暗殺武闘大会暗殺予選~横浜市の暗闘

    作者:彩乃鳩

     横浜市某所。
    「あー、さっぱりしたー」
     シャワーを浴び終えた少女は、タオルで濡れた髪を拭きながら冷蔵庫を開き。きんきんに冷えた、清涼飲料水を口に含んだ。疲れた身体に、程よい水分が漲ってくる。
    「うーん、労働のあとの一杯は効くわー。無事にノルマも終えたし」
     何という事ない一コマだった。
     無邪気に喜ぶ少女……六六六人衆が使っていたシャワー室に、部屋の住人の死体が真っ赤になって沈んでいなければ……。
     違う横浜市某所。
    「1日1人以上の人間を殺すのが大会予選のルールだからな」
     屈強の肉体を誇るアンブレイカブルは、家路を急ぐ一般人を一刀両断し。
     その死体の横で、空を眺めていた。
     また、横浜市某地下街。
    「横浜市内から外に出てはいけない、か。面倒くさいぜ」
     地下街のトイレに来た客を個室に引き込み。
     デモノイドロードが、また一人を殺して。
     ぼやいていた。
     あるいは横浜市全域で。
    「灼滅者共がこちらの動きを嗅ぎつけるのも時間の問題か……絶対に、生き延びてやる」
     ご当地怪人達や、羅刹達など。
     横浜に入り込んだダークネス達は、その手を次々に血に染めていた。
     全ては、暗殺武闘大会の暗殺予選突破のため。
     街は、不穏な雰囲気に包まれていた。

    「同盟を組んだ六六六人衆とアンブレイカブルが、ミスター宍戸のプロデュースで派手な事を始めたようだ」
     神崎・ヤマト(高校生エクスブレイン・dn0002)が、皆に説明を始める。
    「日本全国のダークネスに対して、暗殺武闘大会暗殺予選への参加を呼びかけているらしく、その情報は、学園でも確認する事が出来た」
     灼滅者が情報を見ても構わない……どころか、灼滅者の邪魔まで含めてルール化しているのが、ミスター宍戸なのだろう。
    「横浜市で行われる暗殺予選では、横浜市から出る事無く1日1人以上の一般人を殺した上で1週間生き延びれば予選突破となるようだ」
     つまり、ミスター宍戸は、灼滅者がダークネスの凶行を止めに来る事を、予選の障害として設定している。
     だからといって、ダークネスに殺される一般市民を見捨てるわけにはいかない。
    「皆には、横浜市に向かって、1体でも多くのダークネスを灼滅するようにしてほしい」
     この予選では、ダークネスは灼滅者と戦う必要は無いが、武闘大会に参加するようなダークネスだから、少し煽ってやれば、逃げずに戦闘するものも多いだろう。
    「灼滅者が一般人を守ろうとする事さえも利用するなんて、ミスター宍戸は本当に腐ってるな。横浜にいるダークネスを全滅させるつもりで頑張ってくれ。頼んだぜ」


    参加者
    風華・彼方(中学生エクソシスト・d02968)
    卜部・泰孝(大正浪漫・d03626)
    佐津・仁貴(厨二病殺刃鬼・d06044)
    咬山・千尋(夜を征く者・d07814)
    竹間・伽久夜(月満ちるを待つ・d20005)
    葦原・統弥(黒曜の刃・d21438)
    サイレン・エイティーン(嘘月トリックスター・d33414)
    篠崎・伊織(鬼太鼓・d36261)

    ■リプレイ


    「昼間は、まず広域を探索するとしようか」
     咬山・千尋(夜を征く者・d07814)が、率先してバスへと乗り込む。
     横浜へと入った灼滅者達は、交通機関を使用して広範囲の捜索を行っていた。
    「宍戸が裏で糸を引いているとはいえ、宿敵の六六六人衆が主導らしいからな」
     続いて佐津・仁貴(厨二病殺刃鬼・d06044)が、車両へと足を踏み入れた。今回は、少し長丁場になりそうだ。昼間のうちに、夕方から深夜に調査する場所の目星をつけておかなければならない。
    (「此度の騒乱、意図読めぬ。されど仕掛け人たるミスター宍戸、既に人知の範疇になく狂気の範疇、常識的思考では彼の者の考え読めぬか」)
     卜部・泰孝(大正浪漫・d03626)は、何かが潜みやすそうや物陰、わき道、壁などの隙間を注視し警戒する。
    (「ミスター宍戸はソロモンの悪魔の信者も誘っている可能性があります。彼らを使って今回の一連の出来事を録画し、恣意的な編集を施して灼滅者を貶める工作を行われると厄介です」)
     葦原・統弥(黒曜の刃・d21438)は、自分達を追いかけている存在がいないか注意していた。竹間・伽久夜(月満ちるを待つ・d20005)も、いつ何があってもすぐ動けるように気を配る。
    「見て探すだけじゃなく、助けを求める声や悲鳴、物音を聞いて探せたらいいかな」
     横浜の街を回っているだけでも、時間は過ぎていく。
     篠崎・伊織(鬼太鼓・d36261)がつけている、右目を隠す赤鬼のお面に夕陽が反射した。
    「夕方からは、繁華街を見て回ろうよ」
     サイレン・エイティーン(嘘月トリックスター・d33414)の提案通り、夕方から夜にかけては繁華街へと赴く。特に彼女は、個室トイレや試着室などもチェックする。
    (「空き屋、廃屋のある通りや街灯の少ない道などで、匂いや、喧嘩のような音に気をつけて索敵しないとだね」)
     塾帰りふうを装っているのは、風華・彼方(中学生エクソシスト・d02968)だ。喧噪に包まれた街を、油断なく歩く。
     それから、深夜から早朝の時間帯は住宅街に足を延ばす。可能性の高そうな場所をマークする。こうして、一日目の探索は、緊迫したプレッシャーに包まれながら終了した。


     二日目。
     朝から昼に関しては、昨日と同じような流れになった。皆で広域を見渡して、ダークネスが襲撃を起こしそうな場所を探す。
     陽が沈み。
     そして、夜間。繁華街に移動し、大学近辺にさしかかったとき。塾帰りを装っていた彼方の眼に、一人の若者がとまった。
    「ねえねえ、彼女。今、暇かな? よければ、俺と遊ばない?」
     イケメンと言うよりは、愛嬌があるといったタイプ。
     笑うと見える歯並びの良い小さな歯が、警戒心を薄れさせる。そんな男が、女学生に声をかけていた。
    「えー、どうしようかなー」
    「いいじゃん、奢るからさ」
     ナンパされている女性のほうも、まんざらではなさそうで。
     ならば、ご自由にといったところなのだが。彼方は、その若者の服に小さな染みがついているのを見逃さなかった。
    (「あれは、血痕……この人は、デモノイドロードだね」)
     怪しい匂いが猛烈に漂う。
     デモノイドロードは女学生と一緒に、雑踏に紛れていく。彼方が皆に連絡すると、灼滅者達はその後をそっと尾行した。
    「個室のトイレに、連れ込むつもりみたいだね」
     デモノイドロード達が次第に人気のない場所へと移動していく。その先は、サイレンが目星をつけていた場所の一つだった。
    「ちょ、こんな場所で何?」
    「いいから、いいからー」
     いぶかしむ女学生を強引にデモノイドロードが個室へと押し込み。
     つんざくような悲鳴が響き渡った瞬間、灼滅者達は電光石火で踏み込んだ。
    「お主を成敗しに来たぞ。覚悟はできたか?」
    「……うん? なんだい、君達は?」
     赤鬼のお面で顔を覆った伊織が、先陣を切り制約の弾丸を撃ち込む。
     パラライズを付与されたデモノイドロードは、個室から飛びずさった。足元には気を失った女学生が転がっている。
    「間一髪、悪しき結末からは免れたか」
     泰孝が雲耀剣を放つ。
     次には、伽久夜のレイザースラストが火を吹いた。
    「一般人殺戮を食い止めるべく頑張ります!」
     統弥は殺界形成を使って、一般人が近付かないようにし。
     黒い刀身に黄金の王冠が描かれた無敵斬艦刀を振りかぶり、怒涛の勢いで斬りつける。
    「あー、君達は灼滅者か。大方、暗殺武闘大会を阻止しにでもきたといったところか」
     デモノイドロードの腕が変質する。
     細い右腕が巨大な刀身となり、灼滅者の一撃を受け止めた。そのまま反撃に転じる。
    「この大会……最後まで生き残ったら……見返りに何がもらえるんだ?」
    「さてねえ。何だろうねえ」
     仁貴がウロボロスブレイドを伸ばし、敵の攻撃を阻害して相殺する。
     剣と剣とがぶつかり合い。火花が散り。デモノイドロードは、ニヤリと愛嬌のある笑みを作った。
    「まずは、足止めする」
     スナイパーの千尋が十字架戦闘術を仕掛けた。
     その後に、飛び道具を使い分けての攻撃へとつなげる。
    「ふん。まあ、君達の介入程度は予選を彩るにはちょうどいいか」
    「自信家だね」
     鼻を鳴らすデモノイドロードを一瞥してから、彼方は味方の回復に努めた。前中衛にはシールドリング、後衛には癒しの矢を使用する。
    「You ain't heard nothin' yet!」
     お楽しみはこれからだ!
     と、解除キーを唱え。女学生からより離すように、サイレンはレイザースラストで敵を狙い撃つ。ウイングキャットがリングを光らせた。こういう場合、なるべく救助を優先したいところだった。


    「君達は……少し、戦闘以外に気が散り過ぎじゃないのかな?」
     デモノイドロードが、口の端を吊り上げて砲弾を放つ。
     何度目かの毒が、また皆を蝕む。事実、灼滅者達は思いがけないほど、この相手にてこずっていた。
    (「僕が、しっかり味方を回復させないと」)
     メディックの彼方は、右へ左へと治療で忙しい。
     長丁場での戦いにおいて、補給は重要な生命線だった。
    「まったく、予想以上に消耗させてくれる」
     息をついた千尋が、飛び道具の一つ。赤いオーラを撃つ。だが、ホーミングしたオーラキャノンを、ぎりぎりのところで相手は避けてみせた。 
    「我の一撃!」
     負けじと伊織が黒死斬で反撃する。
     死角からの重い一撃が、敵の足を深く斬りつける。
    「おっと、ちょっと油断したかな」
    「逃走は不可と、心得よ」
     泰孝は敵の視線を確認しながら、雲耀剣を繰り出す。
     逃走経路になりそうな場所があれば、そこへ回り込み体を張って妨害する心積もりだ。
    「懐が、がら空きだ」
     統弥が小型クルセイドソードを振るい。ダークネスに至近して、神霊剣で突き刺す。伽久夜は、ソニックビートをかき鳴らした。
    「まだまだ、だよ」
    「させるか」
     デモノイドロードが剣を煌めかせる。
     それに一番に反応した仁貴は、攻防一体となったブレイドサイクロンを唸らせた。
    「全く最強決定戦なら迷惑かかんないようにやってよ」
     サイレンによる尖烈のドグマスパイク。
     サーヴァントも主人に続いて、攻勢をかける。デモノイドロードとの応酬は、ずるずると続く。
    「もう一度、足止めする」
     均衡が破れたきっかけは、千尋の一撃だった。
     十字架戦闘術で突き、打ち、叩き潰しにかかり。その猛攻がクリーンヒットし、敵の動きががくんと止まる。
    「くっ、足が……」
     ダークネスが舌打ちする間も与えず。
     灼滅者達は、生まれた好機に乗じて攻撃を叩きつける。
    「ま、まさか……俺が……」
    「自信の強さが、アダになったね」
     最後。
     回復役を務めていた、彼方のマジックミサイルがダークネスを追撃し。魔法の矢に貫かれた敵は、声もなく消滅した。


     三日目。
     この日は、さしたる収穫もなく時間が過ぎて行った。
     やったことと言えば、各々必要な者は心霊手術を行い。昨日、デモノイドロードに殺害されそうになった女学生への対処。あとは、成果のあがらぬ捜索といったところ。
     四日目、千尋は休憩中に輸血パックの血を飲みながら、当たりをつけていた。
    「今日は、駅の周辺や高架下を見て回ろうか」
     どこもホームレスの溜まり場が、多くある場所だった。
     昼下がりになり、灼滅者達は用心深くブルーシートやテントが設置されている敷地を歩く。
    「……何か居るようだねぇ」
     異変に気付いたのは、伊織であった。
     駅近くの公園。ほのかに香る異臭……それは紛れもない血の匂いだった。さっそく皆で、探索を開始する。
    「身を潜めて乗り切ろうとしている奴がいるってことか」
     仁貴が殺界形成を発動させた。
     公園周辺にいた人間が次第に遠ざかっていく。あとは、血の匂いを頼りに標的を探す。
    「あの物陰のテント……闇の異臭あり」
     泰孝が一つのテントを指差す。
     皆が頷き足音を殺して、一歩一歩それへと近付いていく。
    「じゃあ……開けるよ?」
     仲間達が頷き。
     サイレンがテントの入口に手を掛けた瞬間……突如として人影が飛び出してくる。
    「ああ! 見つかっちゃった!」
     血塗れの女がナイフを持って、突撃してくるのを。
     統弥が迎えうつ。手にした剣と、相手のナイフが交差。鋭い金属音が響き渡る。
    「この人……殺人鬼です」
     テントの中を確認した伽久夜が、皆に告げる。
     薄暗い密室のなかでは、不快な血の匂いを漂わせた三人分の死体が積まれていた。
    「事件が発見されないように、死体を隠れ家に積んでいたんだね」
     彼方が殺人鬼の女を、しかと敵と認識し。
     ジャッジメントレイを放つ。鋭い裁きの光条が一直線に、的へと突き進む。
    「ここに今、一般人がいるわけがないからな……」
     敵を先制せんと、仁貴もクルセイドスラッシュ。
     破邪の白光を放つ強烈な斬撃が、陽の光を反射して光り輝いた。
    「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
     殺人鬼は、ぶつぶつと呟き。
     白刃をでたらめに動かした。スピードとパワーが十二分に乗った斬撃は、でたらめであってもやはり脅威だ。
    「うるさい」
     十字架戦闘術で動きを止めにかかってから、次に千尋は斬影刃を使った。影から長槍の穂先を数本生み出し、それが真っ直ぐ伸びてダークネスを黙らせる。
    「大会参加者(ダークネス)は一般人を暗殺。うちらはその大会参加者を暗さ……いや、殲滅っ!」
     陽気にうそぶいてから、伊織はまた面を顔に装着した。
     すると一変し、殺気が解き放たれる。容赦のない制約の弾丸が、敵へと降り注ぐ。
    「二人目の敵……その首、我が確実に刈り取る」
     泰孝の雲耀剣が、敵の武器を封じる。
     伽久夜はイカロスウイングで相手を捕縛せんとした。
    「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!」
    「三人も犠牲者を出すような輩に、負けるわけにはいかない」
     統弥が迫りくる敵へと。
     フレイムクラウンとムーングロウを構える。振りかぶった剣が、大きな風圧を生み衝撃の刃が交錯した。
    「できるだけ、一般人は助けたかったんだけどね」
     サイレンがレイザースラストの狙いを定める。
     死者は甦らない。できることは、これ以上の犠牲者を出さないようにすることだけだ。
    「私は、絶対に、予選を、パスする、パスする……パスする!」
     灼滅者達の攻撃を喰らい続け、負傷を増す殺人鬼。
     その瞳は、焦点が定まっておらず。何かにとりつかれたように暴れるのを繰り返す。
    「すごい執念だね」
     敵の反撃は、何とも言えぬ不気味な迫力がある。
     彼方は出来る限り被害が広がらないように、味方へシールドリンクを張った。
    「予選突破? させるか」
     千尋が影喰らいを発動。
     影からコウモリの群れを生み出してけしかける。殺人鬼の身体がみるみる影に覆われた。
    「邪魔するな邪魔するな邪魔するな邪魔するな!」
    「我がお主を殲滅する!」
     影に包まれた敵を、伊織の雲耀剣がとらえた。
     上段の構えから一気呵成の重い斬撃が、ダークネスの身心を撃ち砕く。
    「ミスター宍戸の計画は、何であれ潰す」
     次いで統弥の剣が一閃。
     超高速でインファイトへと持ち込み、敵影の胸を深々と突き刺した。
    「っ! 痛い痛い痛い痛い痛い!!」
    「キミに殺された人だって痛かったはずだよ」
     サイレンは騒ぐダークネスへとサイキック斬り。ブレイクして、相手のエンチャントを削る。伽久夜はパッショネイトダンスで、敵を追い詰める。
    「死ねない、こんなところで死ねない! 死にたくない!!」
     ダークネスは身震いしながら、視線を彷徨わせ逃げ出そうとする。
     だが、そこには既に泰孝が回り込んでいた。回復を行いつつ、ずっと相手をうかがっていたのだ。
    「!」
    「あからさまな視線。予測は容易い」
     逃げ場を封じられたダークネスは、妖冷弾の雨嵐をまともに受け。まさしく四面楚歌へと陥る。
    「こういう奴は俺は許せない性質でな……」
     静かに仁貴が呟き。
     手にした刃を高速で振り回す。加速で威力を増した得物は次第に何倍もの威力へと変質を遂げ……殺人鬼を真っ二つに切り刻み。ダークネスは光の泡となって敗退を喫した。


    「さすがに、少しきつくなってきましたか」
     自分だけでなく、伽久夜は仲間の様子を冷静に判断する。
     二回の戦闘を経て、また心霊術を行い。疲労は勿論のこと、使えるサイキックも減ってきている。もし、更に戦うことになったら苦戦は必至だろう。
    「最近、引っ越してきた人とかはいませんか?」
     六日目の夜、サイレンは聞き込みをしていた。五日目の昨日は、住宅街の1人住まいが多いワンルームマンションやアパートを見て回ったが空振りに終わった。
     ならば、見かける人が多くなった地域などはないかと、調べることにしたわけだった。
    「うーん、この繁華街とかでは人が多くなってきたかな。最近、引っ越してきた人っていえば……あ、ほらあそこにいる――」
     聞き込みに応じてくれた一般人が、一人の人物に視線を向ける。
     瞬間、サイレンは駆け出していた。その人影は……ダークネスは繁華街の雑踏のなか。殺意の視線を一般人達に向けていたから。
    「浜辺の流鏑馬なれど、狙うは浜の扇子に非ず。迷惑千万な闇の住人共、ってね!」
     流鏑馬の都市伝説の奇譚。七不思議奇譚で敵を狙い撃ち、百物語で人払いを行う。こちらに気付いたダークネスは――
    「……」
     戦う意志を見せず。
     いち早く逃走を始める。
    「逃げたっ」
    「追うよ」
     灼滅者達は必死に追跡をしたものの。
     繁華街の人混みのなかに紛れてしまわれては、それ以上は追う術もなく。時は過ぎ。そのまま、予選期間終了の日を迎える。
     タイムリミット。
     二体のダークネスの灼滅と、一体のダークネスとの遭遇。
     それが、この組の結果だった。
     どこからか、また血の匂いがする。この街でどれほどの人の血が流れたのか。灼滅者達は、うそ寒い気分を抱えながらも撤退を始めた。

    作者:彩乃鳩 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2016年11月24日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
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