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十一月に入り、ますます日が暮れる時間帯が早くなっていく。
学校が終わり友人の家に集まっていた小学生たちがハッと気付いた時には、陽が落ちていた。
慌てて外に出て、街灯が照らすなか、みんなで家路を急ぐ。
「じゃ、ここで! また明日な!」
携帯ゲーム機を片手に、三人が手を振り合い――気付く。
「あれ? いっちゃんは?」
「……え? さっきまで後ろ走ってたけど」
「いつの間にか、帰ったんかな?」
四人目、一番後ろを走っていたいっちゃんがいない。
――数歩前の曲がり角。
いっちゃんは口を塞がれ、首半ばまで斬られる。ばたばたともがくように動いていた手足は、すぐに動かなくなり、ヒュッヒュウッと二度空気の音が鳴った。直後、血だまりの中へと倒れた。
否、落とされた。
血濡れたナイフを手に、いっちゃんを殺したモノが素早く立ち去る。
最低、一日に一人。
殺しを行うモノが多ければ多いほど、死ぬ人間は多い。
●
灼滅者が教室へ入ってみると、顔色の悪い遥神・鳴歌(中学生エクスブレイン・dn0221)が待っていた。
「同盟を組んだ六六六人衆とアンブレイカブルが、ミスター宍戸のプロデュースで派手なことを始めたみたい――とても、嫌なことよ」
事の詳細は、こうだ。
日本全国のダークネスに対し、暗殺武闘大会暗殺予選への参加を呼びかけているらしく、その情報は武蔵坂学園でも確認することが出来た。
灼滅者が情報を見ても構わない……どころか、灼滅者が行うであろう邪魔まで含めてルール化しているのが、ミスター宍戸なのだろう。
「場所は横浜市。横浜市で行われる暗殺予選では、横浜市から出ること無く一日一人以上の一般人を殺した上で一週間生き延びれば予選突破となるみたい」
「……つまりは、ミスター宍戸は、灼滅者がダークネスの凶行を止めに来ることを、予選の障害として設定しているってわけか」
灼滅者の言葉に、その通り、と鳴歌は頷いた。
「だからといって、ダークネスに殺される一般市民を見捨てるわけにはいかないわ。
皆さんには、横浜市に向かって、一体でも多くのダークネスを灼滅するようお願いしたいの」
集まってきているダークネスは、アンブレイカブル、六六六人衆、生き残りの羅刹、世間をふらふらしている野良デモノイドロード、武闘派なご当地怪人。
「会場は横浜市全域、ルールは一日一人以上の一般人を殺害、横浜市からは出られない、と色々あるわ。灼滅者が灼滅しにくるから生き延びろというものまで」
ダークネスサイドの勝利条件は、灼滅者によって八十パーセントの予選参加者が灼滅された場合、その時点で生き延びているダークネスが予選通過。
予選通過したダークネスが、その時点で灼滅者と戦闘中だった場合、大会運営側の六六六人衆とアンブレイカブルが救助してくれる。
灼滅者によって灼滅された人数が規定に達しなかった場合でも、一週間生き残れば、予選通過となる。
「ある日を境に、隣人が消え、知り合いも消えていく――そんな市民の心中を思うと堪らなくなる。
皆さんには、ぜひ、横浜にいるダークネスを全滅させるつもりで、頑張ってきてほしいと思っているわ」
参加者 | |
---|---|
新城・七波(藍弦の討ち手・d01815) |
殺雨・音音(Love Beat!・d02611) |
西院鬼・織久(西院鬼一門・d08504) |
霧渡・ラルフ(愛染奇劇・d09884) |
遠藤・穣(反抗期デモノイドヒューマン・d17888) |
レオン・ヴァーミリオン(鉛の亡霊・d24267) |
ラススヴィ・ビェールィ(皓い暁・d25877) |
冬城・雪歩(高校生ストリートファイター・d27623) |
●
神奈川県。
暗殺武闘大会暗殺予選が行われる横浜市。
灼滅者たちが入ったその市域は広く、ダークネス一体を見つけるのも手間がかかるであろうことは予測された。
中西部に範囲を絞り、探索を行うことにした灼滅者たち。
初日。
「この手の大会には大体、暗殺と言ってるのに大通りで派手に大勢殺りたがるお馬鹿さんが出て来そうな気はしますネ」
地図を手にした霧渡・ラルフ(愛染奇劇・d09884)が言う。地図と、もう一枚。今回の大会ルールを書き留めたもの。
(「しがない殺人鬼の1人としては、暗殺なんだか武闘大会なんだかハッキリしてほしいものですネ……まったく」)
暗殺武闘大会暗殺予選。暗殺予選というからには、別の方法の予選もあるのだろうか?
そう考えつつ灼滅者たちが歩くのは、駅前から続く大通りに沿った路地。
「――何か、いるぜ」
業を嗅ぎ分けた遠藤・穣(反抗期デモノイドヒューマン・d17888)が仲間に合図し、駆けた。
直後、悲鳴があがる。
灼滅者たちが駆けつけた時、場は騒然としていた。
「だ、大丈夫!?」
腕をおさえ蹲るサラリーマンの腕は赤く、傍では二人の女性があたふたとしていた。
「きゃあっ!」
「――痛ッ」
しかし、次の瞬間には対角ともいえる場所からあがっていく悲鳴。
一体何が、誰が、と人々が互いに不審の目を向け始める。
「こういう輩は、決まって上にいる」
人を撹乱し、騒ぎ立てるのを見て楽しむ酔狂さ。
敵の性質を即座に読んだラススヴィ・ビェールィ(皓い暁・d25877)が言い、穣が「あそこだっ」と上を指差した。
ガードレールを介し上方へ跳躍する仲間たちを目にした殺雨・音音(Love Beat!・d02611)は、怪我した女性を抱える。ダークネスが投擲したであろうナイフが落ちていた。
「……っ、あ、ありがとう」
女性の言葉に音音が頷き、周囲へ呼び掛ける。
「みんな~☆ ここは危ないからばびゅんっと逃げようねっ」
「なるべくここから離れてね」
動揺のおさまらない一般人を背に庇いつつレオン・ヴァーミリオン(鉛の亡霊・d24267)が言った。
サウンドシャッターが施されたここは戦場内、音音が百物語を呟きながら人を遠ざけていく。
跳躍はテラス屋根から民家の上へ。騒ぎを楽しむためなのか、そう高くない場所に敵はいた。
「あるぇ!? 灼滅者!? もう来たのか!」
ミスター宍戸らの告知通り、市内に灼滅者がくることは知られているようだ。
「……何やら良いように使われていますね。不愉快ではありますが、仕方ありません。
まして六六六人衆がいるなら尚の事……」
クッと笑んだ西院鬼・織久(西院鬼一門・d08504)の雰囲気が一変し、ざわりと影が蠢いた。
六六六人衆が前衛に向けた濃厚な殺気の中へ、無数の腕が放たれる。
「愉快に楽しくたくさん殺して、誘き出した灼滅者を皆でフルボッコ――ッて計画じゃなかッたッけ?」
あまりルールを理解していない様子の六六六人衆は、まあいいか、と歪んだ笑みを浮かべた。
濃密な闇が薄れる直前、
「叩き潰します」
新城・七波(藍弦の討ち手・d01815)のロッドが強く敵を打ち、同時に魔力を流しこむ。
「常に自分が襲う立場にあるとは思わないことです。今はお前が獲物だ」
「宍戸は本当に厄介なことをしてくれたよね」
ドレスをはためかせ接敵した冬城・雪歩(高校生ストリートファイター・d27623)は、袖が捲れる直前にエネルギー障壁を展開させ殴りつけた。
「この横浜市に今どれだけのダークネスがいて、一週間でどれ程の犠牲が出るのか。
考えたくもないよ。これじゃ変則的なハンドレッド・コルドロンみたいだよ」
纏わりつく殺気を振り払うが如くスカートを舞わせ、雪歩が言った。
●
人を惑わすような禍々しさを放つナイフが投擲され、庇いに入った七波の胴を刺す。
「くらくらしちゃうの超コワ~イ☆ ネオンの癒しの力、受け取ってね~♪」
ぴょんと跳ねた音音から帯が放たれ、七波を鎧の如く覆っていった。
「灼滅者御一行様、ご到着が早すぎやしませんかねぇ」
「待たせるのもど~かと思って~☆」
ぼやく六六六人衆の言葉に、けもみみをピコピコさせながら応じる音音。
「そう。一人でも多くの人を守るよ!」
ぐっと身を屈めた雪歩が体全体で伸びる。闘気を変換し真上に放った拳が昇雷を起こした。
軽口を叩く敵とはいえ一撃一撃は重い。舞うドレス姿を捉えるように、敵の攻撃はやや雪歩に集中している。
だが音音の回復や適宜補助に動くラススヴィやラルフの行動で、灼滅者側の戦線維持率は固いものだった。
「キリがねぇな」
迫る灼滅者の刃を、拳を、禍々しい気を放つナイフで捌く六六六人衆が再び無尽蔵に殺気を放つ。
息もできぬほどの濃密な殺気が前衛を覆ったところで、敵は踵を返した。
刹那、轟音とともに一閃が放たれ殺気が霧散する。
「……ッ!」
「逃がさねぇぞ屑野郎」
穣の寄生体が構築する巨大刀が翻り、振り下ろされた。
退路を断つ攻撃。振り返り様に受けたそれは、いかに六六六人衆といえど、体勢を整えるまでに三拍。
「容易く逃げられるとは思わないことですネ――クハハッ!」
独特な笑い声を上げたラルフから蝶の群れを模した影が放たれた。金の眼状紋と牙を持つ数多の蝶が敵を喰らっていく。
「お前が生き延びることはない、ここで仕舞いだ」
ラススヴィが人狼形態の腕を振るう。大きく力強い一薙ぎは、鋭い銀爪の威力でダークネスの肉片をごっそりと奪い取った。
「野生の力よ」
同じく対角を取った七波の銀爪が、下方から幾層の刃の如く斬り上げた。
勢いにのったのか、肉と血の匂いを捉えているのか、ラルフの蝶がひらりと追い舞う。
「死ぬ前に聞かせろよ」
重厚な音が響いた一拍後、レオンの声。肉を貫き骨を潰して血を絞る、ただの一撃では終わらせない長尺鉄杭が敵胴を穿っていた。
「この大会、どれくらいのダークネスが集まっているんだ?」
「……ッ、知るか、俺みてぇに名をあげたい奴が、どれだけいるか――」
応じた声に、まともな答えは期待してないけどね、と呟いたレオンは次の瞬間血色の炎を目にし、飛び退いた。
間を置かず黒い大鎌が敵を真っ二つに割る。
「我等が怨敵の血肉、しかと味わうがよい」
言い聞かせるような織久の声。鎌刃の上を血が滑っていく。容易く死角に回り斬り上げた大鎌が勢い殺さぬまま、空で弧を描けば鮮血が散り、倒れゆくダークネスの身へ滴下していった。
「まずは一人、ですね」
織久が言う。
広い市域、果たして潜むダークネスは見つかるのだろうか。
●
二日目、深夜。
心霊手術を行い、体を癒した七波と雪歩。今夜は七波が囮として真夜中の路地裏を歩く。
決めておいた経路を七波が歩くなか、陰から見守りまたは待機しながら体を休める灼滅者たち。
「うーん、あっちにたむろしてる人がいたけど……今時の若者な集まりだったねぇ」
七波とは違う方向を、周辺警戒のため軽く見てきたレオンが報告した。
同じ市内でも治安の良い区、悪い区とあるようで、大きな通りを一本挟むと雰囲気は全然違う。
三日目、深夜。
予め調べておいた雪歩が、潰れた店などがある地域を歩いてみた。
こちらの路地もひと気が無く、きちんと整備されていない街灯が点滅していて、いかにも何かが起きそうな雰囲気だ。
(「ホラームービーみた~い♪ ゾンビとか出てきそ~☆」)
キャワイイ女の子が一人だしねっ☆ と、雪歩の後姿を見ながら音音が思う。
四日目、再び雪歩。
今度は違う路地裏。廃墟探検している風の女子を装って、使われていない建物を覗いてみる。
「何かいるかな? ――って……」
ライトに照らされたもの。息をのみ、携帯を取り出した雪歩は仲間にメールを打った。
一番最初に来たのは狼姿のラススヴィだ。匂いで気付いたのだろう。
中を覗くこともなく、耳を後ろにピンと立て、警戒の態勢で雪歩とともに仲間が来るのを待った。
「中学生のようですね。部活動の帰りだったのでしょう」
間近の少年を観察し、身を屈めている織久が淡々と言った。
成長期特有の体。スポーツバックを肩にかけたまま、少年は壁際で死んでいた。室内には、逃げようとしたのだろうと判別できる生々しい血の跡。
理不尽な死。血臭漂う室内と外の境にレオンが立ち、夜闇を窺った。
「何が予選だ、ふざけやがって」
舌打ちし、吐き捨てるように言葉を放つ穣。
少年の最期の視点。断末魔の瞳によれば加害者は、デモノイドの力を操る存在、デモノイドロードだった。
敵は身のこなしもナイフ捌きも軽い。
「革のジャケットを着たガラの悪い男、ですね。……探しますか?」
今しがた見た光景を振り返りつつ七波が言った。暗がりのなか、時折何かの光に反射する大きなピアス。暗転ののち、七波自身の視界に入るのは少年の遺体。
灼滅者が灼滅しに横浜市に来ている――囮作戦を行うなか、このルール告知が思いのほか厄介であるのを感じた。
この前提がある故に、ダークネスは命中率予想力に比重を置いて行動していると考えられる。こちらが慎重であるのと同時にダークネスもまた慎重になっているのだ。
抑止力となり、事件を未然に断つ治安維持にはなるだろう。
しかし。
七波の言葉に、
「一所に留まっていない気はするが、容姿が分かっている分、見つけやすいかもしれない」
黙祷を捧げたラススヴィが言った。派手な男だ。聞きこみをすれば情報も出てくるだろう。
頷き応じるのはラルフ。時間は有限である。
「日中から夜半までをデモノイドロード探しにあてるのも手だと思いマス」
頷き、断末魔の瞳で得た情報を共有する灼滅者たち。
「それにしてもまた悪趣味なゲームするよね~、ネオンのお耳もしょんぼりだよっ」
けもみみをくたっとさせた音音が言うのだった。
●
七日目。
日中から夜半にかけて聞きこみをしながら地図に情報を記し、範囲を絞っていった灼滅者たち。
歩いていた穣が止まり、音音の耳もぴょこっと動いた。
「穣ちゃん☆ 見つけちゃった~?」
「こっちだぜ」
小声で話す二人。DSKノーズの半径三十メートルは障害物がない限り容易く視界に入る近さ。
少し離れた場所にいる仲間たちにメールし、敵が近くにいる旨を伝えた。
民家の続く路地。入り組んだ迷路のような場所だ。
(「いたよ!」)
男の後姿を見つけた雪歩がジェスチャーで伝える。
革ジャンにダラダラとした歩き方。
(「あの男です」)
七波が頷いた。あのデモノイドロードだ。
ここは先手必勝に攻撃を仕掛けるべきか、と考えたところで、敵が気付き逃げてしまう。
「……敏いな」
過度な程に周囲を警戒しているらしい。
呟いたのち、狼姿になったラススヴィが追いかける。
レオンの真っ直ぐに放たれた銀朱の薄刃が敵を捉えるも、瞬間的に敵が振り向き、腕を掠めた。
「……勘が良いね」
「くっそ、こっちにも灼滅者かよっ」
自律斬線・鏖殺悪鬼を牽制に繰り、接敵するレオン。踵を返し逃げるデモノイドロード。
邂逅は一瞬であった。
「あっというまに逃げちゃった~☆」
追いかける穣の背を見ながら音音が言う。
「おや、鬼ごっこデスか? 定石としてここは先回りですネ」
笑顔を絶やさぬラルフが言い、身を翻した。
暗殺予選最終日だ。
必死に逃げるデモノイドロードを追いかけ、待ち伏せし、それが二度では終わらず三度四度。
「この逃げ足の速さ、もしかして時間稼ぎのつもりですか?」
逃走を防ぐ形で路を回りこみ、闇焔を振るう織久。
殺戮経路を辿り、死角へ入った織久は身を翻すよりも先に鎌刃を翻した。
敵は、攻撃を受けても逃げの一手だ。
塀上を駆けるラルフが繋がれた色とりどりのシルクハンカチを放った。
奇術さながらに弧を描くも、先端は鋭く敵に向かって伸びていく。
「くそ、しっつこい! ここまで来たんだ、逃げ切ってやる!!!!」
デモノイドロードが叫ぶ。
「ふざけんな、誰が逃がすか。いい加減にしやがれ!」
穣が駆けた。逃げる相手に喰いつくが如くの体勢だ。
そんな穣を振り返る敵が丁字路に入った瞬間、真横からレオンのIron-Bloodが投擲の如く勢いで敵を穿った。
衝撃に敵の体が宙を飛ぶ。
「どうした、名乗れよ。殺し合いの作法ってやつだろ?」
「追いついた、よっ」
エネルギー障壁を展開させた雪歩が更に殴り飛ばした。先は行き止まりだ。
「……チッ」
敵のデモノイド寄生体がうねり、先端に幾つものナイフ。
追い込まれたとはいえダークネスの身体能力ならば越えられる高さの塀。
そこに有形無形の畏れが現れた。
「逃がしません」
回りこんでいた七波が塀から跳躍した。畏れを纏い、降下の勢いにのせ鬼気迫る斬撃を振り下ろす。
蠢く寄生体の急所を見出したラススヴィが、銀爪で敵胴を袈裟懸けにした。
「今だ」
身を屈め牽制攻撃で胴を横薙ぎ、間合いを抜けたラススヴィ。ややくの字になったデモノイドロードの頭部を穣の拳が捉えた。
「てめぇら臭ぇんだよ。何したらそんな臭くなんだ? あぁ!?」
即座に数多の弾丸が如く打つ。
「虹色ドラゴンちゃん、召・喚☆ どんどん燃やしちゃえ~♪」
音音が語れば、敵に纏わりつくように現れたドラゴンが攻撃した。
だが。
戦いは続くように思われたその時、穣が警戒を促す声をあげた。
圧倒的な業の量――強い匂い。
濃密な殺気――ラルフが帽子の鍔に指を添え、笑みを深めた。
三人の六六六人衆――織久の赤い瞳が爛と輝き鋭さを増した。
「予選終了、そのデモノイドロードは予選を突破しました。これ以上の攻撃はやめてもらえますかね」
緩やかな人のよい口調を耳にしつつ、首に刃をあてられているかのような錯覚。
「名は」
「……津布楽(つぶら)」
六六六人衆に問われたデモノイドロードが答えた。
そして場違いな笑い声が響く。レオンだ。
「はっはっは、存外可愛らしい名前だねぇ。よし、帰ろう」
武器をおさめて軽く言う。
即決即断。
撤退は速やかに。
離脱する灼滅者たちへ、「お疲れ様でした」と揶揄の含んだ声がかけられた。
暗殺武闘大会暗殺予選。
最後、大会運営側の介入に遭遇した八人は暗殺武闘大会の行く末を思いながら、それぞれの考えを胸に、学園への帰路に着くのであった。
作者:ねこあじ |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2016年11月24日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 8/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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