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いきなりではあるが、とある真昼の埠頭そのど真ん中で、やたらと暑い気温の中やたらと暑苦しい2人の怪人が、炎のオーラを宿し決闘を行っていた。
「悪いなジジイ!! 全ての刃物を統べる王者となるのはこの俺様だぜ!! 喰らえ、関市ナイフガトリング!!」
頭部が鋭いナイフで出来た関市ナイフ怪人は、高らかに告げ飛びあがると、眼下の怪人目がけ無数のナイフを降り注がせる。
「く……若造が。ワシはこの程度で負けを認めはせん!!」
鋼の身体で全てのナイフを受け止めた包丁頭の怪人、堺市包丁怪人は、両手に巨大な包丁を持ち一気にに飛び掛かる。
「これで終わりじゃ……必殺! 堺市包丁微塵切り!!」
ガガガガガガガガガガガキン!!
激しい金属音が何度も何度も響き渡り、斬撃の嵐が関市ナイフ怪人の全身を抉り取った。
「う……ウソだろ……この、俺様が……」
「安心せい。貴様の力と魂は、決して無駄にはせん」
必殺の技で勝利を納めた堺市包丁怪人は、敗北した関市ナイフ怪人のご当地パワーを吸収していく。
全てのご当地パワーを吸収し終えると、そこには黒いコートの内に無数のナイフを仕込み、腰に二本の巨大な包丁を携えた、頭が変な事になっていない銀髪のナイスミドルが佇んでいた。見た目は完全に別人だった。
「まるで若返った気分じゃのう……今日からワシの名は、堺関包丁ナイフ怪人じゃ」
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「サイキック・リベレイターの影響でガイオウガの力が高まり、イフリートの事件が発生しているのは皆さんご存知でしょうか。ですが今回集まって下さった皆さんに対応して頂きたいのはイフリートではなく、ご当地怪人の事件となります」
神埼・ウィラ(インドア派エクスブレイン・dn0206)は赤いファイルを開き、事件の説明を始める。
「ご当地幹部、緑の王・アフリカンパンサーは、随分前に起こしたとある事件から、ガイオウガの力を『ガイオウガボーンロッド』として所持していました。その為か、彼女はガイオウガの力を奪って利用し、合体ダブルご当地怪人とやらを生み出す事が可能になった様です」
ガイオウガの力によって生み出される合体ダブルご当地怪人は、ライバル関係にあったご当地怪人を戦わせ、勝った側に2体のガイアパワーを集中させる事で強力な力を与える、という仕組みで生み出されるらしい。
「えー、本来ガイオウガが得る筈だった力をアフリカンパンサーが奪った事で、ガイオウガ勢力の拡大は少し遅れをとっている様ですが……まあ結局ご当地怪人が強くなってますから別に良い話ではないですね。予知できた以上、ここで灼滅してしまいましょう」
灼滅者達と合体ダブルご当地怪人が接触するのは、やたらと暑い真昼の埠頭。タイミングは基本的に、ご当地怪人同士の決闘が決着し、合体ダブルご当地怪人になった直後になるだろうとウィラは言う。
「一応彼等の決闘中に乱入する事も出来ますが、その場合ライバル同士が一時停戦からの共闘体制で、皆さんに立ち向かってきます。その上先に倒された側がライバルに、『俺の力を使い必ず生き残ってくれ』という流れでご当地パワーを渡し果てる為、そこから先は合体ダブルご当地怪人と戦う事になります。つまり乱入するメリットは…………熱い闘いが出来る事位でしょうか」
一応双方の怪人をほぼ同時に灼滅できた場合は、合体ダブルご当地怪人が出現しないというメリットはあるが、合体した後に攻撃を仕掛けた方が無難ではあるだろう。
そしてウィラはファイルをめくり、敵の戦闘能力の資料に目を落とした。
「今回皆さんが相手するであろう合体ダブルご当地怪人は、堺関包丁ナイフ怪人です。その名の通り、全身に仕込んだナイフと包丁を綺麗に操り、熟練の刃物捌きを見せてくれる事でしょう。口調はかなり年寄りじみていますが、その動きの素早さは全く衰えてはいません」
そこまでの説明を終えると、ウィラはファイルをパタンと閉じた。
「説明は以上です。アフリカンパンサーは他人の山で漁った他人の骨を利用して、自らの勢力を強めようとしています。図々しいにも程がありますし、これ以上彼女の好きにはさせる訳にはいきません。……という訳で、お気をつけて。皆さんが無事に、目的を達成できる事を願っています」
参加者 | |
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石弓・矧(狂刃・d00299) |
堺・丁(ヒロイックエゴトリップ・d25126) |
水無月・詩乃(汎用決戦型大和撫子・d25132) |
果乃・奈落(果て無き殺意・d26423) |
百合ヶ丘・リィザ(水面の月に手を伸ばし・d27789) |
照崎・瑞葉(死損ないのディベルティメント・d29367) |
御伽・百々(人造百鬼夜行・d33264) |
風見・春香(クライミースマイリー・d33760) |
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「堺市包丁怪人……どっかの誰かさんを思い起こす怪人だな……名前を聞いた時には闇墜ちしたのかと思ったりもしたが……まぁ一安心か」
そう呟いたのは果乃・奈落(果て無き殺意・d26423)。鬱陶しい位の暑さの中、いつもの黒のロングコートを涼しい顔で着ていた。
「いやあ、私もついにご本人の登場かと思ったけど……えっと、もう一度確認するけど店長さんとは別人でいいんだよね?」
冗談交じりにそう言い笑顔を浮かべた照崎・瑞葉(死損ないのディベルティメント・d29367)。瑞葉は今日の決戦に備え、そこそこの値が張るまた板(本人曰く『シフォンちゃん』)を持ちこんでいた。今の所用途は不明である。
「まあ、店長と被ってるのは言わずもがなだけど……これ以上の風評被害を防ぐ為にも倒さないといけないでしょ、多分、きっと……ところで、今日の仕事って臨時ボーナスとか出ないのかしら、店長?」
スレイヤーカード片手に風見・春香(クライミースマイリー・d33760)が店長こと堺・丁(ヒロイックエゴトリップ・d25126)にチラリと視線を向けた直後、2人の怪人の決闘の雄叫びが埠頭に響き渡った。
「あちらは随分と盛り上がっている様ですね……それにしても、まさか合体するとはね。巨大化もありましたし、もう何でもありですね」
石弓・矧(狂刃・d00299)はやや呆れ気味にそう呟くが、正直な所それよりも怪人が扱う刃物の方が凄く気になっていた。
「他にもハイパー化とやらがあるのでしたっけ。ご当地怪人はどこまで斜め上に進化し続けるのでしょう……?」
水無月・詩乃(汎用決戦型大和撫子・d25132)は紫紺の和傘を差しながら歩を進めている。
それは一見すると普通の和傘に見えるが、戦闘時になれば並の刀を優に凌駕する武器となる。
「丁様も堺のヒーローなんですよね? 私、前に堺市で女怪人にちょっかいかけて負けちゃったことがあって……思いきり刺されちゃいました。強かったなぁ、また遊んで欲しいなぁ、あの人だったらいいんですけど……」
百合ヶ丘・リィザ(水面の月に手を伸ばし・d27789)は丁に楽しげにそう声をかけると、
「へー、リィザさん昔そんなことがあったんだ? だったら今日の戦いがリベンジマッチになるといいね! …………あれ? 堺市の女怪人? んー、いや、あれ? んー……??」
丁は何だか心の奥底に引っかかる感覚を覚え、しばらく深く考え込んでいた様だが、どうやら時間切れとなってしまった様である。
「これで終わりじゃ……必殺! 堺市包丁微塵切り!!」
「決闘もいよいよ大詰めといった所だな。手負いの敵が相手とはいえ、そもそも相手は力が2倍になっている。心してかからねばな……行くぞ」
御伽・百々(人造百鬼夜行・d33264)は仲間たちにそう声をかけ、スレイヤーカードを解放する。
その手に握られた身の丈ほどの太刀には、禍々しく赤黒い妖気が纏っていた。
「まるで若返った気分じゃのう……今日からワシの名は…………うむ?」
変な頭からナイスミドルになった堺関包丁ナイフ怪人が、接近してくる灼滅者達の姿を発見する。
合体怪人と灼滅者が、今此処に衝突する。
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「『境を繋ぐ堺の守護ヒーロー、ここに参上!』 熱い闘いがあったようだけど、今から私達の相手をしてもらうよ!」
怪人の正面に躍り出た堺・丁(陽気な燈台守り・d25126)は、名乗りを上げ怪人に縛霊手を突きだすが、怪人は眼光を光らせ包丁を構えると、その一撃を受け止めた。
「堺の守護ヒーロー? ふむ、面白い」
「ふっふっふ、その通りだよ元堺市包丁怪人。ここにおわすこの堺・丁さんこそ、堺市のご当地ヒーローだー! ひれ伏せー!」
動きが止まった怪人に瑞葉はもの凄い勢いで突撃すると、ギターから放つ大音波で怪人の身体を吹き飛ばす。
「ぐぬ……!!」
包丁を地面に突き立て踏み止まった怪人だったが、その眼前に奈落の『ファミリア・ベルト』が迫る。
「格上なのは承知の上。まずは地盤を固める必要があるな」
奈落の念を注がれ使い魔の如くうねるベルトが、怪人の全身を精確に切り刻む。
そこから奈落に反撃に出ようとした怪人だったが、その隙を与える事無く春香が追撃に出る。
「合体ご当地怪人だか何だか知らないけど、後々の為にも無用な風評被害を防ぐ為にも、とにかくここで倒させて貰うわ」
怪人の懐まで踏み込み、春香は怪人の鳩尾に灼熱の上段蹴りを叩きこむ。
爆炎に焦がされ、激しい衝撃を受けた怪人は、そのままの勢いで灼滅者達の頭上まで吹き飛ばされた。
「中々当てやすそうな的ですね……なんて、そんな事言って外す訳にはいきませんね」
矧は打ちあがった怪人に狙いを定めクロスグレイブの引き金を引くと、発射された光の砲弾が怪人に直撃、そして爆破。凍り付いた怪人の身体が更に高く打ち上げられる。
「成る程。これが最近噂なナウいヤング、スレイヤーという奴かのう……パワーアップしたとはいえ、油断は出来ん……どれ、早速奴の力を試してみるか」
怪人は焦げた鳩尾と凍り付いた肩をパンパンと払うと、コートの内側から無数のナイフを取り出した。
「必殺、関市ナイフガトリング!!」
「包丁ならまな板は切れないはず!」
怪人がナイフを放った直後、瑞葉が兼ねてより隠し持っていたまな板を頭の上に付きだした。
そして磨き上げられた無数のナイフが灼滅者達に降り注ぐが、
「中々物騒な雨ですね。あのコートの下にはまだまだナイフが隠されているのでしょうか」
「見た目だけではなく、威力も中々。どうせならそれぞれとじっくり戦ってみたかった気はいたしますが……合体した強敵と言うのも悪くはないみたいですわね」
詩乃は和傘をふわりと扱い優雅にナイフを弾き返し、リィザは空に向けて打ち出した拳で降りかかるナイフを粉々に砕いていった。
「まな板のシフォンちゃんと私の頭がー! 包丁じゃなくてナイフだったからかなー! …………あっちはほぼ無傷か。胸斬りおとされれば良かったのに」
一方瑞葉はシフォンちゃんを貫通したナイフが頭にサクッと突き刺さり、シフォンちゃんは風穴だらけになっていた。
最後の方に瑞葉がナイフを防いだ仲間の胸部付近を見てなんか言ってた気がするけど、多分気のせいだと思う。
「ふ……結構弾かれてしまったが。今のワシ、結構決まっておったのう」
「そうでもないぞ」
華麗に落下しつつしたり顔を決める怪人だったが、いつの間にか背後に迫っていた百々が怪人の背に蹴りを入れ、一気に地面まで叩き落した。
「ゴフ……年寄りは労わらんか……」
「そういう台詞は、年寄りらしく大人しくなってから言うべきね」
よろよろと立ち上がった怪人に春香は蒼い拳を放つが、怪人が咄嗟に構えた包丁とぶつかり合い、鈍い金属音が鳴り響いた。
そして怪人に続き地面に着地した百々が、所持者を操り人を斬るという妖刀を構え、怪人と対峙する。
「作者不詳、何処に作られたかもわからぬが、この刀も中々の業物だぞ。まぁ、少しいわくはあるのだがな」
「ふむ……確かに。その造りもさる事ながら、吸ってきた血の量も半端ではなかろうて……じゃが、ワシの包丁も負けてはおらんぞ。来るが良いわ!」
「無論……この刀は、人もダークネスも、全て斬る」
そして百々は怪人に迫り、妖刀を振るう。怪人はその太刀筋を見る事さえも叶わずに、身体に深い傷を刻み込まれた。
「グ……これは、中々効いたわい……!!」
「まだまだ! 私達の力はこんなものじゃないよ!!」
膝を付く怪人に丁は自身のライドキャリバーを突撃させ、同時に自らの拳にご当地パワーを集束させていく。
「堺市ヒーロービィィィィム!! 同郷同士、もっと本気でかかってきなよ!」
埠頭の倉庫の壁に叩きつけられた怪人に、堺が放った必殺ビームが突き刺さる。
「あの怪人はどうやら丁様が言っていた怪人では無い様ですけど……何でしょう。何か気になりますわね……」
リィザも丁と同じくどこか心に引っかかるものがあったらしく、戦闘の最中、丁の戦い方を食い入るように見つめていた。
「ふっふっふ……中々やるではないか、若造共……」
怪人は灼滅者達と距離を取ると、2本の包丁を構え精神を集中させていく。
「…………来るか」
自らに殺気が向けられた事を察知し、構える奈落。次の瞬間、怪人が放つ斬撃の嵐が降りかかった。
「くらうが良い……必殺! 堺市包丁微塵切り!!」
「流石に一筋縄ではいかない、か……だが、黙って斬られる気もない」
怪人の刃が奈落の全身を斬る。避けられないと直感的に判断した奈落は、自ら怪人の間合いに入り刃を受ける。
そして至近距離から怪人の腹に杭を打ち付け、一気に弾き飛ばした。
「頂点を目指すというだけはありますね。洗練された刃物、そして包丁捌き。どうやら見る価値はあった様です」
怪人の技に素直な称賛の言葉を投げた矧は、構えたナイフに炎を灯し、怪人に接近する。
「当然じゃ。敵同士でなければ、お主とは刃物について語り合う事も出来たじゃろうに」
「ええ。ですが敵同士であるからこそ、多くの言葉は不要かもしれません」
矧が突きだした燃え盛る刃が怪人の腕を引き裂くと、怪人はニヤリと笑みを浮かべ2つの包丁にご当地パワーを集束させる。
「……ハァァァアアアア!!」
包丁の先から放たれたビームが、矧目掛けて一直線に伸びる。
「そう簡単に、通させはしませんよ」
直後、ビームの射線に踏み込んだ詩乃が和傘でビームの威力を減衰させ、その身で受け止めた。
そのまま詩乃は和傘を開き、回転させながら怪人に迫る。
「あなたはここで倒させてもらいますが……骨、ではなくその刃は拾ってあげますよ」
刃の如き硬さを持つ和傘が回転し、火花を散らせながら怪人の身体を削り取っていく。
「ぐごご……ワシの刃と野望は、こんな場所で潰えたりはせんわ!!」
怪人はかなりのダメージを蓄積されている様であったが、それ以上のしぶとさを持っていた。
しかし、真昼の決戦は徐々に終わりに近づいてきていた。
●
「しつこい年寄りの底力を味わうが良い……超必殺!! 関市ナイフガトリング!!」
「若者の爆発力も、中々捨てたものではありませんよ?」
怪人が放つナイフの雨の軌道を読み、くぐり抜けた矧が、怪人の両脚に深い傷を刻みその動きを大きく制限する。
怪人の動きが鈍ったその隙に、春香は片腕に形成した巨大な刃を振り上げ、渾身の力を込め怪人に跳びかかる。
「アンタの野望とやらも、ここで終わりよ」
豪快に振り下ろした蒼き刃が怪人の左肩を深く抉る。怪人は埠頭に轟く雄叫びを上げた。
「ウォォォォオオオオオ!! ワシはまだ死ねんぞぉおおおおお!!」
そんな怪人を静かに見据える百々。妖刀を手に怪人との間合いを詰める。
「いいや、貴様はここで終わりだ。そもそも包丁もナイフも、人を害する為に作られたのではない。本来の用途で使いもせずにご当地を名乗るとは、笑止だな」
鋭い言葉と共に突きだされた刀の先が、怪人の右目を貫く。
「どんな手段を用いようが、ワシはこの刃物を世に広めなければならんのだ……!!」
多くの傷を負った怪人は未だ立ち続け、灼滅者達に何度でも包丁を振るう。
「その気骨は認めないでもないですが、これ以上妙な進化を遂げられても困ります」
詩乃は和傘をフルスイングし、怪人の包丁とぶつけ合う。
そして怪人の力を和傘が吸収し、傷を癒した詩乃は、更に積極的に前線に出ていく。
「ここが踏ん張りどころだよー! 皆、持ち応えて!」
瑞葉は魂を燃え上がらせる演奏を奏で、灼滅者達の消耗を押し留めていく。
「灼滅者……!! 堺と関の力は、こんなものでは……!!」
「……そろそろ終わらせるぞ」
奈落は丁から貰った若干甘ったるい刃を携え、リィザと丁にチラリと目をやる。
「お膳立てはしてやる。……しっかり決めて来い」
そう呟き、奈落は一気に刃を伸ばす。
その一撃は怪人の急所を精確に切断すると、全身の動きを一時的に停止させた。
「ナイスアシストだよのてちゃん! よし、このまま絆の力を見せてあげよう! 一緒に行くよ! リィザさん!」
「分かりました。一気に決めてしまいましょう、丁様」
奈落が創ったチャンスに、丁とリィザは息を合わせ怪人に突撃する。
「あなたはあの時の怪人ではありませんでしたが……最後まで全力で、相手をさせてもらいます」
「ぐ……当たり前じゃ!! 力を尽さぬ決闘など、何の価値も無いわ!!」
そして。跳躍と共にリィザが放ったかかと落としが怪人の頭部を穿つと、リィザはそのまま怪人の身体を掴み上げ、丁目掛けてぶん投げた。
「ラストは頼みましたよ」
「了解だよ!」
丁は片足に力を込めると、吹き飛んできた怪人の身体を物凄い勢いで蹴り返し、地面に叩き伏せる。
「ゴハァッ!! まだじゃ!! 必殺! 堺市包丁微塵……」
包丁を手に気力だけで立ち上がった怪人の視界を、閃光が覆う。
「これで終わり……堺市ヒーロービィィィィィィム!!」
再び放たれた超のビームは、先程よりも更に強い光を放ち、怪人の全身を包みこんだ。
「……無念じゃ……」
カランカランと、怪人が手にしていた包丁が地に落ちる。
「……堺市と関市の刃物、そしてグローバルジャスティス様に、栄光あれ!!」
しぶとく灼滅者達の前に立ち塞がり続けた堺関包丁ナイフ怪人は、しめやかな爆発と共にその命を散らした。
しかしそんな爆発に巻き込まれて尚、怪人が創り上げた2本の包丁には、僅かな傷さえついてはいなかったという。
作者:のらむ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2016年7月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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