める。
    「理性無き暴と理性ある暴、さてさて、どちらが場を……」
     漆黒の刃は、一瞬にして黒龍の身体を一閃した。
     その一撃を受けた黒龍は、柚羽の首筋に喰らいつかんと一気に飛び掛かる。
    「おっと、そんな凶悪な攻撃を易々と通す訳にはいかないね!」
     しかしそこに飛び出した玲が黒龍の牙を一身に受け止め、激痛も振り切りその右目に強烈な蹴りを叩きこんだ。
    「今の攻撃はまずい……!!」
     玲が深手を負った直後、見桜は芯の通った真っ直ぐな歌声を高原に響かせる。
     するとその歌に込められた癒しの力が玲の身体を包み、深い傷が瞬く間に癒えていった。
    「何回でも立ち上がって、戦ってくれないと困るからね。私が何度でも甦らせてあげるよ」
     無事に傷を癒し終えた見桜は笑顔を浮かべそう言うと、己の寄生体に大剣を飲みこませ、片腕を巨大な刃へと変化させた。
    「まだまだ、私は強くなりたい……肉体的な強さだけじゃない、心の強さも。この戦いをくぐり抜ければ、きっともうちょっとはなりたいものに近づける筈……行くよ!!」
     そして見桜は刃と化した片腕を大きく振り上げ、黒龍の真正面から突撃する。
    「不器用な私にはこのくらいでちょうどいいって今は思うよ。出来ればこのまま眠って!」
     蒼く重い刃が黒龍の身体に振り下ろされ、黒龍の体から漆黒の血が飛び散った。
    「このまま一気に決めるぞ……燃えろ!!」
     畳み掛ける様に嘉哉が放った炎の連撃が、黒龍の全身を斬り焼き焦がしていく。
    「グア、ガァァアアアア……!!」
     数多くの傷を負ってきた黒龍は苦しげな声を上げるも、攻撃の手を緩める事はない。
    「死ぬまで暴れるつもりか……だけどこっちもお前を殺すつもりで来ている。真正面から受け止めてやるさ」
     レインが片腕を半獣化させ黒龍の瞳を見据え、霊犬の『ギン』も斬魔刀を構えレインの傍らに佇む。
    「唯1つだけ……ごめんな、ヒトに害成すお前は生かしておけないんだ……いこう、ギン。悲しい物語を終わらせるために」
     刹那、レインとギンは同時に駆け出すと、黒龍の命を奪う為飛び掛かる。
    「グァァアアアアアアア!!」
    「その程度の力じゃあ、俺は殺せないぞ!!」
     放たれた黒炎を力任せに消し飛ばしたレイン。そしてレインとギンが黒龍の間近に迫った。
     レインが放つ銀爪の斬撃とギンの斬魔刀の一閃が交差し、黒龍の身体に荒々しい十字の傷が刻み込まれた。
    「グォアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
     黒龍は必至に抵抗する。暴れ狂い、全てを焦がす黒炎を撒き散らした。
     しかし灼滅者達はその黒炎を避け、あるいは受け止めると、最期の一斉攻撃を叩き込んだ。
     柚羽が放った殺気の塊が黒龍の魂を蝕み、
     碧が放った灼熱の蹴りが身体を穿つ。
     見桜が放った魔の弾丸が羽を貫くと、
     勇葵が振り下ろした大斧の刃が羽を根元から叩き斬った。
     嘉哉の影の獣人が黒龍の動きを力任せに抑え込むと、
     紅の放った無数の弾丸が黒龍に全弾命中した。
     玲が放った跳び蹴りが今日何度目かの顔面直撃すると、
     レインは透き通る刃を持つ剣『CORNU』を構え黒龍に接近した。
    「終わりだ」
     一閃。
     雪の如き結晶のオーラを纏った刃は黒龍の身体を斬り、結晶のオーラは美しく宙を舞った。
    「………………」
     その一撃を受けた黒龍は声も無く天を仰ぐと、そのまま糸が切れた様に地面に落下した。
     纏っていた黒炎は瞬く間に鎮火し、黒龍の全身は灰の様に崩れ去って行く。
     後に残ったのは、荒れ果てた高原。黒龍が残した、大きな暴力の残滓のみだった。

     こうして戦いは終わった。
     勇葵を始めとした灼滅者達が早速仲間たちの傷を癒していく。
     見桜は無事勝利出来た事に安堵しつつも、もっと強くなりたいという思いを胸に空を見上げていた。
     紅は荒れ果てた高原に最低限の片づけを終えると、レインは黒龍の安らかな眠りの為、銀の十字架を立てた。
     そして一同は高原を後にする。
     灼滅者達は人々に害を成したであろう古の畏れを灼滅し、被害を未然に防ぐことに成功した。
     しかし碧と嘉哉は、密かに予感を感じていた。
     それは、この古の畏れを呼び起こしたスサノオ。青き隻眼の獣が再び現れる予感である。
     スサノオ達の身に纏った白炎がエクスブレインの予知を妨害する以上、その居所を突きとめるには灼滅者達の調査も必要になってくるかもしれない。
     考える事は多いかもしれない。が、今は戦果を手に学園へ帰還し、戦いの傷をゆっくりと癒すとしよう。

    作者:のらむ 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2016年3月31日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
     あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
     シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。
    ページトップへ