修学旅行2016～西表、数多の星を抱く浜にて

■リプレイ

●
　坂を下ると草叢の向こうから緑の小島が出迎えてくれる。
　さらに足を進めると広がるのは、鮮やかな青い空。輝く碧い海。
　そして目が覚めるほどの白い砂浜。
　穏やかな海の中では綺麗な魚たちがサンゴと遊び、聞こえるのは鳥の歌と遠い波の声。
　何よりもこの砂浜での一番人気は、やはり星砂であろう。
　綺麗な星型のために希少価値は高く、大量採取などによってその数を減らしているとも言われている。
　純也は砂を一握掬い取ると、目を凝らして砂を探す。
（「少量集められれば、上等か」）　
　夜には沖縄本島に戻るため時間はかけられない。欠けのない完全な星砂を慎重に小瓶の中へと落としていく。
「熱心だなぁ」
　声を掛けられ隣を見ると、自分と同じようにしゃがんで砂を採取している千星の姿。
　純也は彼女に聞きたいことがあった。それは――。
「浅間の１つ星は何か。問題無ければ、今この場で尋ねても良いだろうか」
「わたしの星か？」
　純也に面と向かって尋ねられた千星は、そうだなぁと目線を空に向け。
「皆が自分自身の信念と言う星を輝かせ進んでくれると信じること。それがわたしの星だな」
　と、皆を見送るときのように自信満々に笑んだ。
　【あおぞら空想部】の三人も星砂を探すため、浜辺まで降りてきていた。
「沖縄の海は目で見るほうが何倍も綺麗ですね。来れてよかったです！」
　夢羽が声を上げると、
「本当に長かった……色々あってだめかと思ったけど、こうして綺麗な砂浜に来れたので満足だ！」
　統弥も碧い海を眺めながら頷いた。
　待ち焦がれた初めての修学旅行を満喫する気満々だ。
「統弥クン、夢羽さんは初めての沖縄だったか？」
　作楽が尋ねると二人は大きく頷く。
「わたしは二回目だが、星砂探しは初めてなので二人と同じだな」
　後輩に微笑んで作楽は砂地にそっとひざを着いて手のひらを砂地に押し当てた。そしてそっと手のひらを持ち上げて付いてきた砂を目を凝らして確認する。
「おお、見つかったぞ」
　夢羽もそれに倣って砂地に手のひらを押し付ける。
「取れるかな……？　取れるといいなぁ」
　統弥は手のひらに付いた砂の中から普通の砂と欠けた星砂を指で落としていく。残ったのは、ほんのり赤みが差した星の砂。
「この星の砂って本当に綺麗だな……」
　集めた砂の星は小瓶に入れてお土産に。
　夢羽の小瓶には黄緑色の砂に星砂と、がんばって見出したかわいい貝殻が入った。
　作楽の小瓶には白い貝殻と青いビーチグラス。そして数個輝く星砂はまさに『あおぞら』。
「皆の詰め方綺麗で羨ましい……」
　そう呟いた統弥の小瓶の底にも、かわいらしい星がコロンと鎮座。
「そういえば、星の砂って願い事が適うって昔、言われてたっけ？」
「それは初耳だな」
　統弥の言葉に、作楽と夢羽は各々の小瓶を見つめる。
（「またみんなと楽しく遊びに行きたい。それと、好きな人が出来ますように」）
　統弥は小瓶を握り願いをかける。
（「この繋がりが途切れないといいな……」）
　小さく照れ笑いを浮かべる夢羽。その隣で作楽は小瓶を両手で包んだ。
（「皆が健勝で、幸せでありますように……」）
　柚羽を包むのは、潮の香りと少し痛いくらいの日差し。
（「夢じゃない、ちゃんと起きてる」）
　キラキラと輝く海に目を細め、沖縄にいるのは夢でも幻覚でもないことを実感する。そしてゆっくりとしゃがみこんだ。
　思うのは学年ひとつ違いで一緒にこられなかった彼のこと。
（「今どうしているのでしょう」）
　ちょっとの寂しさを抱きながら、砂をつまんで手のひらに乗せていく。
（「まぁ、一人でも大丈夫ですよね多分」）
　寂しさを打ち消してみるものの、やはり思うのは彼のこと。
　手のひらに広がる天の川から星だけ集めて、小瓶の中へ静かに落とした。
　それはささやかだけど、彼だけへの贈り物。
「喜んでくれたら良いですけれど……」
　小さく笑んだ柚羽から少し離れた場所で、かわいらしい二人が砂地に座った。
　どちらが多く星の砂を手に付けられるかの勝負らしい。ぺたっと砂地に手を付けると、
「せぇのっ！」
　ぱっと手に付いた砂を確認する二人。普通の砂をちょいちょいと指で弾いていく。
「わー！　本当にまっしろなお星様！　すごいね」
　手のひらの星に思わず笑顔の紗奈。一方の春はすでに数を数え始めている。
「……１１個？　紗奈は？」
「あ、そうか数えなきゃ！」
　手のひらの天の川からお星様を数えていく。
「えーとね、９個！」
「よし、勝った！」
「へへ、春のほうがいっぱいだ」
　春の勝利ににこりと笑む紗奈。
「でも、もう少し手デカかったら、もっと取れんのかな」
　口を尖らせる春は早く大人になりたいと思っていた。
「手が大きいといっぱい取れるなら、わたしより春の方が手が大きいのかな？」
　紗奈が砂がついたてとは反対の手を差し出すと、
「そう？　でっかくなった？」
　春も手を重ね合わせる。
「ほら。前は手もわたしの方が大きかったのにね。背もほとんどおんなじだ」
「そういえば最近、目線少し一緒かもしんない」
　少しずつ大人になっていく春。
「でも、春がいつもと変わらないから、なんだか安心する」
　と笑んだ紗奈。
「……ふーん、そっか」
　春は手のひらに残る星砂を見つめると、少しだけ丸い星砂をつまんだ。
「やっぱ一緒がいい。俺の一個あげる」
　そういうと、紗奈の手のひらの上へ。
「この星砂、春みたい。だっておひさまみたいだから。ありがとう！」
　大切そうに手で包んで微笑む紗奈の言葉に笑顔に、春の耳は少しだけ赤く熱くなった。
　白い手に掬った白砂を指で丁寧にかき分けて。
　アリスもまた星の砂を見つけては小さな小瓶に集めていた。
　本当はイリオモテヤマネコに会いたかったけど、夜行性だから……。
　と、ふと顔を上げた景色にかすかな既視感。
　アリスはとっさに辺りを見回す。
「……うろおぼえだけど……」
　闇に墜ちてもう一人の自分に心をあけ渡し、皆に救い出してもらうあの日まで。
「……たしか……ここに……いた……の……」
　この風の香り、この足の感触、そしてこの場所の心地よさ。もう一人の自分が選んだのは、この島。
　潮風に金の髪を揺らされて、アリスはそっと自分の胸に手を当てた。
「こんどは……自分で……ここにきたよ……。……あなたも……この景色が……好きなんだよね……」
　その存在を慈しむように、そっと。やさしく。
　海の中では【露草庵】の４人がシュノーケリングを楽しんでいた。
（「すげっ」）
　御伽が手を伸ばす先には、珊瑚礁と鮮やかな熱帯魚の群。
　赤や黄色、青に緑……。あふれる色の洪水を目で追う。
（「まさに色の嵐、てか」）
　ふわりと金魚モチーフの水着の尾びれを震わせて。音雪は色彩の海に手を伸ばす。
（「すごいですね！　綺麗！」）
　躊躇い気味に緊張しながらも手のひらに餌を乗せると、ぶわりと群れる魚たちに貢は思わず目を丸くする。
　御伽も手にした餌を巻きながら泳ぐ。すると色とりどりの魚が美しい帯状に。
　胸元にたくさん花を咲かせた水着姿の嵐も、そっと餌を乗せた手を伸ばせば、怖がることを知らない魚たちが集まってくる。
　そのまま金魚のような音雪に近づけば、まるで魚たちに愛される人魚姫。
　見て見てと嵐がジェスチャーで貢と御伽を誘うと、二人は魚のカーテンを引き連れて集う。
　その景色に見惚れて、かわいらしい魚の動作に笑いあって。
　ふと上を見上げれば水面から差し込む日の光。
　揺らめく光は、きっといつか振り返った今日の日に似ている。
（「そうか、修学旅行はこの学年で最後か」）
　貢が目を細めると、
（これまでもたくさん思い出を共有してきたけど、今年が露草庵の仲間と来る最後の修学旅行」）
　御伽も手のひらの魚が空へと飛ぶさまを見送った。
（「皆とは色んなところへ行ったな。桜も見たし、雪も楽しんだ。学園祭や運動会。川床にも……」）
　嵐もふっと目を細める。
　音雪以外は最後の修学旅行。もうこのメンバーで行くことはないだろう。ふわりと音雪は皆の前に進み出ると、
（「今が楽しいね。また、みんなで行こうね」）
　と、めいっぱい笑んだ。
　修学旅行は最後。
　だけど楽しんだ思い出は消えない。
　これからもみんなと思い出を作っていこう。
　手のひらに載せた星の砂に紅音はキラキラと目を輝かせた。それを貝殻が入った小瓶に優しく落とす。
　隣では狼煙が星砂を入れた小瓶に慎重にコルクの栓をした。ちらりと横を見れば紅音も同じように小瓶に栓をしている。
　狼煙はやりすぎない程度に砂をつまむと、彼女の頭に降らせた。
「黒髪に白い星が映える……夜空にダーイブ！」
「わっ！？」
　文句を言おうと振り返った紅音を、狼煙がとびかかるようにして押し倒したのだ。
　倒れた紅音のサラサラの黒髪が、白い星砂の地によく映える。
「何か綺麗だよなー」
「な、何かって何さ！？」
　狼煙に紅音は反撃する機会を伺うが、逆に抱き上げられてしまう。
　戸惑う紅音を抱いたまま、狼煙は海の中へと歩を進めていく。
「私、泳げないって！！」
「じゃぁ、ゴーグルつければ顔だけでも水につけられるよな？」
　紅音に差し出されたのは水中ゴーグル。
　狼煙から受け取ったそれをつけて、横抱きにされたままそっと海の中に顔をつけてみれば、
（「……！　ふわぁ……、綺麗……」）
　太陽に光が乱反射する水の中、かわいらしい魚の色鮮やかさ。水の向こうは遠く、深い青。
　それは狼煙が、泳げない紅音にも綺麗な水中を見せてあげたかった風景。
　紅音は顔を上げると、ふわりと笑んだ。
「……ありがとう、狼煙」
（「星砂が有孔虫の死骸だって聞いたときはびっくりしたなぁ」）
　伊織が思い出すのは相棒から聞いた知識。
　そんな大切な人にも現物を見てもらいたくて、小瓶二つに少量の星砂を入れていく。
　小瓶に蓋をして、いつも鬼の面で隠している顔の右半分に当たる風にすがすがしさを感じながら、カメラを構えた。
（「何が撮れるかなー？」）
　無我夢中でシャッターを押していけば、対岸の小島の緑や海を渡る鳥、透明な海に遊ぶ魚の姿をファインダーに納めることが出来た。
　星砂と一緒に思い出話の材料になればいいと、伊織は相棒を想い笑んだ。
　【星空芸能館】のえりなと心桜は、白のビキニに水着にパーカーを羽織って星砂を探しながら、寄せてくる波を掛け合う。
「星砂、見つかりました？」
　えりなの問いに、心桜は小瓶に入れた星砂を見せる。
　ここの星砂は彼と交換した思い出の砂。だから今回もお守りとして少しだけ。
「千星さんはこの砂にあこがれてこちらに来たんですよね」
「あぁ。でもなかなか完全体は見つからないものだな」
　二人の近くには苦笑いを浮かべた千星。
　えりなは彼女の手前に置かれた方の小瓶に、小さな粒を何個か落とし。
「これを小瓶に詰め込んで……、バッチリですね♪」
　にっこり笑んで小瓶を千星に手渡した。
「浅間嬢はお名前に「星」が入っておるし、きっとお守りになると思うんじゃよ」
　心桜も笑むと、千星もぱっと笑顔になる。
「ありがとう、大切にする」
「おーい、星砂見つかったか？」
　徒が海の方から声を掛けながら水飛沫を上て駆け寄ると、
「これ、一緒に入れてみない」
　三人の前に差し出した手。そこには、小さくてきれいな貝殻が。
　えりなと心桜そして千星の小瓶は、星砂と貝殻入りでお揃いに。
「僕は西表島は初めてなんだよね。えりなはこの島のどんなところが好きなの？」
　徒が尋ねると、心桜も聞きたそうにえりなを見上げる。
「私がこの島を好きな理由？　それは――……」
　この浜の白に映える青いワンピースタイプも水着を着た友衛は砂地に膝を着くと、改めて目の前に広がる沖縄の海を見つめて感嘆の息をついた。
（「沖縄の海は本当に綺麗だな」）
　かぶった白い帽子を押さえながら、自分も星の砂を探してみることにした。
　手のひらに取った砂を指で退けていくと、
「あ、あった」
　姿を現したのは星の形の砂。完全な星型もあれば少し丸みを帯びたものもある。
「形もいろいろなんだなー」
　個性的な砂に感心しながら小瓶に落としていく。
「こんなに澄んだ海、初めてだよ……」
　黒いビキニ姿のフラフィーが海に足を浸けると、色鮮やかな魚がぷいっと避けて行く。多分少し驚いてしまったのだろうと、今度はそっとそっと水中へ進んでいく。
　ふと足元を見れば、色鮮やかな魚が遊びまわるかわいらしい姿が目に映り。
「ほら見て見て聖くん、魚が泳いでるのが全部見える」
「ああ、凄いね。さしずめ、天然の水族館ってところかな」
　うれしそうに声を上げる彼女の後ろから、同じように海中を覗き込んだ聖太。
　楽しそうな彼女に、思わず笑みがこぼれた。
　
●
　日も西に傾いて、刻一刻とオレンジの時間が訪れる。
　先ほどまで波打ち際で遊んでいた聖太とフラフィーも砂浜に上がり、遠く西のほうに沈んでいく太陽を眺めていた。
「美しい夕陽を眺める男女……ふふふ、ちょっと恋愛ドラマのワンシーンみたいだね」
　そう笑んだフラフィーに、聖太は微笑み返す。
「はは。それじゃ俺達、主人公か」
　肩を寄せて繋いだ手。フラフィーはちらと彼を見上げる。
（「せめて肩を抱くくらいはして欲しいものだけど……いまどき珍しい純情っぷりだからなぁ」）
　突然彼女の唇に舞い降りたのは、聖太の暖かなぬくもり。
　自分でも驚くほど自然に、その藍色の瞳に吸い寄せられて体が動いたことに驚く聖太。
　それは、純情な彼からのサプライズだった。
「ねえ、やっぱり浅瀬にでも入らない？」
　いたずらっぽく問いかけるアランに、ロランは思わず息を呑んだ。
「お、俺は海を見ているだけでいいんだ。もし、溺れたら……」
　少し先の浅瀬にさえも怯んでしまう、泳げない自分が情けないと、落ち込むロラン。
「ふふ、冗談だってば。俺は兄ちゃんとならどこだって楽しいよ！」
　アランの励ましはうれしい。けど、
（「頼りなく見えているのだろうな、俺は」）
　ロランは俯きついでに膝を着き、指で白砂をなでていく。
「星砂、見つかるといいなー」
　アランも同じように膝を着いて、手のひらに砂を乗せて指で払っていく。
（「見つけられたら小瓶に入れて持って帰って、家族にも自慢しよう！」）
　ゆっくりと傾く陽の中、ロランは小さな星を見つけ出す。アランもまた小瓶に星を集めて終えていた。
「大好きな兄ちゃんと、穏やかに優しい時間を過ごせるなんてうれしいな。きっと今日のことは、ずっと忘れない」
　ふわりと笑んだアランに、ロランの気持ちも同じ。
　あえない日々が続いて寂しかった。だからこそ――。
「……大切な兄弟といられる時間は、暖かくて、幸せなものだ」
　不器用なロランの言葉は、なおさらアランを笑顔にしてみせた。
　やがて陽は落ち、オレンジから変わる青の世界。
「おい、あんまり行くな。危ないぞ」
「そだね、わたしは泳げない、から」
　義兄である律の忠告に頷きながらも、闇色に変わりつつある海へ進むゆまの足は止まらない。
「ねぇ、りっちゃん。時々、あの、夜の海に落ちた時の事、思い出すんだ」
　それは数年前。泳げないゆまが海に入らざるを得なくなった事実。
「耳を覆う水の音と、肺から空気が出て行く泡。真っ暗で、苦しくて。でも……ね、あの時わたし、思ったの」
　虚ろな瞳がグラデーションの空を映す。　
「コレデ、ヤット、オワリニナレル――」
　ゆまの言葉を止めたのは、彼女の腕をとっさに掴んだ律の手。あの日もこうして彼女の手を引いて救った。
　ゆまを失う恐怖に、腕を掴む手に思わず力が篭る。
　振り返ったゆまは無表情。強く掴まれた律の手を虚ろに見つめ。
「……戻ろう」
　掴んだ腕を引けば、抵抗はなく。
「ゆま、俺は、お前に生きて幸せになってもらいたいんだ」
　背中越しの律のたった一つだけの願いに、ゆまは俯いた。
「りっちゃんの気持ち、解ってる。それに答えられない自分が、情けないだけ……」
　今生きている証拠。それは、引かれる腕の痛みだけ。
　水飛沫も波の音も広い穹の色さえも、掻き消えてしまうほど……。
　さっきまではしゃぎあったり星の砂を探したりしていたが、遠くの空にぽつぽつと星の輝きを見つけて誠と鶫は砂浜に座って空を見上げる。
　三年前もこの海を訪れた。
　あの時はまだ友達同士で、事故でキスしそうになって……。
「もうそろそろいいんじゃないか？」
　恋人になって半年以上。誠は鶫の手をとると鶫も誠を見つめる。
「本当に私で後悔しない？」
「オレはお前が大好きだ。後悔なんてするもんかよ」
　鶫の不安も全部、自分のものにしたくて。
　誠が肩を抱き寄せると鶫もそっと瞳を閉じた。
　暖かなぬくもりが降りる……かと思いきや、落ちてきたのは硬質のキス。
「は、初めてがこれってどうなの？　全くもう」
　唇を手で覆った鶫の頬は染まり、小さくはにかむ。
　こういう失敗をしてしまうところもすべて愛しい。
　咳払いをして気を取り直す誠を、今度は鶫から引き寄せた。
「お願い、もう一度……」
　近い距離で甘く囁いて彼の唇に自分の唇を重ねれば、胸の高鳴りで息が出来なくなる。
　誠もまた、彼女を優しく激しく抱きしめて。
「真月、大好きよ」
　唇を離した鶫は優しく笑む。
　素直に伝えられるのは大好きな貴方のおかげ……。

　昼の星の砂に変わって瞬くのは、満天の星。
　それぞれの心に星を輝かせて。
　今日も楽しかったね。
　明日も楽しい修学旅行の思い出を作ろう。

作者：朝比奈万理	重傷：なし 死亡：なし 闇堕ち：なし
種類： 公開：2016年9月15日 難度：簡単 参加：27人 結果：成功！
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