高遠桜と饅頭怪人

    作者:小茄

     長野県伊那市。
     そこにはかつて、高遠藩の城下町である高遠町が存在していた。
     平成の大合併により、行政上の高遠町はその歴史に幕を引いたが、日本有数の観桜地である高遠城趾公園や、高遠饅頭、高遠そばと言った名所、名産品等々、多くのシーンにその名を留めている。
    「高遠の名を継ぐのは、この高遠饅頭怪人を置いて他に無し!」
    「異議あり! 高遠と言えば桜。このコヒガンザクラ怪人こそが高遠の名を負うに相応しいご当地怪人なの!」
     そして、ここでもまた、高遠の名を継ぐのは自分であると信じて疑わぬ怪人二人が、平行線の議論を続けていた。
     片や、饅頭型の頭部を持つマスコットの様な高遠饅頭怪人。
     片や、桜の花びらや葉を意匠に取り込んだと思しき魔法少女風コスチュームを纏うコヒガンザクラ怪人。手にはステッキが握られている。
    「どうやら実力で決するより他に無いようだな」
    「望む所だよ!」
     にらみ合う様に対峙していた二人は、ほぼ同時に地を蹴る。
    「喰らうがいい、高遠饅頭ボンバー!」
     説明しよう。高遠饅頭ボンバーとは、本来上品な甘さのこし餡を薄皮で包み込むべき饅頭に、代わりに爆薬を包み込み投げつける必殺技である。
    「きゃあぁーっ!」
     ドカンドカンと立て続けに起こる爆煙に、瞬く間に飲まれるコヒガンザクラ怪人。
    「ふっ、他愛も無い……所詮サクラなど、春だけの季節モノだと言う事よ」
    「……それは違う!」
    「な、何!?」
     きっちり生存フラグを回収し、煙の中から姿を現すコヒガンザクラ怪人。
     衣装が焦げた程度で、致命傷には至っていないようだ。
    「サクラは夏も、秋も、冬も、一年中そこに在って人々を見守っているんだよ!」
    「そ、それがどうした! 高遠饅頭とて年間を通して人々に愛されているわ! 今一度……高遠饅頭ボンバー!」
     再度放たれる饅頭型爆弾。先ほどを優に凌ぐ量だ。
    「リーフシールド!」
     しかしこれを防ぐのは、無数の葉を合わせて形成された盾。
    「馬鹿な!? 葉っぱ如きで……!?」
    「行くよ! 桜嵐の太刀!」
     横文字だったり和風だったり、技名に統一感が感じられないが、ともかく無数の花弁がステッキの先端から刃を形成し、饅頭怪人の頭部を一閃。
    「認めざるを……得んと言うことか……!」
     グラリと前のめりに崩れ落ちる饅頭怪人。
    「……饅頭怪人さん、あなたのご当地愛も本物だよ。これからは、私の中で一緒に戦ってね!」
     サクラ怪人は、息絶えた饅頭怪人を抱き止めると、そのガイアパワーを吸収するのだった。
     
    「ご当地幹部、緑の王・アフリカンパンサーが、ガイオウガの身体の一部を所持していた影響か、合体ダブルご当地怪人を生み出せる様になってしまったと言う話は、既にお聞き及びの事と思いますわ」
     有朱・絵梨佳(中学生エクスブレイン・dn0043)の説明によれば、今回新たな合体ダブルご当地怪人が出現するのは、長野県の一角。高遠という地区らしい。
    「梨乃の情報通り、高遠の名物である饅頭怪人とコヒガンザクラ怪人が、決闘の末に合体してしまいそうなのですわ」
    「単体では問題にならなくとも、合体して強力な個体が出現するとなると、厄介だな」
     思案気な表情で呟くのは、今回の情報をもたらした秋山・梨乃(理系女子・d33017)。
    「貴方達には、この怪人達……或いは、合体した怪人を灼滅して頂きたいのですわ」
     
    「敵は高遠饅頭怪人とコヒガンザクラ怪人。実力は伯仲しているけれど、コヒガンザクラ怪人の方が僅かに勝る様ですわね」
     それぞれに、饅頭や桜を利用したご当地パワーを用い、細部の違いはあるもののご当地ヒーローのサイキックに近い技を繰り出す。
    「戦うタイミングですけれど、怪人同士が決闘を終え、合体ダブルご当地怪人になった直後に仕掛けるのが最も簡単で、効率的と言えますわ」
     疲労やダメージが残って居る為、強力な合体怪人といえど十分に勝機は見いだせるはずだ。
    「合体前、決闘中に乱入する事も可能ではあるけれど、普通にやれば彼らの共通の敵と見做される事になるでしょうね」
     この場合、先に倒した怪人が自らのガイアパワーを残りの一体に托し、結局合体ダブルご当地怪人と戦う羽目になるリスクも有る。
     これを避けるには、二体の怪人をほぼ同時に灼滅するとか、相手にガイアパワーを托す気を起こさせないほど、両者を反目させた状態で戦いを進める等、テクニカルな戦術が求められる事になるだろう。
    「どの様に戦うかは、現場の判断に委ねますわ」
     最終的に怪人を灼滅する事が出来れば、作戦は成功となる。
     
    「この様な時期ではあるけれど、地域の安全を守るためにも、必ずや勝利して下さいまし」
     そう言うと、絵梨佳は灼滅者達の後ろ姿を見送るのだった。


    参加者
    不動峰・明(大一大万大吉・d11607)
    備傘・鎗輔(極楽本屋・d12663)
    鬼神楽・神羅(鬼祀りて鬼討つ・d14965)
    安藤・ジェフ(夜なべ発明家・d30263)
    秋山・梨乃(理系女子・d33017)
    石井・宗一(中学生七不思議使い・d33520)

    ■リプレイ


    「高遠城址公園のコヒガンザクラは、ちょうどゴールデンウイークの頃に咲くからな。その頃には観光客がたくさん来るのだ」
     秋山・梨乃(理系女子・d33017)は、皆を案内しながら誇らしげにそう説明する。
     彼女にとって高遠は、祖父母の住む場所。
     そんな彼女が、今回の事件――ご当地怪人が決闘の末、合体ダブルご当地怪人になる予兆を察知したのも、偶然では無いだろう。
     そして事実、桜のシーズンともなれば、県内外からの来訪者でごった返す高遠城趾。秋には紅葉、冬には雪景色と季節毎の見所も尽きない。
     そんな県内屈指の観光地は、高遠の名を継承せんとするご当地怪人の決闘場としては、この上ないロケーションに思える所だが……。
    「……何故、連中は城址公園で戦ってないのだ?」
     小首を傾げて呟く、不動峰・明(大一大万大吉・d11607)。
     彼にとってもこの高遠は、血縁により毎年の様に来訪する馴染み深い土地。特に城趾公園は、歴史好きの彼にとって、格好の散策場所でもあるのだ。
    「好敵手との果たし合い。邪魔が入る様な場所を避けたのやも知れん」
     怪人達の心中を察する様に、鬼神楽・神羅(鬼祀りて鬼討つ・d14965)。
     秘境で武の道を研鑽してきた彼には、彼らの果たし合いに掛ける想いも、その様に察しが付くのかも知れない。
    「それにしても……何時まで、こんな事が繰り返されるんだろうね」
     いつもの様に、感情を籠めること無く茫洋たる調子で言う備傘・鎗輔(極楽本屋・d12663)。
     サイキックリベレイターの発動後、数ヶ月に渡り全国のダブルご当地怪人事件を解決してきた灼滅者達。
     しかし数多存在するご当地怪人だけあって、事件の発生は後を絶たない。
    (「いずれ合体トリプルご当地怪人や合体クアドラプルご当地怪人とか出現するのだろうか?」)
     と、余り心弾まない想像に思いを巡らせるのは石井・宗一(中学生七不思議使い・d33520)。
     ガイアパワーを托すことによってパワーアップすると言う怪人達。理論上は有り得なくもなさそうな所が恐ろしい。
     ともかくも、土地勘のある二人の案内もあって、エクスブレインの渡した地図の場所には、容易に辿り着くことが出来た。
    「皆さん、どうやらあれみたいですね」
     と、安藤・ジェフ(夜なべ発明家・d30263)が示す指の先。
     いかにも緊迫感に溢れた雰囲気で、対峙する二人の姿。饅頭をモチーフにしたと思しき、マスコットキャラの様なモノ。そして桜の花びらを意匠にしたと思しき、魔法少女コスに身を包むモノ。
    「桜と饅頭……どちらもニホンの名物ですね。そして、ゆるキャラと魔法少女。完璧です」
     高遠に留まらず、それは日本を代表する花と菓子。そしてサブカルチャーではあるが、ゆるキャラと魔法少女もまた、日本的と言ってしまえば、そうに違いない。
    「今一度……高遠饅頭ボンバー!」
    「リーフシールド!」
     戦いの行方を見守る者が存在する事など露知らず、互いの必殺技を激しくぶつけ合う両者。
    「ゆるキャラが爆弾なんて無粋な……あんこが服を溶かすとか、饅頭を食べると体が熱くなって服を脱ぎたくなるとか……」
     と、尚も微妙に偏った要望を口にするジェフ。
    「え、ニホンのアニメはそういうの多くないですか?」
     そう言われて見しまえば、確かにそうなのだが……。
     さて、そんな話をしている間にも、両者の戦いは佳境へ。実力伯仲の両者ではあったが、やはり勝つのは魔法少女か。
    「行くよ! 桜嵐の太刀!」
    「ぬうっ!? 認めざるを……得んと言うことか……!」
     頭部をスパリと切断された饅頭怪人は、そのまま倒れ伏すと、抱き止めたコヒガンザクラ怪人の腕の中で消滅してゆく。
    「……これからは、饅頭怪人さんの分も頑張らなきゃ!」
     好敵手のガイアパワーを吸収した少女は、拳を握りしめると空を見上げ、誓いを新たにする。
    「高遠の名の下に、世界を征服しちゃうんだから!」
     と、見た目はどうあれご当地怪人に例外は無いとばかり、不穏な目標を口にする。
    「父の故郷で好き勝手はさせないぞ」
    「だ、誰?」
     梨乃の声に続き、姿を現す一行。
    「俺達は灼滅者。お前の野望はここで挫かせて貰うぜ」
     宗一は相手を指差しながら、同時にサウンドシャッターを展開。
     人目に付く心配も少ないこの場所だが、これで音への対処も万全だ。
    「うぐぐ……なんだって決闘の直後に襲って来るの!? ……でも、私は逃げも隠れもしないよ! それが私、高遠コヒガンザクラ饅頭怪人の流儀だから!」
     饅頭を先端にあしらったステッキを構え、身構える魔法少女。名前には何の捻りも工夫も無い様だ……。
    「激戦で疲れた魔法少女に攻撃するというのは少し悪人ぽいですが、こちらの方が弱いですからね。やらせてもらいます」
     口の端をつり上げ、いかにも悪役然とした笑みを浮かべて言い放つジェフ。
     ここからが真の決戦だ。


    「僕もご当地の者だから、どっちが相応しいかってのは解らないでも無いけどさ」
     本来は手を携えるべき同郷の者達が、互いに覇を競って殺し合い、また相手のガイアパワーを喰らう事で、人類の脅威となり灼滅者の標的となる。
     ならばそれは、誰にとっても悲劇ではないか。
     鎗輔は相変わらず感情にこそ出さないが、憂いを帯びつつ間合いを詰める。
    「パワーアップした私の力、見せてやるんだからぁっ!」
     一方、新たなる力を得たコヒガンザクラ怪人は、連戦とは言え意気軒昂。
    「高遠桜饅頭ハリケーン!」
     それは、先ほど饅頭怪人の放った饅頭爆弾の強化版。
     ――ドカッ! ドカンッ!
     なんと爆発の際、桜吹雪が舞い散るのだ。(もちろん、地味に威力も増していると思われるが)
    「……やった?! あはは、なーんだ。灼滅者なんて言うからどんだけ強いのかと思ったけど、全然大した事ないじゃない」
     爆煙と桜吹雪の中に飲まれる灼滅者。怪人は、それを見て高笑い。
    「この分じゃ、長野征服どころか世界征服もそう遠くないかもっ!」
     クルクルとステッキを回しながら、見果てぬ夢に想いを馳せかけたその瞬間――
    「……自分のご当地の為に、仲間の命を奪ったんだから、僕らがその命を奪っても文句は言えないよね」
    「えっ?!」
     遥かに下方から聞こえる声。視線を落とせば、爆煙を目眩ましに懐へ滑り込んだ鎗輔の姿。
    「ガふッ!?」
     低い姿勢から後方へ宙返り。鋭利なサマーソルトの直撃を受けた怪人は、炎に包まれてそのまま後方へ吹き飛ぶ。
    「ぐっ……魔法少女の顔を攻撃するなんて、それでも人間なの!?」
    「杓滅して良いのは、杓滅される覚悟を持ってる奴だけだよ。勿論、僕はちゃんと持ってるよ。殺される覚悟ってのをね」
     顎をさすりつつ理不尽な抗議をする相手へ、鎗輔は尚も淡々と返す。
    「そ、それくらい私だって! でも覚悟するのはアナタ達なんだから、桜の木の下に埋めて、養分にしちゃうんだからね!」
     跳び上がって身構え直す怪人。しかし当然ながら、これは一対一の果たし合いとは違う。
    「成る程、美しい桜を守りたい気持ちが暴走して怪人となってしまったか……その力、良き方向に使っていたなら、良き仲間になれただろうにな」
    「何言ってんの!? 私はアンタ達の仲間になんかならない、アンタ達が私にひれ伏すのよ!」
    「ならばお互いに、仁科五郎の戦に恥じぬ戦いをしようか!」
     そう言うと、明は長ドスを一閃。とっさに防ぐ怪人のステッキを強かに打ち据える。
     ちなみに仁科五郎(盛信)は武田信玄の子で、甲斐武田氏滅亡の間際、一族や重臣までも次々に織田方へ寝返る中、降伏勧告を拒絶し高遠城で奮闘し続け、壮絶な最期を遂げた猛将である。
    「はぁぁっ!」
     最上段から渾身の力を籠めて、再び振り下ろされる明の刀。
     ――ガッ!
    「うぐっ!? 私のステッキが……!」
     強い衝撃に、怪人の得物が大きく歪む。
    「鬼神楽」
    「汝は確かに強い。その二人分の想いも含めて、な。だが、それは此方とて同じ事!」
    「何っ?!」
     明の合図を聞くが早いか、間髪を入れず仕掛けたのは神羅。
    「その動き、封じさせて貰おう!」
    「ぎゃうっ! ……か、身体が……」
     彼の拳から放たれるのは、網状に練り上げられた闘気。それはインパクトの刹那、怪人の身体を縛めるかの如く絡みつく。
    「こ、この程度で……私は止まらないんだからぁ!」
    「ククク、遅いですよ。攻撃を待ってくれる悪役など現実には存在しないのです。行きますよ、タンゴ」
     宣言通り、悪役になりきって背後から跳び蹴りを見舞うジェフ。ウィングキャットのタンゴも彼と連携を取って、肉球で殴りかかる。
    「ぐえっ! こ、この卑怯者! 一人ずつ、前から来なさいよ!」
    「お断りします」
     折れ曲がったステッキを手に、片膝を突いて身体を起こす怪人。
     相当なタフネスを手に入れた様だが、当然ながら不死身では有り得ない。
    「私の、せっかくの新しい衣装をこんなにしてっ……もう絶対に、許さないんだからぁ!」
     グイッとステッキの歪曲を元に戻し、その先端に花弁の刃を形成する。
    「桜嵐の太刀!」
    「こんなド田舎でその格好は似合わないぞ」
     言葉を挟むのは、仲間が波状攻撃に専念出来る様、回復の旋律を紡いでミケと共に回復に当たっていた梨乃。
    「ど、ド田舎って言うな! 都会に住んでたら偉いの!? ここの良さも解らずに」
    「解っているさ」
    「っ……」
    「私も秋山も、ここは古くからの馴染みの地。だからこそ、こうして馳せ参じたのだ」
     怪人を真っ向から見据え、説き伏せるように言う明。
    「田舎には田舎の良さがあるのだ。他の土地を征服などして、高遠が様変わりしてしまっては困る」
    「……高遠に馴染みのあるアナタ達が……どうして私に賛同してくれないの! 高遠はより大きく……世界の中心になるべき町なのに!」
     地団駄を踏んで声を荒げる怪人。
     彼女達ご当地怪人にとって、ご当地が今のまま静かにそこに在り続けるだけでは、満足出来ないと言う事なのだろう。
    「退きなさい、アナタ達の屍を礎に、私は覇業を成し遂げる!」
     力を振り絞る様に、刀を最上段に振り上げる怪人。
     饅頭怪人を屠ったその一撃によって、灼滅者を葬ろうと言うのだ。
     ――ガ、キィンッ!
    「っ!?」
     その一刀を真っ向から受け止めたのは、宗一。
    「誰かの犠牲でしか有り得ない繁栄なんて、俺達は認めないぜ!」
    「くっ、刃を……止めた!?」
     手裏剣甲で一撃を受け止めた宗一は、そのまま闘気を纏わせた掌で桜の刀身を鷲掴みにする。
    「今だ、皆!」
    「しまっ――?!」
    「桜は散り際が一番美しいと聞きます。ならば散ってもらいましょう」
    「汝の遺志、この地に留め置かれよう」
     一貫して悪役に徹するジェフ、そして武人の情けとばかり、介錯の一撃を見舞う神羅。
    「う……ぐっ……饅頭怪人さん、ごめんね……負けちゃった」
     静かにその場に崩れ落ちる怪人。
    「高遠桜よ……永遠に……」
     ドカーンと派手に爆発するのがスタンダードだが、彼女は無数の桜の花びらになって、風に舞い散るのだった。


    「こんな所か……問題はないだろう」
     戦いが終わり、その痕跡を消す灼滅者達。明は周囲を見回して頷く。
    「帰りに高遠饅頭を食べていかない? 子彼岸桜は花咲く季節になったら見にきたいよ」
    「そいつは賛成だ! 丁度腹も減ったしな」
     鎗輔の問い掛けに頷く宗一。
    「あぁ、饅頭は皮が美味しいのだ。お勧めの店を教えるぞ」
     そんな二人に、食い気味に提案する梨乃。郷土愛の強さが窺える。
     祖父母に顔を見せる事も考えた彼女だが、今回は皆を案内する方に時間を割くことにした様だ。
    「桜の方は、また春にでも来て堪能したいところであるな」
     満開の桜を愛でる事が出来れば、怪人も多少なりと報われるだろう。今は一先ず、饅頭を頂く事に賛同する神羅。
    「その時には、魔法少女はいないのでしょうね。……くノ一は居ても良さそうですが」
     一方こちらは、歴史ある石垣や城郭を眺めて呟くジェフ。
     武田信玄は、歩き巫女と呼ばれる女性の忍衆を使ったとか……。

     とにもかくにも、灼滅者一行はご当地怪人にも負けぬ郷土愛と連携によって、高遠に平穏を取り戻したのだった。
     彼らが凱旋の途に就くのは、暫し後、高遠饅頭を満喫したその後と言う事になりそうである。

    作者:小茄 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2016年9月30日
    難度:普通
    参加:6人
    結果:成功!
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