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序列五六九位の、マリーという名の六六六人衆がいる。
フランス貴族風のドレスを身に纏ったマリーはかつて、自らの相応しい至高の凶器を探し求めていた。
そして長い長い旅路を経て彼女が辿り着いた答えは、バナナであった。そう、バナナであった。
何故かは分からないし、別に分かったからといって誰かが得する訳でも無いと思う。
そんなマリーが、バナナと出会い、神に感謝を捧げたという運命の日から1年近くが経った今、マリーは再び悩んでいた。
「バナナが至高の凶器というのは、疑いようもありませんが……しかしわたくしがもっと全力を出せば、バナナの素晴らしさをもっと引き出せる筈ですわ……しかし一体どうすれば……ブツブツブツ……」
マリーは自らが創り上げた愛する曲刀『スーパーバナナブレイドオメガ』を凝視しながら、真昼の商店街をブラブラと歩いていた。
うだる様な暑さにも関わらずドレスを着こんだマリーの全身は汗だくだったが、マリーにとってはバナナの方が大事だった。
「バナナ……バナナ……バナナ……バナナと何かを組み合わせる? しかし、一体何を……ん?」
と、その時。マリーの視線が、数日後この近くの河川敷で行われる夏祭りのチラシに留まった。
「夏祭り……? ふん、こんな物、暑苦しい夜に暑苦しい愚民共が暑苦しく馬鹿騒ぎするだけ……殺しに行く気にすらなりませんわ。そんな事より、わたくしはバナナの……ハッ!!」
その時、マリーの脳裏に電光走る。
「そういえば聞いた事がありますわ……愚民共が夏祭りに好んで食すという食べ物……チョコバナナなる存在の事を!!」
マリーは全身をわなわなと震わせながら、自らが再び答えに辿り着いた事を確信する。
「チョコと、バナナ……この組み合わせは危険ですわ……この組み合わせが意味するものはそう!! 最高にロイヤルなユニバース!!」
もう何言ってるのか良く解らなかった。
「そうと決まれば早速改良しなければ……決行日は祭り当日!! 浮かれた愚民共に、わたくしがバナナの鉄槌を下してやりますわ!! ふふふ……うふふ……うふふふうふふうふうふうふふ……!!」
凄く気持ち悪い笑みを浮かべながら、マリーはその場を走り去っていくのだった。
「…………やっぱりアイツだったか」
そんなマリーを密かに尾行し、その一部始終を見ていたのは、銀城・七星(銀月輝継・d23348)。
「1人ではまず勝ち目がない……早く皆に知らせて、対策を練らないとな……夏祭りに殺戮だなんて、させはしない」
そう呟いて七星は踵を返し、仲間の元へと向かうのだった。
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「そういう訳で、以前オレ達と戦ったマリーという六六六人衆が、今日この場所で行われる祭りに出現する可能性が高いんだ」
現在祭りの設営作業が行われているとある河川敷。七星と、七星に集められた灼滅者達がその近くにいた。
「バナナバナナ煩いマリーはどうやら新しい武器のインスピレーションを得たらしく、今日行われる祭りでその武器を披露するつもりらしい」
マリーがどのタイミングでどの場所から姿を表すかは分からないが、恐らくその時点では多くの人々が河川敷に集まっているだろう。
「以前のマリーは、凍らせたバナナを投げつけたりバナナ型の爆弾を撒き散らしたり、バナナ型の曲刀を振るったりバナナ的な殺気を広げたりバナナを食べたり……そんな感じで戦闘を行っていた。見た目は冗談みたいだけど、その実力は本物だった」
今回マリーは新たなる武器を引っ提げて現れる事が予想されるが、その攻撃方法にまで違いが出て来るかは不明である。
「とりあえず、説明はこんな所だ。マリーはどこからどう見てもふざけてる様にしか見えないけど、強敵には違いない。更に多くの一般人が絡んでくる可能性がある以上、一筋縄ではいかないだろうな……しかもマリーの今の序列も不明だ。とにかく油断せず、全力で事に当たるとしよう」
参加者 | |
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アリス・バークリー(ホワイトウィッシュ・d00814) |
花藤・焔(戦神斬姫・d01510) |
久織・想司(錆い蛇・d03466) |
御火徒・龍(憤怒の炎龍・d22653) |
不破・九朗(ムーンチャイルド・d31314) |
ヘイズ・フォルク(青空のツバメ・d31821) |
甘莉・結乃(異能の系譜・d31847) |
草葉・双見(髪切り見習い・d36570) |
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祭りが始まり、河川敷には多くの人々が集まっていた。
楽しく平和に今日という日が終わると人々は確信していたであろうが、ここには六六六人衆の脅威がすぐそこまで迫っていた。
「バナナ、バナナか。何故バナナ。度し難きバナナ……さて、まだ会場には到着してないんですかね」
久織・想司(錆い蛇・d03466)はチョコバナナの屋台の周囲を特に警戒していた。
「流石に人が覆いな。だがこの人混みでも、フランス貴族風のドレスの奴なんていたらすぐに分かりそうなものなんだが……」
やや高い場所に位置を取り、双眼鏡で周囲を見渡すヘイズ・フォルク(青空のツバメ・d31821)。彼もまた、チョコバナナの屋台の拾遺は特に警戒していた。
マリーの稀有な性格から考えると、チョコバナナの屋台の周囲を警戒するという2人の方針は、とても妥当な物だったと言えるだろう。
「一体どこから現れるやら……空気を読めない輩の愚行に、一般人を巻き込む訳にはいかない」
アリス・バークリー(ホワイトウィッシュ・d00814)はいつでも武器を抜ける様構えながら呟き、一瞬でも早くマリーの姿を捉えられる様警戒する。
「可能な限り人が少ない場所で接触したい……多分マリーは、この河川敷に通じる道を堂々と歩いてくる筈」
不破・九朗(ムーンチャイルド・d31314)は箒に乗り、空からマリーの姿を探していた。
「ふふふふ……今日こそ愚かな愚民共にチョコバナナのパワーを魅せる時ですわ! チョコバナナを食べてから!!」
「…………」
バナナ型の曲刀を持った変な女が河川敷に通じる道のど真ん中を歩いているのを発見した九朗。すぐさま、その旨を仲間達にメールで一斉送信する。
「おっと、会場外で見つかったか、バナナ。ああ、んー……」
メールを確認した草葉・双見(髪切り見習い・d36570)は軽く咳払いすると、ラブフェロモンを発動し、ついでに己の中に秘めたなけなしの女子力を引きだす。
「祭りで楽しい所を、ごめんね…………これでいいか」
そんな感じで一般人達を遠ざけつつ双見はマリーの出現地点に向かい、甘莉・結乃(異能の系譜・d31847)もその後に続く。
祭り会場内を捜索していた灼滅者達がマリーの元へ向かう中、一部の灼滅者達は既にマリーと接触を行っていた。
「くっ、何故いつも自爆技になってしまうのか……臭い! そして見つけた! そこのダークネス、止まりなさい!!」
御火徒・龍(憤怒の炎龍・d22653)はマリーに蓄積された業の悪臭に顔をしかめるとマリーの前に立ち塞がり、九朗もその側に降り立った。
「わたくしの進路を阻む愚民が二匹……あら?」
「久しぶり。今もまだ、バナナで戦っているのかい?」
「当然ですわ。バナナの錆になりたくなかったら、2人まとめてわたくしの前から消えて下さらないかしら?」
時間稼ぎを図る九朗だったが、マリーは問答無用でチョコバナナな殺気を九朗に浴びせかけた。
と、その直後。何処からか放たれたダイダロスベルトがマリーの腕を浅く斬り裂く。
「2人じゃないです、8人ですよ。ここを通す訳にはいきません」
走りながらダイダロスベルトを放った花藤・焔(戦神斬姫・d01510)がそう言い切ると、それに続くようにアリスがマリーの前に姿を表した。
「まだ4人か、キツイわね。だけど、やるしかない」
「私の顔に傷を付けた罪は忘れてませんわよ、灼滅者。私のチョコバナナに殺されるといいですわ!!」
祭りの喧騒から外れた路上で、灼滅者とマリーの戦いが始まった。
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「チョコとバナナの高貴なる爆撃ですわ!!」
「高貴ね。ご当地怪人まがいの六六六人衆がよく言うわ」
アリスは放たれたチョコバナナ爆弾を魔力の矢で撃ち落とすと、爆風に紛れ放った追加の矢でマリーの肩を貫いた。
矢を受け僅かに退がったマリー。しかしその死角から、『イクス・アーヴェント』を構えた焔が接近する。
「逃げられませんよ」
そして放たれた死の斬撃がマリーの足を深々と抉り、血飛沫が舞った。
「ぐっ……!」
マリーがチョコ塗れの曲刀を突きだすと、掠めた刃が焔の頬を切り裂いた。
しかし焔はこれを好機と考え、至近距離でチェーンソー剣『ヴェイル・アーヴェント』を大きく振り上げた。
「斬り潰します」
そして振り降ろされた刃が、肉と骨を砕きマリーの身体に大きな傷を残した。
「ぐ……相も変わらず野蛮な事ですわ!!」
「そうだな、きっとこの場の全員が野蛮人だ。ところでそのチョコバナナ、随分とユニバースだな」
激昂するマリーに、いつの間にか近くにいた双見が闇の弾丸を放つ。
マリーが歯ぎしりしながら目をやると、一気に戦闘に合流した残りの4人の灼滅者達がそれぞれ武器を構えていた。
「一般人がほぼ居ない場所で接触出来たのは中々の成果でしたが、少し出遅れましたね。まあ、これから取り戻せばいいだけの話ですね」
想司は両腕に纏った殺意を赤黒い盾へ変換すると、向かってくるマリーの動きを静かに見定める。
「わらわらごちゃごちゃと、所詮愚民は群れる事しか能が無い様ですわね!」
凍り付いたチョコバナナが路上に降り注ぎ、何故か灼滅者達の身体も凍り付いていく。
「成る程、本当にバナナですね。あれで人が殺せるんですから、サイキックは相変わらずデタラメですね。分かり切った事ではありますけど」
降り注ぐバナナを僅かな動作で避け、想司は一気にマリーに肉薄する。
「まずは一撃」
ドン、と重く振り降ろされた闘気の盾がマリーの脳天を打つと、想司はそのまま両腕の闘気を刃へと変える。
「バナナに呑まれて死ぬが良いですわ!!」
「それはちょっと」
マリーの殺気に全身を蝕まれる想司は、そのまま両腕に力を込め、一気に振るう。
放たれた殺気の斬撃がマリーの身体を切り裂き、その動きが大きく鈍った。
「外しはしませんよ」
すかさず龍が放った死の光線が、マリーの全身を包み毒で蝕んだ。
「ついでにこれも喰らっておけ!」
畳み掛ける様にヘイズが振るった漆黒の刃がマリーの身体を抉り、マリーの殺気を奪い取る。
「なんて愚かな連中ですの……私とバナナに逆らうなんて、まさに神への反逆に等しいですわ!!」
「1年経っても相変わらず言っている事が意味不明だな。とりあえず、焼きバナナにしてやるとしようか」
九朗は淡々と呟き黒鉄の蛇腹剣に業火を宿すと、攻撃の最適なタイミングを見定めていく。
「あなたは特にダメージが溜まっている筈……凍え死ぬがいいですわ!!」
マリーが九朗を中心とする前衛へフリージングバナナを投擲したその刹那。
「今だ」
九朗が振るい放った灼熱の刃は、凍てつく空気を裂きマリーに迫る。
「焦げても文句は言うなよ」
そして刃はマリーの身体を一気に引き裂き、刃に纏った炎はその全身を焼き焦がす。
「まだ生焼けみたいだな」
「ふ……うふふ……愚民如きがやってくれますわね……!! ふふふふうふふ!! 殺す!!」
鬼の形相でバナナを喰らい、傷を癒したマリー。
まだ彼女には、エネルギッシュな殺意が満ち溢れていた。
●
「チョコバナナ爆撃、スーパーロイヤルバージョン!!」
「熱っ。臭い凄っ。これは確かにスーパーロイヤルだ。だが……」
襲い掛かる爆風に手傷を負った双見。その視線は、マリーが手にするスーパーチョコバナナブレイドオメガに注がれていた。
「ちゃんとスプレーチョコやアラザンはトッピングしてあるんだろうな? そのチョコバナナ」
何故か今日一番の真顔を決め、鋏を構える双見。
「スプレーチョコ? ア、アラザン……? 愚民、貴方は一体何」
「してないか。してないのならチョコバナナ失格だ、張り倒す」
双見はマリーの言葉を遮ってその顔面に跳び蹴りをかますと、その勢いのまま鋏を大きく振り上げる。
「その中途半端なチョコバナナ、因果ごと輪切りにさせてもらおうか」
ザクリ、と。
マリーの髪とバナナ型の曲刀の一部を一瞬にして斬り取ると、鋏がそれを喰らい尽くした。
「わ、わたくしのスーパーチョコバナナブレイドオメガが! あとついでに髪が!! 何たる侮辱、許せませんわ!!」
「そうまでしても、私達はあなたを倒さないといけないんです」
焔の呟きと共に振り下ろされる刃を、マリーは寸での所で受け止めるが、放たれた轟音はマリーの防御を破壊した。
「あなたの相手は1人じゃないわ。これを避けられるかしら?」
そのタイミングに合わせ、アリスは白き魔力の弾幕を放ち、マリーを撃ちぬきながら一気に間合いを詰めていく。
「マリー、だったわね。お腹が空いたらバナナを食べればいいじゃない、なんて? まあ、バナナは唯一主食に出来る果物だから間違いじゃないけど」
「当然わたくしはこの1年、バナナしか食べていませんわ! そのおかげで肌も殺しも順調に……」
「そう。でも生憎興味が無いからもう黙っていいわよ」
アリスが手にするのは白光を放つ美しい剣。そしてもう片方の手には、銀の粒子で構成された闘気が集束していた。
「その殺人衝動も、今日で終わりにさせてもらう」
白き斬撃がマリーの胸を斬り、その勢いのまま至近距離から放たれた闘気の塊が、鈍い音を立てマリーの身体を打ちあげた。
「1年前と、大して強さは変わっていない……このまま、押し切る」
九朗は打ちあがったマリーの背に灼熱のかかと落としを放つと、マリーの身体は火達磨になりながら地面へ墜落した。
「グフッ……!! ま、まだまだ……わたくしの実力はこんなものじゃありませんわ!!」
そして再び放たれるチョコバナナ爆弾。激しい爆風と激しく甘い香りが周囲に撒き散らされる。
「く……そうそう何度も直撃してられませ……あ」
爆風を受け止めた龍の顔から眼鏡が外れ、何処かへと吹き飛んでいく。
その瞬間、龍の顔つきが凶悪な物へと変わる。
「チッ……食べ物で人を殺すような罰当たりなクソ野郎が……どれだけ着飾り、どれだけ甘い香りを撒き散らそうと、テメェの内に眠る業の悪臭は誤魔化せねぇぞ」
ポキポキと関節を鳴らし、龍は超重量の杭打機『パイルランチャー』を構える。
「俺がここで片付けてやるよ」
「ふん、やってみるといいですわ、愚民!!」
チョコバナナブレイドを構え攻撃に備えるマリー。龍はそんなマリーの真正面から、ジェット噴射を駆使し一気に飛び込んだ。
「ぶち抜く!!」
豪快な金属音と共に発射された杭がマリーの身体を貫き、ビルの壁に縫い止めた。
「仕留め損ねたか…………まあいいでしょう、倒れるまで何度でも攻撃を重ねるのみです」
スペアの眼鏡を掛け直した龍は、それでも尚鋭い眼光でマリーを見据えていた。
「倒れる……? ふふ、ふふふ!! 馬鹿を言わないで欲しいですわ。わたくしが死ぬなど、バナナに誓って未来永劫在り得ないですわ! ふふふふふふ!!」
「それはどうですかね。あまり長生きする様なタイプには見えませんが」
狂気混じりの笑みを浮かべるマリーの背に、想司は殺意の刃を振り降ろす。
マリーの身体からは更に鮮血が流れ出し、綺麗なドレスがまた汚れた。
「バナナ殺戮術がある限り、わたくしは無敵ですわ……!!」
マリーの放つ殺気が灼滅者達を包みこみ、更なるダメージを蓄積させる。
1年前と比べ実力も上がった灼滅者達は、一般人に傷一つ負わせる事無く、かつ六六六人衆相手にかなりの健闘を行っていた。
しかし全員が揃っていない内から戦闘が始まった事のリスクも大きく、特に九朗、焔、アリスの3人は体力の限界が近づいている。
そんな最中、ヘイズは妖刀「雷華禍月」を構え、マリーの前に進み出た。
「そこまで豪語するんだ、当然戦いは続けるんだろう? お互い殺人鬼、どちらかが死ぬまで」
「……さあ。わたくしもいつまでもこんな場所で遊んでいる程、暇じゃありませんの」
「逃がしはしない……行くぞ!!」
大きく踏み込み、ヘイズは素早い斬撃を振り降ろした。
咄嗟にマリーが構えた曲刀を一気に削り取り、そのまま腕を深く斬る。
「ぐ……!! 流石にもう限界ですわ。愚民の癖に、また殺せなかった……!!」
「逃がしはしないと、言っただろう!!」
周囲を見渡し、逃走経路を探るマリー。しかしヘイズはそれを許すまいと、刀を構えマリーに迫る。
そしてヘイズに続き、灼滅者達は一斉にマリーに攻撃を仕掛けていく。
「抉り斬ります」
焔が振り下ろしたチェーンソー剣がマリーの身体を削り取り、
「そのセンスは嫌いじゃなかった。ただのバナナ好きなら良かったのにな」
双見が斬り上げた鋏の刃がマリーの身体を断ち切った。
「その力を、これ以上無為に使わせる訳には……!!」
龍は荒々しい蹴りでマリーの身体を地面に叩き付け、
「せめて、もう一撃」
九朗の灼熱の斬撃がマリーの腕を引き裂くと、
「いい加減、死ぬがいいですわ!!」
マリーが放った曲刀の一撃が、ついに九朗の意識を刈取った。
「ここで死ぬのはあなただけです」
想司が赤黒い拳をマリーの腹に叩きこむと、
「ここは、絶対に通さない」
アリスの放つ白の斬撃がマリーを斬る。
そしてヘイズは居合いの型で刀を構えると、真正面からマリーに接近する。
「これで決める……雷華、紅刃一閃ッ!!」
横薙ぎに放たれた一閃が、荒々しく、そして美しく、マリーの身体を斬った。
「ふ……うふふ……うふふうふうふふふふふ!!」
「……まだ、倒れないのか」
更なる一撃を、とヘイズが動こうとするよりも早く、マリーはチョコバナナ爆弾を撒き散らす。
目的は瀕死の焔とアリス。焔は間一髪の所で爆発を避けるが、アリスは仲間を庇い、そのまま気を失ってしまう。
誰よりもマリーの逃亡の阻止を意識していたアリスが倒れた事で、その包囲に大きな隙が生じた。
「ふふ……うふふ……ゲホ……!! これで2度目の敗北ですわ。あと一歩でわたくしは死んでいた……しかし次こそは……次こそは、わたくしのバナナで貴方達愚民を殺してみせますわ!!」
そう言い残し、マリーは脱兎よりも速い動きで夜の町へと消えていく。
こうして、長い夜の戦いは終わりを迎えたのだった。
作者:のらむ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2016年9月13日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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