臨海学校2016～超天然物の海産物

■リプレイ

●食うか、食われるか
　８月２２日午後、時刻は夕刻へ差し掛かろうというところ。
　湯気すら上げる別府湾を砂浜から一望するのは日輪・かなめ（第三代 水鏡流巫式継承者・d02441）だった。
「夏の海辺が温泉状態……って割と暑さの逃げ場が無い状態なのです！」
　実際問題、海産物は現在進行形で海面に飛び跳ねたりしていて元気一杯そのものではあるが、確かにこれは過酷な環境である。
「過酷！！　ちょっとした修行！！　望むところなのです！」
　それだけ言い残して元気に海の中に飛び込んでいく姿は修行者の目であり、同時に狩人の目であった。続けざまにハリマも、竜蜜先輩も働かざる者なんとやら、一緒になんか獲るっす！　と言いながら竜蜜・柑太（蜜柑と龍のご当地ヒーロー・dn0114）を海に放り込み己も飛び込んでいく。
　その一連の流れを見送った後、レミはため息をつく。
　青い海、白い砂浜……こんなに素敵な海なのに……。
「何してるっすかねあの人は」
「どぅりゃぁー！！」
　海面からいつもの様に着ぐるみを着た文月・直哉（着ぐるみ探偵・d06712）が飛び出してくるのを見て白目をむく。
「今回は完全防水だし！　去年みたいに浮かばないように！　重りも用意したから！　だいじょ」
　魚から手が滑って海に落ちる直哉。
「がば、ちょ、おも、ごぼ、重過ぎたー！？」
　そのままゴボゴボと沈んでいく。再び溜息をつくレミに、隣にいた華月が顔を向ける。
「……放っておいて大丈夫ですか？」
「あー、大丈夫ですよ、まぁ花より団子、水着より着ぐるみっすよね、うんうん。じゃあレミちゃん特製釣竿で一本釣りでも狙うっすかね！！」
　勝手に一人で納得して、吹っ切れた顔で釣竿を取りに戻るレミであった。
　一人取り残された華月はと言うと。
「ええと、沖で漁に出ている旦那様を待つ気分……？」
　一人で首を傾げつつ惚気ていた。
　一方の海中。
　魚を探す旦那様、もとい敷島・雷歌（炎熱の護剣・d04073）。彼女に見立てて貰った水着を着用していればそれはもう気合も入るってもんです。悠々と泳ぐ魚に狙いを定める。下の方に黒猫の様な影が見えたがきっと気のせいだろう。
　さて、と身構えた瞬間、横から宮守・優子（猫を被る猫・d14114）が飛び出して来て一気に魚に組み付いた。
　そして気になるのは優子の身体に結ばれているロープ。どうやらその先は沖へ続いているようだが……。
　何の気はなしに引っ張ってみる。瞬間、優子と、優子が組み付いている魚が物凄い速度で陸へ引っ張られて行った。
「ゴボボーッ！？」
　……何かよく分からないが、勝手に引っ張ってはいけない部類だっただろうか。
　まぁいいか、と。遠くで魚を追いかけ回す柑太とハリマを軽く見ながら新たな獲物を探す雷歌だった。
　再びの海上。
「だ、大丈夫？」
　ロープを縛られ待機していたライドキャリバーが突如として唸りを上げて急発進したかと思いきや、海面から飛び出し地面に叩きつけられた優子の姿を見て、饗庭・樹斉（沈黙の黄雪晃・d28385）が釣竿から手を離し駆け寄る。
「ま、まさかロープを引っ張られるとは思わなかったっす。ぱーぺきな作戦にこんな落とし穴……！」
　起き上がった優子の言葉。本来優子が準備できたらロープを引き、ライドキャリバーのガクに引っ張り上げてもらう物だったのだが。
「でもま、魚は取れたしいいっすね」
　ビチビチと隣で跳ねる巨大な魚を見つつ、優子は首を傾げる。
「そう言えば、鯛ってどこらへんにいるか知ってるっすか？」
「えっ」
　跳ねている巨大な魚に指をさす樹斉。そう言えば見た目そんな感じっすね確かにと頷く優子。
「しかしでかい海産物だといつかのイカ怪人を思い出すっすよ。なんか魚に紛れてご当地怪人とかいないっす？　大丈夫？」
「い、いたらエクスブレインが視てると思うし……」
　ちょっと自信ない。目を逸らす樹斉の目の前に、突如水柱が轟音とともに上がった。鋏がへし折られた蟹が水柱の上に舞う。
　落下するその甲殻を受け止めるのはかなめの両手。
「とったどー！！　なのです！」
　そして砂浜に投げられる蟹。鯛やらヒラメやらが数匹、そこに揚がっていた。
「お！　ヒット！」
　樹斉の隣から声。レミの持つ竿が大きくしなっている。気合を込めて釣竿を握り直し、とりゃー！　と声を上げながら釣り上げられたのは一際大きい魚。
「巨大魚ゲットだぜと思ったら何か釣られたんだけど！？」
「あっ」
　―――を持つ、クロネコ直哉。あ、レミっち、と己を釣った主を見て顔を綻ばせる。
　釣竿の先と、釣竿の根元で、目と目が合う。直哉の視線が上から下に動き、再び顔に戻されて。
「……水着姿……いいじゃ」
　言葉を遮る無言のリリース。哀れクロネコは再び飛ばないウミネコになったのだった。

●食うんですけどね
　時刻はそれからやや進み。辺りには飯盒炊飯をする煙が立ち上る。
「よいせ、っと。これで最後だ」
「おう、お疲れ」
　獲った獲物を運び終える雷歌に、よくもまぁこんなに獲ったと、食いきれるかなという声も上がる中、かなめが手際よく鯛を捌いていく。隣で湯気を上げる寸胴鍋からは蟹の脚が覗いている。
「いやぁ大量大量、予想以上に獲れました！　思う存分大量に料理を作らせて頂きますよ！」
　漂ってくる茹で蟹の匂いに唾を飲み込みつつ、樹斉は隣に塩をまぶした魚の切り身を乗せた網を火にかける。そう言えば田中センパイはどこにいるだろうかと辺りを見渡せば、直哉達と一緒に別の飯盒を囲んでいた。
　豪快に麺を打つ直哉の後ろ、飯盒にかけられている火の元はイフリートの着ぐるみを着こんだ毬衣である。
「翔、魚捌けるか？」
「料理はしたことがないよ」
　首を振る翔。あー、そうか、と己と一緒に釣り上げられた魚を見やる直哉。
「適当に切って丸ごと入れちゃうか？」
「ちょーっと待ってくださいっ！」
　かなめの言葉が割り込む。
「出汁用ですよね。切り分けますよ！」
「お、してくれるのか、サンキュー！」
「おや、かなめも一緒だったんだね。鯛飯美味しそう～♪」
　更にヒマワリ、の着ぐるみを着たミカエラまで割り込んでくる。知り合い？　クラスメイト。なるほどと文月探偵倶楽部勢と言葉を交わし、魚を運んで行く。
「着ぐるみ、魚臭くならないんですか？」
「ちゃんとその辺りも対策してあるからだいじょーぶ！」
　どんな対策だろうか。
　料理光景を見ながら歩いていた優子の目が雷歌と合う。
「アーニキ」
「散れ！」
　威嚇している雷歌の後ろで手際よく料理をしていく華月。作っているのは鯛とヒラメ、そして貝のホイル焼きだ。
　その隣ではフライパンを熱する桐人。ニンニクをきつね色まで焼いた後、海産物を投入すれば辺り一面に魚の焼ける音と香ばしい匂いが辺り一面に立ち込める。ビハインドの霧江は鍋に入ったパスタを掻き混ぜており、足元では雷歌のビハインドの紫電が鍋にかかっている火が消えないよう見張り、時々団扇を仰がせていた。
　漂う匂いに猫と番犬の腹が鳴る。
「あ、そう言えばやってみたいことあるんすよ」
「何だ」
　優子の目線の先にはまだ切られていない巨大魚。
「でかいお魚とかマンガよろしく丸焼きにしてみたいんすけど、火通りにくそうっすから……」
　でもアニキならっ、ファイアブラッドのアニキならなんとかっ！
　両手を合わせて懇願する優子。その後ろから突くヒマワリがいた。
「出来上がりの合言葉はー？」
「「「う、どぉーん！」」」
　ミカエラが示す先、笑ったり呆れたり真顔だったり、様々な表情で諸手を上げる着ぐるみ勢。その中央で。
「火力なら任せろーなんだよー」
　イフリート毬衣が手招きをしていた。
　そんなこんなで無事にそれぞれの夕食が出来上がり。
「どうぞ皆さん、鯛飯も刺身もたくさん出来上がってますよ！　蟹もあります！」
　かなめが盛り付けた料理を樹斉が受け取り、各自に配って行く。
「田中センパイもほらほら今日は麺類じゃなくて米系食べちゃいましょー！」
　魚介出汁の旨味が出たうどんを相変わらず無表情で啜っていた翔の前に、メガ盛り鯛飯を置く樹斉。
「ん、ありがと」
　その高さを一瞥して、そして樹斉を見て頷く翔。笑って狐耳も動くその目の前で、うどんから鯛飯に移った箸が動いた。見る見るうちにその量が減って行く。
　その前で複雑な顔をしながらうどんを啜っているレミ。
「うーむ、どうしてこんなふざけたノリでこんなに美味しいのが出来るのか」
　う、どぉーん。だっけ？　アレ何？　と出来上がった時の儀式を思い出す。
「うどんを美味しくするための合言葉だ」
「そうなんだ」
　頷く翔。毬衣もミカエラも頷いて。
「それにしても直哉さん、すっかりうどんのご当地ヒーローになってるよね……」
　そんな言葉に直哉は思い返す様に夕焼け空を見上げ。
「ああ、うどん怪人を倒せば倒す程。代わりに美味しく伝える使命を感じてな……」
　遠い目で空を見上げる直哉の顔が、周りに戻される。
「あ、俺今いい事言った？」
「「今の台詞で台無しっす」」
　優子とレミの言葉が見事に重なった。
　少し離れたところでは、緊張した面持ちの２人と、それを見る３人が佇んでいた。
「……いただきます」
　恋人の料理か、と感慨深く思いながら手を合わせた雷歌。一口、ホイル焼きのヒラメを口に含み、その眼が見開かれる。
「ん、美味い！」
「本当？　良かったわ」
「いや、ほんと野外でこれだけ作れるって凄いことだぞ？」
「獲れたて新鮮なのがやっぱり良かったと思うの」
　桐人も息を吐き、二人の間に出来上がったパスタを置いた。
「できましたよ。ペスカトーレです、召し上がれ！」
「おう来栖、またレベル高そうなもんを……」
　皿さえしっかりしていれば店で出されているような、そんな出来栄えのペスカトーレに二人そろって息を飲む。そんな様子の二人に桐人はにこりと笑って、口を開く。
「大切な人がいるって、素敵なことですよね」
「ン、グフッ！？」
　むせる雷歌。赤面する華月。
「まあ、な。あ、皆も食っとけよ？」
「お？　美味そうだな！」
「どうぞ、沢山作ったから遠慮無く頂いてね」
　雷歌の言葉に柑太がやってくる。差し出されたホイル焼きを受け取り、口に豪快に放り込んだ。
「ほう！　こりゃ大分美味いきんのぉ！」
「だろ？　これならいつでも嫁に……」
　溶けていた空気が固まる音がした。柑太だけが美味そうにホイル焼きを食べ続けている。
「あー、いや、なんでも」
「あの、言って貰えれば……」
　何時でもOK、デスヨ……？
　消え入りそうな声で呟かれた返事。固まった場の空気が見る見るうちに紅潮していく。
「……あっちで、ペスカトーレ食べましょうか」
「お、これも豪勢で美味そうやきん」
　柑太はビハインド勢と共に桐人と共に去って行った。僕の彼女も、ここに連れて来たかったな、と呟いた言葉ははたして残る二人の耳に入っていたかどうか。
　魚に齧り付きながら、にやにやとした様子で優子はそれを見つめていた。その襟首をハリマの手が掴む。
　にっこりと笑うハリマは、そのまま無言で他の皆のところへ優子を引き摺って行くのだった。
　額の汗を拭い、かなめは笑う。
「いやーこんなに平和な臨海学校でいいんでしょうか？」
　この後がなんだか怖くなるなのですよ。と呟いた言葉に狐の耳がピクリと動いた。
「まさか、これがソロモンの悪魔の陰謀……！」
　なんてね。
「いやーダークネスの力なのになんか変な事象だよねー。大地の力って生命の力って事？」
「なんですかねぇ？」
　でも、臨海学校は楽しいですね。
　そんな空気に包まれて、ご飯を囲む皆の笑い声が海岸の夜空に響いていた。

●お若い二人でごゆっくり
　半分ほど欠けた月のその下。夜空に大きな花が咲き歓声が響いた。
「わぁー……」
「綺麗ですね……」
　花火に照らされながら、奏川・狛（獅子狛楽士シサリウム・d23567）とキャロル・コリンダ（クリスマスナノナノ男・d23958）が歓声を上げる。
　浴衣を着て団扇を仰ぎながら見上げていたキャロルの隣で、あ、そうだ、と包みを取り出す狛。中から現れるはさんが焼き。
「沖縄ご当地とは関係無いですけど、花火のツマミに飯盒炊爨に作って持っていけそうなのってコレ位かなと……」
「あんまり量が多くても、ですしね。ありがとうございます」
　つい先ほど飯盒炊飯で一緒に作っていたそれに、共同作業の後継を思い出して顔が綻ぶキャロル。いただきます、という声に花火の音が重なって。
「夏と言えば花火ですが、こんな形は随分久し振りな気が……」
「確かに、今までで一番、普通の学校みたいですね♪」
　柔らかく笑うキャロルだが、視線の先の狛はさんが焼きに齧り付きつつ、眉間に皺が寄っている。
「どうかしたんですか？」
「うーん、その久し振りが思い出せない訳ですけど」
　記憶喪失前の記憶には……あったのかな？　と、廃墟と化した病院で目を覚ました時の記憶を思い出す。
　しかし、その光景は直ぐに校長の顔に塗りつぶされて。
「まぁ……それ以前に平和な臨海学校が始めてなのも如何なモノなんでしょうかね」
　それもそんな方針をするあの腐れ校長がっ！
　突如として立ち上がり、目の前に浮かべた校長の幻視、その股間を何度も島唐辛子のオーラを纏うコーレーグースキックで蹴り抜く乙女。
　そんな恋人を微笑みながら見つつ、キャロルはそっと口を開いた。
「コマちゃんは、笑顔でいる方が可愛いですよ」
「え……」
　振り返った驚く狛の顔が見る見るうちに紅く染まって行く。
「笑顔の方が、似合いますか……」
　とり落としそうになったさんが焼きを持ち直し、ストンと座る狛に、キャロルは微笑みを保ったまま、さらに言葉を続ける。
「ふたりの共同作業でご飯を作って、夏の風物詩を満喫しながらいただきますができて」
　ぼくは凄く幸せですよ、と言う肩に、恥ずかしいですよ、と俯かせた顔を押し当てる狛だった。
　すいません、と朗らかに言う声に深呼吸が重なる。そのまま花火の光と音に包まれる中数十秒、顔を起こした狛は花火を見上げる。
「次、何時こんな機会が来るか解りませんし、マッタリ花火鑑賞しときますか」
「そうですね」
　そんな２人から少し離れたところで座っているのは七夕・紅音（狐華を抱く少女・d34540）。その黒地に赤い蝶が舞う浴衣姿を抱き寄せるは狼煙である。
「綺麗……」
「ああ……」
　二人で見上げる夜空の花火。そんな紅音の後ろで振られている狼の尻尾を抱き寄せた手を下に滑り落としもふもふしつつ、狼煙はもう片手で団扇を扇ぐ。
「ところで何でそんなにくっついてるの？」
「ほら、近い方が風が届くかなって」
　悪戯っぽく笑い返す紅音も、ありがと、まぁ近い方がいちゃつけるし？　と返す。
「しかし、後夜祭で手持ち花火は楽しんだけど、打ち上げ花火は格別ね」
「たこ焼きとラムネも持ち込んだし、ちょっとしたお祭り気分だな」
　狼煙は団扇を置いてラムネに手を付ける。それを見て紅音もたこ焼きのパックを手に取って。
「こういう時に食べるたこ焼きとかって、家やお店で食べるのとは少し違うのよねー」
　まだ熱いそれを一つ摘まみ取り、狼煙の口元へ。
「待って紅音それまだ」
「えいっ」
「あっヅ！？」
　口内の熱さにもがき苦しむ狼煙に笑う紅音。地面に突っ伏するように悶えている狼煙の顔が跳ね上がり、紅音の両肩を掴む。
　突然のことに驚く紅音の顔に、狼煙の顔が被さって。
「んぐぐぐぐ！！」
　たこ焼きの熱さに足をじたばたさせる紅音。
「……ん、でも美味しい」
　二人揃って一息つくと同時に照らす花火。そっと、紅音が狼煙の肩に身を預けるのを、黙って受け止める。
「……修学旅行も楽しみだなー。一緒に行動出来たらいいね」
「出来たら、じゃなくてするんだろ？」
　それもそっか、と紅音は大きく尻尾を一回振った。
　やがて花火もクライマックスに差し掛かり、連続で打ち上がる。
「コマちゃん」
　その時にかかったキャロルの呼びかけに、頭上から横へ視線を移した狛。その目には、真剣な眼差しで見つめてくるキャロルの顔。その口が、ゆっくりと開いて。
「ダークネスとの戦いが落ち着いたら、沖縄で一緒に暮らしましょう」
「え……」
　２人の顔を紅く染め上げたのは、都合よく打ち上がった赤い花火の灯りによるものか。
「紅音……」
「……なぁに？」
　狼煙の囁きに、紅音が隣を見上げる。
　狛の口が開く。狼煙が舌を動かす。
　紡ぎ出されたそれらの言葉は、遅れてきた花火の音に掻き消され、目の前の相手にしか届かなかった。

●そして、その夜
　海中をいくつもの光が照らす。その中を赤く輝く光が海面へと昇って行く。
「一先ずこれで、運んでくれ」
「よし、受け取ったぜ」
　海上でゴムボートに積みこまれていく、網に包まれたガイオウガの力の塊。ロープに引っ張られ、浜辺に引き上げられていくそのボートの上で、空気が次第に熱を持っていく。
「流石に一気に引っ張ると衝撃で目覚めるかもしれないっすからね」
「慎重に慎重に」
　そして一方、ガイオウガの力の塊をみて、星マークを思い浮かべる物やそれに関する曲を口ずさんだりする者もいて。
　海洋生物を警戒する者もいるが、大体が灼滅者達の胃に収まった結果か、それとも夜だからなのか。早々にライトの照らす灯りの中に魚影は見つからなかった。
　次々と引き上げられていく赤く光る玉。
　やがて、この別府湾も元通りに戻るだろう。

作者：柿茸	重傷：なし 死亡：なし 闇堕ち：なし
種類： 公開：2016年8月23日 難度：普通 参加：8人 結果：成功！
得票：格好よかった 0／感動した 0／素敵だった 3／キャラが大事にされていた 4
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