暗殺武闘大会暗殺予選~凶蝶、狂鳥と舞う

    作者:刀道信三

    ●横浜市、郊外の廃屋
    「や……やだあああ!!!」
     若い女の悲鳴が響く。
     辺りを包むのはのしかかるような闇。その中を照らす唯一の光――緻密に描き込まれた魔法陣には、人の形のシルエットができている。

     ここは儀式場。かつては歴史ある屋敷であったこの建物も、今やソロモンの悪魔の実験場と化していた。女を含む数人の男女は、悪魔に選ばれた実験材料だ。
    「やれやれ、また実験台集めをしないといけないね……」
     女が駆け出した先には、カラスのような頭をしたソロモンの悪魔がいることだろう。
     自分が魔術実験を終えた頃には、未だに気を失っている実験台達を含め、どんな末路を辿っているかは想像するまでもない。
    「ゆ、ゆるひで……」
     儀式場の中心で実験台が醜く喚く。
     これ以上のノイズは勘弁してほしい。こちらは繊細な魔力操作の真っ最中なのだから。
     何しろ人間という実験台は脆い。力加減を微かにでも誤れば、実験は何の成果も得られない無駄に終わるだろう。
    「すこし黙っていてくれるかな。手許が狂ってしまうかもしれない」
    「ひっ……」
     実験台は息を呑んで黙り込む。
     体中を這い回る得体の知れない感覚に気が気ではないのだろう。
     結論から言えば、この実験台にとっては水風船のように内側から破裂するのが、一瞬先になるか数瞬先になるかの違いしかないのだけど。
     しかしあり得ないほど極微かな可能性ではあるが、この魔術実験の結果、魔導の深淵を覗き見ることができるかもしれない。
     そう考えれば肉体なんて魔導の探究にとって牢獄以外の何ものでもないと思えるよね。
     未だにボクの中で無駄な抵抗を続ける『出来損ない』を嘲笑うように問い掛ける。

    ●未来予測
    「黒揚羽先輩の足取りがわかったぜ」
     教室に呼び出した灼滅者達を前に阿寺井・空太郎(哲学する中学生エクスブレイン・dn0204)が口を開く。
    「もう知っている奴もいるかもしれないけど、同盟を組んだ六六六人衆とアンブレイカブルが、ミスター宍戸のプロデュースで、暗殺武闘大会暗殺予選を横浜市で開こうとしているみたいだな」
     日本全国のダークネスに対して、暗殺武闘大会暗殺予選への参加を呼びかけているらしく、その情報は武蔵坂学園でも確認できるほど、大々的に行われている。
    「その暗殺武闘大会暗殺予選に、黒揚羽先輩は参加しようとしているみたいだな」
     横浜市で行われる暗殺予選では、横浜市から出る事無く1日1人以上の一般人を殺した上で1週間生き延びれば予選突破となるようだ。
    「黒揚羽先輩の救出もだけど、暗殺予選に巻き込まれて殺される一般人達を見捨てるわけにはいかないよな」
     灼滅者達がダークネス達を妨害しに来ることまで、ミスター宍戸にとっては想定済みなのだ。
     しかしガイオウガの力の化身との戦いで闇堕ちした黒揚羽・柘榴(魔導の蝶は闇を滅する・d25134)の行動を予知できた今こそ、その凶行を止めると同時に彼女を救出する千載一遇の好機である。
    「黒揚羽先輩は水霧先輩と一緒に行動してるぜ」
     場所は横浜市郊外の久しく人の住んでいない木造の屋敷。
     柘榴は水霧・青羽(笑啼伽藍道化・d25156)との間に魔術契約を結ぶ秘術を完成させるための実験に、この暗殺武闘大会暗殺予選を利用しようとしている。
     その秘術がどのようなものかはわからないが、ソロモンの悪魔達は人体実験の材料として、廃屋に一般人達を誘拐して集めている。
    「2体は常に行動を共にしていて、同時に相手にするのは正直厳しいな」
     実際2体に連携されれば灼滅は困難なので、ソロモンの悪魔達も灼滅者は返り討ちにすればいいものと考えているようだ。
    「そこで俺が見た予知なんだが、黒揚羽先輩が一般人の1人を魔術実験の生贄にしようとした時に、1人が意識を取り戻して実験場になっている部屋から逃げ出そうとするんだ」
     逃げようとした一般人の前に青羽が回り込むが、その瞬間に柘榴の注意は魔術実験に、青羽の注意は逃げようとした一般人に向けられる。
    「その隙を突いて襲撃することで2体の連携を分断することができるぜ」
     あとは2体を引き離して各個撃破できれば、二人と一般人達の救出もできるだろう。
    「俺の予知では、一度引き離して正面から対峙してしまえば、黒揚羽先輩のソロモンの悪魔が強引にもう1体と合流しようとすることはないみたいだぜ」
     柘榴のソロモンの悪魔は、自分に頼らなければ敵を倒し切れなかった灼滅者の力に失望しており、正面から力を示そうとすれば背を向けることを良しとはしないだろう。
    「一歩間違えればソロモンの悪魔2体を相手にしなければならないかもしれないような危険な戦いになると思うが、お前達なら無事に黒揚羽先輩と水霧先輩を救ってくれるって信じてるぜ」


    参加者
    一恋・知恵(七草美穂麦を慰めて・d25080)
    水無月・詩乃(汎用決戦型大和撫子・d25132)
    麻崎・沙耶々(ユアーオンリープリンセス・d25180)
    大夏・彩(皆の笑顔を護れるならば・d25988)
    果乃・奈落(果て無き殺意・d26423)
    響塚・落葉(祭囃子・d26561)
    百合ヶ丘・リィザ(水面の月に手を伸ばし・d27789)
    矢矧・小笠(蒼穹翔ける天狗少女・d28354)

    ■リプレイ


    「絶対に助ける……けど、ああ、絶対強いよぉ……戦いたくなぁーい! 柘榴ちゃんのバカっ!」
     一恋・知恵(七草美穂麦を慰めて・d25080)は廃屋の屋根に身を伏せ、叫び出したい気持ちを押し留めつつ誰にも聞こえないような声で呟く。
     黒揚羽・柘榴(魔導の蝶は闇を滅する・d25134)と水霧・青羽(笑啼伽藍道化・d25156)の救出にたくさんの仲間達が集まってくれた。
     準備は万全ではあるが、柘榴の実力をよく知っているため、敵に回した時の恐ろしさも容易に想像できてしまう。
    「あのすっごく強い柘榴さんが闇堕ち……正直、すっごく強いんだろうね。でも、ぜったい助けるっ!」
     麻崎・沙耶々(ユアーオンリープリンセス・d25180)もまた屋敷の壁から少し離れた場所で己を鼓舞する。
    「ミイラ取りがミイラになってどうするんだ、まったく……」
     その近くで果乃・奈落(果て無き殺意・d26423)はフードを目深に被る。
     柘榴にはダークネスを滅ぼそうという敵意を持った者同士として、自分と同類のように感じている。
     そしてここには奈落だけではなく、柘榴の闇堕ちを自身の目で見た者達が何人か集まっていた。
     息の詰まるような静寂を引き裂くように、女性の悲鳴が上がる。
     それを合図に屋根の上に待機していた灼滅者達は、天井を打ち抜いて落下する。
     轟音と共に天井を形作っていた木材がボロボロの床へと突き刺さり、大量の埃を舞い上げた。
    (「そちらは、お任せしますよ」)
    (「此方は任せよ!」)
     着地と同時にお互いの敵へと向かう刹那、響塚・落葉(祭囃子・d26561)は九形・皆無と視線を交わし合う。
     魂鎮めの風が視界を晴らすように吹き、意識を取り戻していた一般人達を再び眠りへと誘った。
    「皆、生贄を助けてあげて!」
     知恵の号令で、カラス頭のソロモンの悪魔が押し出されたのとは反対側の壁を蹴破って廃屋に突入して来た灼滅者達が、魔蝶を逃がさないように包囲しつつ、残りの者達は素早く昏睡した一般人達を屋外へと運び出して行く。
     赤黒のローブと同色の蝶の羽根を広げ魔法陣の上に浮かんだデモンアイズの足許に、直前まで猫変身で気配を殺していた神之遊・水海が駆け込み、魔術実験の生贄にされそうになっていた一般人も抱え込むようにしながら転がり助け出すことに成功した。
    「出来損ないの灼滅者達が、雁首揃えてボクの実験の邪魔をしに来たのかな?」
     口調こそ不愉快そうなものの、柘榴の姿をした魔蝶に動揺した様子はない。
    「ご機嫌よう、はじめましてデモンアイズ様。――こんなところでこそこそ弱い者いじめとは、柘榴様の名が泣きますわね?」
     青羽を相手にしている仲間達を背に、そちらへ向かわせまいと立ち塞がりながら百合ヶ丘・リィザ(水面の月に手を伸ばし・d27789)は挑戦的な視線を魔蝶へと向ける。
    「こんな出来損ないも随分と買い被られているみたいだね」
     挑発に対して感情的になるわけでもなく、魔蝶は手にした杖をちょっとした障害物をどかそうとするかのように振るう。
     血色の五芒星に囲われた眼球を模した魔法陣から無数の魔法の矢が豪雨のように降り注ぎ、廃屋の床を撃ち抜き穴だらけにした。
    「……久しぶりだね、『私』だよ!」
     スレイヤーカードから取り出した巨大十字架を床に突き立てるように盾にして、知恵は魔弾の雨をやり過ごす。
     十字架の陰から現れた知恵の髪は灰色に変わっており、先ほどまでとは打って変わって堂々とした笑顔を浮かべていた。
    「悪魔に用はありません。早々に柘榴さんへ体を返して戴きます」
     音もなく流れるような踏み込みの跳躍から、水無月・詩乃(汎用決戦型大和撫子・d25132)の雷を纏った拳が魔蝶を打ち落とさんと迫る。
    「イフリートを倒せたのはお前のお陰だがな。だがそれでダークネスを増やしてどうする」
     詩乃の陰から奈落の光刃が弧を描き放たれるが、デモンアイズは蝶の羽根を翻し、立体的な動きで二人の攻撃の間隙を縫って回避した。
    「ガイオウガの化身との戦いは貴方の決断がなければ負けていました。今度はわたくしが助ける番です」
     着地後も魔蝶の正面へと一歩踏み込み、詩乃は拳の先にシールドを集中させる。
    「たしかイフリートのところで見た顔だね、無力な出来損ない」
     魔蝶は詩乃の拳を杖の柄で受け流すと、空いた胴を目掛けて溢れんばかりの魔力を込めた杖を叩き込む。
    「絶対に負けないよ。水霧先輩も、黒揚羽先輩も連れて帰るから!」
     致命打になり得るその一撃を大夏・彩(皆の笑顔を護れるならば・d25988)が白く燃え盛るようなオーラを纏った腕で受け止めた。
    「彩ちゃん、援護するよっ」
     彩が距離を取るための隙を作ろうと矢矧・小笠(蒼穹翔ける天狗少女・d28354)が射出したダイダロスベルトが魔蝶を追尾して切り裂く。
    「貴女が見限った灼滅者の力……見せてあげるよ」
     小笠のレイザースラストで回避軌道を制限された魔蝶を沙耶々が狙撃し、撃ち落とした。


    「我の知らぬ間に無茶をしおって……この馬鹿者め。ここでお主を取り戻して一件落着とゆこうぞ!」
     魔法陣の上を転がる魔蝶に目掛けて落葉は牽制に帯を射出しつつ突撃する。
    「出来損ない達にどう思われようと気にならないけど、こうも蔑ろにされるのは不愉快だね」
     予備動作なしに、ふわりと浮き上がるようにして魔蝶はレイザースラストの狙いを逸らした。
    「拗ねておるのか? 前の戦いではお主の灼滅者への期待を裏切ってしまったようじゃな」
     落葉は槍の間合いまで肉迫すると連続で突きを繰り出し、デモンアイズの魔杖と打ち合う。
    「冗談じゃない。ボクがどうして出来損ないに期待なんかしないといけないんだよ」
     心外だという様子で、魔蝶は力任せの横薙ぎの一閃で落葉を吹き飛ばした。
    「なんじゃ、期待しておらねば失望もせんじゃろう?」
    「うるさい! 出来損ないの失敗作のくせに!」
     落葉の真っ直ぐな問いに無自覚な痛いところを突かれたようで魔蝶は激昂した。
     落葉の正面180度を覆うように、五芒星の魔法陣が多重展開される。
    「あぁ、そういえば。灼滅者に、柘榴様に、失望しているんでしたっけ、貴女」
     一斉射される魔法の矢を、前に出たリィザが拳で片っ端から弾き飛ばす。
    「――ええ加減、人のライバル舐め腐っとんちゃうぞ、お前」
     すべてを弾き切ることはできず何本かの魔法の矢に貫かれながらも、リィザはドスの利いた低い声で啖呵を切る。そこに直前までのお嬢様然とした様子はない。
    (「あんなリィちゃん、初めて見たなぁ……。うん、絶対に助けたいもんね。わたしも負けてられないっ!」)
     リィザの変容に内心驚きつつ、沙耶々は攻撃の隙を突いて魔蝶の側面へと回り込んだ。
    「柘榴さんは……貴女みたいに強さや結果を追い求めるあまり他人を犠牲にしたりなんて、絶対にしない人! だって、あの人はすっごく強いんだから!」
     沙耶々の渾身の一撃で魔蝶は壁に激突し、廃屋全体が大きく揺れる。
    「あの出来損ないが本当に強いなら、ボクはこうしてここにはいないよ」
     魔蝶の真っ直ぐ掲げられた指先から魔力の礫が高速で射出された。
     魔弾は追撃に向かった詩乃を捉え、その足を止めさせる。
    「柘榴ちゃん! っていうかきみが堕ちるの本当にやめてよ怖いんだよもーっ!」
     知恵は詩乃の肩に触れ、集気法で回復しつつ、魔蝶から背に庇うように前に出る。
    「絶対帰ってきてもらうから覚悟しろっ!」
     魔蝶を正面から指差す知恵に先ほどまでのダメージの色はない。
    「次から次へと……十分に準備して来るとは思っていたけど、いい加減鬱陶しいよ!」
     デモンアイズは魔杖の先に魔法陣を展開しながら水平にマジックミサイルを斉射した。
     知恵が攻撃に逆らうことなく後方に下がると、包囲の穴を他の仲間が即座に埋める。
     魔蝶はディフェンダーから各個撃破を狙おうとするものの、今回灼滅者達の布陣はディフェンダーが4人と3体であった。
     一人に攻撃を集中しようにも邪魔が入り、その間にダメージを回復される。
    「ダークネスを絶対許さない黒揚羽先輩が闇に堕ちてどうするの! こんな儀式しなくても先輩ならもっと強くなれる!」
     彩のクロスグレイブが床板を砕き破片を舞い上げた。
    「そうです。あなたは……弱者を一方的に虐げて愉悦に浸る小さい人じゃないはずですっ!」
     空中に逃れた魔蝶を追って小笠が異形と化した拳を振り抜くが、それを魔蝶は杖で受け止める。
    「ボクからすれば出来損ないのくせに手段を選んだりするから、ダークネスを滅ぼすとか言いながらボクに頼ることになる」
     滞空することのできる魔蝶に振り落とされて小笠は着地する。
    「貴方を正面から倒し、その闇堕ち姿の無意味さを教えてあげますっ!」
     宙から見下してくる魔蝶を小笠は決然と睨みつけた。
    「ダークネスは全て滅ぼすんだろ? ならさっさと戻ってこい。……このままだと俺が倒すダークネスが一体増えるからな」
     魔蝶を休ませまいと奈落が急襲し槍の連撃を繰り出すが、そのことごとくをデモンアイズは魔杖で弾く。
     魔蝶が攻めあぐねているのと同様に、灼滅者達もまた防御に手を割いている分だけ攻め手が足りず、魔蝶に決定打を与えられずにいた。


    「ボクに実力を見せるんじゃなかったのかな、出来損ないども」
     灼滅者達の守りが堅いと見て取ると、魔蝶は一定の距離を保ちつつ魔法の矢と魔力弾による弾幕で、灼滅者達の体力を削る戦法に切り替えてきた。
    「それくらいの攻撃、全然効かないね!」
     彩は被弾することも構わず一直線に魔蝶の許へと接近し、ローラーダッシュの摩擦が炎の半月を描く蹴撃となる。
     しかし魔蝶はそれをひらりと宙返りするように回避した。
    「戻ってくるのじゃ! 柘榴がおらぬと我は……我は……困る……」
     灼滅者達を嘲笑うかのように宙を舞う魔蝶に向かって、落葉は拳をきつく握りしめ訴えかける。
    「今年のくりすますぱーてぃーの準備、我一人にさせる気かー!」
    「それをボクに言われても困るんだけど……じゃあ、さびしくないように殺してあげるよ!」
     降下しつつ上段から振り下ろされる魔杖を落葉は掲げたマテリアルロッドで受け止めた。
     重圧に足が古くなった床板に沈む。
    「殻が厚いというなら……我らが打ち砕く手伝いをするのじゃ!」
     落葉は敢えて床板を踏み抜いてバランスを崩すと、魔杖の力を受け流し振り切った状態の魔蝶の側面へとマテリアルロッドを叩き込む。
    「ぐっ……!」
     魔力を込めた強力な一撃に、魔蝶は体を軋ませながら部屋を横切るような勢いで転がった。
    「アンタも! いつまで好き放題やらせとる気や、柘榴ォ!」
     よろめき立ち上がろうとした魔蝶の顔面を守勢を捨てたリィザの拳が捉える。
    「早く柘榴さんを、返せぇーっ!」
     体勢を崩した魔蝶をすくい上げるように沙耶々のフォースブレイクがその体を打ち上げた。
    「俺が用があるのは『貴様』じゃない。その身体の持ち主だ。――だからいい加減『貴様』は失せろ」
     奈落の七不思議奇譚が魔蝶に纏わりつき追撃を加える。
    「さあ、一緒に帰りましょう。腕を振るって帰還祝いの手料理をご馳走しちゃいますから」
     詩乃の広げた縛霊手が魔蝶を壁に磔にした。
     それと同時に赤黒い蝶の羽根は霧散し、手にしていた杖を取り落とす。


    「おかえりなさい、わたくしの終生のライバルさん♪」
     闇は晴れたものの力が入らず膝から崩れ落ちそうになる柘榴を詩乃が抱き止めた。
    「ざくろぉ……! おかえりじゃよーー!」
     泣きべそをかいた落葉がタックルをするような勢いで詩乃ごと柘榴に抱きつく。
    「……柘榴さん、おかえりっ!」
     沙耶々も心底嬉しそうに笑顔を浮かべる。
    「……堕ちたお前の相手は二度と御免だ」
     フードを深く被り直した奈落も柘榴に声を掛ける。
    「暗殺武闘大会、ほんとなら思い切り暴れられると期待してましたのに。貸し1、ですよ……柘榴」
     リィザは照れ臭そうにしながら、照れ隠しにそっぽを向いた。
    「うん、みんな……ただいま、そしてありがとう」
     こうして灼滅者達は黒揚羽・柘榴を闇堕ちから無事救出することができたのであった。

    作者:刀道信三 重傷:なし
    死亡:なし
    闇堕ち:なし
    種類:
    公開:2016年11月24日
    難度:普通
    参加:8人
    結果:成功!
    得票:格好よかった 6/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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