武蔵野の地に、突如吸血鬼の軍勢が出現したのは、ハンドレッド・コルドロンの戦いが佳境に入ったであろう頃だった。
初雪崎・杏(高校生エクスブレイン・dn0225)の目には、それが『突然現れた白い炎の柱』から出現したように映った。
「私達エクスブレインの予知をかいくぐる為、スサノオの姫・ナミダの力を借りたのか」
現れたのは、黒翼卿の眷属であるタトゥーバット、絞首卿の配下であった奴隷級ヴァンパイア団、バーバ・ヤーガの眷属である鶏の足の小屋と、ヴァンパイア魔女団、殺竜卿の配下である鉄竜騎兵団の混成軍。
更に、竜種イフリート、ソロモンの大悪魔・ヴァレフォールの眷属、スサノオ、動物型の眷属までも。
「にしても、ずいぶん豪華な顔ぶれだな」
杏が呟くのも、無理はない。
指揮官として名を連ねるのは、かの黒翼卿メイヨールを筆頭に、朱雀門・瑠架、義の犬士・ラゴウ、竜種ファフニール。
加えて、ソロモンの大悪魔・ヴァレフォール、スサノオの姫『ナミダ』まで。灼滅者の主力が出払っている現在の武蔵坂学園を陥落するには、十分……否、十二分だ。
軍の本陣では、四肢を自ら切り落とし弱体化したメイヨールが、車椅子に腰かけている。それを押すのは、朱雀門・瑠架だ。
「灼滅者の戦力は出払ってるし、今回の作戦には、黒の王の完全バックアップが付いているんだ。だから勝利は確実だよ、瑠架ちゃん」
「えぇ、そうですね、メイヨール子爵」
相槌を打ちつつも、瑠架の内心には別の思いが渦巻く。
(「武蔵坂学園を滅ぼすわけにはいかない。どこか良いタイミングでこの軍を撤退させるしかない……。でも、どうすれば」)
そんな瑠架の思案を遮ったのは、火急の連絡だった。
「武蔵坂学園の灼滅者が、こちらに向かっています」
「!?」
ハンドレッド・コルドロン戦を最速で勝利した灼滅者達が、この危機の報せを得て、武蔵坂学園へと舞い戻ってきたのだ……!
「皆が戻ってきてくれたお陰で、武蔵坂学園が占領されるという最悪の事態は回避できた。だが、依然として予断を許さない状況だ」
灼滅者達を出迎えた杏は、強大な吸血鬼軍が武蔵坂学園の目前まで迫ってきている事を伝えた。
「このタイミングでの皆の帰還は、向こうも想定外だったろうな。そのせいで吸血鬼軍の一部は戦意を失っているようだが、主将である黒翼卿メイヨールは、学園への攻撃を諦めておらず、交戦は避けられそうにない」
だが裏を返せば、ダークネスの多くはこれ以上の戦いに消極的であり、黒翼卿さえ灼滅、あるいは撤退させれば、軍勢は引き上げていくだろう。
杏が、ホワイトボードに敵の布陣を示していく。
まず、前線中央に黒翼卿メイヨール。
その後方に、朱雀門・瑠架、前線左翼に竜種ファフニール。
前線右翼に義の犬士・ラゴウ。
そして彼らの最後方に、スサノオの姫・ナミダが控える。
なお、ソロモンの大悪魔・ヴァレフォールは、前線と後方の間で、身の振り方に迷っているようだ。
「皆の予想外の早い帰還で生じた混乱の隙をつけば、黒翼卿を撃退するだけでなく、他の有力なダークネスを討ち取ることも出来るかもしれない。優先すべきは学園の防衛だが……ああ、それと」
杏が付け加える。
「この戦いの直前、校長先生が学園に戻ってきたのだ。後で重大な話があるとおっしゃっていたのだが……」
灼滅者達が、杏達エクスブレインから状況説明を受けている頃。
吸血鬼軍の陣では、それぞれの指揮官も動き始めていた。
「僕と瑠架ちゃんの共同作業を邪魔するなんて、許せないね。灼滅者なんて、踏み潰してグチャグチャにしてしまえっ! 突撃ー!」
黒翼卿メイヨールが声を張り、軍勢に指示を下す。
同様に士気が高いのは、朱雀門高校勢力の竜種ファフニールだ。
「殺された多くの我が同胞の恨み、今こそ晴らそう。ゆくぞ、竜種の誇りにかけて!」
ファフニールや黒翼卿が積極的な姿勢を見せる中、朱雀門・瑠架は思案する。
(「灼滅者の大返し……。会長が失敗したのか、それとも、これも彼の予定通りなのか。とにかく、最大の懸案は消えたわ。あとは、メイヨール子爵を無事に撤退させれば。メイヨール子爵は、ボスコウなどとは違う、本物の爵位級ヴァンパイア。彼が灼滅されれば、爵位級ヴァンパイアと武蔵坂学園の敵対を止める事はできない」)
黒翼卿は灼滅させない。その考えは、瑠架と行動してきた義の犬士・ラゴウも共有している。
「卑劣な罠を破って現れる正義の味方。それでこそ、灼滅者だ。だが、これは瑠架の望み。簡単に黒翼卿を討たせるわけにはいかないな」
灼滅者に一定の評価を下しつつ、ラゴウも動き出す。瑠架の望み……黒翼卿を撤退させるために。
一方、ソロモンの大悪魔・ヴァレフォールは、早くも戦意を削がれていた。
「爵位級ヴァンパイアに協力して、楽して力を取り戻す予定だったのに、どうも話が違うねぇ。これは、適当に戦って、折を見て撤退するしかないね」
そして、スサノオの姫・ナミダは。
「黒の王には義理があった。故に軍団の隠蔽は引き受けたが、さしたる意味は無かったようじゃのう。さて、儂らは退く者どもを助けるとしよう。黒翼卿は戦う気のようじゃが……まぁ、死なぬことはともかく、勝つことはあたわぬじゃろうて」
陣の最後方から軍勢を見渡すと、撤退の支援に動き出したのである。
参加者 | |
---|---|
千布里・采(夜藍空・d00110) |
森田・依子(緋焔・d02777) |
普・通(正義を探求する凡人・d02987) |
桃野・実(水蓮鬼・d03786) |
アレクサンダー・ガーシュウィン(カツヲライダータタキ・d07392) |
リーファ・エア(夢追い人・d07755) |
篠崎・伊織(鬼太鼓・d36261) |
日下部・優奈(フロストレヴェナント・d36320) |
●
ラゴウ軍の子爵や瑠架への合流を阻んだのは、5つのチームだった。
目的はラゴウの灼滅よりも、撤退を誘う事。ゆえに、包囲網を形成しつつも、相手に退路を残している状態である。
(「『ハンドレッド・コルドロン』を隠れ蓑にするなんて、敵将はなかなかの策略家だね。でも、僕たちの本拠地をそう簡単に落とされるわけにはいかない」)
「ガアアア!」
弓を構える普・通(正義を探求する凡人・d02987)の鼓膜を、動物眷属の群れの雄叫びが震わせる。
「さあ、眷属のリーダー格を狙うぞ!」
双眼鏡で戦場を見渡していたアレクサンダー・ガーシュウィン(カツヲライダータタキ・d07392)の目に、こちらの布陣の隙を突こうとする熊眷属の姿が飛び込んでくる。
「人が外出中に押し掛ける恥知らずどもには、早々にお帰りいただこう」
アレクサンダーが、騎乗したライドキャリバー・スキップジャックごと突撃すると、クルセイドソードで切り上げた。
続く敵陣を止めるべく、千布里・采(夜藍空・d00110)が地面をロケットハンマーで殴りつけた。同心円状に広がる震動波が、眷属達をよろめかせる。
足の止まった隙を逃さず、森田・依子(緋焔・d02777)が、剣圧の嵐で敵を刻む。想いを馳せるは義の犬士。
「ラゴウさんには、黒翼卿に加勢する理由があるのでしょうね。けれど、私達も立つ理由があります」
依子は敵陣を睨み、
「此処を、守る」
それは、ここに集う灼滅者共通の意志。
眷属が突破口を見出しても、連合チームの誰かがそれを即座に埋める。 回復の手が足りなければ、チームの垣根を越えてサイキックを飛ばす。
足並みが上手くそろっていることもあり、ラゴウ軍は一進一退の状況に陥っていた。
かと言って、退く気など微塵もない熊眷属に、篠崎・伊織(鬼太鼓・d36261)が殺意を叩きつけた。漆黒と呼ぶのも生易しい黒が、獣身を包む。容貌を覆う鬼面は、今が戦の時間である証だ。
反撃しようとする眷属達は、気づくのが遅れた。自分達が結界に足を踏み入れていたのを。
「ウガアア!?」
眷属達の四肢をマヒさせたのは、桃野・実(水蓮鬼・d03786)が展開した結界空間である。
浮足立った一団は、霊犬のクロ助の恰好の的となり、采の意を受けた霊犬が、くわえた刀で敵の胴を薙ぐ。
「ラゴウ、どこに……!」
打撃からの束縛で敵を翻弄しながら、リーファ・エア(夢追い人・d07755)が眷属の主を探す。霊糸に絡めとられた熊眷属は、ライドキャリバーの『犬』が鋼の弾丸で穿つ。
毛皮を赤く染める眷属の頭上へ、日下部・優奈(フロストレヴェナント・d36320)が跳び上がった。結わえた髪の束が、軌跡を描く。そして、
「グアアアッ!」
流星の如きキックが、眷属を吹き飛ばした。
「次、行くぞ」
土煙を上げ着地した優奈は、そのまま別の眷属と相対する。
しかし、敵も手をこまねいているだけではない。猿眷属が、俊敏かつトリッキーな動きで戦場をかき回す。
「大丈夫ですか? 今、回復します!」
通の天星弓から、癒しの矢が放たれる。波紋を生んで仲間の傷口に吸い込まれ、損傷を修復。
それを確かめると、通は走り出す。新たな負傷者の元に。
●
伊織が敵の足止めに徹していると、依子の元に、連絡が届いた。
相手は、同じラゴウ包囲チームのルフィア・エリアル。これからラゴウ本隊との交戦に入るという。
それを聞いたリーファの目の色が変わる。ラゴウには、個人的な因縁がある。
ラゴウは瑠架との合流を目指しているようだ。即座に近くにいた1班と合流し、その阻止に向かう。
程なく、ロケットハンマーを担いだ青年が駆けてくるのが見えた。
ラゴウだ。交戦していたチームを、強引に蹴散らしてきたらしい。
その足が、止まる。
「おっとラゴウさん、行き止まりですよ。ここは学園、戦うには向いてはせんで」
「あなたにも思うところはありそうですが、この奇襲の手際については賞賛の思いです。ですが、僕達の学園をこれ以上やらせません」
采がハンマーを、共同チームの森沢・心太が盾を構えた。
「はじめまして、俺桃野。この一件が済んだら何かやりたい事があるって、噂で聞いた。……それが何か、聞いてもいいか?」
相対の距離を測りつつ、実が問う。対するラゴウは、
「そうだな……答える義理はない、とでも言っておこうか」
「義の犬士らしい。けど、そんなあんたが卑怯を承知で来たんなら、首を刎ね飛ばされる覚悟もあるんだよな」
『だよな』と同タイミングで繰り出された実のキックは、しかし、ラゴウの脇腹をかすめたのみ。
「なるほど、強く聡明、そして義に厚い……変な言い方ですが、悪い人じゃないんでしょうね」
間髪を入れず、リーファの愛剣『L・D』が閃いた。
「だからって、手心を加えるつもりはこれっぽっちもありませんが!」
訪れた再戦の機会、逃す手はない。
丸太のような腕で斬撃をいなすラゴウの頬を、漆黒の弾丸がかすめる。射線を辿れば、采の手元で、想念の残滓が揺らめいているのが見えた。
「私達は、正義の味方などではありません。守りたいのが一番な、だけ」
ラゴウに刃を突き立てながら、意志を告げる依子。
「あなたが、そして朱雀門・瑠架が目指すものが何か……お伺いもしていないのに慮れる程、思慮深くはありません。しかし、このまま進ませれば学園という『場』ではなく、もっと大事なものを壊される……そんな単純な理由でここに立っているだけです」
「いい覚悟だ」
ラゴウは、依子の体を弾き飛ばすと、腕を振り上げた。
即座に膨張変化した鬼腕をガードしたのは、実だった。体がちぎられそうな衝撃を相殺しきれず、地面に二条の線を刻み、後退する。
「こちらだラゴウ! 貴様と一度手合わせしてみたかった!」
仲間を追撃させんと、アレクサンダーの両手にオーラが宿る。
「鰹出汁スプラッシュ!」
独特なる色彩のビームが、ラゴウのハンマーとぶつかり飛沫を上げる。
「決意は見せてもらったが、先を急ぐんだ」
スキップジャックの機銃掃射を弾いていたラゴウが、不意に振り返った。直後、響く金属音。
優奈とラゴウ、断罪輪とハンマー。二者の武器が、互いの眼前で競り合う。
「人員が出払っている間に学園を落とそうとはな。貴方はこれには賛成だったのかな?」
「正と義、後者を選んだだけだ」
「貴方は、少々、義に振り回されすぎではないかな?」
優奈がラゴウを押さえる間に、伊織が死角をついた。
「ここを失くす訳にはいかないんだ! うちらにとって、ここは帰るべき場所で在るべき場所なんだ! だから、ここから先に行かせない!」
伊織の指輪が魔弾を射出。受け止めるラゴウの上体が、わずかに仰け反る。
「それから……学園を防衛して帰ろう、って『相棒』と約束したんだ」
畳みかけるチャンス。
だが、ラゴウの挙動に注意を払っていた通が、声を上げる。
「攻撃が来ます!」
『犬』の突撃を押し返し、ラゴウが虎の子のハンマーを振りかざした。
打撃された地面は一旦膨れ上がったが、破壊力に耐え切れず、砕けた。その衝撃が灼滅者達を襲う。直接の打撃かと錯覚する威力だ。
「皆さん大丈夫、傷は浅いですよ!」
たまらず地に伏す仲間達を、通の清めの風が包んだ。
悠然と構えるラゴウ……だがその表情が徐々に変化するのを、灼滅者達は見逃していなかった。
●
「……早々にお帰り頂けるだろうか、それができないのなら今ここでお主らを滅することになるぞ」
「これに懲りたら二度と私達と事を構えないことね。いい? 次はないわよ」
挑発めいた伊織、そしてヴィントミューレ・シュトウルムへの返答は、ロケットハンマーの一撃だった。
「義の犬士が仲間を見捨てて逃げると思うのか!」
エンジンとラゴウの憤りでブーストされた力が向かう先は、伊織。鬼面の奥の瞳は、しかし閉じられることなく、受け止めの決意を宿す。
しかし、その前に飛び出した影が、ハンマーを殴打した。腕を鬼神化させた心太が、身を呈して攻撃を阻んだのだ。
衝撃に膝をついた心太の体を、癒しの力が覆った。アレクサンダーの清めの風だ。
「ありがとうございます」
「礼を言うのは、こっちだ」
他チームの仲間からの感謝に、アレクサンダーが頷いた。
続く戦闘の中、ラゴウの焦りは増すばかり。相手の灼滅より撤退を優先した事が、功を奏したようだった。
「ほんまにこないな歴史上の人物と死合えるのは、えらい驚きやねぇ」
まさに一騎当千の武力に、采が感嘆する。けれど、長く付き合っている余裕がないのはこちらも同じ。
「貴方への借りだけは返さないといけない。以前、膝を付かされた屈辱だけは、晴らさないといけない!」
リーファ渾身のキックが、ラゴウの胸に一条の傷を刻むと同時、山田・透流の槍が突き刺さった。
「あなたに恨みはないけど、ダークネスさんは全灼滅者の敵。悪いけど、ここで倒させてもらう……!」
連撃を受けたラゴウの顔に、決意の色が浮かんだ。
こちらから大きく距離を取ると、
「やむをえん。ここは、子爵の撤退を優先しよう。子爵が撤退すれば、瑠架も戦場に留まる理由が無くなる。無事で逃げてくれよ」
身を翻すラゴウを、そのまま見送る依子。もとより、深追いをするつもりはない。
「そうだ、連絡をくれた班は無事でしょうか。急いで助けに行かないといけないですね」
「あれから時間も経っているし、心配ね。行きましょう」
通と琴鳴・縁に同意した一同は、連絡をくれたルフィアのチームの元へと駆け付ける。
すると、彼らもまた、動物眷属との交戦を続けていた。ラゴウに突破された際の被害か、倒れている者の姿も見える。
「そちらの怪我の具合はどうだ? もし傷が深いようなら、手を貸すぞ」
一体の眷属が灼滅されたのを見届け、申し出た優奈の背後には、仲間達のサーヴァントも控えている。
志賀野・友衛に肩を貸す長沼・兼弘は、一瞬思案した後、
「大丈夫だ。……すまないが、後を頼む」
「ここは任せろ。学園まで、もーすこし頑張るのだ」
神門・白金が、軽く兼弘の腕を叩き、送り出す。
「後は、俺達が踏ん張るだけか」
無事戦場を離脱して行くのを見届けた実は、再び眷属に立ち向かった。
●
ラゴウを撃退したリーファ達は、包囲網を保ったまま、動物眷属との攻防に専念していた。
ラゴウ戦のダメージは残ったまま。仲間が敵を押し返した隙を縫い、通が守りの符を飛ばす。
「僕の手が届く、その中の誰一人として、殺させはしません!」
闘う相手が誰であろうとも、この戦場における通の役割に揺らぎはない。
飛びかかるヤマネコ眷属に、別の獣が食らいついた。同士討ち……否、動物の翼や爪牙を象った影だ。
采の足元から踊る様に次々と飛び出すと、敵の喉笛を噛み千切っていく。
「これ以上攻めても、無駄やと思いますけどなあ」
「あなた方も、どうぞお引き取りを」
ヤマネコ眷属を槍で払い、氷弾を見舞う依子。
爪撃をかわしたリーファが低い姿勢から蹴り上げ、伊織が滑るように背後に回り込むと、その腱を断った。
「さあ、今だ!」
「わかった、『鬼太鼓』!」
仲間を二つ名で呼んだ優奈の断罪輪、その中心から光が生まれた。悲鳴を上げる暇さえなく、引き裂かれる眷属。神の裁きの如く。
「む?」
鰹エナジーの放出を終えたアレクサンダーは、見た。眷属の群れが一斉に撤退していくのを。
突如起きた変化は、何を意味するのか。クロ助を呼び戻しながら、実は思う。
(「ラゴウが撤退してくれたのか、それとも……そっちの可能性は、考えたくないけど」)
霊犬を呼び戻し、動物眷属達の背中を見送る采。
「とりあえず、役目は果たせたようやねぇ」
「では、子爵側を押さえていたチームと合流しましょうか」
鞭剣の血を払いつつ、依子が提案した。
鬼面を付けたままの伊織もそれを承知すると、一同は重い体を引きずるようにして動き出したのだった。
作者:七尾マサムネ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2016年4月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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